JPWO2016129289A1 - 薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法 - Google Patents

薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016129289A1
JPWO2016129289A1 JP2016574679A JP2016574679A JPWO2016129289A1 JP WO2016129289 A1 JPWO2016129289 A1 JP WO2016129289A1 JP 2016574679 A JP2016574679 A JP 2016574679A JP 2016574679 A JP2016574679 A JP 2016574679A JP WO2016129289 A1 JPWO2016129289 A1 JP WO2016129289A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jelly
taking
drug
weight
assisting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016574679A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6128722B2 (ja
Inventor
修司 盛本
修司 盛本
雅男 野崎
雅男 野崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morimoto Pharma Co Ltd
Original Assignee
Morimoto Pharma Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=56614609&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPWO2016129289(A1) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Morimoto Pharma Co Ltd filed Critical Morimoto Pharma Co Ltd
Publication of JPWO2016129289A1 publication Critical patent/JPWO2016129289A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6128722B2 publication Critical patent/JP6128722B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0053Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
    • A61K9/0056Mouth soluble or dispersible forms; Suckable, eatable, chewable coherent forms; Forms rapidly disintegrating in the mouth; Lozenges; Lollipops; Bite capsules; Baked products; Baits or other oral forms for animals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/06Ointments; Bases therefor; Other semi-solid forms, e.g. creams, sticks, gels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/08Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
    • A61K47/12Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/26Carbohydrates, e.g. sugar alcohols, amino sugars, nucleic acids, mono-, di- or oligo-saccharides; Derivatives thereof, e.g. polysorbates, sorbitan fatty acid esters or glycyrrhizin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/30Macromolecular organic or inorganic compounds, e.g. inorganic polyphosphates
    • A61K47/36Polysaccharides; Derivatives thereof, e.g. gums, starch, alginate, dextrin, hyaluronic acid, chitosan, inulin, agar or pectin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

誤嚥の可能性が低く、薬剤が喉に残存せずに効率よく消化器へ移送することができる薬剤の服用補助用ゼリーを提供する。LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤と、ゲル化促進剤とを含み、LMペクチンが薬剤の服用補助用ゼリーに対して1〜3重量%含まれ、当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃の物性は、硬さが2000〜6000N/m2であり、付着性が200〜500J/m3であり、凝集性が0.2〜0.6であり、当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断してから10分後のゼリーの離水が、当該薬剤の服用補助用ゼリーに対して3重量%以下である。

