JP5337047B2 - X線光子を計数する装置、撮像デバイス及び方法 - Google Patents

X線光子を計数する装置、撮像デバイス及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、X線光子、より詳細にはコンピュータ断層撮影における光子を計数する装置、撮像デバイス及び方法に関する。
対象物の内部の三次元画像を生成することに関して、コンピュータ断層撮影(CTとも呼ばれる)は、一般的に用いられる手段へと進化した。三次元画像は、単一の回転軸の周りで取得される多数の2次元X線画像に基づき作成される。CTは人体の医学的診断のため最も一般に使用されるが、CTが非破壊物質検査に適用できこともわかった。CTの基本及び応用に関する詳細な情報は、Willi A. Kalenderによる書籍「Computed Tomography」、ISBN 3-89578-216-5において見つけることができる。
将来のCT及びX線撮像において重要な革新的な側面の1つは、X線放射線に露出されるとき、解析される対象物を通過する又は対象物により送信される光子をエネルギー分解された態様で計数することである。(吸収されなかった)送信済み光子数及び光子のエネルギーに基づき、X線放射線がどのタイプの物質の中を通過したかが結論付けられることができる。特に、これは、人体内の異なる部分、組織及び物質を識別することを可能にする。更により具体的には、吸収係数はエネルギー依存である。従って、衝突する光子のエネルギーを分解することができる検出器を開発することができれば、その依存性を解決することが可能になり、「ビーム硬化」効果を減少させることができる。
光子の検出又は計数が参照される場合、光子がセンサの変換物質と衝突するとき、光子が電荷パルス(時には電流パルスとも呼ばれる)を作成することを理解されたい。この電荷パルスが検出されると、光子の存在が結論付けられる。電荷パルスは、X線光子がセンサ変換物質と相互作用するとき生成される、より多数の電子正孔ペアから生じる。この電荷パルスの持続時間が、いわゆる電荷収集時間に相当する。
単一の電子正孔ペアの検出は、この出願の焦点ではないが、電荷パルスの処理は、光子を表す電子正孔ペアから生じる。この処理は、「光子を検出する」又は「光子を計数する」という表現で表されることもできる。また、X線光子の交互作用により生成される電荷パルスに対して、電荷パルスがこのX線光子に属するという表現が使用される。同様に、例えば、「センサと衝突する光子により生じた電荷パルスを処理する」は、以下において「光子を処理する」と表されることもある。
コンピュータ断層撮影用途に対する計数検出器を実現するときの主要な懸念の1つは、入射する光子の非周期的性質を処理することである。考慮されなければならない光子束は、時間において非常に高度にかつランダムに分散される。光子の分布は、ポアソン分布で記述されることができる。
ランダムな分布が原因で、いわゆるパイルアップイベントが起こりがちである。これは、以前の光子が検出器により処理される前に、1つ又は複数の追加的な光子が到達する場合があることを意味する。斯かるパイルアップイベントは、誤った結果をもたらす可能性があり、撮像デバイスのエネルギー分解能を明らかに低下させる可能性がある。
新たなイベントが検出されることができない時間ウィンドウは、新たに衝突する光子が処理されることができないことを意味し、検出器のデッドタイムと呼ばれる。検出器のデッドタイムを正確に考慮すると、パイルアップイベントはより好適に考慮されることができる。しかしながら、イベント/光子が部分的にのみ処理される、及び/又はイベント/光子が無視されるというリスクが常に残る。
パイルアップパルスの除去に対処する方法の1つの概念は、アプリケーションノート「A Practical Guide to High Count Rate Germanium Gamma Spectroscopy」、Canberra Industries, Inc.、第NAN 0013号、8/93、10〜12頁に記載される。
本発明の目的は、改善された計数性能を持ち、X線光子を計数する、特にコンピュータ断層撮影における光子を計数する装置を提供することにある。本発明の更なる目的は、X線光子の計数に基づき、特に医療用途における対応する撮像デバイスを与えることにある。本発明の更に別の目的は、X線光子、特にコンピュータ断層撮影における光子を計数する改善された方法を提供することにある。
