JP2014085183A - 放射線測定装置、放射線測定方法及び放射線測定プログラム - Google Patents

放射線測定装置、放射線測定方法及び放射線測定プログラム Download PDF

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安徳 島崎
Narumi Fuji
成美 藤
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Abstract

【課題】屋内外設置に対応した経時測定が可能な放射線測定装置を提供すること。
【解決手段】放射線測定装置は、入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーと、放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、信号のレベルがしきい値以上であればパルスを出力する比較器と、比較器から出力されたパルスをしきい値毎にカウントするカウンターと、カウンターによってカウントされたしきい値毎のカウント値から、複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するエネルギー帯別カウント数算出部と、放射線センサーの温度を検出する温度センサーと、温度センサーが検出した温度に応じて、放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択する制御部と、制御部が選択したエネルギー帯におけるカウント数に基づいて、放射線量を算出する放射線量算出部とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、簡単に設置でき経時測定を行う放射線測定装置、放射線測定方法及び放射線測定プログラムに関する。
文部科学省は、複数の特定地点に設置された放射線測定器である定置式又は可搬式のモニタリングポストが測定した放射線モニタリング情報を提供している(http://radioactivity.mext.go.jp/ja/)。モニタリングポストが測定した空気中の放射線(空間線量)を示す情報は通信ネットワークを介してサーバ等に集約され、空間線量の時系列データ等がインターネット等を介して閲覧可能である。
空間線量を測定する放射線測定器としては、上記説明したモニタリングポストの他、ハンディ型のサーベイメーター及び簡易型のポータブル線量計がある。モニタリングポストには、測定結果の信頼性を維持することを目的として、筐体内部の温度を調整するための装置が設けられる。このため、モニタリングポストは、機器寸法が比較的大きくかつ高額である。また、モニタリングポストの設置場所は、学校又は公共機関等に限られる。このため、モニタリングポストからの情報だけでは密なマッピングデータが得られない。
一方、ハンディ型のサーベイメーターは、高性能だが比較的高額である。また、個人で安価に購入可能なポータブル線量計は、エネルギー補償がされていないものが多いため測定に誤差が生じ、測定結果のばらつきが大きい。さらに、サーベイメーター及びポータブル線量計では、経時的な測定が困難である。
特開2001−215277号公報
環境の放射線量を測定するのに用いられる検出器には、シンチレーション式検出器、半導体検出器、電離箱、GM計数管がある。サーベイメーター等の高性能なものには、シンチレーション式検出器を用いるのが一般的である。
シンチレーション式の放射線測定器は、シンチレータと、光電子増倍管又はフォトダイオード等の光電変換素子とから構成される放射線センサーを備える。シンチレータは、放射線(例えばγ線)のエネルギーに応じた光量の光を発する。光電変換素子は、シンチレータの発光を検知して電気信号に変換する。放射線測定器は、光電変換素子からの電気信号の電圧値がしきい値を超えた回数をカウントすることで放射線量を算出する。
但し、光電変換素子は、一般的に、温度上昇に伴って暗電流が増加する特性を有する。図11は、光電変換素子の温度特性の一例を示すグラフである。図11には、150keV以上の放射線が入射されたために光電変換素子からの電気信号の電圧値が第1しきい値を超えた回数(カウント値)が黒丸で示される。また、250keV以上の放射線が入射されたために電圧値が第2しきい値を超えた回数(カウント値)が白丸で示される。なお、第1しきい値は第2しきい値よりも低い。
図11に示すように、温度が約42度までは一定したカウント値が得られる。しかし、温度が約42度を超えると、カウント値は温度上昇に従って増加する。この温度特性は、温度上昇に伴って光電変換素子で増加する暗電流によるものと考えられる。すなわち、暗電流の値がしきい値を超えると誤カウントが発生する。この誤カウントは、第2しきい値を用いた250keV以上の放射線の測定よりも、第2しきい値よりも低い第1しきい値を用いた150keV以上の放射線の測定において顕著に発生する。このように、放射線測定器の構成要素として光電変換素子を利用する限り、当該放射線測定器の環境温度が上昇すると、測定結果の信頼性が低下してしまう。
また、シンチレーション式の放射線測定器における測定時間は、測定する放射線の線量が小さいほど長くなる。上述したように、放射線測定器では、光電変換素子からの電気信号の電圧値がしきい値を超えた回数がカウントされる。放射線測定器は、値が異なる複数のしきい値に対するエネルギー帯毎のカウント数に係数を乗じる等の手法により放射線量を算出する。但し、放射線測定器が所望の精度で測定を行うためには、各エネルギー帯の総カウント数が所定数以上である必要がある。
