JP2005331050A - 自動変速機のセレクトアシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結によりフェール時のレンジ切り換え操作を可能にしつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供する。
【解決手段】 第1の入力操作力の低周波成分を減衰させ、第2の入力操作力を演算するフィルタを有する第2操作力演算部34と、温度検出部25からの温度と、温度変化に対する特性変動の関係(テーブルデータ)に基づき、第2操作力演算部34のフィルタ部の演算開始時の初期値を演算する初期値演算部33を備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動変速機を備えた車両において、ドライバのセレクトレバー操作力を補助する自動変速機のセレクトアシスト装置の技術分野に属する。
従来、自動変速機のセレクトレバーは、ロッドやケーブル等の操作力伝達手段を介して自動変速機のマニュアルバルブと機械的に連結されている。セレクトレバーに入力されるドライバの操作力は、操作力伝達手段を介してマニュアルバルブに伝達され、操作量に応じてレンジ位置が切り換えられる(例えば、特許文献1参照)。
一方、セレクトレバーとマニュアルバルブとが電気的に接続された、いわゆるシフトバイワイヤ技術を用いたものが知られている。この従来技術は、マニュアルバルブを作動するアクチュエータを設け、セレクトレバーの回動操作を電気信号に変化してアクチュエータを駆動することにより、レンジ位置を切り換えるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−323559号公報 特開2003−97694号公報
セレクトレバーの操作時には、操作力伝達手段のフリクション、ディテントの抵抗等、機械的な操作反力が発生するため、大きな操作力が要求される。よって、ドライバの必要操作力を小さくするために、セレクトレバーの長さを十分な梃子力が得られる長さに設定する必要がある。
したがって、上記従来技術のうち前者にあっては、セレクトレバーの長さに起因して形状が大きくなるため、設置場所に制約が多く、車室内におけるレイアウト自由度が低いという問題があった。
一方、後者では、アクチュエータの採用によってセレクトレバーを短く設計でき、前者と比較してレイアウト自由度は高くなる。ところが、セレクトレバーとマニュアルバルブとが機械的に連結していないため、フェール時にレンジ切り換えが不能となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結によりフェール時のレンジ切り換え操作を可能にしつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置では、自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへの第1の入力操作力を検出する入力操作力検出手段と、入力操作力検出手段の温度変化を検出する温度検出手段と、温度検出手段で検出した前記入力操作力検出手段の温度変化による特性変動を補償し、第1入力操作力から第2の入力操作力を演算する第2操作力演算手段と、前記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、前記第2入力操作力に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段とを有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、前記第2操作力演算手段は、前記第1の入力操作力の低周波成分を減衰させ、第2の入力操作力を演算するフィルタ手段と、温度変化に対する特性変動の関係に基づき前記温度検出手段で検出した温度から、前記フィルタ部の演算開始時の初期値を演算する初期値演算手段とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結を保持しつつ、ドライバのレバー操作力をアシストアクチュエータで補助することにより、フェール時のレンジ切り換え操作の確保と、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を共に達成できる。
さらに、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置との機械的連結を保持しながらも、目標操作反力特性設定部において、ドライバにとって節度感のある良好な目標操作反力特性を、ディテントの負荷特性等に影響されることなく自由に設定できる。
また、第1の入力操作力の低周波成分を減衰させ、第2の入力操作力を演算するフィルタ手段と、温度検出手段からの温度と、温度変化に対する特性変動の関係に基づき、前記フィルタ部の演算開始時の初期値を演算する初期値演算手段とを備えるようにしたため、イグニッションのONの際にセレクトレバーに入力操作力が加えられている場合であっても、確実に正常動作を行うことができる。
以下に、本発明の自動変速機のセレクトアシスト装置を実現する実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例の自動変速装置の構成を示す側面図、図2はアシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。
第1実施例の自動変速装置は、セレクト機構部1と、コントロールケーブル8と、アシストアクチュエータ9と、コントロールケーブル18と、自動変速機19と、コントロールユニット(アシスト力制御手段)22とを主要な構成としている。
前記セレクト機構部1は、ドライバにより操作されるセレクトレバー2を有し、例えば、運転席脇のセンタクラスタ3に設けられている。セレクトレバー2の上端には、セレクト操作時にドライバが把持するためのセレクトノブ4が付設されている。セレクトレバー2は、支点軸5を中心として回動操作され、従来の一般的なセレクトレバーよりも250mm短い100mmに設定されている。
前記セレクトレバー2の下端部には、セレクトレバージョイント7を介してプッシュプル式のコントロールケーブル8が接続されている。コントロールケーブル8は、入力レバージョイント11を介してアシストアクチュエータ9の入力レバー10と回動自在に接続されている。すなわち、セレクトレバー2の回転運動が直線運動に変換され、セレクトレバー2の操作により発生した操作力が入力レバー10に伝達される。
