JPWO2017038713A1 - プリント配線板の製造方法、半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明のプリント配線板の製造方法は、回路が設けられた回路面を備える回路基板、ソルダーレジスト膜、および金属膜がこの順番で積層された構造体を準備する工程と、金属膜を選択的に除去することにより、金属膜に第1の開口部を形成する工程と、第1の開口部が形成された領域のソルダーレジスト膜を除去することにより回路の一部を露出させる第2の開口部をソルダーレジスト膜に形成する工程と、金属膜を除去して、ソルダーレジスト膜の表面を露出させる工程と、を含む。
Description
本発明は、プリント配線板の製造方法、半導体装置の製造方法に関する。
プリント配線板は、コアとなる銅張積層板、層間絶縁材及びソルダーレジストがこの順番で積層された積層体からなる。プリント配線板の表面には、配線パターンが設けられており、ソルダーレジスト形成後、配線パターンに対応して、外部との電気的接続が必要な箇所のソルダーレジストが除去され、ソルダーレジストに所定のパターンが形成される。
このような所定のパターンを形成する方法としては、例えば、以下のような露光現像法が知られている。露光現像法では、まず、ソルダーレジストの開口部にパターンが形成されたフォトマスクを積層して、写真法により露光する。その後、炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)などの現像液で現像して、ソルダーレジストに開口部を形成する。
ただし、写真法に用いられる感光性樹脂は、熱硬化性樹脂に比べ、多層プリント配線板の薄型・高密度化に伴い要求される、剛性、耐熱性、絶縁信頼性が十分ではない。
そこで、剛性、耐熱性、絶縁信頼性向上のため、ソルダーレジストを構成する材料として熱硬化性樹脂を用い、レーザーによりソルダーレジストに開口部を形成する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
そこで、剛性、耐熱性、絶縁信頼性向上のため、ソルダーレジストを構成する材料として熱硬化性樹脂を用い、レーザーによりソルダーレジストに開口部を形成する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、近年、半導体装置の軽薄短小化を目的として、半導体素子や多層プリント配線板の高密度化が進んでおり、より一層配線の微細化が必要となっている。レーザーにより、ソルダーレジストに開口部を形成する場合、ソルダーレジストに用いられる樹脂の組成によっては、十分に微細且つ精密な開口部を形成することが困難になってきた。
本願発明者が検討したところ、熱硬化性樹脂で形成される通常のレジスト膜の代わりに、金属膜をマスクとして利用することにより、ソルダーレジストに、微細かつ精密な開口部を形成することが可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、回路基板、ソルダーレジスト膜、および金属膜がこの順番で積層された構造体を準備する工程と、前記金属膜を選択的に除去することにより、第1の開口部を形成する工程と、前記第1の開口部が形成された領域の前記ソルダーレジスト膜を除去することにより、前記回路の一部を露出させる第2の開口部を前記ソルダーレジスト膜に形成する工程と、前記金属膜を除去して、前記ソルダーレジスト膜の表面を露出させる工程と、を含む、プリント配線板の製造方法が提供される。
本発明によれば、上記プリント配線板の製造方法で得られたプリント配線板を準備する工程と、
前記プリント配線板上に半導体素子を実装する工程と、を含む、半導体装置の製造方法が提供される。
前記プリント配線板上に半導体素子を実装する工程と、を含む、半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、ソルダーレジストに微細かつ精密な開口部を形成することができるとともに、半導体装置の生産性を向上させることができる、プリント配線板の製造方法、およびかかるプリント配線板の製造方法により製造されたプリント配線板を用いた半導体装置の製造方法が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
まず、本実施形態に係るプリント配線板の製造方法の概要について説明する。
本実施形態のプリント配線板の製造方法は、金属膜とソルダーレジスト膜とを含む構造体を準備する工程と、金属膜に開口部(第1の開口部)を形成する工程と、上記金属膜をマスクとしてソルダーレジスト膜に開口部(第2の開口部)を形成する工程と、上記金属膜を除去してソルダーレジスト膜の表面を露出させる工程と、を含むことができる。
本実施形態の配線基板の製造方法において、銅箔等の金属膜をマスクに利用することにより、レーザーで直接パターンを形成した場合に起こり得る、ソルダーレジスト膜のレーザー照射部周辺のレーザー焼け等を防ぐことができる。これにより、ソルダーレジスト膜に対して、レーザーで直接パターンを形成するよりも、微細かつ精密な開口部(パターン)を形成できる。
[プリント配線板の製造方法]
以下、本実施形態のプリント配線板の製造方法について図1、2を用いて詳述する。
図1、2は、本実施形態に係るプリント配線板の製造方法の一例を示す断面模式図である。
以下、本実施形態のプリント配線板の製造方法について図1、2を用いて詳述する。
図1、2は、本実施形態に係るプリント配線板の製造方法の一例を示す断面模式図である。
本実施形態のプリント配線板20の製造方法は、回路基板(コア基板22)、ソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)、および金属膜(金属膜12)がこの順番で積層された構造体を準備する工程と(図1(b))、金属膜12を選択的に除去することにより、開口部(第1の開口部21)を形成する工程と(図1(c))、開口部21が形成された領域のソルダーレジスト膜を除去して、開口部(第2の開口部28)を形成することにより、開口部28の底部に回路の一部(導電体パターン24)を露出させる工程と(図1(d))、金属膜を除去して、ソルダーレジスト膜の表面(面11、面13)を露出させる工程と(図2(a))、開口部28の底部に露出している回路上に金属層(めっき膜246)を形成する工程と(図2(b))、を含む。
また、上記構造体としては、ソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)の一面(面11、面13)が金属膜12の一面(面15)に対向配置する構造とすることができる。一方、ソルダーレジスト膜の他面(面11、面13のそれぞれの対向面)は、回路基板(コア基板22)の回路(導電体パターン24)が形成された回路面に対向配置する構造とすることができる。
以下、各工程について説明する。
まず、上記構造体を準備する。本実施形態において、構造体を準備する工程は、ソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)の一面(面11、面13)に金属膜12の一面(面15)が対向するように、金属膜12が配置されたソルダーレジスト膜を準備する工程と、ソルダーレジスト膜の他面(面11、面13のぞれぞれの対向面)と回路基板(コア基板22)の回路面とを対向させ、貼り合わせることにより構造体を準備する工程と、を含むことができる。
まず、上記構造体を準備する。本実施形態において、構造体を準備する工程は、ソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)の一面(面11、面13)に金属膜12の一面(面15)が対向するように、金属膜12が配置されたソルダーレジスト膜を準備する工程と、ソルダーレジスト膜の他面(面11、面13のぞれぞれの対向面)と回路基板(コア基板22)の回路面とを対向させ、貼り合わせることにより構造体を準備する工程と、を含むことができる。
具体的には、まず、図1(a)に示すように、表裏の少なくとも一方の最外面に導電体パターン24が設けられたコア基板22を準備する。コア基板22は、例えば、プリント配線板のコア層を構成することができる。コア層としては、例えば、繊維基材を含浸したプリプレグを硬化させた樹脂基板を用いることができる。本実施形態において、コア基板22としては、コア層に複数のビルドアップ層(不図示)が形成されてもよいが、コア層が単独で形成されていてもよい。
次に、図1(b)に示すように、絶縁性樹脂膜10の一面(面11、面13)に金属膜12の一面(面15)が対向するように、金属膜12が配置された絶縁性樹脂膜10を準備する。この絶縁樹脂膜10が、構造体のソルダーレジスト膜となる。本実施形態では、絶縁樹脂膜10上に金属膜12が設けられた金属膜付き樹脂膜を利用することができる。当該金属膜付き樹脂膜としては、例えば、カバーフィルムで保護された樹脂膜を用いることができる。すなわち、カバーフィルム、樹脂膜(絶縁性樹脂膜10)および金属膜12がこの順番で積層された積層体を用いることができる。カバーフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等の高分子フィルムなどが挙げられる。本実施形態では、例えば、カバーフィルムを積層体から剥離することにより、上記金属膜付き樹脂膜が得られる。これにより、金属膜12付き絶縁性樹脂膜10を準備することができる。
なお、上記ソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)の一面(面11、面13)に対向配置される、金属膜の一面(面15)は、平滑面であることが好ましい。
一般的に、銅箔の貼り合わせ面には、積層後の剥離強度の向上を目的として、比較的粗い表面が形成される。本実施形態において、金属膜(例えば、銅箔等の金属箔)の平滑面とは、表面の凹凸が少ないことを意味する。この場合、例えば、平滑面の表面粗さRzは3.0μm以下であることが好ましく、2.0μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上1.8μm以下であることがさらに好ましい。表面粗さ(Rz)は、JIS B0601に示す10点平均粗さによって算出できる。なお、一面(面15)の表面が粗い(表面粗さRzが3.0μmより大きい)金属膜12の場合には、一面(面15)の表面粗さRzが上記範囲内になるように、金属膜12の一面15に平滑化処理を施して平滑面にすればよい。
一般的に、銅箔の貼り合わせ面には、積層後の剥離強度の向上を目的として、比較的粗い表面が形成される。本実施形態において、金属膜(例えば、銅箔等の金属箔)の平滑面とは、表面の凹凸が少ないことを意味する。この場合、例えば、平滑面の表面粗さRzは3.0μm以下であることが好ましく、2.0μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上1.8μm以下であることがさらに好ましい。表面粗さ(Rz)は、JIS B0601に示す10点平均粗さによって算出できる。なお、一面(面15)の表面が粗い(表面粗さRzが3.0μmより大きい)金属膜12の場合には、一面(面15)の表面粗さRzが上記範囲内になるように、金属膜12の一面15に平滑化処理を施して平滑面にすればよい。
