JP2005042890A - 自動変速機のセレクトアシスト装置 - Google Patents

自動変速機のセレクトアシスト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005042890A
JP2005042890A JP2003280330A JP2003280330A JP2005042890A JP 2005042890 A JP2005042890 A JP 2005042890A JP 2003280330 A JP2003280330 A JP 2003280330A JP 2003280330 A JP2003280330 A JP 2003280330A JP 2005042890 A JP2005042890 A JP 2005042890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
assist
control
force
automatic transmission
select lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003280330A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzo Shimamura
雄三 島村
Yukitsugu Hirota
幸嗣 廣田
Masaharu Nagano
雅春 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2003280330A priority Critical patent/JP2005042890A/ja
Publication of JP2005042890A publication Critical patent/JP2005042890A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/26Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms
    • F16H61/28Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms with at least one movement of the final actuating mechanism being caused by a non-mechanical force, e.g. power-assisted
    • F16H61/32Electric motors actuators or related electrical control means therefor
    • F16H2061/323Electric motors actuators or related electrical control means therefor for power assistance, i.e. servos with follow up action

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Abstract

【課題】 セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結により信頼性を確保しつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供する。
【解決手段】 アシスト制御の際のモータ駆動電流をセレクトレバー2の操作位置と対応付けて記憶し、次のアシスト制御のFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータとして用いるようデータを更新させる学習ブロック50を設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動変速機を備えた車両において、ドライバのセレクトレバー操作力を補助する自動変速機のセレクトアシスト装置の技術分野に属する。
従来、自動変速機のセレクトレバーは、ロッドやケーブル等の操作力伝達手段を介して自動変速機のマニュアルバルブと機械的に連結されている。セレクトレバーに入力されるドライバの操作力は、操作力伝達手段を介してマニュアルバルブに伝達され、操作量に応じてレンジ位置が切り換えられる(例えば、特許文献1参照)。
一方、セレクトレバーとマニュアルバルブとが電気的に接続された、いわゆるシフトバイワイヤ技術を用いたものが知られている。この従来技術は、マニュアルバルブを作動するアクチュエータを設け、セレクトレバーの回動操作を電気信号に変化してアクチュエータを駆動することにより、レンジ位置を切り換えるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−323559号公報 特開2003−97694号公報
セレクトレバーの操作時には、操作力伝達手段のフリクション、ディテントの抵抗等、機械的な操作反力が発生するため、大きな操作力が要求される。よって、ドライバの必要操作力を小さくするために、セレクトレバーの長さを十分な梃子力が得られる長さに設定する必要がある。
したがって、上記従来技術のうち前者にあっては、セレクトレバーの長さに起因して形状が大きくなるため、設置場所に制約が多く、車室内におけるレイアウト自由度が低いという問題があった。
一方、後者では、アクチュエータの採用によってセレクトレバーを短く設計でき、前者と比較してレイアウト自由度は高くなる。ところが、セレクトレバーとマニュアルバルブとが機械的に連結していないため、フェール時にレンジ切り換えが不能となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結により信頼性を確保しつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置では、自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへの入力操作力を検出する入力操作力検出手段と、前記セレクトレバーの操作位置を検出する操作位置検出手段と、前記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、検出された入力操作力と操作位置に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段と、を有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、前記アシスト力制御手段は、ドライバによるセレクトレバーへの必要操作力となる目標操作反力特性を前記セレクトレバーの操作位置に対して設定する目標操作反力特性設定部と、前記自動変速機の操作反力特性から前記目標操作反力特性を差し引くことで目標アシスト力特性を推定する目標アシスト力特性推定部と、前記推定された目標アシスト力特性を、フィードフォワード制御分とフィードバック制御分とで分担するように配分し、フィードフォワード制御分であるフィードフォワードアシスト力を前記セレクトレバーの操作位置に対して設定するフィードフォワード制御部と、設定されたフィードフォワードアシスト力とフィードバックアシスト力の加算値を目標アシスト力とし、アシストアクチュエータに対し制御指令を出力するアシスト力制御部と、アシスト制御の際の制御電流をセレクトレバーの操作位置と対応付けて記憶し、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いる学習手段を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記フィードフォワード制御部及び目標操作反力特性設定部が、操作方向別にデータを持つようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記フィードフォワード制御部のデータの更新が、IGNスイッチがON後において行われるものであり、各レンジ間で1度更新するようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記学習手段が、アシスト制御の際の制御電流を平均化処理して、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記学習手段が、アシスト制御の際の制御信号に置換係数を乗じたものを、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結を保持しつつ、ドライバのレバー操作力をアシストアクチュエータで補助することにより、信頼性の確保と、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を共に達成できる。
