JPWO2017022009A1 - 車載モータのリレー制御方法及び制御装置 - Google Patents

車載モータのリレー制御方法及び制御装置 Download PDF

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Abstract

電源リレーの遮断操作時、電源リレーの固定接点での結露の発生を低減するために、筺体(34)の内部に、電源リレー(31)の固定接点(31c)にバスバー(44)を介して接続されたモータ駆動回路(32)と、モータ駆動回路(32)にバスバー(46)を介して接続された相リレー(33)と、を有するステアリングアングルメインコントロールモジュール(8)を備え、モータ駆動回路(32)は、電源リレー(31)より熱伝導率の高い放熱部(45)に接触して設けられる。また、イグニッションOFF後、電源リレー(31)及び相リレー(33)のスイッチをオン状態にしたままで、電源リレー(31)とモータ駆動回路(32)と相リレー(33)を介してステアリングアングルメインモータ(13)に対し回転停止状態を保つモータ通電制御を所定時間維持し、所定時間経過後、電源リレー(31)のスイッチをオフに切り替える。

Description

本発明は、筺体の内部にバスバーを介して接続された電源リレーとモータ駆動回路と相リレーを有するモータコントロールモジュールを備える車載モータのリレー制御方法及び制御装置に関する。
従来、温度センサがセ氏零度以下又は所定のマイナス温度以下を検出するときに、リレーコイルに供給する平均駆動電流を常温時における平均駆動電流よりも小さくする。これにより、低温環境下において、リレーコイルの発熱による水分蒸発を防ぐリレー制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−18927号公報
しかしながら、従来装置にあっては、リレーコイルに供給する平均駆動電流を、常温時における平均駆動電流よりも小さくする制御を実行している。このため、電流を変化させる追加の機能をリレー制御装置に対して付加する必要があり、コスト増大につながる。
さらに、リレーコイルに供給する平均駆動電流を小さくしようとしても、リレーコイルでのコイル温度の低下代には限界がある。また、例えば、極低温下という環境温度であると、電源リレーをオフしたとき、電源リレーの固定接点温度が大きく低下する。よって、電源リレーの固定接点周辺温度(リレーコイル温度に依存)と固定接点温度に差が生じることがあり、固定接点に結露が生じてしまう可能性がある、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、電源リレーの遮断操作時、機能追加によるコスト増を招くことなく、電源リレーの固定接点での結露の発生を低減する車載モータのリレー制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、筺体の内部に、バッテリに接続された電源リレーと、電源リレーの固定接点にバスバーを介して接続されたモータ駆動回路と、モータ駆動回路にバスバーを介して接続された相リレーと、を有するモータコントロールモジュールを備える。
モータ駆動回路は、電源リレーより熱伝導率の高い放熱部に接触して設けられる。
この車載モータのリレー制御方法であって、電源リレーの遮断操作後、電源リレー及び相リレーのスイッチをオン状態にしたままで、電源リレーとモータ駆動回路と相リレーを介してモータに対し回転停止状態を保つモータ通電制御を所定時間維持し、所定時間経過後、電源リレーのスイッチをオフに切り替える。
よって、電源リレーの遮断操作後、電源リレー及び相リレーのスイッチをオン状態にしたままで、電源リレーとモータ駆動回路と相リレーを介してモータに対し回転停止状態を保つモータ通電制御が所定時間維持される。そして、所定時間経過後、電源リレーのスイッチがオフに切り替えられる。
即ち、モータ通電制御により、モータ駆動回路の温度が、コイル温度上昇勾配より高い勾配で上昇し、バスバーを介した熱伝達により電源リレーの固定接点の温度が上昇する。よって、電源リレーの固定接点温度と固定接点周辺温度(電源リレーのコイル温度に依存)の関係は、ある温度までの温度上昇域では、固定接点温度<固定接点周辺温度の関係であるが、ある温度を超える域に入ると固定接点温度>固定接点周辺温度の関係に移行する。そして、モータ通電制御の開始から所定時間維持された後、電源リレーの可動接点と固定接点が切り離される。このとき、固定接点側の温度は、バスバーを介した放熱部への放熱により低下し、しかも、固定接点周辺温度の低下勾配に比べ、固定接点温度の低下勾配が大きい。しかし、電源リレーのスイッチがオフに切り替えられたとき、固定接点温度>固定接点周辺温度の関係であることで、結露の原因である固定接点周辺温度と固定接点温度の間の温度差の発生が小さく抑えられる。
この結果、電源リレーの遮断操作時、機能追加によるコスト増を招くことなく、電源リレーの固定接点での結露の発生を低減することができる。
