JP5611357B2 - 放射線計測装置 - Google Patents
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Description
その測定において、半導体検出器では電荷が生じるので、そのまま電気信号として出力される。またシンチレータ(Scintillator)では発光が生じるため、光電子増倍管などで電気信号に変換されて、信号出力される。一般的にこれらの検出器からの出力信号は微弱であるため、検出器出力は積分機能を備えた前置増幅器(プリアンプ)に入力されて、増幅される。この前置増幅器からのパルス信号の波高値、すなわちピーク値を精度良く測定することが、放射線のエネルギーを精度良く得ることになる。
アナログ放射線スペクトル測定装置において放射線が連続して入射する場合、パルス信号も連続して発生することになる。ここでパルス信号の時間間隔が短くなってくると、事前に生じたパルス波形と干渉してパルス波高値の測定精度が悪化する。
例えば、次のパルスが前のパルスの信号の減衰期間中に重なると、その波高値は本来の数値より小さくなる。これを防ぐためのアナログ回路としてポールゼロキャンセラ回路が使用されている。
またアナログ放射線スペクトル測定装置において調整が最適でない場合には、パルスが連続して生じたときにベースラインがシフトすることがある。これを防ぐためにベースラインレストアラ回路が使用されている。
さらに極端にパルスの間隔が短い場合、直前のパルスが減衰しないうちに次のパルスが重畳してパイルアップという現象が生じ、これを回避するためにパイルアップリジェクト回路が用いられる。
特許文献2には、パイルアップリジェクト回路が開示されている。
また、非特許文献1には、前記したポールゼロキャンセル回路(p.673)、ベースラインレストアラ回路(p.677)、パイルアップリジェクト回路(p.722)に関する技術が記載されている。
非特許文献1には、波形の変化時間より短い時間、すなわち高速で常にサンプリングを行うディジタル波高分析技術(p.736)が記載されている。
また、特許文献3には前記したようにサンプリングされた信号を演算する技術が開示されている。
殊に検出器数が膨大な場合にはその影響が大となる。例えば核医学診断装置として用いられるガンマカメラや、単光子放出断層撮影(SPECT)装置などのイメージング装置においては、検出器数およびその信号処理回路数が数千以上にも達する。このような場合には、回路調整の実行や複雑な低雑音回路の採用は困難である。
また、ディジタル波高分析技術を採用した場合には、検出器数が多いと処理すべきデータ数が非常に増大するという問題がある。そのためディジタル回路の規模が膨大となり、また高速かつ大量の演算による処理回路の発熱対策も困難になるという問題があった。
すなわち、放射線のフォトンを個々に検出する検出器と、前記検出器の信号を増幅する前置増幅器と、前記前置増幅器の信号を波形整形する波形整形増幅器と、前記波形整形増幅器のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器のディジタル信号出力を演算処理するディジタルデータ処理装置と、を備えた放射線計測装置であって、前記検出器に入力した放射線のフォトンのパルスの時間間隔とエネルギー値を含むエネルギー情報を前記前置増幅器および前記波形整形増幅器により処理した複数のパルス信号の波高値により得るとともに、前記ディジタルデータ処理装置において、前記A/D変換器によりディジタル値化された現在のパルス波高値の情報と事前に生じたパルスの発生時間の情報と事前に生じたパルス波高値の情報とを演算することで、現在のパルス波高値の基準電位からの偏差を算出して現在のパルス波高値を補正する。
(第1実施形態)
<放射線計測装置の回路構成(第1実施形態)>
図1は本発明の第1実施形態の回路構成(装置構成)を示したブロック図である。
図1において、検出器111はガンマ線119が入力すると、そのエネルギー(1フォトンのエネルギー)を反映した電荷信号120を出力する。検出器111の出力端子は前置増幅器(プリアンプ)112の入力端子に接続されている。
ガンマ線119のエネルギーを精度よく得るためには、前置増幅器112からのパルス信号の波高値すなわちピーク値を精度よく測定すればよい。
電荷信号120は、帰還型の前置増幅器112に入力して、積分される(キャパシタ132の作用)とともに増幅され、前置増幅器112からパルス信号121が出力される。