さらに、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置との機械的連結を保持しながらも、目標操作反力特性設定部において、ドライバにとって節度感のある良好な目標操作反力特性を、ディテントの負荷特性等に影響されることなく自由に設定できる。
また、本発明では、アシスト力制御部は、推定された目標アシスト力特性とセレクトレバーの操作位置に基づいて設定したフィードフォワードアシスト力と、目標操作反力特性により得られる目標操作反力と入力操作力との偏差に基づいて設定したフィードバックアシスト力の加算値を目標アシスト力とし、アシストアクチュエータに制御指令を出力する。
ここで、自動変速機の操作反力特性は、予め実験等により測定可能であるため、目標アシスト力特性は、自動変速機の操作反力特性から目標操作反力特性を差し引くことにより推定できる。
よって、本発明では、目標アシスト力をフィードフォワードアシスト力とフィードバックアシスト力とで分担することにより、フィードフォワード制御による高応答性と、フィードバック制御による高精度の目標追従性とを両立でき、要求に応じた、すなわち、目標操作反力特性に沿ったセレクトレバー操作力特性を得ることができる。
また、本発明では、アシスト制御の際の前記アシストアクチュエータへの制御指令が制御電流であり、アシスト制御の際の制御電流をセレクトレバーの操作位置と対応付けて記憶し、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いる学習手段を設けたため、自動変速機の個体差あるいは経時劣化による反力ばらつきに影響されないアシスト制御ができる。また、学習分がフィードフォワード制御されることにより、アシスト制御の応答性、追従性が向上できる。
請求項2に記載の発明では、フィードフォワード制御部及び目標操作反力特性設定部が、操作方向別にデータを持つようにしたため、操作方向による特性の細かな違いにも対応してフィードフォワード制御を行うため、さらにアシスト制御の応答性、追従性が向上できる。
請求項3に記載の発明では、前記フィードフォワード制御部のデータの更新が、IGNスイッチがON後において行われるものであり、各レンジ間で1度更新するようにしたため、IGNのON後の走行中に各レンジ間で1度とすることにより学習分の影響が急に操作感に影響を与えないようにできる。
請求項4に記載の発明では、学習手段が、アシスト制御の際の制御電流を平均化処理して、次のアシスト制御のフィードフォワード制御部のデータとして用いるため、学習手段によるフィードフォワード制御部のデータの補正のやりすぎを防ぎ、学習分の影響が急に操作感に影響を与えないようにできる。
請求項5に記載の発明では、学習手段が、アシスト制御の際の制御信号に置換係数を乗じたものを、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いるため、適度な置換係数を乗じることにより、学習手段によるフィードフォワード制御部のデータの補正のやりすぎを防ぎ、学習分の影響が急に操作感に影響を与えないようにできる。
以下に、本発明の自動変速機のセレクトアシスト装置を実現する実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例の自動変速装置の構成を示す側面図、図2はアシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。
第1実施例の自動変速装置は、セレクト機構部1と、コントロールケーブル8と、アシストアクチュエータ9と、コントロールケーブル18と、自動変速機19と、コントロールユニット(アシスト力制御手段)22とを主要な構成としている。
前記セレクト機構部1は、ドライバにより操作されるセレクトレバー2を有し、例えば、運転席脇のセンタクラスタ3に設けられている。セレクトレバー2の上端には、セレクト操作時にドライバが把持するためのセレクトノブ4が付設されている。セレクトレバー2は、支点軸5を中心として回動操作され、従来の一般的なセレクトレバーよりも250mm短い100mmに設定されている。
前記セレクトレバー2の下端部には、セレクトレバージョイント7を介してプッシュプル式のコントロールケーブル8が接続されている。コントロールケーブル8は、入力レバージョイント11を介してアシストアクチュエータ9の入力レバー10と回動自在に接続されている。すなわち、セレクトレバー2の回転運動が直線運動に変換され、セレクトレバー2の操作により発生した操作力が入力レバー10に伝達される。
前記入力レバー10は、回動可能に設けられた出力軸12を介して出力レバー13と連結されている。出力軸12には、ウォームギア14が設けられており、このウォームギア14は、減速機構を備えた電動モータ15のモータ出力軸16と噛み合っている。
前記出力レバー13には、出力レバージョイント17を介してプッシュプル式のコントロールケーブル18が接続されている。コントロールケーブル18は、自動変速機19の制御アーム20と接続されている。すなわち、コントロールケーブル18により出力レバー13の回転運動が直線運動に変換され、ドライバの操作力と電動モータ15の駆動力との合成力が自動変速機19の制御アーム20に伝達される。
前記出力軸12には、入力レバー10とウォームギア14との間に生じるゆがみ(ねじれ)を検出するトルクセンサ(入力操作力検出手段)21が設けられている。このトルクセンサ21により検出された操作力信号は、図外の増幅アンプにより信号増幅され、コントロールユニット22にワイヤハーネス23を介して伝達される。トルクセンサ21の検出信号により、セレクトレバー操作における操作力が推定可能となる。
前記ウォームギア14には、位置検出のための接触子24が取り付け固定されている。この接触子24がウォームギア14と一体に回動し、図示しない基板に印刷されたカーボン抵抗と電気的に接触することにより、セレクトレバー2のストローク角度に応じた電圧信号をコントロールユニット22に出力する。この接触子24とカーボン抵抗とからポテンショメータ(操作位置検出手段)25が構成されている。
このポテンショメータ25は、セレクトレバー2がPレンジ位置で停止しているときの角度を基点角度として、セレクトレバー2のストローク角度を随時検出する。
前記コントロールユニット22は、検出されたセレクトレバー2のストローク角度と、ドライバの操作力とに基づいて目標アシスト力を設定し、電動モータ15の出力デューティ比をPWM制御する。
図3に、コントロールユニット22の制御ブロック図を示す。
