JPWO2016006315A1 - 3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルを含む非水電解液、及びそれを用いた非水電解液電池 - Google Patents

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Abstract

優れた耐酸化性を有し、非水電解液と電極の反応を抑制し、高電圧条件下でも分解が抑制され、二次電池の容量劣化とガス発生とを抑制することができる二次電池用非水電解液、及びその非水電解液を用いた非水電解液二次電池を、それぞれ提供する。下記一般式1:【化1】で表される3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルと、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートと、環状カーボネート、鎖状カーボネート及びフッ素化鎖状カルボン酸エステルから選択される少なくとも1種と、を含む非水系溶媒、及び電解質としてのリチウム塩を含むことを特徴とする二次電池用非水電解液。

Description

本発明は、新規な非水電解液及び当該非水電解液を含む非水電解液二次電池に関する。特に、下記一般式1で表される両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルと、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートと、環状カーボネート、鎖状カーボネート及びフッ素化鎖状カルボン酸エステルから選択される少なくとも1種とを含む非水電解液、及び当該非水電解液を用いた非水電解液二次電池に関する。
従来、携帯電話やノートパソコンなどのいわゆる携帯用電子機器の電源として使われてきたリチウム二次電池などの非水電解液二次電池は、携帯用電子機器の高性能化や、自動車などの駆動用車載電源等への適応範囲拡大により、更なる高性能化、高エネルギー密度化が求められている。
このような非水電解液二次電池に用いる電解液としては、通常、主として電解質と非水系溶媒とから構成されている。非水系溶媒の主成分としては、エチレンカーボネート等の環状カーボネートと、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート等の鎖状カーボネートとを混合させた混合溶媒を用い、この混合溶媒にLiPF6やLiBF4等のリチウム塩を溶解したものが使用されている。
非水電解液二次電池の高エネルギー密度化に対する要望に応えるため、充電の際の正極電位を高めて充電電圧を上昇させる方法等、電池電圧を上げる検討が成されている。しかし、この方法では電極の反応性も高まるため、上記のような非水電解液が正極や負極と酸化・還元反応を起こし、サイクル特性の低下や充電状態での保存における電池特性の低下を引き起こすという問題があった。こうした非水電解液と電極との反応を抑制するため、下記の特許文献1〜2に示されるように、負極で還元分解することで負極を保護する重合皮膜を形成できる耐酸化性に優れる4−フルオロエチレンカーボネート等の各種のフッ素化環状カーボネートを非水電解液の非水系溶媒として用いたり、非水電解液に添加させたりすることが提案されている。
特開2007−504628号公報 特開2008−108689号公報
しかしながら、4−フルオロエチレンカーボネート等のフッ素化環状カーボネートは、一般的に負極の重合皮膜形成添加剤として知られているビニレンカーボネートに比べて重合皮膜の安定性が低く、溶解もしくは分解した重合皮膜の再形成反応に由来する電池容量の劣化や、長期保存時や高温保存時のガス発生が問題となっている。また上記ビニレンカーボネートは、優れた重合皮膜形成添加剤であるが、耐酸化性に劣るため、正極側での酸化分解反応が問題となっている。優れた耐酸化性、及びリチウム二次電池の電池特性改善に寄与する重合皮膜形成添加剤としての効果を併せ持つ化合物が望まれている。
本発明は、上記の問題を解決すべくされたものであり、優れた耐酸化性と、非水電解液と電極の反応を抑制し、従来の非水電解液では分解が顕著である高電圧条件等の使用条件でも容量劣化を抑制する二次電池用非水電解液、及びその非水電解液を用いた非水電解液二次電池を、それぞれ提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、3,3,3−トリフルオロプロピオネート基をアルキル鎖の両末端に有する新規なエステルがリチウム二次電池用重合皮膜形成添加剤としての効果を有し、当該エステルを4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートと、環状カーボネート、鎖状カーボネート及びフッ素化鎖状カルボン酸エステルから選択される少なくとも1種とを含む電解液中に含有させることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。本発明の態様は以下のとおりである。
[1]下記式1:
で表される両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルと、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートと、環状カーボネート、鎖状カーボネート及びフッ素化鎖状カルボン酸エステルから選択される少なくとも1種と、を含む非水系溶媒、及び電解質としてリチウム塩を含むことを特徴とする二次電池用非水電解液。
[2]前記両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルが、下記式2:
で表されるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)、下記式3:
で表されるテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする[1]に記載の二次電池用非水電解液。
[3]前記両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルは、非水系溶媒全体に対して0.01〜5vol%の範囲で含まれることを特徴とする[1]に記載の二次電池用非水電解液。
[4]前記4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートは、非水系溶媒全体に対して0.1〜30vol%の範囲で含まれることを特徴とする[1]に記載の二次電池用非水電解液。
[5]前記フッ素化鎖状カルボン酸エステルは、3,3,3,−トリフルオロプロピオン酸メチルCFCHCOOCH、酢酸2,2,2−トリフルオロエチルCHCOOCHCF及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする[1]に記載の二次電池用非水電解液。
[6]リチウムを吸蔵し且つ放出することが可能な負極及び正極、並びに[1]〜[5]のいずれか1項に記載の二次電池用非水電解液を含むことを特徴とする非水電解液二次電池。
本発明の二次電池用非水電解液は、優れた耐酸化性を有し、非水電解液と電極の反応を抑制し、高電圧条件下でも分解が抑制され、二次電池の容量劣化とガス発生とを抑制することができる。
