JPWO2016063940A1 - 異物の除去方法及び異物の除去装置 - Google Patents

異物の除去方法及び異物の除去装置 Download PDF

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Abstract

異物を除去する際の、シートの連続運転安定性と異物の除去性能に優れた異物の除去方法及び異物の除去装置を提供する。特定の条件を満たす設置間隔を有する2つの搬送用支持体(1a,1b)の間で、かつ前記シート(2)に対して上下対称となる位置にサクションボックス(3a,3b)を配置し、サクションボックス(3a,3b)内に配置したエアノズル(4a,4b)からエアーをシート(2)に向けて噴出して、シート(2)上から異物を剥離させ、剥離した異物を、サクションボックス(3a,3b)の開口部(5a,5b)からの0.8〜1.2m/秒の吸引平均風速を有する吸引風で回収する。

Description

本発明はシートに付着している異物の除去方法及びシートに付着している異物の除去装置に関する。
従来、シート状物の製造においては、シート状物の表面に付着したゴミ等の異物を除去したものを製品として出荷している。
シート状物の表面の異物を除去する方法としては、例えば、特許文献1に、帯状体のクリーニング装置及びクリーニング方法が提案されている。特許文献1では、走行するシート状物の少なくとも一方の主面に対向して配置されたチャンバーの内部にノズルを設け、該ノズルからシート状物に向かって圧縮空気を吹き付けて、シート状物から異物を剥離させ、空気吸引手段によりチャンバー内を排気することにより、チャンバー内に浮遊した異物を除去する方法が提案されている。
上記の異物除去する方法は、シート状物がある程度の剛性を有している場合には好適であった。
特開2004−195399号公報
しかしながら、上記の異物除去方法では、厚みが薄い樹脂シート等のように、シート状物の剛性が低くたわみやすい場合には、空気吸引手段によりチャンバー内を排気(吸引)したときに、シート状物が上下動してしまう。この結果、シート状物の搬送が不安定になり、シート状物の異物除去を長時間安定に行えないことがある。
また、上記の方法では、シート状物の搬送速度が変化する場合には、空気吸引手段による吸引の気流とシート状物に吹付けられる圧縮空気の気流が相互干渉する。このため、シート状物表面上の圧縮空気の吹付け圧力が低下してしまい、その結果、シート状物から十分に異物を剥離させることができなくなり、異物の除去性能が低下することがある。
本発明はこれらの問題点を解決することを目的とする。すなわち、本発明の課題は、連続運転安定性と異物の除去性能に優れた、シートに付着した異物の除去方法及び異物の除去装置を提供することにある。
[1] 本発明の第1の要旨は、シートを搬送する搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の間に、シートを挟み対向して設置されたサクションボックスB1、サクションボックスB2から異物を吸引する、シートに付着した異物の除去方法にあり、前記サクションボックスB1、B2の開口部からの吸引風の吸引平均風速が0.8〜1.2m/秒であることを特徴とする。
[2] 前記異物の除去方法においては、前記サクションボックスB1、サクションボックスB2から異物を吸引する前に、前記シートの切断工程を含むことが好ましい。
[3] 前記異物の除去方法においては、サクションボックスB1、B2内のエアノズルから噴出されるエアーで異物をシート上から剥離させることができる。
[4] 前記[3]の異物の除去方法においては、搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔Rが下記式(1)を満たすことが好ましい。
R≦320×(E×t/d)0.25−80 (1)
R:搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔(mm)
E:シートのヤング率(GPa)
t:シートの厚み(mm)
d:シートの密度(g/cm
[5] 前記異物の除去方法においては、エアノズルから噴出されるエアーの圧力を2〜60kPaとすることができる。前記エアノズルから噴出されるエアーの圧力を10〜30kPaとすることが好ましい。
[6] 下記式(2)から算出される前記サクションボックスB1、B2の吸引風の吸引平均風速の差Δvは5.0%以下とすることが好ましい。
Δv=(|V1−V2|/Va)×100 (2)
V1:サクションボックスB1の吸引平均風速
V2:サクションボックスB2の吸引平均風速
Va:サクションボックスB1、B2の吸引平均風速の平均値
[7] 前記エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向と、シート表面の垂直方向の成す角度θ1を0〜40°とすることができる。前記角度θ1は5〜25°とすることが好ましい。
[8]シートの搬送方向と、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向をシート表面に投影した噴出方向の成す角度θ2は0°〜5°とすることができる。
[9] 前記異物の除去方法は、ヤング率1.4〜15.2GPa、厚み0.5〜15mmのシートの異物除去に用いることができる。
[10] 前記異物の除去方法は、前記シートが拘束されない状態で前記搬送用支持体上を走行することが好ましい。
