JP2006329238A - 自動変速機のセレクトアシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セレクトレバーとセレクト位置切換装置の機械的連結によりフェール時のレンジ切り換え操作を可能にしつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供する。
【解決手段】 セレクトレバー11及び第1回転部13を含むセレクトレバー側機構と、自動変速機5の制御アーム51及び第2回転部17を含めたセレクト位置切換装置側機構の力学的安定位置を相対変位が0と設定するゼロ点補正部31及び相対変位ゼロ点記憶部32を設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動変速機を備えた車両において、ドライバのセレクトレバーの操作に応じて、自動変速機のセレクト位置を制御で切り換える自動変速機のセレクトアシスト装置の技術分野に属する。
従来、自動変速機のセレクトレバーは、ロッドやケーブル等の操作力伝達手段を介して自動変速機のマニュアルバルブと機械的に連結されている。セレクトレバーに入力されるドライバの操作力は、操作力伝達手段を介してマニュアルバルブに伝達され、操作量に応じてセレクト位置が切り換えられる(例えば、特許文献1参照)。
一方、セレクトレバーとマニュアルバルブとが電気的に接続された、いわゆるシフトバイワイヤ技術を用いたものが知られている。この従来技術は、マニュアルバルブを作動するアクチュエータを設け、セレクトレバーの回動操作を電気信号に変化してアクチュエータを駆動することにより、セレクト位置を切り換えるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−323559号公報 特開2003−97694号公報
セレクトレバーの操作時には、操作力伝達手段のフリクション、ディテントの抵抗等、機械的な操作反力が発生するため、大きな操作力が要求される。よって、ドライバの必要操作力を小さくするために、セレクトレバーの長さを十分な梃子力が得られる長さに設定する必要がある。
したがって、上記従来技術のうち前者にあっては、セレクトレバーの長さに起因して形状が大きくなるため、設置場所に制約が多く、車室内におけるレイアウト自由度が低いという問題があった。
一方、後者では、アクチュエータの採用によってセレクトレバーを短く設計でき、前者と比較してレイアウト自由度は高くなる。ところが、セレクトレバーとマニュアルバルブとが機械的に連結していないため、フェール時にレンジ切り換えが不能となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、セレクトレバーとセレクト位置切換装置の機械的連結によりフェール時のレンジ切り換え操作を可能にしつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置では、セレクトレバーと自動変速機のセレクト位置切換装置とがセレクト操作力伝達系により連結され、前記セレクト操作力伝達系にはドライバによるセレクト操作力をアシストするアシストアクチュエータが設けられた自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記セレクト操作力伝達系を、セレクトレバーに連結した第1連結部材と、前記セレクト位置切換装置に連結した第2連結部材と、限界量までの相対変位を許容しつつ前記両連結部材を連結する相対変位許容連結機構と、を有する構成とし、かつ、前記アシストアクチュエータを第2連結部材に設定し、前記アシストアクチュエータの駆動を制御するアシスト制御手段を設け、相対変位量を検出する相対変位量検出手段を設け、前記アシスト制御手段は、相対変位が0に近づくよう駆動指令値を演算する駆動指令値演算手段を備え、前記セレクトレバー及び前記第1連結部材を含むセレクトレバー側機構と、前記セレクト位置切換装置及び前記第2連結部材を含めたセレクト位置切換装置側機構の力学的安定位置を相対変位が0と設定する基点設定手段を設けた、ことを特徴とする。
なお、請求項2における設定した範囲内とは、相対変位量とその定常値との差が、アシストアクチュエータの制御の開始判定や停止判定などに不都合、例えば不快な振動を感じさせる開始・停止の繰り返し等を生じる制御量に達しない範囲内であることを意味する。
本発明では、セレクトレバーとセレクト位置切換装置の機械的連結を保持しつつ、ドライバのセレクトレバーの操作に応じて自動変速機のセレクト位置切換装置の切り換えを制御駆動で行うことにより、フェール時のレンジ切り換え操作の確保と、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を共に達成できる。
以下に、本発明の自動変速機のセレクトアシスト装置を実現する実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の自動変速装置の構成を示す側面図、図2はセレクト部の細部構造を示す要部斜視図である。
実施例1の自動変速装置は、図1に示すように、セレクト部1、アシストアクチュエータ2、コントローラ3、コントロールケーブル4、自動変速機5を主要な構成としている。
セレクト部1は、セレクトレバー11、セレクトノブ12、第1回転部13(第1連結部材に相当する)、チェック機構部14、ウォームホイール16、第2回転部17(第2連結部材に相当する)、ケーブル取付レバー18、支点軸19からなる。