本実施形態のプリント配線板の製造方法において、平滑面を有する金属膜マスクを利用することにより、ソルダーレジスト膜の表面を平滑面とすることができる。これにより、プリント配線板や半導体装置などの製造プロセスの安定性を向上させることができる。具体的には、製造されたプリント配線板を超音波検査する際に、最外層のソルダーレジスト膜の表面に気泡が付き難いので、超音波検査の精度を高めることができる。また、製造ライン中に傷ができることを抑制できる。また、製造後のプリント配線板に傷が生じることを抑制できる。これにより歩留まりを向上させることができる。さらに、半田フラックスが洗浄しやすくなる。半田フラックスが残存した場合、耐熱性が低下する恐れがあるが、製造後のプリント配線板の耐熱性が低下するのを確実に防止することができる。また、コントラストが明確になり、アライメントマークを認識しやすくなる。このようなプリント配線板の製造方法で得られたプリント配線板や半導体パッケージは、製品信頼性に優れた構造とすることができる。
金属膜12としては、少なくとも1面に平滑面を有する金属箔を用いることができる。具体的には、例えば、平滑面を有する極薄金属箔と剥離層とキャリア箔とを有するピーラブル金属箔を使用しても良い。すなわち、ピーラブル金属箔を絶縁性樹脂膜10に熱圧着し、続いて、キャリア箔を剥離層とともに剥離することにより、極薄金属箔(金属膜12)付き絶縁性樹脂膜10が得られる。極薄金属箔(金属膜12)は、絶縁性樹脂膜10との接着面に平滑面が形成されている。一方で、絶縁性樹脂膜10はBステージ状態とすることができる。つまり、金属膜12の平滑面が絶縁性樹脂膜10の表面(面11、面13)に接触している。これにより、絶縁性樹脂膜10の表面(面11、面13)にも、金属膜12の平滑面の表面形状が転写されて、平滑面が形成されることになる。
本実施形態において、平滑面を有する金属箔としては、例えば、無粗化銅箔等を用いることができる。無粗化銅箔としては、例えば、プライマー樹脂層付き無粗化銅箔(MT18DMT、三井金属鉱業株式会社製)等を用いることができる。
上記金属膜12(例えば、極薄金属箔)を構成する金属としては、特に限定されないが、例えば、銅および\または銅系合金、アルミおよび\またはアルミ系合金、鉄および\または鉄系合金、銀および\または銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金などが挙げられる。たとえば、金属膜12として銅箔を用いることにより、他の材料と比較してコストを低く抑えることができる。また、現在のインフラ設備に適用できるので、汎用性が高いプロセスすることができる。
上記金属膜12の膜厚の下限値は、特に限定されないが、例えば、1μm以上としてもよく、10μm以上とすることができる。金属膜12の膜厚の上限値は、特に限定されないが、例えば、30μm以下としてもよく、25μm以下としてもよい。上記下限値以上とすることにより、カバーフィルムを剥離した後において、ソルダーレジスト膜10への開口部28形成時のマスク機能を保持することが可能になる。また、上限値以下とすることにより、加工性を高めて、プロセス効率を高めることができる。例えば、キャリア銅箔付きのピーラブル銅箔(金属膜12)の場合、1μm以上5μm以下としてもよい。
上記絶縁性樹脂膜10の膜厚は、特に限定されないが、例えば、10μm以上50μm以下とすることができる。これにより、機械強度と開口特性のバランスを図ることができる。
続いて、図1(b)に示すように、金属膜12付き絶縁性樹脂膜10をコア基板22の導電体パターン24上に積層する。例えば、コア基板22の導電体パターン24が設けられた面上に、絶縁性樹脂膜10がコア基板22と対向するように、金属膜12付き絶縁性樹脂膜10を貼り付けることができる。本実施形態において、貼付工程は、たとえば、金属膜12付き絶縁性樹脂膜10を導電体パターン24上に積層した後、これらの積層体を真空加熱加圧成形することにより行うことができる。以上により、上記構造体を準備することができる。
次いで、図1(c)に示すように、金属膜12を選択的に除去する。これにより、導電体パターン24上の金属膜12の所定の領域に開口部21を形成することができる。開口部21の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、露光現像法、などの方法を用いることができる。
次いで、図1(d)に示すように、開口部が形成された金属膜12をマスクとして、絶縁性樹脂膜10の所定領域に開口部28を形成する。開口部28は主に導電体パターン24のランド244を露出させるように形成する。開口部28の形成方法としては、特に限定されず、例えば、レーザー加工法、ケミカルエッチング加工法やブラスト加工法、などの方法を用いることができる。
特に、本実施形態において、レーザー加工法を用いることにより、プロセスを簡略化することができる。Bステージ状態の絶縁性樹脂膜10を使用することができるので、硬化物の場合と比較して、絶縁性樹脂膜10の加工性を高めることができる。
尚、Bステージ状態の絶縁性樹脂膜10を得る方法としては、例えば、100℃以上、170℃以下の温度で加熱する方法などが挙げられる。加熱温度の下限値は、120℃以上であることが好ましく、上限値としては150℃以下であることが好ましい。
尚、Bステージ状態の絶縁性樹脂膜10を得る方法としては、例えば、100℃以上、170℃以下の温度で加熱する方法などが挙げられる。加熱温度の下限値は、120℃以上であることが好ましく、上限値としては150℃以下であることが好ましい。
上記開口部28を形成した後、図2(a)に示すように、絶縁性樹脂膜10を熱硬化させることができる。これにより、ソルダーレジスト膜14を形成する。本実施形態において、硬化温度の下限値は、特に限定されないが、例えば、200℃以上が好ましく、210℃以上がより好ましく、220℃以上がさらに好ましい。硬化温度の上限値としては、特に限定されないが、例えば、250℃以下とすることができる。
尚、開口部28を形成した後に、必要に応じて、デスミア処理を行うことができる。デスミア処理では、開口部28の形成などで生じたスミアを除去する。
尚、開口部28を形成した後に、必要に応じて、デスミア処理を行うことができる。デスミア処理では、開口部28の形成などで生じたスミアを除去する。
引き続き、ソルダーレジスト膜14の表面(面11、面13)上の金属膜12を除去する。金属膜12を除去する方法としては、特に限定されないが、例えば、フラッシュエッチングを利用することができる。これにより、ソルダーレジスト膜14の表面を露出することができる。また、金属膜12除去後のソルダーレジスト膜14の表面を平滑面とすることができる。本実施形態において、少なくとも最外層に位置するソルダーレジスト膜14の表面(例えば、図3に示す面11)を平滑面とすることが好ましい。
続いて、図2(b)に示すように、開口部28に露出した導電体パターン24の上にめっき膜246を形成するめっき処理を行う。ただし、めっき膜246を形成せずにプリント配線板20としても良い。めっき膜246は、たとえば半田めっき膜や、錫めっき膜や、ニッケルめっき膜の上に金めっき膜を積層した2層構造のめっき膜とすることができる。めっき膜246は開口部28に露出した導電体パターン24の導電部を覆うように形成される。また、めっき膜246の膜厚は、とくに限定されないが、たとえば2μm以上10μm以下とすることができる。これにより、ランド244部分を、プリント配線板20を用いた実装工程においてワイヤボンディングや半田付けに適した接続部とすることができる。
めっき処理の方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。たとえば、電解めっき法または無電解めっき法を用いることができる。たとえば無電解めっき法を用いる場合、次の様にめっき膜246を形成することが出来る。ここではニッケルと金の2層構造のめっき膜246を形成する例について説明するが、これに限定されない。まず、ニッケルめっき膜を形成する。無電解ニッケルめっきを行う場合、めっき液に導電体パターン24や絶縁性樹脂膜10を積層したコア基板22を浸漬する。これにより、開口部28に露出した導電体パターン24の導電部の上に、ニッケルめっき膜を形成できる。めっき液は、ニッケル鉛、および還元剤としてたとえば次亜リン酸塩を含んだ混合液を用いることができる。続いて、ニッケルめっき膜の上に無電解金めっきを行う。無電解金めっきの方法は特に限定されないが、たとえば金イオンと下地金属のイオンとの置換により行う置換金めっきで行うことができる。
なお、めっき処理の前に、必要に応じて、露出した導電体パターン24の導電部を洗浄する工程や、粗化する工程を行っても良い。
なお、めっき処理の前に、必要に応じて、露出した導電体パターン24の導電部を洗浄する工程や、粗化する工程を行っても良い。
以上の様にして図2(b)に示す本実施形態に係るプリント配線板20が得られる。
本実施形態においては、金属膜12付き絶縁性樹脂膜10を用いた一例を説明したが、これに限定されず、キャリア基材付き絶縁性樹脂膜10を用いてもよい。
以下、絶縁性樹脂膜10の変形例について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態のプリント配線板の製造方法の変形例の一例を示す断面模式図である。
以下、絶縁性樹脂膜10の変形例について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態のプリント配線板の製造方法の変形例の一例を示す断面模式図である。
図4に示すプリント配線板の製造方法において、上記構造体を準備する工程は、一面にキャリア基材(キャリア基材8)の主面が配置されたソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)を準備する工程と、ソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)の他面と回路基板の回路面とを対向させ、貼り合わせる工程と、上記キャリア基材をソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)から剥離し、ソルダーレジスト膜(絶縁性樹脂膜10)の剥離面上に、金属膜(金属膜12)を形成することにより、構造体を準備する工程と、を含むことができる。
本実施形態の変形例に係るプリント配線板の製造方法の各工程について説明する。
まず、キャリア基材8付き絶縁性樹脂膜10を準備する。たとえば、キャリア基材8付き絶縁性樹脂膜10は、カバーフィルムで保護されていてもよい。カバーフィルム、樹脂膜(絶縁性樹脂膜10)、およびキャリア基材8で構成された積層体から、当該カバーフィルムを剥離することにより、キャリア基材8付き絶縁性樹脂膜10が得られる。キャリア基材8としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の高分子フィルムを用いることができる。また、絶縁性樹脂膜10は、Bステージ状態の樹脂膜を用いることができる。
まず、キャリア基材8付き絶縁性樹脂膜10を準備する。たとえば、キャリア基材8付き絶縁性樹脂膜10は、カバーフィルムで保護されていてもよい。カバーフィルム、樹脂膜(絶縁性樹脂膜10)、およびキャリア基材8で構成された積層体から、当該カバーフィルムを剥離することにより、キャリア基材8付き絶縁性樹脂膜10が得られる。キャリア基材8としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の高分子フィルムを用いることができる。また、絶縁性樹脂膜10は、Bステージ状態の樹脂膜を用いることができる。
続いて、図4(a)に示すように、キャリア基材8付き絶縁性樹脂膜10の絶縁樹脂膜10を、コア基板22の導電体パターン24上に貼り付ける。
続いて、図4(b)に示すように、キャリア基材8を絶縁性樹脂膜10から剥離する。これにより、絶縁性樹脂膜10の表面(面11、面13)を露出させる。