[11]本発明の第2の要旨は、シートを搬送する搬送用支持体A1と搬送用支持体A2と、搬送用支持体A1、A2の間にシートを挟み対向して設置されたサクションボックスB1、サクションボックスB2を有する、シートに付着した異物の除去装置にあり、搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔Rが、下記式(1)を満たし、サクションボックスB1、サクションボックスB2内にエアノズルを備えたことを特徴とする。
R≦320×(E×t/d)0.25−80 (1)
R:搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔(mm)
E:シートのヤング率(GPa)
t:シートの厚み(mm)
d:シートの密度(g/cm
[12] 前記異物の除去装置において、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向とシート表面の垂直方向の成す角度θ1は0〜40°とすることができる。前記角度θ1は5〜25°とすることが好ましい。
[13] シートの搬送方向と、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向をシート表面に投影した噴出方向の成す角度θ2は0°〜5°とすることができる。
本発明の異物の除去方法及び異物の除去装置は、シート表面に付着した異物の除去において、連続運転安定性と異物の除去性能に優れている。特に、剛性が低くたわみやすいシートの表面に付着した異物の除去に好適である。
本発明の搬送用支持体としてロールを用いた場合の異物の除去装置の側断面図及びエアーの角度θ1及びθ2を説明する図である。 本発明の搬送用支持体にベルトコンベアを用いた場合の異物の除去装置の側断面図である。 本発明におけるシート製造ラインの一例を示す概略説明図である。 本発明におけるポリメチルメタクリレートシート連続製造ラインの一例を示す概略側断面図である。
以下、本発明の異物の除去方法及び異物の除去装置について、図を用いて説明する。
図1はシート製造ラインにおける本発明の異物の除去装置の一例を示すものであり、除去装置を側面から見た断面図である。
図1〜4において、搬送用支持体A1は搬送用支持体1aをさし、搬送用支持体A2は搬送用支持体1bをさす。また、サクションボックスB1はサクションボックス3aをさし、サクションボックスB2はサクションボックス3bをさす。
本発明の異物の除去方法及び異物の除去装置でいう異物とは、サクションボックス3a及び3b内を浮遊する異物、及び/又はシートに付着する異物のことをいう。
(搬送用支持体)
シート製造ラインには、シート2が矢印Aの方向に地表に対して略水平に走行するように、搬送用支持体(1a、1b)が所定の間隔で配置されている。
地表に対して略水平とは、搬送用支持体1aと1bの表面が高さ方向に1mm以内程度のずれであるものをいう。
図1は搬送用支持体としてロールを用いた場合の例であるが、搬送用支持体としてはロールでもベルトコンベアでもよい。
図2は、搬送用支持体(1a及び1b)としてベルトコンベアを用いた場合のシート製造ラインにおける本発明の異物の除去装置を側面から見た断面図である。ベルトコンベアは2本以上のロールにベルトを取り付けた搬送装置で、ベルト上に被搬送物を載せてロールの回転によってベルトが駆動し被搬送物を搬送する。
前記搬送用支持体の仕様は、複数のロールから構成されていても、複数のベルトコンベアから構成されていても良く、又は、ロールとベルトコンベアの両方から構成されていてもよい。
前記搬送用支持体において、被搬送物であるシートと前記搬送用支持体が接する部分の材質は、公知の材料を用いることができ、ゴムや金属が一般的である。
前記搬送用支持体1aと1bの設置間隔R(mm)は、シートが支持体1aから離れて支持体1bに接するまでの距離のことをいい、後述するように、エアノズルからエアー吹きつけを行う場合、下記式(1)を満たすように設置されることが好ましい。
R≦320×(E×t/d)0.25−80 (1)
式(1)において、Eはシートのヤング率(GPa)を表し、tはシートの厚み(mm)を表し、dはシートの密度(g/cm)を表す。
式(1)の右辺は、たわみにくさの指標である。設置間隔Rは、図1に示すように、シートが支持体1aから離れて支持体1bに接するまでの距離を示す。
たわみにくいシート(ヤング率の大きいシート又は厚みの厚いシート)の場合、式(1)の右辺が大きくなるため、設置間隔Rの自由度が大きくなる。
一方、たわみやすいシート(ヤング率が小さいシート又は厚みの薄いシート)の場合、式(1)の右辺が小さくなるため、エアー吹きつけを行いつつ安定した連続運転をするために、設置間隔Rが式(1)を満たす、特定の条件にすることが特に重要である。設置間隔Rが式(1)を満足する場合、たわみやすいシートであっても連続運転安定性と異物の除去性能を両立できる。
(シート)
シート2の状態としては、搬送方向に不連続な枚葉状態でも、連続状態でもよく、幅方向に複数枚でも一枚でもよい。シート2が複数枚並んでいる場合は、その間隔は大小を問わない。
シート2は特に限定されるものではなく、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂などの樹脂シート、鉄及びガラスなどの無機物シートが挙げられる。本発明においては、ヤング率が1.4〜15.2GPaの範囲のシート又は厚みが0.5〜15mmのシートを使用する場合に好適である。
シート2は、単層のシートでも多層のシートでもよい。また、シート2は、単一な素材でなくともよい。例えば、ガラス/樹脂または金属/樹脂等の積層体などの積層材料が異なるシートや、幅方向に異なる材料で構成されているシートでもよい。