前記セレクト機構部1において、レンジ切り換え操作されたセレクトレバー2のストローク変化は、コントロールケーブル8を介してアシストアクチュエータ9のポテンショメータ25へ入力される。ポテンショメータ25では、セレクトレバー2の操作量に応じたストローク角度が検出され、ストローク角度信号としてコントロールユニット22へ出力される。
また、セレクトレバー2の操作力は、コントロールケーブル8を介してアシストアクチュエータ9のトルクセンサ21へ入力される。トルクセンサ21では、セレクトレバー2の操作力が検出され、操作力信号としてコントロールユニット22へ出力される。
ポジション・操作開始・方向判別ブロック33では、ストローク角度信号に基づいて、現在のセレクトレバー2のストローク角度を判定する。また、ストローク角度信号とストローク角度信号の微分値および操作力信号から、セレクトレバー2の操作開始、操作方向、操作速度および操作加速度を判別し、判別結果をFF補償テーブル43と目標テーブルブロック34とモータ駆動制御ブロック45へ出力する。
目標テーブルブロック34では、ストローク角度信号と、ポジション・操作開始・方向判別ブロック33によって求められたセレクトレバー2の操作方向等から、セレクトレバー2のストローク角度に応じた目標操作反力が算出され、加算器35へ出力される。
ここで、セレクトレバー2のストローク角度によって、目標操作反力は異なるため、目標テーブルブロック34には、ストローク角度毎の目標操作反力がテーブル化して格納されている。
加算器35は、操作力信号と目標操作反力の偏差を算出し、算出結果をFB制御部36へ出力する。
FB制御部36は、乗算器37と、加算器38と、乗算器39と、積分器40とから構成されている。乗算器37は、操作力信号と目標操作反力の偏差に比例ゲインを乗じた値を加算器38へ出力する(比例出力)。乗算器39は、操作力信号と目標操作反力の偏差に積分ゲインを乗じた値を積分器40へ出力する。積分器40では、乗算器39の出力を積分演算して加算器38へ出力する(積分出力)。加算器38では、比例出力と積分出力の和であるフィードバックアシスト力を加算器41に出力する。
FF制御部42は、FF補償テーブルブロック43と乗算器44とから構成されている。FF補償テーブルブロック43は、ストローク角度信号、操作速度および操作加速度に対応して予め設定された値を、乗算器44へ出力する。乗算器44では、FF(フィードフォワード)アシスト力にFFゲインを乗じた値、すなわちフィードフォワードアシスト力を加算器41へ出力する。
加算器41では、FB制御部36とFF制御部42の出力和(フィードバックアシスト力+フィードフォワードアシスト力)、すなわち目標アシスト力をモータ駆動制御ブロック45へ出力する。
モータ駆動制御ブロック(アシスト力制御部に相当)45は、目標アシスト力に基づいて、電動モータ15を駆動する。また、学習ブロック50に電動モータ15の駆動電流値を出力する。
学習ブロック50では、モータ駆動制御ブロック45からアシスト制御の結果となる電流値を入力し、セレクトレバー2の操作位置と関連づけて、FF補償テーブルブロック43の設定されているデータを更新する。
次に、自動変速機19のディテントの構造について説明する。
図4は、自動変速機19のディテントの構造を示す斜視図である。
制御アーム20には回転シャフト26が設けられ、この回転シャフト26にディテントプレート27が支持されている。ディテントプレート27の上端には、カム山27aの間に5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部27bが形成されている。そして、この谷部27bにバネ板28の先端に形成されたディテントピン29を係合させ、選択されたレンジ位置を保持することにより、車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトを防止している。
すなわち、セレクトレバー2の操作力により回転シャフト26が回動し、この回動に応じてディテントプレート27がディテントピン29に対して相対移動する。このとき、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えて隣のレンジに対応した谷部27bと係合し、係合状態がバネ板28の弾性力により保持される。この弾性力が、セレクトレバー2を操作する際の主要な負荷力となる。
なお、ディテントプレート27には、パーキングポール30の一端が回動自在に連結されている。このパーキングポール30は、セレクトレバー2をPレンジに移動させたとき、カム状プレート31を介してパーキングギア32の回転を阻止し、図外の駆動輪をロックするものである。これにより、勾配路上にPレンジで車両を駐車したとき、勾配に応じて駆動輪をロックするように車重負荷が加わり、パーキングポール30を咬む力として作用する。
次に、作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図5は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、トルクセンサ21の操作力信号から操作力を読み込み、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、ポテンショメータ25のストローク角度信号からストローク角度を読み込み、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、セレクトレバー2のストローク角度と前回の制御周期において読み込んだストローク角度の増減差分から、セレクトレバー2の操作方向を演算し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、セレクトレバー2のストローク角度と前回の制御周期において読み込んだストローク角度の変化率から、セレクトレバー2の操作速度を演算するとともに、操作速度の微分値からセレクトレバー2の操作加速度を演算し、ステップS5へ移行する。
ステップS5では、FF補償テーブル読み込み処理を実施し、ステップS6へ移行する。FF補償テーブルは、予め設定された複数のテーブルの中から、ストローク角度、操作速度および操作加速度に応じて最適なものを選択する。
ステップS6では、目標テーブル読み込み処理を実施し、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、読み込んだFF補償テーブルからFFアシスト力を設定し、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、読み込んだ目標テーブルからFB(フィードバック)アシスト力を設定し、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、設定したFF(フィードフォワード)アシスト力とFB(フィードバック)アシスト力との和から目標アシスト力を設定し、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、目標アシスト力となるように電動モータ15の出力デューティ比を制御する。
ステップS11では、アシスト制御の結果となる電動モータ15の電流値をセレクトレバー2の操作位置と関連づけて、設定されたFF(フィードフォワード)制御のデータを更新し、次の制御に反映させる学習処理を行い、本制御を終了する。
[自動変速機の操作反力特性]
図6は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2、正確には、ドライバの把持するセレクトノブ4に発生する操作反力を示す特性図である。この操作反力特性は、電動モータ15を駆動していない状態で、ドライバがP→Rレンジ方向にセレクトレバー2を操作したとき、アシストアクチュエータ9の出力軸12において操作反力として検出された軸トルクを、セレクトノブ4に発生する操作反力Fm[N]として換算し、ポテンショメータ25により取得されるストローク角度と対比させたものである。
