JP2003192573A - 経口ゲル製剤 - Google Patents

経口ゲル製剤

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JP2003192573A JP2001392347A JP2001392347A JP2003192573A JP 2003192573 A JP2003192573 A JP 2003192573A JP 2001392347 A JP2001392347 A JP 2001392347A JP 2001392347 A JP2001392347 A JP 2001392347A JP 2003192573 A JP2003192573 A JP 2003192573A
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cilostazol
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Chieko Yoshida
智恵子 吉田
Shinya Nagayasu
新也 永康
Hideshi Okamoto
英志 岡本
Keiichi Kawakami
啓一 河上
Fujio Inoue
冨士夫 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 幼児、高齢者、嚥下障害を有する患者、
術後寝たきりの患者などへの水難溶性薬剤の経口投与に
際して、容易に嚥下することができ、十分な薬剤効果を
得ることができるだけの一定量を確実に服用することが
でき、さらに介護が必要な患者における薬剤の服用に際
して、介護人の手間を軽減させるように改善された、服
用し易い易嚥下性経口ゲル製剤を提供することを目的と
する。 【解決手段】 水に難溶な薬剤をゲル中に分散させたこ
とを特徴とする経口ゲル製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水に難溶な薬剤が
ゲル中に分散している経口ゲル製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在水に難溶な薬剤は、専ら錠剤、丸
剤、顆粒剤、カプセル剤、粉末剤等の固形剤の形での経
口剤として製剤化されている。ところが、幼児や高齢
者、あるいは嚥下障害をもつ患者にとって、これらの薬
剤は服用(嚥下)し難いというデメリットがあり、服用
し易い剤型とは言い難い。すなわち、高齢化に伴う諸機
能の低下や老人痴呆症などによる食物摂取機能障害(嚥
下障害等)により、薬剤を錠剤等の固形剤の形で投与し
た場合、水と共に錠剤等を飲むとむせてしまったり、口
腔内に留めてしまい飲み込むことができず、十分な薬剤
効果を得ることができないなどの場合がある。また、錠
剤や丸剤の大きさによっては咽に詰まることがあり、服
用が困難とされている。薬剤等を誤嚥(気管に間違って
食物が入ること)すると、患者にとって大きな苦痛にな
るうえに、肺炎を引き起こすなどの危険性もある。
【0003】液剤、シロップ剤として投与する場合につ
いては、飲み込むということに対して、錠剤などの固形
剤に比べてはるかに容易ではあるが、水に難溶な薬剤を
シロップ剤とすることは困難であり、また、シロップ剤
を誤嚥するリスクが極めて高い。
【0004】特に、高齢者や脳梗塞の患者は嚥下障害を
もつことが多く、また、術後寝たきりの患者において、
このような寝たきりの状態のままでは、錠剤、丸剤、顆
粒剤、散剤、カプセル剤などの固形剤または液剤、シロ
ップ剤などは服用し難いという大きな問題がある。
【0005】また、包装形態の面では、薬剤を容器から
簡単に取り出せること、容器から直接服用できること、
誤嚥せずに確実に服用できること、さらに廃棄性がよい
ことが求められている。
【0006】さらに、高齢者および寝たきりの患者を介
護する介護人に対して、薬剤を服用させる際にかなりの
手間が要求されているのが現状であり、問題となってい
る。
【0007】シロスタゾールは、抗血小板薬として従来
より錠剤の形状で汎用されている薬剤である。また、脳
循環改善作用も有しており、脳梗塞の予防および治療剤
としても有望視されている。なお、シロスタゾールは水