セレクトレバー11は、運転席から操作可能な位置に設けられ、セレクトレバー11の先端には、セレクト操作時にドライバが把持するためのセレクトノブ12が付設されている。セレクトレバー11は、第1回転部13に取り付けられ、第1回転部13は支点軸19を中心に回動操作される。結果的にセレクトレバー11は、回動操作可能となる。セレクトレバー11は、従来の一般的なセレクトレバーよりも250mm短い100mmに設定されている。
さらに、支点軸19には、回転自在に第2回転部17を設ける。第2回転部17は、第1回転部13と同軸となるが、相対回転可能な構造にする。
第2回転部17の一端側には、ウォームホイール16を設け、このウォームホイールと反対側には、ケーブル取付レバー18を設ける。このケーブル取付レバー18にコントロールケーブル4の端部を取り付け、反対側の端部を自動変速機5の制御アーム51に取り付ける。
同じ回転軸(支点軸19)に対して相対回転が可能な第1回転部13と第2回転部17において、第1回転部13には、円周方向に対して所定の長さである遊び溝131を設ける。第2回転部17には、遊び溝131内に位置するよう突起171を設ける。これにより、第1回転部13と第2回転部17の相対回転は遊び溝131の間を突起171が移動できる範囲となる。(第1回転部13の遊び溝131と第2回転部17の突起171で相対変位許容連結機構である遊び連結機構を構成する)
アシストアクチュエータ2は電動モータであり、その出力軸には、ウォーム21を設けて、ウォームホイール16と係合させてウォームギアを構成し、アシストアクチュエータ2により第2回転部17を回転駆動させる構造にする。さらに、支点軸19の部分には、第1回転部13に対する第2回転部17のストローク角度、もしくは、第2回転部17に対する第1回転部13のストローク角度を検出する位置センサ6(相対変位量検出手段に相当する)を設ける。
さらに、第1回転部13のセレクトレバー11の反対側には、チェック機構部14を設けている。チェック機構部14は、第1回転部13から外周側に突出させたピン141と、ピン141に係合する溝部142からなる。ピン141は詳細には図示しないが内部から先端を突出方向にバネで付勢する構造である。このピン141の先端を溝部142に係合させる。溝部142は、5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部142aを形成するよう波形状にしたものである(図には、省略して4つの溝を示している)。このチェック機構部14により、選択されたセレクト位置が保持されるようにし、操作を伴わない例えば車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトの入力を防止する。
コントローラ3(アシスト制御手段に該当する)は、検出された相対位置に基づいて、アシストアクチュエータ2の指令値を設定し、電動モータの出力デューティ比をPWM制御する。
図3にコントローラ3の制御ブロック図を示す。
セレクト部1において、レンジ切り換え操作されたセレクトレバー11のストローク変化は、第1回転部13と第2回転部17の相対回転変化となり、遊び溝131と突起171との相対変位量の変化となる。この相対回転の変化は位置センサ6で検出され、コントローラ3へ出力される。
コントローラ3は、ゼロ点補正部31、相対変位ゼロ点記憶部32(ゼロ点補正部31、相対変位ゼロ点記憶部32で基点設定手段に相当する)、加算器33、PID制御部34、切替器35、状態遷移部36、モータ駆動制御部37からなる。
ゼロ点補正部31は、判定部311(判定部311、相対変位ゼロ点記憶部32とで学習手段に相当する)、保持器312,313、演算部314(定常値演算手段に相当する)、出力切替部315(操作判定手段に相当する)からなり、補正するゼロ点を求める。
判定部311は、保持器312と保持器313で保持されているデータが、設定範囲内であるかどうかを判定し、設定範囲内である場合には、保持器312のデータを出力する。
保持器312は、現在、位置センサ6により測定されている相対変位量が入力された場合に、それを保持する。なお、入力がない場合は、その前の値を保持する。
保持器313は、演算部314の出力値を保持する。なお、所定のタイミング等で更新を行うようにし、更新がされない場合には、その前の値を保持する。
演算部314は、演算で行うローパスフィルタであり、相対変位量の出力のDC成分を出力する演算を行う。なお、実施例1では、操作停止時に演算を行うが、操作とそれに伴うアシストアクチュエータの制御による相対変位を出力に反映させず、それ以外の相対変位が0となる場合を定常値として演算して出力するようにしてもよい。
出力切替部315は、通常状態において、位置センサ6の出力を演算部314へ出力し、IGN7からイグニッションOFF信号を得て、その後の所定時間が経過すると、操作終了と判定して、位置センサ6の出力を保持器312へ出力する。
相対変位ゼロ点記憶部32は、ゼロ点補正部31からの出力があると、その値をゼロ点として記憶し、記憶したゼロ点を加算器33へ出力する。
加算器33は、位置センサ6からの相対変位量から相対変位ゼロ点記憶部32のゼロ点を減算する。
PID制御部34は、入力される相対変位量をゼロに近づけるように、制御指令値を演算する。PID制御は、比例制御(P制御)、積分制御(I制御)、微分制御(D制御)により行われる。
切替器35は、状態遷移部36からの指令により、PID制御部34の制御指令値をモータ駆動制御部37へ出力するか、その出力をせずに、状態遷移部36からの出力をモータ駆動制御部37へ出力するかを切り替える。