この操作反力は、上述した自動変速機19のディテントで発生する負荷力に、コントロールケーブル8,18の摩擦力、電動モータ15のイナーシャ等を合成したものである。すなわち、電動モータ15によるアシスト力がない状態でレンジ切り換えを行うには、この操作反力Fm以上の手動操作力が必要となる。
図6に示すように、セレクトレバー2をP→Rレンジ方向に操作したときに発生する操作反力Fmは、各レンジ間において、初めにセレクトレバー2の操作方向と逆方向(D→Nレンジ方向)に発生し、ピーク後に向きを変えて操作方向と同一方向(P→Rレンジ方向)に発生し、レンジ切り換え位置(停止位置)付近でゼロに収束した状態となる。この特性は、ディテントピン29がディテントプレート27のカム山27aを乗り越える際に発生する負荷力に起因している。すなわち、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えるまでは、バネ板28の付勢力により抵抗力が発生し、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えた後は、ディテントピン29が次のカム山27aの溝に落ち込んで引き込み力(慣性力)が発生するためである。
[目標操作反力特性]
図7は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2の目標操作反力を示す特性図である。この目標操作反力特性は、ドライバにとって節度感のある良好な操作特性が得られる目標操作反力Ft[N]を、セレクトレバー2のストローク角度に応じて予め設定したものである。
[FF制御アシスト力マップ]
図8は、FF制御におけるP→Rレンジ方向におけるアシスト力マップである。このアシスト力マップには、セレクトレバー2のストローク角度に応じて、図6のディテント操作反力の約1/2の操作力がFF制御でアシストされるように設定されている。
[FF制御+FB制御による目標アシスト力設定の優位性]
ここで、FF制御+FB制御による目標アシスト力設定の優位性について述べる。
(FF制御のみの問題点)
まず、ドライバの操作力をフィードバックせず、目標アシスト力をFF制御のアシスト力マップのみに基づいて設定する場合には、外乱抑制性の点で問題がある。すなわち、図6に示したように、操作反力Fmは予め実験等により測定可能であるが、実際にはセレクトレバー2の操作速度や外乱に依存して変化する。例えば、図4において、車両が傾斜路に駐車している場合、車重によりパーキングポール30がパーキングギア32に咬み込むため、P→Rレンジへセレクトするとき、平坦路と比較して必要操作力が大きくなる。このとき、FFアシスト力マップのみに基づいて目標アシスト力を設定した場合、実際に必要なアシスト力よりも小さな値が設定されてしまい、ドライバの必要操作力が大きくなってしまう。
(FB制御のみの問題点)
目標アシスト力を操作力のフィードバックのみに基づいて設定するFB制御では、操作反力Fmが目標操作反力Ftに対して非常に大きいため、応答性の悪化を伴う(例えば、Fm:Ft=10:1)。一般的に、PI(比例積分)制御のみでは、急峻で大きなトルク偏差に対して高い精度で追従することは不可能である。
(FF制御+FB制御)
これに対し、第1実施例では、アシスト力を、ディテント操作反力の約1/2の操作力となるように設定したフィードフォワードアシスト力Fff[N]と、実際の操作力と目標操作反力Ftとの偏差に基づいて設定したフィードバックアシスト力FFb[N]との2つの成分とすることにより、急峻で大きなトルク偏差を伴うセレクトレバーのアシスト制御において、応答性と外乱抑制性を高いレベルで両立でき、良好な操作特性を実現できる。
[学習処理の必要性について]
ここで、学習処理の必要性について述べる。
FF制御+FB制御では、FF制御分を設定した所定の割合としているので、図12(a)に示すように自動変速機の反力ばらつきがあると、FB制御が常に、その個体差分を補うように制御することとなる。しかし、このことによりFB制御分が増えると応答性の悪化を招くことになり、FF制御+FB制御の効果を損ね、操作フィーリングに悪影響を与える。
例えば、図12(a)に示す反力ばらつきにより、操作反力のピークがずれれば、目標操作反力のピークとずれた分、FB制御分が増えることとなる。
また、図12(a)に示すPレンジ→Rレンジの間において、操作反力がゼロとなる付近がずれれば、目標操作反力はプラス側だが、必要な操作反力がマイナス側となり、FF制御は送り側だが、FB制御が戻し側ということもありうる。
これに対し、第1実施例では、学習ブロック50を設けている。
[学習処理の流れ]
図9に示すのは、コントロールユニット22で実行される図5のステップS11の学習処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101では、IGN(イグニッション)スイッチがONになったかどうかを判断し、ONになったならばステップS102に移行し、OFFであるならば処理を終了する。
ステップS102では、現在、アシスト制御中であるかどうかを判断し、アシスト制御中であるならばステップS103に移行し、アシスト制御中でないならば処理を終了する。
ステップS103では、ポジション・操作開始・方向判別ブロック33でストローク角度信号を微分して得るセレクトレバー2の操作速度が、所定の範囲内にあるかどうかを判断して、所定の範囲内の際にはステップS104に移行し、所定の範囲内にない場合には処理を終了する。
ステップS104では、学習処理として、まず、セレクトレバー2の操作方向が、PレンジからDレンジに向かう方向(P→D)か、DレンジからPレンジに向かう方向(D→P)かを判断し、P→D方向ならばステップS105に移行し、D→P方向ならばステップS106に移行する。
ステップS105では、P→D方向の学習処理を行い、処理を終了する。
ステップS106では、D→P方向の学習処理を行い、処理を終了する。
[P→D方向の学習処理]
図10に示すのは、コントロールユニットで実行される図9の学習処理のステップS105のP→D方向の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値が、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)と同じかどうかを判断して、同じであるならばステップS202に移行し、同じでないならばステップS203に移行する。
ステップS202では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
ステップS203では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値と、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)との差が、0.5(N)以上かどうかを判断し、差が0.5(N)以上であるならばステップS204に移行し、差が0.5(N)より小さいならばステップS205に移行する。
ステップS204では、P→D方向のFF補償テーブルブロック43のテーブルデータを取得したデータに置換してデータを更新する。つまり、取得したアシスト電流値をA/D変換し、EEP−ROMにデータを保存して、データ更新を行う。
ステップS205では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
[D→P方向の学習処理]