Description

本発明は、薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法に関する。
近年の高齢化社会の到来と共に、高齢者、脳血管障害患者および小児等で嚥下が困難な患者が増加している。これらの嚥下困難者は、薬剤の服用が容易ではなく、十分に嚥下できずに口の中に残ったり、あるいは喉に詰まったりして、予定している治療効果を得ることができないことがある。かかる嚥下困難者のために、嚥下補助剤等が種々研究され、商品化がされている。
嚥下困難者は、一般に、誤嚥を起こすことも大きな問題となっている。食物または水分を誤嚥すれば、気管支・肺に入ったものによって誤嚥性肺炎等が発症しうる。薬剤を服用する際に利用される嚥下補助剤等は、口腔内で水分が浸み出して、喉を伝って誤嚥されることもある。
薬剤の服用補助のための組成物が、特許文献1及び2に記載されている。
特許文献1には、薬剤の嚥下補助飲料が記載されている。実施例1では、全量100重量部に対して、寒天、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギナン、キサンタンガムをそれぞれ0.01〜0.2重量部、含有する配合処方が調製され、そのゼリー強度が46.6g/cmと記載されている。しかし、離水、付着性、凝集性等については一切記載されていない。
特許文献2には、ゼリー粒状物を用いてなることを特徴とする嚥下補助剤が、各種剤形の薬剤を自由に包み込んで所望する大きさ形状とすることができ、きわめてスムースに嚥下できると記載されている。実施例には、キサンタンガムとローカストビーンガム(1:1)を用いるもの、アルギン酸ナトリウムとコンニャクゼリーを用いるもの、アルギン酸ナトリウムとCMCNaを用いるものが記載されている。実施例1のゼリーは篩にかけて粒状化させる前のゼリーの強度が80,000N/mと非常に硬く、また、顆粒剤を内部に入れたゼリー粒状物が、ほぼ球状の塊となって、外部に顆粒剤が流出しなかったと記載されている。以上の通り、特許文献2のゼリー粒状物は、極めて硬く、塊であるために、嚥下困難者には依然として、嚥下が容易になるものではない。
嚥下困難者用食品について、厚生労働省から「特別用途食品の表示許可等について」との通達(食安発第0212001号:平成21年2月12日)が出されている。本通達では、特別の用途として、従来の高齢者用が嚥下困難者用との表現に改められ、「嚥下困難者用食品たる表示の許可基準」について、許可基準I、II およびIIIの規格が、以下の通り記載されている。
Figure 2016129289
本通達に基づいて、嚥下困難者用食品としては、上記の許可基準Iに当てはまるものが最も好ましいと一般に考えられている。しかし、「嚥下困難者用食品たる表示の許可基準」には、薬剤の服用補助、および嚥下困難者用食品を細断して用いる態様については一切記載されていない。また、上記許可基準には、離水についての基準は含まれていない。
非特許文献1には、「Q11.ゼリーやクラッシュゼリーを食べさせるときの注意点はなに?」との質問に対する回答が以下の通り記載されている。
固形物を食べるときに咀嚼し、ひと塊の食べものは一度ばらばらにかみ砕かれ、その後、食塊に再形成されて、喉に送り込まれる。ゼリーも同様にひと塊をスプーンに乗せて口に入れた後、咀嚼が起こる。食塊を形成できず、口腔内でばらばらのままでは、誤嚥しやすいため、「丸飲み法」が推奨される。また、ゼリーをクラッシュさせないために、ゼリーをスプーンで平たにすくって丸飲みさせる「スライス法」も用いられる。ゼリーをクラッシュさせる場合、凝集性が低いと口腔内でばらばらのままとなって誤嚥の原因となり、また一般に離水が生じるために分離した水分による誤嚥の原因になる。
また、非特許文献1には、薬剤の服用補助、および嚥下困難者用食品を細断して用いる態様については一切記載されていない。
特許文献3には、適度な硬さでまとまりを持っており、離水が少なく、付着性が低減した嚥下用ゼリー等が記載されている。しかし、ゼリーの硬さが600〜2000N/mと低いため「嚥下困難者用食品たる表示の許可基準I」を満足しておらず、十分とはいえない。また、離水については、実施例において定量的な数値ではなく感覚的に評価されているに過ぎず、どの程度であったかが不明である。さらに、特許文献3には、薬剤の服用補助、及び嚥下困難者用食品を細断して用いる態様については一切記載されていない。
特許3257983 特開2004−43333 特開2010−88422
Nutrition Care 2014 春季増刊,第66頁,メディカ出版刊
前記の通り、薬剤の服用補助のための組成物として、離水性も考慮した上で、嚥下困難者に適切な組成物は得られていない。
薬剤の服用補助のための組成物の離水が高ければ、分離する水分によって誤嚥が生じ得る。通常口腔内で無意識に咀嚼してしまうため、同組成物が咀嚼されればさらに水分が分離して、より誤嚥が発生し得ることになる。同組成物が口腔内で凝集せずにばらばらのままであれば、ばらばらになった同組成物の誤嚥が生じ得る。また、同組成物を薬剤と一緒に咀嚼せずに丸飲みする丸飲み法は、嚥下困難者にはそれほど容易なことではない。
そこで、本発明の課題は、以上の問題を解決するためのものであり、薬剤服用者に負担をかけずに薬剤を容易に効率よく消化器へ移送することができ、離水またはばらばらの組成物による誤嚥の可能性を低く抑えた薬剤の服用補助用ゼリー、およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、薬剤を喉に残存させることなく効率よく消化管に移送するためには、細断されたゼリーによって薬剤を包み込むのが最適の方法であると考えた。
現在、日本国内で嚥下補助用ゼリーとして市販されている3つの市販品(市販品A〜C)について、細断した状態での硬さ、付着性、凝集性および離水を測定した(後述の試験例1参照)。その結果、3つの市販品とも、硬さは1000N/m以下であり、付着性が80J/m以下であり、凝集性が0.6以上であった。従って、市販品A〜Cは細断された状態で「嚥下困難者用食品たる表示の許可基準」の許可基準Iには適合せず、辛うじて許可基準IIIに適合する程度であって、薬剤の嚥下補助には効果が高くはないと思われた。また、市販品A〜Cの離水は、それぞれ5重量%、1.3重量%および0重量%であった。市販品Aは、細断された状態のゼリー離水率が十分低いとはいえず、誤嚥の可能性が残るものと思われる。
そこで、細断されたゼリーの物性について、上記課題を解決するためには、誤嚥の可能性を低く抑えるように離水を極めて小さくすること、細断されたゼリーがばらばらにならないように凝集性を高めること、ゼリーが喉および食道に付着しないが他方薬剤を安定して包み込むように付着性を適度な範囲に調整すること、および喉および食道でゼリーが詰まらずに移動するように適度な硬さに調整することが必要であると考えた。
上記目的に従って、薬剤の服用補助用ゼリーについて、試行錯誤を繰り返して鋭意検討を行った結果、本発明者らは、低メトキシルペクチン(LMペクチン)を主成分として他のゲル化剤を組み合わせることで、意外にも上記課題を解決することができ、離水がほとんどなく、凝集性が高く、適度な付着性と硬さを有し、薬剤を喉または食道に残すことなく効率的に消化器まで移送することができることを見出して、本発明を完成した。即ち、本発明は以下の通りである。
[1] LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤と、ゲル化促進剤とを含む、薬剤の服用補助用ゼリーであって、
LMペクチンが薬剤の服用補助用ゼリーに対して、1〜3重量%含まれ、
当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃の物性は、硬さが、2000〜6000N/mであり、付着性が、200〜500J/mであり、凝集性が、0.2〜0.6であり、
当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断してから10分後のゼリーの離水が、当該薬剤の服用補助用ゼリーに対して3重量%以下である薬剤の服用補助用ゼリー。
([1]に記載の薬剤の服用補助用ゼリーは、嚥下困難者用食品たる表示の許可基準 IIを余裕をもって満足し、かつ離水が十分に少ない。)
[2] 前記LMペクチンが薬剤の服用補助用ゼリーに対して1.2〜2.2重量%含まれ、
当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃の物性は、硬さが、2500〜6000N/mであり、付着性が、200〜400J/mであり、凝集性が、0.2〜0.6であり、
当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断してから10分後のゼリーの離水が、当該薬剤の服用補助用ゼリーに対して1重量%以下である、[1]に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
([2]に記載の薬剤の服用補助用ゼリーは、嚥下困難者用食品たる表示の許可基準Iを満足し、かつ離水が極めて少ない。嚥下困難者でも誤飲の恐れがなく、薬剤を服用することができる。)
[3] 薬剤の服用補助用ゼリーに対して、寒天が0.1〜0.5重量%含まれ、その他の増粘多糖類が0.1〜1重量%含まれている、[1]または[2]に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
[4] 前記その他の増粘多糖類が、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アラビアガム、カラギナン、ジェランガム、タラガム、グアーガム、アルギン酸、アルギン酸塩、アカシアガムおよびタマリンドガムから選択される少なくとも1種の増粘多糖類である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
