JP6325343B2 - 放射線測定装置 - Google Patents

放射線測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6325343B2
JP6325343B2 JP2014108223A JP2014108223A JP6325343B2 JP 6325343 B2 JP6325343 B2 JP 6325343B2 JP 2014108223 A JP2014108223 A JP 2014108223A JP 2014108223 A JP2014108223 A JP 2014108223A JP 6325343 B2 JP6325343 B2 JP 6325343B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
count value
value
dose rate
pulse signal
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014108223A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015224894A (ja
Inventor
明仁 山口
明仁 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014108223A priority Critical patent/JP6325343B2/ja
Publication of JP2015224894A publication Critical patent/JP2015224894A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6325343B2 publication Critical patent/JP6325343B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

本発明は、放射線測定装置に関し、特に、放射線の検出に応じてパルス信号を生成し、そのパルス信号の計数値に基づいて放射線測定を行う装置に関する。
近年、放射線についての関心が高まり、放射線測定装置が広く用いられるに至っている。放射線測定装置には、ガイガーミュラー計数管、シンチレータ、半導体素子等を放射線検出デバイスとして用い、単位時間当たりに検出された放射線を示す線量率を測定するものがある。これらの放射線検出デバイスは、放射線が検出されると信号を発生する。放射線測定装置は、検出信号に基づいてパルス信号を生成し、パルス信号についての所定時間当たりの計数値に基づいて線量率を測定する。
以下の特許文献1〜3には、放射線測定装置が記載されている。特許文献1に記載の放射線測定装置は、放射線に応じて発生したアナログパルス信号のうち波高値が所定値を超えるものを波高弁別器によって弁別し、弁別されたアナログパルス信号を計数する。さらに、この放射線測定装置は、アナログパルス信号の波高スペクトルを多重波高弁別器によって測定し、アナログパルス信号についての計数値と波高スペクトルとに基づいて線量率を求める。このような処理によって、波高弁別レベルよりも低い波高値を有するアナログパルス信号のパイルアップによる誤差が補正される。
特許文献2に記載の放射線測定装置は、放射線に応じて発生したアナログパルス信号のうち波高値が所定値を超えるものを波高弁別器によって弁別し、弁別されたアナログパルス信号を計数する。さらに、この放射線測定装置は、アナログパルス信号のうち波高値が所定値以下であり、かつ、ノイズ領域を含まない範囲のものをシングルチャネル波高分析器によって弁別し、弁別されたアナログパルス信号を計数する。そして、波高弁別器によって弁別されたアナログパルス信号に対する計数値と、シングルチャネル波高分析器によって弁別されたアナログパルス信号に対する計数値とに基づいて線量率を求める。このような処理によって、波高弁別レベルよりも低い波高値を有するアナログパルス信号のパイルアップによる誤差が補正される。
特許文献3に記載の放射線測定装置では、異なる有感面積を有する2つの半導体検出器を備える。各半導体検出器は、検出された放射線に応じてパルス信号を生成し、そのパルス信号を計数して線量率を出力する。この放射線測定装置は、2つの半導体検出器から出力された各線量率に基づいて、補正された線量率を求める。
特開2012−7899号公報 特開2012−13563号公報 特開平11−142521号公報
一般に、放射線の検出に応じてパルス信号を発生し、そのパルス信号を計数する放射線測定装置では、放射線の検出頻度が高まると、複数のパルス信号が時間的に重なる。これによって、パルス信号を計数する際に数え落としが生じ、測定される線量率に誤差が生じる。引用文献3に記載の放射線測定装置では、このようなパルス信号の数え落としに基づく誤差を補正し、測定可能な線量率の範囲が拡大されている。しかし、引用文献3に記載されている放射線測定装置では、2つの半導体検出器が用いられるため、構造が複雑となるという問題がある。