本発明の一実施態様における3電極式試験セルの模式図である。 非水系溶媒にエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を含まない比較例1の3電極式試験セルのサイクリックボルタンメトリー(以下「CV」と略する。)測定の結果を示すグラフである。 非水系溶媒にエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を含む実施例1の3電極式試験セルのCV測定の結果を示すグラフである。 非水系溶媒にテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を含む実施例2の3電極式試験セルのCV測定の結果を示すグラフである。 本発明の一実施態様における2032型コインセルの模式図である。
好ましい実施形態
本発明によれば、下記式1で表される両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルと、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートと、環状カーボネート、鎖状カーボネート及びフッ素化鎖状カルボン酸エステルから選択される少なくとも1種と、を含む非水系溶媒に、電解質のリチウム塩を含有させた二次電池用非水電解液及び当該非水電解液を含む非水電解液二次電池が提供される。
式1で示される両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルは、α位の脱プロトン化によって含フッ素アクリル酸エステル構造を取り得る3,3,3−トリフルオロプロピネート基をアルキル鎖の両末端に有しており、リチウム二次電池の負極上に、リチウム二次電池の電池特性改善の効果を持つ重合皮膜を形成することができ、耐酸化性にも優れる。
上記の重合皮膜は、リチウムを吸蔵し且つ放出することが可能な正極と、リチウムを吸蔵し且つ放出することが可能な負極と、セパレーターと、非水電解液とを備えた非水電解液二次電池において、両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルを含む非水系溶媒に、電解質のリチウム塩を含有した本発明の非水電解液を用いることで、非水電解液二次電池の初回充電時に形成される。
負極上に形成された上記の重合皮膜は、非水電解液と負極との反応を抑制でき、良好な電池特性を得ることができる。適切な重合皮膜が形成されない場合は、負極上で非水電解液の分解反応が生じ、電池特性が低下する。非水系溶媒の種類によっては、負極におけるリチウムの挿入及び脱離が生じない結果となる。
非水系溶媒中における両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルの量が少ないと、負極に十分な皮膜が形成されなくなる。一方、同エステルの量が多くなりすぎると、過剰な皮膜形成や、非水電解液の粘度上昇に伴う導電率低下により、電池特性が低下する。したがって、両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルの量を非水系溶媒全体に対して、0.01〜5vol%の範囲にすることが好ましく、特に0.05〜3vol%の範囲にすることが好ましい。
本発明において用いることができる両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルとしては、下記式2で表されるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)、下記式3で表されるテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。過剰な皮膜形成や非水電解液の粘度上昇が少ないことから、下記式2で表されるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を用いることがより好ましい。
3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を両末端に有するエステルは、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルなど、一方の末端にのみ3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有する従来のエステルに比べて、リチウム二次電池の負極上に形成される重合皮膜の安定性が高く、非水電解液二次電池のサイクル特性の容量維持率が改善される。
本発明の非水電解液においては、上記の非水系溶媒に、高誘電率溶媒及び低粘度溶媒をさらに含むことができる。高誘電率溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、4−フルオロエチレンカーボネート等を好ましく挙げることができる。低粘度溶媒としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、酢酸2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチル等を好ましく挙げることができる。特に、高電圧条件での非水電解液の耐酸化性を向上させることができるという点において、フッ素化溶媒である4−フルオロエチレンカーボネート、酢酸2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルを含むことが好ましい。
上記のフッ素化溶媒である4−フルオロエチレンカーボネートは、負極で還元分解されて重合皮膜を形成できる。4−フルオロエチレンカーボネートの量を非水系溶媒全体に対して、例えば0.05〜3vol%として、重合皮膜形成添加剤としても使用することができる。式1で表される両末端に3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルと、4−フルオロエチレンカーボネートと、から形成される複合重合皮膜は、更なる4−フルオロエチレンカーボネートの還元分解を抑制するため、サイクル特性の改善やガス発生抑制効果を得ることができる。
非水系溶媒にフッ素化溶媒である4−フルオロエチレンカーボネートをさらに含む場合、4−フルオロエチレンカーボネートの量が少ないと、負極に4−フルオロエチレンカーボネートから形成される重合皮膜が十分に形成されず、他の非水系溶媒の還元分解や過剰な皮膜形成により電池特性が低下する。一方、4−フルオロエチレンカーボネートの量が多くなり過ぎると、非水電解液の粘度が上昇して負荷特性が低下する。このため、4−フルオロエチレンカーボネートの量を非水系溶媒全体に対して0.05〜40vol%の範囲にすることが好ましく、0.1〜30vol%の範囲にすることがより好ましい。
また、正極の電位が金属リチウム基準で4.35V以上になるようにした場合、高電圧条件での非水電解液の耐酸化性向上の面から、高誘電率溶媒としての4−フルオロエチレンカーボネートと、低粘度溶媒としてのフッ素化カルボン酸エステルと、を用いることが好ましい。
