JPWO2015189887A1 - 放射線測定装置 - Google Patents

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Abstract

放射線測定装置は、放射線が入射すると蛍光を発するシンチレータと、蛍光を電流パルスに変換する光電子増倍管と、電流パルスをアナログ電圧パルスに変換する前置増幅器と、アナログ電圧パルスをゲイン制御値に基づいて増幅するパルス増幅器と、パルス増幅器の出力を基にして放射線量を測定する放射線量測定部と、パルス増幅器の出力のうち、設定された波高を有する電圧パルスについて半値幅を測定し、この測定した半値幅を既定のデータ数について処理して、半値幅偏差を求める平均半値幅測定部と、平均半値幅測定部から半値幅偏差を受信すると、半値幅偏差と温度校正係数の関係を関連付けているテーブルを使って、ゲイン制御値を決定するゲイン制御部と、を備えている。

Description

この発明は、放射線測定装置に関し、特に、波高値の温度特性をゲイン制御信号に基づいて補償する放射線測定装置するものである。
放射線測定装置は、原子炉施設、使用済燃料再処理施設等の放出管理、上記施設周辺の放射線管理、もしくは上記施設周辺の環境放射線測定に用いられている。放射線検出器が温度特性を有するため、放射線測定装置から検出される放射線の波高は温度の変化に対応して変動する(例えば特許文献1〜3)。波高の温度変動を補償するために、シンチレータと、光電子増倍管と、放射線検出器と、パルス増幅器と、アナログ/デジタル変換器と、温度センサーと、測定部とを備えている放射線モニタが提案されている(例えば特許文献4)。
シンチレータは、NaI(Tl)結晶を装備し、放射線を検出すると蛍光を発する。光電子増倍管は、その蛍光を電子に変換し、増幅して電流パルスを出力する。放射線検出器は、前置増幅器を具備していて、その電流パルスをアナログ電圧パルスに変換して出力する。パルス増幅器は、このアナログ電圧パルスを入力して増幅すると共に、そのアナログ電圧パルスに重畳する高周波ノイズを除去する。アナログ/デジタル変換器は、その増幅されたアナログ電圧パルスを入力し、その波高をデジタル値に変換して波高データを出力する。
温度センサーは、放射線検出器の温度を検出して温度信号を出力する。測定部は、波高データ及び温度信号を入力し、その波高データに線量の重み付けを行って線量率を演算して出力すると共に、温度信号に基づきパルス増幅器のゲインを制御するゲイン制御信号を生成して出力する。この放射線モニタでは、パルス増幅器で増幅されたアナログ電圧パルスの波高が放射線検出器の温度特性により変動することに対し、その変動を補償するようにパルス増幅器のゲインを制御している。
また、無機シンチレータの発光減衰時間が温度上昇と共に小さくなる特性に注目した放射線モニタが提案されている(例えば特許文献5)。この放射線モニタは、測定部の代わりに、放射線検出器の出力パルスを入力してその立ち上がり時間から温度を測定する立ち上がり時間/温度変換部を備えている。立ち上がり時間/温度変換部の温度情報に基づきパルス増幅器のゲインが制御され、同様にして放射線検出器の温度特性を補償している。
特開昭63−95376号公報 実開昭63−47285号公報 特開平10−221452号公報 特開2005−77230号公報 特開平6−258446号公報
放射線検出器の熱容量は温度センサーに比べて格段に大きいため、温度センサーの温度信号でパルス増幅器のゲインを制御して放射線検出器の温度特性を補償する方法を採用すると、補償機能の効果が著しく低下することが発生する。例えば、屋外で日射に曝されて環境放射線を測定する場合や、施設内でプロセス流体を試料として放射能を測定する場合、特に、熱容量が大きく温度が短時間で大きく変化する水を試料として水中の放射能を測定する水モニタの場合には、過渡応答に大きな差が生じる。
また、放射線検出器の出力パルスの立ち上がり時間から温度を測定する方法は、立ち上がり時間が短くかつ波高がさまざまであるため、立ち上がり時間の測定誤差が大きい。その結果、立ち上がり時間/温度変換部での立ち上がり時間から温度を求めて波高値の温度補償を行うと、測定誤差がばらつき、補償誤差は大きくなる。
さらに、両方法ともにノイズが侵入した場合に補償機能が暴走する可能性があるため安定性が不十分である。本発明は、このような課題を解決して、放射線測定装置(または放射線モニタ)の放射線検出器の温度特性とそれに対する補償機能の応答を一致させた安定性の良好な高精度の放射線測定装置を提供することを目的とする。