本発明の1つの側面によれば、上記目的は、X線光子、特にコンピュータ断層撮影における光子を計数する装置により実現される。この装置は、光子を電荷パルスに変換するよう構成される(CdZnTe、CdTe...といった物質を用いる)センサと、上記電荷パルスを電気パルスに変換するよう構成される処理要素と、上記電気パルスを第1の閾値と比較し、上記第1の閾値が超えられる場合、イベントを出力するよう構成される第1の識別器と、イベントを計数するよう構成される第1のカウンタと、上記第1のカウンタによるイベントの上記計数を選択的に抑制するよう構成される第1のゲート要素とを有し、上記第1のゲート要素が、上記第1の識別器の出力に接続される起動入力と、上記処理要素の状態に関連付けられる停止入力とを有し、電気パルスのパイルアップを処理するために上記第1のゲート要素が起動されるとき、上記第1のカウンタによる上記計数が禁止される。
本発明の別の側面によれば、この目的は、前述された装置を有する、特に医療用の、X線光子の計数に基づかれる撮像デバイスにより実現される。斯かる撮像デバイスは、特に、X線装置、コンピュータ断層撮影装置、核医学技術に関するデバイス(例えば陽電子放出断層撮影又は単光子放出コンピュータ断層撮影)又は他の任意の放射線デバイスとして実現される。
本発明の更に別の側面によれば、この目的はX線光子、特にコンピュータ断層撮影における光子を計数する方法により実現される。この方法は、
光子を電荷パルスに変換するステップと、
処理要素を用いて上記電荷パルスを電気パルスへと処理するステップと、
上記電気パルスを閾値と比較するステップと
上記閾値が超えられる場合、イベントを出力するステップと、
ゲーティングが停止される場合、上記イベントを計数するステップとを有し、
ゲーティングが上記イベントに基づき起動され、ゲーティングは上記処理要素の状態に基づき停止され、その結果電気パルスのパイルアップを処理するためゲーティングが起動されるとき、計数が禁止される。
従って、本発明はイベントが起こるのを待つ、上記イベントを計数する、及び上記処理要素に関連付けられる特定の状況又は状態が発生するまで、その後追加的なイベントの上記計数を禁止するという概念を利用する。この手法を採用すると、特定のイベントの処理が、後続イベントのエネルギー情報を乱す及び破壊するということが回避されることができる。
上記停止入力が上記処理要素の状態に関連付けられることは、上記停止入力の上記状態を上記処理要素の上記状態に関連させるため、上記処理要素の構成部品に上記停止入力を接続することが可能であることを意味する。しかしながらこれは必須ではない。特に、後述するように、上記処理要素がどのように光子を処理するかに関する一般的な知識から得られる上記処理要素の予想される状態に基づき、上記停止入力をセットすることが可能である。
用語「接続される」に関しては、デザインの1つの選択として直接接続を用いることができるが、電気/電子要素を介して又は電気ネットワークを介して、この接続を実現することも可能である点を理解されたい。従って、「接続される」というときは、ある要素は、以下の意味で理解されることができる。即ち、ある要素の出力状態における変化が別の要素の入力状態における変化をもたらすということである。
好ましい実施形態において、上記停止入力はクリア識別器の出力に接続される。上記クリア識別器は、上記電気パルスをクリア閾値と比較し、上記電気パルスの電圧が上記クリア閾値より下になる場合、上記停止入力の状態を変化させるよう構成される。
本実施形態において、時間にわたり上記電気パルスを監視するために、追加的な識別器、即ち上記クリア識別器が、上記処理要素に、特に上記処理要素の上記出力に接続される。特に、これは、上記クリア識別器が、上記電気パルスが上昇するにつれ増加する電圧を検出し、上記パルスが下降するにつれ減少する電圧を検出するということを意味する。停止入力は、電気的接続により上記処理要素の上記状態に関連付けられる。上記停止入力が上記処理要素の上記出力に、特に上記処理要素がシェーパを有する場合上記シェーパの上記出力に接続されることが好ましい。
上記電気パルスの上記電流状態又は上記電流電圧レベルが上記クリア閾値より下になる場合、クリア識別器は上記停止入力の上記状態を変化させることになる。
ヒステリシスを確立するために2つの閾値を持つ識別器を使用することができるが、1つの閾値を持つ識別器を使用すれば十分である。この場合、上記電気パルスの上記電圧が上記クリア閾値を上回るとき、上記停止入力の上記状態も(例えば0から1へと)変化する。クリア閾値は、光子の処理が完了する又はほぼ完了することを示す電圧レベルにセットされる。