続いて、図4(c)に示すように、絶縁性樹脂膜10の表面上に金属膜12を張り付ける。金属膜12の張り付け面(面15)は、平滑面が形成されていることが好ましい。本実施形態において、例えば、ピーラブル金属箔を用いて金属膜12を形成することができる。すなわち、ピーラブル金属箔を絶縁性樹脂膜10に張り付け、その後、ピーラブル金属箔からキャリア金属箔および剥離層を剥離することにより、極薄金属箔(金属膜12)を絶縁性樹脂膜10の表面(面11、面13)に残すことができる。以上により、本実施形態の構造体を準備することができる。
図4(c)以後の工程は、前述の図1(c)から図2(b)の工程を実施することができる。これにより、図2(b)に示す本実施形態のプリント配線板20が得られる。
図4(c)以後の工程は、前述の図1(c)から図2(b)の工程を実施することができる。これにより、図2(b)に示す本実施形態のプリント配線板20が得られる。
[電子装置の製造方法]
次に、半導体パッケージ102の製造方法について説明する。
本実施形態に係る電子装置(半導体パッケージ102)の製造方法は、上述したプリント配線板の製造方法で得られたプリント配線板20上に、半導体素子60(電子素子)を実装する工程を含む。より具体的には、プリント配線板20を準備する工程、半導体素子60をプリント配線板20上に配設する工程、および半導体素子60を封止する工程をこの順に含む。
次に、半導体パッケージ102の製造方法について説明する。
本実施形態に係る電子装置(半導体パッケージ102)の製造方法は、上述したプリント配線板の製造方法で得られたプリント配線板20上に、半導体素子60(電子素子)を実装する工程を含む。より具体的には、プリント配線板20を準備する工程、半導体素子60をプリント配線板20上に配設する工程、および半導体素子60を封止する工程をこの順に含む。
すなわち、半導体パッケージ102の製造方法は、導電回路(導電パターン24)が一面に形成された基板(コア基板22)を準備する工程と、樹脂膜(上記絶縁樹脂膜)を基板上に配置する工程と、樹脂膜に開口部(第2の開口部28)を形成して、導電回路を露出させる工程と、樹脂膜を加熱処理することによりソルダーレジスト膜(ソルダーレジスト膜14)を形成する工程と、電子素子を、開口部に露出している導電回路と電気的に接続する工程と、電子素子(半導体素子60)を封止する工程と、を含むことができる。上記樹脂膜は、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物を用いてなることが好ましい。すなわち、この樹脂膜は、かかるソルダーレジスト用樹脂組成物の塗布膜、または後述する樹脂シートにより構成してもよい。また、本実施形態において、上記樹脂膜は、基板(コア基板22)の両面にそれぞれ形成されており、少なくとも電子素子が実装された面とは反対側の面上に配置された樹脂膜が、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物を用いてなることが好ましい。
ところで、製造されたプリント配線板20は、電子装置(半導体パッケージ102)製造後に、超音波検査等によりクラックや剥離の有無を検査される。ここで、ソルダーレジスト膜14の表面が平滑面であると、検査の際に、ソルダーレジスト膜14表面に気泡がつかいないため、クラックや剥離をより確実に見つけることができる。すなわち、より精度の高い検査が可能となる。プリント配線板20の製品検査の段階で、不良品を排除し易くなる結果、電子装置の生産性を向上させることができる。特に、ソルダーレジスト膜14に形成される開口部28(パターン)が微細な場合には、クラック等の不具合を見つけづらくなる傾向があるが、ソルダーレジスト膜14の表面が平滑面であることにより、精度の高い検査を容易に行うことができる。
本実施形態において、プリント配線板20を準備する工程では、表面に絶縁性樹脂膜10(ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂膜)が露出したプリント配線板20を準備する。半導体素子60を配設する工程では、絶縁性樹脂膜10上に半導体素子60を配設する。半導体素子60を封止する工程では、露出した、絶縁性樹脂膜10および半導体素子60を封止樹脂で覆うよう封止する。プリント配線板20は、コア基板22、導電体パターン24、および絶縁性樹脂膜10を備える。導電体パターン24はコア基板22の少なくともひとつの最外面に設けられている。絶縁性樹脂膜10はプリント配線板20の最外層であり、導電体パターン24上に設けられている。絶縁性樹脂膜10には、複数の開口部28が設けられている。少なくとも1つの開口部28内には、導電体パターン24の導電部の一部が位置している。
まず、上述のプリント配線板20を準備し(プリント配線板を準備する工程)、プリント配線板20の上に、半導体素子60を配設する(半導体素子を配設する工程)。このとき半導体素子60は、たとえばダイアタッチ材62を介してプリント配線板20上に搭載する。半導体素子60とプリント配線板20を接続するボンディングワイヤ50は、たとえばプリント配線板20の上面の開口部28に露出した導電体パターン24へボンディングする。次いで、プリント配線板20の上面、半導体素子60、およびボンディングワイヤ50を封止樹脂層40によって封止する(封止する工程)。封止樹脂としてはたとえばエポキシ樹脂組成物を用いることができる。封止樹脂でモールドする方法としては、トランスファー成形法、射出成形法、転写法、塗布法などを用いることができる。封止樹脂層40をたとえば150℃以上200℃以下で加熱することにより硬化させる。
また、プリント配線板20に外部接続端子である半田ボール30が設けられる例においては、たとえば下面側の開口部28に露出した導電体パターン24上に、半田ボール30を形成する。なお、本実施形態に係る半導体パッケージ102としてフリップチップ接続のパッケージの例について説明したが、半導体パッケージ102はこれに限定されず、ワイヤボンディングやTAB接続されるパッケージでもよい。
[プリント配線板]
本実施形態に係るプリント配線板について説明する。
図2(b)は、実施形態におけるプリント配線板20の構造の例を示す模式図である。
本実施形態のプリント配線板は、基板(コア基板22)と、基板上に形成された導電回路(導電体パターン24)と、基板の最外層に形成されたソルダーレジスト膜14と、を含むことができる。当該ソルダーレジスト膜14は、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物を硬化させることにより得られる。例えば、ソルダーレジスト膜14は、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物で形成された樹脂シートの硬化物で構成することができる。
本実施形態に係るプリント配線板について説明する。
図2(b)は、実施形態におけるプリント配線板20の構造の例を示す模式図である。
本実施形態のプリント配線板は、基板(コア基板22)と、基板上に形成された導電回路(導電体パターン24)と、基板の最外層に形成されたソルダーレジスト膜14と、を含むことができる。当該ソルダーレジスト膜14は、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物を硬化させることにより得られる。例えば、ソルダーレジスト膜14は、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物で形成された樹脂シートの硬化物で構成することができる。
図2(b)に示すプリント配線板20は、コア基板22、導電体パターン24、およびソルダーレジスト膜14を備える。導電体パターン24は、コア基板22の少なくともひとつの最外面に設けられている。ソルダーレジスト膜14は、プリント配線板20の最外層を構成する。ソルダーレジスト膜14は、導電体パターン24の周囲に設けられている。ソルダーレジスト膜14には、複数の開口部28が設けられている。少なくとも1つの開口部28内には、導電体パターン24の導電部の一部が位置している。また、ソルダーレジスト膜14の表面(面11、面13)は平滑面が形成されている。
本実施形態に係るプリント配線板20において、コア基板22は少なくとも1つの絶縁層を含む基板である。コア基板22が備える絶縁層はたとえば繊維基材に樹脂組成物を含浸してなる樹脂基材である。
上記コア基板22は、熱硬化性樹脂からなる基板を用いることができる。コア基板22はリジッドな基板でも良いし、フレキシブルな基板でも良い。コア基板22の厚さは、とくに限定されないが、たとえば10μm以上300μm以下とすることができる。
上記コア基板22は、熱硬化性樹脂からなる基板を用いることができる。コア基板22はリジッドな基板でも良いし、フレキシブルな基板でも良い。コア基板22の厚さは、とくに限定されないが、たとえば10μm以上300μm以下とすることができる。
また、上記コア基板22は、1つの絶縁層のみを有し、その片面のみに導電体パターン24が形成された片面板でも良いし、1つの絶縁層のみを有し、その表裏面の両方に導電体パターン24が設けられた両面板でも良いし、2層以上の絶縁層を有する多層板でもよい。コア基板22が多層板である場合、コア基板22内には2つの絶縁層に挟まれた配線層が一層以上形成される。
また、コア基板22が両面板もしくは多層板である場合、コア基板22の1つの表面(最外面)に設けられた導電体パターン24は、反対側の表面(最外面)に設けられた導電体パターン24やコア基板22の内部に設けられた配線層と、少なくとも一部の絶縁層を貫通するスルーホール(不図示)を介して互いに電気的に接続されている。
また、コア基板22が両面板もしくは多層板である場合、コア基板22の1つの表面(最外面)に設けられた導電体パターン24は、反対側の表面(最外面)に設けられた導電体パターン24やコア基板22の内部に設けられた配線層と、少なくとも一部の絶縁層を貫通するスルーホール(不図示)を介して互いに電気的に接続されている。
上記導電体パターン24は、コア基板22の表面と裏面の少なくとも一方の表面(最外面)に設けられている。導電体パターン24は、たとえばコア基板22に積層された銅膜を選択エッチングして形成されたパターンである。導電体パターン24は、導電部として少なくともランド244とライン242とを含む。ランド244は主に、プリント配線板20に実装される素子や部品と導電体パターン24とを電気的に接続する接続部であり、たとえば導電体パターン24の他の部分もしくはコア基板22内の配線層に接続された円形や四角形の部分である。なお、ランド244の中心には電子部品の端子等を挿入するホールが設けられていても良い。そして、ライン242は主に、ランド244同士を互いに電気的に接続する線状の部分である。
上記ソルダーレジスト膜14は、導電体パターン24上に積層されている。ソルダーレジスト膜14が絶縁性を維持することができるので、信頼性の高いプリント配線板を得ることができる。また、上下の最外層に、上記ソルダーレジスト膜14が配置されているため、例えば、黒色に呈することができ、プリント配線板の下面においても美観性を高めることができる。また、上記ソルダーレジスト膜14の下面に、例えば、YAGレーザー等のレーザーによりマークを捺印することもできる。
ソルダーレジスト膜14には、主にコア基板22のランド244が設けられた領域に対応して開口部が設けられており、ランド244はソルダーレジスト膜14に被覆されていない。すなわち、ランド244の上にはソルダーレジスト膜14が設けられておらず、ランド244が露出している。なお、ランド244の上には、たとえばニッケルおよび金のめっき膜や半田のめっき膜などの導電膜が積層されていてもよい。本実施形態に係るプリント配線板20では、開口部に位置するランド244の上にめっき膜246がさらに設けられている。ソルダーレジスト膜14にはさらにランド244以外の部分に開口部が設けられていても良いし、ライン242の一部を露出させるような開口部があってもよい。また、ランド244の全てが開口部に位置する必要は無く、ソルダーレジスト膜14に覆われたランド244があってもよい。