以下、放射線測定器の測定精度と測定時間に関する考え方について説明する。統計モデルとして正規分布を用いた場合、真の値は99.74%の確率で平均値±3σの範囲に包含される。ここで、σは標準偏差である。1回の測定に必要な総カウント数Nは相対標準偏差P=3σ/N、σ=√Nより、N=9/Pで求めることができる。測定精度を15%とすると、N=400となる。但し、測定結果を表示する場合、その有効数字の最小桁に測定誤差以外の誤差が含まれる。その測定誤差以外の誤差が15%以上になる場合、400カウントに到達するまで放射線の検出を続けても誤差は小さくならない。
図12は、放射線測定器が所望の精度で測定を行うために必要な総カウント数が400であるときの測定結果の表示値と測定時間との関係の一例を示すグラフである。図12に示すように、放射線測定器が400カウントに到達するまで放射線の検出を続ける場合、測定結果の表示値が0.06μSv/h以下では長い測定時間を要する。また、測定結果の表示値が小さい程、長い測定時間が必要である。このように、放射線測定器が所望の精度で線量の小さい放射線を測定する際には、測定が完了するまでに長時間かかる。
本発明の目的は、屋内外設置に対応した経時測定が可能な放射線測定装置、放射線測定方法及び放射線測定プログラムを提供することである。
本発明は、入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーと、前記放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力する比較器と、前記比較器から出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするカウンターと、前記カウンターによってカウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するエネルギー帯別カウント数算出部と、前記放射線センサーの温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーが検出した温度に応じて、放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択する制御部と、前記制御部が選択したエネルギー帯におけるカウント数に基づいて、放射線量を算出する放射線量算出部と、を備えた放射線測定装置を提供する。
上記放射線測定装置では、前記放射線量算出部は、前記温度センサーが検出した温度によって異なる線量寄与係数を前記制御部が選択したエネルギー帯の各カウント数に乗算した値に基づいて、放射線量を算出する。
上記放射線測定装置では、前記制御部は、選択したエネルギー帯におけるカウント数の合計である利用カウント総数が、放射線量を所定の桁数で表示するディスプレイにおける表示誤差を考慮した、所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である規定目標値未満であれば、前記ディスプレイに表示される放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示する。
上記放射線測定装置では、前記制御部は、前記利用カウント総数が前記規定目標値以上であり、当該放射線測定装置が所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である統計目標値に到達すれば、放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示する。
上記放射線測定装置では、前記制御部が選択するエネルギー帯は、前記複数のしきい値に基づく複数のエネルギー帯の内の少なくとも1つである。
上記放射線測定装置では、前記温度センサーが検出した温度が第1所定値以上であるとき、前記制御部が選択するエネルギー帯には、前記複数のしきい値に基づく複数のエネルギー帯の内の最も低いエネルギー帯は含まれない。
上記放射線測定装置では、前記温度センサーが検出した温度が前記第1所定値よりも高い所定値以上であるとき、前記制御部が選択するエネルギー帯には、前記複数のしきい値に基づく複数のエネルギー帯の内の最も低いエネルギー帯及び選択されたエネルギー帯より低いエネルギー帯は含まれない。
本発明は、入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーと、前記放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力する比較器と、前記比較器から出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするカウンターと、前記カウンターによってカウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するエネルギー帯別カウント数算出部と、前記エネルギー帯別カウント数算出部によって算出されたエネルギー帯毎のカウント数に基づいて、放射線量を算出する放射線量算出部と、エネルギー帯毎のカウント総数が、放射線量を所定の桁数で表示するディスプレイにおける表示誤差を考慮した、所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である規定目標値未満であれば、前記ディスプレイに表示される放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示する制御部と、を備えた放射線測定装置を提供する。