本発明は、簡単な構成で線量率の測定可能範囲を拡大することを目的とする。
本発明は、放射線を検出する検出部と、前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、前記第1パルス信号を計数し、前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、前記第2パルス信号を計数し、前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、を備え、 前記第1計数部による前記第1パルス信号の数え落としの頻度が、前記第2計数部による前記第2パルス信号の数え落としの頻度よりも大きくなるように、前記第1パルス幅が、前記第2パルス幅よりも長く設定されていることを特徴とする。
一般に、放射線の検出に応じてパルス信号を生成し、そのパルス信号の計数値に基づいて放射線測定を行う放射線測定装置では、放射線の検出頻度が高くなるにつれてパルス信号の数え落としの頻度が高くなって線量率の測定精度が低下し、測定可能な線量率の範囲が制限される。本発明においては、パルス幅の異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成し、第1パルス信号および第2パルス信号のそれぞれに対する第1計数値および第2計数値の差異に基づいて線量率測定値を求める。第1計数値および第2計数値については、数え落としについて一定の傾向があるため、これらの差異に基づいて線量率を測定することが可能となる。そのため、本発明によれば、各パルス信号に対する数え落としがある線量率の範囲においても、線量率測定を行うことができる。
また、本発明は、放射線を検出する検出部と、前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、を備え、前記線量率演算部は、前記第1計数値と前記第2計数値との差異が所定範囲外であるときに、前記差異値に基づいて前記線量率測定値を求め、前記第1計数値と前記第2計数値との差異が所定範囲内であるときに、前記第1計数値または前期第2計数値の換算に基づいて前記線量率測定値を求めることを特徴とする
一般に、第1計数値および第2計数値についての数え落としの頻度が十分に小さい場合には、第1計数値および第2計数値の差異によらず、第1計数値または第2計数値に基づいて直接的に線量率測定値を求めた方が、処理は単純となる。そこで、本発明においては、第1計数値と第2計数値との差異が所定範囲内であり、第1計数値および第2計数値についての数え落としの頻度が小さい場合には、第1計数値または第2計数値の換算に基づいて線量率測定値を求める。
また、本発明は、放射線を検出する検出部と、前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、を備え、前記線量率演算部は、前記差異値に基づいて、前記第1計数値、前記第2計数値、または前記差異値のうちいずれかを選択する選択部と、前記選択部によって選択された値に基づいて、前記線量率測定値を求める線量率決定部と、を備えることを特徴とする
本発明においては、第1計数値と第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、第1計数値、第2計数値、または差異値のうちいずれかが選択され、選択された値に基づいて、線量率測定値が求められる。これによって、第1計数値、第2計数値、または差異値のうち適切な値を用いた線量率測定が容易となる。
また、本発明は、放射線を検出する検出部と、前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、を備え、前記差異値および前記線量率測定値の関係を予め記憶する記憶部を備え、前記線量率演算部は、前記差異値と、前記差異値および前記線量率測定値の関係とに基づいて、前記線量率測定値を求めることを特徴とする
本発明においては、第1計数値と第2計数値との差異を示す差異値と、線量率測定値との関係が予め記憶されており、その記憶内容に基づいて線量率測定値が求められる。これによって線量率測定が容易となる。
本発明によれば、簡単な構成で線量率の測定可能範囲を拡大することができる。
放射線測定装置の構成を示す図である。 計数値と測定対象の線量率との関係を表す計数値特性を示す図である。 レスポンス値と測定対象の線量率との関係を表す計数値特性を示す図である。
図1には、本発明の実施形態に係る放射線測定装置の構成が示されている。放射線測定装置は、放射線の検出に応じてパルス幅の異なる2種類のパルス信号を生成し、各パルス信号の計数値に基づいて線量率を測定する。