なお、前置増幅器112の出力端子と入力端子の間に、並列に接続された、帰還抵抗133と帰還キャパシタ132とが接続されている。このため、電荷信号120が入力し、パルス信号121が出力しても、前置増幅器112は飽和せずに、パルス信号121は帰還抵抗133と帰還キャパシタ132との時定数で減衰する。具体的にはこの時定数は50マイクロ秒から500マイクロ秒程度が選択される。
したがって、パルス信号121は直流成分がキャパシタ131で除かれて、交流成分のみが波形整形増幅器113へ入力される。
なお、キャパシタ131によって直流成分を取り除くのは、波形整形増幅器113における零点からの偏差をなくし、検出信号成分のみを増幅するためである。
波形整形増幅器113は、微分回路(不図示)および積分回路(不図示)で構成されており、その時定数は通常、電荷信号120の積分時間を確保しつつ、雑音を最小限とするよう選択される。
波形整形増幅器113の機能は、バンドパスフィルター機能と増幅機能とを備えている。バンドパスフィルターの機能により、高周波成分と低周波成分、つまりは雑音成分を取り除き、検出信号成分のみを増幅機能により増幅する。
波形整形増幅器113の出力端子122はA/D変換器(Analog-to-Digital Converter)114の入力端子へ接続されている。
A/D変換器114は、アナログ信号である出力信号(122)のピークを検知すると、ピーク電圧をホールドし、ディジタル値化(波高値データ115)する。また、ピークを検知すると同時にタイミングデータ発生器124にトリガ信号125を送信する。
なお、エネルギースペクトルの特性図は、ピーク値とパルス数との関係をプロットしてグラフ化したもので、特定のエネルギーのガンマ線やX線が入射した場合にはエネルギースペクトルにはピークとして現れる。このピークが細いほど、放射線に対するエネルギー識別能力(エネルギー分解能)が高いことになる。
以上、第1実施形態の装置構成を説明したが、次に電荷信号120が連続して入射した場合について、その動作を説明する。
図2は電荷信号120(図1)が連続して入射した場合における、波形整形増幅器113の出力の信号波形図である。なお、波形整形増幅器113の出力の信号波形図であって、増幅率や高周波成分と低周波成分において異なる点はあるが前置増幅器112の出力のパルス信号121の状況を概ね反映している。
第1のパルス208は、基準電位点であるベースライン210に対して正しい波高値202を示す。なお、第1のパルス208の波形は、矩形波に近い電荷信号120(図1)を積分したパルス信号121(図1)の波形に対応している。
第1のパルス208は減衰するが、前置増幅器112(図1)と波形整形増幅器113(図1)との間にキャパシタ131(図1)があって、回路が交流結合となっているため、出力信号206が示すようにベースライン210を通り過ぎて、極性が反転してから帰還抵抗133と帰還キャパシタ132との時定数にしたがって減衰する。つまり、ベースライン210に近づいていく。
なお、第1のパルス208で示した波形の正側の積分値と、出力信号206で示した波形の負側の積分値とは概ね等しくなるように動作していく。
なお第2のパルス209は、第1のパルス208から時間207(t207)だけ経過してから生じたものである。
したがって、第2のパルス209の正しい波高値203(VP203)を求めるには演算をする必要があり、以下にその方法について説明する。
図2において、波高値202(VP202)および波高値203(VP203)および時間207(t207)のディジタル値は、演算器117(図1)へ送られ、演算器117はこれらを使用して偏差204(V204)を演算して求める。
偏差204(V204)は、計測回路に起因して生じるもので、演算により求めることができる。すなわち波高値203(VP203)は、補正後波高値データ130(VPS130)へ修正されてデータ収集装置118へ送られる。その演算として、
VPS130=VP203
+k1×[VP202×cos(t207/k2)×exp(−t207×k3)〕
・・・(式1)
を使用する。ここでk1、k2、k3は計測回路に依存する係数である。
式1の演算により補正後波高値データ130(VPS130)は、正しい波高値203(VP203)に近い値とすることができ、結果としてガンマ線119のエネルギー値測定誤差が小さくなる。その結果、ガンマ線119が頻繁に入射する条件、すなわち高計数率の条件においても高精度にそのエネルギー値を求めることが可能となる。