[5] さらに有機酸および/または有機酸塩を含み、pHが3以上4未満である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
[6] LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤、ゲル化促進剤、および必要に応じて加えられる任意成分の水溶液に、有機酸および/または有機酸塩を加えて水溶液のpHを3以上4未満に調整して、ゲル化させることによる、[5]に記載の薬剤の服用補助用ゼリーの製造方法。
[7] さらに甘味料を含む[5]に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
[8] 前記甘味料は、糖質系甘味料のうちの糖アルコール、又は、非糖質系甘味料である[7]に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
[9] 前記糖アルコールが、マルチトール、キシリトールおよびソルビトールから選択される少なくとも1種の糖アルコールである[8]に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断した後、薬剤の服用に用いられるので、薬剤の服用に適した離水、硬さ、付着性および凝集性は、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーにおいて測定される。本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても離水が極めて少ない。内視鏡検査で測定したところ、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを口腔内で咀嚼しても水分がほとんど喉に流出してくることが無かった。このように、離水による水分、および口腔内で無意識に咀嚼することで生じる水分がほとんど無いため、水分による誤嚥のリスクが極めて少ない。また、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても凝集性が高い。そこで、薬剤の服用補助用ゼリーが口腔内でばらばらにはならず、ゼリーを誤嚥する危険性が少ない。さらに、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても適度な付着性を有するため、薬剤に対してはその付着性によって薬剤の服用補助用ゼリーに包み込まれ、他方、喉および食道に対しては付着することがなく、加えて、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても適度な硬さを有するため、喉および食道で詰まらず喉および食道を通過して消化器に移送される。
以上より、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーによれば、薬剤の服用に用いられるゼリーを細断した状態で、離水が少なく、また高い凝集性と適度な付着性と適度な硬さとを有して嚥下困難者用食品たる表示の許可基準I又は IIを満足するので、丸飲み法のような心身に苦痛を与える方法を用いる必要がなく、誤嚥の可能性が低く、薬剤を喉に残存させずに効率よく消化器へ移送することができる。
1.薬剤の服用補助用ゼリー
本発明の「薬剤の服用補助用ゼリー」には、LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤と、ゲル化促進剤とが含まれる。
「LMペクチン」としては、カルシウムイオン等のゲル化促進剤の存在下でゲル化するものであれば、いかなるものでも使用することができる。例えば、脱エステル方法における酸処理タイプおよびアルカリ処理タイプのいずれも使用できるが、好ましくは酸処理タイプのものが挙げられる。好ましいLMペクチンとしては、例えばエステル化度が26〜34%でアミド化度が15〜22%のものが挙げられ、エステル化度が28〜34%でアミド化度が15〜20%のものがより好ましく、エステル化度が28〜33%でアミド化度が15〜22%のものがさらに好ましい。
LMペクチンは、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを目的の硬さとするための主成分として用いられる。また、LMペクチンを用いることで、付着性を向上させ、離水を抑えることができる。LMペクチンの含有量としては、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーに対して、1〜3重量%とする。1重量%未満であれば十分な硬さが得られないとともに離水を抑えることができない。一方、3重量%を超えると付着性が大きくなりすぎ、薬剤の服用補助用ゼリーとして適さなくなる。好ましくは1.1〜2.5重量%が挙げられ、より好ましくは1.2〜2.2重量%が挙げられ、さらに好ましくは1.3〜2.1重量%が挙げられる。
「寒天」としては、通常の市販されている寒天等が好適に用いられる。寒天は、薬剤の服用補助用ゼリーの硬さを高めると共に、同ゼリーが細断されやすくなるように加えられる。寒天の含有量としては、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーに対して、0.1〜0.5重量%が好ましい。0.1重量%以上で前述の効果が十分に得られ、0.5重量%を超えて含有させると離水率が大きくなる場合があるからである。より好ましくは0.2〜0.4重量%が挙げられ、さらに好ましくは0.25〜0.35重量%が挙げられる。
「その他の増粘多糖類」としては、例えば、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アラビアガム、カラギナン、ジェランガム、タラガム、グアーガム、アルギン酸、アルギン酸塩、アカシアガム、タマリンドガムおよびこれらの混合物等が挙げられる。好ましい例としてローカストビーンガムおよびキサンタンガムの混合物が挙げられる。2成分の混合物を用いる場合は、適した重量比で混合することができ、例えば1:9〜9:1が挙げられ、好ましくは3:7〜7:3が挙げられる。
その他の増粘多糖類は、離水を減少させ、硬さおよび付着性を向上させるために用いられる。その他の増粘多糖類の含有量としては、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーに対して、0.1〜1重量%が好ましい。0.1重量%以上で上述の効果が十分に得られ、1重量%を超えて含有させると硬さおよび付着性が高くなりすぎる場合があるからである。より好ましくは0.2〜0.7重量%が挙げられ、さらに好ましくは0.3〜0.5重量%が挙げられる。
「ゲル化促進剤」としては、カルシウムイオンを提供するものであればいかなるものも用いることができる。例えば、乳酸カルシウム、リン酸三カルシウム、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸三水素カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。好ましいゲル化促進剤として、乳酸カルシウムが挙げられる。
ゲル化促進剤は、LMペクチンをゲル化させるために用いられる。そこで、目的とする状態にゲル化させるために適した量が用いられる。ゲル化促進剤の含有量としては、乳酸カルシウムを用いた場合で表せば、LMペクチンに対して、0.05〜0.5重量%が好ましい。0.05重量%以上でゲル化が適正な速さで進むためであり、0.5重量%を超えて含有させてもゲル化促進効果が飽和するからである。より好ましくは0.1〜0.3重量%が挙げられ、さらに好ましくは0.15〜0.25重量%が挙げられる。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーには、その他の成分として、例えば、着色料、甘味料、香料、安定剤、保存剤、アルコール類、天然果汁、有機酸および有機酸塩等を添加することができる。甘味料としては、砂糖、オリゴ糖、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、アスパルテーム(登録商標)、アセスルファムカリウム、スクラロース、ステビア等が挙げられる。有機酸および/または有機酸塩としては、薬剤の服用補助用ゼリーのpHを3以上4未満、好ましくは3.3〜3.9、さらに好ましくは3.5〜3.8に調整できるものであり、食用が可能であるものであれば、いかなるものであってもよい。好ましい有機酸としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、安息香酸等が挙げられ、より好ましくはクエン酸が挙げられる。有機酸塩としては、例えばこれらの有機酸のアルカリ塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)が挙げられる。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断した後、薬剤の服用に用いられる。そこで、薬剤の服用に適した「硬さ」、「付着性」および「凝集性」は、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーにおいて、20±2℃で測定することで、確認することができる。「硬さ」、「付着性」および「凝集性」は、後述の実施例に記載されている通り、「特別用途食品の表示許可等について」との通達(食安発第0212001号:平成21年2月12日)に記載された測定方法に準じて測定することができる。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃での「硬さ」は、2000〜6000N/mであり、好ましくは2500〜6000N/mであり、さらに好ましくは2700〜5000N/mである。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃での「付着性」は、200〜500J/mであり、好ましくは200〜400J/mであり、さらに好ましくは230〜350J/mである。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃での「凝集性」は、0.2〜0.6であり、好ましくは0.3〜0.5である。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃での「硬さ」、「付着性」および「凝集性」は、LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類の含有量を、それらの前記範囲の中で、適宜増減させることで、容易に調整することができる。
