JP4543230B2 - 自動変速機のセレクトアシスト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機を備えた車両において、ドライバのセレクトレバー操作力を補助する自動変速機のセレクトアシスト装置の技術分野に属する。
従来、自動変速機のセレクトレバーは、ロッドやケーブル等の操作力伝達手段を介して自動変速機のマニュアルバルブと機械的に連結されている。セレクトレバーに入力されるドライバの操作力は、操作力伝達手段を介してマニュアルバルブに伝達され、操作量に応じてレンジ位置が切り換えられる(例えば、特許文献1参照)。
一方、セレクトレバーとマニュアルバルブとが電気的に接続された、いわゆるシフトバイワイヤ技術を用いたものが知られている。この従来技術は、マニュアルバルブを作動するアクチュエータを設け、セレクトレバーの回動操作を電気信号に変化してアクチュエータを駆動することにより、レンジ位置を切り換えるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−323559号公報 特開2003−97694号公報
セレクトレバーの操作時には、操作力伝達手段のフリクション、ディテントの抵抗等、機械的な操作反力が発生するため、大きな操作力が要求される。よって、ドライバの必要操作力を小さくするために、セレクトレバーの長さを十分な梃子力が得られる長さに設定する必要がある。
したがって、上記従来技術のうち前者にあっては、セレクトレバーの長さに起因して形状が大きくなるため、設置場所に制約が多く、車室内におけるレイアウト自由度が低いという問題があった。
一方、後者では、アクチュエータの採用によってセレクトレバーを短く設計でき、前者と比較してレイアウト自由度は高くなる。ところが、セレクトレバーとマニュアルバルブとが機械的に連結していないため、フェール時にレンジ切り換えが不能となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結によりレンジ切り換えを可能としつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへの入力操作力を第1入力操作力として検出する入力操作力検出手段と、前記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、検出された入力操作力に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段と、を有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、雰囲気温度による入力操作力検出手段の特性変化量を抽出するフィルタ部を有する特性変化検出手段と、前記第1入力操作力に対して前記特性変化検出手段で抽出した特性変化を考慮した第2入力操作力を演算する第2入力操作力演算手段と、を備え、前記アシスト制御手段、入力操作力として第2入力操作力を用い、前記特性変化量検出手段は、前記フィルタ部の時定数を、起動から所定期間が経過した後は前記入力操作力検出手段の雰囲気温度による特性変化が生じる時間よりも小さく、且つ、自動変速機のレンジ切換に要する時間よりも長い所定値とし、起動から所定期間が経過するまでの間は、前記所定値よりも小さく、且つ、0以上の値とすることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結を保持しつつ、ドライバのレバー操作力をアシストアクチュエータで補助することにより、フェール時のレンジ切り換えと、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を共に達成できる。
また、第1入力操作力に対して前記特性変化検出手段で検出した特性変化を考慮した第2入力操作力を演算するため、入力操作力検出手段の雰囲気温度が変化しても、入力操作力の検出を正確に行うことができる。
以下に、発明の自動変速機のセレクトアシスト装置を実現する実施の形態を、実施例に基づいて説明する。

まず、構成を説明する。
図1は実施例1の自動変速装置の構成を示す側面図、図2はアシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。
実施例1の自動変速装置は、セレクト機構部1と、コントロールケーブル8と、アシストアクチュエータ9と、コントロールケーブル18と、自動変速機19と、コントロールユニット(アシスト力制御手段)22とを主要な構成としている。
前記セレクト機構部1は、ドライバにより操作されるセレクトレバー2を有し、例えば、運転席脇のセンタクラスタ3に設けられている。セレクトレバー2の上端には、セレクト操作時にドライバが把持するためのセレクトノブ4が付設されている。セレクトレバー2は、支点軸5を中心として回動操作され、従来の一般的なセレクトレバーよりも250mm短い100mmに設定されている。
前記セレクトレバー2の下端部には、セレクトレバージョイント7を介してプッシュプル式のコントロールケーブル8が接続されている。コントロールケーブル8は、入力レバージョイント11を介してアシストアクチュエータ9の入力レバー10と回動自在に接続されている。すなわち、セレクトレバー2の回転運動が直線運動に変換され、セレクトレバー2の操作により発生した操作力が入力レバー10に伝達される。