次に第2実施形態について述べる。本実施形態では、第1実施形態の場合よりさらに頻繁に電荷信号120が入射した場合でも、エネルギー値を精度良く測定可能な放射線計測装置の例を説明する。
本実施例の回路構成(装置構成)は、第1実施形態における図1と基本的には同じ構成である。ただし、演算器117は、電荷信号120が連続して複数発生した場合に対応した演算器の構成が必要となる。
図3は、図1における回路構成(装置構成)の放射線計測装置に、電荷信号120が4回連続して発生した場合における波形整形増幅器113の出力波形を示した信号波形図である。この図3では、図2と共通する部分には図2と同じ符号を付している。
すなわち、時系列順に第1のパルス208、第2のパルス209、第3のパルス307、第4のパルス308が生じている。ここで第2のパルス209、第3のパルス307、第4のパルス308は、事前のパルス信号が減衰しないうちに連続して生じている。
また、符号305は第4のパルス308の後の出力波形の出力信号305である。
また、符号309は第4のパルス308の観測される波高値309(VP309)であり、符号312は第3のパルス307の観測される波高値312(VP312)である。
また、符号311は第4のパルス308の波高値311(VP311)である。
そこで第2実施形態では補正後波高値データ130(VPS130)を求めるために、以下に示した演算式を用いる。
VPS130=VP203
+k1×[VP312×cos(t304/k2)×exp(−t304×k3)〕
+k1×[VP201×cos(t303/k2)×exp(−t303×k3)〕
+k1×[VP202×cos(t306/k2)×exp(−t306×k3)〕
・・・(式2)
ただし、t303=t304+t302
t306=t304+t302+t207
である。
ただし、図3に示すようなパルス4回を考慮した式2を基に演算する第2実施形態では、図3に示すようなパルス4回の場合は勿論のこと、図2に示すようなパルス2回を含めて、パルス4回以下であれば正確な測定が可能となる。
次に第3実施形態について述べる。本実施形態では、第1実施形態の場合よりさらに短時間に次のパルスが生じた場合に対応して本発明を実施した例を示す。
本実施例の回路構成(装置構成)は、第1実施形態における図1と基本的には同じ構成である。ただし、演算器117は電荷信号120がさらに短時間に次のパルスが生じた場合に対応した演算器の構成が必要となる。
図4は、図1における装置構成の放射線計測装置に電荷信号120がピークとなった直後に次の電荷信号120が生じた場合における、波形整形増幅器113の出力波形を示した図である。なお、図4においては、第1のパルス208があり、そのパルス波形が反転する前に第2のパルス409が重なった状態を示している。この図4では、図2と共通する部分には図2と同じ符号を付している。
なお、符号407は、第1のパルス208から第2のパルス409の間の時間407(t407)である。また、符号401は、第2のパルス409の観測される波高値401(VP401)である。符号403は、第1のパルス208の最後の出力値と第2のパルス409の観測される波高値401(VP401)との差の電圧値(VP403)である。
VPS130=VP403
+k1×[VP202×cos(t407/k2)×exp(−t407×k3)〕
−k4×[VP202×exp(−t407×k5)〕
・・・(式3)
本実施形態を実施した放射線計測装置では、アナログ回路としてのパイルアップリジェクト回路やパイルアップ補正回路は不要である。
次に第4実施形態について述べる。密度が大きく高エネルギーガンマ線に対する感度が大きい利点を有するが、長い減衰時間成分を有するCdWO4シンチレータ検出器と光電子増倍管とを組み合わせた場合について説明する。
本実施例の回路構成(装置構成)は、第1実施形態における図1と基本的には同じ構成である。ただし、検出器111にCdWO4シンチレータ検出器と光電子増倍管とを組み合わせて用いる。
CdWO4シンチレータは、ガンマ線やX線が入射すると発光する物質で、その発光量はガンマ線の1フォトンに対してそのエネルギーに比例する。この発光は瞬時に生じて終了するわけではなく、有限の時間で最大値となり、その後減衰する特性を示す。このときの減衰に要する時間を減衰時間と称する。さらにシンチレータの種類によってはこの減衰時間を2種類以上有するものがある。CdWO4もその一つで、発光量の40%が減衰時間は1.1μs、60%が減衰時間は14.5μsとなっている。