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成したゼリーの「離水」は、細断してから10分後に、当該薬剤の服用補助用ゼリーに対して3重量%以下である。離水は、好ましくは2重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、さらに好ましくは0.5重量%以下であり、特に好ましくは0.2重量%以下である。細断は、例えば、後述の試験例に用いられた方法でなされる。細断してから10分後の離水を基準としているのは、服用者が、例えば薬剤の服用補助用ゼリーを内部に含むパック容器から押し出すことで細断してから、薬剤と混合して服用するまでには、通常は10分間程度以内であるからである。
2.薬剤の服用補助用ゼリーの製造方法
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、例えば、LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤、ゲル化促進剤、および必要に応じて加えられる任意成分の水溶液に、有機酸および/または有機酸塩を加えて水溶液のpHを3以上4未満に調整して、ゲル化させることによって製造することができる。
LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤、ゲル化促進剤、および必要に応じて加えられる任意成分の水溶液を調製するには、例えば、溶解温度が高い物質から順次溶解させることが、物質の分解を抑えるためには好ましい。例えば、LMペクチン、寒天、ローカストビーンガムおよびキサンタンガムを加熱した水に溶解させる場合であれば、寒天、ローカストビーンガム、キサンタンガム、LMペクチンの順序で加熱した水に溶解させることができる。また、溶解を促進させるために、前もってLMペクチン、ゲル化剤および増粘剤を糖類とよく混合して混合物として水に溶解させることも好ましい。加熱した水に溶解させた後、脱泡を十分に行うことが好ましい。その後、得られた水溶液に、有機酸および/または有機酸塩の水溶液を加えてpHを3以上4未満、好ましくは3.3〜3.9、より好ましくは3.5〜3.8に調整する。その後、例えば、得られたゼリー液を容器に加えて、冷所で静置するか、室温まで放冷してその後冷蔵庫内に静置することで、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを製造することができる。
3.薬剤の服用補助用ゼリーの使用
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断した後、薬剤の服用に用いる。細断する方法としては、例えば、一定の直径の穴開き細断器に薬剤の服用補助用ゼリーを入れて、圧板で押し出すことで細断することができる。また、薬剤の服用補助用ゼリーを内部に含むパック容器の一部を、適当なスリット幅となるようにはさみで切断して穴をあけて、パック容器に圧力をかけて、内部の薬剤の服用補助用ゼリーを外部に押し出すことで、細断することもできる。細断する際の穴の直径またはスリット幅としては、例えば、4〜15mm程度が挙げられ、好ましくは7〜13mm程度である。
その細断された薬剤の服用補助用ゼリーを1または複数の薬剤と混ぜて、服用する。また、分包体を用いて、1または複数の薬剤を服用することもできる。
以下、本発明の実施例、試験例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
本試験例は、以下の方法を用いて測定した。
A.細断されたゼリーの作製方法
容器の中のゼリーをスパーテルで200g掻き取って、2mmφ穴開き細断器に充填する。圧板で押出してステンレスカップに受ける。ステンレスカップからスパーテルで掻き取って保存容器に入れて20±2℃の保温庫に30分間程度保存する。
B.細断されたゼリーの物性(硬さ、付着性、凝集性)の測定方法
厚生労働省の通達「特別用途食品の表示許可等について」(食安発第0212001号)の「嚥下困難者用食品の試験方法」に準拠して、細断されたゼリーの物性(硬さ、付着性、凝集性)を測定する。具体的な測定方法は、以下の通りである。
上記A.で作成された細断されたゼリーをスパーテルですくって、直径40mm、高さ15mmの2つの容器に高さ15mmに多めに詰める。容器の底を机の天板等に10回叩いて細断されたゼリー中の空気を抜く。容器の上縁からはみ出したものはカッター等でこそぎ取り、容器を密閉容器に入れて、20℃の保温庫に30分程度保存する。2つの容器のうち1つは、温度測定専用とし、他方の容器のゼリーの測定を行う際にゼリーの温度を測定して、20℃であることを確認する。
他方の容器の中の細断されたゼリーは、直線運動により物質の圧縮応力を測定することが可能な装置を用いて、直径20mm、高さ8mm樹脂性のプランジャーを用い、圧縮速度10mm/sec、クリアランス5mmで2回圧縮測定する。測定項目は、硬さ、付着性、凝集性、ゼリーの重量であり、上記測定後にゼリーの温度が20℃であることを確認する。
<測定装置>
山電製 Rheoner II Creep Meter RE2-33005C
(卓上記録計:RE-3305-3N, アナログ出力改造:RE2-OP20C)
プランジャー:L50+L17+No.56
<測定値>
クリープメーターを以下のように設定する。
ゼリー試料の厚みは15mm固定とし、ゼリー試料に測定まで非接触とし、厚み自動測定は実施しない。また、歪率は66.7%で一定とする。測定開始感度設定は、0.02N/3回とする。A2測定開始感度は0.02N/2回とする。
C.離水の測定方法
漏斗台に直径60mmのガラスロートを乗せる。ガラスロートに合わせてポリエチレンメッシュ(20メッシュ規格品)をカットして溶着したものを乗せる。ロートの滴下口の下に電子天秤の上に乗せた計量器を置く。
上記A.で作成された細断されたゼリー25gを上記ポリエチレンメッシュの上に乗せて、30分間、2分〜10分ごとに滴下した水重量を記録する。細断してから10分後の離水を当該薬剤の服用補助用ゼリーに対する重量%で計算する。
実験1.薬剤の服用補助用ゼリーの調製(1)
表2に記載の成分を表2に記載の量混合することでゼリー溶液1kgを調製し、ゲル化させることで、実施例1〜6、比較例1および2の薬剤の服用補助用ゼリーを調製した。
Figure 2016129289
具体的な調製方法としては、反応容器に水を加え、60〜90℃に加熱して、表2に記載の成分を順次添加して溶解させた。その際、LMペクチン、ローカストビーンガムおよびキサンタンガムは、上記甘味料の一部と混合してから、水溶液に加えた。その後、クエン酸を添加して水溶液のpHを3.7程度に調整し、脱泡して、ゼリー溶液1kgを調製した。得られたゼリー溶液を60℃程度で所定の容器に充填して、約5℃で貯蔵することで、薬剤の服用補助用ゼリーを得た。
試験例1.市販の嚥下補助用ゼリーの細断された状態の物性
現在、日本国内で嚥下補助用ゼリーとして市販されている3つの市販品(市販品A〜C)について、細断した状態での硬さ、付着性、凝集性および離水を測定した。その結果を表3に記す。
Figure 2016129289
3つの市販品とも、硬さは1000N/m以下であり、付着性が80J/m以下であり、凝集性が0.6以上であった。これらの測定値に基づけば、3つの市販品は「嚥下困難者用食品たる表示の許可基準」の許可基準Iには適合せず、辛うじて許可基準IIIに適合する程度であり、嚥下補助には効果が高くはないと思われる。さらに、3つの市販品の離水については、市販品A〜Cはそれぞれ5重量%、1.3重量%および0重量%であり、市販品Aは細断された状態での離水が低いとはいえない。
以上より、3つの市販品は、薬剤の服用補助には十分ではないことが分かる。
試験例2.実験1で調製されたゼリーの物性
実験1で得られたゼリーについて、細断した状態での硬さ、付着性、凝集性および離水を測定した。その結果を表4に記す。
Figure 2016129289
実施例1〜6のゼリーは、硬さが2000〜6000N/mであり、付着性が200〜500J/mであり、凝集性が0.2〜0.6であり、また10分後の離水が少なかった。なかでも実施例2〜5のゼリーは、硬さが2500〜6000N/mであり、付着性が200〜400J/mであり、凝集性が0.2〜0.6であり、また10分後の離水がほぼ無かった。従って、実施例1〜6のゼリーは薬剤の服用補助に適しており、実施例2〜5のゼリーはさらに薬剤の服用補助に適している。
他方、比較例1および2のゼリーは、硬さが2000N/m未満であり、付着性が200J/m未満であり、かなりの離水があった。
実験2.薬剤の服用補助用ゼリーの調製(2)