本発明の非水電解液において、このようなフッ素化カルボン酸エステルとしては、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルCFCHCOOCH、酢酸2,2,2−トリフルオロエチルCHCOOCHCFなどを好ましく用いることができる。
また、本発明の非水電解液において、上記の非水系溶媒に溶解するリチウム塩からなる電解質としては、LiPF、LiPO、LiBF、LiClO、LiN(CFSO、LiN(FSO、LiCFSO、LiC(CFSO、LiC(FSO、LiCFCO、LiB(CFSO、LiB(FSO、LiB(C、LiBF(C)等を用いることができる。特に、LiPF、LiPO、LiBFから選択される少なくとも1種のリチウム塩を用いると、電気特性が向上するので好ましい。
本発明の非水電解液二次電池の正極に用いる正極活物質としては、リチウムを吸蔵及び放出することができ、その電位が貴な材料であれば特に限定されず、一般に使用されている公知の正極活物質を用いることができる。例えば、金属酸化物や金属水酸化物、金属硫化物、金属ハロゲン化物、金属リン酸化合物などの金属化合物が挙げられる。また、金属層間化合物などの層状構造や、スピネル型構造や、オリビン型構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物を使用することができる。遷移金属元素としては、ニッケル、コバルト、マンガン、チタン、及び鉄などを好ましく挙げることができる。さらに、これらの遷移金属元素に、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、チタンを添加または置換した遷移金属複合酸化物であってもよい。特に、高エネルギー密度の非水電解液二次電池を得るためには、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物を用いることが好ましい。具体的には、リチウム・コバルト複合酸化物、リチウム・コバルト・ニッケル・マンガン複合酸化物、リチウム・コバルト・ニッケル・アルミニウム複合酸化物などを挙げることができる。
また、本発明の非水電解液二次電池の負極に用いる負極活物質としては、リチウムを吸蔵及び放出することができる材料であれば特に限定されず、一般に使用されている公知の負極活物質を用いることができる。例えば、金属リチウム、リチウム−シリコン合金、リチウム−スズ合金等のリチウム合金、スズ−シリコン合金、リチウムーチタン合金、スズ−チタン合金、チタン酸化物、炭素材料、導電性ポリマー等を用いることができる。炭素材料としては、黒鉛(天然、人造)、コークス(石油性、石炭性)、フラーレン、カーボンナノチューブ、炭素繊維、有機物焼成体等の炭素材料を挙げることができる。スズ系化合物やチタン系化合物としては、SnO、SnO、TiO等の電位が正極活物質に比べて卑な金属酸化物を用いることができる。特に、リチウムの吸蔵及び放出に伴う体積変化が少なくて可逆性に優れる結晶性黒鉛などの炭素材料を用いることが好ましい。
また、正極と負極の間には、短絡を防止するためのセパレーター(多孔膜)を介在させる。この場合、非水電解液はセパレーターに含浸させて用いる。多孔膜の材質や形状は、電解液に対して安定であり、保液性に優れていれば、特に制限はなく、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シート又は不織布が好ましい。
多孔性シートとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリルニトリル、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(メタ)アクリル酸、これらの共重合体や混合物などが挙げられる。
正極の集電体には、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル鋼や銅鋼などの鋼材を使用し、負極の集電体には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼などを使用できる。
上記構成からなる本発明の非水電解液二次電池は、その形状には特に制限を受けず、コイン型、円筒型、角型、パウチ型等、種々の形状とすることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各製造例において、ガスクロマトグラフィー測定には島津製作所製、GC−2010(使用カラム:DB−1もしくはDB−5)を用い、NMR測定にはVarian社製、UnityINOVA500SWを用いた。
[製造例1]
<式2で示されるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)の合成>
分留器を取り付けた50mL反応装置内で、エチレングリコール6.10g(98.3mmol)と3,3,3−トリフルオロプロピオン酸28.2g(220mmol)とを混合した。この混合物に、95%硫酸0.21g(2.1mmol)を加えて、減圧(30kPa)下、反応装置内の温度を100℃に加熱し、水を留去しながら反応させた。7時間反応後、室温まで冷却し、反応生成物に水50mLを加えて撹拌した。有機相を分け取り、5%重曹水100mLで洗浄して、無色澄明液体のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)の粗生成物を得た。収量は24.3g、収率は85%であった。ガスクロマトグラフィーにより測定したところ、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)のガスクロマトグラフィー面積は、97.2%であった。粗生成物を減圧精密蒸留(スニーダー5球,0.25kPa,留分80℃)によって精製し、無色澄明液体のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を得た。得られた留分のガスクロマトグラフフィー面積は98.7%であった。
[スペクトルデータ]
エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)
1H−NMRスペクトル(500MHz,CDCl3) δ(ppm):3.22(4H,q,J=10Hz)、4.42 (4H,s)
19F−NMRスペクトル(470MHz,CDCl3) δ(ppm):−64.0(6F,t,J=10Hz)
[製造例2]
<式3で示されるテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)の合成>
分留器を取り付けた50mL反応装置内で、1,4−ブタンジオール8.11g(90.0mmol)と3,3,3−トリフルオロプロピオン酸23.9g(187mmol)とを混合した。この混合物に、95%硫酸0.16g(1.7mmol)を加えて、減圧(40kPa)下、反応装置内の温度を120℃に加熱し、水を留去しながら反応させた。8時間反応後、室温まで冷却し、反応生成物に水50mLを加えて撹拌した。有機相を分け取り、5%重曹水100mLで洗浄して、淡褐色液体のテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)の粗生成物を得た。収量は23.4g、収率は84%であった。ガスクロマトグラフィーにより測定したところ、テトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)のガスクロマトグラフィー面積は、97.3%であった。粗生成物を減圧精密蒸留(スニーダー5球,0.3kPa,留分116℃)によって精製し、無色澄明液体のテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を得た。得られた留分のガスクロマトグラフフィー面積は99.8%であった。