上記放射線測定装置では、前記制御部は、エネルギー帯計である利用カウント総数が前記規定目標値以上であり、当該放射線測定装置が所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である統計目標値に到達すれば、放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示する。
上記放射線測定装置は、前記放射線センサーの温度を検出する温度センサーを備え、前記制御部は、前記温度センサーが検出した温度に応じて、前記放射線量算出部が放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択し、当該選択したエネルギー帯におけるカウント数の合計である利用カウント総数が前記規定目標値未満であれば、放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示する。
本発明は、入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力するステップと、出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするステップと、カウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するステップと、前記放射線センサーの温度に応じて、放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択するステップと、選択したエネルギー帯におけるカウント数に基づいて放射線量を算出するステップと、を有する放射線測定方法を提供する。
本発明は、入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力するステップと、出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするステップと、カウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するステップと、エネルギー帯毎のカウント総数が、放射線量を所定の桁数で表示するディスプレイにおける表示誤差を考慮した、所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である規定目標値未満であれば、エネルギー帯毎のカウント数に基づいて前記ディスプレイに表示される放射線量を算出するステップと、を有する放射線測定方法を提供する。
本発明は、コンピュータに、上記放射線測定方法に記載の各ステップを実行させるための放射線測定プログラムを提供する。
本発明に係る放射線測定装置、放射線測定方法及び放射線測定プログラムによれば、屋内外に簡単に設置でき経時測定が可能である。
一実施形態の放射線測定装置を含む放射線モニタリングシステムの構成を示す図 測定局100の測定モジュールに係る内部構成を示すブロック図 タイマー111による計時時間中のカウンター107A〜107Dによるカウントの一例と、当該例におけるカウント値Va〜Vdと、エネルギー帯別カウント数Ca〜Cdとを示す図 温度に応じた暗電流の大きさと各エネルギー帯との関係を示す図 測定局100が放射線を測定する際の動作を示すフローチャート 放射線量を測定するときの、タイマー111による計時毎に得られた各値を表形式で示す図 放射線量を測定するときの、タイマー111による計時毎に得られた各値を表形式で示す図 放射線量を測定するときの、タイマー111による計時毎に得られた各値を表形式で示す図 放射線量の算出値に対する、利用カウント総数が統計目標値に到達するまでの測定時間及び利用カウント総数が規定目標値未満となった時点までの測定時間の一例を示すグラフ 温度に応じた暗電流の大きさと各エネルギー帯との関係を示す図 光電変換素子の温度特性の一例を示すグラフ 放射線測定器が所望の精度で測定を行うために必要な総カウント数が400であるときの測定結果の表示値と測定時間との関係の一例を示すグラフ
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態の放射線測定装置を含む放射線モニタリングシステムの構成を示す図である。図1に示す放射線モニタリングシステムでは、例えば学校の敷地の数カ所にシンチレーション式の放射線測定装置(以下「測定局」という)100が設置され、各測定局100が測定した放射線量に関する測定データが無線信号でデータ収集装置201に送られる。なお、定置型の測定局100は定期的に放射線量を測定し、そのたびに測定データをデータ収集装置201に送る。データ収集装置201は、各測定局100から得られたデータをネットワーク203を介してサーバ205に送る。放射線モニタリングシステムの利用者がサーバ205にアクセスすれば、学校における放射線の測定結果を閲覧できる。このように、本実施形態では、測定局100が学校又は公園等の敷地の特に屋外に複数個設置される状態が考えられる。
図2は、測定局100の測定モジュールに係る内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、測定局100は、放射線センサー101と、増幅器103と、増幅器103の出力側に並列に設けられた4つの比較器105A〜105Dと、各比較器に対応する4つのカウンター107A〜107Dと、エネルギー帯別カウント数算出部109と、タイマー111と、温度センサー113と、制御部115と、メモリ117と、放射線量算出部119と、ディスプレイ120とを備える。なお、比較器105A〜105D、カウンター107A〜107D、エネルギー帯別カウント数算出部109、制御部115及び放射線量算出部119は、プログラムを実行することで各構成要素として機能するコンピュータによって実現されても良い。