表5に記載の成分を表5に記載の量混合することでゼリー溶液1kgを調製し、ゲル化させることで、実施例7〜15、比較例3〜5の薬剤の服用補助用ゼリーを調製した。具体的な調製方法は実験1の場合と同じである。実施例7〜9,12,13は、ローカストビーンガムとキサンタンガムの合計量を0.4重量%に維持しながら、キサンタンガムに対するローカストビーンガムの重量比を1,1.5,3,1/1.5,1/3と変化させたものである。実施例10,11は、キサンタンガムを添加せず、ローカストビーンガムの添加量を0.4重量%と0.2重量%とに変化させたもの、逆に、比較例3,4は、ローカストビーンガムを添加せず、キサンタンガムの添加量を0.4重量%と0.2重量%とに変化させたもの、比較例5はローカストビーンガムとキサンタンガムを共に添加しない場合である。ローカストビーンガムとキサンタンガム以外の成分の添加量は、実験1の実施例2に対応する。実施例14は、ローカストビーンガムとキサンタンガムを共に添加しない代わりに、ペクチンの量を0.4重量%増やして1.7重量%としたものである。実施例15は寒天を添加しない場合である。甘味料は、グラニュー糖(2.5重量%)、マルチトール(4.5重量%)およびキシリトール(5.2重量%)の混合物に固定している。なおマルチトールは、還元麦芽糖水飴と同一物質である。
Figure 2016129289
試験例3.実験2で調製されたゼリーの物性
実験2で得られたゼリーについて、細断した状態での硬さ、付着性、凝集性、離水およびPHを測定した。その結果を表6及び表7に記す。離水については、10分後の離水と30分後の離水の両方を測定した。
キサンタンガムに対するローカストビーンガムの重量比を3〜1/3の範囲で変化させたゼリー(実施例7〜9,12,13)は、硬さが2519〜2878N/m、付着性が246〜287J/m、凝集性が0.44〜0.47、PHが3.57〜3.68の各範囲にあった。離水は、10分後の離水が0.1%重量以下、30分後の離水が2.2重量%以下であり、非常に少ない。従って、実施例7〜9,12,13のゼリーは薬剤の服用補助に適している。
キサンタンガムを添加せずローカストビーンガムを0.4重量%添加したゼリー(実施例10)は、硬さが2742N/m、凝集性が0.48、PHは3.67、10分後の離水が0.0重量%、30分後の離水が0.8重量%と良好であるが、付着性が368J/mでやや高く、口腔内や歯にくっつき易くなる。キサンタンガムを添加せずローカストビーンガムの添加量を0.2重量%と減らしたゼリー(実施例11)は、硬さが2237N/mで不足し、10分後の離水が0.8重量%、30分後の離水が3.9重量%と大きく、離水し易くなる。
ローカストビーンガムを添加せずキサンタンガムを0.4重量%添加したゼリー(比較例3)は、離水は少ないが、硬さが1360N/mで大きく不足し、凝集性が0.79と高く弾力性が強いので喉越しの抵抗が大きく、付着性が472J/mで高いので口腔内や歯にくっつき易くなる。キサンタンガムの添加量を0.2重量%と減らしたゼリー(比較例4)は、さらに硬さが低下し、凝集性が0.74と高いため喉越しの抵抗が大きく、付着性が357J/mで高いので口腔内や歯にくっつき易くい傾向は維持される。
Figure 2016129289
ローカストビーンガムとキサンタンガムを共に添加しないゼリー(比較例5)は、硬さが1623N/mで大きく不足し、10分後の離水が2.8重量%、30分後の離水が7.4重量%と大きい。ローカストビーンガムとキサンタンガムを共に添加しない代わりにペクチンの量を1.7重量%に増やしたゼリー(実施例14)は、硬さ、付着性、凝集性、離水に関して良好な結果であった。但し、食味の評価で甘みと酸味の両方が強い結果である。寒天を添加しないゼリー(実施例15)は、硬さ、付着性、離水に関しては良好であるが、凝集性が0.54とやや高いので喉越しの抵抗が大きくなる。
Figure 2016129289
実験3.薬剤の服用補助用ゼリーの調製(3)
実験1及び2では添加する甘味料を、グラニュー糖、還元麦芽糖水飴(マルチトール)およびキシリトールの混合物に固定したが、実験3では甘味料の種類を変更した。表8に記載の成分を表8に記載の量混合することでゼリー溶液を調製し、ゲル化させることで、甘味料が未添加の比較例6と、各種の甘味料を添加した実施例16〜25の薬剤の服用補助用ゼリーを調製した。具体的な調製方法は実験1、2の場合と同じである。実施例17〜21で使用したマルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトールは、糖質系甘味料のうちの糖アルコールに属し、実施例22〜25で使用したステビア、アスパルテーム(登録商標)、アセスルファムカリウム、スクラロースは非糖質系甘味料である。ゼリー(ペクチン)の保存性を高めるためにPH調整剤としてクエン酸を0.3重量%添加してPH4未満に維持しているが、酸味料であるクエン酸の酸味を抑えるために甘味料を使用している。グラニュー糖は11重量%の添加で酸味と甘みのバランスが良好であった。その他の甘味料については甘味度に応じてグラニュー糖の場合と同等の甘さになるように添加量を調整した。
Figure 2016129289
試験例4.実験3で調製されたゼリーの物性
実験3で得られた各ゼリーについて、細断した状態での硬さ、付着性、凝集性、離水およびPHを測定した。その結果を表9に記す。離水については、10分後の離水と30分後の離水の両方を測定した。
Figure 2016129289
比較例6(甘味料未添加)のゼリーは、10分後の離水が3.1重量%と大きく、薬剤の服用補助に適していない。実施例16(グラニュー糖)のゼリーは、比較例6のゼリーに比べて、硬く、付着性も大きいが、凝集性とPHは同程度である。離水については、10分後の離水が1.8重量%とやや少なく、薬剤の服用補助に使用可能である。
実施例17〜21(糖アルコール)のゼリーは、硬さが2778〜3547N/m、付着性が274〜346J/m、凝集性が0.44〜0.46、PHが3.57〜3.74の各範囲にあった。硬さは、比較例6のゼリーに比べて硬くなっている。離水について、実施例17(甘味料:マルチトール),18(甘味料:ソルビトール),20(甘味料:キシリトール),21(甘味料:グラニュー糖とマルチトールとキシリトールの混合物)のゼリーは、10分後の離水が1重量%以下で少なかった。なかでも実施例18,20,21のゼリーは、10分後の離水が無く、実施例18、20のゼリーは、30分後の離水も1重量%以下で極めて少なかった。従って、マルチトール、キシリトール、ソルビトールの添加により、LMペクチン配合ゼリーの硬さが増し、離水減少の大きな効果が確認された。実施例17〜21のゼリーは薬剤の服用補助に適しており、実施例18,20のゼリーはさらに薬剤の服用補助に適している。
実施例22〜25のゼリーは、硬さが2255〜2628N/mでゼリーを硬くする効果は大きくなく、付着性が242〜263J/mであり、凝集性が0.44〜0.47であり、PHは3.65〜3.75の範囲にあった。離水については、10分後の離水が1重量%を超えており、離水減少の効果はあるが、実施例17〜21のゼリーに比べて小さい。
実験4.ゼリーの食塊形成性と水中分散性
薬剤の服用補助用ゼリーは、口腔内や喉から食道内では薬剤を包んだカプセルとして適度な柔軟性を持った食塊のまま移動し、胃中の水分によって速やかに分散して薬剤を放出することが望ましい。そこで、実験2及び3で得られた数種のゼリーと、ゼリーの市販品Dについて、食塊形成性と水中分散性を測定した。その結果を表10に記す。尚、ゼリーの市販品Dの物性の測定値は、硬さ700N/m、付着性119.1J/m、凝集性0.54、10分後の離水率3.8重量%、PH3.7であった。
食塊形成性については、ゼリー試料10gを高さ50cmから落下させ、変形拡散した試料の半径(拡散半径)で食塊形成の強弱を評価した。拡散半径が小さいほど食塊形成性が強く、拡散半径(mm)が大きいほど食塊形成性が弱いと判断される。
水中分散性については、300mLの水が入ったコニカルビーカーに回転子を入れてスターラーにより回転速度300rpmで攪拌し、その中にゼリー試料10gを投下して、3mm以下の塊にまで分散させるまでの時間(sec)を計測した。
Figure 2016129289
比較例3については、5分間攪拌したが、小豆程度の大きさのゼリー塊が残ったため、分散時間を5分以上とした。
嚥下困難者用食品表示の許可基準Iに相当する物性値が確認できた実施例7と実施例15は、食塊形成力が比較的強く、水中分散時間も比較的短かった。
比較例5、実施例19及び市販品Dのように離水が大きいものは食塊形成力が比較的弱かった。また比較例5のように硬さが2000N/m未満になると、水中分散時間も長くなった。さらに、比較例3のように硬さが2000N/m未満で凝集性が0.6を超え、付着性が400J/mを超えると、水中分散時間も極端に長くなった。
嚥下困難者用食品表示の許可基準Iに近い物性値の範囲にあり、且つ離水が少ないゼリーが、食塊形成性に優れ、かつ水中分散速度の速いゼリーであることが確認された。
実験5.ゼリーの長期安定性
実験2で説明した実施例7の配合処方のゼリーをバリア性の高いフィルムに封止したサンプルについて、室内での長期保存性の評価試験を行い、以下の結果を得た。尚、フィルムは、バリア性の高いPET層を外側に、防湿性の高いナイロン層を中間層に、内側にシーラント層としてポリエチレン層を配した3層構造を有し、ポリエチレン層を向かい合わせた2枚のフィルムの間にゼリーを挟み、周囲をヒートシールしてサンプルを作製した。
硬さ、凝集性、付着性は、23ヶ月経過後のサンプルの値が初期値に対して、10から7%程度の変化に収まっていた。
離水に関しては、23ヶ月経過後のサンプルの離水は初期値と同等であった。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によって、誤嚥の可能性が低く、薬剤が喉に残存せずに効率よく消化器へ移送することができる薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法が提供される。