前記入力レバー10は、回動可能に設けられた出力軸12を介して出力レバー13と連結されている。出力軸12には、ウォームギア14が設けられており、このウォームギア14は、減速機構を備えた電動モータ15のモータ出力軸16と噛み合っている。
前記出力レバー13には、出力レバージョイント17を介してプッシュプル式のコントロールケーブル18が接続されている。コントロールケーブル18は、自動変速機19の制御アーム20と接続されている。すなわち、コントロールケーブル18により出力レバー13の回転運動が直線運動に変換され、ドライバの操作力と電動モータ15の駆動力との合成力が自動変速機19の制御アーム20に伝達される。
前記出力軸12には、入力レバー10とウォームギア14との間に生じるゆがみ(ねじれ)を検出するトルクセンサ(入力操作力検出手段)21が設けられている。このトルクセンサ21により検出された操作力信号は、図外の増幅アンプにより信号増幅され、コントロールユニット22にワイヤハーネス23を介して伝達される。トルクセンサ21の検出信号により、セレクトレバー操作における操作力が推定可能となる。
また、出力軸12には、トルクセンサ21の検出部の温度をセンシングするサーミスタを貼り付け、サーミスタを含む回路を構成した温度検出部25からコントロールユニット22へ検出温度信号を出力する。
前記コントロールユニット22は、検出されたセレクトレバー2のストローク角度と、ドライバの操作力とに基づいて目標アシスト力を設定し、電動モータ15の出力デューティ比をPWM制御する。
図3に、コントロールユニット22の制御ブロック図を示す。
前記セレクト機構部1において、セレクトレバー2の操作力は、コントロールケーブル8を介してアシストアクチュエータ9のトルクセンサ21へ入力される。トルクセンサ21では、セレクトレバー2の操作力が検出され、操作力信号としてコントロールユニット22へ出力される。
初期値演算部33は、温度検出部25からの温度とドリフト量の関係をテーブル化したテーブルデータを備え、温度から該当するドリフト量を検索して出力する。このドリフト量が第2操作力の初期値となる。
第2操作力演算部34は、トルクセンサ21からの出力のDC成分を除去するためのハイパスフィルタであり、初期値を外部から与えることができるものである。
つまり、第2操作力演算部34は、トルクセンサ21からの出力を第1操作力とし、第2操作力初期値と第1操作力から第2の操作力を演算する。
ここで、第2操作力演算部34について説明する。第2操作力演算部34は、内部にハイパスフィルタを有している。これによりトルクセンサの零点変動分であるDC成分を除去して、トルクセンサの検出値を良好に取り出す。
このハイパスフィルタは、さらに内部にローパスフィルタを有しており、ローパスフィルタで取り出した低周波成分を入力信号から減算することによりハイパスフィルタとして作用するものである。
アシスト力指令値演算部35は、第2操作力演算部34からの第2の操作力に比例したアシスト力指令値を演算する。
モータ駆動制御ブロック(アシスト力制御部に相当)45は、アシスト力指令値に基づいて、電動モータ15を駆動する。
次に、自動変速機19のディテントの構造について説明する。
図4は、自動変速機19のディテントの構造を示す斜視図である。
制御アーム20には回転シャフト26が設けられ、この回転シャフト26にディテントプレート27が支持されている。ディテントプレート27の上端には、カム山27aの間に5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部27bが形成されている。そして、この谷部27bにバネ板28の先端に形成されたディテントピン29を係合させ、選択されたレンジ位置を保持することにより、車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトを防止している。
すなわち、セレクトレバー2の操作力により回転シャフト26が回動し、この回動に応じてディテントプレート27がディテントピン29に対して相対移動する。このとき、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えて隣のレンジに対応した谷部27bと係合し、係合状態がバネ板28の弾性力により保持される。この弾性力が、セレクトレバー2を操作する際の主要な負荷力となる。
なお、ディテントプレート27には、パーキングポール30の一端が回動自在に連結されている。このパーキングポール30は、セレクトレバー2をPレンジに移動させたとき、カム状プレート31を介してパーキングギア32の回転を阻止し、図外の駆動輪をロックするものである。これにより、勾配路上にPレンジで車両を駐車したとき、勾配に応じて駆動輪をロックするように車重負荷が加わり、パーキングポール30を咬む力として作用する。
次に、作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図5は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、トルクセンサ21の検出部の温度からテーブルデータを参照してドリフト量を決定し、ドリフト量を第2操作力初期値として設定する。
ステップS4では、第1操作力と第2操作力初期値から第2操作力を演算する。
ステップS5では、第2操作力に定数を乗じてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[自動変速機の操作反力特性]
図6は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2、正確には、ドライバの把持するセレクトノブ4に発生する操作反力を示す特性図である。この操作反力特性は、電動モータ15を駆動していない状態で、ドライバがP→Rレンジ方向にセレクトレバー2を操作したとき、アシストアクチュエータ9の出力軸12において操作反力として検出された軸トルクを、セレクトノブ4に発生する操作反力Fm[N]として換算し、ポテンショメータ25により取得されるストローク角度と対比させたものである。