シート2の大きさとしては、シート2の幅は搬送用支持体1a及び1bの幅より小さいものが好ましい。シート2の長手の大きさは、搬送用支持体1a及び1bの設置間隔Rにおいて問題なく搬送できる限りは、大小を問わない。
シート2の表面形状としては、エンボス状やマット状等表面に微細な形状の有無、光沢の有無を問わず適用できる。
図3は、シート製造ラインを斜め上から見た概略斜視図である。図3ではシート2は必要サイズを得るために切断されて、搬送方向に不連続な枚葉状態となっている。ここでは図示していないが、シートは搬送方向に沿って切断することもできる。
シートの切断工程は、必要サイズに応じて1段階又は2段階で実施することができる。
2段階で実施する場合、例えば、1段階目は、途切れのない連続シートを搬送方向に沿って切断し、2段階目は、シートの移動と同期して切断機が移動しながら搬送方向と直行する方向(シートの幅方向)に切断することができる。図3においては、後述するサクションボックス3a及び3bはシートの幅方向の切断工程の後に設置されている状態を示す。
切断工程ではシートの切断に伴い切削粉が発生してシートに異物として付着するため、後述するサクションボックスを、1段階目の切断工程及び2段階目の切断工程のいずれの工程においてもシートの切断の直後に設置することが望ましい。この場合、1段階目の切断工程の前、1段階目の切断工程の後、2段階目の切断工程の後のそれぞれ段階でシートの状態、幅及び長さの少なくとも1つは変化するが、どの状態でも本発明の異物の除去方法を適用することができる。
シート2の搬送速度は、特に限定されないが、サクションボックス外への異物の漏れ抑制の観点から30m/分以下が好ましい。また、シート2の搬送速度の下限値は、生産性の観点から0.5m/分以上が好ましい。
(異物)
本発明におけるシート2に付着している異物としては、例えば、シートを切断した際の切断粉、製造ライン雰囲気中のホコリ、繊維くず、運転員の皮膚や髪の毛、虫、製造装置のさび及びはげ落ちた塗装物片が挙げられる。
(サクションボックス)
本発明において、サクションボックス3a及び3bは、図1に示すように、シートを搬送する搬送用支持体a1と搬送用支持体a2の間に、シート2を挟み上下に対向して設置されている。
サクションボックス3a及び3bにはサクション口5a及び5bが連結されている。
サクション口5a及び5bはサクションボックス3a及び3b内に浮遊する異物、及び/又はシートに付着する異物を吸引するための吸引風を形成するためのものであり、サクション口5a及び5bは、例えば、ダクトを介して集塵機と接続されている。
サクションボックス3a及び3bの材質は異物が付着しにくく、表面が滑らかで帯電しにくいものが好ましい。サクションボックス3a及び3bの材質としては、例えば、ステンレス製及び樹脂製のものが挙げられる。これらの中で加工性の面ではステンレス製が好ましい。サクションボックス3a及び3bとして樹脂製のものを使用する場合には、サクションボックス3a及び3b内の表面に帯電防止処理を施したものが好ましい。
サクション口5a及び5bは各サクションボックス内に一つ以上有するものであればよく、サクション口5aと5bの数は同じでも異なっていてもよく、目的に応じて任意に設定することができる。
サクションボックス3a及び3bの構造は開口した面(シート2に対向する面)を一面持った構造のものであれば特に限定されるものではなく、目的に応じて任意の形状とすることができる。異物の除去性能を良好とする点で、サクションボックス内の流路断面の形状は吸引風速をできるだけ均一にできる形状が好ましい。サクションボックス3a及び3bの構造としては、特に限定されるものではないが、例えば、流路断面が円形や四角形以上の多角形のものが挙げられる。流路断面が多角形の場合には、シート2がサクションボックスに接触したときに損傷することを防ぐため、角部又は隅部を面取りしておくことが好ましい。
サクションボックス3a及び3bのシートの搬送方向と直交する方向の開口面の幅は特に限定されないが、除去性を考慮してシート2の幅より100mm程度大きいものが望ましい。サクションボックス3a及び3bのシートの搬送方向の幅は、同一であっても異なっていてもよい。サクションボックス3bのシートの搬送方向の幅は、搬送用支持体a1とa2の間に設置されるため制限されるが、サクションボックス3aのシートの搬送方向の幅は、制限を受けない。サクションボックス3aのシートの搬送方向の開口面の幅は、設置間隔R以下の幅であることが好ましく、サクションボックス3a及び3bのシートの搬送方向の開口面の幅は、略同一であることがより好ましい。サクションボックス3a及び3bの開口面が同形状であり、上下対称となる配置であることが更に好ましい。
サクションボックス3a及び3bの高さ方向の寸法は、大きい方がサクションボックス断面での吸引風速が均一になるが、重量や設置スペースが大きくなるため、目的に応じて任意の大きさに設定すればよい。
サクションボックス3a及び3bが上下対称となる配置としては、サクションボックス3a及び3bの設置位置の上下のずれが2mm以下となる位置が好ましく、1mm以下となる位置がより好ましい。サクションボックス3a及び3bの設置位置のずれが小さいと長時間運転の安定性が良好となる傾向にある。
なお、前記上下のずれとは、サクションボックス3a及び3bの開口面が同形状であるときに、サクションボックス3aの開口部とシート2の間隔(D1)と、サクションボックス3bの開口部とシート2の間隔(D2)との差の絶対値(|D1−D2|、単位:mm)のことをいい、前記間隔(D1、D2)とは、サクションボックス3a及び3bの開口部の全周において、凡そ等間隔で少なくとも10点以上の箇所で測定された間隔の平均値のことをいう。