プリント配線板20はたとえばインターポーザもしくはマザーボードとして用いることができる。なお、パッケージとは、プリント配線板上に種々のパーツが搭載され、一括封止されたものをいう。半導体パッケージはパッケージの一例であり、パッケージには、一括封止されたECU(Electric Control Unit)等も含む。
[電子装置]
次に、本実施形態に係る半導体パッケージ102について説明する。
図3は本実施形態に係る半導体パッケージ102の構造の一例を示す断面模式図である。
本実施形態の電子装置(半導体パッケージ102)は、上記プリント配線板(プリント配線板20)と、プリント配線板上に実装された電子素子(半導体素子60)と、を含むことができる。すなわち、当該電子装置は半導体装置として利用できる。このプリント配線板の最外層を構成するソルダーレジスト膜のうち、電子素子が実装された面とは反対側の面上に配置されたソルダーレジスト膜(下層側のソルダーレジスト膜14)は、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物を硬化して得られる。
次に、本実施形態に係る半導体パッケージ102について説明する。
図3は本実施形態に係る半導体パッケージ102の構造の一例を示す断面模式図である。
本実施形態の電子装置(半導体パッケージ102)は、上記プリント配線板(プリント配線板20)と、プリント配線板上に実装された電子素子(半導体素子60)と、を含むことができる。すなわち、当該電子装置は半導体装置として利用できる。このプリント配線板の最外層を構成するソルダーレジスト膜のうち、電子素子が実装された面とは反対側の面上に配置されたソルダーレジスト膜(下層側のソルダーレジスト膜14)は、後述するソルダーレジスト用樹脂組成物を硬化して得られる。
図3に示す半導体パッケージ102は、プリント配線板20、半導体素子60、および封止樹脂層40を備える。半導体素子60はプリント配線板20上に配設されている。封止樹脂層40は、プリント配線板20の少なくともひとつの面および半導体素子60を覆っている。プリント配線板20は、コア基板22、導電体パターン24、およびソルダーレジスト膜14を備える。導電体パターン24はコア基板22の少なくともひとつの最外面に設けられている。ソルダーレジスト膜14は、プリント配線板20の最外層であり、導電体パターン24の周囲に設けられている。
本実施形態に係る半導体パッケージ102では、上述したプリント配線板20の一方の面(以下では「上面」と呼ぶ)の絶縁性樹脂膜10の上に、少なくとも1つの半導体素子60が配設されている。半導体パッケージ102において、プリント配線板20はたとえばインターポーザであり、半導体素子60はたとえば半導体ウエハから切り出されたLSIチップである。また、プリント配線板20の上面には半導体素子60に加えて、たとえば抵抗や容量として機能する電子部品などがさらに配設されていてもよい。半導体素子60はダイアタッチ材62を介して絶縁性樹脂膜10の上に固定されている。
半導体素子60にはその表面に電気的な接続パッド(不図示)が設けられており、接続パッドはたとえば半導体素子60の内部に作り込まれた回路に接続されている。プリント配線板20に設けられた導電体パターン24の一部分であるランド244は、ソルダーレジスト膜14の開口部28に設けられている。そして、ランド244と、半導体素子60の接続パッドとは、ボンディングワイヤ50によって接続されている。なお、本実施形態に係る半導体パッケージ102では、ランド244の上にめっき膜246がさらに設けられており、ランド244はめっき膜246を介してボンディングワイヤ50に接続されているが、これに限定されない。また、ボンディングワイヤ50で接続される代わりにリード線や半田により接続されていても良い。
封止樹脂層40は、プリント配線板20の上面の表面に露出したソルダーレジスト膜14と、コア基板22と、めっき膜246(めっき膜246を設けない場合はランド244)と、半導体素子60のうちダイアタッチ材62でプリント配線板20と接合された面以外の面と、ボンディングワイヤ50とを覆っている。なお、封止樹脂層40はプリント配線板20の半導体素子60が設けられた面の全面を覆っていても良いし、当該面の一部を露出させて覆っていても良い。
半導体パッケージ102のプリント配線板20には、上面とは反対側の面(以下では「下面」と呼ぶ)にさらに複数の開口部28と、開口部28の内部のランド244が設けられている。そして、それぞれのランド244はめっき膜246に覆われ、さらにめっき膜246を覆う半田ボール30が設けられている。
ここでは、本実施形態に係る半導体パッケージ102としてフリップチップ接続のパッケージの例について説明したが、これに限定されず、ワイヤボンディングやTAB(Tape Automated Bonding)接続されるパッケージでもよい。
ここでは、本実施形態に係る半導体パッケージ102としてフリップチップ接続のパッケージの例について説明したが、これに限定されず、ワイヤボンディングやTAB(Tape Automated Bonding)接続されるパッケージでもよい。
また、半田ボール30の上面またはソルダーレジスト膜14の下面には、例えば、YAGレーザー等のレーザーによりマークが捺印される。このマークは、例えば、直線または曲線からなる文字、数字、または記号の少なくとも1種類以上により構成される。また、上記マークは、例えば、半導体パッケージの製品名、製品番号、ロット番号、またはメーカー名等を示すものである。また、上記マークは、例えば、YVO4レーザー、炭酸レーザー等により捺印されてもよい。
本実施形態の半導体装置としては、特に限定されないが、例えば、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、QFN(Quad Flat Non−leaded Package)、SON(Small Outline Non−leaded Package)、LF−BGA(Lead Flame BGA)等が挙げられる。
また、上記半導体素子としては、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子等が挙げられるが、これらに限定されない。
[ソルダーレジスト用樹脂組成物]
本実施形態のプリント配線板の製造方法に用いられるソルダーレジスト用樹脂組成物について、以下詳述する。
ソルダーレジスト用樹脂組成物は、ワニス状の樹脂組成物である。当該ソルダーレジスト用樹脂組成物をフィルム状とすることにより、樹脂シートを得ることができる。かかる樹脂シートを硬化させることにより、上記ソルダーレジスト膜14が得られる。また、ソルダーレジスト用樹脂組成物の塗布膜を硬化させることにより、ソルダーレジスト膜14を得てもよい。
本実施形態のプリント配線板の製造方法に用いられるソルダーレジスト用樹脂組成物について、以下詳述する。
ソルダーレジスト用樹脂組成物は、ワニス状の樹脂組成物である。当該ソルダーレジスト用樹脂組成物をフィルム状とすることにより、樹脂シートを得ることができる。かかる樹脂シートを硬化させることにより、上記ソルダーレジスト膜14が得られる。また、ソルダーレジスト用樹脂組成物の塗布膜を硬化させることにより、ソルダーレジスト膜14を得てもよい。
ソルダーレジスト用樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を用いることができる。当該熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、シアネート樹脂、メタクリロイル基を有する樹脂等が挙げられる。例えば、熱硬化性樹脂が、室温(25℃)で液状である液状樹脂であってもよい。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本実施形態では、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
(エポキシ樹脂(A))
エポキシ樹脂(A)は、たとえばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4’−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4’−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4’−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン変性クレゾールノボラックエポキシ樹脂などのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、ソルダーレジスト膜の埋め込み性や、表面平滑性を向上させる観点からは、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがより好ましい。これにより、ソルダーレジスト膜の低線膨張化および高弾性率化を図ることもできる。また、プリント配線板の剛性を向上させて作業性の向上に寄与することや、半導体パッケージにおける耐リフロー性の向上および反りの抑制を実現することも可能である。なお、ソルダーレジスト膜の埋め込み性を向上させる観点からは、3官能以上のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがとくに好ましい。
エポキシ樹脂(A)は、たとえばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4’−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4’−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4’−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン変性クレゾールノボラックエポキシ樹脂などのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、ソルダーレジスト膜の埋め込み性や、表面平滑性を向上させる観点からは、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがより好ましい。これにより、ソルダーレジスト膜の低線膨張化および高弾性率化を図ることもできる。また、プリント配線板の剛性を向上させて作業性の向上に寄与することや、半導体パッケージにおける耐リフロー性の向上および反りの抑制を実現することも可能である。なお、ソルダーレジスト膜の埋め込み性を向上させる観点からは、3官能以上のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがとくに好ましい。
エポキシ樹脂(A)として、以下の一般式(1)に示すエポキシ樹脂を含むことが、好ましい態様の一例として挙げられる。
エポキシ樹脂(A)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジスト膜の埋め込み性や平滑性の向上に寄与することができる。一方で、エポキシ樹脂(A)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジスト膜の耐熱性や耐湿性の向上を図ることができる。なお、熱硬化性樹脂組成物の全固形分とは、熱硬化性樹脂組成物中に含まれる溶剤を除く成分全体を指す。以下、本明細書において同様である。