前記入力レバー10は、回動可能に設けられた出力軸12を介して出力レバー13と連結されている。出力軸12には、ウォームギア14が設けられており、このウォームギア14は、減速機構を備えた電動モータ15のモータ出力軸16と噛み合っている。
前記出力レバー13には、出力レバージョイント17を介してプッシュプル式のコントロールケーブル18が接続されている。コントロールケーブル18は、自動変速機19の制御アーム20と接続されている。すなわち、コントロールケーブル18により出力レバー13の回転運動が直線運動に変換され、ドライバの操作力と電動モータ15の駆動力との合成力が自動変速機19の制御アーム20に伝達される。
前記出力軸12には、入力レバー10とウォームギア14との間に生じるゆがみ(ねじれ)を検出するトルクセンサ(入力操作力検出手段)21が設けられている。このトルクセンサ21により検出された操作力信号は、図外の増幅アンプにより信号増幅され、コントロールユニット22にワイヤハーネス23を介して伝達される。トルクセンサ21の検出信号により、セレクトレバー操作における操作力が推定可能となる。
前記ウォームギア14には、位置検出のための接触子24が取り付け固定されている。この接触子24がウォームギア14と一体に回動し、図示しない基板に印刷されたカーボン抵抗と電気的に接触することにより、セレクトレバー2のストローク角度に応じた電圧信号をコントロールユニット22に出力する。この接触子24とカーボン抵抗とからポテンショメータ(操作位置検出手段)25が構成されている。
このポテンショメータ25は、セレクトレバー2がPレンジ位置で停止しているときの角度を基点角度として、セレクトレバー2のストローク角度を随時検出する。
前記コントロールユニット22は、検出されたセレクトレバー2のストローク角度と、ドライバの操作力とに基づいて目標アシスト力を設定し、電動モータ15の出力をPWM制御する。
図3に、コントロールユニット22の制御ブロック図を示す。
前記セレクト機構部1において、レンジ切り換え操作されたセレクトレバー2のストローク変化は、コントロールケーブル8を介してアシストアクチュエータ9のポテンショメータ25へ入力される。ポテンショメータ25では、セレクトレバー2の操作量に応じたストローク角度が検出され、ストローク角度信号としてコントロールユニット22へ出力される。
また、セレクトレバー2の操作力は、コントロールケーブル8を介してアシストアクチュエータ9のトルクセンサ21へ入力される。トルクセンサ21では、セレクトレバー2の操作力が検出され、操作力信号としてコントロールユニット22へ出力される。
ポジション・操作開始・方向判別ブロック33では、ストローク角度信号に基づいて、現在のセレクトレバー2のストローク角度を判定する。また、ストローク角度信号とストローク角度信号の微分値および操作力信号から、セレクトレバー2の操作開始、操作方向、操作速度および操作加速度を判別し、判別結果をFF補償テーブル43と目標テーブルブロック34とモータ駆動制御ブロック45へ出力する。
目標テーブルブロック34では、ストローク角度信号と、ポジション・操作開始・方向判別ブロック33によって求められたセレクトレバー2の操作方向等から、セレクトレバー2のストローク角度に応じた目標操作反力が算出され、加算器35へ出力される。
ここで、セレクトレバー2のストローク角度によって、目標操作反力は異なるため、目標テーブルブロック34には、ストローク角度毎の目標操作反力がテーブル化して格納されている。
加算器35は、操作力信号と目標操作反力の偏差を算出し、算出結果をFB制御部36へ出力する。
FB制御部36は、乗算器37と、加算器38と、乗算器39と、積分器40とから構成されている。乗算器37は、操作力信号と目標操作反力の偏差に比例ゲインを乗じた値を加算器38へ出力する(比例出力)。乗算器39は、操作力信号と目標操作反力の偏差に積分ゲインを乗じた値を積分器40へ出力する。積分器40では、乗算器39の出力を積分演算して加算器38へ出力する(積分出力)。加算器38では、比例出力と積分出力の和であるフィードバックアシスト力を加算器41に出力する。
FF制御部42は、FF補償テーブルブロック43と乗算器44とから構成されている。FF補償テーブルブロック43は、ストローク角度信号、操作速度および操作加速度に対応して予め設定された値を、乗算器44へ出力する。乗算器44では、FFアシスト力にFFゲインを乗じた値、すなわちフィードフォワードアシスト力を加算器41へ出力する。
加算器41では、FB制御部36とFF制御部42の出力和(フィードバックアシスト力+フィードフォワードアシスト力)、すなわち目標アシスト力をモータ駆動制御ブロック45へ出力する。
モータ駆動制御ブロック(アシスト力制御部に相当)45は、目標アシスト力に基づいて、電動モータ15を駆動する。
起動経過時間演算部46は、イグニッションスイッチ信号が入力されると、経過時間をカウントし、フィルタ時定数設定部47に出力する。また、所定時間が経過した後は、所定時間経過を示す信号の出力を行う。