[スペクトルデータ]
テトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)
1H−NMRスペクトル(500MHz,CDCl3) δ(ppm):1.76(4H,h,J=2.8Hz)、3.19(4H,q,J=10Hz)、4.22(4H,t,J=5.5Hz)
19F−NMRスペクトル(470MHz,CDCl3) δ(ppm):−63.9(6F,t,J=10Hz)
[実施例1]
プロピレンカーボネート(PC)97wt%に、製造例1で製造した式2で示されるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を3wt%となるように混合して、非水系溶媒を調製した。この非水系溶媒に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1mol/Lの割合で溶解させて、非水電解液を調製した。この非水電解液を用いて、図1に示す3電極式試験セルを作製した。
上記の3電極式セルにおいては、京浜理化工業社製の密閉3極セルを使用し、作用極1にパイオトレック社製の天然黒鉛塗布電極シート(負極単層)を所定の大きさに切断したものを用い、対極2及び参照極3にそれぞれ金属リチウムを使用し、これらの電極の間にセパレーター4を介在させて、非水電解液5中に浸漬させた。
[実施例2]
プロピレンカーボネート(PC)97wt%に、製造例2で製造した式3で示されるテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を3wt%となるように混合して、非水系溶媒を調製した。この非水系溶媒に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1mol/Lの割合で溶解させて、非水電解液を調製した。この非水電解液を用いて、図1に示す3電極式試験セルを作製した。
[比較例1]
非水系溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)100wt%を用いた以外は実施例1及び2と同様にして、図1に示す3電極式試験セルを作製した。
上記の各3電極式試験セルを用い、それぞれ0.5mV/secの走査速度で、初期電位から0Vまで走査させた後、2Vまで走査させてCV測定を行った。比較例1の非水電解液を用いた3電極式試験セルにおけるCV測定の結果を図2に、実施例1〜2の非水電解液を用いた3電極式試験セルにおけるCV測定の結果を図3〜4にそれぞれ示す。
図2から、非水系溶媒としてのプロピレンカーボネートのみを用いた比較例1の非水電解液では、0.6〜0.5V付近にプロピレンカーボネートの分解に由来する還元電流ピークが観測され、リチウムの挿入及び脱離に伴うピークは観測されなかったことがわかる。このことから、作用極である負極に重合皮膜が形成されていないと考えられる。
また、図3及び図4から分かるように、上記式1で示されるエステルを含む実施例1〜2の非水電解液では、0V付近でリチウムの挿入に伴うマイナスの還元電流ピークが、また0.4V付近でリチウムの脱離に伴うプラスの酸化電流ピークが観測された。このことから、上記式1で示されるエステルによって作用極である負極に重合皮膜が形成されていると考えられる。負極上に重合皮膜を形成する化合物は、リチウムイオン二次電池用皮膜形成添加剤として有用であることは知られており、式1で示されるエステルはリチウムイオン二次電池用被膜形成添加剤として有用であると考えられる。
<非水電解液二次電池の評価試験>
次に、実施例1〜2の結果から、負極への重合皮膜形成能が確認された製造例1のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(式2)を含む非水電解液を用いた非水電解液二次電池について、添加効果を確認するための評価試験を実施した。
本評価試験では、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(式2)を含む電解液を用い、図5に示す2032型コインセルの非水電解液二次電池を作製した。
<作成手順>
[LiCoO正極の作成]
正極活物質としてLiCoO 93wt%、導電材としてアセチレンブラック 4wt%、及び結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3wt%を混合して、正極材料とした。この正極材料をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリー状とした。このスラリーをアルミニウム製の正極集電体の片面に塗布し、乾燥後、プレス成型してLiCoO正極を作製した。
[LiNi1/3Mn1/3Co1/3正極の作製]
正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3 92wt%、導電材としてアセチレンブラック 5wt%、及び結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3wt%を混合して、正極材料とした。この正極材料をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリー状とした。このスラリーをアルミニウム製の正極集電体の片面に塗布し、乾燥後、プレス成型してLiNi1/3Mn1/3Co1/3正極を作製した。
[黒鉛負極の作製]
負極活物質として人造黒鉛97wt%、結着材としてスチレンブタジエンゴム(SBR)2wt%、及びカルボキシメチルセルロース(CMC)1wt%を混合して、負極材料とした。この負極材料を水に分散させてスラリー状とした。このスラリーを銅製の負極集電体の片面に塗布し、乾燥後、プレス成型して黒鉛負極を作成した。
[電池の組み立て]
上記の2032型コインセルにおいては、SUS316L製の2032型コインセル部材を使用し、正極6にLiCoO正極又はLiNi1/3Mn1/3Co1/3正極、負極7に黒鉛負極をそれぞれ所定の大きさに切断したものを用いた。これらの電極の間に、製造例1の式2で示されるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)を含む非水電解液8を含浸させた厚さ25μmのポリプロピレン製セパレーター9をはさんで、ガスケット12を付したケース10内に保持し、スペーサー13とウェブワッシャー14を重ね、キャップ11を被せて、密閉、封止して2032型コインセルの非水電解液二次電池を作製した。
[実施例3]