前記の通り、薬剤の服用補助のための組成物として、離水性も考慮した上で、嚥下困難者に適切な組成物は得られていない。
薬剤の服用補助のための組成物の離水が高ければ、分離する水分によって誤嚥が生じ得る。通常口腔内で無意識に咀嚼してしまうため、同組成物が咀嚼されればさらに水分が分離して、より誤嚥が発生し得ることになる。同組成物が口腔内で凝集せずにばらばらのままであれば、ばらばらになった同組成物の誤嚥が生じ得る。また、同組成物を薬剤と一緒に咀嚼せずに丸飲みする丸飲み法は、嚥下困難者にはそれほど容易なことではない。
そこで、本発明の課題は、以上の問題を解決するためのものであり、薬剤の服用時に薬剤と混ぜて服用される服用補助用ゼリーであって、薬剤服用者に負担をかけずに薬剤を容易に効率よく消化器へ移送することができ、離水またはばらばらの組成物による誤嚥の可能性を低く抑えた薬剤の服用補助用ゼリー、およびその製造方法を提供することにある。
[1] LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤と、ゲル化促進剤とを含み、ゲル化し、薬剤の服用時に薬剤と混ぜて服用される薬剤の服用補助用ゼリーであって、
LMペクチンが薬剤の服用補助用ゼリーに対して、1〜3重量%含まれ、
当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃の物性は、硬さが、2000〜6000N/mであり、付着性が、200〜500J/mであり、凝集性が、0.2〜0.6であり、
当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断してから10分後のゼリーの離水が、当該薬剤の服用補助用ゼリーに対して3重量%以下である薬剤の服用補助用ゼリー。
([1]に記載の薬剤の服用補助用ゼリーは、嚥下困難者用食品たる表示の許可基準IIを余裕をもって満足し、かつ離水が十分に少ない。)
本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、ゲル化したものを細断した後、薬剤を服用する時に薬剤と混ぜて薬剤の服用に用いられるので、薬剤の服用に適した離水、硬さ、付着性および凝集性は、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーをゲル化させ、細断して生成されたゼリーにおいて測定される。本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても離水が極めて少ない。内視鏡検査で測定したところ、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーを口腔内で咀嚼しても水分がほとんど喉に流出してくることが無かった。このように、離水による水分、および口腔内で無意識に咀嚼することで生じる水分がほとんど無いため、水分による誤嚥のリスクが極めて少ない。また、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても凝集性が高い。そこで、薬剤の服用補助用ゼリーが口腔内でばらばらにはならず、ゼリーを誤嚥する危険性が少ない。さらに、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても適度な付着性を有するため、薬剤に対してはその付着性によって薬剤の服用補助用ゼリーに包み込まれ、他方、喉および食道に対しては付着することがなく、加えて、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーは、細断しても適度な硬さを有するため、喉および食道で詰まらず喉および食道を通過して消化器に移送される。
以上より、本発明の薬剤の服用補助用ゼリーによれば、薬剤の服用時に薬剤と混ぜて薬剤の服用に用いられるゼリーを細断した状態で、離水が少なく、また高い凝集性と適度な付着性と適度な硬さとを有して嚥下困難者用食品たる表示の許可基準I又はIIを満足するので、丸飲み法のような心身に苦痛を与える方法を用いる必要がなく、誤嚥の可能性が低く、薬剤を喉に残存させずに効率よく消化器へ移送することができる。