フィルタ時定数設定部47は、起動経過時間演算部46からの信号により、起動後の所定時間内か、時間外かを判断し、所定時間外であれば、トルクセンサ21の雰囲気温度による特性変化が生じる時間より小さく、且つ自動変速機のレンジ切換に要する時間よりも長く設定されている値にフィルタ時定数を設定する。
設定したフィルタ時定数は、第3入力操作力演算部48に出力される。
さらに、起動経過時間演算部46からの信号により、起動後の所定時間内の場合であれば、所定時間外の設定値に対して小さく、且つ0以上の値にする。
第3入力操作力演算部48(第3入力操作力演算手段に相当する)は、フィルタ時定数設定部47で設定した時定数を用いて、トルクセンサ21からの第1入力操作力信号をLPF481(特性変化検出手段でかつフィルタ部に相当する)にかけて、雰囲気温度による特性変化分を抽出して第2入力操作力演算部49に出力する。
第2入力操作力演算部49(加減演算手段を備えた第2入力操作力演算手段に相当する)は、トルクセンサ21からの第1入力操作力に対して、第3入力操作力演算部48からの特性変化分を減算して、演算結果を加算器35に出力する。
次に、自動変速機19のディテントの構造について説明する。
図4は、自動変速機19のディテントの構造を示す斜視図である。
制御アーム20には回転シャフト26が設けられ、この回転シャフト26にディテントプレート27が支持されている。ディテントプレート27の上端には、カム山27aの間に5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部27bが形成されている。そして、この谷部27bにバネ板28の先端に形成されたディテントピン29を係合させ、選択されたレンジ位置を保持することにより、車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトを防止している。
すなわち、セレクトレバー2の操作力により回転シャフト26が回動し、この回動に応じてディテントプレート27がディテントピン29に対して相対移動する。このとき、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えて隣のレンジに対応した谷部27bと係合し、係合状態がバネ板28の弾性力により保持される。この弾性力が、セレクトレバー2を操作する際の主要な負荷力となる。
なお、ディテントプレート27には、パーキングポール30の一端が回動自在に連結されている。このパーキングポール30は、セレクトレバー2をPレンジに移動させたとき、カム状プレート31を介してパーキングギア32の回転を阻止し、図外の駆動輪をロックするものである。これにより、勾配路上にPレンジで車両を駐車したとき、勾配に応じて駆動輪をロックするように車重負荷が加わり、パーキングポール30を咬む力として作用する。
次に、作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図5は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、ポテンショメータ25のストローク角度信号からストローク角度を読み込み、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、セレクトレバー2のストローク角度と前回の制御周期において読み込んだストローク角度の増減差分から、セレクトレバー2の操作方向を演算し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、セレクトレバー2のストローク角度と前回の制御周期において読み込んだストローク角度の変化率から、セレクトレバー2の操作速度を演算するとともに、操作速度の微分値からセレクトレバー2の操作加速度を演算し、ステップS5へ移行する。
ステップS5では、FF補償テーブル読み込み処理を実施し、ステップS6へ移行する。FF補償テーブルは、予め設定された複数のテーブルの中から、ストローク角度、操作速度および操作加速度に応じて最適なものを選択する。
ステップS6では、目標テーブル読み込み処理を実施し、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、読み込んだFF補償テーブルからFFアシスト力を設定し、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、読み込んだ目標テーブルからFBアシスト力を設定し、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、設定したFFアシスト力とFBアシスト力との和から目標アシスト力を設定し、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、制御の開始・停止を判断し、制御開始の際には目標アシスト力となるように電動モータ15の出力デューティ比を制御し、制御停止の場合には、電動モータ15の駆動を開始しないようにし、本制御を終了する。
[自動変速機の操作反力特性]