サクションボックス3a及び3bは、サクションボックス3aの開口部とシート2との最大間隔と最小間隔の差、及びサクションボックス3bの開口部とシート2との最大間隔と最小間隔の差が、サクションボックス3a及び3bの開口部の全周についてみたとき2mm以内になるように、水平に設置するのが好ましい。
サクションボックス3a及び3bとシート2の間隔は、シート2の搬送による上下動を考慮して、5〜15mmとすることができる。また、シート2が枚葉状態の場合には搬送による上下動が大きくなりやすいため、サクションボックス3a及び3bとシート2の間隔は7〜15mmとすることができる。
サクションボックス3a及び3bの開口部のアスペクト比は、任意に設定することができる。開口部のアスペクト比が高い場合には長辺方向にサクション口5a及び5bを複数並べて設けることによりサクションボックス断面での吸引風速をより均一にできる傾向にある。例えば、開口部のアスペクト比が5〜20倍の場合、開口部の長辺方向にサクション口5a及び5bを3〜10個程度設けることができる。通常、開口部の長辺方向はシートの幅方向に相当する。
サクション口5a及び5bは開口部に正対する面でも隣接する面でもどちらにあってもよく、サクションボックス内の吸引風の吸引風速がより均一になるような場所に設けるのが好ましい。
本発明においては、例えば、サクション口5a及び5bにはダクトがつながっており、ダクトの先にはサクションボックス内を吸引するための集塵機がつながっている。集塵機の出力を調整でき、サクション口5a及び5bから集塵機までのダクトの途中に、バタフライバルブや外気吸入口を設けて吸引風速を調整できる構成を設けることが好ましい。
本発明の異物の除去方法において、サクションボックスの開口部における吸引風の吸引平均風速は、0.8〜1.2m/秒である。
吸引平均風速(単位:m/秒)とは、サクションボックスの開口部における吸引風の吸引風速の平均値であり、下記式により求められる。吸引風量とはサクションボックス内を吸引する風量(単位:m/秒)である。
〔吸引平均風速(m/秒)〕=〔吸引風量(m/秒)〕÷〔開口部の面積(m)〕
吸引平均風速が0.8m/秒以上であれば、シートから剥離した異物やサクションボックス内を浮遊する異物が吸引されやすくなり、異物の除去性能が良好となる。吸引平均風速が1.2m/秒以下であれば、吸引風でシートが上下動してサクションボックスに接触することを抑制できるため、連続運転安定性が良好となる。吸引平均風速の下限値は0.85m/秒以上がより好ましく、0.88m/秒以上が更に好ましい。この吸引平均風速の上限値は1.15m/秒以下がより好ましく、1.12m/秒以下が更に好ましい。
本発明においては、シートの上下に設置されたサクションボックスにおいて、上下の吸引風の吸引平均風速の差を吸引平均風速の−5.0〜5.0(%)の範囲とすることができる。吸引平均風速の差は、下記式から算出される。
〔上下の吸引平均風速の差(m/秒)〕=〔(上側のサクションボックスの吸引平均風速(m/秒))−(下側のサクションボックスの吸引平均風速(m/秒))〕/〔(上側と下側のサクションボックスの吸引平均風速の平均値(m/秒))〕×100
つまり、下記式(2)から算出される前記サクションボックスB1、B2の吸引風の吸引平均風速の差Δvは5.0(%)以下とすることが好ましい。
Δv=(|V1−V2|/Va)×100 (2)
V1:サクションボックスB1の吸引平均風速(m/秒)
V2:サクションボックスB2の吸引平均風速(m/秒)
Va:サクションボックスB1、B2の吸引平均風速の平均値(m/秒)
吸引平均風速の差Δvを5.0%以下の範囲とすることにより、シートの搬送時の上下動を抑制することができる。吸引平均風速の差Δvは3.0%以下がより好ましい。また、シートの下側に配置されるサクションボックスの吸引平均風速は、シートの上側に配置されるサクションボックスの吸引平均風速よりも速くしてもよく、上下の吸引風の吸引平均風速の差を吸引平均風速の−5.0〜3.0(%)の範囲としてもよい。
(エアノズル)
サクションボックス3a及び3bの内部にはエアノズル4a及び4bを配置して、シート表面にエアーを吹き付けることが好ましい。特に、シート切断後に配置されるサクションボックス内では重量の大きい切削粉などの異物が多く、サクションボックスでの吸引のみでは十分に異物の除去ができない場合がある。
エアノズル4a及び4bの角度θは、シート表面の垂直方向を0°として、シートがサクションボックスに入る側(図1の右側、搬入側という)を正と定義する。
エアノズル4a及び4bから噴出するエアーによりシート2の上面と下面に付着している異物を剥離し、剥離された異物は、サクションボックス3a及び3b内でサクション口5a,5bに吸引され、回収される。
エアノズル4a及び4bのエアノズル形状及は特に限定されるものではなく、噴出するエアーの指向性とシート2の幅方向の風速の均一性が高くなる形状であれば良く、また、コンパクトな形状のエアノズルが好ましい。
エアノズル4a及び4bの配置は、シート2の幅方向全体に対してエアーが均一に噴出されるのであれば、複数個のエアノズルをシートの幅方向に並べて配置しても良いし、あるいは、1個のエアノズルをシートの全幅をカバーするように配置しても良い。
サクションボックス内におけるエアノズル4a及び4bの位置は、異物の除去性の点で、図1のサクションボックス3a及び3bのシートの搬入側(図1の右側)の壁面より搬出側(図1の左側)に150mm以上離した位置にエアー噴出部が位置するように設置するのが好適である。
エアノズル4a及び4bは、減圧弁や圧力計でエアー圧力を制御しながらエアーを供給できる仕様が好ましい。
エアノズルから噴出されるエアーの圧力は、2kPa以上60kPa以下とすることができる。
