JP6066835B2 - 放射線測定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、加圧水型原子炉施設の蒸気発生器の健全性を確認するための放射線検知モニタの位置付けで設置される放射線測定装置に関するものである。
蒸気発生器漏洩検知モニタは、原子力発電所の蒸気発生器(SG)の伝熱管における1次系冷却水から2次系冷却水への漏洩監視のために設置される。漏洩が発生すると1次系の放射能が2次系に流入する。
従来の蒸気発生器の健全性を確認するための放射線測定装置(高感度型主蒸気管モニタ)として、測定対象の主蒸気に含まれるN−16核種から放出されるγ線を検出してパルス信号を出力する放射線検出器と、放射線検出器から出力されるパルス信号を一定周期毎にカウントするカウンタ手段と、カウンタ手段からの計数値に基づいてパルス計数率を算出する演算器と、放射線検出器とカウンタ手段の間に挿入されて正常なパルス信号のみを通過させるノイズ除去手段(波高弁別器など)と、パルス信号に侵入したノイズ信号を検出して有害ノイズの判定をする手段を備えたものがある(特許文献1参照)。
また、同様の放射線測定装置として、放射線検出器から出力されるパルス信号を入力して所定の波高条件を満たすパルスを弁別して出力する波高弁別手段と、この波高弁別手段から出力されるパルスを一定周期毎に計数して計数値を出力する第1の計数手段と、放射線検出器から出力されるパルス信号を入力して所定の波形条件を満たすパルスを弁別して出力する波形弁別手段と、この波形弁別手段から出力されるパルスと波高弁別手段から出力されるパルスの論理積条件を満たすパルスを出力する論理積手段と、この論理積手段から出力されるパルスを一定周期毎に計数して計数値を出力する第2の計数手段と、波高弁別手段から出力されたパルスを加算カウントするとともに、フィードバックパルスを減算カウントして積算値を出力する加減積算手段と、一定の演算周期毎に第1の計数手段の計数値、第2の計数手段の計数値、および加減積算手段の積算値を入力して計数率を算出する演算手段を備えたものがある(特許文献2参照)。
このような従来の放射線測定装置は、γ線6.13MeVの光電ピーク、シングルエスケープピーク、ダブルエスケープピークの計数率を測定しているが、バックグラウンド計数率(放射線が入射していない通常状態の計数率)が数cpm〜10cpm程度と低く、かつバックグラウンド計数率の3倍程度に警報レベルを設定しているため、微量のノイズパルスで誤警報が発信する恐れがある。
このため、経験から蓄積されたノイズ波形情報を整理して波形からノイズを識別してノイズ量が設定された値以上になったらノイズ侵入と判定して報知する仕組みが備えられているものがある。
特開2003−28963号公報(図1、図2) 特開2008−215907号公報(図1)
従来の放射線測定装置は以上のように、正常な信号パルスとノイズパルスの波形の違いでノイズを識別していたが、放射線検出器内で発生した静電気放電光ノイズは、ノイズパルス波形と信号パルス波形とで差異がないので、波形識別によるノイズ検知は不可能である。
また、静電気放電光ノイズは経験的に1パルスに対応する光量が多く、飽和波形を伴う過大波高のパルスとそれ以下の低波高側に概ね一様に伸びたスペクトルを有することに注目し、波高過大のものを検出することで間接的に静電気放電光ノイズを検知していたが、放射線検出器を構成するシンチレータと光電子増倍管の、特に光電子増倍管の光電面から離れた箇所で静電気が放電し、光電子増倍管へ侵入する光量が少ない場合に、計数率が上昇しても過大波高は検知されないため、原因不明になって対外的な報告作業及び原因調査に多大の時間を費やすという問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、測定対象の放射能濃度の上昇事象と放射線検出器内の異常ノイズを含めたノイズ侵入事象を切り分けて診断可能な高信頼の放射線測定装置を提供することを目的とするものである。
この発明に係わる放射線測定装置は、測定対象核種から放出されるγ線を検出してアナログ電圧パルスを出力する放射線検出手段と、この放射線検出手段から出力されるアナログ電圧パルスを入力して高周波ノイズを除去して増幅するパルス増幅手段と、このパルス増幅手段から出力されたアナログ電圧パルスを入力して、電圧レベルに対応して互いに重ならないように設定された高エネルギーのウィンドウ及び低エネルギーのウィンドウに入るパルスを定周期でそれぞれ計数し、高エネルギー計数値を出力する高エネルギーウィンドウ計数手段と低エネルギー計数値を出力する低エネルギーウィンドウ計数手段と、高エネルギー計数値に基づきN−16核種の放射能濃度に比例した計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する高エネルギーウィンドウ計数率演算手段と、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段から警報が出力されたら、低エネルギーウィンドウ計数手段から入力した低エネルギー計数値と高エネルギーウィンドウ計数手段から入力した高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値を積算時間で除してそれぞれ低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、それぞれのウィンドウで予め測定しておいたバックグラウンド計数率を引き算し、それぞれの計数率増分の比として計数率増分ウィンドウ比を求め、その比が設定された許容範囲内かどうかを判定し、許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判定し、許容範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判定し、ノイズ侵入判定結果を出力するノイズ診断手段と、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段の出力及びノイズ診断手段の出力を表示すると共に、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段及びノイズ診断手段の設定を行う表示・操作手段とを備え、高エネルギーウィンドウ計数手段は測定対象核種のγ線の光電ピークを計数し、低エネルギーウィンドウ計数手段はγ線のコンプトン散乱を計数するようにしたものである。