実施例1の車載モータのリレー制御方法及び制御装置が適用されたステアリングバイワイヤシステムを示す全体システム図である。 ステアリングバイワイヤシステムにおけるモータ/クラッチ制御系を示す制御系ブロック図である。 ステアリングアングルメインモータを駆動制御するステアリングアングルメインコントロールモジュールの構成を示す断面図である。 ステアリングアングルメインコントロールモジュールのCPUにて実行される実施例1でのリレー制御処理の流れを示すフローチャートである。 氷結対策処理を実施する固定接点温度条件を説明するための電源リレー温度プロファイルを示す電源リレー温度特性図である。 比較例でのリレー制御処理の流れを示すフローチャートである。 比較例において低温環境温度下でのイグニッションOFF後に結露から氷結に至る課題発生メカニズムを示す説明図である。 比較例においてイグニッションON状態でのモータ通電状態を示す作用説明図である。 比較例においてイグニッションON→OFF後の電源リレー及び相リレーのスイッチOFF状態を示す作用説明図である。 実施例1においてイグニッションON→OFF後のモータ通電制御状態を示す作用説明図である。 実施例1においてモータ通電制御後の電源リレーのスイッチOFF状態を示す作用説明図である。 実施例1において電源リレーのスイッチOFF後の相リレーのスイッチOFF状態を示す作用説明図である。 実施例1においてイグニッションOFF後にモータ通電制御を行ったときの電源リレー温度プロファイルを示す電源リレー温度特性図である。 実施例1においてイグニッションOFF後にモータ通電制御→電源リレーのスイッチOFF→相リレーのスイッチOFFとしたときの固定接点周辺温度と固定接点温度と雰囲気温度の関係を示すタイムチャートである。
以下、本発明の車載モータのリレー制御方法及び制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における車載モータのリレー制御方法及び制御装置は、ステアリングホイールの動きを電気信号に替えて左右前輪に伝えるステアリングバイワイヤシステムを搭載した車両に適用したものである。以下、実施例1の車載モータのリレー制御方法及び制御装置の構成を、「全体システム構成」、「モータ/クラッチ制御系構成」、「コントロールモジュールの詳細構成」、「リレー制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の車載モータのリレー制御方法及び制御装置が適用されたステアリングバイワイヤシステムを示す。以下、図1に基づき、全体システム構成を説明する。
ステアリングバイワイヤシステムは、図1に示すように、ステアリングホイール1と、ステアリングフォースアクチュエータ2と、ステアリングクラッチ3と、ステアリングアングルアクチュエータ4と、左前輪5と、右前輪6と、を備えている。そして、制御系として、ステアリングフォースコントロールモジュール7と、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8と、ステアリングアングルサブコントロールモジュール9と、を備えている。
前記ステアリングフォースアクチュエータ2は、ステアリングホイール1へ加えられるステアリング操作力に対し、ステアリングフォースコントロールモジュール7からの駆動電流によって路面からの反力に相当するトルクを発生させる三相交流のステアリングフォースモータ10を有する。
前記ステアリングクラッチ3は、電磁クラッチ構造であり、ステアリングフォースコントロールモジュール7から通電されるとクラッチ開放とされ、上下のステアリングシャフト11,12が切り離される。なお、システム保護モード時やシステム異常時には、ステアリングフォースコントロールモジュール7からの通電が遮断されてクラッチが結合し、上下のステアリングシャフト11,12を機械的に連結させる。
前記ステアリングアングルアクチュエータ4は、ステアリングクラッチ3の開放時に左右前輪5,6を転舵可能なアクチュエータであり、ステアリングアングルメインモータ13と、ステアリングアングルサブモータ14と、ステアリングギヤ機構15と、を有する。ステアリングアングルメインモータ13は、三相交流モータであり、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8からの駆動電流によって操舵トルクを発生させる。ステアリングアングルサブモータ14は、三相交流モータであり、ステアリングアングルサブコントロールモジュール9からの駆動電流によって操舵トルクを発生させる。ステアリングギヤ機構15は、ピニオントルクをラック軸力に変換し、ナックルアームを回転させ、左前輪5と右前輪6のタイヤの向きを変える。
前記ステアリングフォースコントロールモジュール7は、図1に示すように、ダッシュパネル16の内側である車室内に配置される。一方、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8及びステアリングアングルサブコントロールモジュール9は、図1に示すように、ダッシュパネル16の外側であり、外気に晒される車室外に配置される。そして、ステアリングフォースコントロールモジュール7とステアリングアングルメインコントロールモジュール8とステアリングアングルサブコントロールモジュール9は、図1に示すように、フレックレイ通信線17を介して相互に情報交換可能に接続されている。
[モータ/クラッチ制御系構成]
図2は、ステアリングバイワイヤシステムにおけるモータ/クラッチ制御系を示す。以下、図2に基づき、モータ/クラッチ制御系構成を説明する。
前記ステアリングフォースコントロールモジュール7は、ステアリングフォースモータ10の駆動制御とステアリングクラッチ3の開放/締結制御を行うもので、図2に示すように、CPU71と入出力インターフェース72を有する。このステアリングフォースコントロールモジュール7には、イグニッションスイッチ18からのスイッチ信号、フォースモータ角度センサ19及びフォースモータ温度センサ20からのセンサ信号が入力される。また、CAN通信線21を介し、外気温センサ信号や舵角センサ信号や車速信号やヨーレイト信号、等の情報が入力される。さらに、バッテリ22からバッテリ電源が供給される。