以下、図2に示した測定局100の各構成要素について説明する。
放射線センサー101は、シンチレータ121と、フォトダイオード123とを有する。なお、フォトダイオード123の代わりに光電子増倍管であっても良い。シンチレータ121は、入射された放射線(例えばγ線)のエネルギーに応じた光量の光を発する。すなわち、シンチレータ121は、高エネルギーの放射線が入射された際には高い光量の光を発する。フォトダイオード123は、シンチレータ121の発光を検知して、発光量に応じて電流値が異なる電気信号に変換する。すなわち、フォトダイオード123は、シンチレータ121の発光量が大きいほど高い電流値の電気信号を出力する。なお、フォトダイオード123には、受光しないときにも暗電流が流れる。当該暗電流は、フォトダイオード123の周囲温度が高いと増加する。
増幅器103は、放射線センサー101のフォトダイオード123から出力された電気信号を増幅する。
比較器105A〜105Dは、増幅器103によって増幅された電気信号の電圧値をそれぞれ異なるしきい値と比較し、電気信号の電圧値がしきい値以上であればパルス(デジタル信号)を出力する。なお、比較器105A〜105Dに設定される各しきい値は、シンチレータ121に入射された放射線のエネルギーの大きさに応じて予め決定された値である。本実施形態では、150keVの放射線が入射された際のシンチレータ121の発光量に対するフォトダイオード123の出力信号が増幅された電圧値が比較器105Aのしきい値に設定される。したがって、比較器105Aは、150keV以上の放射線がシンチレータ121に入射されたときにパルスを出力する。
同様に、250keVの放射線が入射された際の増幅器103の出力電圧値が比較器105Bのしきい値に設定され、400keVの放射線が入射された際の増幅器103の出力電圧値が比較器105Cのしきい値に設定され、800keVの放射線が入射された際の増幅器103の出力電圧値が比較器105Dのしきい値に設定される。したがって、比較器105Bは、250keV以上の放射線がシンチレータ121に入射されたときにパルスを出力し、比較器105Cは、400keV以上の放射線がシンチレータ121に入射されたときにパルスを出力し、比較器105Dは、800keV以上の放射線がシンチレータ121に入射されたときにパルスを出力する。
カウンター107A〜107Dは、タイマー111による一度の計時時間(例えば1分間)中に、対応する比較器から出力されたパルスの回数をカウントする。本実施形態では、カウンター107Aが比較器105Aに対応し、カウンター107Bが比較器105Bに対応し、カウンター107Cが比較器105Cに対応し、カウンター107Dが比較器105Dに対応する。カウンター107Aによるカウント値Vaはエネルギー帯別カウント数算出部109に入力される。同様に、カウンター107Bによるカウント値Vbも、カウンター107Cによるカウント値Vcも、カウンター107Dによるカウント値Vdも、エネルギー帯別カウント数算出部109に入力される。
エネルギー帯別カウント数算出部109は、カウンター107A〜107Dから得られたカウント値Va〜Vdから、比較器105A〜105Dの各しきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数Ca〜Cdを算出する。本実施形態では、150keV〜250keVのエネルギー帯(以下「極低エネルギー帯」という)におけるカウント数Ca=Va−Vb、250keV〜400keVのエネルギー帯(以下「低エネルギー帯」という)におけるカウント数Cb=Vb−Vc、400keV〜800keVのエネルギー帯(以下「中エネルギー帯」という)におけるカウント数Cc=Vc−Vd、800keV以上のエネルギー帯(以下「高エネルギー帯」という)におけるカウント数Cd=Vdの関係から各カウント数が算出される。
図3は、タイマー111による計時時間中のカウンター107A〜107Dによるカウントの一例と、当該例におけるカウント値Va〜Vdと、エネルギー帯別カウント数Ca〜Cdとを示す図である。図3に示す例では、計時時間中にカウント値Va=18,Vb=11,Vc=8,Vd=6が得られる。このため、エネルギー帯別カウント数算出部109は、150keV〜250keVの極低エネルギー帯におけるカウント数Ca=7を算出し、250keV〜400keVの低エネルギー帯におけるカウント数Cb=3を算出し、400keV〜800keVの中エネルギー帯におけるカウント数Cc=2を算出し、800keV以上の高エネルギー帯におけるカウント数Cd=6を算出する。
タイマー111は、所定時間(例えば1分間)を計時する。以下、タイマー111が1回の動作で計時する時間を「計時時間」という。タイマー111からは、計時開始及び計時終了の各信号がカウンター107A〜107D及び制御部115に入力される。
温度センサー113は、放射線センサー101が有するフォトダイオード123の周囲温度を検出する。温度センサー113が検出した温度を示す信号は、制御部115に入力される。