全体として、この実施形態は、以下の機能を与える。センサと衝突する光子が、処理要素により電気パルスに変換される電荷パルスを生成する。電気パルスが第1の識別器の第1の閾値を超える場合、第1の識別器は第1のカウンタにより計数されるイベントを生成する。このイベントは第1のゲート要素の起動入力によっても受信される。このイベントは、続いて、後続のイベントの追加的な計数を禁止する。
ピークに達したあと、イベントの生成をもたらした電気パルスは、下降することになる。第1の識別器により生成されるイベントが終わる(例えば、立ち下がりエッジにより示される)場合であっても、このイベントの終わりは第1のゲート要素の状態には直接影響しないであろう点に留意されたい。なぜなら、第1のゲート要素の停止入力は、処理要素に接続されるからである。
電気パルスが下降するので、処理要素は、光子の処理が完了した又は完了しようとしていることを示す状態を実現する。この状態は、処理要素内で又は処理要素で、好ましくは処理要素の出力で、特定の電圧レベルに達したことにより示される。処理要素により生成される電気パルスの電圧がクリア閾値より下になる場合、第1のゲート要素の禁止効果を解除するため及びイベントの計数を再度可能にするため、停止入力の状態が変化することになる。
この実施形態の利点は、1つのイベントが計数されるとすぐに、追加的な計数が禁止されるという点、及び計数が再度イネーブルにされる前に、電気パルスがクリア閾値より下になることを待つ点にある。第2のイベントが第1のイベントのすぐ後に起こる場合、第2のイベントは計数されないだろう。なぜなら、電気パルスが下降しクリア閾値を下回るよう、十分な時間が経過するまで、電気パルスの電圧はクリア閾値より下になることはないからである。従って、パイルアップイベントを処理するため、実現がより容易でかつ効果的な概念が与えられる。
更に好ましい実施形態においては、クリア閾値は、処理要素のベースライン閾値を示す。
処理要素のベースライン閾値は、処理要素が光子の処理を完了した、又は完了しようとしていることを示す閾値として理解される。言い換えると、ベースライン閾値は、次の入射光子が正確に処理されることを可能にする状態に処理要素があることを示す。特に、処理要素がプリアンプ及びシェーパを有する場合、クリア閾値は、シェーパがパルスの整形を完了した又は完了しようとしていることを示すレベルにセットされることができる。
この態様で、光子の処理が完了される又は完了されようとしているときを決定する効果的な手段が実現される。
更に好ましい実施形態において、少なくとも、第2の識別器が、上記第1の識別器に並列に接続され、上記第2の識別器は、イベントを計数するよう構成される第2のカウンタに接続され、上記第2の識別器が、上記電気パルスを第2の閾値と比較し、上記第2の閾値が超えられる場合、イベントを出力するよう構成される。
この実施形態はそのエネルギーに関する光子の解析を改善する。なぜなら、第2の閾値を第1の閾値とは異なるものにすることで、マルチ閾値検出器が実現されることができるからである。例えば、第1の閾値が第2の閾値より低い場合、より低いエネルギーイベントは第1のカウンタによってのみ計数されることになるが、より高いエネルギーイベントは第1のカウンタ及び第2のカウンタの両方によって計数されることになる。これは、より低いエネルギーイベントがいくつ発生し、及びより高いエネルギーイベントがいくつ発生したかを決定することを可能にする。もちろん、この手法は複数の識別器/カウンタへと拡張されることができる。その結果、2つ以上のエネルギーレベルが識別されることができる。
更に好ましい実施形態において、上記第2のカウンタによるイベントの計数を選択的に抑制するよう構成される第2のゲート要素が与えられ、上記第2のゲート要素が、上記第2の識別器の出力に接続される起動入力と、上記クリア識別器の出力に接続される停止入力とを有する。
これは、パイルアップイベントの処理を第2のカウンタに結合させる比較的簡単な手法を提供する。電気パルスが第2の閾値を超える場合、第2の識別器は第2のカウンタにより計数されるイベントを出力する。この時点で、更なるイベントが第2のカウンタにより計数されることを禁止するため第2のゲート要素が起動される。第2のゲート要素は、第1のゲート要素と実質的に同時に、即ち電気パルスの電圧がクリア識別器のクリア閾値より下になるとき、ディスエーブルにされる。