このステアリングフォースコントロールモジュール7においては、ステアリングバイワイヤ制御時(=SBW制御時)、舵角センサ信号、車速信号、ヨーレイト信号、及び舵角速度信号より転舵指令舵角を演算し、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8に送る(転舵指令舵角演算機能)。さらに、舵角センサ信号、ステアリングアングルモータ角度、ステアリングモータ電流、及び車速信号より、タイヤ反力相当の操舵反力を演算し、ステアリングフォースモータ10を駆動する(操舵反力制御機能)。
前記ステアリングアングルメインコントロールモジュール8は、ステアリングアングルメインモータ13の駆動制御を行うもので、図2に示すように、CPU81と入出力インターフェース82を有する。このステアリングアングルメインコントロールモジュール8には、ステアリングトルクセンサ23、メインモータ角度センサ24及びモータ駆動回路温度センサ25(サーミスタ)からのセンサ信号が入力される。さらに、バッテリ22からバッテリ電源が供給される。
このステアリングアングルメインコントロールモジュール8においては、SBW制御時、転舵指令舵角とメインモータ角度より演算したサーボ指令電流によりステアリングアングルメインモータ13を駆動して、アシスト分の指令電流をステアリングアングルサブコントロールモジュール9に送る。
前記ステアリングアングルサブコントロールモジュール9は、ステアリングアングルサブモータ14の駆動制御を行うもので、図2に示すように、CPU91と入出力インターフェース92を有する。このステアリングアングルサブコントロールモジュール9には、サブモータ角度センサ26及びモータ駆動回路温度センサ27(サーミスタ)からのセンサ信号が入力される。さらに、バッテリ22からバッテリ電源が供給される。
このステアリングアングルサブコントロールモジュール9においては、SBW制御時、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8から送られてきたサーボ指令電流によりステアリングアングルサブモータ14を駆動してアシスト動作をする(舵角サーボ制御機能)。
[コントロールモジュールの詳細構成]
図3は、ステアリングアングルメインモータ13を駆動制御するステアリングアングルメインコントロールモジュール8の構成を示す。以下、図3に基づき、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8(モータコントロールモジュールに相当)の詳細構成を説明する。なお、図示及び説明を省略するが、ステアリングアングルサブコントロールモジュール9(モータコントロールモジュールに相当)についても、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8と同様の構成である。
前記ステアリングアングルメインコントロールモジュール8は、図3に示すように、CPU81と、入出力インターフェース82と、を備えている。そして、入出力インターフェース82は、電源リレー31と、モータ駆動回路32と、相リレー33と、を有する。
前記CPU81は、電源リレー31とモータ駆動回路32と相リレー33の動作制御を行うもので、アルミニウム合金材により形成された筺体34の内部に配置され、内部空間を2つの空間35,36に画成する基板37に設けられる。即ち、CPU81は、筺体34の空間35に配置される。
前記電源リレー31は、筺体34の空間36に配置され、バッテリコネクタ38、バスバー39、コモンモードコイル40、バスバー41、ノーマルモードコイル42、バスバー43を介してバッテリ22(車載の補機バッテリ)に接続される。この電源リレー31は、リレーコイル31aと可動接点31bと固定接点31cを有し、可動接点31bは、バスバー43に接続され、固定接点31cはバスバー44に接続される。
前記モータ駆動回路32は、電源リレー31の固定接点31cにバスバー44を介して接続され、電源リレー31より熱伝導率の高い放熱部45(アルミ基板Assy)に接触して設けられる。この放熱部45としては、例えば、アルミによる筺体34の一部の厚みを増し、十分な熱容量を持たせることで構成される。このモータ駆動回路32は、FET等によるスイッチング回路にて構成される。また、放熱部45には、サーミスタによるモータ駆動回路温度センサ25が設けられる。
前記相リレー33は、モータ駆動回路32にバスバー46を介して接続される。この相リレー33は、リレーコイル33aと可動接点33bと固定接点33cを有し、可動接点33bは、バスバー46に接続され、固定接点33cはバスバー47及びモータコネクタ48を介してステアリングアングルメインモータ13に接続される。なお、相リレー33として、図3では1個のリレーを記載しているが、相リレー33は、ステアリングアングルメインモータ13のU相、V相、W相のうち、2つの相(例えば、U相とV相)に対応して2個設けられる。
[リレー制御処理構成]
図4は、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8のCPU81(制御部に相当)にて実行される実施例1でのリレー制御処理の流れを示す。以下、リレー制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。なお、図示及び説明を省略するが、ステアリングアングルサブコントロールモジュール9のCPU91(制御部に相当)においても、同様のリレー制御処理が実行される。