この操作反力は、上述した自動変速機19のディテントで発生する負荷力に、コントロールケーブル8,18の摩擦力、電動モータ15のイナーシャ等を合成したものである。すなわち、電動モータ15によるアシスト力がない状態でレンジ切り換えを行うには、この操作反力Fm以上の手動操作力が必要となる。
図6に示すように、セレクトレバー2をP→Rレンジ方向に操作したときに発生する操作反力Fmは、各レンジ間において、初めにセレクトレバー2の操作方向と逆方向(D→Nレンジ方向)に発生し、ピーク後に向きを変えて操作方向と同一方向(P→Rレンジ方向)に発生し、レンジ切り換え位置(停止位置)付近でゼロに収束した状態となる。この特性は、ディテントピン29がディテントプレート27のカム山27aを乗り越える際に発生する負荷力に起因している。すなわち、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えるまでは、バネ板28の付勢力により抵抗力が発生し、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えた後は、ディテントピン29が次のカム山27aの溝に落ち込んで引き込み力(慣性力)が発生するためである。
[目標操作反力特性]
図7は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2の目標操作反力を示す特性図である。この目標操作反力特性は、ドライバにとって節度感のある良好な操作特性が得られる目標操作反力Ft[N]を、セレクトレバー2のストローク角度に応じて予め設定したものである。
[初期操作力がある場合のトルク検出について]
本発明者は、自動変速機のセレクトアシスト装置のトルクセンサの零点補償に、始動時、つまりイグニッションON時のセンサ検出値を出力0(N)相当の電圧とする補正を行うことを考案した。しかしながら、このトルクセンサの零点補償では、イグニッションON時に操作力が加えられている場合、正常に動作しないという問題があった。
これに対し、実施例1では、トルクセンサの温度により零点補償を行う。
[温度による零点補償について]
実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、トルクセンサ21の出力軸12の温度と、その温度に対するドリフト量の関係を予めテーブルデータとして初期値演算部33に設けておく。
アシスト制御の際には、このドリフト量を第2操作力の初期値として、トルクセンサ21で検出した第1操作力と加算して第2の操作力を演算する。
これにより、イグニッションON時にセレクトレバー2に操作力が加わっているかどうかに関わらず、トルクセンサ21の零点補償を行う。
例として、図8にセレクトレバー2に2Nの初期操作力を加え、かつ温度ドリフトが+0.3N発生している場合を示す。
イグニッションON時に、その値を零点とする補償を行うと、図8(b)に示すようにその後の次の補償が行われるまでの間、初期操作分の誤差が保持されることになる。さらに、温度ドリフト補償が行われないと、その分も誤差として保持されることになる。
これに対し、実施例1では、図8(a)に示すように検出温度から、トルクセンサ21の零点補償を行うため、初期操作分に関係なく、零点補償が行われ、真の操作力と第2操作力が良好に一致する。
次に効果を説明する。
本実施の形態の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
(1)セレクトレバー2は従来のセレクトレバーよりも車室内空間への突出量が150mm程度少なく、さらに、セレクトレバー2と制御アーム20はコントロールケーブル8,18を介して連結されているため、従来品よりも車室内レイアウトの自由度が大きく、インストルメントパネル等、車室内の任意箇所にセレクトレバー2を設定できる。
また、セレクトレバー2と制御アーム20がコントロールケーブル8,18によって機械的に連結されているため、アシストアクチュエータ9やコントロールユニット22がフェールした場合でも、ドライバは手動でレンジ位置を切り換えることができる。
また、第1の入力操作力の低周波成分を減衰させ、第2の入力操作力を演算するフィルタを有する第2操作力演算部34と、温度変化に対する特性変動の関係(テーブルデータ)に基づき温度検出部25で検出した温度から、第2操作力演算部34のフィルタ部の演算開始時の初期値を演算する初期値演算部33を備えるため、イグニッションのONの際にセレクトレバーに入力操作力が加えられている場合であっても、確実に正常動作を行うことができる。
実施例2の自動変速機のセレクトアシスト装置は、トルクセンサ21の温度と第1の操作力、第2の操作力を記憶して、テーブルデータを更新する例である。
図9に示すのは、実施例2のコントロールユニットの制御ブロック図であり、以下、実施例1の図3との相違点について説明する。
変更データ記憶部37は、温度検出部25からの温度と、トルクセンサ21からの第1操作力と第2操作力演算部34からの第2操作力の差の関係を記憶する。第1操作力と第2操作力の差は温度ドリフト量に相当する。
変更部38は、記憶したデータを用いて、初期値演算部39のテーブルデータを変更する。
初期値演算部39は、変更部38により更新されるテーブルデータを使用して第2操作力演算部34のフィルタの初期値、つまり第2操作力初期値を演算する。
加算器40は、第1操作力と第2操作力の差を演算する。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図10は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS11では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS13へ移行する。
ステップS13では、第1操作力と第2操作力の差を演算する。
ステップS14では、第1操作力と第2操作力の差と、温度検出部25の温度を記憶する。
ステップS15では、記憶したデータに従って、初期値演算部39のテーブルデータを修正する。
ステップS16では、トルクセンサ21の検出部の温度からテーブルデータを参照してドリフト量を決定し、ドリフト量を第2操作力初期値として設定する。
ステップS17では、第1操作力と第2操作力初期値から第2操作力を演算する。