エアーの圧力が2kPa以上であれば、シート表面から異物が剥離しやすくなり、異物の除去性能が良好となる傾向にある。また、エアーの圧力が60kPa以下であれば、サクションボックス外への異物の漏えいが抑制され、異物の除去性能が良好となる傾向にある。噴出されるエアーの圧力の下限値は3kPa以上がより好ましく、10kPa以上がさらに好ましい。噴出されるエアーの圧力の上限値は30kPa以下がより好ましく、20kPa以下がさらに好ましい。
ここで、エアノズルから噴出されるエアーの圧力とは、エアノズルに接続するエアライン中のエアノズルから20cm以内の部分に接続された圧力計付き減圧弁によって測定された圧力を、下記式で換算して算出した圧力である。
Figure 2016063940
エアノズル4a及び4bから噴出されるエアーの噴出方向と、シート表面の垂直方向の成す角度(図1のθ1)は0〜40°とすることができる。エアーの角度が0°以上であれば、異物がシートから剥離しやすくなり、異物の除去性能が良好となる傾向にある。エアーの角度θ1が40°以下であれば、サクションボックス外への異物の漏えいが抑制され、異物の除去性能が良好となる傾向にある。エアーの角度θ1の下限値は5°以上がより好ましい。エアーの角度の上限値は25°以下がより好ましい。
シートの搬送方向とエアノズルから噴出されるエアーの噴出方向をシート表面に投影した噴出方向の成す角度(図1のθ2)は、0°〜5°の範囲とすることができる。この角度は、シートの幅方向のエアー噴出方向の傾きを示し、幅方向の左右どちらに傾いていてもよい。この範囲であれば、シートの走行状態を安定に維持することができ、異物の除去性能が良好となる傾向にある。
本発明においては、シート2を拘束されない状態にして、搬送用支持体1a,1bの上を走行させることもできる。ここで、拘束されない状態とは、前記搬送用支持体上を走行するシートが、シートの片側一方の表面のみで、前記搬送用支持体に接触している状態をいう。
シートを拘束されない状態とする具体的な方法として、下記の方法を挙げることができる。
すなわち、従来、シート状物の製造ラインにおいては、シートの搬送が不安定になることを防ぐため、該搬送用支持体に対向して配置された略円柱状のニップロールとの間に、走行するシートを挟持したり、又は対向して配置された1対の略円柱状のニップロールの間に、走行するシートを挟持することがある。
しかし、ニップロールを上述したように設置した場合には、シートに付着している異物がニップロールの表面や搬送用支持体に固着してしまい、走行するシートの表面に傷をつけるおそれがあった。
本発明の異物の除去方法においては、搬送用支持体の設置間隔Rと、サクションボックスの吸引平均風速を上述した条件とすることにより、シートが拘束されない状態であっても、走行するシートの表面に傷をつけることなく、シートの搬送を安定に行うことができる。
エアノズル4a及び4bの先端部からシート2までの間隔は、シート2の搬送による上下動を考慮して、5〜15mmとすることができる。また、シート2が枚葉状態の場合には搬送による上下動が大きくなりやすいため、エアノズル4a及び4bの先端部からシート2までの間隔は7〜15mmとすることができる。エアノズルから噴出するエアーの消費量を抑制できる点で、エアノズル4a及び4bの先端部からシート2までの間隔は狭い方が好ましい。
本発明においては、エアノズルの先端部は目的に応じてサクションボックスの外にはみ出していても良い。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
<連続運転安定性の評価方法>
シートの上面に設置されたサクションボックスの下端に接触検知センサーを備え、シートが接触検知センサーに接触すると、サクションボックスの吸引が自動的に停止するようにした自動停止システムを設置した。具体的には、図1に示すように、サクションボックス3a下端の、上流側の縁及び下流側の縁のそれぞれに、接触検知センサー10を設置した。接触検知センサー10は棒状部分の先端にウレタン製の回転体を備えており、シート上面と前記回転体の間隔は2.0mmとした。シートが前記回転体に接触すると、接触検知センサーが信号をだして、サクションボックス内の吸引が停止する。
所定の条件で一定時間異物の除去操作を行い、自動停止システムの作動の有無により連続運転安定性を以下の基準で評価した。
○:運転開始後、自動停止システムが1時間以上作動せず、連続運転安定性は良好だった。
×:運転開始後、自動停止システムが1時間以内に作動し、連続運転安定性は悪かった。××:運転開始直後に自動停止システムが作動し、連続運転安定性は非常に悪かった。
<異物の除去性能の評価方法>
サクションボックスに入る前とサクションボックスから出た後におけるシート上面の異物の付着状態をビデオカメラで撮影し、サクションボックスに入る前とサクションボックスから出た後のシートに付着している異物の数をカウントして、シート上面側の異物除去率を算出し、以下の基準で異物の除去性能を評価した。
◎:異物除去率99%以上
○:異物除去率95%以上99%未満
△:異物除去率90%以上95%未満
×:異物除去率90%未満
<ヤング率の測定方法>
JIS K7161に準拠して、測定した。
<密度の測定方法>
JIS K7112に準拠して測定した。
<吸引平均風速の測定方法>
吸引平均風速とは、サクションボックスの開口部における吸引風の吸引風速の平均値であり、下記式により求めた。
(吸引平均風速)=(吸引風量)÷(開口部の面積)
上記の吸引風量とは、サクションボックス内を吸引するための吸引風の風量のことであり、JIS A1431−1994に準拠して、以下の方法で測定した。