ステップS1では、イグニッションON操作が行われると、チェック必要事項を診断するシステムの初期診断を行い、初期診断後にシステム起動し、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1でのシステム起動後のエンジン運転(ENG ON)に続き、イグニッションOFF操作が行われるまでステアリングバイワイヤ制御(SBW制御)を行い、ステップS3へ進む。
このSBW制御では、ステアリングフォースコントロールモジュール7が転舵指令舵角演算機能や操舵反力制御機能を発揮し、ステアリングアングルメインコントロールモジュール8及びステアリングアングルサブコントロールモジュール9が舵角サーボ制御機能を発揮する。
ステップS3では、ステップS2でのSBW制御からのイグニッションOFF操作に続き、SBW制御を停止し、ステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS3でのSBW制御の停止、或いは、ステップS9での処理未完であるとの判断に続き、再度のイグニッションON操作が行われたか否かを判断する。YES(再イグニッションON有り)の場合はステップS5へ進み、NO(再イグニッションON無し)の場合はステップS6へ進む。
ステップS5では、ステップS4での再イグニッションON有りとの判断に続き、システムを再起動し、ステップS1(初期診断)へ進む。
ステップS6では、ステップS4での再イグニッションON無しとの判断に続き、氷結対策処理の実施条件が成立するか否かを判断する。YES(実施条件成立)の場合はステップS9へ進み、NO(実施条件不成立)の場合はステップS7へ進む。
ここで、氷結対策処理の実施条件は、
・環境温度が−5℃以下(環境温度は外気温センサ情報から得る)
・走行10分以上(イグニッションON中に車速が出ている時間をカウント)
・固定接点推定温度が環境温度+25℃以下
である。そして、上記3つの条件が共に成立しているときに氷結対策処理の実施条件成立と判断し、上記3つの条件のうち、1つの条件でも不成立であると氷結対策処理の実施条件不成立と判断する。
ここで、「環境温度が−5℃以下」という環境温度条件を与えるのは、結露した水分が凍る環境温度領域であることによる。
「走行10分以上」という走行条件を与えるのは、氷結対策処理を必要とする電源リレー31の温度上昇とはならないことによる。
「固定接点推定温度が環境温度+25℃以下」という固定接点温度条件を与えるのは、電源リレー31の固定接点温度が電源リレー31の内部温度(=固定接点周辺温度)より高くなり、氷結対策処理を必要としないことによる。
即ち、図5に示すように、時刻t1から時刻t2までの電源リレー31のスイッチONのみ(モータ通電なし)の区間は、温度上昇が緩やかで最高温度(例えば、+17℃)も決まっている(電源リレー固定接点温度<電源リレー内部温度)。これに対し、時刻t2から時刻t3までの電源リレー31のスイッチONでのモータ通電区間は、温度上昇が急激であり、途中から電源リレー固定接点温度>電源リレー内部温度へと切り替わる。この切り替わりの温度は、モータ通電を開始してから+8℃まで上昇した付近であることで、+25℃(=17℃+8℃)とした。
なお、「固定接点推定温度」とは、電源リレー31のスイッチONでの固定接点31cの推定温度であり、モータ駆動回路温度センサ25からの温度情報に基づき推定される。
ステップS7では、ステップS6での氷結対策処理の実施条件不成立であるとの判断に続き、電源リレー31のスイッチをオフにすると共に、相リレー33のスイッチをオフにする終了処理を実施し、ステップS9へ進む。
ステップS8では、ステップS6での氷結対策処理の実施条件成立であるとの判断に続き、氷結対策処理(ステップS81〜ステップS85)を実施し、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS7での終了処理、或いは、ステップS8での氷結対策処理の実施に続き、終了処理、或いは、氷結対策処理が完了しているか否かを判断する。YES(処理完了)の場合はシャットダウンへ進み、NO(処理未完)の場合はステップS4へ戻る。
ステップS8での氷結対策処理について、詳しく説明する。ステップS81では、ステップS6での氷結対策処理の実施条件成立であるとの判断に続き、電源リレー31のスイッチと相リレー33のスイッチを共にオン状態としたままで第1所定時間だけ維持し、ステップS82へ進む。
ここで、「第1所定時間」は、モータ通電制御により電源リレー31の固定接点温度を上げたとき、固定接点温度が固定接点周辺温度(=電源リレー内部温度)を超える時間により決められるもので、例えば、30秒〜1分程度の時間で与えられる。
ステップS82では、ステップS81でのリレーON維持に続き、モータ駆動回路32への指令により、ステアリングアングルメインモータ13に対し回転停止状態を保つモータ通電制御を、第1所定時間が経過するまで行い、ステップS83へ進む。
ここで、「モータ通電制御」では、ステアリングアングルメインモータ13を回転駆動するときの正弦波電流ではなく、モータ停止状態でモータトルクを出す電流値が変化しない直線電流を与える。
ステップS83では、ステップS82でのモータ通電に続き、モータ通電制御の開始から第1所定時間が経過すると、電源リレー31のスイッチをオンからオフに切り替え、相リレー33のスイッチはオン状態のままで、ステップS84へ進む。