また、この発明に係わる放射線測定装置は、測定対象核種から放出されるγ線を検出してアナログ電圧パルスを出力する放射線検出手段と、この放射線検出手段から出力されるアナログ電圧パルスを入力して高周波ノイズを除去して増幅するパルス増幅手段と、このパルス増幅手段から出力されたアナログ電圧パルスの波高を分析し、互いに重ならないように設定された高エネルギーのウィンドウと低エネルギーのウィンドウに入る波高のパルスを定周期でそれぞれ計数して高エネルギー計数値及び低エネルギー計数値を出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルスの波高データを出力する波高分析・計数手段と、この波高分析・計数手段から出力された高エネルギー計数値に基づきN−16核種の放射能濃度に比例した計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する高エネルギーウィンドウ計数率演算手段と、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段から警報が出力されたら、波高分析・計数手段から入力した低エネルギー計数値及び高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値を積算時間で除してそれぞれ低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、それぞれのウィンドウで予め測定しておいたバックグラウンド計数率を引き算し、それぞれの計数率増分の比として計数率増分ウィンドウ比を求め、その比が設定された許容範囲内かどうかを判定し、許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判定し、許容範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判定し、ノイズ侵入判定結果を出力するノイズ診断手段と、波高分析・計数手段から出力された波高データを入力して波高スペクトルを生成するスペクトル生成手段と、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段の出力及びノイズ診断手段の出力を表示すると共に、スペクトル生成手段から出力された波高スペクトルを表示し、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段及びノイズ診断手段の設定を行う表示・操作手段とを備え、波高分析・計数手段の高エネルギーウィンドウで測定対象核種のγ線の光電ピークを計数し、波高分析・計数手段の低エネルギーウィンドウでγ線のコンプトン散乱を計数するようにしたものである。
また、この発明に係わる放射線測定装置は、測定対象核種から放出されるγ線を検出してアナログ電圧パルスを出力する放射線検出手段と、この放射線検出手段から出力されるアナログ電圧パルスを入力して高周波ノイズを除去して増幅するパルス増幅手段と、このパルス増幅手段から出力されたアナログ電圧パルスの波形を分析し、互いに重ならないように設定された高エネルギーのウィンドウと低エネルギーのウィンドウに入る波高のパルスを定周期でそれぞれ計数して高エネルギー計数値及び低エネルギー計数値を出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルスの波高データ出力し、高エネルギーのウィンドウに対応したパルスの波形データを出力する波形分析・計数手段と、この波形分析・計数手段から出力された高エネルギー計数値に基づきN−16核種の放射能濃度に比例した計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する高エネルギーウィンドウ計数率演算手段と、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段から警報が出力されたら、波形分析・計数手段から入力した低エネルギー計数値及び高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値を積算時間で除してそれぞれ低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、それぞれのウィンドウで予め測定しておいたバックグラウンド計数率を引き算し、それぞれの計数率増分の比として計数率増分ウィンドウ比を求め、その比が設定された許容範囲内かどうかを判定し、許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判定し、許容範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判定し、ノイズ侵入判定結果を出力するノイズ診断手段と、波形分析・計数手段から出力された波高データを入力して波高スペクトルを生成するスペクトル生成手段と、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段の出力及びノイズ診断手段の出力を表示すると共に、スペクトル生成手段から出力された波高スペクトルを表示し、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段及びノイズ診断手段の設定を行う表示・操作手段とを備え、波形分析・計数手段の高エネルギーウィンドウは、測定対象核種のγ線の光電ピークを計数し、波形分析・計数手段の低エネルギーウィンドウはγ線のコンプトン散乱を計数するようにしたものである。