もちろん、第2のゲート要素のため分離したクリア識別器を与えることも可能である点に留意されたい。しかしながら、第1のゲート要素及び第2のゲート要素両方をディスエーブルにする1つのクリア識別器を用いることで、第1のカウンタ及び第2のカウンタによる計数が、実際的に同時に再度イネーブルにされることができる。
更なる好ましい実施形態においては、時間測定要素が、第1のゲート要素の出力に接続される。
これはデッドタイム効果を効率的に除去するため、ある程度までパイルアップイベントに対処するため、及び観察されたイベントの真のレートをより好適に決定することができるようにするため、実際のデッドタイム及び/又は平均デッドタイムを測定することを可能にする。本出願の冒頭の部分にて説明したように、デッドタイムを処理することは困難である。なぜなら、デッドタイムはイベントの頻度(height)に依存する可能性があるからである。更に、デッドタイムは、拡張可能な(麻痺状態となる(paralyzable))デッドタイムをもたらすポアソン統計量により影響をうけるランダムな態様で、パイルアップイベントによって拡張されることができる。
カウンタがどれくらいの時間の間ディスエーブル状態だったか測定することにより、実際のデッドタイムが決定されることができる。また、2つ又はこれ以上の測定されたデッドタイムを考慮することにより、平均デッドタイムが得られることができる。
更なる好ましい実施形態においては、上記停止入力が、タイマーに接続され、上記タイマーの開始は、上記第1の識別器により起動され、上記タイマーの持続時間が、上記処理要素の安定化にかかる時間にセットされ、上記タイマーの停止は、上記停止入力の状態を変化させる。
この実施形態は、処理要素及び停止入力の間の実際の接続を必要とすることなく、複数の電気パルスのパイルアップを処理する有効で更に簡単な手段を与える。この実施形態の機能は、以下の通りである。
イベントが第1の識別器により生成されるとき、このイベントは第1のカウンタにより計数され、第1のゲート要素が起動される。これにより、第1のカウンタによる追加的な計数が禁止される。タイマーが開始され、所定の時間稼動する。この所定の時間は、セトリング時間と呼ばれる。これは、高い統計信頼度で、光子の処理が完了する又は完了に近いとされる時間である。セトリング時間は、単一の光子の処理がどのくらいかかるかを示し、数学的計算及び/又は経験的測定に基づき好適に決定されることができる。従って、タイマーが停止するときは、処理要素の状態が直接測定されない場合であっても、高度な統計信頼度をもって、処理要素が次の光子を処理するために準備が整っていると想定されることができる。タイマーが停止するとき、第1のゲート要素を停止させるため及びイベントの計数を再度イネーブルにするため、停止入力の状態が変化される。
第2のイベントが第1のイベントのすぐ後に続く場合、即ち、タイマーがまだ動いている間第2のイベントが続く場合、タイマーが再開され、第2のイベントは計数されない。所定の持続時間の間、更なるイベントが何ら起こらない場合にだけ、タイマーは停止状態に達し、第1のゲート要素が停止されることになる。
上述したように、タイマーを用いるとき、マルチ閾値検出器の概念が適用されることもできる点に留意されたい。
更なる好ましい実施形態においては、上記第2のカウンタが、起動されるとき上記第2のカウンタが受信イベントを計数することを禁止するディスエーブル入力を有し、上記ディスエーブル入力は、上記第1のゲート要素の出力に接続される。
カウンタがイベントを計数しないようにする多数の異なる態様が存在する。例えば、スイッチング要素、特に半導体スイッチング要素を用いて、イベントがカウンタに達することが防止されることができる。しかしながら、スイッチング要素の使用に関連する欠点が存在する。従って、起動されるときカウンタに到達するイベントを計数しないようにするディスエーブル入力を上記カウンタに提供することが提案される。これは、追加的なスイッチング要素を必要とすることなく計数のオンオフを迅速に切り替えることを可能にする。
第1のゲート要素の出力と第2のカウンタのディスエーブル入力との間に遅延要素を与えることが有利である。電気パルスが増加する間、第1の識別器の第1の閾値が超えられ、これにより、第1のゲート要素が起動され、続いて、パルスが第2の閾値を超える前であっても、この第1のゲート要素が第2のカウンタをディスエーブルにすることができ、それにより第2のカウンタがこのイベントを計数することが禁止される、という状況が起こりうる。遅延要素は、電気パルスが第2の閾値も超えるかどうかを判断するのを待つため、第1の閾値が超えられた後第2のカウンタがディスエーブルにされる前に、充分な時間が与えられることを確実にする。