Claims (9)

  1. LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤と、ゲル化促進剤とを含む薬剤の服用補助用ゼリーであって、
    LMペクチンが薬剤の服用補助用ゼリーに対して1〜3重量%含まれ、
    当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃の物性は、
    硬さが、2000〜6000N/mであり、
    付着性が、200〜500J/mであり、
    凝集性が、0.2〜0.6であり、
    当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断してから10分後のゼリーの離水が、当該薬剤の服用補助用ゼリーに対して3重量%以下である薬剤の服用補助用ゼリー。
  2. 前記LMペクチンが薬剤の服用補助用ゼリーに対して1.2〜2.2重量%含まれ、
    当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断して生成されたゼリーの20±2℃の物性は、
    硬さが、2500〜6000N/mであり、
    付着性が、200〜400J/mであり、
    凝集性が、0.2〜0.6であり、
    当該薬剤の服用補助用ゼリーを細断してから10分後のゼリーの離水が、当該薬剤の服用補助用ゼリーに対して1重量%以下である請求項1に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
  3. 薬剤の服用補助用ゼリーに対して、寒天が0.1〜0.5重量%含まれ、その他の増粘多糖類が0.1〜1重量%含まれている請求項1または2に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
  4. 前記その他の増粘多糖類が、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アラビアガム、カラギナン、ジェランガム、タラガム、グアーガム、アルギン酸、アルギン酸塩、アカシアガムおよびタマリンドガムから選択される少なくとも1種の増粘多糖類である請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
  5. さらに有機酸および/または有機酸塩を含み、pHが3以上4未満である請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
  6. LMペクチン、寒天およびその他の増粘多糖類を含有するゲル化剤、ゲル化促進剤、および必要に応じて加えられる任意成分の水溶液に、有機酸および/または有機酸塩を加えて水溶液のpHを3以上4未満に調整して、ゲル化させることによる請求項5に記載の薬剤の服用補助用ゼリーの製造方法。
  7. さらに甘味料を含む請求項5に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
  8. 前記甘味料は、糖質系甘味料のうちの糖アルコール、又は、非糖質系甘味料である請求項7に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。
  9. 前記糖アルコールが、マルチトール、キシリトールおよびソルビトールから選択される少なくとも1種の糖アルコールである請求項8に記載の薬剤の服用補助用ゼリー。

JP2016574679A 2015-02-12 2016-02-12 薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法 Active JP6128722B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015025300 2015-02-12
JP2015025300 2015-02-12
PCT/JP2016/000729 WO2016129289A1 (ja) 2015-02-12 2016-02-12 薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016129289A1 true JPWO2016129289A1 (ja) 2017-04-27
JP6128722B2 JP6128722B2 (ja) 2017-05-17

Family

ID=56614609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016574679A Active JP6128722B2 (ja) 2015-02-12 2016-02-12 薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US10485759B2 (ja)
EP (1) EP3257528A4 (ja)
JP (1) JP6128722B2 (ja)
KR (1) KR102666031B1 (ja)
CN (1) CN107206098B (ja)
MY (1) MY177855A (ja)
TW (1) TWI697336B (ja)
WO (1) WO2016129289A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB201607518D0 (en) * 2016-04-29 2016-06-15 Andalay Technologies Ltd Mouthwash composition
JP2017201923A (ja) * 2016-05-11 2017-11-16 ユニテックフーズ株式会社 ゼリー食品
JP6761664B2 (ja) * 2016-05-11 2020-09-30 ユニテックフーズ株式会社 物品のゼリー包埋剤
CN108144066B (zh) * 2016-12-02 2021-06-01 江苏祈瑞医药有限公司 一种用于辅助吞咽口服固体药物的稳定的凝胶
CN110495609B (zh) * 2018-05-18 2021-10-26 江苏祈瑞医药有限公司 一种等渗大豆肽凝胶制品
CN108925806A (zh) * 2018-08-21 2018-12-04 威海三宝生物科技有限公司 一种助吞咽的海参凝胶饮品及其制备工艺和用途
CN109007478A (zh) * 2018-08-21 2018-12-18 威海三宝生物科技有限公司 一种蓝莓凝胶饮品及其制备方法和用途
JPWO2023033121A1 (ja) * 2021-09-03 2023-03-09