ステップS18では、第2操作力に定数を乗じてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[零点変動特性の経時変化に対応する作用]
実施例2では、アシスト制御のシステム作動中に、トルクセンサ21の温度、第1操作力、第2操作力をデータとして記憶する。この際には、第1操作力と第2操作力の差として記憶するため、初期値演算部39で記憶しているテーブルデータと同じく、検出温度とドリフト量の関係のデータを記憶していくことになる。
このデータに基づき、テーブルデータを変更して使用するため、トルクセンサ21の零点変動特性の経時変化に対応し、より正確な操作力の検知を行う。
次に効果を説明する。
実施例2の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(1)の効果に加えて以下の効果を有する。
(2)初期値演算部39は、温度検出部25で検出した温度と、第1入力操作力と第2入力操作力の差を記憶する変更データ記憶部37と、変更データ記憶部37のデータに基づいて、トルクセンサ21の温度変化に対する特性変動の関係を変更する変更部38とを備え、温度変化に対する特性変動の変更した関係に基づき温度検出部25で検出した温度から、フィルタを有する第2操作力演算部34の演算開始時の初期値を演算するため、トルクセンサ21の零点変動特性の経時変化に対応できる。
実施例3は、第2操作力演算部34のフィルタが第2操作力の絶対値の大きさに応じてパラメータを変化させる例である。
図11に示すのは、実施例3のコントロールユニットの制御ブロック図であり、以下、実施例1の図3との相違点について説明する。
実施例3の第2操作力演算部41は、ハイパスフィルタ41aと時定数変更部41bで構成される。
時定数変更部41bは、第2操作力の絶対値の大きさに比例して所定の上限値まで時定数を大きくする変更を行い、ハイパスフィルタ41aへ出力する。
ハイパスフィルタ41aは、τを時定数、sをラプラス演算子とし、τs/(1+τs)を制御式として、初期値演算部33からの第2操作力初期値と、時定数変更部41bからの時定数に従って、第2操作力を演算して出力する。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図12は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS21では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS23へ移行する。
ステップS23では、トルクセンサ21の検出部の温度からテーブルデータを参照してドリフト量を決定し、ドリフト量を第2操作力初期値として設定する。
ステップS24では、第2操作力から、ハイパスフィルタ41aのパラメータである時定数を設定する。
ステップS25では、第1操作力と、第2操作力初期値、設定された時定数から第2操作力を演算する。
ステップS26では、第2操作力に定数を乗じてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[操作力の真値に良好に合わせる作用]
実施例3では、第2操作力が大きいほど、つまりセレクトレバー2へ入力される操作力が大きいほど、ハイパスフィルタ41aの時定数を大きくしている。
すると、初期操作力が大きい場合に、零点への収束速度が下がることになる。
よって、零点への収束速度が速すぎることにより大きな初期操作力と第2操作力との差が大きくなり過ぎないようにし、零点への収束速度を下げてより真値へよく合わせる。
つまり、言い換えると、初期操作力が大きい場合に、零点への収束速度が速すぎると、アシスト制御として用いる検出した操作力は、初期操作力が大きいにもかかわらず、零点に向かって急速に収束し、差が大きくなり、その後に初期操作力に合っていくことになる。
よって、時定数を初期操作力の大きさに合わせて大きくすることで収束速度を速くなりすぎないようにして真値によく合わせるのである。
次に効果を説明する。
実施例3の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(1)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(3)ハイパスフィルタ41aは、時定数変更部41bにより、第2操作力の絶対値の大きさに応じて、時定数を変化させ演算を行うため、イグニッションONから操作力を長い時間、加えられている場合でも、より正しく操作力を検出することができる。
実施例4は、トルクセンサの零点が定常状態となった際に記憶してデータとして使用する例である。
図13に示すのは、実施例4のコントロールユニットの制御ブロック図であり、以下、実施例2の図9との相違点について説明する。
非操作中判定部42は、第2操作力が所定期間0近傍の値を継続すれば、操作力が加えられていないと判断し、判断結果を出力する。
定常状態到達判定部43は、温度ドリフト時定数相当の1次遅れ要素の入力に、温度検出部25の温度を与え、その出力と入力の差が0近傍となる状態が所定期間継続すれば、定常状態到達と判定する。
記憶許可判定部44は、非操作中であり、かつ、温度ドリフトが定常状態にある場合に、記憶許可状態と判定し、その判定結果を出力する。
変更データ記憶部45は、記憶許可状態の場合に入力信号である、温度検出部25からの温度、第1操作力と第2操作力の差を記憶する。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図14は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS31では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS33へ移行する。
ステップS33では、第1操作力と第2操作力の差を演算する。
ステップS34では、第2操作力が所定期間0近傍の値を継続するかどうかにより非操作中判定を行う。
ステップS35では、温度検出部25からの温度により温度ドリフトが定常状態かどうかの判断を行う。
ステップS36では、非操作中であり、且つ温度ドリフトが定常状態であるかどうかを判断し、非操作中且つ温度ドリフト定常状態ならばステップS37へ移行し、そうでないならばステップS38へ移行する。