サクションボックスに接続されたダクトの上流0.5m程度の直線部において、ダクトに設けられた風速測定口(配管径15A程度の短管)から風速計(カノーマックス社製、製品名:クリモマスター model65)を挿入し、風速値を20回測定した。風速値は、各回につき600秒間、30秒毎に風速の瞬時値を読み、20回の平均値を各位置における風速値とした。この20回の風速値の平均値を吸引平均風速とした。
<上下の吸引平均風速の差の測定方法>
下記式より算出した値を、上下の吸引平均風速の差(%)とした。
(上下の吸引平均風速の差)={(上側のサクションボックスの吸引平均風速)−(下側のサクションボックスの吸引平均風速)}/{(上側と下側のサクションボックスの吸引平均風速の平均値)}×100
(実施例1)
図4に示すポリメチルメタクリレートシート連続製造ラインにおいて、シート賦型装置から搬送速度1m/分でロール6上に排出されてきた厚み5mm及び幅350mmのポリメチルメタクリレートシートの上下両面に表面保護フィルム7(ポリエチレン製、厚さ90μm)をマスキング貼り装置によってインラインで貼り付けた。次いで、シートの流れ方向に沿って丸鋸切断機8でセンターを切断し、幅173mmの2枚のシートとした。続いて、シートの流れ方向と直角方向に丸鋸切断機9で幅方向に切断し、シート長1,500mmのシートを得た。
丸鋸切断機9の直後のロールとその次のロールの間(ロール間隔560mm)に、幅380mm×長さ180mm×高さ250mm(板厚み2mm)の1対のステンレス製の箱型サクションボックス3a、3bを、サクションボックスの開口面がシートに平行でシートとの間隔が10mmになるように、上下対称に設置した。
尚、サクションボックス内には口径100mmの円形サクション口が開口部に正対する面に1カ所設けられており、φ100mmのアルミダクトで集塵機につながっている。また、サクションボックス内部にはシートの入口から150mmの位置及びエアノズルの先端部からシートまでの間隔が10mmとなる高さにエアノズル(いけうち(株)製、幅121mm、商品名:タイフージェット)3基が幅方向に隙間なく設置されており、中央のエアノズルの中心とサクションボックスの幅方向の中心が一致している。
また、図1に示すように、サクションボックス3a下端の上流側の縁及び下流側の縁の、両端から100mmの位置に、連続運転安定性を評価するための接触検知センサー10を設置した。
エアノズルから噴出されるエアーの圧力及び角度を25kPa及び10°に設定し、サクションボックス内部の吸引風の吸引平均風速を0.9m/秒に設定して、ポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例2〜12)
表1に記載した条件に変更すること以外は実施例1と同様の方法でポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例13)
サクションボックスの端部から、シートの搬送方向に対して下流側に1m離れた位置に、ニップロールを設置したこと以外は、実施例1と同様の方法でポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。連続運転安定性と異物の除去性能は良好であったものの、シート切断後の異物除去としては、シートに付着していた異物(丸鋸切断による破片)がニップロールの表面に固着してしまい、シートの表面に断続的に傷がつく現象が観察された。
(実施例14)
シートの搬送速度を1m/分に変更したこと以外は実施例1と同様の方法でポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。シートの搬送速度を変更しても、連続運転安定性と異物の除去性能は良好であった。
(実施例15)
エアーの角度を45°に変更したこと以外は実施例1と同様の方法でポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。実施例1と比較して、エアーの角度を大きくしたことにより、連続運転安定性は良好であったが、異物の除去性能については、異物除去率90%以上95%未満の範囲となった。
(参考例1)
エアノズルからエアーをシートに向けて噴出しないこと以外は実施例1と同様の方法でポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。連続運転安定性は良好であったが、シート切断後の異物除去性能としてはエアノズルからエアーをシートに向けて噴出していないため低かった。シート切断後以外の異物除去の場合は実用上問題のないレベルであった。
(比較例1)
吸引平均風速を1.3m/秒とした以外は実施例1と同様の方法でポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。吸引平均風速が1.2m/秒を超えるためシートがサクションボックスに接触して連続運転できなかった。
(比較例2)
吸引平均風速を0.6m/秒とした以外は実施例1と同様の方法でポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表1に示す。吸引平均風速が低すぎて、エアノズルからエアーをシートに向けて噴出していても異物の除去性能が低かった。
Figure 2016063940
(実施例16)
ポリメチルメタクリレートシート連続製造ラインに用いられる異物除去装置において、サクションボックス内のエアノズルから噴出されるエアーの角度を0°、搬送用支持体の設置間隔(R)を560mmに設定し、サクションボックス内部の吸引風の吸引平均風速を0.9m/秒に設定して、ポリメチルメタクリレートシート(シート厚み5mm、密度:1.19g/cm、ヤング率:3.14GPa)の連続生産を実施した。エアーの噴出圧力及びシートの搬送速度は実施例1と同様とした。評価結果を表2に示す。