図11に示すのは、コントロールユニットで実行される図9の学習処理のステップS106のD→P方向の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値が、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)と同じかどうかを判断して、同じであるならばステップS302に移行し、同じでないならばステップS303に移行する。
ステップS302では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
ステップS303では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値と、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)との差が、0.5(N)以上かどうかを判断し、差が0.5(N)以上であるならばステップS304に移行し、差が0.5(N)より小さいならばステップS305に移行する。
ステップS304では、D→P方向のFF補償テーブルブロック43のテーブルデータを取得したデータに置換してデータを更新する。つまり、取得したアシスト電流値をA/D変換し、EEP−ROMにデータを保存して、データ更新を行う。
ステップS305では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
[学習処理]
〈1〉反力ばらつきがない場合
予めFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータは、所定の操作反力に対するものとなっている(基本的には自動変速機の反力ばらつきの中央値)。反力ばらつきの中央のものの場合には、FF制御+FB制御の結果が初期の設定と同じになるため、この場合には、前回の操作方向、前回の操作位置でのFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータとモータ駆動制御ブロック45から学習ブロック50が取得するアシスト制御の結果の電流値が同じとなるため、このことがステップS201(S301)で判断され、ステップS202の処理でテーブルデータの更新をせずに処理を終了し、アシスト結果がFF制御のテーブルデータとほぼ同じ良好な制御状態となり、FF制御+FB制御の高い応答性と高い目標追従性が得られる。
〈2〉反力ばらつきが大きい場合
自動変速機の反力ばらつきが大きい場合には、前回の操作方向、前回の操作位置でのFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータとモータ駆動制御ブロック45から学習ブロック50が取得するアシスト制御の結果の電流値との差が大きくなる。この差が大きく0.5(N)以上となったことは、ステップS203(S303)の処理で判断され、P→D方向のFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータのその操作位置の駆動電流値(又はアシスト力)と置換してテーブルデータを更新する。
よって、次回のアシスト制御では、FB制御により補った反力ばらつき分が、FF制御により行われることとなり、高い応答性と精度のよい、FF制御+FB制御が良好な状態で行われるようになる。
〈3〉反力ばらつきが小さい場合
自動変速機の反力ばらつきが小さい場合には、前回の操作方向、前回の操作位置でのFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータとモータ駆動制御ブロック45から学習ブロック50が取得するアシスト制御の結果の電流値との差が小さくなる。この差が0.5(N)より小さいと、ステップS203(S303)、ステップS205(S305)の処理によりテーブルデータを更新せずに処理を終了する。この0.5(N)はFB制御分に付加しても、操作フィーリングを悪化させるような応答性への影響のない判断値にしている。
よって、次回のアシスト制御では、FF制御+FB制御が良好な状態で維持されることとなる。
〈4〉学習処理後の状態
上記の学習処理は、各レンジ間において、各操作方向になされる。これにより、前回の操作方向、前回の操作位置でのFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータとモータ駆動制御ブロック45から学習ブロック50が取得するアシスト制御の結果の電流値との差が、0.5(N)より小さくなればステップS203(S303)からステップS205(S305)の処理により、その良好な制御状態が保持される(図12(b)参照)。また、差がほとんどない状態になればステップS201(S301)からステップS202(S302)の処理により、その良好な制御状態が保持される。
また、その後に、なんらかの原因により差が0.5(N)以上となれば、ステップS203(S303)からステップS204(S304)の処理によりFF補償テーブルブロック43のテーブルデータが更新されて、良好な制御状態にし、良好な操作フィーリングが維持される。
〈5〉経年変化への対応
経年変化によって、操作反力が初期の状態と変わった場合、前回の操作方向、前回の操作位置でのFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータとモータ駆動制御ブロック45から学習ブロック50が取得するアシスト制御の結果の電流値との差が0.5(N)以上となれば、FF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータが更新されるため、経年変化が0.5(N)以上になる度に更新され、経年変化の影響が操作フィーリングに出ないようにする。
[方向別テーブルデータ]
図6に示すようにディテントプレート27は、対称形状となっていないため、操作方向により、図6の操作反力Fmの特性曲線は違うものとなる。FF補償テーブルブロック43のテーブルデータを方向で分けない場合には、この操作方向による差分をFB制御で補うこととなり、その分、応答性の向上分が減じて良好な操作フィーリングが損なわれる。しかし、第1実施例では、FF補償テーブルブロック43は、P→D方向とD→P方向というように、それぞれの操作方向別にテーブルデータを設けているため、操作方向による違いは、それぞれ学習され、FF補償テーブルブロック43が更新されて、FF制御で行われるため、操作方向が違っても応答性よくアシスト制御がされて操作フィーリングが良好に保たれる。
また、この場合、図7に示す目標テーブルブロック34の目標操作反力特性も、P→D方向とD→P方向のそれぞれのデータを有することとなる。
次に効果を説明する。
本実施の形態の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
(1)セレクトレバー2は従来のセレクトレバーよりも車室内空間への突出量が150mm程度少なく、さらに、セレクトレバー2と制御アーム20はコントロールケーブル8,18を介して連結されているため、従来品よりも車室内レイアウトの自由度が大きく、インストルメントパネル等、車室内の任意箇所にセレクトレバー2を設定できる。
また、セレクトレバー2と制御アーム20がコントロールケーブル8,18によって機械的に連結されているため、アシストアクチュエータ9やコントロールユニット22がフェールした場合でも、ドライバは手動でレンジ位置を切り換えることができ、安全性を確保できる。
また、アシスト制御の際のモータ駆動電流をセレクトレバー2の操作位置と対応付けて記憶し、次のアシスト制御のFF補償テーブルブロック43に設定しているテーブルデータとして用いるようデータを更新させる学習ブロック50を設けたため、自動変速機の個体差あるいは経時劣化による反力ばらつきに影響されないアシスト制御ができる。また、学習分がフィードフォワード制御されることにより、アシスト制御の応答性、追従性が向上できる。