制御部115は、タイマー111による計時の開始を制御する。また、制御部115は、温度センサー113が検出した温度(以下、単に「温度」という)に応じて、放射線量算出部119が放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択する。本実施形態では、制御部115は、温度が40度未満であれば、極低エネルギー帯、低エネルギー帯、中エネルギー帯及び高エネルギー帯の全てのエネルギー帯におけるカウント数Ca,Cb,Cc,Cdを用いて放射線量の算出を行うよう、放射線量算出部119に指示する。
一方、温度が40度以上であれば、放射線センサー101のフォトダイオード123を流れる暗電流は大きく、このときの極低エネルギー帯におけるカウント数Caには、この暗電流によるパルスをカウンター107Aがカウントした回数も多く含まれていると考えられる。図4は、温度に応じた暗電流の大きさと各エネルギー帯との関係を示す図である。制御部115は、温度が40度以上であれば、低エネルギー帯、中エネルギー帯及び高エネルギー帯の各エネルギー帯におけるカウント数Cb,Cc,Cdを用いて放射線量の算出を行うよう、放射線量算出部119に指示する。
また、制御部115は、選択したエネルギー帯(以下「選択エネルギー帯」という)におけるカウント数の合計(以下「利用カウント総数」という)が、所望の測定精度を満足する統計理論から得られる統計目標値(例えば400カウント)に到達したかを判断する。すなわち、制御部115は、温度が40度未満であれば、カウント数Ca,Cb,Cc,Cdの合計(利用カウント総数)が統計目標値以上であるかを判断し、40度以上であれば、カウント数Cb,Cc,Cdの合計(利用カウント総数)が統計目標値以上であるかを判断する。
制御部115は、利用カウント総数が統計目標値以上であれば、上述したように、選択エネルギー帯の各カウント数を用いて放射線量の算出を行うよう、放射線量算出部119に指示する。一方、利用カウント総数が統計目標値未満であれば、タイマー111による計時、計時時間中のパルスのカウント及び温度センサー113による温度検出を再び行い、制御部115は、先の計時時間中に得られた利用カウント総数に、今回の計時時間中に得られた温度に応じた選択エネルギー帯のカウント総数を累積して、その累計値を利用カウント総数として算出する。すなわち、制御部115は、利用カウント総数を更新する。その後、制御部115は、更新された利用カウント総数が統計目標値に到達したかを判断する。
なお、タイマー111による計時と計時時間中のパルスのカウントが複数回行われる間に、温度が40度未満から40度以上に一度でも変化したとき、制御部115は、更新された利用カウント総数には、極低エネルギー帯におけるカウント数Caを含めない。
上述の説明では、利用カウント総数が統計目標値未満であれば、タイマー111による計時、計時時間中のパルスのカウント及び温度センサー113による温度検出を含む動作を再び行うと説明したが、本実施形態では、利用カウント総数が後述する規定目標値未満となれば上記動作は行われず、その時点で得られている選択エネルギー帯の各カウント数を用いて放射線量の算出を行うよう、放射線量算出部119に指示する。規定目標値は、タイマー111による計時の繰り返し回数によって異なる。なお、選択エネルギー帯における一度の計時時間中の総カウント数が規定目標カウント率の値以上でなければ上記動作は行われないといった形態でも良い。ただし、その場合、規定目標カウント率の値には、統計的なばらつきを補正した値を用いる。
メモリ117は、選択エネルギー帯の各カウント数に乗算される線量寄与係数を記憶する。なお、線量寄与係数は、制御部115がエネルギー帯を選択する際の温度に基づき、選択エネルギー帯毎に予め設定された係数である。例えば、温度が40度未満の場合に用いられる線量寄与係数として、選択されたエネルギー帯である極低エネルギー帯に対しては0.2、低エネルギー帯に対しては0.5、中エネルギー帯に対しては0.8、高エネルギー帯に対しては0.3が設定されている。また、温度が40度以上の場合に用いられる線量寄与係数として、選択されたエネルギー帯である低エネルギー帯に対しては0.6、中エネルギー帯に対しては0.9、高エネルギー帯に対しては0.4が設定されている。なお、温度は異なるが同じエネルギー帯が選択された場合であっても、各温度に対して選択エネルギー帯毎に異なる線量寄与係数が設定されても良い。
上記線量寄与係数は、例えばレスポンス行列法によって予め算出される。レスポンス行列法とは、予め特定の光子エネルギーを定め、弁別した波高分布に見合うレスポンス関数、すなわちエネルギー領域毎の数値行列を作り、実測した補正波高分布に対し各エネルギーの行列を連立方程式及び逆行列を解くことによって線量寄与計数を求める方法である。
放射線量算出部119は、制御部115からの指示に応じて、メモリ117が記憶する温度に応じた線量寄与係数を選択エネルギー帯の各カウント数に乗算した値に基づいて、ディスプレイ120に表示される放射線量を算出する。
ディスプレイ120は、放射線量算出部119が算出した放射線量として、例えば、小数第2位までの桁の数値をデジタル形式で表示する。放射線量算出部119が算出した放射線量0.017μSv/hは、「0.01μSv/h」とディスプレイ120に表示される。このように、放射線量算出部119が小数第3位以上の精度で放射線量を算出しても、ディスプレイ120にこの放射線量が表示される際には、結果として小数第3位は切り捨てられた数値が表示される。したがって、ディスプレイ120に表示される数値の最小桁(小数第2位)には誤差が含まれる。これを表示誤差という。