(充填材(B))
熱硬化性樹脂は、充填材(B)をさらに含んでもよい。
充填材(B)としては、無機充填材を用いることができる。上記無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカなどの酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
熱硬化性樹脂は、充填材(B)をさらに含んでもよい。
充填材(B)としては、無機充填材を用いることができる。上記無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカなどの酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
シリカとしては、特に限定されないが、例えば、球状シリカ、および破砕シリカのうちの少なくとも一方を含んでもよい。ソルダーレジスト膜の埋め込み性や表面平滑性を向上させる観点からは、球状シリカを含むことがより好ましい。また、シリカは、たとえば、溶融球状シリカでもよい。
上記充填材(B)の平均粒径D50の下限値は、とくに限定されないが、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましい。また、上記充填材(B)の平均粒径D50の上限値は、とくに限定されないが、5.0μm以下が好ましく、2.0μm以下がより好ましく、1.0μm以下がさらに好ましい。
上記シリカとして、平均粒径D50は特に限定されないが、例えば、平均粒径D50が2nm以上100nm以下である微粒子シリカを用いてもよい。これにより、ソルダーレジスト膜の埋め込み性や表面平滑性をより効果的に向上させることができる。本実施形態においては、平均粒径D50が2nm以上100nm以下である微粒子シリカと、平均粒径D50が100nm超過のシリカと、をともに熱硬化性樹脂組成物中に含むことが、埋め込み性や表面平滑性を向上させるうえで好ましい態様の一例として挙げられる。
上記充填材(B)の平均粒径D50は、たとえばレーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−500)を用いて測定することが可能である。本実施形態において、充填材は1種または2種以上を含んでもよい。
また、熱硬化性樹脂組成物の調製に際しては、シリカとして、たとえばシリカ濃度が10重量%以上90重量%以下であるシリカ原料を使用することがより好ましい。プリント配線板の機械的強度を向上させる観点からは、たとえばシリカ濃度が50重量%以上90重量%以下であるシリカ原料を使用することがとくに好ましい。また、プリント配線板のたわみの抑制や、半導体装置の吸湿信頼性を向上させる観点からは、たとえばシリカ濃度が50重量%以上90重量%以下であるシリカ原料と、シリカ濃度が10重量%以上50重量%以下であるシリカ原料と、を併用することがとくに好ましい。
上記充填材(B)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。充填材(B)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジスト膜の耐熱性や耐湿性を効果的に向上させることができる。また、ソルダーレジスト膜を低線膨張化および高弾性率化させ、得られる半導体パッケージの反り低減に寄与することも可能である。一方で、充填材(B)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して90重量%以下であることが好ましく、85重量%以下であることがより好ましい。充填材(B)の含有量を上記上限値以下とすることにより、ソルダーレジスト膜の埋め込み性をより効果的に向上させることが可能となる。
(シアネート樹脂(C))
熱硬化性樹脂組成物は、シアネート樹脂(C)をさらに含んでもよい。これにより、ソルダーレジスト膜について、低線膨張化や、弾性率および剛性の向上を図ることができる。また、得られる半導体装置の耐熱性や耐湿性の向上に寄与することも可能である。
熱硬化性樹脂組成物は、シアネート樹脂(C)をさらに含んでもよい。これにより、ソルダーレジスト膜について、低線膨張化や、弾性率および剛性の向上を図ることができる。また、得られる半導体装置の耐熱性や耐湿性の向上に寄与することも可能である。
シアネート樹脂(C)は、分子内にシアネート基(−O−CN)を有する樹脂であり、シアネート基を分子内に2個以上を有する樹脂を用いることができる。上記シアネート樹脂(C)としては、特に限定されないが、例えば、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂、及びナフトールアラルキル型シアネート樹脂などが挙げられる。
また、上記シアネート樹脂(C)は、特に限定されるものではないが、例えば、ハロゲン化シアン化合物と、フェノール類またはナフトール類と、を反応させて得ることができる。このような前記シアネート樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、クレゾールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、ナフトールアラルキル型の多価ナフトール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂などが挙げられる。上記シアネート樹脂(C)は、一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、ソルダーレジスト膜の低線膨張化や、弾性率および剛性を向上させる観点からは、フェノールノボラック型シアネート樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、またはナフトールアラルキル型シアネート樹脂を含むことがより好ましく、フェノールノボラック型シアネート樹脂を含むことがとくに好ましい。
また、上記シアネート樹脂(C)は、特に限定されるものではないが、例えば、ハロゲン化シアン化合物と、フェノール類またはナフトール類と、を反応させて得ることができる。このような前記シアネート樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、クレゾールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、ナフトールアラルキル型の多価ナフトール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂などが挙げられる。上記シアネート樹脂(C)は、一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、ソルダーレジスト膜の低線膨張化や、弾性率および剛性を向上させる観点からは、フェノールノボラック型シアネート樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、またはナフトールアラルキル型シアネート樹脂を含むことがより好ましく、フェノールノボラック型シアネート樹脂を含むことがとくに好ましい。
上記シアネート樹脂(C)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。シアネート樹脂(C)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジスト膜のより効果的な低線膨張化、高弾性率化を図ることができる。また、埋め込み性や平滑性の向上に寄与することができる。一方で、シアネート樹脂(C)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。シアネート樹脂(C)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジスト膜の耐熱性や耐湿性の向上を図ることができる。
(硬化促進剤(D))
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤(D)をさらに含んでいることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤(D)をさらに含んでいることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。
硬化促進剤(D)としては、エポキシ樹脂(A)の硬化反応を促進させるものを用いることができ、その種類はとくに限定されない。硬化促進剤(D)としては、特に限定されないが、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)などの有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート(TPP−K)、テトラフェニルホスホニウム・テトラキス(4−メチルフェニル)ボレート(TPP−MK)のような四級ホスホニウム系化合物、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾールなどのイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノールなどのフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、およびオニウム塩化合物から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性をより効果的に向上させる観点からは、オニウム塩化合物を含むことがより好ましい。
上記硬化促進剤(D)として用いられるオニウム塩化合物は、とくに限定されないが、たとえば下記一般式(2)で表され化合物を用いることができる。
上記硬化促進剤(D)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0.1重量%以上であることが好ましく、0.3重量%以上であることがより好ましい。硬化促進剤(D)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性をより効果的に向上させることができる。一方で、硬化促進剤(D)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましい。硬化促進剤(D)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の保存性を向上させることができる。
(着色剤(E))
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば、着色剤(E)をさらに含むことができる。着色剤(E)は、たとえば緑、赤、青、黄、および黒等の染料、黒色顔料な等の顔料、および色素から選択される一種または二種以上を含む。これらの中でも、開口部の視認性等を向上させる観点から、緑色の着色剤を用いることができるが、緑色染料を用いてもよい。当該緑色の着色剤としては、たとえばアントラキノン系、フタロシアニン系、およびペリレン系等の公知の着色剤を一種または二種以上含むことができる。
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば、着色剤(E)をさらに含むことができる。着色剤(E)は、たとえば緑、赤、青、黄、および黒等の染料、黒色顔料な等の顔料、および色素から選択される一種または二種以上を含む。これらの中でも、開口部の視認性等を向上させる観点から、緑色の着色剤を用いることができるが、緑色染料を用いてもよい。当該緑色の着色剤としては、たとえばアントラキノン系、フタロシアニン系、およびペリレン系等の公知の着色剤を一種または二種以上含むことができる。