ステップS37では、温度検出部25の温度、第1操作力と第2操作力の差を記憶する。
ステップS38では、記憶したデータに従って、初期値演算部39の第2操作力初期値を設定するテーブルデータを修正する。
ステップS39では、温度検出部25からの温度により、第2操作力初期値を設定する。
ステップS40では、第1操作力と第2操作力初期値から第2操作力を演算する。
ステップS41では、第2操作力に定数をかけてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[第2操作力初期値のテーブルデータを適切に変更する作用]
実施例4では、初期値演算部39のテーブルデータを更新するデータの抽出・記憶、つまり、変更データ記憶部45によるデータの抽出・記憶及びその後のテーブルデータの更新処理を、セレクトレバー2に操作力が加えられておらず、且つ零点変動量が十分に定常状態となった際に行う。すると、テーブルデータは、その更新に適した状態のデータで更新されることになり、より正確な第2操作力基本値を設定できることになる。これにより、より操作力の真値に合わせた正確なアシスト制御となる。
効果を説明する。実施例4の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(2)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(4)セレクトレバー2に対し入力操作力が加えられていないことを第1操作力から判定する非操作中判定部42と、温度検出部25の温度から、トルクセンサ21の温度変化による特性変動が定常状態に達していることを判定する定常状態到達判定部43と、セレクトレバー2に入力操作力が加えられておらず、且つ特性変動が定常状態に達している場合に、変更データ記憶部45の記憶処理を許可する記憶許可判定部44とを備え、変更データ記憶部45は、記憶処理が許可された場合に、前記温度検出手段の温度と、第1入力操作力と第2入力操作力との差を記憶するため、零点変動量を正確に求められ、テーブル変更を適切に行うことができる。
実施例5は、抽出データのばらつきが小さい場合に、データ記憶の許可を行う例である。
図15に示すのは、実施例5のコントロールユニットの制御ブロック図であり、以下、実施例4の図13との相違点について説明する。
加算器46は、第1操作力と第2操作力との差を演算し、記憶データ抽出部47へ出力する。
記憶データ抽出部47は、記憶データをN回抽出する。
ばらつき判定部48は、各要素の(最大値―最小値)をばらつき量とし、このばらつき量が所定値より小さい場合に記憶データとして使える程度のばらつきと判定する。
記憶許可判定部49は、非操作中であり、かつ温度ドリフトが定常状態にあり、ばらつきが小さいとき、記憶許可状態とし、その判定結果を変更データ記憶部45に出力する。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図16は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS51では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS52へ移行する。
ステップS52では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS53へ移行する。
ステップS53では、第1操作力と第2操作力の差を演算する。
ステップS54では、第2操作力が所定期間0近傍の値を継続するかどうかにより非操作中判定を行う。
ステップS55では、温度検出部25からの温度により温度ドリフトが定常状態かどうかの判断を行う。
ステップS56では、記憶データを複数回抽出し、データを所定の複数個にする。
ステップS57では、それぞれの要素の(最大値−最小値)からばらつき量を演算し、ばらつき量が所定値より小さいかどうかのばらつき状態を判定する。
ステップS58では、非操作中であり、且つ温度ドリフトが定常状態であり、且つばらつきが小さいかどうかを判断し、成立するならばステップS59へ移行し、成立しないならばステップS60へ移行する。
ステップS59では、温度検出部の温度と、第1操作力と第2操作力の差を記憶する。
ステップS60では、記憶したデータに従って、第2操作力初期値設定テーブルを修正する。
ステップS61では、温度検出部の温度から、第2操作力初期値を設定する。
ステップS62では、第1操作力と第2操作力初期値から第2操作力を演算する。
ステップS63では、第2操作力に定数をかけてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[第2操作力初期値のテーブルデータを適切に変更する作用]
実施例5では、1度のアシスト演算につき、複数回のデータを抽出する。
例えば、3回の抽出を行うこととし、温度のデータをTemp1,Temp2,Temp3とし、第1操作力と第2操作力の差をdF1,dF2,dF3とする。
次に、温度のデータの最大値−最小値を演算してばらつき量とする。この場合、Max(Temp1,Temp2,Temp3)-Min(Temp1,Temp2,Temp3)を演算する。
さらに、第1操作力と第2操作力の差の最大値−最小値を演算してばらつき量とする。この場合、Max(dF1,dF2,dF3)-Min(dF1,dF2,dF3)を演算する。
次に、それぞれのばらつきが所定値より小さいかどうかでばらつきが小さい状態であるかどうかを判定する。
この場合、Max(Temp1,Temp2,Temp3)-Min(Temp1,Temp2,Temp3)<所定値1、Max(dF1,dF2,dF3)-Min(dF1,dF2,dF3)<所定値2を判定する。
このようにして、非操作中で、かつ温度ドリフトが定常状態で、ばらつきが小さい場合にデータの記憶を許可し、データのばらつきが大きい場合に、そのばらつきが初期値演算部39の第2操作力初期値のテーブルデータに反映されないようにする。これにより、より適した状態でテーブルデータの更新ができ、より正確なアシスト制御を行うのである。
言い換えて説明すると、温度、操作量の検出信号の雑音レベルを信号のばらつきから推定し、雑音が大きい場合には、テーブル修正を行わないことによって、雑音の影響で、誤ったテーブル修正を行わないようにする。