以下、利用カウント総数が統計目標値未満であるとき、制御部115が当該利用カウント総数と比較する「規定目標値」について詳細に説明する。まず、ディスプレイ120に表示される表示値の表示範囲を、小数第3位を切り捨て、小数第2位まで表示するとした場合、表示誤差率[%]は、以下の式によって求められる。
(表示誤差率)[%]={(表示誤差上限値)−(表示値)}/(表示値)×100
例えば、表示値が0.01μSv/hであるとき、表示誤差上限値は0.019μSv/hである。よって、このときの表示誤差率は、
(表示誤差率)={(0.019−0.01)/0.01}×100=90[%]
と算出される。
上記誤差率を考慮した放射線量を求めるために必要なカウント数が「規定目標値」である。当該規定目標値に対応する規定目標カウント率[cpm(count per minute)]は、以下の計算式によって求められる。
(規定目標カウント率)[cpm]=(表示値)[μSv/h]×(センサー感度)[cpm/(μSv/h)]
センサー感度とは、1μSv/hの放射線量で1分間に測定局100がカウントできる能力を示す。
なお、上述した規定目標値及び規定目標カウント率と測定時間との関係は以下の計算式によって求められる。
(測定時間)[分]=(規定目標値)/(規定目標カウント率)[cpm]
図6〜図8は、放射線量を測定するときの、タイマー111による計時毎に得られた各値を表形式で示す図である。図6に示した例では、タイマー111による5回目の計時が終了した時点での総カウント数が規定目標値未満となる。図7に示した例では、タイマー111による7回目の計時が終了した時点での総カウント数が規定目標値未満となる。図8に示した例では、タイマー111による12回目の計時が終了した時点での総カウント数が規定目標値未満となる。放射線量算出部119は、総カウント数が規定目標値に到達しない時点までに得られた選択エネルギー帯の各カウント数に線量寄与係数を乗算した値に基づいて、放射線量を算出する。ディスプレイ120は、放射線量算出部119にて算出された前記放射線量を、所定の表示桁数である小数点以下2桁で表示する。
次に、測定局100が放射線の測定を行う際の動作について詳細に説明する。図5は、測定局100が放射線を測定する際の動作を示すフローチャートである。図5に示すように、測定局100は、所定時刻になると、図2に内部構成を示した測定モジュールの電源をオンする(ステップS101)。次に、制御部115は、タイマー111の計時を開始する(ステップS103)。次に、タイマー111の計時中に得られたカウンター107A〜107Dによるカウント値Va〜Vdが、エネルギー帯別カウント数算出部109に蓄積される(ステップS105)。次に、タイマー111の計時が終了すると(ステップS107)、エネルギー帯別カウント数算出部109は、放射線のエネルギー帯毎のカウント数Ca〜Cdを算出する(ステップS109)。
次に、温度センサー113は温度を検出し(ステップS111)、制御部115は、放射線量算出部119が放射線量の算出のために用いるカウント数のエネルギー帯を、温度に応じて選択する(ステップS113)。次に、制御部115は、選択エネルギー帯におけるカウント数の合計(カウント総数)を累積し、その累計値を利用カウント総数として算出する(ステップS114)。次に、制御部115は、利用カウント総数が統計目標値(例えば400カウント)以上であるかを判断し(ステップS115)、利用カウント総数≧統計目標値であればステップS117に進み、利用カウント総数<統計目標値であればステップS121に進む。
ステップS117では、放射線量算出部119は、ステップS111で検出した温度に応じた線量寄与係数を選択エネルギー帯の各カウント数に乗算した値に基づいて、放射線量を算出する。次に、測定局100は、測定モジュールの電源をオフする(ステップS119)。一方、ステップS121では、制御部115は、利用カウント総数が規定目標値以上であるかを判断し、利用カウント総数≧規定目標値であればステップS103に戻り、利用カウント総数<規定目標値であればステップS117に進む。
なお、放射線量を算出するステップS117の処理は測定局100の放射線量算出部119に限らず、図1に示したデータ収集装置201又はサーバが行っても良い。この場合、測定局100は、ステップS117の前段階までに得られた選択エネルギー帯の各カウント数を示す信号をデータ収集装置201に送る。
以上説明したように、本実施形態の測定局100は、フォトダイオード123の周囲温度に応じて、放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択する。特に、温度が高いときは、フォトダイオード123を流れる暗電流が大きいため、この暗電流によるパルスをカウントした回数が多く含まれていると考えられるカウント数のエネルギー帯(極低エネルギー帯)は選択されない。したがって、測定局100の環境温度が40度〜50度といった高温下での測定時にも、測定局100の環境温度上昇に伴う測定結果の信頼性の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態では、選択エネルギー帯における利用カウント総数が統計目標値に到達しないとき、当該利用カウント総数が規定目標値以上でなければ、測定局100は放射線量の算出処理を行う。一度の計時時間で得られる選択エネルギー帯における総カウント数が非常に少ない場合、利用カウント総数が統計目標値に到達までには長時間を要する。しかし、本実施形態では、利用カウント総数が統計目標値に到達するまでに長時間要すると推測される場合には、利用カウント総数が規定目標値未満となった時点で放射線量の算出処理が実行される。
