JP2012007899A - 放射線測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で広い測定レンジの上限まで、精度良く放射線量を測定できる放射線測定装置を得る。
【解決手段】入射された放射線のエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、アナログパルス信号に対して所定の波高条件を満たすものを計数して計数率mを測定する計数率測定手段と、放射線検出器から出力されたアナログパルス信号の波高スペクトルを測定する波高スペクトル測定手段と、測定した波高スペクトルに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、測定した計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの
補正テーブルを具備し、放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力する。
【選択図】図1
【解決手段】入射された放射線のエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、アナログパルス信号に対して所定の波高条件を満たすものを計数して計数率mを測定する計数率測定手段と、放射線検出器から出力されたアナログパルス信号の波高スペクトルを測定する波高スペクトル測定手段と、測定した波高スペクトルに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、測定した計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの
補正テーブルを具備し、放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力する。
【選択図】図1
Description
この発明は、放射性物質や放射線を取り扱う施設内環境または施設周辺環境の放射線量測定に使用される放射線測定装置に関し、特にその測定値の直線性の改良に係わるものである。
原子力発電所、核燃料再処理施設等では、施設内環境または施設周辺環境の放射線量を測定するためにNaI(Tl)シンチレーション検出器等を用いた放射線測定装置が設置されている。
こうした放射線測定装置は、例えば測定レンジが1〜104nGy/hと広範囲であり、入射する放射線がランダムで統計的な広がりを有し、かつ、放射線検出器から出力されるアナログ信号パルスが幅を有するため、高計数率の状態ではアナログ信号パルスがパイルアップ(pile-up)する確率が無視できなくなり、その結果として計数率または放射線量の出力が低下する、いわゆる数え落し現象が生じる。
こうした放射線測定装置は、例えば測定レンジが1〜104nGy/hと広範囲であり、入射する放射線がランダムで統計的な広がりを有し、かつ、放射線検出器から出力されるアナログ信号パルスが幅を有するため、高計数率の状態ではアナログ信号パルスがパイルアップ(pile-up)する確率が無視できなくなり、その結果として計数率または放射線量の出力が低下する、いわゆる数え落し現象が生じる。
それを補正するために、従来、放射線検出器出力のアナログパルス信号に対して波高スペクトルを測定し、エネルギー範囲毎にその計数を放射線量に変換して積算するG(E)関数法より線量率を求める際に、
あるいは、放射線検出器出力のアナログパルス信号に対して時間的に変化する波高閾値をクリアしたものを計数する、いわゆるDBM(ディスクリミネーション・バイアスド・モジュレーション)法で計数率を測定し、その計数率に基づき、例えば、線量率を求める際に、高計数率の状態でアナログ信号パルスがパイルアップによりスペクトルの形状が変化することに注目し、高計数率領域の計数率に応じて用意した複数の線量率変換パターンを切り替えることにより、高計数率領域の放射線量測定における入出力の直線性の改良について提案されている。(例えば、特許文献1参照)
あるいは、放射線検出器出力のアナログパルス信号に対して時間的に変化する波高閾値をクリアしたものを計数する、いわゆるDBM(ディスクリミネーション・バイアスド・モジュレーション)法で計数率を測定し、その計数率に基づき、例えば、線量率を求める際に、高計数率の状態でアナログ信号パルスがパイルアップによりスペクトルの形状が変化することに注目し、高計数率領域の計数率に応じて用意した複数の線量率変換パターンを切り替えることにより、高計数率領域の放射線量測定における入出力の直線性の改良について提案されている。(例えば、特許文献1参照)
従来の放射線測定装置は、以上のように高計数率領域において計数率に応じて線量率変換パターンを切り替える構成のため、G(E)関数法では線量率変換パターン毎に変換テーブルを用意することになり照合データ量が著しく多くなるという問題があった。また、DBM法では時間的に変化する波高閾値を発生させる回路を線量率変換パターン毎に用意する必要があり回路が複雑になるという問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡素な構成で広い測定レンジの上限まで、精度良く放射線量を測定できる放射線測定装置を提供することを目的とする。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡素な構成で広い測定レンジの上限まで、精度良く放射線量を測定できる放射線測定装置を提供することを目的とする。