本発明の更なる好ましい実施形態において、少なくとも第3のカウンタが与えられる。これは、上記第1のカウンタにより計数されないイベントの数を計数するよう構成される。
これは入射する光子の解析を改善する。なぜなら、どれくらい多くのイベントが閾値を上回るかが計数され、第1のカウンタがディスエーブルであることが原因でどれくらい多くのイベントが計数されなかったかが計数されるからである。もちろん、必要であれば、この概念は、複数のカウンタにまで拡張されることができる。
更なる好ましい実施形態において、上記第1のカウンタがディスエーブルにされる間、上記第1の識別器がいつイベントを出力するかを示すよう構成される論理要素に、上記第3のカウンタが接続される。
これは、第1のカウンタにより計数されなかったイベントを計数する、非常に単純であるが更に効率的な手段を与える。特に、AND要素が使用されることができる。これは、第1のポートで第1の識別器の出力に接続され、第2のポートで第1のゲート要素の出力に接続される。すると、イベントが第1の識別器により生成される場合、かつ同時に第1のゲート要素が起動される場合、このイベントが第3のカウンタにより計数されることになる。
発明の更なる好ましい実施形態において、上記処理要素は、少なくともプリアンプ及び少なくともシェーパを有する。
これは、処理要素を実現する有効な手段を与える。代替的に、処理要素が整形プリアンプを有することも可能である。
更なる好ましい実施形態において、ゲート要素は、起動入力としてのセット入力及び停止入力としてのリセット入力を持つフリップフロップである。
フリップフロップは、ゲート要素を提供するコスト効率の良い手段である。
更なる好ましい実施形態において、上記第1のカウンタが、起動されるとき上記第1のカウンタが受信イベントを計数することを禁止するディスエーブル入力を有し、上記ディスエーブル入力が、上記第1のゲート要素の出力に電気的に接続される。
ディスエーブル入力を与えることにより、カウンタの計数は、追加的なスイッチング要素を与える必要なしに、迅速に及び都合よくオン及びオフに切り替えられることができる。
撮像デバイスにおける光子を計数する装置を示す図である。 コンピュータ断層撮影装置における光子を計数する方法を示す図である。 本発明による装置の第1の実施形態を示す図である。 本発明に基づき、パルスのパイルアップがどのように処理されるかを示す図である。 本発明による装置の第2の実施形態を示す図である。 本発明による装置の第3の実施形態を示す図である。 本発明による装置の第4の実施形態を示す図である。 本発明による装置の第5の実施形態を示す図である。 本発明による装置の第6の実施形態を示す図である。
本発明のこれら及び他の側面が、本書に後述される実施形態から明らかとなり、これらの実施形態を参照して説明されることになる。
前述の特徴及び更に以下に説明されることになる特徴は、開示される個別の組合せにおいてだけでなく、本発明の範囲を逸脱することなく、他の組合せにおいて、又は独立した特徴として使用されることができる点を理解されたい。
本発明の実施形態が、図面に示され、図面を参照して以下の説明において更に詳細に説明されるだろう。
図1は、X線光子12、14を計数する装置10のハイレベルの概要を示す。装置10は、撮像デバイス11において、特にコンピュータ断層撮影装置において実現される。
装置10は、光子12、14を電荷パルスに変換するよう構成されるセンサ16と、電荷パルスを電気パルスに変換するよう構成される処理要素18と、電気パルスを第1の閾値TH1と比較し、第1の閾値TH1が越えられる場合イベントを出力するよう構成される第1の識別器20とを有する。装置10は、イベントを計数するよう構成される第1のカウンタ22と、第1のカウンタ22によるイベントの計数を選択的に抑制するよう構成される第1のゲート要素24とを更に有する。
第1のゲート要素24は、第1の識別器20の出力28に接続される起動入力26と、処理要素18の状態に関連付けられる停止入力30とを有する。その結果、複数の電気パルスのパイルアップを処理するため第1のゲート要素24が起動されるとき、第1のカウンタ22による計数が禁止される。装置10のより詳細な説明は、以下の説明により与えられることになる。