効果を説明する。
実施例5の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(4)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(5)記憶するデータを複数抽出する記憶データ抽出部47と、抽出したデータのそれぞれの要素に対するバラツキを演算するばらつき判定部48と、セレクトレバー2が非操作中で、且つ温度ドリフトが定常状態で、且つばらつきが小さい場合に記憶許可判定部49が記憶許可状態と判定するため、検出信号の雑音レベルの影響で誤ったテーブル修正を行わないようにでき、より正確なアシスト制御にできる。
実施例6は、複数回の抽出データの平均値をテーブルデータの更新演算に用いるようにした例である。
図17に示すのは、実施例6のコントロールユニットの制御ブロック図であり、以下、実施例5の図15との相違点について説明する。
記憶データ抽出部50は、記憶するデータをN回抽出する。
平均値演算部51は、抽出データの複数個のデータの平均値をそれぞれの要素に対して演算する。
変更データ記憶部52は、記憶許可状態の場合に、温度検出部25の温度の平均値、第1操作力と第2操作力の差の平均値を記憶する。
なお、実施例6では、記憶データ抽出部を2つ設けているが、1つ設けるようにしてもよい。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図18は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS71では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS72へ移行する。
ステップS72では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS73へ移行する。
ステップS73では、第1操作力と第2操作力の差を演算する。
ステップS74では、第2操作力が所定期間0近傍の値を継続するかどうかにより非操作中判定を行う。
ステップS75では、温度検出部25からの温度により温度ドリフトが定常状態かどうかの判断を行う。
ステップS76では、記憶データを複数回抽出し、データを所定の複数個にする。
ステップS77では、それぞれの要素の(最大値−最小値)からばらつき量を演算し、ばらつき量が所定値より小さいかどうかのばらつき状態を判定する。
ステップS78では、非操作中であり、且つ温度ドリフトが定常状態であり、且つばらつきが小さいかどうかを判断し、成立するならばステップS79へ移行し、成立しないならばステップS81へ移行する。
ステップS79では、複数回抽出したデータの要素ごとの平均値を演算する。
ステップS80では、計算した平均値を記憶する。
ステップS81では、記憶したデータに従って、第2操作力初期値設定テーブルを修正する。
ステップS82では、温度検出部の温度から、第2操作力初期値を設定する。
ステップS83では、第1操作力と第2操作力初期値から第2操作力を演算する。
ステップS84では、第2操作力に定数をかけてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[より正確なテーブルデータの更新を行う作用]
実施例6では、温度検出部25からの温度、第1操作力と第2操作力の差のデータのばらつきが所定値以内と判断した際に、データの平均値を記憶する。
よって、非常に良好なデータが得られる状態で、さらにばらつきを排除したデータを記憶してテーブルデータを更新する。そのため、1個のデータを用いるのに比べ、雑音の影響がより排除され、正確なアシスト制御を行うものとなる。
効果を説明する。
実施例6の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(5)の効果に加えて以下の効果を有する。
(6)記憶データ抽出部50で抽出した複数データの平均値を、平均値演算部51で演算し、変更データ記憶部52が平均値を記憶するため、複数データの平均値を求めることによって、1個のデータを使用するよりも、雑音に強いより正確な零点変動量を求めることができる。
実施例7は、初期値演算部の第2操作力初期値を設定するテーブルデータの更新を所定期間経過、または所定距離走行毎に行う例である。
制御ブロック、その他構成は実施例2と同じであるので説明を省略する。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図19は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS91では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS92へ移行する。
ステップS92では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS93へ移行する。
ステップS93では、第1操作力と第2操作力の差を演算する。
ステップS94では、第1操作力と第2操作力の差と、温度検出部25の温度を記憶する。
ステップS95では、前回変更時から、所定時間経過が経過したかどうかを判断し、所定時間が経過したならばステップS96へ移行し、経過していなければステップS97へ移行する。
ステップS96では、記憶したデータに従って、初期値演算部39のテーブルデータを修正する。
ステップS97では、トルクセンサ21の検出部の温度からテーブルデータを参照してドリフト量を決定し、ドリフト量を第2操作力初期値として設定する。
ステップS98では、第1操作力と第2操作力初期値から第2操作力を演算する。
ステップS99では、第2操作力に定数を乗じてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[テーブルデータ更新と操作フィーリングの両立]
実施例7では、所定の間隔でテーブルデータの更新が行われるようにする。これにより、第2操作力初期値を設定するテーブルデータは適度な所定の間隔で更新が行われることになる。
テーブルデータの更新があまり頻繁になり過ぎると、その影響として操作フィーリングが変わることをドライバへ伝えてしまうことになり、ドライバが扱いにくいと感じてしまう可能性が生じる。実施例7では、テーブルデータの更新の間隔を適度にすることで、操作フィーリングへの影響を防止する。