図9は、放射線量の算出値に対する、利用カウント総数が統計目標値に到達するまでの測定時間及び利用カウント総数が規定目標値未満となった時点までの測定時間の一例を示すグラフである。図9に示すように、放射線量の値が0.06μSv/h以下の環境において、利用カウント総数が統計目標値に到達するまで測定を続けると、線量値が小さいほど測定時間は長くなる。しかし、本実施形態のように、利用カウント総数が規定目標値未満となった時点で放射線量の算出処理を行えば、測定が長時間に及ぶ事態を防止できる。その結果、測定局100における電力消費を低減できる。
なお、本実施形態では、温度が40度未満か40度以上であるかの2つの場合に分けてエネルギー帯を選択しているが、この形態以外にも、例えば、温度が40度未満の場合と、40度以上45度未満の場合と、45度以上の場合とに分けてエネルギー帯を選択しても良い。このとき、制御部115は、例えば、40度未満の場合には極低エネルギー帯、低エネルギー帯、中エネルギー帯及び高エネルギー帯の4つのエネルギー帯を選択し、40度以上45度未満の場合には低エネルギー帯、中エネルギー帯及び高エネルギー帯の3つのエネルギー帯を選択し、45度以上の場合には中エネルギー帯及び高エネルギー帯の2つのエネルギー帯を選択する。
なお、エネルギー帯におけるカウント数については、150keV〜400keVのエネルギー帯(以下「低エネルギー帯1」という)におけるカウント数Ca′=Va−Vc、250keV〜400keVのエネルギー帯(以下「低エネルギー帯2」という)におけるカウント数Cb=Vb−Vc、400keV〜800keVのエネルギー帯(中エネルギー帯)におけるカウント数Cc=Vc−Vd、800keV以上のエネルギー帯(高エネルギー帯)におけるカウント数Cd=Vdとして各カウント数を算出してもよい。このとき、制御部115は、例えば、40度未満の場合には低エネルギー帯1、中エネルギー帯及び高エネルギー帯の3つのエネルギー帯を選択し、40度以上45度未満の場合には低エネルギー帯2、中エネルギー帯及び高エネルギー帯の3つのエネルギー帯を選択し、45度以上の場合には中エネルギー帯及び高エネルギー帯の2つのエネルギー帯を選択する。図10は、温度に応じた選択エネルギー帯の各カウント数と暗電流との関係を示す図である。
また、本実施形態では、測定局100の測定モジュールには、比較器及びモジュールがそれぞれ4つ設けられているが、それぞれ同数どうし複数個であれば4つに限らない。
本発明に係る放射線測定装置は、屋内外に簡単に設置でき経時測定を行う放射線測定装置等として有用である。
100 測定局(シンチレーション式の放射線測定装置)
201 データ収集装置
203 ネットワーク
205 サーバ
101 放射線センサー
103 増幅器
105A〜105D 比較器
107A〜107D カウンター
109 エネルギー帯別カウント数算出部
111 タイマー
113 温度センサー
115 制御部
117 メモリ
119 放射線量算出部
120 ディスプレイ
121 シンチレータ
123 フォトダイオード

Claims (14)

  1. 入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーと、
    前記放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力する比較器と、
    前記比較器から出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするカウンターと、
    前記カウンターによってカウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するエネルギー帯別カウント数算出部と、
    前記放射線センサーの温度を検出する温度センサーと、
    前記温度センサーが検出した温度に応じて、放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択する制御部と、
    前記制御部が選択したエネルギー帯におけるカウント数に基づいて、放射線量を算出する放射線量算出部と、
    を備えたことを特徴とする放射線測定装置。
  2. 請求項1に記載の放射線測定装置であって、
    前記放射線量算出部は、前記温度センサーが検出した温度によって異なる線量寄与係数を前記制御部が選択したエネルギー帯の各カウント数に乗算した値に基づいて、放射線量を算出することを特徴とする放射線測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の放射線測定装置であって、
    前記制御部は、選択したエネルギー帯におけるカウント数の合計である利用カウント総数が、放射線量を所定の桁数で表示するディスプレイにおける表示誤差を考慮した、所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である規定目標値未満であれば、前記ディスプレイに表示される放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示することを特徴とする放射線測定装置。
  4. 請求項3に記載の放射線測定装置であって、