非水系溶媒としてエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:EMC=3:7の体積比で混合させた混合溶媒(以下「EC−EMC」と略す。)を用いた。この混合溶媒(EC−EMC)と、皮膜形成添加剤としての4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、製造例1のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と、をEC−EMC:FEC:EBFP=99:0.5:0.5の体積比で混合して非水系溶媒を調製した。この非水系溶媒に、電解質としてのヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1.1mol/Lの割合で溶解させて、非水電解液を調製した。この非水電解液と、LiCoO正極とを用い、図5に示す2032型コインセルの非水電解液二次電池を作製した。
[実施例4]
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:EMC=3:7の体積比で混合させた混合溶媒(EC−EMC)と、皮膜形成化合物としての4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、製造例1のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と、をEC−EMC:FEC:EBFP=99:0.9:0.1の体積比で混合した混合溶媒を用いた以外は、実施例3の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[比較例2]
非水系溶媒としてエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:EMC=3:7の体積比で混合させた混合溶媒(EC−EMC)を用い、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1.1mol/Lの割合で溶解させて、非水電解液を調製した。この非水電解液と、LiCoO正極とを用い、図5に示す2032型コインセルの非水電解液二次電池を作製した。
[参考例3]
非水系溶媒としてエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:EMC=3:7の体積比で混合させた混合溶媒(EC−EMC)を用い、この混合溶媒と製造例1のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)とをEC−EMC:EBFP=99:1の体積比で混合した非水系溶媒に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1.1mol/Lの割合で溶解させて、非水電解液を調製した。この非水電解液と、LiCoO正極とを用い、図5に示す2032型コインセルの非水電解液二次電池を作製した。
[参考例4]
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:EMC=3:7の体積比で混合させた混合溶媒(EC−EMC)と、製造例1のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)とをEC−EMC:EBFP=99.9:0.1の体積比で混合した非水系溶媒を用いた以外は、参考例3の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[比較例5]
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:EMC=3:7の体積比で混合させた混合溶媒(EC−EMC)と、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)をEC−EMC:FEC=99:1の体積比で混合した非水系溶媒を用いた以外は、参考例3の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
上記のように作製した実施例3〜4、参考例3〜4並びに比較例2及び5の各非水電解液二次電池を、それぞれ25℃において3.5mAの定電流で4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流値が0.35mAになるまで定電圧充電させた。その後、3.5mAの定電流で2.75Vになるまで放電して、初期放電容量を測定した。その後、上記の充放電条件で300サイクルまでの充放電試験を行ない、100サイクル時、200サイクル時、300サイクル時におけるそれぞれの放電容量を、各非水電解液二次電池の初期放電容量を100としたサイクル容量維持率として算出し、下記の表1に示した。
300サイクルの充放電試験の結果、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)とを非水系溶媒として含む実施例3及び4の各非水電解液二次電池は、比較例2及び5の各非水電解液二次電池に比べ、サイクル容量維持率が改善しており、サイクル特性が向上していた。
上記のサイクル容量維持率は、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を単独で含む参考例3及び4では向上効果はあまり認められず、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)との併用で向上効果が発揮されることが認められる。
また4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)を単独で含む比較例5に比べても、実施例3及び4はサイクル毎の容量維持率が向上しており、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)とを併用して含むことで、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)の重合皮膜形成添加剤としての効果が改善されていることがわかる。
上記のフッ素化溶媒である4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)は、重合皮膜形成添加剤としての効果を持ち、高誘電率であり、耐酸化性に優れることから、高電圧非水電解液二次電池の非水系溶媒として有望である。実施例3〜4の結果から、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)の重合皮膜形成添加剤としての効果を改善したエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)は、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)を含む高電圧非水電解液二次電池用の重合皮膜形成添加剤としても好ましいことがわかる。
<高電圧非水電解液二次電池評価試験>