(2)FF補償テーブルブロック43及び目標テーブルブロック34が、操作方向別にデータを持つようにしたため、操作方向による特性の細かな違いにも対応してフィードフォワード制御を行うため、さらにアシスト制御の応答性、追従性が向上できる。
図13に示す第2実施例は、IGNがON後に学習処理を行い、各レンジ間において1度データ更新を行うようにした例である。
構成及び主な作用は第1実施例と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明する。
[学習処理の流れ]
図13に示すのは、コントロールユニット22で実行される学習処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、IGN(イグニッション)スイッチがONになったかどうかを判断し、ONになったならばステップS402に移行し、OFFであるならば処理を終了する。
ステップS402では、各レンジ間ごとに予め設けているフラグをリセット(=0)する。
ステップS403では、現在、アシスト制御中であるかどうかを判断し、アシスト制御中であるならばステップS403に移行し、アシスト制御中でないならば処理を終了する。
ステップS404では、ポジション・操作開始・方向判別ブロック33でストローク角度信号を微分して得るセレクトレバー2の操作速度が、所定の範囲内にあるかどうかを判断して、所定の範囲内の際にはステップS405に移行し、所定の範囲内にない場合には処理を終了する。
ステップS405では、学習ブロック50が、ポジション・操作開始・方向判別ブロック33から、セレクトレバー2の操作方向、操作位置を読み込む。
ステップS406では、セレクトレバー2が位置するレンジ間、操作方向のフラグが1かどうかを判断し、フラグが1ならばステップS406に移行し、フラグが0ならばステップS407に移行する。
ステップS407では、学習処理として、まず、セレクトレバー2の操作方向が、PレンジからDレンジに向かう方向(P→D)か、DレンジからPレンジに向かう方向(D→P)かを判断し、P→D方向ならばステップS408に移行し、D→P方向ならばステップS409に移行する。
ステップS408では、P→D方向の学習処理を行い、ステップS410に移行する。
ステップS409では、D→P方向の学習処理を行い、ステップS410に移行する。
ステップS410では、その操作方向、レンジ間のフラグを変更(=1)して処理を終了する。
[違和感を与えない作用]
第2実施例では、IGNがONされてから、OFFされるまでの学習処理によるFF補償テーブルブロック43のテーブルデータの更新を1度にしている。よって、ほぼ、1回の走行で各レンジ間、各方向のテーブルデータの更新が1回のみとなり、ドライバが学習処理による変更に気付かないようにして、操作フィーリングに違和感を与えるようなことがないようにする。
次に効果を説明する。
(3)FF補償テーブルブロック43のデータの更新が、IGNスイッチがON後において行われるものであり、各レンジ間で1度更新するようにしたため、IGNのON後の走行中に各レンジ間で1度とすることにより学習分の影響が急に操作感に影響を与えないようにできる。
図14に示すのは、アシスト制御の際の制御電流を平均化処理して、次のアシスト制御のフィードフォワード制御部のデータとして用いる例である。
構成及び主な作用は第1実施例と同様であるので、説明を省略する。
図14は、コントロールユニットで実行される図9に示す処理のステップS105の学習処理の流れを示すフローチャート図である。
なお、以下にはP→D方向のみ説明し、D→P方向の説明は省略する。
ステップS501では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値が、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)と同じかどうかを判断して、同じであるならばステップS502に移行し、同じでないならばステップS503に移行する。
ステップS502では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
ステップS503では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値と、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)との差が、0.5(N)以上かどうかを判断し、差が0.5(N)以上であるならばステップS504に移行し、差が0.5(N)より小さいならばステップS507に移行する。
ステップS504では、それまでのカウント値に1を加えたものをカウント値とする。
ステップS505では、カウント値が所定値(例として50)以上になったかどうかを判断し、所定値以上ならばステップS506に移行し、所定値より小さいならば処理を終了する。
ステップS506では、P→D方向のFF補償テーブルブロック43のテーブルデータを取得したデータに置換してデータを更新する。つまり、取得したアシスト電流値をA/D変換し、EEP−ROMにデータを保存して、データ更新を行う。
この際のアシスト電流値は、積算した電流値をカウント値の所定値(例えば50)で割ったものとする。
ステップS507では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
ステップS508では、カウント値をリセット(=0)する。
ステップS509では、駆動電流値を積算する。
[違和感を与えない作用]
第3実施例では、学習処理をする際の駆動電流値を所定の回数になるまで、ステップS505の処理で待つようにして、所定の回数に達したならば、ステップS506の処理により、駆動電流値の平均値でテーブルデータを置換するようにする。
よって、平均化することにより、まれな操作によって学習され、その結果、操作フィーリングに違和感を与えるようなことがないようにして、さらに操作フィーリングを良好にする。
次に効果を説明する。
(4)学習ブロック50が、アシスト制御の際の制御電流を平均化処理して、次のアシスト制御のFF補償テーブルブロック43のテーブルデータとして用いるため、学習ブロック50によるFF補償テーブルブロック43のテーブルデータの補正のやりすぎを防ぎ、学習分の影響が急に操作感に影響を与えないようにできる。
図15に示すのは、アシスト制御の際の制御信号に置換係数を乗じたものを、次のアシスト制御のフィードフォワード制御部のデータとして用いる例である。
構成及び主な作用は第1実施例と同様であるので説明を省略する。
作用を説明する。
図15は、コントロールユニットで実行される図9に示す処理のステップS105の学習処理の流れを示すフローチャート図である。
なお、以下にはP→D方向のみ説明し、D→P方向の説明は省略する。
ステップS601では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値が、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)と同じかどうかを判断して、同じであるならばステップS602に移行し、同じでないならばステップS603に移行する。
ステップS602では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
ステップS603では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値と、前回のその方向、その位置でのFF補償テーブルブロック43のテーブルデータである駆動電流値(データがアシスト力でそれを駆動電流値に換算したものであってもよい)との差が、0.5(N)以上かどうかを判断し、差が0.5(N)以上であるならばステップS604に移行し、差が0.5(N)より小さいならばステップS605に移行する。