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998058654A1 (fr) * 1997-06-20 1998-12-30 Ohkura Pharmaceutical Co., Ltd. Composition sous forme de gel
JPH11124342A (ja) * 1997-07-31 1999-05-11 Ryukakusan Co Ltd 薬剤の嚥下補助飲料
JP2000325041A (ja) * 1999-05-18 2000-11-28 Q P Corp 嚥下補助食品
JP2002218917A (ja) * 2001-01-23 2002-08-06 Sanei Gen Ffi Inc 不溶性固形物が分散されたゲル組成物及びその応用
JP2003192573A (ja) * 2001-12-25 2003-07-09 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 経口ゲル製剤
WO2005025622A1 (ja) * 2003-09-12 2005-03-24 Ryukakusan Co. Ltd. 苦みマスキング粒状ゼリー飲料
JP2010229073A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Sanei Gen Ffi Inc 胃瘻患者向け経腸栄養剤用の半固形化剤
JP2013247910A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Q P Corp 乳幼児用ゼリー状食品
JP2014196248A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 小林製薬株式会社 ゼリー状素錠、及びそれを用いたゼリー状ドロップ剤

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2673157A (en) * 1950-05-24 1954-03-23 Allan D Shepherd Low-methoxyl pectin gels and method of making the same
JPS5328087A (en) 1976-08-27 1978-03-15 Sanei Kagaku Kogyo Kk Essencial material for gelating agent
US6277395B1 (en) 1998-07-31 2001-08-21 Ryukakusan Co. Ltd. Swallowing-assistive drink
JP3167967B2 (ja) * 1997-09-09 2001-05-21 株式会社東芝 可変波長半導体レーザ装置
TW527195B (en) * 1997-10-09 2003-04-11 Ssp Co Ltd Fast-soluble solid pharmaceutical combinations
JPH11124324A (ja) * 1997-10-17 1999-05-11 Tosco Co Ltd アトピー性皮膚炎症用化粧料
EP1029456B1 (en) * 1998-09-09 2005-11-09 Kewpie Kabushiki Kaisha Foods for preventing vomiting
JP3958130B2 (ja) 2002-07-09 2007-08-15 大蔵製薬株式会社 嚥下補助剤
JP3835544B2 (ja) 2002-09-10 2006-10-18 明治乳業株式会社 ゼリー乾燥物
JP4746259B2 (ja) 2002-09-30 2011-08-10 森永製菓株式会社 低離水性ゲル状組成物及びその製造方法
ES2402753T3 (es) * 2008-02-06 2013-05-08 University Of East Anglia Composición y método para ayudar a la deglución
JP5122522B2 (ja) 2008-09-09 2013-01-16 日清オイリオグループ株式会社 嚥下用ゼリー
WO2010113325A1 (ja) 2009-04-03 2010-10-07 日医工ファーマ株式会社 ペクチン含有ゼリー製剤
EP2524687A3 (en) * 2011-05-20 2012-12-12 Nitto Denko Corporation Edible jelly-form composition, jelly-form preparation and method for producing jelly-form preparation
CN103721264B (zh) * 2014-01-12 2016-09-21 江苏祈瑞医药有限公司 一种用于助吞咽口服固体药物制剂的凝胶剂

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998058654A1 (fr) * 1997-06-20 1998-12-30 Ohkura Pharmaceutical Co., Ltd. Composition sous forme de gel
JPH11124342A (ja) * 1997-07-31 1999-05-11 Ryukakusan Co Ltd 薬剤の嚥下補助飲料
JP2000325041A (ja) * 1999-05-18 2000-11-28 Q P Corp 嚥下補助食品
JP2002218917A (ja) * 2001-01-23 2002-08-06 Sanei Gen Ffi Inc 不溶性固形物が分散されたゲル組成物及びその応用
JP2003192573A (ja) * 2001-12-25 2003-07-09 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 経口ゲル製剤
WO2005025622A1 (ja) * 2003-09-12 2005-03-24 Ryukakusan Co. Ltd. 苦みマスキング粒状ゼリー飲料
JP2010229073A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Sanei Gen Ffi Inc 胃瘻患者向け経腸栄養剤用の半固形化剤
JP2013247910A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Q P Corp 乳幼児用ゼリー状食品
JP2014196248A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 小林製薬株式会社 ゼリー状素錠、及びそれを用いたゼリー状ドロップ剤

Also Published As

Publication number Publication date
CN107206098B (zh) 2021-06-01
US20170326068A1 (en) 2017-11-16
JP6128722B2 (ja) 2017-05-17
TW201636051A (zh) 2016-10-16
MY177855A (en) 2020-09-23
EP3257528A1 (en) 2017-12-20
EP3257528A4 (en) 2018-02-28
CN107206098A (zh) 2017-09-26
KR102666031B1 (ko) 2024-05-13
TWI697336B (zh) 2020-07-01
US10485759B2 (en) 2019-11-26
KR20170118788A (ko) 2017-10-25
WO2016129289A1 (ja) 2016-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6128722B2 (ja) 薬剤の服用補助用ゼリーおよびその製造方法
TWI405587B (zh) 藥服用粒狀膠凍飲料及其製造方法
AU2004271853B2 (en) Granular jelly drink capable of masking bitter
EP3311801B1 (en) Chewable gelled emulsions
JP5555184B2 (ja) 嚥下を支援するための組成物および方法
JP5009903B2 (ja) 経口物を封入した可食性フィルム包装体
AU2009284011B2 (en) Sore throat compositions
JPH11124342A (ja) 薬剤の嚥下補助飲料
CN105211481A (zh) 一种玛卡益生元无糖清口糖及其制备方法
JP4264105B2 (ja) イソソルビド含有ゼリー製剤
JP6804432B2 (ja) 経口薬剤用補助手段としての組成物、および、固形の経口薬剤
JP6942342B2 (ja) ソフトカプセル皮膜
JP4221094B2 (ja) 易嚥下補助組成物並びにそれを用いた食品用組成物及び医薬品用組成物
KR20070012335A (ko) 소비자 맞춤식 투여형
JP5890110B2 (ja) 可食性ゼリー状組成物、ゼリー状製剤及びゼリー状製剤の製造方法
JP2009046412A (ja) ペット用経口投与補助剤組成物
TW201616980A (zh) 稀釋型之營養組合物
JP6267862B2 (ja) ゼリー化組成物
JP3958130B2 (ja) 嚥下補助剤
CN108925806A (zh) 一种助吞咽的海参凝胶饮品及其制备工艺和用途
CN109007478A (zh) 一种蓝莓凝胶饮品及其制备方法和用途
JP6517464B2 (ja) 物性が改善されたゲル組成物及びゲル物性の改善方法
KR20060128926A (ko) 소비자 맞춤식 투여형
JP7418679B2 (ja) 遅延性ゲル化組成物
GB2613538A (en) Lollipop for the administration of pharmaceuticals, food supplements and nutraceuticals

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170307

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170307

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6128722

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250