(実施例17〜20)
エアノズルから噴出されるエアーの角度を表2に記載のとおり変更した以外は、実施例16と同様の仕様とした除去装置を用いて、ポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表2に示す。
(比較例3)
エアノズルからエアーをシートに向けて噴出しないこと及びサクションボックス内部を吸引しないこと以外は実施例16と同様の仕様とした除去装置を用いて、ポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表2に示す。
(参考例2)
シート厚みを2mm及び搬送用支持体の設置間隔(R)を560mmとした以外は実施例16と同様の仕様とした除去装置を用いてポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表2に示す。エアノズルから噴出されるエアーで異物の剥離を行う本発明の装置では、搬送用支持体の設置間隔(R)が式(1)の範囲外のためシートがサクションボックスに接触して連続運転できなかった。
(参考例3)
シート厚みを1mmとし、シート材料としては鉄を用い(密度:7.8g/cm、ヤング率:200GPa)、搬送用支持体の設置間隔(R)を700mmとした以外は実施例1と同様の仕様とした除去装置をポリメチルメタクリレートシートの連続生産を実施した。評価結果を表2に示す。エアノズルから噴出されるエアーで異物の剥離を行う本発明の装置では、搬送用支持体の設置間隔(R)が式(1)の範囲外のためシートがサクションボックスに接触して連続運転できなかった。
Figure 2016063940
測定不能:運転開始直後に運転停止システムが作動したため除去性能を評価できなかった。
PMMA:ポリメチルメタクリレート樹脂を指す。
PC:ポリカーボネート樹脂を指す。
1a:搬送用支持体(サクションボックス入口側)
1b:搬送用支持体(サクションボックス出口側)
2:シート
3a:サクションボックス(上側)
3b:サクションボックス(下側)
4a:エアノズル(上側)
4b:エアノズル(下側)
5a:サクション口(上側)
5b:サクション口(下側)
6:シート賦型装置
7:マスキング貼り装置
8:丸鋸切断機(シートの流れ方向)
9:丸鋸切断機(シートの幅方向)
10:接触検知センサー
[1] 本発明の第1の要旨は、シートを搬送する搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の間に、シートを挟み対向して設置され、前記シートに対向する面が開口した開口部を備えたサクションボックスB1、サクションボックスB2内で、各サクションボックス内に配置されたエアノズルから噴出されるエアーでシート上から剥離された異物を吸引する、シートに付着した異物の除去方法にあり、前記サクションボックスB1、B2の開口部からの吸引風の吸引平均風速が0.8〜1.2m/秒であることを特徴とする。
[2] 前記異物の除去方法においては、前記サクションボックスB1、サクションボックスB2から異物を吸引する前に、前記シートの切断工程を含むことが好ましい。
[3]前記の異物の除去方法においては、搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔Rが下記式(1)を満たすことが好ましい。
R≦320×(E×t/d)0.25−80 (1)
R:搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔(mm)
E:シートのヤング率(GPa)
t:シートの厚み(mm)
d:シートの密度(g/cm
] 前記異物の除去方法においては、エアノズルから噴出されるエアーの圧力を2〜60kPaとすることができる。前記エアノズルから噴出されるエアーの圧力を10〜30kPaとすることが好ましい。
] 下記式(2)から算出される前記サクションボックスB1、B2の吸引風の吸引平均風速の差Δvは5.0%以下とすることが好ましい。
Δv=(|V1−V2|/Va)×100 (2)
V1:サクションボックスB1の吸引平均風速
V2:サクションボックスB2の吸引平均風速
Va:サクションボックスB1、B2の吸引平均風速の平均値
] 前記エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向と、シート表面の垂直方向の成す角度θ1を0〜40°とすることができる。前記角度θ1は5〜25°とすることが好ましい。
]シートの搬送方向と、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向をシート表面に投影した噴出方向の成す角度θ2は0°〜5°とすることができる。
] 前記異物の除去方法は、ヤング率1.4〜15.2GPa、厚み0.5〜15mmのシートの異物除去に用いることができる。
] 前記異物の除去方法は、前記シートが拘束されない状態で前記搬送用支持体上を走行することが好ましい。
10]本発明の第2の要旨は、シートを搬送する搬送用支持体A1と搬送用支持体A2と、搬送用支持体A1、A2の間にシートを挟み対向して設置されたサクションボックスB1、サクションボックスB2を有する、シートに付着した異物の除去装置にあり、搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔Rが、下記式(1)を満たし、サクションボックスB1、サクションボックスB2は、前記シートに対向する面が開口した開口部と、各内部に配置されたエアノズルと、各サクションボックス内を吸引する吸引風を形成するサクション口を備えたことを特徴とする。