ステップS604では、P→D方向のFF補償テーブルブロック43のテーブルデータを取得したデータに置換してデータを更新する。つまり、取得したアシスト電流値をA/D変換し、EEP−ROMにデータを保存して、データ更新を行う。
また、取得したアシスト電流値には、置換係数を掛け合わせた後、変換してデータ更新するようにする。
ステップS605では、テーブルデータを更新せずに処理を終了する。
[違和感を与えないようにする作用]
第4実施例では、アシスト制御の結果として出力されている電動モータ15の駆動電流値(アシスト電流値)に置換係数を掛け合わせることにより、駆動電流値の変化が過敏にアシスト制御に反映されないようにして、FF制御量の急な変化を抑えて操作フィーリングに違和感を与えることがないようにしている。
次に、効果を説明する。
(5)学習ブロック50が、アシスト制御の際の制御信号に置換係数を乗じたものを、次のアシスト制御のFF補償テーブルブロック43のテーブルデータとして用いるため、適度な置換係数を乗じることにより、学習ブロック50によるFF補償テーブルブロック43のテーブルデータの補正のやりすぎを防ぎ、学習分の影響が急に操作感に影響を与えないようにできる。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を第1実施例〜第4実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成はこれら実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、第1実施例では、セレクトレバー2の入力操作力を検出する入力操作力検出手段としてトルクセンサ21を用いたが、電動モータ15への供給電流値や電動モータ15の回転数等から入力操作力を推定する構成としてもよい。
第1実施例では、セレクトレバー2と自動変速機19の制御アーム20をコントロールケーブル8,18で連結する構成を示したが、セレクトレバー2の操作力を制御アーム20に伝える操作力伝達手段は任意であり、ロッドやリンケージを用いた構成としてもよい。
セレクトレバー2の形状や大きさは任意であり、指先で操作可能なスイッチ形状としてもよい。また、目標操作反力特性も、セレクトレバー2の形状に応じて良好な操作特性が得られる特性に変更する。
目標アシスト力に対するFFアシスト力FffとFBアシスト力Ffbの配分比率は、目標操作特性に応じて自由に設定できる。
第1実施例の自動変速機の構成を示す側面図である。 アシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。 コントロールユニットの制御ブロック図である。 自動変速機のディテントの構造を示す斜視図である。 コントロールユニットで実行されるセレクトレバーのアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。 P→Rレンジ方向においてセレクトレバーに発生する操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジ方向におけるセレクトレバーの目標操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジ方向におけるFFアシスト力マップである。 コントロールユニットで実行される学習処理の流れを示すフローチャートである。 コントロールユニットで実行される学習処理のP→D方向の処理の流れを示すフローチャートである。 コントロールユニットで実行される学習処理のD→P方向の処理の流れを示すフローチャートである。 P→Rレンジ方向においてセレクトレバーに発生する操作反力とアシスト力の関係を示す特性図である。 第2実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントロールユニットで実行される学習処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントロールユニットで実行される学習処理のP→D方向の処理の流れを示すフローチャートである。 第4実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置のコントロールユニットで実行される学習処理のP→D方向の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 セレクト機構部
2 セレクトレバー
3 センタクラスタ
4 セレクトノブ
5 支点軸
7 セレクトレバージョイント
8 コントロールケーブル
9 アシストアクチュエータ
10 入力レバー
11 入力レバージョイント
12 出力軸
13 出力レバー
14 ウォームギア
15 電動モータ
16 モータ出力軸
17 出力レバージョイント
18 コントロールケーブル
19 自動変速機
20 制御アーム
21 トルクセンサ
22 コントロールユニット
23 ワイヤハーネス
24 接触子
25 ポテンショメータ
26 回転シャフト
27 ディテントプレート
27a カム山
27b 谷部
28 バネ板
29 ディテントピン
30 パーキングポール
31 カム状プレート
32 パーキングギア
33 方向判別ブロック
34 目標テーブルブロック
35 加算器
36 FB制御部
37 乗算器
38 加算器
39 乗算器
40 積分器
41 加算器
42 FF制御部
43 FF補償テーブルブロック
44 乗算器
45 モータ駆動制御ブロック
50 学習ブロック
221 主制御器

Claims (5)

  1. 自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへの入力操作力を検出する入力操作力検出手段と、
    前記セレクトレバーの操作位置を検出する操作位置検出手段と、
    前記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、
    検出された入力操作力と操作位置に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段と、
    を有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、
    前記アシスト力制御手段は、
    ドライバによるセレクトレバーへの必要操作力となる目標操作反力特性を前記セレクトレバーの操作位置に対して設定する目標操作反力特性設定部と、
    前記自動変速機の操作反力特性から前記目標操作反力特性を差し引くことで目標アシスト力特性を推定する目標アシスト力特性推定部と、
    前記推定された目標アシスト力特性を、フィードフォワード制御分とフィードバック制御分とで分担するように配分し、フィードフォワード制御分であるフィードフォワードアシスト力を前記セレクトレバーの操作位置に対して設定するフィードフォワード制御部と、
    設定されたフィードフォワードアシスト力とフィードバックアシスト力の加算値を目標アシスト力とし、アシストアクチュエータに対し制御指令を出力するアシスト力制御部と、