この発明に係わる放射線測定装置は、放射線が入射すると吸収されたエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、前記アナログパルス信号に対して所定の波高条件を満たすものを計数して計数率mを測定する計数率測定手段と、前記放射線検出器から出力された前記アナログパルス信号の波高スペクトルを測定する波高
スペクトル測定手段と、測定した前記波高スペクトルに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、測定した前記計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、前記放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの補正テーブルを具備し、
放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力するようにしたものである。
スペクトル測定手段と、測定した前記波高スペクトルに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、測定した前記計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、前記放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの補正テーブルを具備し、
放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力するようにしたものである。
この発明の放射線測定装置によれば、放射線が入射すると吸収されたエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、前記アナログパルス信号に対して所定の波高条件を満たすものを計数して計数率mを測定する計数率測定手段と、前記放射線検出器から出力された前記アナログパルス信号の波高スペクトルを測定する波高スペクトル測定手段と、測定した前記波高スペクトルに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、測定した前記計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、前記放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの補正テーブルを具備し、
放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力するようにしたので、簡素な構成で広い測定レンジの上限まで、高精度で放射線量を測定できる。
放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力するようにしたので、簡素な構成で広い測定レンジの上限まで、高精度で放射線量を測定できる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1における放射線測定装置を図1に基づいて説明する。図1において、放射線検出器1は、例えば、NaI(Tl)シンチレーション検出器であり、γ線(放射線)が入射すると吸収したエネルギーに対応した波高値のアナログパルス信号を出力し、パルス増幅器2は、放射線検出器1から出力されたアナログパルス信号を入力して波高値を増幅する。波高弁別器3は、増幅されたアナログパルス信号を入力して、波高値が所定の条件を満たす場合にデジタルパルスを出力する。なお、前記所定の条件を満たす場合とは、パルス波高値がノイズをカットするための閾値レベルをクリアした場合をいう。カウンタ4は、デジタルパルスを入力して定周期で計数値Mを出力する。多重波高弁別器(波高スペクトル測定手段)5は、パルス増幅器2で増幅されたアナログパルス信号を入力して波高スペクトルを測定する。
この発明の実施の形態1における放射線測定装置を図1に基づいて説明する。図1において、放射線検出器1は、例えば、NaI(Tl)シンチレーション検出器であり、γ線(放射線)が入射すると吸収したエネルギーに対応した波高値のアナログパルス信号を出力し、パルス増幅器2は、放射線検出器1から出力されたアナログパルス信号を入力して波高値を増幅する。波高弁別器3は、増幅されたアナログパルス信号を入力して、波高値が所定の条件を満たす場合にデジタルパルスを出力する。なお、前記所定の条件を満たす場合とは、パルス波高値がノイズをカットするための閾値レベルをクリアした場合をいう。カウンタ4は、デジタルパルスを入力して定周期で計数値Mを出力する。多重波高弁別器(波高スペクトル測定手段)5は、パルス増幅器2で増幅されたアナログパルス信号を入力して波高スペクトルを測定する。