難溶性のため、現在市販されているシロスタゾール製剤
は、全て錠剤である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題点が
提起されている現状において、幼児、高齢者、嚥下障害
を有する患者、術後寝たきりの患者などへの水難溶性薬
剤の経口投与に際して、容易に嚥下することができ、十
分な薬剤効果を得ることができるだけの一定量を確実に
服用することができ、また介護が必要な患者における薬
剤の服用に際して、介護人の手間を軽減させるように改
善された、服用し易い易嚥下性経口ゲル製剤を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討し、水に難溶な薬剤を経口投与す
る際の剤型として、より効果的なものを種々検討した結
果、水に難溶な薬剤をゲル中に分散させたところ、幼児
や高齢者、あるいは嚥下障害をもつ患者にとって極めて
服用しやすい経口ゲル製剤とすることができた。なお、
水に難溶な薬剤はゲル化剤との混和性が悪く、ゲル化す
る際に均一に分散せず、また気泡を取り込みやすく、か
つ除去しにくくなる。このため分散剤を用いて薬剤を分
散させているが多量の添加剤を用いることは安全性、経
済性の観点から好ましくない。しかし、ゲル化剤として
低メトキシル化ペクチンを用いることにより、特に分散
剤を用いなくともゲル中の薬剤の分散が長期間均一に保
持され、なおかつ安定性のよい経口ゲル製剤を得ること
ができた。
【0010】また、本発明者らはさらに検討を重ね、当
該製剤に使用する容器は、ゲル状であることによる服用
のし易さの特徴を高めるため、一定量を確実に服用させ
るため、服用させる介護人の手間の軽減や薬物への接触
回避のため、さらには廃棄性を考慮し、好ましくは適当
な使い捨て容器、例えば、袋タイプ、ストロータイプ、
アンプルタイプ、注射器タイプなどの使い捨て容器とす
ることとしたものである。
【0011】すなわち、本発明は、(1) 水に難溶な
薬剤がゲル中に分散していることを特徴とする経口ゲル
製剤、(2) ゲルが低メトキシル化ペクチンゲルであ
る前記(1)に記載の経口ゲル製剤、(3) 水に難溶
な薬剤が、シロスタゾールまたはその薬理学的に許容さ
れ得る塩である前記(1)または(2)に記載の経口ゲ
ル製剤、(4) シロスタゾールまたはその薬理学的に
許容され得る塩が、0.01〜20%(W/V)の濃度
で含有されている前記(3)に記載の経口ゲル製剤、
(5) さらに、他の天然物由来の高分子多糖類が低メ
トキシル化ペクチンに対し質量比で50%以下の割合で
配合されている前記(2)から(4)のいずれかに記載
の経口ゲル製剤、(6) 他の天然物由来の高分子多糖
類が、寒天および/またはカラギーナンである前記
(5)に記載の経口ゲル製剤、(7) 1回服用分を使
い捨て容器に封入してなる前記(1)から(6)のいず
れかに記載の経口ゲル製剤、に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】水に難溶な薬剤とは日本薬局方
で、「溶け難い」(溶解度=0.1〜1.0%)、「極
めて溶け難い」(溶解度=0.01〜0.1%)あるい
は「ほとんど溶けない」(溶解度=0.01%以下)と
規定されている薬剤をいう。水に難溶な薬剤とは、例え
ば、シロスタゾール(抗血小板剤)、ノルフロキサシン
(抗菌剤)、アラセプリル(血圧降下剤)、プロブコー
ル(高脂血症用剤)、テプレノン(消化性潰瘍用剤)、
ドンペリドン(制吐剤)、テオフィリン(気管支拡張
剤)などが挙げられる。なかでもシロスタゾールは、脳
梗塞の予防および治療薬としても有望視されているの
で、特に嚥下障害をもつことが多い脳梗塞の患者にとっ
て、経口ゲル製剤とすることは極めて意義深いことであ
る。
【0013】ゲルとしては、好ましくは天然物由来の高
分子多糖類やたんぱく質、例えば低メトキシル化ペクチ
ン、高メトキシル化ペクチン、寒天、カラギーナン、グ
アーガム、ジェランガム、キサンタンガム、ローカスト
ビーンガム、ゼラチンなど食品分野などで通常用いられ
ているゲル化剤を水で膨潤させて用いることができる。
特に、低メトキシル化ペクチンやローカストビーンガム
は、薬剤を長期間にわたり均一に分散させることができ