実施例3〜4の結果から、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)の重合皮膜形成添加剤としての効果を改善し、電池特性向上の効果が確認されたエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)又はテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(TBFP)(式3)、及び4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)を非水系溶媒として含む非水電解液を用いた高電圧非水電解液二次電池について、これらの添加効果を確認するための評価試験を実施した。
[実施例5]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、重合皮膜形成添加剤としての製造例1のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と、をFEC:EMC:EBFP=20:79:1の体積比で混合した非水系溶媒に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1mol/Lの割合で溶解させて、非水電解液を調製し、正極にLiCoO正極を用い、図5に示す2032型コインセルの非水電解液二次電池を作製した。
[実施例6]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、重合皮膜形成添加剤としての製造例1のエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)とをFEC:EMC:EBFP=20.0:79.9:0.1の体積比で混合した非水系溶媒を用いた以外は、実施例5の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[実施例7]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、重合皮膜形成添加剤としての製造例2のテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(TBFP)(式3)とをFEC:EMC:TBFP=20:79:1の体積比で混合した非水系溶媒を用いた以外は、実施例5の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[実施例8]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、重合皮膜形成添加剤としての製造例2のテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(TBFP)(式3)とをFEC:EMC:TBFP=20.0:79.9:0.1の体積比で混合した非水系溶媒を用いた以外は、実施例5の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[比較例6]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とをFEC:EMC=20:80の体積比で混合した非水系溶媒を用いた以外は、実施例5の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[比較例7]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、重合皮膜形成添加剤としてのビニレンカーボネート(VC)とをFEC:EMC:VC=20:79:1の体積比で混合した非水系溶媒を用いた以外は、実施例5の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
上記のように作製した実施例5〜8及び比較例6〜7の各非水電解液二次電池を、それぞれ25℃において3.5mAの定電流で4.5Vになるまで充電し、さらに4.5Vの定電圧で電流値が0.35mAになるまで定電圧充電させた。その後、3.5mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて、各非水電解液二次電池の初期放電容量を測定した。その後、上記の充放電条件にて200サイクルまでの充放電試験を行ない、それぞれ50サイクル時、100サイクル時、200サイクル時における放電容量を、各非水電解液二次電池の初期放電容量を100としたサイクル容量維持率として算出し、下記の表2に示した。
表2から、重合皮膜形成添加剤として上記式1で示されるエステルであるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)もしくはテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(TBFP)(式3)を含む非水系溶媒を用いた実施例5〜8の各非水電解液二次電池は、比較例6〜7の各非水電解液二次電池に比べ、サイクル容量維持率が改善しており、4.5Vの高電圧条件での充放電サイクル特性が向上することがわかる。
重合皮膜形成添加剤として効果が知られているビニレンカーボネート(VC)を含む比較例7の非水電解液二次電池は、ビニレンカーボネート(VC)の耐酸化性が劣るため、4.5Vの高電圧条件におけるサイクル容量維持率の改善効果が小さいと考えられる。
上記式1で示されるエステルは、負極に重合皮膜を形成する重合皮膜形成添加剤としての効果を有する。特に上記式1で示されるエステルを4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と併用して非水電解液に添加することで、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)の還元分解によって負極に形成される重合皮膜を改質し、サイクル容量維持率などの電池特性を向上させる。
また上記式1で示されるエステルは、ビニレンカーボネート(VC)に比べて耐酸化性に優れるため、同じく耐酸化性に優れる4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と併用して非水電解液に添加することで、高電圧系非水二次電池に適した電解液を提供できると考えられる。
<ガス発生抑制評価試験>
次に式1で示されるエステルが、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)の還元分解によって形成される重合皮膜を改質することで、ガス発生を抑制する効果を確認するための評価試験を実施した。
[実施例9]
本評価試験では、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)を含む非水電解液を用い、アルミラミネート型の非水電解液二次電池を作製して充電した。次に、充電した電極を取り出して洗浄、乾燥した後、新たに非水系溶媒とアルミラミネートの袋に封止し、85℃4日間保存してガス発生量を評価した。
上記のアルミラミネート型電池においては、正極にLiNi1/3Mn1/3Co1/3、負極に黒鉛を使用した。
LiNi1/3Mn1/3Co1/3正極を50mm×50mmの大きさに切り出し、シーラント付のアルミニウムタブを超音波溶接した。黒鉛負極を50mm×50mmの大きさに切り出し、シーラント付のニッケルタブを超音波溶接した。