    前記制御部は、前記利用カウント総数が前記規定目標値以上であり、当該放射線測定装置が所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である統計目標値に到達すれば、放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示することを特徴とする放射線測定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射線測定装置であって、
    前記制御部が選択するエネルギー帯は、前記複数のしきい値に基づく複数のエネルギー帯の内の少なくとも1つであることを特徴とする放射線測定装置。
  6. 請求項5に記載の放射線測定装置であって、
    前記温度センサーが検出した温度が第1所定値以上であるとき、前記制御部が選択するエネルギー帯には、前記複数のしきい値に基づく複数のエネルギー帯の内の最も低いエネルギー帯は含まれないことを特徴とする放射線測定装置。
  7. 請求項6に記載の放射線測定装置であって、
    前記温度センサーが検出した温度が前記第1所定値よりも高い所定値以上であるとき、前記制御部が選択するエネルギー帯には、前記複数のしきい値に基づく複数のエネルギー帯の内の最も低いエネルギー帯及び選択されたエネルギー帯より低いエネルギー帯は含まれないことを特徴とする放射線測定装置。
  8. 入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーと、
    前記放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力する比較器と、
    前記比較器から出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするカウンターと、
    前記カウンターによってカウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するエネルギー帯別カウント数算出部と、
    前記エネルギー帯別カウント数算出部によって算出されたエネルギー帯毎のカウント数に基づいて、放射線量を算出する放射線量算出部と、
    エネルギー帯毎のカウント総数が、放射線量を所定の桁数で表示するディスプレイにおける表示誤差を考慮した、所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である規定目標値未満であれば、前記ディスプレイに表示される放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示する制御部と、
    を備えたことを特徴とする放射線測定装置。
  9. 請求項8に記載の放射線測定装置であって、
    前記制御部は、エネルギー帯計である利用カウント総数が前記規定目標値以上であり、当該放射線測定装置が所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である統計目標値に到達すれば、放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示することを特徴とする放射線測定装置。
  10. 請求項8に記載の放射線測定装置であって、
    前記放射線センサーの温度を検出する温度センサーを備え、
    前記制御部は、前記温度センサーが検出した温度に応じて、前記放射線量算出部が放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択し、当該選択したエネルギー帯におけるカウント数の合計である利用カウント総数が前記規定目標値未満であれば、放射線量を算出するよう前記放射線量算出部に指示することを特徴とする放射線測定装置。
  11. 入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力するステップと、
    出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするステップと、
    カウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するステップと、
    前記放射線センサーの温度に応じて、放射線量の算出に用いるカウント数のエネルギー帯を選択するステップと、
    選択したエネルギー帯におけるカウント数に基づいて放射線量を算出するステップと、
    を有することを特徴とする放射線測定方法。
  12. 入射された放射線のエネルギーに応じた信号を出力する放射線センサーからの信号のレベルを値が異なる複数のしきい値の各々と比較して、前記信号のレベルが前記しきい値以上であればパルスを出力するステップと、
    出力されたパルスを前記しきい値毎にカウントするステップと、
    カウントされた前記しきい値毎のカウント値から、前記複数のしきい値に基づく放射線のエネルギー帯毎のカウント数を算出するステップと、
    エネルギー帯毎のカウント総数が、放射線量を所定の桁数で表示するディスプレイにおける表示誤差を考慮した、所望の測定精度を満足するために必要なカウント数である規定目標値未満であれば、エネルギー帯毎のカウント数に基づいて前記ディスプレイに表示される放射線量を算出するステップと、
    を有することを特徴とする放射線測定方法。
  13. コンピュータに、請求項11に記載の各ステップを実行させるための放射線測定プログラム。
  14. コンピュータに、請求項12に記載の各ステップを実行させるための放射線測定プログラム。
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