状態遷移部36は、IGN7からイグニッションOFF信号を得ると、アシストアクチュエータ2のモータを振動させるように駆動させる制御指令値をモータ駆動制御部37へ出力する。
モータ駆動制御部37は、制御指令値に従って、アシストアクチュエータ2を駆動する。
次に、自動変速機5のディテント構造について説明する。
図4は、自動変速機5のディテント構造を示す斜視図である。
制御アーム51には回転シャフト52が設けられ、この回転シャフト52にディテントプレート53が支持されている。ディテントプレート53の上端には、カム山53aの間に5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部53bが形成されている。そして、この谷部53bにバネ板54の先端に形成されたディテントピン55を係合させ、選択されたセレクト位置を保持することにより、車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトを防止している。
すなわち、アシストアクチュエータ2の作動力又はセレクトレバー11の操作力により回転シャフト52が回動し、この回動に応じてディテントプレート53がディテントピン55に対して相対移動する。このとき、ディテントピン55がカム山53aを乗り越えて隣のレンジに対応した谷部53bと係合し、係合状態がバネ板54の弾性力により保持される。この弾性力がセレクト操作する際の主要な負荷力となる。
なお、ディテントプレート53には、パーキングロッド56の一端が回動自在に連結されている。このパーキングロッド56は、セレクトレバー11をPレンジに移動させたとき、カム状プレート57を介してパーキングギア58の回転を阻止し、図外の駆動輪をロックするものである。これにより、勾配路上にPレンジで車両を駐車したとき、勾配に応じて駆動輪をロックするように車重負荷が加わり、パーキングロッド56を咬む力として作用する。
実施例1では、自動変速機5とセレクト部において、それぞれディテント力(チェック力)が働くようにしている。
次に作用を説明する。
[自動変速機のセレクト位置制御処理]
図5は、コントローラ3で実行されるセレクト位置制御処理の基本処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、位置センサ6からの相対位置変位量信号を入力して、相対位置の変位量を読み込む。
ステップS2では、読み込んだ相対位置から、相対位置の中点からの偏差を演算する。
ステップS3では、相対位置の中点からの偏差から、モータトルク指令値を設定する。
ステップS4では、モータトルク指令値に従ってアシストアクチュエータ2の電動モータを駆動する。
[自動変速機の操作反力特性]
図6は、P→Rレンジ方向におけるアシストアクチュエータ2の出力軸に発生する操作反力、及び連結状態においてセレクトノブ12に発生する操作反力を示す特性図である。この操作反力特性は、出力軸における操作反力[N]及びセレクトレバー11における操作反力[N]をセレクトレバー11の操作位置(ストローク角度)と対比させたものである。
なお、セレクトレバー11の操作力が自動変速機5へ伝達される場合には、セレクトレバー11における操作反力は、上述したセレクト部1におけるディテントで発生する負荷力に機構の摩擦力等を合成したものである。よって、レンジ切り換え制御中、レンジ切り換え操作を行う場合には、この操作反力以上の手動操作を必要とする。
また、アシストアクチュエータ2の電動モータの出力軸における操作反力は、上述した自動変速機5のディテントで発生する負荷力に、コントロールケーブル4の摩擦力、電動モータのイナーシャ等を合成したものである。よって、アシストアクチュエータ2によるレンジ切り換えは、この操作反力以上の駆動力が必要となる。
図6に示すように、セレクトレバー11をP→Rレンジ方向に操作したときに発生する操作反力は、各レンジ間において、初めにセレクトレバー11の操作方向、又はアシストアクチュエータ2の駆動方向と逆方向(D→Nレンジ方向)に発生し、ピーク後に向きを変えて操作方向と同一方向(P→Rレンジ方向)に発生し、レンジ切り換え位置(停止位置)付近でゼロに収束した状態となる。この特性は、ディテントピン55又はピン141が、カム山53a又は溝部142のカム山を乗り越える際に発生する負荷力に起因している。すなわち、ディテントピン55又はピン141がカム山53a又は溝部142のカム山を乗り越えるまでは、バネ板54又はピン141を付勢する図示しないバネの付勢力により抵抗力が発生し、ディテントピン55又はピン141がカム山53a又は溝部142のカム山を乗り越えた後は、ディテントピン55又はピン141が次のカム山53aの溝又は溝53bに落ち込んで引き込み力(慣性力)が発生するためである。
[自動変速機のレンジ切り換え制御]
実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、操作前の状態の例として、第1回転部13と第2回転部17は非連結状態であり、遊び溝131内において、突起171は相対位置が中点の位置、つまり、どちらの操作方向に対しても余裕分を有する状態となっている(図8(a)参照)。
この状態から、例えばセレクトレバー11を操作し始めると、この遊び溝131と突起171の相対変位量が変化する。しかし、非連結状態における位置範囲内であるので、コントロールケーブル4に動きはない。この相対変位量の変化は、位置センサ6で検出され、PID制御部34でその相対位置の偏差に応じたモータ駆動制御指令値が設定されて、アシストアクチュエータ2の電動モータが駆動される。アシストアクチュエータ2の駆動出力は、ウォーム21によりウォームホイール16に伝達され、第2回転部17が回転し、コントロールケーブル4を介して自動変速機5の制御アーム51が駆動されて自動変速機のセレクト位置が切り換えられる。