上記の4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)を含む電解液は、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とをFEC:EMC=2:8の体積比で混合した非水系溶媒に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1mol/Lの割合で溶解させて調製した。
上記正極と負極との間にポリエチレン製セパレーターを介在させ、電極をテープで固定して一体化し、電極群を作成した。電極群は、85℃の真空乾燥を1時間行なった。次に、電極群を、両端が開口した筒状のアルミラミネート袋に収容した。正極と負極にそれぞれ超音波溶接したアルミニウムタブとニッケルタブを一方の開口部から外部に導出した後、この開口部を溶着により封止した。そして調製した電解液を他方の開口部からアルミラミネート袋内側に滴下した。アルミラミネート袋を脱気した後、他方の開口部を溶着により封止し、アルミラミネート型電池を作成した。
上記のように作製したアルミラミネート型二次電池を、25℃において10mAの定電流で4.4Vになるまで充電し、さらに4.4Vの定電圧で電流値が1mAになるまで定電圧充電させた。その後、10mAの定電流で2.70Vになるまで放電させた後、再度、25℃において10mAの定電流で4.4Vになるまで充電し、さらに4.4Vの定電圧充電に移行し、12時間、この電圧で保持した。
12時間の定電圧充電を行なった電池から、正極を取り出し、10mlのジメチルカーボネートで洗浄を2回行なった。そして正極を減圧乾燥してジメチルカーボネートを除去した。乾燥した正極を、三方を封止したアルミラミネートの袋に入れた。アルミラミネートの袋の開口部より、非水系溶媒として、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)にエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を3wt%混合した非水系溶媒を2.5mL滴下し、開口部を封止した。
上記電池から、負極を取り出し、10mlのジメチルカーボネートで洗浄を2回行なった。そして負極を減圧乾燥してジメチルカーボネートを除去した。乾燥した負極を、三方を封止したアルミラミネートの袋に入れた。アルミラミネートの袋の開口部より、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)にエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を3wt%混合した非水系溶媒を2.5mL滴下し、開口部を封止した。
上記の非水系溶媒を封止したアルミラミネートの袋を85℃で4日間保存後、十分に冷却させた後、水浴に浸して体積を測定し、保存前後の体積変化から発生ガス量を求めた。評価結果を表3に示す。
[比較例8]
非水系溶媒として4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)のみを滴下した以外は、実施例9の場合と同様にして発生ガス量を求めた。評価結果を表3に示す。
表3から、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)及び上記式1で示されるエステルであるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を含む非水系溶媒は、実施例13の充電状態の人造黒鉛負極との保存試験におけるガス発生量が、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を含まない比較例8の非水系溶媒に比べ半減していることがわかる。上記式1で示されるエステルが、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)の還元分解によって形成される重合皮膜を改質することで、ガス発生を抑制しているといえる。
また、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)及びエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を含む非水系溶媒は、実施例9の充電状態のLiNi1/3Mn1/3Co1/3正極との保存試験におけるガス発生量が、比較例8の4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と同等であり、正極側でのガス発生を助長しないことも確認できた。
<重合皮膜改質効果評価試験>
次に上記式1で示されるエステルが、高電圧条件での非水電解液の耐酸化性向上の面から好ましい、高誘電率溶媒としての4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、低粘度溶媒としてのフッ素化カルボン酸エステルを用いた非水電解液に対しても、重合皮膜を改質する効果があることを明らかにするための評価を実施した。
[実施例10]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、酢酸2,2,2−トリフルオロエチルCHCOOCHCF(FEA)と、重合皮膜形成添加剤としてのエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と、をFEC:FEA:EBFP=20:79:1の体積比で混合した非水系溶媒に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPFを1mol/Lの割合で溶解させて、非水電解液を調製し、正極にLiCoO正極を用い、図5に示す2032型コインセルの非水電解液二次電池を作製した。
[実施例11]
4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルCFCHCOOCH(FMP)と、皮膜形成添加剤としてのエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と、をFEC:FMP:EBFP=20:79:1の体積比で混合した非水系溶媒とした以外は、実施例10の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[比較例9]
非水系溶媒として4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、酢酸2,2,2−トリフルオロエチルCHCOOCHCF(FEA)と、をFEC:FEA=20:80の体積比で混合し、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を添加しなかった以外は、実施例10の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
[比較例10]
非水系溶媒として4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、3,3,3,−トリフルオロプロピオン酸メチルCFCHCOOCH(FMP)と、をFEC:FMP=20:80の体積比で混合し、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を添加しなかった以外は、実施例10の場合と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