この発明に係わる放射線測定装置は、放射線が入射すると蛍光を発するシンチレータと、蛍光を電流パルスに変換する光電子増倍管と、電流パルスをアナログ電圧パルスに変換する前置増幅器と、アナログ電圧パルスをゲイン制御値に基づいて増幅するパルス増幅器と、パルス増幅器の出力を基にして放射線量を測定する放射線量測定部と、パルス増幅器の出力のうち、設定された波高を有する電圧パルスについて半値幅を測定し、この測定した半値幅を既定のデータ数について処理して、半値幅偏差を求める平均半値幅測定部と、平均半値幅測定部から半値幅偏差を受信すると、半値幅偏差と温度校正係数の関係を関連付けているテーブルを使って、ゲイン制御値を決定するゲイン制御部と、を備えている。
この発明に係わる放射線測定装置は、過渡応答に大きなギャップが生じて温度補償に誤差を発生させる問題を解消でき、温度特性と補償特性の時間応答が一致し、高安定、高精度に放射線を測定することができる。
実施の形態1に係わる放射線測定装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係わる半値幅データ列と定周期更新の関係を示す図である。 放射線検出器の温度特性によりパルス増幅器出力に発生する電圧パルスの波高値及び半値幅の温度依存性を示す図である。 半値幅偏差に対応するパルス増幅器のゲイン補償量の関係を示すテーブルを表している図である。 パルス増幅器のゲイン補償量と温度の関係を示す図である。 補償前の波高値偏差と補償後の波高値偏差の温度依存性を示す図である。 K−40のγ線に対応するピーク波高値とウィンドウ幅を示す図である。 実施の形態3に係わるノイズ侵入判定とノイズ侵入時の処理フローを示す図である。 実施の形態4に係わる放射線想定装置の構成を示す図である。
以下に本発明にかかる放射線測定装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は実施の形態1に係わる放射線測定装置100の構成を示すブロック図である。放射線測定装置100は放射線検出器1と測定部2から構成されている。放射線検出器1は、シンチレータ11、光電子増倍管(光電子増倍部)12、前置増幅器13を備えている。シンチレータ11は、NaI (Tl) 結晶を装備し、放射線が入射すると蛍光を発する。蛍光は光電子増倍管12によって電流パルスに変換される。光電子増倍管12は蛍光が入射すると電子に変換し、増倍して電流パルスを出力する。前置増幅器13はその電流パルスをアナログ電圧パルスに変換して出力する。
測定部2は、パルス増幅器21、放射線量測定部22、工学値演算部23、平均半値幅測定部24、ゲイン制御部25、表示操作部26を備えている。パルス増幅器21は前置増幅器13から出力されたアナログ電圧パルスを入力して、ゲイン制御値(またはゲイン制御信号)に基づいて増幅すると共に、そのアナログ電圧パルスに重畳されている高周波ノイズを除去する。放射線量測定部22はそのゲイン制御値に基づいて増幅されたアナログ電圧パルスを入力して放射線量を測定する。工学値演算部23はその放射線量に基づき工学値としての単位時間当たりの放射線量を演算して出力する。放射線量測定部22は、例えば波高弁別器221と計数部222を備えている。
波高弁別器221には、波高レベルの低いノイズを除去するために波高弁別レベルが設定されている。波高弁別器221はパルス増幅器21で増幅されたアナログ電圧パルスを入力し、波高弁別レベル以上のアナログ電圧パルスに対してのみデジタルパルスを出力する。計数部222はそのデジタルパルスを定周期で計数して計数値を出力する。工学値演算部23はこの計数値に基づき、例えばゆらぎを抑制するための時定数処理を行って計数率を求めて出力する。工学値演算部23は、必要に応じて例えば計数率に線量率変換係数を乗じて線量率に変換して出力する。
平均半値幅測定部24は、パルス増幅器21で増幅されたアナログ電圧パルスのうち、設定された波高を有する電圧パルスについて半値幅を測定し、その半値幅を移動平均することにより平均半値幅および半値幅偏差を求める。移動平均には既定のデータ数の半値幅を使用する。ゲイン制御部25は、平均半値幅の基準値からの偏差(半値幅偏差)、放射線検出器1の温度の基準値からの偏差、およびシステムゲインの基準値からの偏差の関係から、ゲイン制御値(または温度校正係数)を決定してゲイン制御信号をパルス増幅器21に出力する。パルス増幅器21はそのゲイン制御信号を入力してゲインを変化させ、放射線検出器1の温度特性を補償する。