なお、第2回転部17の回転によりコントロールケーブル4が進退することにより、遊び溝131と突起171の相対位置は、中点近傍に復帰する。
つまり、PID制御部34の制御により相対位置変位量を、相対位置の中点近傍に保持することにより、図8(a)〜(c)に示すようにセレクトレバー11の操作による動きに追従させて自動変速機の制御アーム51を駆動して、セレクト位置を切り換えることになる。
この動きは、あたかもセレクトレバー11と自動変速機5の制御アーム51がコントロールケーブル4で接続されているかのような動きとなる。
なお、例として、PレンジからRレンジに移動させる際の相対位置の変化状態を図7に示す。セレクトレバー11に入力される角度を操作角、制御アーム51の角度を作動角とした場合、操作角と作動角の関係は、非連結状態を保ちつつ図7に示すような状態となる。つまり、制御開始当初は、操作角に対して作動角が遅れて追従し、ディテントによる次レンジへの吸い込み力によって、制御後半は、操作角に対して作動角が先行するのである。
[操作フィーリングの向上作用]
実施例1では、上記に説明したように通常の制御が行われている場合、第1回転部13の遊び溝131と、第2回転部17の突起171の相対位置が中点に保たれるため、操作の途中で、第1回転部13と第2回転部17が機械的伝達系として接続して、そのショックがセレクトレバー11に伝達されて操作フィーリングを低下させてしまうことがない。
これにより、実施例1における操作フィーリングは、セレクト部1のチェック機構部14のみによって生成されることになる。よって、溝部142とピン141におけるカム山の形状、大きさ、ばねの強さ等を、従来に対して小さいセレクトレバー11の軽い操作フィーリングを非常に良好にする構成にできるのである。
[急な坂道における発進時の操作フィーリングの向上作用と小型軽量化]
急な坂道を発進しようとしてPレンジからDレンジへセレクト操作する場合には、パーキングロッドを引き抜く力が大きくなるため操作力が重くなる。本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、このように負荷が大きい場合には、遊び溝131の端部に突起171が当接する、つまり遊び機構における遊び量がない状態となってドライバのセレクトレバー11へ入力される操作力が第2回転部17、コントロールケーブル4に伝達され、これにアシストアクチュエータ2の電動モータのアシスト力を加算してパーキングロッド56を引き抜くため、操作フィーリングとしては軽い操作となり、システムとしては、電動モータの定格を小さくできシステムの小型軽量化となる。
[急激なシフト操作における操作フィーリングの向上作用とコスト低減作用]
本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置において、急激なセレクト操作をした場合には、遊び溝131の端部に突起171が当接する、つまり遊び機構における遊び量がない状態となってドライバのセレクトレバー11へ入力される操作力が第2回転部17、コントロールケーブル4に伝達され、これにアシストアクチュエータ2の電動モータのアシスト力が加算される。よって、操作フィーリングとしては軽快な操作となり、システムとしては、電動モータへの応答性の要求が緩和され、モータの定格小型化となる。
[セレクトレバーと自動変速機の制御アームの機械的連結]
さらに、実施例1において、フェール時には、セレクトレバー11を、非連結状態の位置範囲を超えて操作すれば、その操作方向において、可動量つまり遊び量がなくなり、連結状態となって、コントロールケーブル4を介して、その操作力によって、自動変速機5の制御アーム51を操作することができる。
[相対変位のゼロ点について]
実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、セレクトレバー11が操作されておらず、遊び溝131と突起171の相対位置が中点にある際には、セレクトレバー11側と自動変速機5側は、以下の状態になっている。
セレクトレバー11とセレクトレバー11に連結されている部材は、チェック機構14のピン141が谷部142aの底に安定して位置することにより安定する。
自動変速機5の制御アーム5と制御アーム51に連結されている部材は、ディテントピン55がディテントプレート53の谷部53bの底に安定して位置することにより安定する。
よって、操作及び制御から解放された際には、相対変位がゼロ点である中立状態は、安定した位置となる。
しかしながら、相対変位を検出する位置センサ6や、チェック機構14のバネ、ディテント機構のバネ板54などの経時変化等により、相対変位がのゼロ点における位置センサ6のセンサ出力値が変動する可能性がある。
この変動が生じると、例えば、変動値がアシストアクチュエータ2の制御開始判定値に達して、アシストアクチュエータ2が起動し、相対変位量がゼロ、具体的にはゼロに近い設定量以下となり、制御が終了すると、ゼロ点変動により、またアシストアクチュエータ2が制御開始となり、駆動、停止を繰り返す振動を生じることになる。また、このほかにも、不要な制御が働くことになり、問題となる。
本実施例1では、これに対し、機械的な安定点としてのゼロ点と制御におけるゼロ点とを、良好な条件下で合致させる。