作製した実施例10〜11及び比較例9〜10の各非水電解液二次電池を、それぞれ25℃において3.5mAの定電流で4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流値が0.35mAになるまで定電圧充電させた。その後、3.5mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて、各非水電解液二次電池の初期放電容量を測定した。そして、比較例9の非水電解液二次電池における初期放電容量を100として、各非水電解液二次電池の初期放電容量を算出し、結果を下記の表4に示した。
次に、上記の実施例10〜11及び比較例9〜10の各非水電解液二次電池について、それぞれ25℃において、3.5mAの定電流で4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流値が0.35mAになるまで定電圧充電させた後、3.5mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて保存前の放電容量Dを測定した。
次いで、上記の各非水電解液二次電池をそれぞれ25℃において、3.5mAの定電流で4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流値が0.35mAになるまで定電圧充電させ、この状態で各非水電解液二次電池を恒温槽内において60℃で10日間保存した。
そして、保存前と保存後とにおける各非水電解液二次電池の電池電圧を測定し、電圧変化の結果を下記の表4に示した。
また、保存後の各非水電解液二次電池について、それぞれ25℃において、3.5mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて保存後の放電容量Dを測定した。
その後、上記の各非水電解液二次電池を、それぞれ25℃において、3.5mAの定電流で4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流値が0.35mAになるまで定電圧充電させた。その後、3.5mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて保存後の復帰容量Dを測定した。
そして、上記のように測定した保存前の放電容量D、保存後の残存容量D及び保存後の復帰容量Dに基づき、下記の式により実施例10〜11及び比較例9〜10の各非水電解液二次電池の保存後における容量残存率(%)及び容量復帰率(%)を求め、その結果を下記の表4に示した。
容量残存率(%)=(D/D)×100
容量復帰率(%)=(D/D)×100
表4から、実施例10〜11及び比較例9〜10の各非水電解液二次電池においては、同等の初期放電容量が得られ、非水系溶媒として4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、フッ素化鎖状カルボン酸エステルである酢酸2,2,2−トリフルオロエチルCHCOOCHCF(FEA)もしくは3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルCFCHCOOCH(FMP)と、重合皮膜形成添加剤として上記式1で示されるエステルであるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と、を含む非水系溶媒を用いた実施例10〜11の非水電解液二次電池は、エチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)を含まない比較例9〜10の非水電解液二次電池に比べ、電圧変動が少なく、容量残存率及び容量復帰率が共に向上していた。高誘電率溶媒としての4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、低粘度溶媒としてのフッ素化カルボン酸エステルと、上記式1で示されるエステルであるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)(EBFP)(式2)と、を含む非水系溶媒を用いる非水電解液は、形成される重合皮膜を改質し、優れた電池特性を提供することができるといえる。
1 作用極
2 対極
3 参照極
4 セパレーター
5 電解液
6 正極
6a 正極集電体
7 負極
7a 負極集電体
8 非水電解液
9 セパレーター
10 ケース
11 キャップ
12 ガスケット
13 スペーサー
14 ウェブワッシャー

Claims (6)

  1. 下記式1:
    で表される3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルと、
    4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートと、
    環状カーボネート、鎖状カーボネート及びフッ素化鎖状カルボン酸エステルから選択される少なくとも1種と
    を含む非水系溶媒、及び
    電解質としてリチウム塩を含むことを特徴とする二次電池用非水電解液。
  2. 前記3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルが、下記式2:
    で表されるエチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)、下記式3:
    で表されるテトラメチレンビス(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  3. 前記3,3,3−トリフルオロプロピオネート基を有するエステルは、非水系溶媒全体に対して0.01〜5vol%の範囲で含まれることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  4. 前記4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)又はその誘導体であるフッ素化環状カーボネートは、非水系溶媒全体に対して0.1〜30vol%の範囲で含まれることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  5. 前記フッ素化鎖状カルボン酸エステルは、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルCFCHCOOCH、酢酸2,2,2−トリフルオロエチルCHCOOCHCF及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  6. リチウムを吸蔵し且つ放出することが可能な負極及び正極、並びに請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池用非水電解液を含むことを特徴とする非水電解液二次電池。
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