ステップS84では、ステップS83での電源リレーOFFに続き、電源リレー31のスイッチをオフに切り替えてから第1所定時間より長い第2所定時間が経過するまで待機し、ステップS85へ進む。
ここで、「第2所定時間」とは、相リレー33の接点部温度が、主に放熱部45からの放熱により低下し、環境温度との温度乖離幅が所定以下になるまでの待機時間であり、例えば、500sec程度に設定される。
ステップS85では、ステップS84での第2所定時間が経過するまでの待機に続き、相リレー33のスイッチをオンからオフに切り替える。なお、ステップS85まで処理が進行すると、ステップS9にて氷結対策処理が完了したと判断する。
次に、作用を説明する。
実施例1の車載モータのリレー制御方法及び制御装置における作用を、「リレー制御処理作用」、「比較例でのリレー制御作用」、「実施例1でのリレー制御作用」、「リレー制御の特徴作用」に分けて説明する。
[リレー制御処理作用]
以下、図4のフローチャートに基づき、リレー制御処理作用を説明する。
イグニッションON操作が行われると、ステップS1において、システムの初期診断を行い、初期診断後にシステム起動する。システム起動後にエンジン運転(ENG ON)すると、ステップS2へ進み、ステップS2では、イグニッションOFF操作が行われるまでSBW制御が実行される。その後、イグニッションOFF操作すると、ステップS3→ステップS4へと進み、ステップS3では、SBW制御が停止され、ステップS4では、再度のイグニッションON操作が行われたか否かが判断される。再度のイグニッションON操作が行われると、ステップS5へ進み、ステップS5では、システムが再起動され、ステップS1の初期診断へ進む。
そして、イグニッションOFF操作後、再度のイグニッションON操作が行われないと、ステップS6へ進み、ステップS6では、氷結対策処理の実施条件が成立するか否かが判断される。ステップS6にて、氷結対策処理の実施条件が不成立であると判断されると、ステップS6からステップS7→ステップS9へ進む。ステップS7では、電源リレー31のスイッチをオフにすると共に、相リレー33のスイッチをオフにする終了処理が行われる。ステップS9では、終了処理が完了しているか否かが判断され、終了処理が未完である場合はステップS4へ戻り、再度のイグニッションON操作が行われたか否かが判断される。再度のイグニッションON操作が行われた場合は、ステップS4からステップS5へ進み、ステップS5では、システムが再起動され、ステップS1の初期診断へ進む。
一方、ステップS6にて、氷結対策処理の実施条件が成立であると判断されると、ステップS6からステップS8→ステップS9へと進み、ステップS8では、下記の手順にしたがって氷結対策処理が実施される。ステップS81では、電源リレー31のスイッチと相リレー33のスイッチを共にオン状態としたままで第1所定時間だけ維持される。ステップS82では、モータ駆動回路32への指令により、ステアリングアングルメインモータ13に対し回転停止状態を保つモータ通電制御が第1所定時間を経過するまで行われる。ステップS83では、モータ通電制御の開始から第1所定時間が経過すると、電源リレー31のスイッチがオンからオフに切り替えられる。なお、相リレー33のスイッチはオン状態のままとされる。ステップS84では、電源リレー31のスイッチをオフに切り替えてから第2所定時間(>第1所定時間)が経過するまで待機される。ステップS85では、第2所定時間が経過すると、相リレー33のスイッチがオンからオフに切り替えられる。なお、ステップS8での氷結対策処理が未完である場合は、ステップS9ステップS4へ戻り、再度のイグニッションON操作が行われたか否かが判断される。例えば、氷結対策処理の実施中に再イグニッションON操作をした場合には、氷結対策処理を停止し、ステップS4からステップS5へ進み、ステップS5では、システムが再起動され、ステップS1の初期診断へ進む。
[比較例でのリレー制御作用]
まず、リレー制御において、図6のフローチャートに示すように、イグニッションOFF操作がなされると、再イグニッションON操作が行われない限り、電源リレーのスイッチをオフにすると共に、相リレーのスイッチをオフにする終了処理を行ってシャットダウンするものを比較例とする。
上記比較例において低温環境温度下でのイグニッションOFF後に結露から氷結に至る課題発生メカニズムを、図7〜図9に基づいて説明する。
なお、図7において、時刻t1はイグニッションON時刻である。時刻t2はイグニッションOFF時刻である。時刻t3は結露した水分の氷結開始時刻である。時刻t4はシステム全体が外気温度に収束する時刻である。
まず、時刻t1から時刻t2までのSBW制御区間においては、図8に示すように、電源リレー及び相リレーのスイッチが共にオンで、操舵電流によるモータ通電状態であり、電源リレーの固定接点温度及び固定接点周辺温度は時間の経過と共に上昇する。
次に、時刻t2から時刻t3までのイグニッションOFF後の区間においては、図9に示すように、電源リレー及び相リレーのスイッチが共にオフにされる。このときの電源リレーに着目すると、可動接点を含む固定接点周辺温度は、コイル熱の影響により緩やかな勾配により温度低下する。一方、電源リレーの固定接点は、熱伝達容量が高いバスバーを介して放熱部と接続されているため、固定接点温度が急な勾配により温度低下する。よって、固定接点温度<固定接点周辺温度(=リレー内部温度)の関係になり、温度差があることで、電源リレーの固定接点上に結露する。
次に、時刻t3から時刻t4までの温度低下区間においては、電源リレーの接点のうち、受け面となっている固定接点上で結露した水分が、雰囲気温度(=外気温度)の影響により凍り始め、電源リレーの固定接点上に氷結膜が形成される。