図6は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2、正確には、ドライバの把持するセレクトノブ4に発生する操作反力を示す特性図である。この操作反力特性は、電動モータ15を駆動していない状態で、ドライバがP→Rレンジ方向にセレクトレバー2を操作したとき、アシストアクチュエータ9の出力軸12において操作反力として検出された軸トルクを、セレクトノブ4に発生する操作反力Fm[N]として換算し、ポテンショメータ25により取得されるストローク角度と対比させたものである。
この操作反力は、上述した自動変速機19のディテントで発生する負荷力に、コントロールケーブル8,18の摩擦力、電動モータ15のイナーシャ等を合成したものである。すなわち、電動モータ15によるアシスト力がない状態でレンジ切り換えを行うには、この操作反力Fm以上の手動操作力が必要となる。
図6に示すように、セレクトレバー2をP→Rレンジ方向に操作したときに発生する操作反力Fmは、各レンジ間において、初めにセレクトレバー2の操作方向と逆方向(D→Nレンジ方向)に発生し、ピーク後に向きを変えて操作方向と同一方向(P→Rレンジ方向)に発生し、レンジ切り換え位置(停止位置)付近でゼロに収束した状態となる。この特性は、ディテントピン29がディテントプレート27のカム山27aを乗り越える際に発生する負荷力に起因している。すなわち、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えるまでは、バネ板28の付勢力により抵抗力が発生し、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えた後は、ディテントピン29が次のカム山27aの溝に落ち込んで引き込み力(慣性力)が発生するためである。
[目標操作反力特性]
図7は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2の目標操作反力を示す特性図である。この目標操作反力特性は、ドライバにとって節度感のある良好な操作特性が得られる目標操作反力Ft[N]を、セレクトレバー2のストローク角度に応じて予め設定したものである。
[FF制御アシスト力マップ]
図8は、FF制御におけるP→Rレンジ方向におけるアシスト力マップである。このアシスト力マップでは、セレクトレバー2のストローク角度に応じて、図6のディテント操作力の約1/2の操作力がFF制御でアシストされるように設定されている。
[FF制御+FB制御]
実施例1では、目標アシスト力を、ディテント操作反力の約1/2の操作力となるように設定したフィードフォワードアシスト力Fff[N]と、実際の操作力と目標操作反力Ftとの偏差に基づいて設定したフィードバックアシスト力FFb[N]との2つの成分とすることにより、急峻で大きなトルク偏差を伴うセレクトレバーのアシスト制御において、応答性と外乱抑制性を高いレベルで両立でき、良好な操作特性を実現できる。
[トルクセンサ値の処理]
図9は実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントロールユニット22で実行されるトルクセンサ値の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS11では、起動後の所定期間が経過したかどうかを判断し、所定期間が経過したならばステップS2に移行し、所定期間が経過していないならばステップS7に移行する。
ステップS12では、フィルタ時定数を通常時の値にする。
ステップS13では、第1入力操作力、操作位置を検出する。
ステップS14では、第1入力操作力から第3入力操作力を演算する。
ステップS15では、第1入力操作力、第3入力操作力から第2入力操作力を演算する。
ステップS16では、第2入力操作力、操作位置から、アシスト制御を実行する。
ステップS17では、フィルタ時定数を通常よりも小さい値とする。
ステップS18では、第1入力操作力を検出する。
ステップS19では、第1入力操作力から、第3入力操作力を演算する。
ステップS20では、第1入力操作力、第3入力操作力から、第2入力操作力を演算する。
[トルクセンサの温度補償について]
実施例1では、部材の磁歪によりトルクを検出するトルクセンサ21を用いている。トルクセンサ21の特性として、雰囲気温度により特性が変化する。つまり、セレクトレバー2が中立し、力が加わらない停止状態において、零点が変化する。
この雰囲気温度による特性変化がある状態において、トルクセンサの指示値を基にアシスト制御を行うと、操作性が著しく損なわれる恐れがある。
これに対して、実施例1では、起動経過時間演算部46、フィルタ時定数設定部47、第3入力操作力演算部48、第2入力操作力演算部49を設けている。
[温度特性による検出量の変化を考慮したトルクセンサの出力値処理]
〈1〉通常のレンジ切り換え操作が行われる場合
雰囲気温度が変化した場合、図10に示すようにトルクセンサ21の出力値(第1入力操作力)は、時定数を持つ変化となり、その温度差分を埋めるように変化をして行く。
この場合には、ステップS12で、フィルタ時定数設定部47により大きめのフィルタ時定数とする。