検出部10は、検出された放射線に応じてパルス状の検出信号を増幅部12に出力する。検出部10には、例えば、半導体素子、ガイガーミュラー計数管、シンチレータ等が放射線検出デバイスとして用いられる。シンチレータを放射線検出デバイスとして用いる場合、放射線の検出に応じてシンチレータが発生する光を電気信号に変換する光電子増倍管が用いられる。
増幅部12、波高弁別部14、第1パルス整形部16および第2パルス整形部20は、検出部10で放射線が検出されたことに応じてパルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部を構成する。
増幅部12は、検出部10から出力された検出信号を増幅し、波高弁別部14に出力する。波高弁別部14は、増幅部12から出力された検出信号の波高値が所定の閾値より大きい場合には、その検出信号を第1パルス整形部16および第2パルス整形部20に出力する。
放射線が存在する環境下において、検出部10は次々と放射線を検出し、放射線が検出されるごとに検出信号を増幅部12に出力する。増幅部12は、検出部10から順次出力される検出信号を増幅し、波高弁別部14に出力する。波高弁別部14は、増幅部12から出力される検出信号のうち、波高値が閾値より大きいものを弁別して出力する。これによって、波高弁別部14からは、波高値に応じて弁別された検出信号が次々と第1パルス整形部16および第2パルス整形部20に出力され、検出部10から出力されるノイズが放射線測定に寄与することが抑制される。
第1パルス整形部16は、波高弁別部14から検出信号が出力されたタイミングに応じたタイミングで、パルス幅がT1である第1パルス信号を生成し、第1計数部18に出力する。パルス幅T1は、検出部10の反応時間(放射線が検出された後における検出信号の減衰時間)に対し十分大きい値とする。検出部10にSi半導体素子、NaIシンチレータ等が用いられた場合、反応時間は数100nsecである。この場合には、例えば、パルス幅T1を数μsec程度とする。また、第2パルス整形部20は、波高弁別部14から検出信号が出力されたタイミングに応じたタイミングで、パルス幅がT2である第2パルス信号を生成し、第2計数部22に出力する。パルス幅T1はパルス幅T2よりも長く、T1>T2の関係が成立する。パルス幅T1は、例えば、パルス幅T2の20倍程度とする。
第1パルス整形部16および第2パルス整形部20には、波高弁別部14から検出信号が入力されると共に出力電圧が立ち上がり、所定時間だけその出力電圧を維持した後、出力電圧が立ち下がる単安定マルチバイブレータ回路を用いてもよい。
第1パルス信号および第2パルス信号は、例えば、時間波形が矩形である信号とする。その他、第1パルス信号および第2パルス信号の波形は、台形、三角形等であってもよい。これらのパルス信号のパルス幅は、例えば、信号レベルが波高値の半分まで立ち上がった時から、波高値の半分まで立ち下がった時までの時間として定義される。
第1計数部18は、第1パルス信号を計数し、所定時間当たりの計数値を第1計数値C1として求め、第1計数値C1を線量率演算部24に出力する。第2計数部22は、第2パルス信号を計数し、所定時間当たりの計数値を第2計数値C2として求め、第2計数値C2を線量率演算部24に出力する。
線量率演算部24が実行する処理について説明するため、ここでは、第1計数値C1および第2計数値C2の特性について説明する。図2には、計数値と測定対象の線量率G(測定環境下の線量率)との関係を表す計数値特性が概念的に示されている。横軸は測定対象の線量率G[mGy/h]を表し、縦軸は計数値Cを表す。横軸および縦軸は共に対数スケールである。
第1計数値C1は、線量率Gが第1飽和値G1以下の範囲では、線量率Gに一定比率Aを乗じた値A・Gを有する。線量率Gが飽和値G1より大きくなると第1計数値C1は飽和し、線量率Gの増加に対する増加が小さくなる。さらに線量率Gが大きくなると、線量率Gの増加に対して第1計数値C1は減少する。このように、第1計数値C1が飽和特性を有する理由は、線量率Gが飽和値G1より大きくなると、複数の第1パルス信号が時間的に重なる頻度が高くなり、第1計数部18による第1パルス信号の数え落としの頻度が高くなるためである。線量率GをA倍した値A・Gは、数え落としがない場合の理想的な計数値を表すため、以下の説明では、A・Gを理想計数値と称する。
同様に、第2計数値C2は、線量率Gが第2飽和値G2以下の範囲では、理想計数値A・Gである。ただし、第2飽和値G2は第1飽和値G1よりも大きい。線量率Gが飽和値G2より大きくなると、第2計数値C2は飽和し、線量率Gの増加に対する増加が小さくなる。さらに線量率Gが大きくなると、線量率Gの増加に対して第2計数値C2は減少する。このように、第2計数値C2が飽和特性を有する理由は、線量率Gが飽和値G2より大きくなると、複数の第2パルス信号が時間的に重なる頻度が高くなり、第2計数部22による第2パルス信号の数え落としの頻度が高くなるためである。