この発明に係わる放射線測定装置は、放射線検出手段から出力されるアナログ電圧パルスを、互いに重ならないように設定された高エネルギーのウィンドウと低エネルギーのウィンドウに分けて、それぞれパルスを計数して高エネルギー計数値及び低エネルギー計数値を出力するようにし、高エネルギー計数値に基づき測定対象のγ線の計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する高エネルギーウィンドウ計数率演算手段と、警報が出力されたら、低エネルギー計数値と高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値を積算時間で除してそれぞれ低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、それぞれのウィンドウで予め測定しておいたバックグラウンド計数率を引き算し、それぞれの計数率増分の比として計数率増分ウィンドウ比を求め、その比が設定された許容範囲内かどうかを判定し、許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判定し、許容範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判定するノイズ診断手段とで構成するようにしているから、測定対象の放射能濃度の上昇事象と放射線検出手段の内部の異常ノイズを含めたノイズ侵入事象を切り分けて診断可能となり、高信頼の放射線測定装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係わる放射線測定装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係わるウィンドウとスペクトルを示す図である。 この発明の実施の形態2に係わる放射線測定装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3に係わる放射線測定装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3に係わる放射線測定装置のアナログパルス波形を示す図である。 この発明の実施の形態4に係わる放射線測定装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態5に係わるノイズ判定の詳細とノイズ要因の表を示す図である。 この発明の実施の形態6に係わる計数値データの構成と最新化を示す図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1における放射線測定装置を図1及び図2に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係わる放射線測定装置の構成を示す図、図2はこの発明の放射線測定装置に使用される検出ウィンドウとエネルギースペクトルを示す図である。
図1において、放射線検出器(放射線検出手段)1は測定対象核種であるN−16核種から放出されるγ線を検出してアナログ電圧パルスを出力し、パルス増幅器(パルス増幅手段)2は放射線検出器1から出力されるアナログ電圧パルスを入力して高周波ノイズを除去して波高を増幅して出力する。
波高弁別器(低エネルギーウィンドウ)3aと波高弁別器(高エネルギーウィンドウ)3bは、パルス増幅器2から増幅されて出力されたアナログ電圧パルスの電圧レベルに対応して、互いに重ならないように設定された低エネルギーのウィンドウ及び高エネルギーのウィンドウに入るパルスを弁別してデジタルパルスを出力し、低エネルギー用カウンタ4aと高エネルギー用カウンタ4bは、それぞれ波高弁別器3a、波高弁別器3bから出力されたデジタルパルスを入力して、定周期でそれぞれ計数して低エネルギー計数値、高エネルギー計数値を出力する。
したがって波高弁別器(低エネルギーウィンドウ)3aと低エネルギー用カウンタ4aは低エネルギーウィンドウ計数手段11aを構成し、波高弁別器(高エネルギーウィンドウ)3bと高エネルギー用カウンタ4bは高エネルギーウィンドウ計数手段11bを構成していることになる。
演算処理部5は、ノイズ診断部(ノイズ診断手段)51と高エネルギーウィンドウ計数率演算部(高エネルギーウィンドウ計数率演算手段)52を備え、ノイズ診断部51はウィンドウ比診断部511と診断出力部512を備えている。
高エネルギーウィンドウ計数率演算部52は、高エネルギーウィンドウ計数手段11bで計数された高エネルギー計数値に基づき、N−16核種の放射能濃度に比例した計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する。
ノイズ診断部51のウィンドウ比診断部511は、高エネルギーウィンドウ計数率演算部52から警報が出力されたら、低エネルギーウィンドウ計数手段11aから入力した低エネルギー計数値及び高エネルギーウィンドウ計数手段11bから入力した高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値をそれぞれ積算時間で除して低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、予め測定しておいた長時間のそれぞれのウィンドウのバックグラウンド計数率を引き算してそれぞれの計数率増加分を求め、その結果の計数率増加分の比として計数率増分ウィンドウ比(低エネルギー計数率増加分/高エネルギー計数率増加分)を求める。
ノイズ診断部51の診断出力部512は、ウィンドウ比診断部511で求めた計数率増加の比が設定された許容範囲内かどうか判定し、設定許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判断し、設定許範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判断して高エネルギーウィンドウ計数率演算部52を経由して警報を出力する。
なお、ノイズ診断部51において、低エネルギー計数値及び高エネルギー計数値は、設定された演算周期数のデータが時系列的に並べられて常に最新化されて保管されている。
表示・操作部(表示・操作手段)6は高エネルギーウィンドウ計数率演算部52およびノイズ診断部51の出力を表示すると共に、上記した高エネルギーウィンドウ計数率演算部52における警報レベル計数率の設定、ノイズ診断部51における積算時間の設定および許容範囲の設定などの設定を行う。
高エネルギーウィンドウ計数率演算部52の出力計数率を求める演算およびノイズ診断部51の演算において、高エネルギーウィンドウ計数率演算部52の出力計数率をm、標準偏差をσ、時定数をτ、時定数に基づき変化する変数をαとし、各記号を下記のように定義する。
N1:低エネルギー計数値…定周期測定
N2:高エネルギー計数値…定周期測定
N2(今回):今回演算周期の高エネルギー計数値
τ(BG):バックグラウンドの出力計数率に対応した時定数
ΣN1:低エネルギー積算計数値…積算時間T=2τ(BG)
ΣN2:高エネルギー積算計数値…積算時間T=2τ(BG)
n1=ΣN1/{2τ(BG)}:低エネルギー計数率
n2=ΣN2/{2τ(BG)}:高エネルギー計数率