効果を説明する。実施例7の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(2)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(7)変更部38は、前回変更時からの期間、もしくは走行距離が所定値を超えた場合に、変更データ記憶部37のデータに基づいて、トルクセンサ21の温度変化に対する特性変動の関係を変更するため、所定間隔でテーブルデータ修正を行うことにより、操作フィーリングが頻繁に変わることによる扱いにくさを生じないようにできる。
実施例8は、イグニッションOFF以降に第2操作力初期値を設定するテーブルデータを更新する例である。
イグニッション電源のOFFは、IGN電源ラインで検知するものとする。また、他の検知手段によるものでもかまわない。
制御ブロック、その他構成は実施例2と同じであるので説明を省略する。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図20は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS102へ移行する。
ステップS102では、温度検出部25の検出温度信号から、トルクセンサ21の検出部の温度を読み込み、ステップS103へ移行する。
ステップS103では、第1操作力と第2操作力の差を演算する。
ステップS104では、第1操作力と第2操作力の差と、温度検出部25の温度を記憶する。
ステップS105では、イグニッションスイッチがOFF状態かどうかを判断し、OFF状態ならばステップS106へ移行し、ON状態ならばステップS107へ移行する。
ステップS106では、記憶したデータに従って、初期値演算部39のテーブルデータを修正する。
ステップS107では、トルクセンサ21の検出部の温度からテーブルデータを参照してドリフト量を決定し、ドリフト量を第2操作力初期値として設定する。
ステップS108では、第1操作力と第2操作力初期値から第2操作力を演算する。
ステップS109では、第2操作力に定数を乗じてアシスト力指令値を演算、出力し、電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
[テーブルデータ更新と操作フィーリングの両立]
実施例8では、イグニッションOFF以降の自己保持回路作動中に、初期値演算部39の第2操作力初期値を設定するテーブルデータの更新を行う。これにより運転中にテーブルデータ変更による操作フィーリングの変化をドライバが感じることがない。
運転中にセレクトレバー2の操作フィーリングに変化があると、ドライバがそれを感じ取ってしまう可能性がある。実施例8では、イグニッションOFF以降に、テーブルデータの更新を行うので、この変化をドライバに感じさせない。
効果を説明する。
実施例8の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、上記(2)の効果に加えて以下の効果を有する。
(8)変更部38は、イグニッションスイッチのON/OFF状態を検知し、イグニッションスイッチがオフ状態になっている場合に、変更データ記憶部37のデータに基づいて、トルクセンサ21の温度変化に対する特性変動の関係を変更するため、運転中に操作フィーリングが変わって、操作フィーリングの悪化を防止できる。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を実施例1〜実施例8に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成はこれら実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、セレクトレバー2の入力操作力を検出する入力操作力検出手段としてトルクセンサ21を用いたが、電動モータ15への供給電流値や電動モータ15の回転数等から入力操作力を推定する構成としてもよい。
第1実施例では、セレクトレバー2と自動変速機19の制御アーム20をコントロールケーブル8,18で連結する構成を示したが、セレクトレバー2の操作力を制御アーム20に伝える操作力伝達手段は任意であり、ロッドやリンケージを用いた構成としてもよい。
セレクトレバー2の形状や大きさは任意であり、指先で操作可能なスイッチ形状としてもよい。また、目標操作反力特性も、セレクトレバー2の形状に応じて良好な操作特性が得られる特性に変更する。
実施例1の自動変速機の構成を示す側面図である。 アシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。 コントロールユニットの制御ブロック図である。 自動変速機のディテントの構造を示す斜視図である。 コントロールユニットで実行されるセレクトレバーのアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。 P→Rレンジ方向においてセレクトレバーに発生する操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジ方向におけるセレクトレバーの目標操作反力を示す特性図である。 実施例1における動作説明図である。 実施例2におけるコントロールユニットの制御ブロック図である。 実施例2におけるアシスト制御処理の流れを示すフローチャート図である。 実施例3におけるコントロールユニットの制御ブロック図である。 実施例3におけるアシスト制御処理の流れを示すフローチャート図である。 実施例4におけるコントロールユニットの制御ブロック図である。 実施例4におけるアシスト制御処理の流れを示すフローチャート図である。 実施例5におけるコントロールユニットの制御ブロック図である。 実施例5におけるアシスト制御処理の流れを示すフローチャート図である。 実施例6におけるコントロールユニットの制御ブロック図である。 実施例6におけるアシスト制御処理の流れを示すフローチャート図である。 実施例7におけるアシスト制御処理の流れを示すフローチャート図である。 実施例8におけるアシスト制御処理の流れを示すフローチャート図である。
符号の説明
1 セレクト機構部
2 セレクトレバー
3 センタクラスタ
4 セレクトノブ