また、第1計数値C1に対する飽和値G1は、第2計数値C2に対する飽和値G2よりも小さい。これは、第1パルス信号の方が第2パルス信号に比べてパルス幅が長く、同一の線量率Gに対し、複数のパルス信号が時間的に重なる頻度が高いためである。
図3には、図2の縦軸の値を理想計数値A・Gで割ったレスポンス特性が概念的に示されている。レスポンス特性の横軸は、測定対象の線量率Gを表し、縦軸は、計数値Cを理想計数値A・Gで割った値であるレスポンス値Rを表す。ただし、横軸は対数スケールであり、縦軸は真数スケールである。
レスポンス値Rは理想計数値A・Gに対する計数値Cの比率を表す。レスポンス値が1に近い程、パルス信号の数え落としの頻度が低い。一方、レスポンス値が1より小さい程、パルス信号の数え落としの頻度が高い。
第1計数値C1を理想計数値A・Gで割った第1レスポンス値R1は、線量率Gが第1飽和値G1以下の範囲では1となる。線量率Gが飽和値G1より大きくなると第1レスポンス値R1は1よりも小さくなり、線量率Gが増加するにつれて減少する。
第2計数値C2を理想計数値A・Gで割った第2レスポンス値R2は、線量率Gが第2飽和値G2以下の範囲では1となる。線量率Gが飽和値G2より大きくなると第2レスポンス値R2は1よりも小さくなり、線量率Gが増加するにつれて減少する。
第1レスポンス値R1と第2レスポンス値R2との差異であるレスポンス差Dは、線量率Gが第1飽和値G1より大きくなると、線量率Gが増加するにつれて増加して最大値に達し、レスポンス差Dが最大値となるときの上限線量率Gmを超える範囲では、レスポンス差Dは線量率Gが増加するにつれて減少する。
図1に示される線量率演算部24が、このようなレスポンス特性に基づき線量率測定値を求める処理について説明する。線量率演算部24は、プロセッサによって構成される。線量率演算部24は、記憶部32に記憶されたプログラムを読み込み実行することにより、計数比算出部26、選択部28および線量率決定部30を構成する。
計数比算出部26は、第2計数値C2を第1計数値C1で除した値を計数比γとして求め、選択部28に出力する。計数比γは、第1計数値C1と第2計数値C2との差異を示す差異値としての意義を有する。計数比γは、第2レスポンス値R2を第1レスポンス値R1で除した比に等しく、上述のレスポンス差Dと同様の増減傾向を有する。すなわち、計数比γは、線量率Gが第1飽和値G1より大きくなると、線量率Gが増加するにつれて増加して最大値に達し、レスポンス差Dが最大値となるときの上限線量率Gmを超える範囲では、線量率Gが増加するにつれて減少する。
選択部28は、計数比γが第1閾値TH1以下であるときは、第1計数値C1、第2計数値C2、および計数比γのうち、第1計数値C1を選択し、線量率決定部30に出力する。ここで、第1閾値TH1は、線量率Gが第1飽和値G1であるときの計数比であり、記憶部32に予め記憶され、選択部28によって読み出される。第1閾値TH1は理論的には1である。また、計数比γが第1閾値TH1以下であるときという条件は、理論的には、計数比γが1であるときという条件となる。線量率決定部30は、第1計数値C1を単位時間当たりのシーベルト、単位時間当たりのグレイ等の単位を有する線量率に換算して線量率測定値を求める。
選択部28は、計数比γが第1閾値TH1よりも大きく、かつ、第2閾値TH2以下であるときは、第1計数値C1、第2計数値C2、および計数比γのうち、第2計数値C2を選択し、線量率決定部30に出力する。ここで、第2閾値TH2は、線量率Gが第2飽和値G2であるときの計数比であり、記憶部32に予め記憶され、選択部28によって読み出される。線量率決定部30は、第2計数値C2を線量率に換算して線量率測定値を求める。
選択部28は、計数比γが第2閾値TH2よりも大きく、かつ、最大値M以下であるときは、第1計数値C1、第2計数値C2、および計数比γのうち、計数比γを選択し、線量率決定部30に出力する。ここで、最大値Mは、線量率Gが上限線量率Gmであるときの計数比であり、記憶部32に予め記憶され、選択部28によって読み出される。線量率決定部30は、計数比γおよび線量率測定テーブルに基づいて線量率測定値を求める。ここで、線量率測定テーブルは、計数比γに対して線量率測定値を対応付けたテーブルであり、予め記憶部32に記憶されている。すなわち、線量率決定部30は、線量率測定テーブルを参照し、計数比γに対応する線量率測定値を求める。
線量率決定部30は、線量率測定値を表示部34に出力する。表示部34は、例えば、液晶パネル等を含むディスプレイである。表示部34は線量率測定値を表示する。