演算器6は、計数値M及び波高スペクトルを入力し、計数率演算61により、計数値Mを所定時間Tについて移動平均して計数率m=ΣM/Tを求める。なお、波高弁別器3とカウンタ4と計数率演算61で計数率測定手段を構成する。また、放射線量演算(放射線量変換手段)62により、波高スペクトルのエネルギー範囲毎の計数値△NをG(E)関数法の
放射線量△dに変換し、所定時間Tについて移動平均して放射線量d=Σ△d/T、例えば、線量率、線量当量率に変換する。メモリー(補正テーブル)7は、図2に示すように、二つのパルスが独立した事象として識別されるに必要な最短の時間差として定義される分解時間をτとしたとき、m=nexp(−nτ)から作成したmに対するn(数え落としがな
い場合の計数率)の補正テーブル71として格納しておき、演算器6は、放射線量補正演算(補正演算手段)63により、放射線量dに補正テーブル71から得られるn/mを掛け算して求められる補正した放射線量r=d・(n/m)を出力し、表示器8は補正放射線量rを表示する。なお、放射線量補正手段は、補正テーブル7と放射線量補正演算63で構成される。
放射線量△dに変換し、所定時間Tについて移動平均して放射線量d=Σ△d/T、例えば、線量率、線量当量率に変換する。メモリー(補正テーブル)7は、図2に示すように、二つのパルスが独立した事象として識別されるに必要な最短の時間差として定義される分解時間をτとしたとき、m=nexp(−nτ)から作成したmに対するn(数え落としがな
い場合の計数率)の補正テーブル71として格納しておき、演算器6は、放射線量補正演算(補正演算手段)63により、放射線量dに補正テーブル71から得られるn/mを掛け算して求められる補正した放射線量r=d・(n/m)を出力し、表示器8は補正放射線量rを表示する。なお、放射線量補正手段は、補正テーブル7と放射線量補正演算63で構成される。
以上のように、アナログパルス信号のパイルアップによる影響を補正した放射線量を出力するようにしたので、簡素な構成で広い測定レンジの上限まで直線性が良好な放射線測定装置を提供できる。
実施の形態2.
実施の形態2を図3に基づいて説明する。なお、各図において、同一符号は同一又は相当部分を示す。第1のカウンタ9は、波高弁別器3から出力されたデジタルパルスを入力
して定周期で計数値Mを出力する。DBM式波高弁別器10は、パルス増幅器2で増幅されたアナログパルス信号を入力し、時間的に変化する波高閾値(例えば時間的に波高がのこぎり波状に変化する閾値)をクリアした場合にデジタルパルスを出力し、第2のカウンタ11は、該デジタルパルスを入力して定周期で計数値Pを出力する。
実施の形態2を図3に基づいて説明する。なお、各図において、同一符号は同一又は相当部分を示す。第1のカウンタ9は、波高弁別器3から出力されたデジタルパルスを入力
して定周期で計数値Mを出力する。DBM式波高弁別器10は、パルス増幅器2で増幅されたアナログパルス信号を入力し、時間的に変化する波高閾値(例えば時間的に波高がのこぎり波状に変化する閾値)をクリアした場合にデジタルパルスを出力し、第2のカウンタ11は、該デジタルパルスを入力して定周期で計数値Pを出力する。
演算器6は、第1のカウンタ9から出力された計数値Mを入力し、計数率演算61により、計数値Mを所定時間Tについて移動平均して計数率m=ΣM/Tを求める。なお、波高弁別器3と第1のカウンタ9と計数率演算61で第1の計数率測定手段を構成する。
第2のカウンタ11から出力された計数値Pを入力し、計数率演算64により、計数値Pを所定時間Tについて移動平均して計数率p=ΣP/Tを求める。なお、DBM式波高弁別器10と第2のカウンタ11と計数率演算64で第2の計数率測定手段を構成する。放射線量演算(放射線量変換手段)65は計数率pに所定の係数を乗じて放射線量d、例えば、線量率、線量当量率に変換する。実施の形態1と同様に、放射線量補正演算(補正演算手段)63により、放射線量dに補正テーブル71から得られるn/mを掛け算して求められる補正した放射線量r=d・(n/m)を出力し、表示器8は補正放射線量rを表示するようにしたので、簡素な構成で広い測定レンジの上限まで直線性が良好な放射線測定装置を提供できる。
第2のカウンタ11から出力された計数値Pを入力し、計数率演算64により、計数値Pを所定時間Tについて移動平均して計数率p=ΣP/Tを求める。なお、DBM式波高弁別器10と第2のカウンタ11と計数率演算64で第2の計数率測定手段を構成する。放射線量演算(放射線量変換手段)65は計数率pに所定の係数を乗じて放射線量d、例えば、線量率、線量当量率に変換する。実施の形態1と同様に、放射線量補正演算(補正演算手段)63により、放射線量dに補正テーブル71から得られるn/mを掛け算して求められる補正した放射線量r=d・(n/m)を出力し、表示器8は補正放射線量rを表示するようにしたので、簡素な構成で広い測定レンジの上限まで直線性が良好な放射線測定装置を提供できる。
実施の形態3.