[ゼロ点補正処理]
図9に示すのは、コントローラ3で実行されるゼロ点補正処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS11では、相対変位量(相対角)を検出する。
ステップS12では、アシストアクチュエータ2の制御が停止状態であるかどうかを判断し、制御停止ならばステップS15へ進み、制御状態であればステップS13へ進む。
ステップS13では、イグニッションスイッチがOFFであるかどうかを判断し、OFFであるならばステップS16へ進み、ONであるならばステップS14へ進む。
ステップS14では、PID制御によるアシストアクチュエータ2の制御が行われる。
ステップS15では、相対変位量の定常値を演算する。
ステップS16では、アシストアクチュエータ2のモータを振動させるような駆動を行なわせる。
ステップS17では、相対変位量を検出する。
ステップS18では、検出した相対変位量が予め設定した最大値と最小値の間の範囲内(最小値≦相対変位≦最大値)であるかどうかを判断し、範囲内ならばステップS19へ進み、範囲外ならばステップS21へ進む。
ステップS19では、相対変位量が定常値に対して設定された範囲内(定常値-X≦相対変位≦定常値+X)かどうかを判断し、範囲内ならばステップS20へ進み、範囲外ならばステップS21へ進む。
ステップS20では、学習値=(前回学習値×3+相対変位)/4の式に基づき、学習値を演算し、ゼロ点補正値とする。
ステップS21では、処理を終了し、電源をOFFにする。
[ゼロ点補正作用]
実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、ステップS12の判断により、P・R・N・D・Lがセレクトされた操作停止時に、相対変位量の定常値を演算部314によるローパスフィルタの演算で算出しておく。車両が使用される時間においては、操作状態の時間が占める割合は短いものである。そのため、ローパスフィルタの演算で、充分な定常値を得られることになる。
そして、車両の使用が終わる際には、Pレンジ位置で停止することになる。この車両の使用終わりのタイミングは、道路の凹凸等の振動などの外的要因がないゼロ点を検出するのに適した状態である。これをステップS13の処理、言い換えると出力切替部315において、イグニッションOFFで判断する。
イグニッションがOFFになると、ステップS16の処理で、状態遷移部36は、切替器35を切り替えてPID制御部34の制御指令値がモータ駆動制御部37へ入力されないようにする。さらに、状態遷移部36は、アシストアクチュエータ2のモータに振動的な駆動をさせる制御指令値をモータ駆動制御部37へ出力し、駆動させる。この振動的な駆動は、徐々に弱くなるものでも、一定の振動的なものでもよい。すると、自動変速機5のディテント機構において、ディテントピン55が谷部53bの底以外の部分に摩擦等(ケーブルの摩擦を含む)で位置していても、動的な摩擦の状態に強制的にされることで、谷部53bへ確実に移動する。
この際に、セレクトレバー11側のピン141が谷部142aから大きく離れていると、突起171と遊び溝131の係合により、谷部142aへ導かれることになる。
このようにして、強制的に機械的な安定状態にした後、位置センサ6により相対変位量が検出され、この相対変位量が絶対値として、最小と最大の間の設定範囲内であり、定常値との差が所定の範囲内となる合致した値となると、この相対変位量を学習値の演算に取り込む。この学習は、上記式に示すように、以前の学習値に対して、一定の変化量を超えない範囲で更新される。
そして、次の起動後の演算には、学習したゼロ点が使用される。
本実施例1では、ゼロ点の測定に適した状態を強制的に生成し、その状態で検出した相対変位量をゼロ点としてふさわしいかどうかをその値と、定常値との差で判断し、それを1/4を更新する学習値に取り込むのである。つまり、非常に精度よく、かつ慎重なゼロ点の更新が、車両の使用終了毎に行われることで、初期の良好な操作フィーリング、良好なアシストアクチュエータの制御が長期の使用によっても、維持されることになる。
また、ゼロ点の学習値としての候補となる相対変位量の検出は、イグニッションがOFFのときに測定される。これは、車両が非使用時のレンジ位置であるPレンジ位置という必ず一定のレンジ位置での測定を意味し、安定した条件となり、学習値を安定させる。また、イグニッションOFF後、振動させた、その後の検出という。時間の経過により、操作者が手をセレクトレバー11のセレクトノブ12に乗せた状態である手乗せ状態の可能性を排除する。また、この状態では、温度的にも安定している。
さらに説明すると、学習値に採用される値は、定常値に対して設定された範囲内で合致した値が採用される。このことは、上記説明のように、強制的に生成した安定状態で、且つ安定した状態となる条件下で検出したゼロ点と、実際の車両の使用状態で、且つ長い時間で測定されたゼロ点の合致したものを学習値に採用するのであり、両者が考慮された学習値を演算することになる。言い換えると、測定のために作り出した定常状態におけるゼロ点を重視しつつ、実際の使用状態に合わせ込んだゼロ点を演算する。よって、このゼロ点を用いたアシストアクチュエータ2の制御は、経時変化等があっても、安定した制御にすることができ、初期の良好な操作フィーリングを長期間維持する性能の発揮を行うことができる。
次に効果を説明する。
本実施の形態の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