すると、図11に示すような短い時間でのシフトセレクト操作には追従することができなくなり、フィルタ時定数が第3入力操作力に影響を与えないようにし、且つ温度特性によるトルク出力値が所定の大きくなりすぎる前に温度による変化分のキャンセルを行う。
よって、雰囲気温度の変化による影響をキャンセルして精度よく入力操作力が検知される。
この温度による変化分は、トルクセンサ21の出力値である第1入力操作力を第3入力操作力演算部48のLPF481に通すことによりDC成分を抽出して第3入力操作力として演算される。処理としては、次に第2入力操作力演算部49において、第1入力操作力から第3入力操作を減算して第2入力操作力を演算し(ステップS13〜S15)、その値を加算器35に出力することにより、FB制御に用いられる。
〈2〉起動から所定時間内の場合
ステップS11の処理で、イグニッション信号を起動経過時間演算部46で検知して所定期間内と判断された際には、ステップS12の処理で設定するフィルタ時定数よりも小さいフィルタ時定数をステップS17の処理で設定する。
このフィルタ時定数は0であってもよい。
すると、図12に示すように、短期間に温度特性による変化分(温度ドリフト分)に相当するDC成分を抽出し、正しい操作力を検出することができる。
さらに、第2入力操作力が図12(a)に示すように短期間で零点へ導かれるまでのその期間、アシスト制御を停止し、不安定なアシスト制御によりセレクトレバー2の操作が重くなるか、軽くなるようなフィーリングの低下を防止する。
次に効果を説明する。
本実施の形態の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
(1)セレクトレバー2は従来のセレクトレバーよりも車室内空間への突出量が150mm程度少なく、さらに、セレクトレバー2と制御アーム20はコントロールケーブル8,18を介して連結されているため、従来品よりも車室内レイアウトの自由度が大きく、インストルメントパネル等、車室内の任意箇所にセレクトレバー2を設定できる。
また、セレクトレバー2と制御アーム20がコントロールケーブル8,18によって機械的に連結されているため、アシストアクチュエータ9やコントロールユニット22がフェールした場合でも、ドライバは手動でレンジ位置を切り換えることができる。
また、トルクセンサ21の温度特性変化量(温度ドリフト)を検出するLPF481と、第1入力操作力に対してLPF481で検出した特性変化を考慮した第2入力操作力を演算する第2入力操作力演算部49とを備え、コントロールユニット22が、トルクセンサ21のトルク値として第2入力操作力を用いるため、雰囲気温度が変化しても、操作力の検出を正確に行うことができる。
(2)第2入力操作力演算部49が、雰囲気温度によるトルクセンサ21の特性変化を抽出するLPF481により、第1入力操作力の温度特性変化分となる第3入力操作力を演算する第3入力操作力演算部48と、第1入力操作力と第3入力操作力との加減演算により第2入力操作力を演算する第2入力操作力演算部49とを備え、LPF481の時定数が、トルクセンサの雰囲気温度による特性変化が生じる時間より小さく、且つ自動変速機のレンジ切換に要する時間よりも長く設定されているため、温度特性変化を補償しつつ、操作力を正確に検出するためのフィルタ時定数を設定することができる。
(3)LPF481の時定数が、起動から所定期間までの間は、トルクセンサ21の雰囲気温度による特性変化が生じる時間より小さく、且つ自動変速機のレンジ切換に要する時間よりも長く設定されている値に対して小さく、且つ0以上の値にするため、システムの起動時間を短くすることができる。
(4)コントロールユニット22が、起動から所定期間の間は、アシスト制御を行わないため、トルク検出が精度よく行えていない起動期間中に、アシスト許可することによる誤作動や操作違和感の発生を防止することができる。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を実施例1に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、セレクトレバー2と自動変速機19の制御アーム20をコントロールケーブル8,18で連結する構成を示したが、セレクトレバー2の操作力を制御アーム20に伝える操作力伝達手段は任意であり、ロッドやリンケージを用いた構成としてもよい。
セレクトレバー2の形状や大きさは任意であり、指先で操作可能なスイッチ形状としてもよい。また、目標操作反力特性も、セレクトレバー2の形状に応じて良好な操作特性が得られる特性に変更する。
目標アシスト力に対するFFアシスト力FffとFBアシスト力Ffbの配分比率は、目標操作特性に応じて自由に設定できる。
また、実施例1では、起動から所定期間内のフィルタ時定数を小さい一定の値にしているが、経過時間に対して徐々に増加させるようにしてもよい。
実施例1では、起動経過時間演算部、フィルタ時定数設定部、第3入力操作力演算部、第2入力操作力演算部をコントロールユニットに設けたが、トルクセンサ内部に設けるようにしてもよい。