図2は、本発明に基づき、X線光子12、14、特にコンピュータ断層撮影における光子12、14を計数するときの基本的なステップを示す。
ステップ32において、センサ16と衝突する光子12、14が、電荷パルスに変換される。その後、ステップ34において、例えば処理要素18により、電荷パルスが、電気パルスへと処理される。
ステップ36において、電気パルスは閾値と比較される。例えば、第1の識別器20の第1の閾値TH1と比較される。この比較に基づき、閾値が越えられる場合、イベントが出力される(ステップ38)。
ゲーティングが停止状態にある場合、例えば第1のカウンタ22を用いて、イベントが計数される(ステップ40)。ゲーティングは、イベントに基づき起動され、処理要素18の状態に基づき停止される。これは、複数の電気パルスのパイルアップを処理するためゲーティングが起動されるとき、計数を禁止することを可能にする。
図3は、本発明による装置10の第1の実施形態を示す。
センサ16は、容量Csと並列な、電流Isを与える電流源として象徴化される。処理要素18は、センサ16から電荷パルス51を受信するプリアンプ50と、その後続のシェーパ52とにより実現される。プリアンプ50は基本的に、センサ16から来る電荷パルス51のための積分器として機能するが、シェーパ52は、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを持つ電気パルス53を与える。処理要素18の出力28は、この場合、シェーパ52の出力に対応する。
第1の識別器20は、処理要素18の出力28に接続され、第1の識別器20の出力54は、第1のカウンタ22の入力に接続される。
第1のゲート要素24は、起動入力26としてのセット入力及び停止入力30としてのリセット入力を持つフリップフロップとして実現される。
第1のゲート要素24は、第1のカウンタ22に接続される出力Qを更に有する。本実施形態において、第1のカウンタ22は、第1のゲート要素24から来る信号をネゲートする小円により示されるディスエーブル入力58を持つ。これは、第1のゲート要素24がHIGH信号、例えば「1」を与える場合、第1のカウンタ22の計数が禁止されることを意味する。逆も成立し、第1のゲート要素24がLOW信号、例えば「0」を与えるとき、第1のカウンタ22は、入力イベント55を計数する。
図示されるように、第1の識別器20の出力54は、第1のゲート要素24の起動入力26に接続される。従って、第1の識別器20によりイベント55が与えられる場合、特に、第1の識別器20により立ち上がりエッジが与えられる場合、イベント55は、起動入力26によっても受信され、出力Qにより示される第1のゲート要素の状態が「1」にセットされる。実際に「1」又は「0」を与えることが必要とされるわけではない点に留意されたい。識別可能な2つの電圧レベルを使用すれば十分である。その場合、1つの電圧レベルは、計数が禁止されることを示し、他の電圧レベルは、計数が実行されることを示す。
第1のゲート要素24の停止入力30は、クリア識別器60のネゲートされた出力に接続される。この識別器は、処理要素18の出力28に存在する電気パルス53をクリア閾値CTHと比較する。これは、電気パルス53が、クリア閾値CTHを超える場合、クリア識別器60によって「1」が与えられることを意味する。しかしながら、ネゲート要素が原因で、停止入力30は「0」を受信する。従って、何のリセットも実行されず、第1のゲート要素24の状態は変化しない。電気パルス53が、クリア閾値CTHより下になる場合、停止入力30は「1」を受信し、第1のゲート要素24の状態はリセットされる。この場合、出力Qは「0」になる。
要約すると、電気パルス53が第1の閾値TH1を超える場合、第1の識別器20はイベント55を生成する。このイベントが、第1のカウンタ22により計数される。同時に、イベント55は、第1のゲート要素24の起動入力26で受信される。出力Qは「1」にセットされ、この出力Qは、第1のカウンタ22のディスエーブル入力58により受信される。電気パルス53がクリア識別器60のクリア閾値CTHより下になるときのみ、第1のゲート要素24の停止入力30が起動され、第1のゲート要素24の出力Qが「0」にセットされる。「0」へのセットにより、第1のカウンタ22が再度イネーブル状態にされる。