n1(BG):低エネルギーバックグラウンド計数率…固定値(例:24時間測定値)
n2(BG):高エネルギーバックグラウンド計数率…固定値(例:24時間測定値)
△n1=n1−n1(BG):低エネルギー計数率増加分
△n2=n2−n2(BG):高エネルギー計数率増加分
k=△n1/△n2:低エネルギー計数率増加分と高エネルギー計数率増加分の比
m(今回):今回演算周期の出力計数率
m(前回):前回演算周期の出力計数率
△T:定周期時間
低エネルギー計数率増加分△n1と高エネルギー計数率増加分△n2の比kは、次の(1)式により求められる。
k=△n1/△n2・・・(1)
高エネルギーウィンドウ計数率演算部52の出力計数率は、次の(2)〜(6)の演算式により求められる。
σ=1/(2mτ)1/2・・・(2)
τ=1/(2mσ2)・・・・・(3)
m(今回)=m(前回)・(1−α)+{N1(今回)/△T}・α・・・(4)
α=1−exp(−△T/τ) ・・・(5)
τ=1/{2・m(前回)・σ2}・・・・(6)
ここで標準偏差σ、時定数τ、計数率mの間には、式(2)の関係があるが、mτが一定となるようフィードバック回路を組み込み、標準偏差σが計数率mによらず一定とする構成にしている。即ち、高エネルギーウィンドウ計数率演算手段52から出力する計数率mは、標準偏差σが一定で、時定数τが計数率mに反比例するように制御されている。
なお、T=2τとしたのは、一般的にσ=1/(計数率×積算時間) 1/2=1/(計数率×2τ) 1/2の関係による。例えばPWRプラントにおいてN−16核種を測定対象とし、その変化を監視して蒸気発生器(SG)の1次系冷却水の2次系冷却水への漏洩を検
知する高感度主蒸気管モニタは、バックグラウンド計数率からの変化に注目している。積算時間Tは2τ(BG)とすることにより、バックグラウンド状態で、出力計数率、低エネルギー計数率、高エネルギー計数率の測定時間を合わせて測定することができる。
ノイズ侵入の有無の判定基準は、放射線検出器1の寸法、測定対象物(例えば主蒸気管)と放射線検出器1の位置関係で異なるため、シミュレーション計算で評価した上に運転経験値を加味して、例えば6≦k≦12のように設定される。
図2は、例えば高感度型主蒸気管モニタにおいて、実施の形態1に係わる測定装置に使用される検出ウィンドウとエネルギースペクトルを模式的に示す図であり、ここで横軸のエネルギーとはパルス波形の波高値のことを示している。
図2において、NLは波高弁別器(低エネルギーウィンドウ)3aで設定された低エネルギーウィンドウであり、NHは波高弁別器(高エネルギーウィンドウ)3bで設定された高エネルギーウィンドウである。
図2(a)は通常時のエネルギースペクトルを示し、aはバックグラウンドスペクトルを示している。図2(b)はノイズ侵入時のエネルギースペクトルを示し、bは例えば放射線検出器1の内部で静電気放電光が発生したときにバックグラウンドスペクトルaにノイズスペクトルが重畳されたエネルギースペクトルを示している。図2(c)は蒸気発生器(SG)から1次冷却水が漏洩して放射能が増加したときのエネルギースペクトルを示し、cはN−16核種でカウンタ計数値が上昇したときのスペクトルを示している。
図2(a)に示すように、通常時は低エネルギーウィンドウNLでの計数値が高エネルギーウィンドウNHでの計数値よりも大きくなる。また、ノイズ侵入時は図2(b)に示すように、低エネルギーウィンドウNLと高エネルギーウィンドウNHでの計数値はほぼ同じように増加するため、計数率増加分の比は大きくなる。一方、SGリークにより放射能が発生した場合は、N−16核種からのγ線(6.13MeV)が検出されるため、図2(c)に示すように、高エネルギーウィンドウ計数手段11bは測定対象核種のγ線の光電ピーク、シングルエスケープピーク、ダブルエスケープピークを計数し、高エネルギーウィンドウNHのカウント数が増加するのに対して、低エネルギーウィンドウ計数手段11aはγ線のコンプトン散乱を計数するだけで、低エネルギーウィンドウNLのカウント数はあまり増加しない。
以上のことから、(1)式で示した低エネルギー計数率増加分△n1と高エネルギー計数率増加分△n2の比kは、放射線検出器1の内部で静電気放電光が発生した場合は、12<kになり、N−16核種で計数値が上昇した場合は6≦k≦12となり、6≦k≦12以外は、放射線検出器1の内部の静電気放電光ノイズを含め、ノイズ判定となる。
したがってノイズ診断部51は、計数率増加の比kが設定された許容範囲(例えば6≦k≦12)内かどうか判定し、設定許容範囲内の場合はノイズの侵入がない(放射能の増加)と判断し、設定許範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判断して警報を出力する。
以上のように実施の形態1の発明は、高エネルギーウィンドウ計数手段11bでN−16核種のγ線6.13Mevの光電ピーク、シングルエスケープピーク、ダブルエスケープピークを包含する高エネルギーウィンドウNHに入るパルスを計数し、低エネルギーウィンドウ計数手段11で低エネルギーウィンドウNLに入るN−16核種のγ線6.13Mevのコンプトン散乱を計数して、それぞれの計数率を求めてウィンドウのバックグラウンド計数率を引き算した正味計数率の変化比が設定範囲内にある場合はN−16核種の放射能の増加と判断し、設定範囲を逸脱したらノイズ侵入と判断するようにしたので、従来のパルス波形診断における過大波高で検知されなかった放射線検出器1の内部の静電気放電ノイズに対してノイズ侵入を検知できるようになるので高信頼の放射線測定装置を提供することができる。
また、低エネルギー積算計数値、高エネルギー積算計数値、高エネルギー計数率の3者の測定時間を合わせることで、低エネルギー計数率増加分と高エネルギー計数率増加分の情報源パルス列を概ね一致させた診断ができるので正確な診断ができる効果を奏する。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2における放射線測定装置を図3に基づいて説明する。図3はこの発明の実施の形態2に係わる放射線測定装置の構成を示す図である。
実施の形態1では、波高弁別器(低エネルギーウィンドウ)3a、波高弁別器(高エネルギーウィンドウ)3bが、パルス増幅器2で増幅されたアナログ電圧パルスをそれぞれ入力し、互いに重ならないように設定された低エネルギーのウィンドウ及び高エネルギーのウィンドウに入るパルスを弁別してデジタルパルスを出力する場合について述べたが、実施の形態2では、図3に示すように、波高弁別器(低エネルギーウィンドウ)3a、波高弁別器(高エネルギーウィンドウ)3bに代えて、1つの波高分析器7としたものである。