このように、電源リレーの固定接点上に氷結膜が形成されたままになっていると、次にイグニッションON操作をしたとき、電源リレーをスイッチON状態にしてモータ通電を阻害する可能性がある。
[実施例1でのリレー制御作用]
上記比較例に対し、リレー制御において、イグニッションOFF後の終了処理時に氷結対策ロジックを追加したものが実施例1である。以下、低温環境温度下でのイグニッションOFF後、結露防止及び氷結防止を達成する実施例1でのリレー制御作用を、図10〜図14に基づいて説明する。
イグニッションOFF後、氷結対策処理の実施条件の成立に基づき、氷結対策処理が開始されると、図10に示すように、電源リレー31のスイッチと相リレー33のスイッチを共にオン状態としたままで第1所定時間だけ維持される。加えて、モータ駆動回路32への指令により、ステアリングアングルメインモータ13に対し回転停止状態を保つモータ通電制御が第1所定時間を経過するまで行われる。
即ち、モータ通電すると、図13に示すように、時刻T1から時刻T2までのモータ通電開始区間では、電源リレー内部温度>電源リレー固定接点温度の関係である。これに対し、時刻T2からモータ通電停止時刻T3までの区間になると、2つの温度関係が逆転し、電源リレー固定接点温度>電源リレー内部温度となり、モータ通電停止時刻T3において温度差ΔTが出る。この理由は、モータ通電時、電源リレー31のコイル熱量より、モータ駆動回路32からバスバー44を介して固定接点31cに供給される熱量が大きく、2つの温度上昇勾配が異なることによる。
よって、図14に示すように、イグニッションOFF時刻t1から第1所定時間を経過する時刻t2までモータ通電すると、時刻t2では、固定接点温度>固定接点周辺温度の関係になる。
次に、モータ通電制御の開始から第1所定時間が経過すると、図11に示すように、相リレー33のスイッチはオン状態のままで、電源リレー31のスイッチのみをオンからオフに切り替えられる。そして、電源リレー31のスイッチをオフに切り替えてから第2所定時間(>第1所定時間)が経過するまで待機される。
即ち、電源リレー31のスイッチのみをオンからオフに切り替えると、固定接点周辺の温度低下を開始し、電源リレー31の固定接点31cからバスバー44及び放熱部45を介した放熱により固定接点31cの温度低下を開始する。しかし、時刻t2において、固定接点温度>固定接点周辺温度の関係である。このため、図14の時刻t2〜時刻t3の区間での2つの温度特性に示すように、固定接点31cの温度低下勾配が、固定接点周辺の温度低下勾配より大きくても、固定接点温度と固定接点周辺温度の差温は小さく抑えられる。これにより、電源リレー31での差温を原因とする結露の発生が抑えられる。
次に、電源リレー31のスイッチをオフに切り替えてから第2所定時間が経過すると、図12に示すように、相リレー33のスイッチがオンからオフに切り替えられる。
例えば、電源リレー31のスイッチをオフに切り替えると同時に、相リレー33のスイッチをオフに切り替えるとする。この場合、相リレー33の可動接点33bは、モータ駆動回路32からバスバー46を介して高温状態であるのに対し、相リレー33の固定接点33cはバスバー47を介して低温の外気影響を受けることで、急激に温度が低下し、相リレー33の可動接点33bと固定接点33cに温度差が生じて結露するおそれがある。
これに対し、電源リレー31のスイッチをオフに切り替えてから第2所定時間が経過するまで相リレー33のスイッチをオンのまま維持することで、相リレー33の可動接点33bからバスバー46及び放熱部45を介した放熱により可動接点33bの温度を低下させることができる。つまり、図14に示すように、時刻t3において、相リレー33の可動接点33bの温度を、モータ通電開始時(時刻t1)の温度レベルまで低下させることができる。これにより、相リレー33での差温を原因とする結露の発生も抑えられる。
そして、実施例1では、図4と図6の対比から明らかなように、イグニッションOFF後の終了処理時に氷結対策ロジックを追加している。このため、起動・SBW制御に影響を与えない。また、氷結対策処理の実施中に再イグニッションON操作をした場合には、氷結対策処理を停止し、システムの再起動が確保される。さらに、氷結対策処理実施中にフェールを検出した場合、処理を停止してシャットダウンし、次回起動時にフェールを検出するというロジックも組み込むことができる。
[リレー制御の特徴作用]
実施例1では、イグニッションOFF操作後、電源リレー31及び相リレー33のスイッチをオン状態にしたままで、電源リレー31とモータ駆動回路32と相リレー33を介してステアリングアングルメインモータ13に対し回転停止状態を保つモータ通電制御を所定時間維持し、所定時間経過後、電源リレー31のスイッチをオフに切り替える。
即ち、モータ通電制御により、モータ駆動回路32の温度が、コイル温度上昇勾配より高い勾配で上昇し、バスバー44を介した熱伝達により電源リレー31の固定接点31cの温度が上昇する。よって、電源リレー31の固定接点温度と固定接点周辺温度(電源リレー31のコイル温度に依存)の関係は、ある温度までの温度上昇域では、固定接点温度<固定接点周辺温度の関係であるが、ある温度を超える域に入ると固定接点温度>固定接点周辺温度の関係に移行する。