実施例1の自動変速機の構成を示す側面図である。 アシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。 コントロールユニットの制御ブロック図である。 自動変速機のディテントの構造を示す斜視図である。 コントロールユニットで実行されるセレクトレバーのアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。 P→Rレンジ方向においてセレクトレバーに発生する操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジ方向におけるセレクトレバーの目標操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジ方向におけるFFアシスト力マップである。 コントロールユニットで実行されるトルク値及びストローク角度値の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1において、セレクトレバーが操作されない場合の温度特性分の補正の状態を示す説明図である。 実施例1において、セレクトレバーが操作された場合の温度特性分の補正の状態を示す説明図である。 実施例1の起動後の所定期間内において、フィルタ時定数を変更した場合の温度特性分の補正の状態を示す説明図である。
符号の説明
1 セレクト機構部
2 セレクトレバー
3 センタクラスタ
4 セレクトノブ
5 支点軸
7 セレクトレバージョイント
8 コントロールケーブル
9 アシストアクチュエータ
10 入力レバー
11 入力レバージョイント
12 出力軸
13 出力レバー
14 ウォームギア
15 電動モータ
16 モータ出力軸
17 出力レバージョイント
18 コントロールケーブル
19 自動変速機
20 制御アーム
21 トルクセンサ
22 コントロールユニット
23 ワイヤハーネス
24 接触子
25 ポテンショメータ
26 回転シャフト
27 ディテントプレート
27a カム山
27b 谷部
28 バネ板
29 ディテントピン
30 パーキングポール
31 カム状プレート
32 パーキングギア
33 方向判別ブロック
34 目標テーブルブロック
35 加算器
36 FB制御部
37 乗算器
38 加算器
39 乗算器
40 積分器
41 加算器
42 FF制御部
43 FF補償テーブルブロック
44 乗算器
45 モータ駆動制御ブロック
46 操作力判定部
47 第2入力操作力演算部
48 第3入力操作力演算部
49 赤外線センサ
50 第1入力操作力推定部
51 加算器
52 操作力判定部
53 温度センサ

Claims (3)

  1. 自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへの入力操作力を第1入力操作力として検出する入力操作力検出手段と、
    記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、
    検出された入力操作力に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段と、
    を有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、
    雰囲気温度による入力操作力検出手段の特性変化量を抽出するフィルタ部を有する特性変化検出手段と、
    前記第1入力操作力に対して前記特性変化検出手段で抽出した特性変化を考慮した第2入力操作力を演算する第2入力操作力演算手段と、
    を備え、
    前記アシスト制御手段、入力操作力として第2入力操作力を用い
    前記特性変化量検出手段は、前記フィルタ部の時定数を、起動から所定期間が経過した後は前記入力操作力検出手段の雰囲気温度による特性変化が生じる時間よりも小さく、且つ、自動変速機のレンジ切換に要する時間よりも長い所定値とし、起動から所定期間が経過するまでの間は、前記所定値よりも小さく、且つ、0以上の値とすることを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  2. 請求項1に記載された自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    記第2入力操作力演算手段
    前記フィルタ部により、第1入力操作力の特性変化分となる第3入力操作力を演算する第3入力操作力演算手段と、
    第1入力操作力と第3入力操作力との加減演算により第2入力操作力を演算する加減演算手段と、
    を備えことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  3. 請求項2に記載された自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記アシスト力制御手段は、起動から所定期間の間はアシスト制御を行わないことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
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