波高分析器7はパルス増幅器2で増幅されたアナログ電圧パルスを入力して波高を分析し、互いに重ならないように設定された低エネルギーのウィンドウNL及び高エネルギーのウィンドウNHに入る波高のパルスを弁別してデジタルパルスを出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルス波高データを出力する。
低エネルギー用カウンタ4aと高エネルギー用カウンタ4bは、波高分析器7から出力されたデジタルパルスを入力して定周期でそれぞれ計数して低エネルギー計数値および高エネルギー計数値を出力する。
したがって波高分析器7と低エネルギー用カウンタ4aと高エネルギー用カウンタ4bとで、高エネルギー計数値及び低エネルギー計数値を出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルスの波高データを出力する波高分析・計数手段12を構成していることになる。
また演算処理部5にはスペクトル生成部(スペクトル生成手段)53が追加され、このスペクトル生成部53は波高分析器7からの波高データを入力して波高スペクトルデータを生成し、表示・操作部6からリクエストすることにより、表示・操作部6がそのスペクトルデータを取り込んで波高スペクトルを表示するようにしている。その他の構成は実施の形態1の図1と同じにつき、同じ又は相当部分には同じ符号を付して説明を省略する。
この実施の形態2の発明においても、実施の形態1と同様に、従来のパルス波形診断における過大波高で検知されなかった放射線検出器1の内部の静電気放電ノイズに対してノイズ侵入を検知できるようになるので高信頼の放射線測定装置を提供することができると共に、スペクトル生成部53から出力された波高スペクトルを表示するようにしたので、ノイズ侵入時に波高スペクトルの異常個所を見つけてノイズ波高の分布を確認することにより、ノイズ源の調査に役立てることができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3における放射線測定装置を図4および図5に基づいて説明する。図4はこの発明の実施の形態3に係わる放射線測定装置の構成を示す図、図5は放射線測定装置のアナログパルス波形を示す図である。
実施の形態2では、波高分析器7がパルス増幅器2で増幅されたアナログ電圧パルスを入力して波高を分析し、互いに重ならないように設定された低エネルギーのウィンドウ及び高エネルギーのウィンドウに入るパルスを弁別してデジタルパルスを出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルス波高データを出力する場合について述べたが、実施の形態3では、図4に示すように、波高分析器7に代えて波形分析器8としたものである。
波形分析器8はパルス増幅器2で増幅されたアナログ電圧パルスを入力してその電圧パルスの波形を分析し、互いに重ならないように設定された低エネルギーのウィンドウNL及び高エネルギーのウィンドウNHに入るパルスを弁別してデジタルパルスを出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルス波高データを出力する。
低エネルギー用カウンタ4aと高エネルギー用カウンタ4bは、波形分析器8から出力されたデジタルパルスを入力して定周期でそれぞれ計数して低エネルギー計数値および高エネルギー計数値を出力する。
したがって波形分析器8と低エネルギー用カウンタ4aと高エネルギー用カウンタ4bとで、高エネルギー計数値及び低エネルギー計数値を出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルスの波高データを出力し、高エネルギーのウィンドウに対応したパルスの波形データを出力する波形分析・計数手段13を構成していることになる。
また演算処理部5のノイズ診断部51には、波形分析・計数手段13から入力した波形データについて波形診断を行い、高エネルギーウィンドウNHを逸脱した高い波高のものは波高過大と判定する波高過大診断部513と、設定された許容パルス幅Wを逸脱したものはパルス幅異常と判定するパルス幅異常診断部514と、当該パルスの前後に逆極性側が許容範囲を逸脱しているものは逆極性過大と判定する逆極性波高過大診断部515と、立ち下がりのアンダーシュートが不足するものはアンダーシュート不足と判定するアンダーシュート不足診断部516が設けられている。その他の構成は実施の形態2の図3と同じにつき、同じ又は相当部分には同じ符号を付して説明を省略する。
図5は信号波形とノイズ波形の違いを示したもので、波形(a)は、正規の信号パルスの波形を示す。波形(b4)のように波形分析8の高エネルギーウィンドウNHの上限に対応するレベルを超える高い波高のものは、波高過大診断部513が波高過大と判定する。波形(b2−1)のように所定の範囲以下のパルス幅W1のもの及び波形(b2−2)のように所定の範囲以上のパルス幅W2のものは、パルス幅異常診断部514が設定された許容パルス幅を逸脱したものをパルス幅異常と判定する。また、波形(b1−1)および波形(b1−2)のように、当該パルスの前後の時間で逆極性側に許容範囲を逸脱しているものは、逆極性波高過大診断部515が逆極性過大と判定する。波形(b3)のようにアンダーシュートが基準レベル以下に到達しないで不足するものは、アンダーシュート不足診断部516がアンダーシュート不足と判定する。
診断出力部512は、波高過大診断部513とパルス幅異常診断部514と逆極性波高過大部515とアンダーシュート不足診断部516が、それぞれ分担して波形診断した項目の判定結果を入力して、そのOR出力をノイズパルスとしてそれを定周期で計数する。その計数値を設定された複数演算周期数に亘り時系列的に並べて常に最新化し、その積算
値を積算時間で除してノイズ計数率を求め、高エネルギー計数率との比が許容範囲内ならノイズの侵入なしと判定し、許容範囲を逸脱したらノイズ侵入と判定する。
そして診断出力部512は、実施の形態1で述べた計数率増分ウィンドウ比kで判定したノイズ侵入判定結果と、前記したノイズ計数率に基づくノイズ侵入判定結果のORをとり、ノイズ侵入判定結果を出力するようにする。