そして、モータ通電制御の開始から第1所定時間が経過すると、電源リレー31の可動接点31bと固定接点31cが切り離される。このとき、固定接点31c側の温度は、バスバー44を介した放熱部45への放熱により低下し、しかも、固定接点周辺温度の低下勾配に比べ、固定接点温度の低下勾配が大きい。しかし、電源リレー31のスイッチがオフに切り替えられたとき、固定接点温度>固定接点周辺温度の関係であることで、結露の原因である固定接点周辺温度と固定接点温度の間の温度差の発生が小さく抑えられる。
この結果、電源リレー31の遮断操作時、機能追加によるコスト増を招くことなく、電源リレー31の固定接点31cでの結露の発生が低減される。
実施例1では、モータ通電制御の開始から第1所定時間が経過すると、電源リレー31のスイッチをオフに切り替える。そして、電源リレー31のスイッチをオフに切り替えてから第1所定時間より長い第2所定時間が経過するまで待機し、第2所定時間が経過すると、相リレー33のスイッチをオフに切り替える。
例えば、モータ通電制御の後、電源リレー31と同時に相リレー33もOFFすると、相リレー33の内部の温度に比べて相リレー33の固定接点33cの温度が低くなる傾向にあり、相リレー33の固定接点に結露する可能性が生じる。
これに対し、相リレー33の可動接点33bと固定接点33cを、しばらくの間、接触させたままにすることにより、相リレー33のコイル温度と相リレー33の固定接点33cの温度差が生じず、結露する可能性が低減される。
実施例1では、電源リレー31の遮断操作後、電源リレー31の固定接点温度を推定し、固定接点推定温度が、環境温度に所定温度を加えた温度以下であるという固定接点温度条件が成立したとき、モータ通電制御を行う。
即ち、固定接点推定温度が、環境温度に所定温度を加えた温度を超えていると、電源リレー31の固定接点31cの温度が高いため、電源リレー31の内部温度との差が小さく、固定接点31cの上面で結露する可能性は低い。つまり、固定接点温度条件が不成立であるときは、モータ通電制御を実行する必要はない。
従って、不必要にバッテリ22を使用することなく、制御必要時に限って電源リレー31での結露を防止するモータ通電制御が実行される。
実施例1では、電源リレー31の遮断操作後、環境温度が氷結温度以下であるという環境温度条件が成立したとき、モータ通電制御を行う。
即ち、環境温度が氷結温度以下であるときは、電源リレー31の固定接点31cの上面で結露すると、結露した水分が凍り、氷結膜を形成することがある。
従って、環境温度が氷結温度以下であるという環境温度条件が成立したとき、モータ通電制御を行うことで、電源リレー31の接点部での氷結が防止される。
次に、効果を説明する。
実施例1における車載モータのリレー制御方法及び制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 筺体34の内部に、バッテリ22に接続された電源リレー31と、電源リレー31の固定接点31cにバスバー44を介して接続されたモータ駆動回路32と、モータ駆動回路32にバスバー46を介して接続された相リレー33と、を有するモータコントロールモジュール(ステアリングアングルメインコントロールモジュール8)を備え、
モータ駆動回路32は、電源リレー31より熱伝導率の高い放熱部45に接触して設けられる車載モータのリレー制御方法であって、
電源リレー31の遮断操作後(イグニッションOFF後)、電源リレー31及び相リレー33のスイッチをオン状態にしたままで、電源リレー31とモータ駆動回路32と相リレー33を介してモータ(ステアリングアングルメインモータ13)に対し回転停止状態を保つモータ通電制御を所定時間維持し、所定時間経過後、電源リレー31のスイッチをオフに切り替える。
このため、電源リレー31の遮断操作時、機能追加によるコスト増を招くことなく、電源リレー31の固定接点31cでの結露の発生を低減するリレー制御方法を提供することができる。
(2) モータ通電制御の開始から第1所定時間が経過すると、電源リレー31のスイッチをオフに切り替え、
電源リレー31のスイッチをオフに切り替えてから第1所定時間より長い第2所定時間が経過するまで待機し、第2所定時間が経過すると、相リレー33のスイッチをオフに切り替える。
このため、(1)の効果に加え、電源リレー31の遮断操作時、相リレー33の固定接点33cでの結露の発生を低減することができる。
(3) 電源リレー31の遮断操作後、電源リレー31の固定接点温度を推定し、固定接点推定温度が、環境温度に所定温度を加えた温度以下であるという固定接点温度条件が成立したとき、モータ通電制御を行う。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、バッテリ22からの電力消費量を抑えながら、電源リレー31での結露を防止するモータ通電制御を実行することができる。
(4) 電源リレー31の遮断操作後、環境温度が氷結温度以下であるという環境温度条件が成立したとき、モータ通電制御を行う。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、電源リレー31の固定接点31cで結露した水分が凍る氷結の発生を低減することができる。
(5) 筺体34の内部に、バッテリ22に接続された電源リレー31と、電源リレー31の固定接点31cにバスバー44を介して接続されたモータ駆動回路32と、モータ駆動回路32にバスバー46を介して接続された相リレー33と、を有するモータコントロールモジュール(ステアリングアングルメインコントロールモジュール8)を備え、
モータ駆動回路32は、電源リレー31より熱伝導率の高い放熱部45に接触して設けられる車載モータのリレー制御方法であって、