システムゲインの偏差は、温度偏差に起因して最終的にパルス増幅器21の出力のアナログ電圧パルスの波高に発現する。ゲイン制御値(温度校正係数)は、平均半値幅測定部24で求めた平均半値幅の偏差に基づきパルス増幅器21のシステムゲイン偏差をキャンセルするようにゲイン制御部25で決定される。表示操作部26には、表示画面が設けられている。この表示画面に工学値演算部23から出力された工学値を表示すると共に、この表示画面を見ながら測定部2の各種設定を行う。高圧電源27は、放射線検出器1が動作するための高電圧を供給する。平均半値幅測定部24で求めた半値幅偏差はゲイン制御部25に一定周期ごとに送信される。
平均半値幅測定部24は、パルス幅/電圧変換部241、設定波高パルス検出部242、平均半値幅演算部243を備えている。パルス幅/電圧変換部241はパルス増幅器21で増幅されたアナログ電圧パルスを入力して、設定された波高レベルでトリガをかけ、その設定された波高レベルのパルス幅を電圧値に変換する。同様に設定波高パルス検出部242はパルス増幅器21で増幅されたアナログ電圧パルスを入力して、設定波高のパルスの場合にワンショットパルスをパルス幅/電圧変換部241に出力する。パルス幅/電圧変換部241は、そのワンショットパルスを入力したら、設定された波高値の入力があったとして、そのパルスに対応する半値幅としての電圧値を平均半値幅演算部243に出力する。
観測データの演算は一定周期ごとに行われる。ある時間に観測データが計測されたとすると、次の観測データが計測されるまでに複数の定周期が経過する。この間の経過時間は通常、温度の変化を無視できるほど短い。平均半値幅演算部243は、測定された半値幅が時系列に並べられた半値幅データ列を保有していて、定周期毎に半値幅のデータ入力の有無を確認する。図2は設定された波高を有する電圧パルスについて半値幅データ列の例を示している。半値幅データ列は半値幅データが、設定されたデータ数まで、最新のものから過去に遡って順番に並べられたものである。ここでは半値幅データ列に設定するデータ数を5としている。
平均半値幅演算部243は、設定されたデータ数の半値幅データ列から古い順にデータを削除し、入力順に最新データを追加し、最新化した半値幅データ列について平均半値幅および半値幅偏差を求めて出力する。図には、観測データA〜観測データFが移動平均によって、どのように半値幅データ列に取り込まれるかが示されている。最初、平均対象の半値幅データ列として観測データA〜観測データEが取り込まれている。その後、観測データFが計測されると、観測データAは捨てられ半値幅データ列が更新される。最新の半値幅データ列には観測データB〜Fが平均対象として取り込まれている。
図3は、放射線検出器1の温度特性によりパルス増幅器21の出力に発生する、アナログ電圧パルスの基準値からの波高値偏差、及びアナログ電圧パルスの基準値からの半値幅偏差を示している。二つのグラフは、20℃を基準にしたときの温度に対する平均波高値の偏差および20℃を基準にしたときの温度に対する平均半値幅の偏差を表している。半値幅偏差は、温度が高くなるに従って小さくなっている。これに対し波高値偏差は、0〜20℃では概ね平坦であり、20℃以上になると温度が高くなるに従って小さくなっている。図から半値幅偏差に対して波高値偏差が一義的に決まることがわかる。
この実測データから、半値幅偏差に対する温度校正係数(または温度補正係数)を求めることができる。図4は、半値幅偏差と温度校正係数の温度依存性を示すテーブルを表している。ゲイン制御部25は、平均半値幅演算部243から定周期で平均半値幅データを受信し、図4に示す半値幅偏差と温度校正係数のテーブルにより、ゲイン制御値(温度校正係数)を決定してゲイン制御信号を出力する。パルス増幅器21はそのゲイン制御信号に基づきゲインを制御する。
図5は温度校正係数(または温度補正係数)の温度依存性を示す図である。放射線検出器1の温度校正係数は、0℃から20℃までは、1に等しく、20℃から徐々に増加している。パルス増幅器21において、この温度校正係数を使って、波高値偏差をキャンセルするようにゲイン補償を行う。図6は補償前の波高値偏差と補償後の波高値偏差の温度依存性を示している。波高値偏差はそのゲイン補償後に広い温度範囲にわたって平坦になることが示されている。