このように実施の形態3の発明は、各診断部513〜516のそれぞれの判定結果のOR出力をノイズパルスとしてそれを定周期で計数し、その計数値を設定された複数演算周期数に亘り時系列的に並べて常に最新化し、その積算値を積算時間で除してノイズ計数率を求め、高エネルギー計数率との比が許容範囲内ならノイズの侵入なしと判定し、許容範囲を逸脱したらノイズ侵入と判定するようにしたので、放射線検出器1の内部の静電気放電ノイズ以外のノイズについてもノイズ検知できる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4における放射線測定装置を図6に基づいて説明する。図6はこの発明の実施の形態4に係わる放射線測定装置の構成を示す図である。
実施の形態1〜3では、高エネルギー用カウンタ4bから出力された高エネルギー計数値を高エネルギーウィンドウ計数率演算部52に入力し、上記(4)式〜(6)式により出力計数率を求める場合について述べたが、実施の形態4では、図6に示すように、波形分析器8の高エネルギーのウィンドウNHに入る波高のパルスに対応して出力されたパルスから出力計数率を求めるようにしたものである。
演算処理部5は、アップダウンカウンタ54、負帰還パルス発生回路55、積算制御回路56を備えている。その他の構成は実施の形態3の図4と同じにつき、同じ又は相当部分には同じ符号を付して説明を省略する。
アップダウンカウンタ54は、高エネルギーのウィンドウに入る波高のパルスに対応して波形分析8から出力されたパルスを加算入力し、負帰還パルス発生回路55から出力された負帰還パルスを減算入力し、加算と減算の加減差を積算して加減差積算値を出力する。負帰還パルス発生回路55はアップダウンカウンタ54の出力である加減差積算値を入力して時定数の一時遅れで応答する繰り返し周波数の負帰還パルスに変換してアップダウンカウンタ54に減算入力する。積算制御回路56はアップダウンカウンタ54において入力を標準偏差に基づき重み付けして計数するように制御する。
高エネルギーウィンドウ計数率演算部52は、今回演算周期のアップダウンカウンタ54の出力である加減差積算値M(今回)を入力し、その加減差積算値に基づき下式(7)〜(9)で今回演算周期の計数率m(今回)を求めるようにしたので、計数率m(今回)は標準偏差一定で、今回演算周期の時定数τ(今回)は、計数率m(今回)に反比例する。
γ=2σ2=1/{m(今回)・τ(今回)}=2−λln2・・・(7)
β=11−λ・・・(8)
m(今回)=exp{γ・M(今回)} ・・・(9)
但し、γ、λ、βは定数である。
(8)式でβ=0を基準にすると、λ=11で加減差積算値M(今回)は1カウント入力に対して1カウントの増減で応答し、β=2、λ=9で加減差積算値M(今回)は1カウント入力に対して4カウントの増減で応答し、β=4、λ=7で加減差積算値M(今回)は1カウント入力に対して16カウントの増減で応答し、β=6、λ=5でM(今回)は1カウント入力に対して64カウントの増減で応答する。
すなわち、計数率m(今回)が一定とすると、応答時間τ(今回)はアップダウンカウンタ54の入力に対する計数の重み付けに依存することになる。
以上のように、実施の形態1〜3の高エネルギー用カウンタ4bは、若干だがリセットに伴うロス時間が発生するのに対し、実施の形態4の発明は、アップダウンカウンタ54が連続して計数してロス時間が発生しないため、高計数率まで良好な直線性が得られる。
実施の形態5. 次に、この発明の実施の形態5における放射線測定装置を図7に基づいて説明する。図7はこの発明の実施の形態5に係わる放射線測定装置のノイズ判定の詳細とノイズ要因の表を示す図である。
実施の形態5の発明は、実施の形態3、4において高エネルギーウィンドウ計数率演算器52が警報を出力したら、ノイズ診断部51の診断出力部512が、OR出力回数/波形診断回数の比としてノイズ混入率を求め、波形診断項目毎にノイズ判定/判定回数の比として個別ノイズ混入率を求める。そして個別ノイズ混入率とノイズ要因を図7のように表にして記憶しておく。
表示・操作部6からのリクエスト操作により、図7のような表を表示・操作部6に表示する。したがって、警報出力がない状態でも点検として表示・操作部6からリクエストすることにより、同様に診断を実行して表示するようにしたので、警報出力に対する調査を支援できると共に、点検の信頼性を向上できる効果を奏する。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6における放射線測定装置を図8に基づいて説明する。図8はこの発明の実施の形態6に係わる放射線測定装置の計数値データの構成と最新化を示す図である。
実施の形態1〜3では、高エネルギー用カウンタ4bから出力された高エネルギー計数値を高エネルギーウィンドウ計数率演算部52に入力し、上記(4)式〜(6)式により出力計数率を求める場合について述べたが、実施の形態6では、高エネルギーウィンドウ計数率演算部52は、高エネルギー用カウンタ4bから入力した高エネルギー計数値N2を、時系列的に設定された演算周期数だけ並べて常に最新化し、定周期で最新から過去に遡って積算値が設定した値以上になるまで積算し、その高エネルギー積算値ΣN2を積算時間Tで除して今回演算周期の出力計数率m(今回)及び高エネルギー計数率n2(今回)を求めるようにしたものである。
また、低エネルギー用カウンタ4aから入力した低エネルギー計数値N1を、時系列的に設定された演算周期数だけ並べて常に最新化し、定周期で最新から過去に遡って高エネルギーと同じ積算時間Tについて積算して低エネルギー積算値ΣN1を求め、積算時間Tで除して今回演算周期の低エネルギー計数率n1(今回)を求めるようにしたものである。
図8において、図8(a)は高エネルギー計数値N2の配列と積算の状態を模式的に示し、図8(b)は低エネルギー計数値N1の配列と積算の状態を模式的に示す。図8では、積算時の態様をハッチングで示し、高エネルギー計数値について標準偏差σ=一定になるように今回演算周期から過去に遡って計数値を積算して高エネルギー積算値ΣN2を求める。低エネルギーについては、高エネルギーと同じ演算周期数で積算して低エネルギー積算値ΣN1を求める。
以上のように、同じ積算時間Tでノイズ診断部51における低エネルギー計数率n1及び高エネルギー計数率n2(出力計数率と同じ)を求めるようにし、同じ時間軸で診断を行うようにしたので、信頼性の高い診断を行うことができる。