5 支点軸
7 セレクトレバージョイント
8 コントロールケーブル
9 アシストアクチュエータ
10 入力レバー
11 入力レバージョイント
12 出力軸
13 出力レバー
14 ウォームギア
15 電動モータ
16 モータ出力軸
17 出力レバージョイント
18 コントロールケーブル
19 自動変速機
20 制御アーム
21 トルクセンサ
22 コントロールユニット
23 ワイヤハーネス
24 接触子
25 ポテンショメータ
26 回転シャフト
27 ディテントプレート
27a カム山
27b 谷部
28 バネ板
29 ディテントピン
30 パーキングポール
31 カム状プレート
32 パーキングギア
33 方向判別ブロック
34 目標テーブルブロック
35 加算器
36 FB制御部
37 乗算器
38 加算器
39 乗算器
40 積分器
41 加算器
42 FF制御部
43 FF補償テーブルブロック
44 乗算器
45 モータ駆動制御ブロック

Claims (8)

  1. 自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへの第1の入力操作力を検出する入力操作力検出手段と、
    同入力操作力検出手段の温度変化を検出する温度検出手段と、
    同温度検出手段で検出した前記入力操作力検出手段の温度変化による特性変動を補償し、第1入力操作力から第2の入力操作力を演算する第2操作力演算手段と、
    前記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、
    前記第2入力操作力に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段と、
    を有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、
    前記第2操作力演算手段は、
    前記第1の入力操作力の低周波成分を減衰させ、第2の入力操作力を演算するフィルタ手段と、
    温度変化に対する特性変動の関係に基づき前記温度検出手段で検出した温度から、前記フィルタ部の演算開始時の初期値を演算する初期値演算手段と、
    を備えることを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記初期値演算手段は、
    前記温度検出手段で検出した温度と、第1入力操作力と第2入力操作力の差を記憶する記憶手段と、
    同記憶手段のデータに基づいて、前記入力操作力検出手段の温度変化に対する特性変動の関係を変更する補償変更手段と、
    を備え、
    温度変化に対する特性変動の変更した関係に基づき前記温度検出手段で検出した温度から、前記フィルタ部の演算開始時の初期値を演算する、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  3. 請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記フィルタ手段は、
    第2操作力の絶対値の大きさに応じて、パラメータを変化させる、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  4. 請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記記憶手段は、
    セレクトレバーに対し入力操作力が加えられていないことを第1入力操作力から判定する非操作判定手段と、
    前記温度検出手段の温度から、前記入力操作力検出手段の温度変化による特性変動が定常状態に達していることを判定する定常判定手段と、
    前記セレクトレバーに入力操作力が加えられておらず、且つ前記特性変動が定常状態に達している場合に、前記記憶手段の記憶処理を許可する記憶処理許可手段と、
    を備え、
    記憶処理が許可された場合に、前記温度検出手段の温度と、第1入力操作力と第2入力操作力との差を記憶する、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  5. 請求項4に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記記憶処理許可手段は、
    記憶するデータを複数抽出する抽出手段と、
    抽出したデータのそれぞれの要素に対するバラツキを演算するバラツキ演算手段と、
    前記セレクトレバーに入力操作力が加えられておらず、且つ前記特性変動が定常状態に達し、且つ前記バラツキが小さい場合に、記憶処理を許可する、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  6. 請求項5に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記記憶手段は、
    前記抽出手段で抽出した複数データの平均値を演算する平均値演算手段を備え、
    複数データの平均値を記憶する、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  7. 請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記補償変更手段は、
    前回変更時からの期間、もしくは走行距離が所定値を超えた場合に、
    前記記憶手段のデータに基づいて、前記入力操作力検出手段の温度変化に対する特性変動の関係を変更する、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  8. 請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記補償変更手段は、
    イグニッションスイッチのON/OFF状態を検知するIGN検知手段を備え、
    イグニッションスイッチがオフ状態になっている場合に、
    前記記憶手段のデータに基づいて、前記入力操作力検出手段の温度変化に対する特性変動の関係を変更する、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
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