放射線検出器1の前置増幅器13は、電荷を積分するコンデンサCと積分した電荷を放電する抵抗Rを備えている。前置増幅器13から出力されるアナログ電圧パルスは、立ち上がり時間及び立ち下がり時間が、コンデンサCと抵抗Rで決まる回路時定数CRと、シンチレータ11の蛍光の減衰時間τに支配される。回路時定数CR>減衰時間τの場合、立ち上がり時間は減衰時間τに依存し、立ち下がり時間は回路時定数CRに依存する。この場合、回路時定数CR<減衰時間τの場合より相対的に大きい波高値が得られるが、パルス幅が長くなるために高計数率において直線性が低い。回路時定数CR<減衰時間τの場合、立ち上がり時間は回路時定数CRに依存し、立ち下がり時間は減衰時間τに依存する。波高値は回路時定数CR>減衰時間τの場合より相対的に低くなるが、パルス幅が短くなるために高計数率の直線性が高い。
放射線計測の計数率の上限としては一般的に1×10cpm程度が求められている。回路時定数CRと減衰時間τを概ね同等にすることで波高値と高計数率共にバランスのとれた好適な特性となる。回路時定数CRと減衰時間τを概ね同等にすると、シンチレータの減衰時間は立ち上がりと立ち下がりの両方に関係することになる。シンチレータの減衰時間と温度の相関は半値幅と温度の相関に引き継がれるので、半値幅を測定することで好適な温度補償が実現できる。
本願にかかわる放射線測定装置は、放射線検出器1の放射線検出パルス信号の半値幅と温度との良好な相関に基づき放射線検出器の温度特性を補償するようにしたので良好な補償精度が得られる。温度特性と補償特性の時間応答を一致させることができるようになり、放射線測定装置は出力が安定し、精度が高くなる。温度センサーの温度信号でパルス増幅器のゲインを制御して放射線検出器の温度特性を補償する方法では、温度センサーと放射線検出器を構成するシンチレータの熱容量の違いにより、それぞれの過渡応答に大きなギャップが生じて温度補償に誤差を発生させていたが、本実施の形態による放射線計測装置はこの点を解消できている。
実施の形態2.
実施の形態1では、平均半値幅測定部24はバックグラウンドスペクトルの比較的計数率の高い任意のエネルギー位置に半値幅を測定する波高値を設定した。実施の形態2では放射線検出器を構成する部材に含まれるK−40のγ線エネルギー1461keVに対応するピーク波高値を半値幅測定の波高値として設定するようにしたものである。
図7は、光電子増倍管12から出力される電流パルスを示している。測定されるスペクトルはバックグラウンドスペクトルとともにガンマ線(K-40)からのピークスペクトルを有している。円内のピークスペクトルは1461keV(γ線エネルギー)のピーク位置を示している。ピークスペクトルにおいて、P−ΔPは半値幅測定の下限波高値を示し、P+ΔPは半値幅測定の上限波高値を示す。例えば±ΔP/P=0.05とすると、この範囲の計数値は1分間で1カウント程度が得られ、5分間程度の移動平均で精度の高い平均半値幅が得られるため精度が高くかつ安定した温度補償を行うことができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、平均半値幅測定部24の平均半値幅演算部243において、波高条件を満たした個々の入力パルスの半値幅Wが基準値Wsの許容範囲±ΔWsにあるかどうかを判定する。半値幅Wが許容範囲を逸脱していると判定した場合、入力した電圧パルスの半値幅はノイズとみなして当該データを廃棄し、ノイズの影響を排除するようにしている。すなわち、平均半値幅測定部24は、今回演算周期の平均半値幅と前回演算周期の平均半値幅の比が設定された許容範囲を逸脱したら今回演算周期の半値幅データを廃棄し、前回演算周期の平均半値幅を出力する新たな半値幅データが許容範囲から逸脱している場合、前回演算周期の平均半値幅を出力する。
図8はその手順を示したものである。工程S1で新たな半値幅Wを読み込み、工程S2で新たな半値幅データが有るか否かを判定する。判定がNOならば工程S6に進み、前回の半値幅データ列を使って平均半値幅および半値幅偏差を求めてゲイン制御部25出力するか、あるいは工程S1に戻る。判定がYESならば工程S3でWs−ΔWs≦W≦W+Wsかどうかを判定する。判定がYESならば工程S4で時系列的に並んだ半値幅データ列を最新化して工程S6に進む。判定がNOならば工程S5で当該データを廃棄して工程S6に進み、最新の半値幅データを使わずに、前回の半値幅データ列を使って平均半値幅および半値幅偏差を求める、あるいは、廃棄したあと工程S1に戻る。工程S6で平均半値幅および半値幅偏差を求めてゲイン制御部25出力して工程S1に戻る。
空中を伝播する電磁ノイズで測定に影響するものは、検出器信号パルスより高周波の10MHz以上の電磁波である。接地ラインまたは電源ラインから侵入するノイズは検出器信号パルスより低周波である。実施の形態3にかかる放射線測定装置によれば、半値幅に許容範囲を設けてノイズを識別して排除することにより、より信頼性の高い温度補償を行うことができる。
実施の形態4.