以上、この発明をいくつかの実施の形態に関して説明したが、この発明はこれらの実施の形態のみに限られるものではなく、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1:放射線検出器、 2:パルス増幅器、
3a:波高弁別器(低エネルギーウィンドウ)、
3b:波高弁別器(高エネルギーウィンドウ)、 4a:低エネルギー用カウンタ、
4b:高エネルギー用カウンタ、 5:演算処理部、 6:表示・操作器、
7:波高分析器、 8:波形分析器、 11a:低エネルギーウィンドウ計数手段、
11b:高エネルギーウィンドウ計数手段、 12:波高分析・計数手段、
13:波形分析・計数手段、 51:ノイズ診断部、
52:高エネルギーウィンドウ計数率演算部、 53:スペクトル生成部、
54:アップダウンカウンタ、 55:負帰還パルス発生回路、
56:積算制御回路、 511:ウィンドウ比診断部、 512:診断出力部、
513:波高過大診断部、 514:パルス幅異常診断部、
515:逆極性波高過大診断部、 516:アンダーシュート不足診断部。

Claims (9)

  1. 測定対象核種から放出されるγ線を検出してアナログ電圧パルスを出力する放射線検出手段と、この放射線検出手段から出力されるアナログ電圧パルスを入力して高周波ノイズを除去して増幅するパルス増幅手段と、このパルス増幅手段から出力されたアナログ電圧パルスを入力して、電圧レベルに対応して互いに重ならないように設定された高エネルギーのウィンドウ及び低エネルギーのウィンドウに入るパルスを定周期でそれぞれ計数し、高エネルギー計数値を出力する高エネルギーウィンドウ計数手段と低エネルギー計数値を出力する低エネルギーウィンドウ計数手段と、前記高エネルギー計数値に基づきN−16核種の放射能濃度に比例した計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する高エネルギーウィンドウ計数率演算手段と、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段から警報が出力されたら、前記低エネルギーウィンドウ計数手段から入力した低エネルギー計数値と前記高エネルギーウィンドウ計数手段から入力した高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値を積算時間で除してそれぞれ低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、それぞれのウィンドウで予め測定しておいたバックグラウンド計数率を引き算し、それぞれの計数率増分の比として計数率増分ウィンドウ比を求め、その比が設定された許容範囲内かどうかを判定し、許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判定し、許容範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判定し、ノイズ侵入判定結果を出力するノイズ診断手段と、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段の出力及び前記ノイズ診断手段の出力を表示すると共に、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段及び前記ノイズ診断手段の設定を行う表示・操作手段とを備え、前記高エネルギーウィンドウ計数手段は測定対象核種のγ線の光電ピークを計数し、前記低エネルギーウィンドウ計数手段はγ線のコンプトン散乱を計数するようにした放射線測定装置。
  2. 測定対象核種から放出されるγ線を検出してアナログ電圧パルスを出力する放射線検出手段と、この放射線検出手段から出力されるアナログ電圧パルスを入力して高周波ノイズを除去して増幅するパルス増幅手段と、このパルス増幅手段から出力されたアナログ電圧パルスの波高を分析し、互いに重ならないように設定された高エネルギーのウィンドウと低エネルギーのウィンドウに入る波高のパルスを定周期でそれぞれ計数して高エネルギー計数値及び低エネルギー計数値を出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルスの波高データを出力する波高分析・計数手段と、この波高分析・計数手段から出力された高エネルギー計数値に基づきN−16核種の放射能濃度に比例した計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する高エネルギーウィンドウ計数率演算手段と、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段から警報が出力されたら、前記波高分析・計数手段から入力した低エネルギー計数値及び高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値を積算時間で除してそれぞれ低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、それぞれのウィンドウで予め測定しておいたバックグラウンド計数率を引き算し、それぞれの計数率増分の比として計数率増分ウィンドウ比を求め、その比が設定された許容範囲内かどうかを判定し、許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判定し、許容範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判定し、ノイズ侵入判定結果を出力するノイズ診断手段と、前記波高分析・計数手段から出力された波高データを入力して波高スペクトルを生成するスペクトル生成手段と、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段の出力及び前記ノイズ診断手段の出力を表示すると共に、前記スペクトル生成手段から出力された波高スペクトルを表示し、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段及び前記ノイズ診断手段の設定を行う表示・操作手段とを備え、前記波高分析・計数手段の高エネルギーウィンドウで測定対象核種のγ線の光電ピークを計数し、前記波高分析・計数手段の低エネルギーウィンドウでγ線のコンプトン散乱を計数するようにした放射線測定装置。