したがって、図1の構成で、検出器111に備えたCdWO4シンチレータの発光減衰時間が一定とし、次のパルスへの影響を演算により予測して、次のパルスの波高値を補正する。それによって、高計数率時のエネルギー分解能悪化を抑制可能である。したがって、CdWO4シンチレータは密度が大きく、高エネルギーガンマ線に対する感度が大きい利点の放射線計測装置となる。
第2実施形態において、式2は事前の3回のパルスの影響を考慮したものであるが、事前の任意の回数のパルスの影響を考慮したものに拡張することができる。
事前のパルスを考慮すべき個数、すなわち記憶・演算する個数は、信号がベースライン210(図2参照)へ減衰する時間内に発生するパルスの個数で概ね決めればよい。例えば前置増幅器112(図1参照)の減衰時定数が50μsの場合、50μsの間に発生する平均のパルス数を設定すればよい。
また、三角関数や指数関数の演算においては任意の入力値を演算する回路機能でも、予め設定された数値表から引き出す回路方式でもよい。
また、実数領域で演算する三角関数と指数関数を、複素領域で一括して取り扱う演算(複素領域に拡張した指数関数)でもよい。
また、演算器117の回路は、ハードウェアでも、ソフトウェアでも、またそれらの混成によって構成してもよい。
次に本実施形態の特徴を明らかにするために、本実施形態とは異なる比較回路を示す。そして比較し、それらの特性や効果の相違を後記する。
放射線計測装置の比較回路例1を図6に示す。(図5については後述する。)
図6は、比較回路例1であるアナログ放射線スペクトル測定装置の回路構成を示す回路ブロック図である。図6において、波形整形増幅器613は、ポールゼロキャンセル回路(不図示)、ベースラインレストアラ回路(不図示)、パイルアップリジェクト回路(不図示)をすべて搭載している。また、波形整形増幅器613から出力された信号は、A/D変換器614でパルス波高がディジタル値され、演算などの処理をすることなく直接、データ収集装置618へ送られる。
本実施形態(第1〜3)の放射線計測装置を前記比較回路例1(図6)の放射線計測装置と比較した結果を図5に示す。
図5において、横軸は放射線の計数率(Counts/s)であり、縦軸はエネルギー分解能(百分率%)である。なおエネルギー分解能とは観測されるエネルギースペクトルにおいて、ピークの半値幅をピークの横軸位置で除した値で、これが小さいほどエネルギー弁別能力が良好で高性能であることを示す指標である。
第3の特性線503において、毎秒1000回の計数率ではエネルギー分解能は4.5%であるが、毎秒10000回の計数率においては7%と悪化している。つまり、第3の特性線503は、計数率の上昇(高計数率)にともなってエネルギー分解能が急激に上昇していることがわかる。エネルギー分解能の値の上昇は、ガンマ線のエネルギー識別能力の低下を意味するものであり、好ましくない。
ディジタル波高分析装置における比較回路例2を図7に示す。
図7は、比較回路例2であるディジタル波高分析装置の回路構成を示す回路ブロック図である。図7において、ガンマ線119が検出器111に入射すると、電荷信号120が発生し、前置増幅器112で積分および増幅される。ここまでは本実施形態の図1と同様であるが、ディジタル波高分析装置では前置増幅器112からの出力パルス信号121は直列キャパシタ131を介して、直接(波形整形増幅器613、図6を介さずに)、高速A/D変換器703に入力される。出力パルス信号121は、非常に細かいサンプリング時間間隔ですべてディジタル化されて波形データ704として出力され、高速演算器705で演算処理が行われた後、データ収集装置718にデータが送られる。
図7のディジタル波高分析装置では、本実施形態(第1〜第3)と同様に、図5における第1の特性線501と同じ結果が得られた。しかし、演算量には大きな差がある。
図8は、電荷信号120が連続して入射した場合における高速A/D変換器703(図7)の入力波形721とサンプリング波形803を示した信号波形図(比較例)である。なお、前置増幅器112の出力信号は波形121(図7)である。
図8において、ディジタル波高分析装置(つまり比較回路例2)ではサンプリング間隔833が20nsの場合、パルス801がパルス間隔811の50μsの期間で変化する場合、パルス1個あたりのサンプリング回数は2500回にも達する。
以上に述べたように、本実施形態を使用する場合、まず、ポールゼロキャンセル回路、ベースラインレストアラ回路、パイルアップリジェクタ回路、パイルアップ補正回路などのアナログ回路による対策手段はすべて不要となる。したがって、アナログ回路としての回路構成が単純化される。このことは検出器数が多い場合に回路を単純化でき、低コストの装置化に大きく寄与する。