上記黒色染料は、例えば、アゾ系等の金属錯塩黒色染料、または、アントラキノン系化合物等の有機黒色染料などが挙げられる。当該黒色染料としては、特に限定されないが、例えば、Kayaset Black A−N(日本化薬社製)、Kayaset Black G(日本化薬社製)等が挙げられる。本実施形態において、黒色顔料は1種または2種以上用いてもよい。
上記黒色染料の含有量の下限値は、熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して、0.01重量%以上であることが好ましく、0.05重量%以上であることがより好ましく、0.07重量%以上であることが特に好ましい。ソルダーレジスト膜のYAGレーザー等のレーザーの捺印性を向上させることができる。上記黒色染料の含有量の上限値は、熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して、1.0重量%以下であることが好ましく、0.9重量%以下であることがより好ましく、0.8重量%以下であることがさらに好ましい。これにより、黒色以外に着色したソルダーレジスト膜を実現させることが可能になる。
上記着色剤(E)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0.05重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましい。着色剤(E)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジスト膜の開口部の視認性や隠蔽性をより効果的に向上させることができる。一方で、着色剤(E)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましい。着色剤(E)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性等をより効果的に向上させることが可能となる。
(その他の成分(F))
熱硬化性樹脂組成物には、上記各成分以外に、必要に応じてカップリング剤、レベリング剤、硬化剤、感光剤、消泡剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、およびイオン捕捉剤等から選択される一種または二種以上の添加物を添加してもよい。
熱硬化性樹脂組成物には、上記各成分以外に、必要に応じてカップリング剤、レベリング剤、硬化剤、感光剤、消泡剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、およびイオン捕捉剤等から選択される一種または二種以上の添加物を添加してもよい。
上記カップリング剤としては、たとえばエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤などのシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤などが挙げられる。レベリング剤としては、アクリル系共重合物等が挙げられる。上記カップリング剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して、0.05〜5重量%としてもよく、さらに0.2〜3重量%としてもよい。
上記硬化剤としては、たとえばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アリールアルキレン型ノボラック樹脂等のフェノール樹脂等が挙げられる。上記硬化剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して、0.05〜10重量%であることが好ましく、0.2〜5重量%であることがより好ましい。上記感光剤としては、たとえば感光性ジアゾキノン化合物が挙げられる。
本実施形態において、上記熱硬化性樹脂は、ワニス状の樹脂組成物である。ワニス状の熱硬化性樹脂をフィルム状とすることにより、樹脂シートが得られる。
かかる樹脂シートは、たとえばワニス状の熱硬化性樹脂組成物を塗布して得られた塗布膜(樹脂膜)に対して、溶剤除去処理を行うことにより得ることができる。上記樹脂シートは、溶剤含有率が熱硬化性樹脂組成物全体に対して5重量%以下と定義することができる。本実施形態においては、たとえば100℃〜150℃、1分〜5分の条件で溶剤除去処理を行うことができる。これにより、熱硬化性樹脂膜の硬化が進行することを抑制しつつ、十分に溶剤を除去することが可能となる。
かかる樹脂シートは、たとえばワニス状の熱硬化性樹脂組成物を塗布して得られた塗布膜(樹脂膜)に対して、溶剤除去処理を行うことにより得ることができる。上記樹脂シートは、溶剤含有率が熱硬化性樹脂組成物全体に対して5重量%以下と定義することができる。本実施形態においては、たとえば100℃〜150℃、1分〜5分の条件で溶剤除去処理を行うことができる。これにより、熱硬化性樹脂膜の硬化が進行することを抑制しつつ、十分に溶剤を除去することが可能となる。
本実施形態において、熱硬化性樹脂をキャリア基材に形成する方法としては特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂を溶剤などに溶解・分散させて樹脂ワニスを調製して、各種コーター装置を用いて樹脂ワニスをキャリア基材に塗工した後、これを乾燥する方法、スプレー装置を用いて樹脂ワニスをキャリア基材に噴霧塗工した後、これを乾燥する方法、などが挙げられる。これらの中でも、コンマコーター、ダイコーターなどの各種コーター装置を用いて、樹脂ワニスをキャリア基材に塗工した後、これを乾燥する方法が好ましい。これにより、ボイドがなく、均一な樹脂シートの厚みを有するキャリア基材付き樹脂シートを効率よく製造することができる。
(溶剤)
本実施形態において、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物は、たとえば溶剤を含むことができる。
上記溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN−メチルピロリドン等の有機溶剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。
本実施形態において、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物は、たとえば溶剤を含むことができる。
上記溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN−メチルピロリドン等の有機溶剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。
熱硬化性樹脂組成物がワニス状である場合において、熱硬化性樹脂組成物の固形分含有量は、たとえば30重量%以上80重量%以下であることが好ましく、40重量%以上70重量%以下であることがより好ましい。これにより、作業性や成膜性に非常に優れた熱硬化性樹脂組成物が得られる。なお、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物は、たとえば上述の各成分を、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶剤中に溶解、混合、撹拌することにより調製することができる。
なお、本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、たとえばガラス繊維基材等の繊維基材や紙基材を含まないものとすることができる。これにより、ソルダーレジスト膜を形成するためにとくに適した熱硬化性樹脂組成物を実現することができる。
[樹脂シート]
樹脂シートは、上記熱硬化性樹脂組成物から得られたフィルムを含むことができる。本実施形態において、樹脂シートは、シート形状でもよく、巻き取り可能なロール形状でもよい。かかる樹脂シートを硬化することによりソルダーレジスト膜を得ることができる。また、上記熱硬化性樹脂組成物の塗布膜を硬化させることにより、ソルダーレジスト膜を得てもよい。
樹脂シートは、上記熱硬化性樹脂組成物から得られたフィルムを含むことができる。本実施形態において、樹脂シートは、シート形状でもよく、巻き取り可能なロール形状でもよい。かかる樹脂シートを硬化することによりソルダーレジスト膜を得ることができる。また、上記熱硬化性樹脂組成物の塗布膜を硬化させることにより、ソルダーレジスト膜を得てもよい。
本実施形態において、上記熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物の25℃における貯蔵弾性率が、7GPa以上であることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られる樹脂シートを備えるプリント配線板のたわみ抑制や強度向上、このプリント配線板を備える半導体パッケージの反り抑制等を図ることが可能となる。上記貯蔵弾性率は、10GPa以上であることがより好ましい。一方で、上記貯蔵弾性率の上限値は、とくに限定されないが、たとえば50GPa以下とすることができる。これにより、耐久性に優れるパッケージを製造可能なプリント配線板20をより確実に実現できる。
本実施形態において、上記熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が、160℃以上であることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られる樹脂シートの耐熱性および耐リフロー性の向上等を図ることが可能となる。上記ガラス転移温度は、200℃以上であることがより好ましい。一方で、上記ガラス転移温度の上限値は、とくに限定されないが、たとえば350℃以下とすることができる。
本実施形態において、上記貯蔵弾性率および上記ガラス転移温度は、たとえば、上記硬化物に対して、動的粘弾性測定装置を用いて周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行うことにより得られる測定結果から、算出することができる。動的粘弾性測定装置としては、とくに限定されないが、たとえばセイコーインスツルメンツ社製、DMS6100を用いることができる。
本実施形態において、上記熱硬化性樹脂を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物の、ガラス転移温度未満における線膨張係数が、30ppm/℃以下であることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られる樹脂シートを備える半導体パッケージの反り抑制等を図ることが可能となる。上記線膨張係数は、28ppm/℃以下であることがより好ましい。一方で、上記線膨張係数の下限値は、とくに限定されないが、たとえば3ppm/℃以上とすることができる。これにより、耐久性に優れるパッケージを製造できるプリント配線板20をより確実に実現できる。
本実施形態においては、たとえば、上記硬化物に対して、TMA(熱分析装置)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定することにより得られる線膨張係数の、25〜50℃における平均を算出し、これをガラス転移温度未満における上記線膨張係数とすることができる。
本実施形態においては、たとえば、上記硬化物に対して、TMA(熱分析装置)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定することにより得られる線膨張係数の、25〜50℃における平均を算出し、これをガラス転移温度未満における上記線膨張係数とすることができる。