このような処理によれば、線量率Gが第1飽和値G1以下であるときは、第1計数値C1に基づいて線量率測定値が求められる。また、線量率Gが第1飽和値G1より大きく、かつ、第2飽和値G2以下であるときは、第2計数値C2に基づいて線量率測定値が求められる。そして、線量率Gが第2飽和値G2より大きく、かつ、上限線量率Gm以下であるときは、計数比γと線量率測定テーブルとに基づいて線量率測定値が求められる。
図3に示されるように、第1パルス信号に対するレスポンス値R1は、線量率Gが第1飽和値G1より大きくなると1よりも小さくなる。同様に、第2パルス信号に対するレスポンス値R2は、線量率Gが第2飽和値G2より大きくなると1よりも小さくなる。そのため、第1計数値C1のみ、または第2計数値C2のみを用いて線量率を測定する場合には、線量率Gが各飽和値より大きくなると測定精度が低下し、線量率が測定可能な範囲が狭くなってしまう。また、増幅部12および波高弁別部14のパルスレスポンスが遅い場合には、第1飽和値G1および第2飽和値G2が小さくなり、線量率が測定可能な範囲が狭くなることがある。
そこで、本実施形態に係る放射線測定装置では、第1計数値C1および第2計測値C2を用いて計数比γを求め、計数比γが第2閾値TH2より大きい場合には、計数比γおよび線量率測定テーブルに基づいて線量率測定値を求める。これによって、第1計数値C1のみ、または第2計数値C2のみを用いる場合に比べて広い範囲で線量率を測定することができる。さらに、複数の検出部10を用いる必要がないため、構造が単純化される。
また、線量率演算部24は、第1計数値C1と第2計数値C2との差異を表す計数比γが所定範囲外、すなわち、計数比γが第2閾値TH2より大きい範囲にあるときに、計数比γに対応する線量率を線量率テーブルから求める。一方、計数比γが所定範囲内、すなわち、計数比γが第2閾値TH2以下の範囲にあるときに、第1計数値または第2計数値に基づいて線量率測定値を求める。第1計数値C1および第2計数値C2についての数え落としの頻度が十分に小さい場合には、第1計数値C1または第2計数値C2に基づいて直接的に線量率測定値を求めた方が測定が単純となり、測定の信頼性がより高まる。
なお、上記では、計数比γに基づいて、第1計数値C1、第2計数値C2、および計数比γのうちいずれかを選択し、選択した値に基づいて線量率測定値を求める処理について説明した。このように計数比γを用いる代わりに、第2レスポンス値R2から第1レスポンス値R2を減じた値であるレスポンス差Dを用いてもよい。レスポンス差Dもまた、第1計数値C1と第2計数値C2との差異を示す差異値としての意義を有するためである。この場合、計数比γに対する第1閾値TH1、第2閾値TH2および最大値Mを、レスポンス差Dに対する各値に換算して用いればよい。
また、上記では、計数比γが第1閾値TH1以下であるときに、第1計数値C1を用いて線量率測定値を求める処理について説明した。このような処理の他、計数比γが第1閾値TH1以下である場合に、第2計数値C2を用いて線量率測定値を求める処理を実行してもよい。
10 検出部、12 増幅部、14 波高弁別部、16 第1パルス整形部、18 第1計数部、20 第2パルス整形部、22 第2計数部、24 線量率演算部、26 計数比算出部、28 選択部、30 線量率決定部、32 記憶部、34 表示部。

Claims (4)

  1. 放射線を検出する検出部と、
    前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記第1パルス信号を計数し、前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、
    前記第2パルス信号を計数し、前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、
    前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、
    を備え、
    前記第1計数部による前記第1パルス信号の数え落としの頻度が、前記第2計数部による前記第2パルス信号の数え落としの頻度よりも大きくなるように、前記第1パルス幅が、前記第2パルス幅よりも長く設定されていることを特徴とする放射線測定装置。
  2. 放射線を検出する検出部と、
    前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、
    前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、
    前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、
    を備え、
    前記線量率演算部は、
    前記第1計数値と前記第2計数値との差異が所定範囲外であるときに、前記差異値に基づいて前記線量率測定値を求め、
    前記第1計数値と前記第2計数値との差異が所定範囲内であるときに、前記第1計数値または前期第2計数値の換算に基づいて前記線量率測定値を求めることを特徴とする放射線測定装置。