(1)セレクトレバー11は従来のセレクトレバーよりも車室内空間への突出量が150mm程度少なく、さらに、セレクトレバー11と制御アーム51は遊び量を持ってコントロールケーブル4を介して連結されているため、従来品よりも車室内レイアウトの自由度が大きく、インストルメントパネル等、車室内の任意箇所にセレクトレバー11を設定できる。
また、セレクトレバー11と制御アーム51がコントロールケーブル4によって、遊び量を有して機械的に連結されているため、アシストアクチュエータ2やコントローラ3がフェールした場合でも、ドライバは手動でセレクト位置を切り換えることができる。
また、第1回転部13の遊び溝131、第2回転部17の突起171の係合により非連結状態と連結状態とを設け、設定遊び量内で中立状態を保持するため、通常の操作の際に非連結状態から連結状態となることによる違和感を生じないようにできる。
また、実施例1においては、通常の状態を非連結状態とするため、連結状態の際に受ける後段の摩擦抵抗を受けることなく、セレクトレバー11の小型化に合わせた軽い力で操作する良好な操作フィーリングをセレクト部1のチェック機構部14で生じさせることができる。
また、実施例1においては、非連結状態の遊び量を有するため、セレクトレバー11側と自動変速機5側の組付の際に互いに同期させる調整等を簡略化でき、車両への組付性を向上させることができる。
また、セレクト操作系の負荷が過大となる急な坂道での発進や急激なセレクト操作の際には、ドライバの操作力にモータのアシスト力が加わり、操作を軽快にできる。また、操作力を伝達できるために、システムとしてモータ定格の小型化やモータへの応答性要求の緩和化ができる。
さらに、本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置におけるシフトバイワイヤシステムに対する有利な作用効果について、比較して説明する。
上記に挙げた作用効果において、(A)通常時は、手動操作力を自動変速機に伝達することなくアクチュエータの作動力によりレンジ切り換えを行う。(B)フェール時は、アクチュエータの作動力を用いることなく、手動操作力によりレンジ切り換えを行う。(C)過大な負荷が生じる場合には、手動操作力とアクチュエータの作動力を加算したものによりレンジ切り換えを行う(アシスト状態)。特に(B),(C)は、シフトバイワイヤシステムに対し有利な作用効果である。
さらに、(A)と(C)の状態も可変であることが有利である。つまり、本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、走行状況に応じて、ドライバの操作力とアシストアクチュエータによるアシスト力の比率を変えることができる。例えば、走行速度が高い時にRレンジからPレンジにシフトしようとする場合に、モータのアシスト力を弱めることにより、ドライバの操作力を高くして(操作を重くして)フィンガータッチの誤セレクトによって車が急停止することが防止できる。このように、操作フィーリングの向上に加えて、誤セレクトの防止や、それにつながるものを抑制することが操作を重くすることで実現できるのである。
さらにシフトバイワイヤシステムと比較すると、ポテンショメータ(位置センサ)のゼロ点の経時移動や電源電圧の変動、回路入力電圧のドリフトなどの外乱に対して、シフトバイワイヤシステムでは制御系の応答性や位置決め精度が劣化しやすい。本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では、制御系に多少の変動があってもドライバはメカリンクを通じてその変動分を吸収して操作できるためシステムのロバスト安定性に優れている。
さらに、シフトバイワイヤシステムがシステムダウンした際には、非常用レバーを探して通常と異なる操作をする必要がありパニックに陥ったドライバには負担が大きい。本実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置では操作力が重くなるものも通常と同様のセレクト操作のまま平常心で運転を続けられる。
さらに、実施例1では、セレクトレバー11及び第1回転部13を含むセレクトレバー側機構と、自動変速機5の制御アーム51及び第2回転部17を含めたセレクト位置切換装置側機構の力学的安定位置を相対変位が0と設定するゼロ点補正部31及び相対変位ゼロ点記憶部32を設けたため、機械的な安定点を常にゼロ点に合わせておくことができ、制御の安定性を保つことができる。
(2)基点設定手段は、相対変位量の定常値を演算する演算部314と、セレクトレバー11の操作終了を判定する出力切替部315と、操作終了された時点の相対変位量と定常値を比較し、設定した範囲内であれば相対変位量を相対変位が0の基点として学習する判定部311及び相対変位ゼロ点記憶部32とを備えたため、定常化することにより安定した値として測定される定常値と、操作が終了した安定した状態で測定される測定値とが合致する値を学習値に取り込むことにより、さらに精度よく機械的な安定点を常にゼロ点に合わせておくことができ、制御の安定性をさらに保つことができる。
(3)セレクトレバー11及び第1回転部13を含むセレクトレバー側機構と、自動変速機5の制御アーム51及び第2回転部17を含めたセレクト位置切換装置側機構の力学的安定位置に、状態遷移部36によりアシストアクチュエータ2を駆動して強制的に位置させるため、機械的な安定点でのゼロ点測定を確実にすることができる。