  3. 測定対象核種から放出されるγ線を検出してアナログ電圧パルスを出力する放射線検出手段と、この放射線検出手段から出力されるアナログ電圧パルスを入力して高周波ノイズを除去して増幅するパルス増幅手段と、このパルス増幅手段から出力されたアナログ電圧パルスの波形を分析し、互いに重ならないように設定された高エネルギーのウィンドウと低エネルギーのウィンドウに入る波高のパルスを定周期でそれぞれ計数して高エネルギー計数値及び低エネルギー計数値を出力すると共に、両方のウィンドウを包含して設定された波高範囲に入るパルスの波高データ出力し、高エネルギーのウィンドウに対応したパルスの波形データを出力する波形分析・計数手段と、この波形分析・計数手段から出力された高エネルギー計数値に基づきN−16核種の放射能濃度に比例した計数率を求めて出力し、設定した計数率以上の場合に警報を出力する高エネルギーウィンドウ計数率演算手段と、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段から警報が出力されたら、前記波形分析・計数手段から入力した低エネルギー計数値及び高エネルギー計数値を、設定された積算時間についてそれぞれ積算して低エネルギー積算計数値及び高エネルギー積算計数値を求め、その積算計数値を積算時間で除してそれぞれ低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求め、それぞれのウィンドウで予め測定しておいたバックグラウンド計数率を引き算し、それぞれの計数率増分の比として計数率増分ウィンドウ比を求め、その比が設定された許容範囲内かどうかを判定し、許容範囲内の場合はノイズの侵入がないと判定し、許容範囲を逸脱する場合はノイズ侵入と判定し、ノイズ侵入判定結果を出力するノイズ診断手段と、前記波形分析・計数手段から出力された波高データを入力して波高スペクトルを生成するスペクトル生成手段と、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段の出力及び前記ノイズ診断手段の出力を表示すると共に、前記スペクトル生成手段から出力された波高スペクトルを表示し、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段及び前記ノイズ診断手段の設定を行う表示・操作手段とを備え、前記波形分析・計数手段の高エネルギーウィンドウは、測定対象核種のγ線の光電ピークを計数し、前記波形分析・計数手段の低エネルギーウィンドウはγ線のコンプトン散乱を計数するようにした放射線測定装置。
  4. 前記ノイズ診断手段は、前記波形分析・計数手段から入力した波形データについて波形診断を行い、高エネルギーウィンドウを逸脱した高い波高のものは波高過大と判定する波高過大診断部と、設定された許容パルス幅を逸脱したものはパルス幅異常と判定するパルス幅異常診断部と、当該パルスの前後に逆極性側が許容範囲を逸脱しているものは逆極性過大と判定する逆極性波高過大診断部と、立ち下がりのアンダーシュートが不足するものはアンダーシュート不足と判定するアンダーシュート不足診断部を備え、それぞれの判定結果のOR出力をノイズパルスとしてそれを定周期で計数し、その計数値を設定された複数演算周期数に亘り時系列的に並べて常に最新化し、その積算値を積算時間で除してノイズ計数率を求め、高エネルギー計数率との比が許容範囲内ならノイズの侵入なしと判定し、許容範囲を逸脱したらノイズ侵入と判定するようにした請求項3に記載の放射線測定装置。
  5. 前記波形分析・計数手段からの高エネルギーウィンドウに入る波高のパルスに対応して出力されたパルスを加算入力し、後述の負帰還パルス発生回路から出力された負帰還パルスを減算入力し、加算と減算の加減差を積算して加減差積算値を出力するアップダウンカウンタと、入力を標準偏差に基づき重み付けして計数するように前記アップダウンカウンタを制御する積算制御回路と、前記加減差積算値を入力して時定数の一時遅れで応答する繰り返し周波数の負帰還パルスに変換して前記アップダウンカウンタに減算入力する負帰還パルス発生回路を備え、前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段は、前記アップダウンカウンタの出力である加減差積算値を入力し、その加減差積算値に基づき計数率を求め、その計数率は標準偏差一定で時定数が計数率に反比例するように制御されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の放射線測定装置。
  6. 記ノイズ診断手段は、警報出力されたら、前記OR出力の回数/前記波形診断の回数の比としてノイズ混入率を求め、波形診断項目毎にノイズ判定/判定回数の比として個別ノイズ混入率を求め、それらとノイズ要因を前記表示・操作手段のリクエスト操作により前記表示・操作手段に表示し、警報出力がない状態でも点検として前記表示・操作手段からリクエストすることにより、同様に診断を実行して表示するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の放射線測定装置。
  7. 前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段は、前記高エネルギーウィンドウ計数手段から入力した高エネルギー計数値を、時系列的に設定された演算周期数だけ並べて常に最新化し、定周期で最新から過去に遡って設定した値以上になるまで積算し、その積算値を積算時間で除して移動平均計数率を求め、同じ積算時間で前記ノイズ診断手段における低エネルギー計数率及び高エネルギー計数率を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の放射線測定装置。
  8. 前記高エネルギーウィンドウ計数率演算手段から出力する計数率は、標準偏差一定で時定数が計数率に反比例するように制御されたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の放射線測定装置。
  9. 前記ノイズ診断手段には、低エネルギー計数値及び高エネルギー計数値が、設定された演算周期数のデータが時系列的に並べられて常に最新化されて保管されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の放射線測定装置。
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