実施の形態1では、平均半値幅演算部243の半値幅偏差に基づきゲイン制御部25で温度校正係数が決定されてパルス増幅器21のゲインに作用して放射線検出器1の温度特性が補償される。実施の形態4では、図9に示すように測定部2が波高分析部28を備えている。波高分析部28はパルス増幅器21の増幅されたアナログ電圧パルスを入力して波高を分析し、放射線検出器1を構成するシンチレータ11及び光電子増倍管12のガラス等の部材に含まれるK−40からのγ線(1461keV)のピーク波高位置を求める。
求められたピーク波高位置の基準位置(1461keV)に対する偏差の比に基づきゲイン制御部25はドリフト補償係数を決定し、温度校正係数(温度補償用ゲイン制御値)にドリフト補償係数を乗じたゲイン制御値を算出する。ゲイン制御信号はゲイン制御部25から出力され、パルス増幅器21のゲインに作用して放射線検出器1の経時変化が補償されるようにする。放射線検出器1の経時変化(ドリフト)はゆっくりと推移するので、ピーク波高位置の校正は例えば1日に一回の頻度で時刻を決めて行う。
以上のように、本実施の形態による放射線測定装置は、放射線検出器1の温度特性を補償すると共に、波高分析部28でK−40のγ線1461keVのピーク波高位置が一定になるように適度の間隔でドリフト補償を行う。放射線検出器1の構成部材に含まれるγ線の半値幅を測定する波高位置を安定させるようにしたので、信頼性の高い安定した温度補償を行うことができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 放射線検出器、11 シンチレータ、12 光電子増倍管、
13 前置増幅器、2 測定部、21 パルス増幅器、
22 放射線量測定部、221 波高弁別器、222 計数部、
23 工学値演算部、24 平均半値幅測定部、
241 パルス幅/電圧変換部、242 設定波高パルス検出部、
243 平均半値幅演算部、25 ゲイン制御部、
26 表示操作部、27 高圧電源、28 波高分析部、
100 放射線測定装置

Claims (7)

  1. 放射線が入射すると蛍光を発するシンチレータと、
    前記蛍光を電流パルスに変換する光電子増倍管と、
    前記電流パルスをアナログ電圧パルスに変換する前置増幅器と、
    前記アナログ電圧パルスをゲイン制御値に基づいて増幅するパルス増幅器と、
    前記パルス増幅器の出力を基にして放射線量を測定する放射線量測定部と、
    前記パルス増幅器の出力のうち、設定された波高を有する電圧パルスについて半値幅を測定し、この測定した半値幅を既定のデータ数について処理して、半値幅偏差を求める平均半値幅測定部と、
    前記平均半値幅測定部から半値幅偏差を受信すると、半値幅偏差と温度校正係数の関係を関連付けているテーブルを使って、前記ゲイン制御値を決定するゲイン制御部と、を備えている放射線測定装置。
  2. 前記平均半値幅測定部は、設定された波高を有する電圧パルスについて測定された半値幅が時系列に並べられた半値幅データ列を保有し、設定された波高を有する電圧パルスについて半値幅を測定するたびに、前記半値幅データ列を更新することを特徴とする請求項1に記載の放射線測定装置。
  3. 前記平均半値幅測定部は、前記半値幅データ列を使って移動平均により半値幅偏差を求めることを特徴とする請求項2に記載の放射線測定装置。
  4. 前記設定された波高を有する電圧パルスは、1461keVに対応することを特徴とする請求項1に記載の放射線測定装置。
  5. 前記平均半値幅測定部は、最新に測定された半値幅が許容範囲から逸脱しているかどうかを判定し、許容範囲から逸脱していると判定した場合には、この最新に測定された半値幅を廃棄することを特徴とする請求項3に記載の放射線測定装置。
  6. 前記パルス増幅器の出力を分析して1461keVに対応するピーク波高位置を求め、この求められたピーク波高位置とガンマ線(K−40)の基準位置とからドリフト補償係数を決定する波高分析部、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の放射線測定装置。
  7. 前記ゲイン制御部は、前記平均半値幅測定部から半値幅偏差を受信すると、前記テーブルからこの受信した半値幅偏差に対応する温度校正係数を読み取り、
    この読み取った温度校正係数と前記波高分析部が出力するドリフト補償係数から前記ゲイン制御値を決定することを特徴とする請求項6に記載の放射線測定装置。
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