R≦320×(E×t/d)0.25−80 (1)
R:搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔(mm)
E:シートのヤング率(GPa)
t:シートの厚み(mm)
d:シートの密度(g/cm
11] 前記異物の除去装置において、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向とシート表面の垂直方向の成す角度θ1は0〜40°とすることができる。前記角度θ1は5〜25°とすることが好ましい。
12] シートの搬送方向と、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向をシート表面に投影した噴出方向の成す角度θ2は0°〜5°とすることができる。
[13] 前記異物の除去装置は、前記シートが拘束されない状態で前記搬送用支持体A1と前記搬送用支持体A2上を走行することが好ましい。

Claims (17)

  1. シートを搬送する搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の間に、
    前記シートを挟み対向して設置されたサクションボックスB1、サクションボックスB2から異物を吸引する、シートに付着した異物の除去方法であって、
    前記サクションボックスB1、B2の開口部からの吸引風の吸引平均風速が0.8〜1.2m/秒である異物の除去方法。
  2. 前記サクションボックスB1、サクションボックスB2から異物を吸引する前に、前記シートの切断工程を含む請求項1に記載の異物の除去方法。
  3. 前記サクションボックスB1、B2内のエアノズルから噴出されるエアーで異物をシート上から剥離させる請求項1又は2に記載の異物の除去方法。
  4. 前記搬送用支持体A1と前記搬送用支持体A2の設置間隔Rが、下記式(1)を満たす請求項3に記載の異物の除去方法。
    R≦320×(E×t/d)0.25−80 (1)
    R:搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔(mm)
    E:シートのヤング率(GPa)
    t:シートの厚み(mm)
    d:シートの密度(g/cm
  5. 前記エアノズルから噴出されるエアーの圧力が、2〜60kPaである請求項3又は4に記載の異物の除去方法。
  6. 下記式(2)から算出される前記サクションボックスB1、B2の吸引風の吸引平均風速の差Δvが5.0以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の異物の除去方法。
    Δv=(|V1−V2|/Va)×100 (2)
    V1:サクションボックスB1の吸引平均風速
    V2:サクションボックスB2の吸引平均風速
    Va:サクションボックスB1、B2の吸引平均風速の平均値
  7. 前記エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向と、シート表面の垂直方向の成す角度θ1が0〜40°である請求項3〜5のいずれかに記載の異物の除去方法。
  8. 前記エアノズルから噴出されるエアーの圧力が、3〜30kPaである請求項5に記載の異物の除去方法。
  9. 前記角度θ1が5°〜25°である請求項7に記載の異物の除去方法。
  10. 前記シートの搬送方向と、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向をシート表面に投影した噴出方向の成す角度θ2が0°〜5°である請求項7又は9に記載の異物の除去方法。
  11. 前記シートが拘束されない状態で前記搬送用支持体上を走行する、請求項1〜10のいずれかに記載の異物の除去方法。
  12. 前記シートのヤング率が、1.4〜15.2GPaである請求項1〜11のいずれかに記載の異物の除去方法。
  13. 前記シートの厚みが、0.5〜15mmである請求項1〜12のいずれかに記載の異物の除去方法。
  14. シートを搬送する搬送用支持体A1と搬送用支持体A2と、
    前記搬送用支持体A1、A2の間に前記シートを挟み対向して設置されたサクションボックスB1、サクションボックスB2とを有する、シートに付着した異物の除去装置であって、
    前記搬送用支持体A1と前記搬送用支持体A2の設置間隔Rが、下記式(1)を満たし、
    前記サクションボックスB1、前記サクションボックスB2内にエアノズルを備えた異物の除去装置。
    R≦320×(E×t/d)0.25−80 (1)
    R:搬送用支持体A1と搬送用支持体A2の設置間隔(mm)
    E:シートのヤング率(GPa)
    t:シートの厚み(mm)
    d:シートの密度(g/cm
  15. 前記エアノズルの方向とシート表面に対して垂直方向の成す角度θ1が0〜40°である請求項14に記載の異物の除去装置。
  16. 前記角度θ1が5〜25°である請求項15に記載の異物の除去装置。
  17. 前記シートの搬送方向と、エアノズルから噴出されるエアーの噴出方向をシート表面に投影した噴出方向の成す角度θ2が0°〜5°となるように前記エアノズルを配置する請求項15又は16に記載の異物の除去装置。
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