なお、本実施形態では、たとえば熱硬化性樹脂組成物中に含まれる各成分の種類や配合量、熱硬化性樹脂組成物の調製方法等を適切に選択することにより、上記貯蔵弾性率、上記ガラス転移温度、および上記線膨張係数を制御することが可能である。
また、本実施形態の樹脂シート(樹脂膜)をキャリア基材上に配置することにより、キャリア基材付樹脂シートを構成することができる。これにより、樹脂シートのハンドリング性を向上させることができる。
本実施形態において、キャリア基材としては、例えば、高分子フィルムや金属箔などを用いることができる。当該高分子フィルムとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、シリコーンシート等の離型紙、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性を有した熱可塑性樹脂シート等が挙げられる。当該金属箔としては、特に限定されないが、例えば、銅および\または銅系合金、アルミおよび\またはアルミ系合金、鉄および\または鉄系合金、銀および\または銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金などが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートで構成されるシートが安価および剥離強度の調節が簡便なため最も好ましい。これにより、上記樹脂シートから、適度な強度で剥離することが容易となる。
上記キャリア基材の厚みは、特に限定されないが、例えば、10〜100μmとしてもよく、10〜70μmとしてもよい。これにより、樹脂シートを製造する際の取り扱い性が良好であり好ましい。
上記キャリア基材の厚みは、特に限定されないが、例えば、10〜100μmとしてもよく、10〜70μmとしてもよい。これにより、樹脂シートを製造する際の取り扱い性が良好であり好ましい。
上記の樹脂シートは、単層でも多層でもよく、1種または2種以上の上記フィルムを含むことができる。当該樹脂シートが多層の場合、同種で構成されてもよく、異種で構成されてもよい。
本実施形態において、2層以上の樹脂シートを形成する方法は、特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂組成物をキャリア基材に塗布して得られた、第1樹脂層と第2樹脂層とを貼り合わせ、その後乾燥させることにより、2層の樹脂シートが得られる。そのほかにも、熱硬化性樹脂組成物をキャリア基材に塗布し、乾燥させるとこで、第1樹脂シートを得る。この後、第1樹脂シート上に、熱硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥さえることで、第2樹脂シートを第1樹脂シート上に形成する方法が挙げられる。また、2層同時にキャリア基材上に塗布、乾燥させることで、2層の樹脂シートを得る方法も使用できる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下に記載する実施例に限定されない。
(実施例1)
[1]熱硬化性樹脂組成物の調製
エポキシ樹脂としてナフタレン変性クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、HP−5000)14.5質量%、シアネート樹脂としてフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂(LONZA社製、PT−30)14.5質量%、フィラーとして球状シリカ粒子(株式会社アドマテックス製、SO−C4、平均粒径1.0μm、フェニルアミノシラン処理)70質量%、硬化促進剤としてテトラフェニルホスホニウム・テトラキス(4-メチルフェニル)ボレート(TPP−MK)0.5質量%、カップリング剤としてエポキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)0.5質量%を、メチルエチルケトンに溶解、分散させた後、高速撹拌装置を用いて1時間撹拌した。これにより、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
[1]熱硬化性樹脂組成物の調製
エポキシ樹脂としてナフタレン変性クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、HP−5000)14.5質量%、シアネート樹脂としてフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂(LONZA社製、PT−30)14.5質量%、フィラーとして球状シリカ粒子(株式会社アドマテックス製、SO−C4、平均粒径1.0μm、フェニルアミノシラン処理)70質量%、硬化促進剤としてテトラフェニルホスホニウム・テトラキス(4-メチルフェニル)ボレート(TPP−MK)0.5質量%、カップリング剤としてエポキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)0.5質量%を、メチルエチルケトンに溶解、分散させた後、高速撹拌装置を用いて1時間撹拌した。これにより、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
[2]金属膜付き絶縁性樹脂膜の作製
上記[1]で調整した樹脂ワニスを、キャリア基材であるPETフィルム上に塗布した。その後、PETフィルム上の樹脂ワニスを、140℃において2分間乾燥して、溶剤を除去し、樹脂シートの厚さが30μmのキャリア基材付き樹脂シート(絶縁性樹脂膜)を得た。
次に、厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)と剥離層とキャリア箔とがこの順に積層されたピーラブル金属箔を準備した。このピーラブル金属箔を、銅箔が絶縁性樹脂膜と対向するようにして、キャリア基材付き樹脂シート上に配置した。その後、金属箔を樹脂シートに熱圧着させた後、剥離層およびキャリア箔を剥離して、キャリア基材上に、銅箔(金属膜)と絶縁性樹脂膜とからなる金属膜付き絶縁性樹脂膜を得た。なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは3.0μmであった。
上記[1]で調整した樹脂ワニスを、キャリア基材であるPETフィルム上に塗布した。その後、PETフィルム上の樹脂ワニスを、140℃において2分間乾燥して、溶剤を除去し、樹脂シートの厚さが30μmのキャリア基材付き樹脂シート(絶縁性樹脂膜)を得た。
次に、厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)と剥離層とキャリア箔とがこの順に積層されたピーラブル金属箔を準備した。このピーラブル金属箔を、銅箔が絶縁性樹脂膜と対向するようにして、キャリア基材付き樹脂シート上に配置した。その後、金属箔を樹脂シートに熱圧着させた後、剥離層およびキャリア箔を剥離して、キャリア基材上に、銅箔(金属膜)と絶縁性樹脂膜とからなる金属膜付き絶縁性樹脂膜を得た。なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは3.0μmであった。
[3]構造体の作製
コア基板の両面に銅箔が積層された銅張積層板(住友ベークライト株式会社製、LαZ4785GS−B)を準備した。この銅張積層板の一方の表面の銅箔をエッチングによりパターニングして、導電体パターンを形成するとともに、銅張積層板の他方の表面の銅箔をエッチングにより全て除去した。これにより、一方の表面に導電体パターンが設けられたコア基板を作製した。
次に、上記[2]で作製した金属膜付き絶縁性樹脂膜の絶縁性樹脂膜を、コア基板の導電体パターンが設けられた面に対向させて、真空加圧式ラミネーター装置を用いて、温度100℃、圧力1MPaにて真空加熱加圧成形させた後、180℃の乾燥装置で60分間乾燥した。その後、キャリア基材を除去することにより、コア基板、絶縁性樹脂膜、および金属膜がこの順番で積層された構造体を作製した。
コア基板の両面に銅箔が積層された銅張積層板(住友ベークライト株式会社製、LαZ4785GS−B)を準備した。この銅張積層板の一方の表面の銅箔をエッチングによりパターニングして、導電体パターンを形成するとともに、銅張積層板の他方の表面の銅箔をエッチングにより全て除去した。これにより、一方の表面に導電体パターンが設けられたコア基板を作製した。
次に、上記[2]で作製した金属膜付き絶縁性樹脂膜の絶縁性樹脂膜を、コア基板の導電体パターンが設けられた面に対向させて、真空加圧式ラミネーター装置を用いて、温度100℃、圧力1MPaにて真空加熱加圧成形させた後、180℃の乾燥装置で60分間乾燥した。その後、キャリア基材を除去することにより、コア基板、絶縁性樹脂膜、および金属膜がこの順番で積層された構造体を作製した。
[4]金属膜への開口部の形成
次に、構造体の金属膜に対して、エッチング処理を行い、金属膜の所定の領域(コア基板の導電体パターンのランドに対応する領域)に開口部を形成した。
次に、構造体の金属膜に対して、エッチング処理を行い、金属膜の所定の領域(コア基板の導電体パターンのランドに対応する領域)に開口部を形成した。
[5]絶縁性樹脂膜への開口部の形成
次に、開口部が形成された金属膜をマスクとして、絶縁性樹脂膜に対してレーザー加工法によりエッチング処理を行い、コア基板上のランドが露出するように、絶縁性樹脂膜に開口部を形成した。その後、構造体を220℃の乾燥装置で60分間加熱することにより、Bステージ状態の絶縁性樹脂膜を硬化させて、ソルダーレジスト膜を形成した。
次に、構造体を60℃の膨潤液(アトテック社製、スウェリングディップ セキュリガント P)に5分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(アトテック社製、コンセントレート コンパクト CP)に5分浸漬後、中和することで、デスミア処理を行った。
次に、開口部が形成された金属膜をマスクとして、絶縁性樹脂膜に対してレーザー加工法によりエッチング処理を行い、コア基板上のランドが露出するように、絶縁性樹脂膜に開口部を形成した。その後、構造体を220℃の乾燥装置で60分間加熱することにより、Bステージ状態の絶縁性樹脂膜を硬化させて、ソルダーレジスト膜を形成した。
次に、構造体を60℃の膨潤液(アトテック社製、スウェリングディップ セキュリガント P)に5分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(アトテック社製、コンセントレート コンパクト CP)に5分浸漬後、中和することで、デスミア処理を行った。
[6]金属膜の除去
次に、構造体の金属膜に対して、フラッシュエッチングを行い、ソルダーレジスト膜の表面上の金属膜を除去した。
次に、構造体の金属膜に対して、フラッシュエッチングを行い、ソルダーレジスト膜の表面上の金属膜を除去した。
[7]めっき処理
次に、ソルダーレジスト膜の開口部に露出した導電体パターン(ランド)上にめっき層を形成した。具体的には、無電解ニッケルめっき層3μmを形成し、さらにその上に無電解金めっき層0.1μmを形成した。これにより、プリント配線板を得た。
次に、ソルダーレジスト膜の開口部に露出した導電体パターン(ランド)上にめっき層を形成した。具体的には、無電解ニッケルめっき層3μmを形成し、さらにその上に無電解金めっき層0.1μmを形成した。これにより、プリント配線板を得た。
(実施例2)
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(三井金属株式会社製、MT18Ex)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは2.0μmであった。