  3. 放射線を検出する検出部と、
    前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、
    前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、
    前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、
    を備え、
    前記線量率演算部は、
    前記差異値に基づいて、前記第1計数値、前記第2計数値、または前記差異値のうちいずれかを選択する選択部と、
    前記選択部によって選択された値に基づいて、前記線量率測定値を求める線量率決定部と、
    を備えることを特徴とする放射線測定装置。
  4. 放射線を検出する検出部と、
    前記検出部で放射線が検出されたことに応じて、パルス幅が異なる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記第1パルス信号の所定時間当たりの計数値である第1計数値を求める第1計数部と、
    前記第2パルス信号の所定時間当たりの計数値である第2計数値を求める第2計数部と、
    前記第1計数値と前記第2計数値との差異を示す差異値に基づいて、前記検出部で検出された放射線についての線量率測定値を求める線量率演算部と、
    を備え、
    前記差異値および前記線量率測定値の関係を予め記憶する記憶部を備え、
    前記線量率演算部は、
    前記差異値と、前記差異値および前記線量率測定値の関係とに基づいて、前記線量率測定値を求めることを特徴とする放射線測定装置。
JP2014108223A 2014-05-26 2014-05-26 放射線測定装置 Expired - Fee Related JP6325343B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014108223A JP6325343B2 (ja) 2014-05-26 2014-05-26 放射線測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014108223A JP6325343B2 (ja) 2014-05-26 2014-05-26 放射線測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015224894A JP2015224894A (ja) 2015-12-14
JP6325343B2 true JP6325343B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=54841765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014108223A Expired - Fee Related JP6325343B2 (ja) 2014-05-26 2014-05-26 放射線測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6325343B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102077079B1 (ko) 2019-11-29 2020-02-13 권순근 방향 전환 가능한 다기능 마이크 장치

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2536234Y2 (ja) * 1986-09-11 1997-05-21 株式会社 堀場製作所 シンチレーシヨン検出器
JPH01118393U (ja) * 1988-01-29 1989-08-10
JPH01250883A (ja) * 1988-03-31 1989-10-05 Toshiba Corp 放射性ガス測定装置
JPH0436682A (ja) * 1990-05-31 1992-02-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 放射線量計
JPH0627849B2 (ja) * 1991-07-10 1994-04-13 アロカ株式会社 放射線検出信号弁別回路
US5225680A (en) * 1991-09-09 1993-07-06 Wallac Oy Method for correcting measuring values when measuring liquid scintillation samples deposited on sample plates