さらに、実施例1について説明しておく。実施例1の自動変速機のセレクトアシスト装置においては、強制的に機械的安定点へ移行させるのを、自動変速機5の制御アーム51とこれに連結する第2回転部17側に行い、セレクトレバー11及び第1回転部13側には積極的には、行っていない。これに対し、例えば状態遷移部36の指令により第1回転部13と第2回転部17を機械的に連結する手段を設けてもよい。この手段を設ければ、セレクトレバー側をも確実に強制的に機械的安定点にできる。
実施例2は、アシストアクチュエータ2の駆動を行なわない例である。
図10に示すのは、コントローラ3で実行されるゼロ点補正処理の流れを示すフローチャートである。
なお、図9と同様の処理については、同じ符号を付して、説明を省略する。
ステップS25は、イグニッションスイッチがOFFであるかどうかを判断し、OFFであるならばステップS18へ進み、ONであるならばステップS14へ進む。
実施例2においては、イグニッションスイッチがOFFとなった後に、強制的に機械的な安定点への移行を行わずに、相対変位量を検出する。
振動的な駆動が行なえない両側からの要求があるような場合には、このようにイグニッションスイッチOFF後に、相対変位量のゼロ点を検出するようにしてもよい。
その他構成、作用効果は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3は、相対変位量から、操作終了を判定し、相対変位量のゼロ点を測定する例である。
図11は実施例3におけるコントローラの制御ブロック図である。
ゼロ点補正部38は、相対変位量から操作終了を判断し、相対変位量のゼロ点を検出し、定常値と比較し、設定範囲内で合致している場合に学習演算を行い、相対変位ゼロ点記憶部32へ出力し記憶させる。
この際には、相対変位量が安定した後、時間と相対変位から操作終了を判定し、相対変位量のゼロ点を測定する。
このように操作終了は、イグニッションスイッチ以外の方法により、判定するものであってもよい。
その他構成、作用効果は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を実施例1〜実施例3に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
セレクトレバー11の形状や大きさは任意であり、指先で操作可能なスイッチ形状としてもよい。
位置センサの例として、ブラシと基板の接触位置が可変するポテンショメータを例として挙げておく。
また、相対変位量検出手段として、支点軸19の部分には、固定部材に対する第1回転部13のストローク角度、つまりセレクトレバー11の操作角度を検出する位置センサ61(操作位置検出手段に相当する)を設け、さらに支点軸19の部分には、固定部材に対する第2回転部17のストローク角度、つまり、コントロールケーブル4を介して自動変速機5の制御アーム51の回転位置を検出する位置センサ62(作動位置検出手段に相当する)を設けるようにしてもよい。この場合には、位置センサ61で検出した操作位置と、位置センサ62で検出した作動位置の偏差を演算することにより、相対変位量を得る。
また、この場合には、位置センサ61,62の検出位置により操作終了を判定するようにしてもよい。
実施例1〜実施例3では、相対変位許容連結機構の例として遊び連結機構を示したが、遊び連結機構以外であっても、例えば、限界弾性変位量までの弾性変位を許容しつつ両連結部材と連結する弾性連結機構であってもよい。
弾性連結機構について具体的に説明すると、実施例1において、第1回転部13の遊び溝131に係合して遊び溝131内に位置する突起171に対し、遊び溝131の両端側から中点位置に向かって突起171を付勢するようにバネを両側に設ける。チェック機構部14は設けない。すると、自動変速機5のディテント力によりコントロールケーブル4を介して作動位置に回転して位置する第2回転部17の突起171によりバネが伸縮され、バネ力により第1回転部13つまり、セレクトレバー11の位置が決まる。弾性連結機構では、このようにバネを介して自動変速機側のディテントを伝達することでセレクトレバー11への操作反力が生成される。また、制御は、同様に遊び溝の中点位置、つまり弾性変位量を0にするよう制御されることで、セレクトレバー11の操作に自動変速機5の作動が追従する動きをさせるのである。この弾性連結機構も相対変位許容連結機構の例である。
実施例1〜実施例3では、遊び連結機構の例として、遊び量を許容する溝と
突起、アシストアクチュエータをセレクト部に設けたが、図12に示すように、第2回転部17及びアシストアクチュエータを自動変速機5に設けるようにしてもよい。図12を参照して具体的に説明すると、自動変速機5の制御アーム51を第2回転部17に接続して設け、第2回転部17の回転によって制御アーム51がレンジ位置を切り換える構造にする。この第2回転部17には、ウォームホイール16を設け、アシストアクチュエータ2のウォーム21を係合させる。よって、アシストアクチュエータ2は自動変速機5側に設ける。セレクトレバー11が設けられた第1回転部13の遊び溝131内を移動する突起171には、コントロールケーブル4の一端を取付け、他端を第2回転部17に取り付ける。このような構成であってもよい。
また、遊び連結機構の例として、遊び連結機構、アシストアクチュエータをコントロールケーブルの途中に設けた例を図13、図14に示す。