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(三井金属株式会社製、MT18Ex)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは2.0μmであった。
(実施例3)
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H−T3B)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは1.8μmであった。
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H−T3B)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは1.8μmであった。
(実施例4)
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(古川電気工業株式会社製、F−HP)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは1.5μmであった。
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(古川電気工業株式会社製、F−HP)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは1.5μmであった。
(実施例5)
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18FL)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは1.3μmであった。
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18FL)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは1.3μmであった。
(実施例6)
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ18μmの銅箔(JX金属株式会社製、HS−GHY5)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは0.3μmであった。
厚さ3μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、MT18SD−H)の代わりに、厚さ18μmの銅箔(JX金属株式会社製、HS−GHY5)を使用した以外は、実施例1と同様にして配線基板を得た。
なお、上記銅箔の絶縁性樹脂膜と対向する面の表面粗さを、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定した。その結果、10点平均粗さRzは0.3μmであった。
(比較例)
金属膜付き絶縁性樹脂膜の代わりに、上記実施例1と同様にして作製したキャリア基材付き樹脂シートを準備した。
その後、実施例1の上記[3]と同様にして、構造体を作製した。その後、絶縁性樹脂膜に対して直接レーザー照射によるエッチングを行い、コア基板上のランドが露出するように、絶縁性樹脂膜に開口部を形成した。その後、構造体を220℃の乾燥装置で60分間加熱することにより、Bステージ状態の絶縁性樹脂膜を硬化させて、ソルダーレジスト膜を形成した。
その後、実施例1の上記[7]と同様にして、ソルダーレジスト膜の開口部に露出した導電体パターン(ランド)上にめっき層を形成して、プリント配線板を得た。
金属膜付き絶縁性樹脂膜の代わりに、上記実施例1と同様にして作製したキャリア基材付き樹脂シートを準備した。
その後、実施例1の上記[3]と同様にして、構造体を作製した。その後、絶縁性樹脂膜に対して直接レーザー照射によるエッチングを行い、コア基板上のランドが露出するように、絶縁性樹脂膜に開口部を形成した。その後、構造体を220℃の乾燥装置で60分間加熱することにより、Bステージ状態の絶縁性樹脂膜を硬化させて、ソルダーレジスト膜を形成した。
その後、実施例1の上記[7]と同様にして、ソルダーレジスト膜の開口部に露出した導電体パターン(ランド)上にめっき層を形成して、プリント配線板を得た。
(ソルダーレジスト膜の表面平滑性評価)
各実施例および比較例のプリント配線板について、ソルダーレジスト膜の表面粗さ(10点平均粗さRz)を、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定し、以下の基準に従って評価した。その結果を表1に示す。
A:10点平均粗さRzが、0.2μm以上1.8μm以下。
B:10点平均粗さRzが、1.8μmより大きく、かつ、2.0μm以下。
C:10点平均粗さRzが、2.0μmより大きく、かつ、3.0μm以下。
D:10点平均粗さRzが、3.0μmより大きい。
各実施例および比較例のプリント配線板について、ソルダーレジスト膜の表面粗さ(10点平均粗さRz)を、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−X100)を用いて測定し、以下の基準に従って評価した。その結果を表1に示す。
A:10点平均粗さRzが、0.2μm以上1.8μm以下。
B:10点平均粗さRzが、1.8μmより大きく、かつ、2.0μm以下。
C:10点平均粗さRzが、2.0μmより大きく、かつ、3.0μm以下。
D:10点平均粗さRzが、3.0μmより大きい。
(ソルダーレジスト膜の開口部周辺の状態観察)
各実施例および比較例の配線基板について、レーザー照射により形成された開口部周辺をレーザー顕微鏡で観察し、以下の基準に従って評価した。その結果を表1に示す。
A:開口部周辺のソルダーレジスト膜にレーザー焼けが全く観察されなかった。
B:開口部周辺のソルダーレジスト膜にレーザー焼けが観察された。
各実施例および比較例の配線基板について、レーザー照射により形成された開口部周辺をレーザー顕微鏡で観察し、以下の基準に従って評価した。その結果を表1に示す。
A:開口部周辺のソルダーレジスト膜にレーザー焼けが全く観察されなかった。
B:開口部周辺のソルダーレジスト膜にレーザー焼けが観察された。
表1に示すように、各実施例のプリント配線板では、開口部周辺のソルダーレジスト膜にレーザー焼けが全くなかった。一方、比較例のプリント配線板では、開口部周辺のソルダーレジスト膜にレーザー焼けが観察された。これらの評価結果から、各実施例のプリント配線板では、直接レーザー照射により開口部を形成する比較例に比べて、微細かつ精密な開口部をソルダーレジスト膜に形成することができることが分かった。
さらに、実施例2〜6では、ソルダーレジスト膜の表面平滑性が特に優れていた。実施例2〜6のプリント配線板を超音波顕微鏡によって検査した場合には、各プリント配線板のソルダーレジスト膜に気泡が付着しづらいため、剥離やクラックの検査の精度が向上することが分かった。
本発明のプリント配線板の製造方法によれば、熱硬化性樹脂で形成されるレジスト膜の代わりに、金属膜をマスクとして利用することにより、ソルダーレジスト層に微細かつ精密な開口部が形成されたプリント配線板を提供することができる。かかるプリント配線板を用いることにより、半導体装置の生産性を向上させることができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有する。
Claims (13)
- 回路が設けられた回路面を備える回路基板、ソルダーレジスト膜、および金属膜がこの順番で積層された構造体を準備する工程と、
前記金属膜を選択的に除去することにより、前記金属膜に第1の開口部を形成する工程と、
前記第1の開口部が形成された領域の前記ソルダーレジスト膜を除去することにより、前記回路の一部を露出させる第2の開口部を前記ソルダーレジスト層に形成する工程と、
前記金属膜を除去して、前記ソルダーレジスト膜の表面を露出させる工程と、
を含む、プリント配線板の製造方法。 - 前記金属膜は、表面粗さRzが0.1μm以上3.0μm以下の平滑面を有しており、
前記ソルダーレジスト膜の一面が前記金属膜の前記平滑面に対向配置されており、前記ソルダーレジスト膜の他面が前記回路基板の前記回路面に対向配置されている請求項1に記載の配線基板の製造方法。 - 前記構造体を準備する工程は、
前記ソルダーレジスト膜の前記一面に前記金属膜の前記平滑面が対向するように、前記金属膜が配置された前記ソルダーレジスト膜を準備する工程と、
前記ソルダーレジスト膜の前記他面と前記回路基板の前記回路面とを対向させ、貼り合わせることにより前記構造体を準備する工程と、を含む、請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。 - 前記構造体を準備する工程は、
前記ソルダーレジスト膜の前記一面にキャリア基材の主面が対向するように、前記キャリア基材が配置された前記ソルダーレジスト膜を準備する工程と、
前記ソルダーレジスト膜の前記他面と前記回路基板の前記回路面とを対向させ、貼り合わせる工程と、
前記キャリア基材を前記ソルダーレジスト膜から剥離し、前記ソルダーレジスト膜の前記一面上に、前記平滑面を有する前記金属膜を形成する工程と、を含む、請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。 - 前記ソルダーレジスト膜の厚さが、10μm以上50μm以下である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記構造体を準備する工程において、前記ソルダーレジスト膜が、Bステージ状態であり、
前記第2の開口部を形成した後、前記ソルダーレジスト膜を硬化する工程を含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。 - 前記金属膜の厚さが、1μm以上30μm以下である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記金属膜が、無粗化銅箔を含む、請求項2ないし7のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記ソルダーレジスト膜が、シート状である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記ソルダーレジスト膜が、ソルダーレジスト用樹脂組成物を用いて形成されており、
前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、熱硬化性樹脂と無機充填材とを含む、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。 - 前記熱硬化性樹脂が、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含む、請求項10に記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、着色剤を含む、請求項10または11に記載のプリント配線板の製造方法。
- 請求項1ないし12のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法で得られたプリント配線板を準備する工程と、
前記プリント配線板上に半導体素子を実装する工程と、を含む、半導体装置の製造方法。
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