    アシスト制御の際の制御電流をセレクトレバーの操作位置と対応付けて記憶し、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いる学習手段を設けたことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記フィードフォワード制御部及び目標操作反力特性設定部が、操作方向別にデータを持つようにしたことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記フィードフォワード制御部のデータの更新が、IGNスイッチがON後において行われるものであり、各レンジ間で1度更新するようにしたことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  4. 請求項1〜請求項3に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記学習手段が、アシスト制御の際の制御電流を平均化処理して、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いることを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  5. 請求項1〜請求項4に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記学習手段が、アシスト制御の際の制御信号に置換係数を乗じたものを、次のアシスト制御の前記フィードフォワード制御部のデータとして用いることを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
JP2003280330A 2003-07-25 2003-07-25 自動変速機のセレクトアシスト装置 Pending JP2005042890A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003280330A JP2005042890A (ja) 2003-07-25 2003-07-25 自動変速機のセレクトアシスト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003280330A JP2005042890A (ja) 2003-07-25 2003-07-25 自動変速機のセレクトアシスト装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005042890A true JP2005042890A (ja) 2005-02-17

Family

ID=34266188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003280330A Pending JP2005042890A (ja) 2003-07-25 2003-07-25 自動変速機のセレクトアシスト装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005042890A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010140229A1 (ja) * 2009-06-03 2010-12-09 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置および制御方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010140229A1 (ja) * 2009-06-03 2010-12-09 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置および制御方法
CN102459964A (zh) * 2009-06-03 2012-05-16 丰田自动车株式会社 车辆的控制装置以及控制方法
JP5196017B2 (ja) * 2009-06-03 2013-05-15 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置および制御方法
US9611932B2 (en) 2009-06-03 2017-04-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus and control method for vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005106100A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2007192338A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2006029419A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005037334A (ja) トルクセンサの故障診断方法
JP2005042890A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005221061A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2007192337A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005331080A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005315344A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2008121713A (ja) シフト切換機構の制御装置および制御方法
JP4543230B2 (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP4360176B2 (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP4457638B2 (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005042889A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005042899A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005106099A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005024087A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2007285421A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2007278369A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005163975A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP4496785B2 (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005226684A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005098428A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005009601A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2005003132A (ja) 自動変速機のセレクトアシスト装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20051114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424