JPH09133773A (ja) * 1995-11-08 1997-05-20 Mitsubishi Electric Corp 広域中性子計装モード切替装置
JPH11118934A (ja) * 1997-10-17 1999-04-30 Aloka Co Ltd 放射線検出器
JP2001194460A (ja) * 2000-01-07 2001-07-19 Mitsubishi Electric Corp 放射線モニタ
JP3958069B2 (ja) * 2001-03-28 2007-08-15 株式会社東芝 放射線測定装置
JP3763461B2 (ja) * 2001-07-18 2006-04-05 三菱電機株式会社 パルス信号検出装置
JP3824211B2 (ja) * 2001-08-13 2006-09-20 三菱電機株式会社 放射線モニタ装置
JP4501523B2 (ja) * 2004-05-07 2010-07-14 富士電機システムズ株式会社 線量検出器および線量計
JP4795272B2 (ja) * 2007-03-01 2011-10-19 三菱電機株式会社 放射線測定装置
JP5917071B2 (ja) * 2011-09-30 2016-05-11 株式会社東芝 放射線測定器
JP5755116B2 (ja) * 2011-11-28 2015-07-29 三菱電機株式会社 放射線測定装置
JP6081084B2 (ja) * 2012-05-28 2017-02-15 シャープ株式会社 線量計
JP2013246073A (ja) * 2012-05-28 2013-12-09 Sharp Corp 放射線測定装置
JP5478699B1 (ja) * 2012-11-26 2014-04-23 日立アロカメディカル株式会社 放射線測定器
JP6234299B2 (ja) * 2014-03-28 2017-11-22 三菱電機株式会社 放射性ガスモニタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015224894A (ja) 2015-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5611357B2 (ja) 放射線計測装置
JP5171891B2 (ja) 放射線測定装置
US9029769B2 (en) Dose rate measuring apparatus
JP5753551B2 (ja) 放射線測定装置
JP6325343B2 (ja) 放射線測定装置
JP4828962B2 (ja) 放射能検査方法および装置
JP2014145638A (ja) ワイドレンジ放射線モニタおよび放射線測定方法
JP6159144B2 (ja) パルス波高検出装置、放射線検出装置、放射線分析装置、及びパルス波高検出方法
RU2007144189A (ru) Система и способ стабилизации измерения радиоактивности
JP4417972B2 (ja) 放射線測定装置
EP3226037B1 (en) An xrf analyzer with improved resolution by using micro-reset
US11041965B2 (en) Radiation-detecting device
JP6304961B2 (ja) パルス処理装置及び放射線検出装置
JP5760100B2 (ja) 放射線測定装置
US20210116586A1 (en) Optical detector and optical detection device
US10353081B2 (en) Gamma system count loss correction with virtual pulse injection
JP2016125922A (ja) X線分析装置
JP5283858B2 (ja) 放射線検出器
JP6258065B2 (ja) 放射線測定装置
JP2014126556A (ja) 放射線量測定装置
KR102224603B1 (ko) 방사선 검출기 및 그 제어방법
RU2418306C1 (ru) Способ коррекции сигналов сцинтилляционного детектора
JP2012007899A (ja) 放射線測定装置
JP7079426B2 (ja) γ線検出装置
JP2017058162A (ja) 放射線測定装置、放射線測定方法、および演算装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160523

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6325343

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees