JP2013246073A - 放射線測定装置 - Google Patents

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知之 新井
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Abstract

【課題】測定中に発生するノイズを除去するとともに、精度の高い測定結果を得ることが可能な放射線測定装置を提供する。
【解決手段】放射線測定装置1において、ノイズ検出部20は、放射線検出器10に許容レベルを超えるノイズが発生したか否かを検出する。制御部2は、予め設定された放射線の測定時間を複数のタイムスロットに区分したとき、許容レベルを超えるノイズが発生したタイムスロットを無効とし、無効としたタイムスロットの数に応じて放射線の測定時間を延長する。制御部2は、延長後の測定時間のうち、無効としたタイムスロットを少なくとも除いた時間に検出された放射線のデータに基づいて放射線量を算出する。
【選択図】図2

Description

この発明は放射線測定装置に関する。
放射線測定装置、特に個人線量計に用いられるフォトダイオード式の測定装置では、外来電波や強い振動衝撃が起因で放射線量の誤計数が発生する。これらの外来電波や振動衝撃による誤計数を低減することで、信頼性の高い測定を行うことが求められている。
たとえば、特開2007−285914号公報(特許文献1)に記載された放射線測定装置では、放射線を検出する放射線センサ、電磁的ノイズを検出する電磁波センサ、衝撃によるノイズを検出する衝撃センサが設けられる。そして、この放射線測定装置では、電磁波センサと衝撃センサの少なくともどちらか一方によってノイズが認められた場合は、ノイズが認められた期間に放射線センサから出力された信号を無効扱いとすることで、ノイズが除去される。
市販製品においては、強い衝撃が加わったなどで急激な線量変化を検出したときには、使用者へ再測定を促すものが知られている(たとえば、エステー製 エアカウンター)。
特開2001−51062号公報(特許文献2)に記載された放射線測定装置は、放射線信号がベースラインの一方極性側に生じるのに対して、ノイズ信号がベースラインの両極性側に生じることを利用してノイズを低減する。
特開2007−285914号公報 特開2001−51062号公報
放射線測定装置、特に個人線量計に用いられるフォトダイオード式の測定装置で、信頼性の高い測定を行うためには、統計誤差を低減させるために一定時間継続した測定を行う必要がある。しかし、測定中に許容レベルを超えたノイズが多く発生した場合、上記の特開2007−285914号公報(特許文献1)に記載された従来技術では、測定期間中に除去される期間が多くなってしまう。その結果、十分な測定時間を確保することができず、測定中に発生したノイズは除去したものの測定精度が低いものとなってしまう。
この発明の目的は、測定中に発生するノイズを除去するとともに、精度の高い測定結果を得ることが可能な放射線測定装置を提供することである。
この発明は一局面において放射線測定装置であって、放射線を検出する放射線検出器と、ノイズ検出部と、制御部とを備える。ノイズ検出部は、放射線検出器に許容レベルを超えるノイズが発生したか否かを検出する。制御部は、予め設定された放射線の測定時間を複数のタイムスロットに区分したとき、許容レベルを超えるノイズが発生したタイムスロットを無効とし、無効としたタイムスロットの数に応じて放射線の測定時間を延長する。制御部は、延長後の測定時間のうち、無効としたタイムスロットを少なくとも除いた時間に検出された放射線のデータに基づいて放射線量を算出する。
好ましい一実施の形態において、制御部は、無効なタイムスロットと同数のタイムスロット分だけ放射線の測定時間を延長する。
好ましい他の実施の形態において、制御部は、放射線の測定時間をそれぞれ複数のタイムスロットから構成される複数の区間に区分する。この場合、制御部は、無効なタイムスロットを含む区間を無効とし、無効とした区間と同数の区間分だけ放射線の測定時間を延長する。制御部は、延長後の測定時間のうち、無効とした区間を除いた時間に検出された放射線のデータに基づいて放射線量を算出する。
好ましいさらに他の実施の形態において、制御部は、無効なタイムスロットの数が閾値を超えた場合に放射線の測定時間を延長する。
好ましくは、放射線検出器は、放射線を検出したときにパルスを出力する放射線センサと、放射線センサから出力されたパルスの数をカウントするカウンタとを含む。ノイズ検出部は、各タイムスロットにおいて閾値を超えるパルス数がカウンタによってカウントされた否かを判定することによって、放射線検出器に許容レベルを超えるノイズが発生したか否かを検出する。
もしくは、ノイズ検出部は、放射線検出器に与えられる振動を検出する振動センサおよび放射線検出器に与えられる外来電磁波を検出する電磁波センサの少なくとも一方を含む。
この発明によれば、測定中に発生するノイズを除去するとともに、精度の高い測定結果を得ることができる。
実施の形態1による放射線測定装置1の構成の一例を示すブロック図である。 図1の放射線測定装置1において放射線測定に関する部分の詳細な構成例を示すブロック図である。 放射線測定の具体的手順について説明するための図である。 図2の放射線測定装置1による放射線測定手順を示すフローチャートである。 実施の形態1の変形例1による放射線測定手順について説明するための図である。 実施の形態1の変形例2による放射線測定手順を示すフローチャートである。 各測定時間に対して求められた放射線量[μSv/h]と統計誤差[%]との関係を表わす図である。 実施の形態2による放射線測定装置1Aの構成の一例を示すブロック図である。 図8の放射線測定装置1Aにおいて放射線測定に関する部分の詳細な構成例を示すブロック図である。 放射線センサ11からの出力パルス信号が増幅された波形を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
<実施の形態1>
[放射線測定装置の全体構成]
図1は、実施の形態1による放射線測定装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1を参照して、放射線測定装置1は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)2、RAM(Random Access Memory)3、ROM(Read Only Memory)4、不揮発性メモリ5、表示部7、入力部6、放射線検出器10、およびノイズ検出部20などを含む。
CPU2は、ROM4および不揮発性メモリ5に格納されたプログラムを実行することによって、放射線測定装置1の全体の動作を制御する。RAM3およびROM4は、CPU2の主記憶として用いられる。
不揮発性メモリ5は、たとえば、フラッシュメモリなどのEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)によって構成される。不揮発性メモリに代えてハードディスクを設けてもよい。不揮発性メモリ5は、CPU2から出力されるデータを格納する。特にこの実施の形態の場合、不揮発性メモリ5は、放射線検出器10の出力信号に基づくデータを格納する。
表示部7は、液晶表示パネルなどによって構成され、CPU2の指令に基づいて文字情報および画像を表示する。
入力部6は、ユーザが放射線測定装置1に数字および文字などの入力操作を行なうためのハードウェアキーを含む。もしくは、入力部6は、表示部7と一体化されたタッチパネルを含むように構成されていてもよい。この場合、ユーザは入力操作の大部分をタッチパネルを介して行なうので、ハードウェアキーとして、電源キーおよび音量キーなどの少数のキーのみが設けられ、数字および文字用のキーは設けられていなくてもよい。
放射線検出器10は、放射線を検出する放射線センサを含む。ノイズ検出部20は、外来電磁波および/または振動・衝撃などに起因して放射線検出器10に許容レベルを超えるノイズが発生したか否かを検出する。放射線検出器10およびノイズ検出部20の詳細な構成例は、図2を参照して説明する。
[放射線検出器およびノイズ検出部の構成例]
図2は、図1の放射線測定装置1において放射線測定に関する部分の詳細な構成例を示すブロック図である。図2を参照して、放射線検出器10は、放射線センサ11、信号変換部12、およびカウンタ13を含む。
放射線センサ11は、放射線を検知したときにパルス信号を出力する。たとえば、放射線センサ11は、逆方向にバイアス電圧が印加されたシリコンPINフォトダイオードを含む。この場合、放射線が空乏層を通過したときに発生する電子正孔対によって、パルス状の電流信号が生成される。
信号変換部12は、放射線センサ11から出力されたパルス信号を増幅する増幅器と、比較器とを含む。放射線センサがPINフォトダイオードによって構成される場合には、増幅器は電流パルスを電圧パルスに変換して増幅する。比較器は、増幅器の出力電圧を参照電圧と比較し、増幅器の出力電圧が参照電圧以上のときにハイレベルとなり、増幅器の出力電圧が参照電圧未満のときにローレベルとなる信号(すなわち、整形されたパルス信号)を出力する。
カウンタ13は、信号変換部12から出力されたパルスの個数をカウントする。単位時間当たりのパルス数が放射線量率(この明細書では、単に放射線量とも記載する)に相当する。
上記の構成の放射線検出器10は、衝撃、振動および外来電磁波などによって生じるノイズの影響を受けやすいという特徴がある。たとえば、衝撃または振動によって増幅器の浮遊容量が変化するとノイズが発生する。発生したノイズ(疑似パルス)が放射線によるパルスとして誤検出されると放射線の測定結果に誤差を生じる。
このような誤検出を防止するために、放射線測定装置1にはノイズ検出部20が設けられている。ノイズ検出部20は、ノイズセンサ21、信号変換部22、およびカウンタ23を含む。
ノイズセンサ21は、振動センサおよび電磁波センサの少なくとも一方を含む。振動センサは、放射線検出器10に与えられる振動を検出する。電磁波センサは、放射線検出器10に到来する外来電磁波を検出する。振動センサおよびノイズセンサの両方が設けられている場合には、信号変換部22およびカウンタ23は、振動センサおよびノイズセンサに対してそれぞれ1つずつ設けられる。
信号変換部22は、ノイズセンサ21から出力された信号を増幅する増幅器と、比較器とを含む。比較器は、増幅器の出力電圧を参照電圧と比較し、増幅器の出力電圧が参照電圧以上のときにハイレベルとなり、増幅器の出力電圧が参照電圧未満のときにローレベルとなる信号を出力する。したがって、信号変換部22は、ノイズセンサ21から出力された信号の大きさが参照電圧に対応した閾値を超えたときパルスを出力する。
カウンタ23は、信号変換部12から出力されたパルスの個数をカウントする。したがって、ノイズセンサ21の出力信号の大きさが参照電圧に対応した閾値を超えたとき、カウンタ23がカウントアップされる。カウンタ23がカウントアップされた場合には、振動または外来電磁波によって許容レベルを超えるノイズが放射線検出器10に発生し、放射線の誤検出が生じていることになる。
[放射線の測定方法について]
CPU(制御部)2は、放射線測定プログラムに従って、放射線検出器10およびノイズ検出部20の動作を制御するとともにこれらの検出結果に基づいて放射線量率および統計誤差を算出する。
より具体的には、CPU2は、放射線測定中に振動衝撃ノイズまたは電磁的ノイズが発生した場合(ノイズが発生したか否かはノイズ検出部20によって検出される)、それらのノイズが発生した期間の放射線検出データを測定結果から除去する。一方、除去した期間分、測定時間を延長することにより、測定データとして利用できる測定時間が予め定めた時間となるようにする。これにより、ノイズによる誤計数を防ぐとともに、放射線量を算出するのに必要な時間を十分に確保することで、信頼性の高い(統計誤差が十分に低い)放射線測定を実現する。
図3は、放射線測定の具体的手順について説明するための図である。図3を参照して、放射線測定の具体的手順は次のとおりである。
(1) 放射線量の測定を行う測定時間(図の時刻t1から時刻t7まで)を予め定めておく。この測定時間は、信頼性の高い(統計誤差が十分に低い)測定値が得られるために十分な時間である。さらに、測定時間は細かい時間単位に区切られる。この時間単位を「タイムスロット」と呼ぶ(単に「スロット」とも称する)。1スロット(図3の時刻t1から時刻t2まで)は、放射線によるパルスが1個検出される場合と全く検出されない場合のどちらかになる程度の時間間隔に設定されるのが望ましい。図3の場合、時刻t3から時刻t4の間に放射線によるパルスが1個検出されている。
(2) 放射線量は、各スロットで検出された放射線の計数の総和と測定時間により算出される。ただし、ノイズによる誤計数が発生したと判定されたスロット(「無効なスロット」と称する)の計数は、放射線の計数の総和には含めない。図3の場合、時刻t5から時刻t6までの3スロットにおいてノイズが発生したことがノイズ検出部20によって検出されたため、これらの3スロットは無効なスロットと判定され、放射線量の算出の対象となる時間から除去される。
(3) この除去したスロット数分の時間を測定時間に追加することで、測定時間を延長する。図3の場合、時刻t7から時刻t8の間に3スロット分が追加されている。このように、放射線の計数の算出に使用できる有効なスロットの総和が、予め定められている測定時間に等しくなるようにすることで、信頼性の高い(統計誤差が十分に低い)測定結果を得ることができる。
再び図2を参照して、CPU(制御部)の具体的な機能について説明する。CPU(制御部)2は、機能的構成として、判定部31、データ除去部32、線量算出部33、およびシステム制御部34を含む。これらの機能は、放射線測定のためのプログラムがCPU2によって実行されることによって実現される。
判定部31は、タイムスロットごとに許容レベルを超えるノイズが発生したことがノイズ検出部20によって検出されたか否かを判定する。具体的には、判定部31は、タイムスロットごとにカウンタ23の計数値がカウントアップされたか否かを判定する。判定部31は、判定結果をデータ除去部32およびシステム制御部34に通知する。
データ除去部32は、あるタイムスロットにおいてカウンタ23のカウントアップ(すなわち、許容レベルを超えるノイズ)が発生したと判定部31から通知された場合に、当該あるタイムスロットの放射線データを除去する(当該あるタイムスロットは無効となる)。さらに、システム制御部34は、カウンタ23のカウントアップ(すなわち、許容レベルを超えるノイズ)が発生したと判定部31から通知された場合に、無効となったスロットと同数のスロット分だけ放射線の測定時間を延長する。
線量算出部33は、延長後の測定時間のうち、無効としたタイムスロットを除いた時間に検出された放射線データに基づいて放射線量率および統計誤差を算出する。放射線量率[単位:μSv/h]は、単位時間あたりのパルス数[単位:cpm(counts per minute)]に換算係数を乗ずることによって算出される。統計誤差(相対誤差)は、有効なタイムスロットで検出されたパルスの総数をNとしたとき、Nの平方根の逆数で与えられる。線量算出部33は、放射線測定の途中においても、所定時間ごとに放射線の測定開始からその時刻までに得られた放射線データ(無効なタイムスロットは除去される)に基づいて、現時刻における放射線量および統計誤差を算出する。
システム制御部34は、線量算出部33によって算出された放射線量および統計誤差を表示部7に表示させる。システム制御部34は、さらに、放射線測定の開始および終了を制御する。具体的には、システム制御部34は、入力部6を介して使用者から放射線測定開始の要求を受けたときには、放射線検出器10に放射線の測定を開始させるとともに、ノイズ検出部20にノイズの検出を開始させる。システム制御部34は、使用者によって測定終了の指令が入力部6に入力されるか、延長分を含めた全測定時間が経過するか、もしくは、算出した統計誤差が誤差限界に達した場合には、放射線測定およびノイズの検出を終了する。
[放射線測定の手順]
図4は、図2の放射線測定装置1による放射線測定手順を示すフローチャートである。以下、図2、図4を参照して、放射線測定についてのこれまでの説明を総括する。
放射線測定は、放射線測定を要求する使用者の入力操作によって開始される(ステップS101でYES)。放射線測定開始の要求を受けて、システム制御部34は、放射線検出器10に放射線の測定を開始させる(ステップS102)。
放射線測定と並行して、ノイズ検出部20は許容レベルを超えるノイズが放射線検出器10に発生したか否かを検出する。許容レベルを超えるノイズが発生した場合には(ステップS103でYES)、データ除去部32は、ノイズが発生した無効なタイムスロットに得られた放射線データを除去し(ステップS104)、システム制御部34は、無効としたタイムスロット分、放射線の測定時間を延長する(ステップS105)。
線量算出部33は、測定開始時点から現時点までに得られた放射線の測定データに基づいて放射線量および統計誤差を算出する(ステップS106)。システム制御部34は、算出された放射線量および統計誤差を表示部7に表示させる(ステップS107)。放射線量および統計誤差の算出(ステップS106)とその表示(ステップS107)は、所定の時間間隔をあけて(たとえば、10秒など一定時間ごとに)行なうようにしてもよい。
使用者によって測定終了の指令が入力部6に入力されるか、延長分を含めた全測定時間が経過するか、もしくは、算出した統計誤差が誤差限界に達した場合には(ステップS108でYES)、システム制御部34は、放射線検出器10に放射線測定を終了させるとともにノイズ検出部20にノイズ検出を停止させる(ステップS109)。
[効果]
以上のとおり、実施の形態1の放射線測定装置1によれば、許容レベルを超えるノイズが検出された場合に再測定を行なうのではなく、許容レベルを超えるノイズが検出されたタイムスロットにおける放射線の測定データが除去される。このため、ノイズに起因した誤計数を防止することができ、使用者が再測定を促されるなど再測定に伴う手間をなくすことができる。
さらに、ノイズが発生したと検出されたタイムスロットと同数のタイムスロット分、測定時間が延長される。したがって、信頼性の高い(統計誤差が十分に低い)測定を行なうのに必要な時間を確保することができ、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
[実施の形態1の変形例1]
上記では、許容レベルを超えるノイズが発生しているタイムスロットの測定データのみが除去されたが、必ずしもこの方法に限る必要はない。
図5は、実施の形態1の変形例1による放射線測定手順について説明するための図である。図2、図5を参照して、変形例1では、放射線の測定時間は、それぞれ複数のタイムスロットからなる複数の区間に区分される。図5の場合には、最初に設定された測定時間は、時刻t1から時刻t4までの10秒間の第1区間、時刻t4からの時刻t5までの10秒間の第2区間、時刻t5から時刻t6までの10秒間の第3区間に区分される。
ノイズ検出部20によって許容レベルを超えるノイズの発生が検出された場合には、ノイズが発生したタイムスロット(図5の時刻t2から時刻t3まで)に検出されデータは除去される。さらに、システム制御部34は、ノイズの発生が検出された無効なタイムスロットを含む区間(時刻t1から時刻t4まで)を無効区間とし、この無効区間の時間分、測定時間を延長する。具体的に図5の場合には、時刻t6から時刻t7までの1区間(10秒)が延長されている。
線量算出部33は、放射線の測定開始時(時刻t1)から各区間の終了時点までに得られた放射線データに基づいて放射線量(率)および統計誤差を算出し、算出結果が表示部7に表示される。すなわち、表示部7の表示結果は区間ごとに更新される。このとき、無効区間を得られたデータを除く放射線データを利用して放射線量(率)が計算される。ただし、図5の時刻t4のように有効区間が未だ得られていない場合には、無効なスロットを除いた時間に得られたデータを用いて放射線量および統計誤差が算出される。
[実施の形態1の変形例2]
図4、図5で説明した測定手順では無効なタイムスロットと同数のタイムスロット分だけ測定時間を延長したが、必ずしもこの方法に限る必要はない。たとえば、無効なタイムスロット数がある閾値を超えた場合に測定時間を延長するようにしてもよい。
図6は、実施の形態1の変形例2による放射線測定手順を示すフローチャートである。図6のフローチャートは、ステップS104とステップS105との間にステップS105Aをさらに含む点で図4のフローチャートと異なる。図6の場合、測定データが除去された無効なタイムスロットの数が閾値を超えた場合にのみ(ステップS105AでYES)、システム制御部34は、無効としたタイムスロット分だけ放射線の測定時間を延長する(ステップS105)。図6のその他の点は図4の場合と同じであるので、同一または相当するステップには同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図7は、測定時間を固定したときの放射線量[μSv/h]と統計誤差[%]との関係を表わす図である。図7では、図2のカウンタ13による単位時間当たりの計数(計数率)[cpm]を放射線量[μSv/h]に変換するときの換算係数を0.05とした場合を示している。測定時間は、30秒、1分、2分、60分の場合がそれぞれ示されている。
図7に示すように、測定時間を長くすればするほど測定精度をより高く(統計誤差をより小さく)することが可能である。一方、放射線量が比較的高い場合と放射線量が比較的低い場合とを比較すると、放射線量が比較的高い場合には数分程度(一般の線量計の測定時間)で十分な測定精度(十分小さな統計誤差)を得ることができる。これに対して、放射線量が低い場合には数分程度の測定では十分な測定精度(十分小さな統計誤差)を得ることはできない。
図7に示した関係に基づくと、放射線量率(計数率)が比較的低い場合、高い測定精度を得るためには図6のステップS105Aの閾値を低く設定する必要がある。一方、放射線量率が比較的高い場合には図6のステップS105Aの閾値を高く設定しても測定精度にはあまり影響しないことがわかる。したがって、一定期間ごとに算出される放射線量率に応じてステップS105Aの閾値を動的に決定する(放射線量率が高いほど閾値を高くする)のが望ましいと言える。
<実施の形態2>
実施の形態1では、放射線検出器10にノイズが発生したか否かを検出するために、振動センサおよび電磁波センサなどのノイズセンサ21が設けられていた。実施の形態2の放射線測定装置1Aでは、特別なノイズセンサ21を設けずに、放射線検出器10から出力されたタイムスロットごとのパスル数に基づいてノイズが発生したか否かが判定される。
図8は、実施の形態2による放射線測定装置1Aの構成の一例を示すブロック図である。図9は、図8の放射線測定装置1Aにおいて放射線測定に関する部分の詳細な構成例を示すブロック図である。
図8、図9を参照して、放射線測定装置1Aは、ハードウェアとしてノイズ検出部20が設けられていない点で図1、図2の放射線測定装置1と異なる。放射線測定装置1Aでは、CPU2自身が放射線検出器10にノイズが発生した否かを判定する機能(ノイズ判定部41)を有する。ノイズ判定部41は、図2のノイズ検出部20と判定部31とを合わせたものに対応する。図8、図9のその他の部分は図1、図2の場合と同じであるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図10は、放射線センサ11からの出力パルス信号が増幅された波形を示す図である。図10(A)の波形は放射線が検出された場合を示し、図10(B)の波形は放射線検出器10でノイズが発生した場合を示す。図10(A)の示すように、放射線のデータが検出されたタイムスロットでは、1個のパルスが生成される。
図10(B)に示すように、電磁的ノイズおよび/または振動衝撃ノイズが発生すると、放射線センサ11から所定期間(通常、タイムスロットごと)に出力されるパルス信号数は、自然界では起こりえない数が発生することになる。そこで、図9のノイズ判定部41は、タイムスロットごとのパルス数(カウンタ13のカウント数)に閾値を設け、パルス数がその閾値を上回った場合には放射線検出器10には許容レベルを超えるノイズが発生していると判定する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 放射線測定装置、2 CPU(制御部)、6 入力部、7 表示部、10 放射線検出器、11 放射線センサ、12,22 信号変換部、13,23 カウンタ、20 ノイズ検出部、21 ノイズセンサ、30 線量算出部、31 判定部、32 データ除去部、34 システム制御部、41 ノイズ判定部。

Claims (6)

  1. 放射線を検出する放射線検出器と、
    前記放射線検出器に許容レベルを超えるノイズが発生したか否かを検出するノイズ検出部と、
    予め設定された放射線の測定時間を複数のタイムスロットに区分したとき、許容レベルを超えるノイズが発生したタイムスロットを無効とし、無効としたタイムスロットの数に応じて放射線の測定時間を延長する制御部とを備え、
    前記制御部は、延長後の測定時間のうち、無効としたタイムスロットを少なくとも除いた時間に検出された放射線のデータに基づいて放射線量を算出する、放射線測定装置。
  2. 前記制御部は、無効なタイムスロットと同数のタイムスロット分だけ放射線の測定時間を延長する、請求項1に記載の放射線測定装置。
  3. 前記制御部は、放射線の測定時間をそれぞれ複数のタイムスロットから構成される複数の区間に区分し、
    前記制御部は、無効なタイムスロットを含む区間を無効とし、無効とした区間と同数の区間分だけ放射線の測定時間を延長し、
    前記制御部は、延長後の測定時間のうち、無効とした区間を除いた時間に検出された放射線のデータに基づいて放射線量を算出する、請求項1に記載の放射線測定装置。
  4. 前記制御部は、無効なタイムスロットの数が閾値を超えた場合に放射線の測定時間を延長する、請求項1に記載の放射線測定装置。
  5. 前記放射線検出器は、
    放射線を検出したときにパルスを出力する放射線センサと、
    前記放射線センサから出力されたパルスの数をカウントするカウンタとを含み、
    前記ノイズ検出部は、各タイムスロットにおいて閾値を超えるパルス数が前記カウンタによってカウントされた否かを判定することによって、前記放射線検出器に許容レベルを超えるノイズが発生したか否かを検出する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線測定装置。
  6. 前記ノイズ検出部は、前記放射線検出器に与えられる振動を検出する振動センサおよび前記放射線検出器に与えられる外来電磁波を検出する電磁波センサの少なくとも一方を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線測定装置。
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