るので好ましい。このうち低メトキシル化ペクチンは、
医薬品添加物として安全性も確立しているので特に好ま
しい。
【0014】低メトキシル化ペクチンの水溶液を、通常
はカルシウムなどの2価金属イオンによりゲル化させ
て、低メトキシル化ペクチンゲルとすることができる。
用いる低メトキシル化ペクチンの量は、使用する薬剤な
どにより適宜変更することができるが、通常約0.3〜
5%(W/V)の濃度とするのがよい。ここで、低メト
キシル化ペクチンとは、果実皮等より抽出されたペクチ
ンをさらに脱メチル処理して、構成糖の一つであるガラ
クツロン酸のうちのメチルエステル体の割合を約50%
以下としたものである。一般にペクチンは古くから増粘
剤として幅広く食品に添加されており、JECFA(F
AO/WHO,食品添加物合同専門委員会)の毒性試験
の結果から無害の食品添加物としてみとめられているた
め、使用制限も設けていない極めて安全な食品素材であ
る。また、低メトキシル化ペクチンは、医薬品や食品の
添加物用として、種々のグレードのものが市販されてお
り、本発明には、適当な市販品を適宜選択して用いるこ
とができる。
【0015】低メトキシル化ペクチンをゲル化する際に
用いる2価金属イオンの供給源としては、特に水溶性カ
ルシウム塩がよい。例えば、乳酸カルシウム、塩化カル
シウム、グルコン酸カルシウム、酢酸カルシウムなど食
用として問題のないカルシウム化合物が挙げられる。こ
れらの使用量は、低メトキシル化ペクチンをゲル化する
ことができる至適量を用いることができる。ゲル化に関
する技術は従来充分に確立されているので、本発明にお
いてもそのような公知の技術を採用することができる。
【0016】本発明に係る経口ゲル製剤には、易嚥下性
を向上させる目的で、上記したゲル化剤のうち、低メト
キシル化ペクチン以外の他の天然物由来の高分子多糖類
を添加することができる。例えば、通常食品分野で汎用
されている種々のゲル化剤、例えば、高メトキシル化ペ
クチン、寒天、カラギーナン、グアーガム、ジェランガ
ム、キサンタンガム、ローカストビーンガムなどを一種
または二種以上組み合わせて用いることができる。特
に、海草由来の高分子多糖類である寒天および/または
カラギーナン(κ型、ι型、λ型)を用いることは安全
性や易嚥下性の観点より好ましい。これらの使用割合
は、適宜調整することができるが、薬剤の均一化の妨げ
とならないよう、低メトキシル化ペクチンに対し、重量
比(乾燥)で約50%以下、好ましくは約40%以下と
するのがよい。
【0017】本発明に係る経口ゲル製剤においては、薬
剤、ゲル化剤、2価金属イオンの他に経口医薬品の添加
物として許容され得る各種添加剤を必要に応じて適宜添
加することができる。上記添加剤としては、例えば、安
定化剤、保水剤、pH調整剤、甘味剤、分散剤、防腐
剤、香料などが挙げられる。安定化剤としては、例え
ば、アスコルビン酸、トコフェロール、エデト酸塩など
が挙げられる。保水剤としては、例えば、ブドウ糖、果
糖、キシリトールなどが挙げられる。pH調整剤として
は、例えば、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸およ
びこれらの塩などが挙げられる。甘味剤としては、例え
ば、ショ糖、ソルビトール、トレハロースなどが挙げら
れる。分散剤としては、例えば、カルボキシメチルセル
ロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセ
ルロースなどが挙げられる。防腐剤としては、例えば、
パラオキシ安息香酸エステル、ソルビン酸カリウムなど
が挙げられる。香料としては、例えば、メントール、果
汁、その他の精油などが挙げられる。
【0018】シロスタゾールは、下記式で表される6−
[4−(1−シクロヘキシルー1,2,3,4−テトラ
ゾールー5―イル)ブトキシ]―3,4−ジヒドロカル
ボスチリルである。
【化1】
【0019】上記シロスタゾールの薬理学的に許容され
得る塩は、上記シロキタゾールと薬理学的に許容され得
る酸とを作用させることによって容易に形成され得る。
該薬理学的に許容され得る酸としては、例えば、塩酸、
硫酸、リン酸、臭化水素酸などの無機酸、シュウ酸、マレ
イン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸などの
有機酸を挙げることができる。
【0020】本発明おいてシロスタゾールを製剤化する
場合は、シロスタゾールまたはその薬理学的に許容され
得る塩の含有量は用法等により適宜決定できる。好まし
くは、経口ゲル製剤中、上記有効成分の濃度が約0.0
1〜20%(W/V)とする。なお、シロスタゾールの
溶解度は0.0003%程度である。
【0021】本発明に係る経口ゲル製剤は、通常の経口
ゲル製剤の製法に準じて製造できる。例えば、まず、精
製水中にゲル化剤、薬剤原末ならびに各種の添加剤を加
え、攪拌、加熱して、均一な懸濁液とする。含有成分の
混合順序は特に問わず、全ての含有成分を同時に混合し
てもよいし、一部の混合成分のみを先に精製水中に溶解
し、その後、残りの含有成分を溶解させてもよい。さら
に所望により、添加剤(カルシウム塩など)を添加する
こともできる。一回の投与量ごとに袋、ストロー、アン
プル、注射器などの容器に充填した後、室温まで冷却す
ることにより、ゲル化した、服用の際に一回使いきり容
器の製剤を得ることができる。ゲル化した本発明の経口
ゲル製剤の主剤である薬剤は、均一な分散状態となって
いる。なお、ゲル中の薬剤の分散が長期間均一に保持さ
れれば、製造タンク中で濃度差ができて製品の薬剤含量
にばらつきがでたり、容器中で薬剤が沈降して多量に飲
み残してしまったりすることがないという利点を有す
る。
【0022】なお、注射器タイプは所望により、より安
定性を付与するため、冷却固化後ゲル化させ、これを凍
結乾燥させてもよい。凍結乾燥物は服用時に水を注射器
の口部より一定量吸い上げ内部を湿潤させてゲル化さ
せ、服用しやすい形を形成することが可能となる。
【0023】容器は、目的に応じて種々の形態の容器を
適宜採用することができる。特に、使い捨てのものが好
ましく、安全なプラスチック製の容器が好適である。容
器としては、例えば、袋タイプ、ストロータイプ、アン
プルタイプ、注射器タイプなどが挙げられる。〔図1〕
〜〔図4〕に袋タイプ、ストロータイプ、アンプルタイ
プ、注射器タイプの経口ゲル製剤の容器を示した。〔図
1〕の袋タイプは、切れ目から開封し、開口を口にあ
て、中身をしぼり出して服用する。〔図2〕のストロー
タイプは、両端を折るまたは切るか、あるいは両端の封
止材を取り除き、一方の端を口にくわえて吸うことによ
り服用する。〔図3〕のアンプルタイプは、先端を開封
して口にくわえた後、後端の空気室を押圧することによ
り中身を取り出して服用する。〔図4〕の注射器タイプ
は、先端の封止材を取り除いて口にくわえ、ピストンを
押すことにより中身を取り出して服用する。これらの容
器は、押し出す行為により適当な大きさに粉砕され咽ご
しよく、一回分を確実に服用できることで、操作性、服
用安全性、確実性の面で非常に有用性の高いものであ
る。なお、〔図2〕〜〔図4〕のストロータイプ、アン
プルタイプ、注射器タイプは、容器中に飲み残しがほと
んど残らない点で特に好ましい。一方、図1の袋タイプ
は製造が容易で低コストである。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、以下の
開示は本発明の特殊な実施例にすぎず、本発明の技術的
範囲を何等限定するものではない。
【0025】実施例1 〔製剤例〕下記各成分を精製水中に加えて全量を10リ
ットルとし、80℃に加熱して均一に混合した。次に、
乳酸カルシウム5gを加えてさらに均一に混合し、10
mLずつポリエチレン製小袋(収容部長辺=約7cm)
に充填、密封した後、室温まで冷却し、経口ゲル製剤を
得た。 シロスタゾール 100g 低メトキシル化ペクチン(三栄源FFI(株)製)152g 寒天(三栄源FFI(株)製) 48g ブドウ糖 500g ソルビン酸カリウム 8g オレンジエッセンス 24g
【0026】実施例2 〔製剤例〕下記各成分を精製水中に加えて全量を10リ
ットルとし、80℃に加熱して均一に混合した。次に、
乳酸カルシウム5gを加えてさらに均一に混合し、10
mLずつポリエチレン製小袋(収容部長辺=約7cm)
に充填、密封した後、室温まで冷却し、経口ゲル製剤を
得た。 シロスタゾール 100g 低メトキシル化ペクチン(三栄源FFI(株)製)152g κ−カラギーナン(三栄源FFI(株)製) 48g キシリトール 500g ソルビン酸カリウム 8g オレンジエッセンス 24g
【0027】試験例1 上記実施例で得られた製剤について、長辺が垂直になる
よう立てた状態で25℃にて保存し、その外観を目視観
察した。また、上部、中部および下部よりサンプリング
し、薬剤の含量をHPLCにより測定した。
【0028】結果を下表に示す。
【表1】 表1の結果から明らかなように、本発明の経口ゲル製剤
の安定性は良好であった。
【0029】試験例2 上記実施例において、充填開始時、充填開始30分後、
1時間後および充填終了時の各製品について、薬剤の含
量をHPLCにより測定した。
【0030】結果を下表に示す。
【表2】 表2の結果から明らかなように、本発明経口ゲル製剤
は、各製品の含量のばらつきも殆どなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る経口ゲル製剤は、水に難溶
な薬剤を、ゲル状製剤で提供することにより、また、目
的に応じた容器を採用することにより、幼児や高齢者、
あるいは嚥下障害をもつ患者にとっても容易に服用する
ことができ、患者に苦痛を与えたり誤嚥の危険性を伴っ
たりすることなく、十分な薬剤効果を得るだけの一定量
を確実に服用することができ、さらに、介護が必要な患
者における薬剤の服用に際して介護人の手間を軽減させ
ることができるように改善された。
【0032】また、薬剤の均一分散性が長期にわたって
保持されるので、製品に薬剤含量のばらつきがでたり、
服用後に薬剤容器中に多量の薬剤が残存したりすること
がない。さらに、本発明の経口ゲル製剤は、分散剤とし
て多量の界面活性剤を添加することなく、高品質の製品
を製造できるので、極めて安全性の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 経口ゲル製剤の袋タイプの容器を示す図。
【図2】 経口ゲル製剤のストロータイプの容器を示す
図。
【図3】 経口ゲル製剤のアンプルタイプの容器を示す
図。
【図4】 経口ゲル製剤の注射器タイプの容器を示す
図。
【符号の説明】
1 経口ゲル製剤 2 袋容器の切れ目 3 封止材 4 アンプルの空気室 5 注射器のピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河上 啓一 徳島県板野郡北島町鯛浜字西ノ須15の21 (72)発明者 井上 冨士夫 徳島県鳴門市大津町大代240番地の41 Fターム(参考) 4C076 AA09 BB01 CC14 EE30A FF02 FF68 4C086 AA01 AA02 BC62 GA07 MA02 MA03 MA05 MA27 MA52 ZA54

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に難溶な薬剤がゲル中に分散している
    ことを特徴とする経口ゲル製剤。
  2. 【請求項2】 ゲルが低メトキシル化ペクチンゲルであ
    る請求項1に記載の経口ゲル製剤。
  3. 【請求項3】 水に難溶な薬剤が、シロスタゾールまた
    はその薬理学的に許容され得る塩である請求項1または
    2に記載の経口ゲル製剤。
  4. 【請求項4】 シロスタゾールまたはその薬理学的に許
    容され得る塩が、0.01〜20%(W/V)の濃度で
    含有されている請求項3に記載の経口ゲル製剤。
  5. 【請求項5】 さらに、他の天然物由来の高分子多糖類
    が低メトキシル化ペクチンに対し質量比で50%以下の
    割合で配合されている請求項2から4のいずれかに記載
    の経口ゲル製剤。
  6. 【請求項6】 他の天然物由来の高分子多糖類が、寒天
    および/またはカラギーナンである請求項5に記載の経
    口ゲル製剤。
  7. 【請求項7】 1回服用分を使い捨て容器に封入してな
    る請求項1から6のいずれかに記載の経口ゲル製剤。
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