モータコントロールモジュール(ステアリングアングルメインコントロールモジュール8)の制御部(CPU81)は、
電源リレー31の遮断操作後(イグニッションOFF後)、電源リレー31及び相リレー33のスイッチをオン状態にしたままで、電源リレー31とモータ駆動回路32と相リレー33を介してモータ(ステアリングアングルメインモータ13)に対し回転停止状態を保つモータ通電制御を所定時間維持し、所定時間経過後、電源リレー31のスイッチをオフに切り替える処理を行う。
このため、電源リレー31の遮断操作時、機能追加によるコスト増を招くことなく、電源リレー31の固定接点31cでの結露の発生を低減するリレー制御装置を提供することができる。
以上、本発明の車載モータのリレー制御方法及び制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、予め決められた第1所定時間と第2所定時間を用いるタイマー管理による氷結対策処理の例を示した。しかし、環境温度とリレー温度を監視し、第1所定時間と第2所定時間に相当する電源リレーOFFタイミングと相リレーOFFタイミングを温度判定により得る温度管理による氷結対策処理の例としても良い。温度管理による氷結対策処理の場合、環境温度等によって第1所定時間と第2所定時間が変わる。
実施例1では、氷結対策処理の実施条件として、環境温度が−5℃以下、走行10分以上、固定接点推定温度が環境温度+25℃以下という3つの条件を与える例を示した。しかし、氷結対策処理の実施条件としては、条件を与えることなく必ず氷結対策処理の実施する例でも良い。また、実施3つの条件のうち、1つの条件で与える例であっても良いし、いずれか2つの条件を組み合わせて与える例であっても良い。
実施例1では、本発明の車載モータのリレー制御方法及び制御装置を、ステアリングバイワイヤシステムのステアリングアングルメインモータ13及びステアリングアングルサブモータ14に適用する例を示した。しかし、本発明の車載モータのリレー制御方法及び制御装置は、例えば、パワーステアリングシステムのアシストモータ、ブレーキシステムの電動ブースタ用モータ、電動車両の走行用モータ、等のように様々な車載モータに適用することができる。要するに、モータコントロールモジュールに電源リレーとモータ駆動回路と相リレーを有する車載モータであれば適用できる。

Claims (5)

  1. 筺体の内部に、バッテリに接続された電源リレーと、前記電源リレーの固定接点にバスバーを介して接続されたモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路にバスバーを介して接続された相リレーと、を有するモータコントロールモジュールを備え、
    前記モータ駆動回路は、前記電源リレーより熱伝導率の高い放熱部に接触して設けられる車載モータのリレー制御方法であって、
    前記電源リレーの遮断操作後、前記電源リレー及び前記相リレーのスイッチをオン状態にしたままで、前記電源リレーと前記モータ駆動回路と前記相リレーを介してモータに対し回転停止状態を保つモータ通電制御を所定時間維持し、所定時間経過後、前記電源リレーのスイッチをオフに切り替える
    ことを特徴とする車載モータのリレー制御方法。
  2. 請求項1に記載された車載モータのリレー制御方法において、
    前記モータ通電制御の開始から第1所定時間が経過すると、前記電源リレーのスイッチをオフに切り替え、
    前記電源リレーのスイッチをオフに切り替えてから前記第1所定時間より長い第2所定時間が経過するまで待機し、前記第2所定時間が経過すると、前記相リレーのスイッチをオフに切り替える
    ことを特徴とする車載モータのリレー制御方法及び制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された車載モータのリレー制御方法において、
    前記電源リレーの遮断操作後、前記電源リレーの固定接点温度を推定し、固定接点推定温度が、環境温度に所定温度を加えた温度以下であるという固定接点温度条件が成立したとき、前記モータ通電制御を行う
    ことを特徴とする車載モータのリレー制御方法。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された車載モータのリレー制御方法において、
    前記電源リレーの遮断操作後、環境温度が氷結温度以下であるという環境温度条件が成立したとき、前記モータ通電制御を行う
    ことを特徴とする車載モータのリレー制御方法。
  5. 筺体の内部に、バッテリに接続された電源リレーと、前記電源リレーの固定接点にバスバーを介して接続されたモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路にバスバーを介して接続された相リレーと、を有するモータコントロールモジュールを備え、
    前記モータ駆動回路は、前記電源リレーより熱伝導率の高い放熱部に接触して設けられる車載モータのリレー制御装置であって、
    前記モータコントロールモジュールの制御部は、
    前記電源リレーの遮断操作後、前記電源リレー及び前記相リレーのスイッチをオン状態にしたままで、前記電源リレーと前記モータ駆動回路と前記相リレーを介して前記モータに対し回転停止状態を保つモータ通電制御を所定時間維持し、所定時間経過後、前記電源リレーのスイッチをオフに切り替える処理を行う
    ことを特徴とする車載モータのリレー制御装置。
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