実施の形態3を図4に基づいて説明する。実施の形態1の放射線量補正に加えて、パイ
ルアップにより誤計測される放射線量eを、放射線量演算66で求めたd/mと計数率演
算61で求めたmに対応させて実験的に求め、d/mとmのマトリックスに補正係数n/m・(1−e/d)を対応させて補正テーブル72としてメモリー7に格納し、放射線量
補正演算67により、放射線量dに補正テーブル72から得られるn/m・(1−e/d
)を掛け算して補正放射線量s=d・n/m・(1−e/d)を求めて出力するようにし
たので、測定レンジ上限まで直線性が良好でかつエネルギー特性が良好な放射線測定装置を提供できる。
実施の形態3を図4に基づいて説明する。実施の形態1の放射線量補正に加えて、パイ
ルアップにより誤計測される放射線量eを、放射線量演算66で求めたd/mと計数率演
算61で求めたmに対応させて実験的に求め、d/mとmのマトリックスに補正係数n/m・(1−e/d)を対応させて補正テーブル72としてメモリー7に格納し、放射線量
補正演算67により、放射線量dに補正テーブル72から得られるn/m・(1−e/d
)を掛け算して補正放射線量s=d・n/m・(1−e/d)を求めて出力するようにし
たので、測定レンジ上限まで直線性が良好でかつエネルギー特性が良好な放射線測定装置を提供できる。
実施の形態4.
実施の形態4を図5に基づいて説明する。実施の形態4では、実施の形態1の波高弁別
器3の代わりに、波形弁別器12を備え、波形弁別器12は増幅されたアナログパルス信号を入力して、信号波形とノイズ波形を弁別して、信号波形が入力されたときに後段の第1のカウンタ9にデジタルパルスを出力し、第1のカウンタ9はそのデジタルパルスを計数し、ノイズ波形が入力されたときに後段の第3のカウンタ13にデジタルパルスを出力し、第3のカウンタ13はそのデジタルパルスを計数する。第1のカウンタ9の計数値Mと第3のカウンタ13の計数値Qは演算器6に入力される。実施の形態1と同様に多重波高弁別器(波高スペクトル測定手段)5は、パルス増幅器2で増幅されたアナログパルス
信号を入力して波高スペクトルを測定し、測定した波高スペクトルを演算器6に入力する。実施の形態1と同様に、図5において、計数率演算61よりmを求め、メモリー7はmに対するnの補正テーブル71として格納する。多重波高弁別器5で求めた△Nを放射線量演算62により放射線量dに変換する。
実施の形態4を図5に基づいて説明する。実施の形態4では、実施の形態1の波高弁別
器3の代わりに、波形弁別器12を備え、波形弁別器12は増幅されたアナログパルス信号を入力して、信号波形とノイズ波形を弁別して、信号波形が入力されたときに後段の第1のカウンタ9にデジタルパルスを出力し、第1のカウンタ9はそのデジタルパルスを計数し、ノイズ波形が入力されたときに後段の第3のカウンタ13にデジタルパルスを出力し、第3のカウンタ13はそのデジタルパルスを計数する。第1のカウンタ9の計数値Mと第3のカウンタ13の計数値Qは演算器6に入力される。実施の形態1と同様に多重波高弁別器(波高スペクトル測定手段)5は、パルス増幅器2で増幅されたアナログパルス
信号を入力して波高スペクトルを測定し、測定した波高スペクトルを演算器6に入力する。実施の形態1と同様に、図5において、計数率演算61よりmを求め、メモリー7はmに対するnの補正テーブル71として格納する。多重波高弁別器5で求めた△Nを放射線量演算62により放射線量dに変換する。
以下、演算器6の演算処理を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。演算器6
では、計数率演算61により、計数値Mを所定時間Tについて移動平均して計数率m=ΣM/Tを求める。計数率演算68により、第3のカウンタ13から出力された計数値Qを所定時間Tについて移動平均して計数率q=ΣQ/Tを求める。ノイズ波形の計数率qと信号波形の計数率mの比率q/mを求め、q/mが閾値よりも小さい場合、
では、計数率演算61により、計数値Mを所定時間Tについて移動平均して計数率m=ΣM/Tを求める。計数率演算68により、第3のカウンタ13から出力された計数値Qを所定時間Tについて移動平均して計数率q=ΣQ/Tを求める。ノイズ波形の計数率qと信号波形の計数率mの比率q/mを求め、q/mが閾値よりも小さい場合、
計数率演算61により、計数率mを求め、△Nを放射線量演算62により放射線量dに変換し、変換した放射線量dに計数率mに基づいた補正係数n/mを掛け算して、補正放射線量d(n/m)を求めて表示器へ出力し、q/mが閾値よりも大きい場合、放射線量補正演算をスキップして、放射線量dを表示するようにしたので、ノイズによる誤った補正を防止できる。
実施の形態5.
実施の形態5を図7に基づいて説明する。実施の形態5では、実施の形態2の波高弁別器3の代わりに、波形弁別器12を備えたもので、波形弁別器12,第1のカウンタ9,第3のカウンタ13の動作については実施の形態4と同じある。実施の形態1と同様に、図7において、計数率演算61よりmを求め、メモリー7はmに対するnの補正テーブル71として格納する。DBM式波高弁別器10,第2のカウンタ11,計数率演算64,放射線量dを求める放射線量演算65も実施の形態2と同様に動作する。計数率演算68により、実施の形態4と同様に、計数率q=ΣQ/Tを求める。
実施の形態5を図7に基づいて説明する。実施の形態5では、実施の形態2の波高弁別器3の代わりに、波形弁別器12を備えたもので、波形弁別器12,第1のカウンタ9,第3のカウンタ13の動作については実施の形態4と同じある。実施の形態1と同様に、図7において、計数率演算61よりmを求め、メモリー7はmに対するnの補正テーブル71として格納する。DBM式波高弁別器10,第2のカウンタ11,計数率演算64,放射線量dを求める放射線量演算65も実施の形態2と同様に動作する。計数率演算68により、実施の形態4と同様に、計数率q=ΣQ/Tを求める。
ノイズ波形の計数率qと信号波形の計数率mの比率q/mを求め、q/mが閾値よりも小さい場合、計数率演算61により、計数率mを求め、△Nを放射線量演算62により放射線量dに変換し、変換した放射線量dに計数率mに基づいた補正係数n/mを掛け算して、補正放射線量d(n/m)を求めて表示器へ出力し、q/mが閾値よりも大きい場合、放射線量補正演算をスキップして、放射線量dを表示するようにしたので、ノイズによる誤った補正を防止できる。
1 放射線検出器 2 パルス増幅器
3 波高弁別器 4 カウンタ
5 多重波高弁別器 6 演算器
7 メモリー 8 表示器
9 第1のカウンタ 10 DBM式波高弁別器
11 第2のカウンタ 12 波形弁別器
13 第3のカウンタ
61,64,68 計数率演算
62,65,66 放射線量演算
63,67 放射線量補正演算
71,72 補正テーブル
3 波高弁別器 4 カウンタ
5 多重波高弁別器 6 演算器
7 メモリー 8 表示器
9 第1のカウンタ 10 DBM式波高弁別器
11 第2のカウンタ 12 波形弁別器
13 第3のカウンタ
61,64,68 計数率演算
62,65,66 放射線量演算
63,67 放射線量補正演算
71,72 補正テーブル
Claims (5)
- 放射線が入射すると吸収されたエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、
前記アナログパルス信号に対して所定の波高条件を満たすものを計数して計数率mを測定する計数率測定手段と、
前記放射線検出器から出力された前記アナログパルス信号の波高スペクトルを測定する波高スペクトル測定手段と、
測定した前記波高スペクトルに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、
測定した前記計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、
前記放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの補正テーブルを具備し、放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力するようにしたことを特徴とする放射線測定装置。 - 放射線が入射すると吸収されたエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、