この例においては、遊び連結機構は、コントロールケーブル8aとコントロールケーブル8bの接続部分で形成されるとともに、位置センサ71によりその相対変位量が検出される。セレクトレバー11側のコントロールケーブル8bは、ジョイント91により入力レバー92に接続し、自動変速機5側のコントロールケーブル8eは、ジョイント96により出力レバー95に接続する。この入力レバー92と出力レバー95は、同一の回転軸となる出力軸94に接続した構造にする。出力軸94には、ウォームホイール93を設け、アシストアクチュエータの電動モータ97の出力軸にウォーム98を設けてウォームホイール93と係合させる。このようにコントロールケーブルの途中に遊び連結機構、アシストアクチュエータを設ける構成にしてもよく、また、遊び連結機構における相対位置変位量が発生する部分で直接、変位量を検出するようにしてもよい。
第1実施例の自動変速機の構成を示す側面図である。 アクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。 コントローラの制御ブロック図である。 自動変速機のディテントの構造を示す斜視図である。 コントロールユニットで実行されるレンジ切り換え制御の処理の基本的な流れを示すフローチャートである。 P→Rレンジ方向においてセレクトレバーに発生する操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジへの操作におけるセレクトレバーの操作角とアクチュエータの作動角、及び相対位置の特性を示す説明図である。 セレクトレバーの操作とアクチュエータの動作を示す説明図である。 コントローラで実行されるゼロ点補正処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2におけるコントローラで実行されるゼロ点補正処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3におけるコントローラの制御ブロック図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置の他の例を示す図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置の他の例を示す図である。 実施例の自動変速機のセレクトアシスト装置の他の例のリンク部分を示す図である。
符号の説明
1 セレクト部
11 セレクトレバー
12 セレクトノブ
13 第1回転部
131 遊び溝
14 チェック機構部
141 ピン
142 溝部
142a 谷部
16 ウォームホイール
17 第2回転部
171 突起
18 ケーブル取付レバー
19 支点軸
2 アシストアクチュエータ
21 ウォーム
3 コントローラ
31 ゼロ点補正部
311 判定部
312 保持器
313 保持器
314 演算部
315 出力切替部
32 相対変位ゼロ点記憶部
33 加算器
34 PID制御部
35 切替部
36 状態遷移部36
38 ゼロ点補正部
4 コントロールケーブル
5 自動変速機
51 制御アーム
52 回転シャフト
53 ディテントプレート
53a カム山
53b 溝(谷部)
54 バネ板
55 ディテントピン
56 パーキングロッド
57 カム状プレート
58 パーキングギア
6 位置センサ
7 イグニッションスイッチ
61 位置センサ
62 位置センサ
8a コントロールケーブル
8b コントロールケーブル
8e コントロールケーブル
91 ジョイント
92 入力レバー
93 ウォームホイール
94 出力軸
95 出力レバー
96 ジョイント
97 電動モータ
98 ウォーム

Claims (3)

  1. セレクトレバーと自動変速機のセレクト位置切換装置とがセレクト操作力伝達系により連結され、前記セレクト操作力伝達系にはドライバによるセレクト操作力をアシストするアシストアクチュエータが設けられた自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記セレクト操作力伝達系を、セレクトレバーに連結した第1連結部材と、前記セレクト位置切換装置に連結した第2連結部材と、限界量までの相対変位を許容しつつ前記両連結部材を連結する相対変位許容連結機構と、を有する構成とし、かつ、前記アシストアクチュエータを第2連結部材に設定し、
    前記アシストアクチュエータの駆動を制御するアシスト制御手段を設け、
    相対変位量を検出する相対変位量検出手段を設け、
    前記アシスト制御手段は、相対変位が0に近づくよう駆動指令値を演算する駆動指令値演算手段を備え、
    前記セレクトレバー及び前記第1連結部材を含むセレクトレバー側機構と、前記セレクト位置切換装置及び前記第2連結部材を含めたセレクト位置切換装置側機構の力学的安定位置を相対変位が0と設定する基点設定手段を設けた、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記基点設定手段は、
    相対変位量の定常値を演算する定常値演算手段と、
    セレクト操作の操作終了を判定する操作判定手段と、
    操作終了された時点の相対変位量と前記定常値とを比較し、設定した範囲内であれば前記相対変位量を相対変位が0の基点として学習する学習手段と、
    を備えた、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    セレクトレバー側機構とセレクト位置切換装置側機構の力学的安定位置に、前記アシストアクチュエータを駆動して強制的に位置させる、
    ことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
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