112 前置増幅器
113、613 波形整形増幅器
114、614 A/D変換器
115 波高値データ
117 演算器(ディジタルデータ処理装置)
118、618、718 データ収集装置(ディジタルデータ処理装置)
119 ガンマ線
120 電荷信号
121 前置増幅器の出力信号、出力パルス信号、出力波形
122 出力信号、波形整形増幅器の出力信号
124 タイミングデータ発生器(ディジタルデータ処理装置)
125 トリガ信号
126 経過時間データ
130 補正後波高値データ
131 キャパシタ、直列キャパシタ
132 キャパシタ、帰還キャパシタ
133 帰還抵抗
201、309、312、401 測定される波高値
202 測定され、かつ真の波高値
203、311、403 真の波高値
204、310、404 偏差
205、405 波形整形増幅器の出力波形
210 ベースライン
207、302、303、304、306、407 時間
208 第1のパルス
209、409 第2のパルス
307 第3のパルス
308 第4のパルス
501 第1の特性線
502 第2の特性線
503 第3の特性線
703 高速A/D変換器
704 波形データ
705 高速演算器
721 高速A/D変換器の入力波形
801 パルス
803 サンプリングパルス、サンプリング波形
811 パルス間隔
833 サンプリング間隔
Claims (5)
- 放射線のフォトンを個々に検出する検出器と、
前記検出器の信号を増幅する前置増幅器と、
前記前置増幅器の信号を波形整形する波形整形増幅器と、
前記波形整形増幅器のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器のディジタル信号出力を演算処理するディジタルデータ処理装置と、
を備えた放射線計測装置であって、
前記検出器に入力した放射線のフォトンのパルスの時間間隔とエネルギー値を含むエネルギー情報を前記前置増幅器および前記波形整形増幅器により処理した複数のパルス信号の波高値により得るとともに、
前記ディジタルデータ処理装置において、前記A/D変換器によりディジタル値化された現在のパルス波高値の情報と事前に生じたパルスの発生時間の情報と事前に生じたパルス波高値の情報とを演算することで、現在のパルス波高値の基準電位からの偏差を算出して現在のパルス波高値を補正することを特徴とする放射線計測装置。 - 前記ディジタルデータ処理装置における前記ディジタル値化された現在のパルス波高値の情報と事前に生じたパルスの発生時間の情報と事前に生じたパルス波高値の情報とで前記現在のパルス波高値の情報を補正する演算は、代数、三角関数、指数関数のうち少なくとも1つか、あるいは複数を組み合わせた演算を備えたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線計測装置。
- 前記ディジタルデータ処理装置における前記現在のパルス波高値の情報と事前に生じたパルスの発生時間の情報と事前に生じたパルス波高値の情報とで前記現在のパルス波高値の情報を補正する演算は、事前に生じた複数のパルスに対してそれぞれのパルス発生時間およびパルス波高値をディジタル値化して記憶保持し、前記の記憶保持したディジタル値に対して行う演算であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線計測装置。
- 前記ディジタルデータ処理装置における前記現在のパルス波高値の情報と事前に生じたパルスの発生時間の情報と事前に生じたパルス波高値の情報とで前記現在のパルス波高値の情報を補正する演算は、事前に生じた複数のパルスに対してそれぞれのパルス発生時間およびパルス波高値をディジタル値化して記憶保持し、前記の記憶保持したディジタル値に対して行う演算であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の放射線計測装置。
- 前記ディジタルデータ処理装置における前記現在のパルス波高値の情報と事前に生じたパルスの発生時間の情報と事前に生じたパルス波高値の情報とで前記現在のパルス波高値の情報を補正する演算は、事前に生じたパルス波形が反転する前に現在のパルスが発生した場合の演算を備えたことを特徴とする請求の範囲第1項乃至請求の範囲第4項のいずれか一項に記載の放射線計測装置。
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