前記アナログパルス信号に対して所定の波高条件を満たすものを計数して計数率mを測定する第1の計数率測定手段と、
前記アナログパルス信号に対して時間的に変化する波高閾値をクリアしたものを計数して計数率pを測定する第2の計数率測定手段と、
前記第2の計数率測定手段で測定した計数率pに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、
前記第1の計数率測定手段で測定した計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線補正手段とを備え、
前記放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの補正テーブルを具備し、放射線量dに前記補正テーブルから求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力するようにしたことを特徴とする放射線測定装置。 - 前記放射線補正手段は、パイルアップにより誤計測された放射線量をeとして、d/m
とmのマトリックスに対応する補正テーブルn/m・(1−e/d)を具備し、放射線量d
に前記補正テーブルから求めたn/m・(1−e/d)を掛け算して、補正放射線量d・n
/m・(1−e/d)を求めて出力するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項
2記載の放射線測定装置。 - 放射線が入射すると吸収されたエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、
前記アナログパルス信号に対して信号波形とノイズ波形を弁別し、弁別された信号波形を計数して計数率mを測定すると共に、弁別されたノイズ波形を計数して計数率qを測定して、q/mを出力する計数率測定手段と、
前記放射線検出器から出力された前記アナログパルス信号の波高スペクトルを測定する波高スペクトル測定手段と、
測定した前記波高スペクトルに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、
測定した前記計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、
前記放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの補正テーブルを具備し、前記計数率測定手段の出力q/mが所定の閾値より小さいときは、前記放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力し、前記計数率測定手段の出力q/mが所定の閾値より大きいときは、前記放射線量dに対する補正を行わないようにしたことを特徴とする放射線測定装置。 - 放射線が入射すると吸収されたエネルギーに依存する波高値のアナログパルス信号を出力する放射線検出器と、
前記アナログパルス信号に対して信号波形とノイズ波形を弁別し、弁別された信号波形を計数して計数率mを測定すると共に、弁別されたノイズ波形を計数して計数率qを測定して、q/mを出力する第1の計数率測定手段と、
前記アナログパルス信号に対して時間的に変化する波高閾値をクリアしたものを計数して計数率pを測定する第2の計数率測定手段と、
前記第2の計数率測定手段で測定した計数率pに基づき放射線量dを求める放射線量変換手段と、
測定した前記計数率mに基づき放射線量dを補正する放射線量補正手段とを備え、
前記放射線量補正手段は、数え落としがないときの計数率をn、分解時間をτとした場合、m=n・exp(−nτ)から作成したmに対するnの補正テーブルを具備し、前記第1の計数率測定手段の出力q/mが所定の閾値より小さいときは、前記放射線量dに前記補正テーブルで求めたn/mを掛け算して、補正放射線量d・n/mを求めて出力し、前記第1の計数率測定手段の出力q/mが所定の閾値より大きいときは、前記放射線量dに対する補正を行わないようにしたことを特徴とする放射線測定装置。
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