図4に、装置10の有益な効果が示される。図4では、時間軸t及び電圧軸Vに沿って3つの電気パルス53−1、53−2、53−3の発生が示される。それらの個別のピークP1、P2、P3から分かるように、電気パルス53−1、53−2、53−3は、均一な間隔で発生するわけではない。特に、ピークP1、P2は、パイルアップ状況を表すと想定される。ダイアグラムの下にバーが示される。これは、第1のカウンタ22の電流状態を示す。この場合、「ON」は第1のカウンタ22がイベント55を計数することを意味し、「OFF」は第1のカウンタ22がイベント55を計数しないことを意味する。
最初、第1の電気パルス53−1は、第1の閾値TH1及びクリア閾値CTH両方を下回る状態にある。第1のカウンタ22は、ONである。電気パルス53−1が上昇するにつれ、それは第1の閾値TH1を超える。それにより、第1の識別器20はイベント55を出力する。このイベントは、第1のカウンタ22により計数される。第1のゲート要素24がイネーブルにされ、第1のカウンタ22はOFFにされる。
P1でピークに達した後、電気パルス53−1は下降し、第1の閾値TH1より下になる。しかしながら、まだクリア閾値CTHより上にある。この状況は、第1のゲート要素24の状態又は第1のカウンタ22の状態における変化をもたらすものではなない点に留意されたい。
第1の電気パルス53−1がクリア閾値CTHより下になる前に、第2の電気パルス53−2が入り、第1の閾値TH1を超えて上昇する。この場合も、第1の識別器20が、イベント55を生成する。しかしながら、第1のカウンタ22がOFFであるので、このイベント55は計数されない。
P2でピークに達した後、第2の電気パルス53−2は下降し、第1の閾値TH1を下回り、その後クリア閾値CTHも下回る。この時点で、第1のゲート要素24がリセットされ、これにより、第1のカウンタ22がONになる。
第3の電気パルス53−3が入ると、このパルスは第1の閾値TH1を超えて上昇し、追加的なイベント55の生成がもたらされる。第1のカウンタ22がONであるので、このイベント55は計数される。同時に、電気パルス53−3がクリア閾値CTHを下回るまで、第1のカウンタ22は再度OFFにされる。
見て分かるように、提示された装置10は、パイルアップイベントを処理する非常に有効な手段を与える。
図5は、入射する光子12、14のエネルギーレベルを識別するため複数の閾値を使用する、本発明による装置10の第2の実施形態を示す。
図示される装置10は、図3に記載の装置10に基づかれる。その結果、以下、相違点だけが説明されることになる。
装置10は、第1の識別器20に並列に接続される第2の識別器70を有する。第2の識別器70は、イベントを計数するよう構成される第2のカウンタ72に接続される。更に、第2の識別器70は、電気パルス53を第2の閾値TH2と比較し、第2の閾値TH2が超えられる場合、イベントを出力するよう構成される。
第3の閾値TH3を持つ第3の識別器74により示されるように、この概念は複数の識別器及び複数のカウンタにまで拡張されることができる。しかしながら、明確さのため、第2の識別器70の導入に関して必要な基本事項だけが説明される。
この装置は、第2のカウンタ72によるイベント55の計数を選択的に抑制するよう構成される第2のゲート要素76を更に有する。第1のゲート要素24を参照してわかるように、第2のゲート要素76も起動入力26'及び停止入力30'を有する。起動入力26'が、第2の識別器70の出力に接続され、停止入力30'は、クリア識別器60のネゲートされた出力に接続される。
電気パルス53が第1の閾値TH1を超えるとき、第1のカウンタ22はディスエーブルにされ、電気パルス53が第2の閾値TH2を超えるとき、第2のカウンタ72はディスエーブルにされる。電気パルス53がクリア閾値CTHより下になるとき、両方のカウンタ22、72は再びイネーブルにされる。
好ましくは、第2の閾値TH2は、第1の閾値TH1より高くセットされる。すると、第1のカウンタ22は、第1の閾値TH1を超えるすべてのイベントを受信することになる。一方、第2のカウンタ72は、第1の閾値TH1及び第2の閾値TH2を超えるイベントだけを受信する。第2のカウンタ72の値を第1のカウンタ22の値から減算することにより、どれくらい多くの電気パルス53が第2の閾値TH2でなく第1の閾値TH1を超えたかが計算されることができる。これにより、光子12、14のエネルギーレベルに基づく区別が実現されることができる。
図6は、本発明による装置10の第3の実施形態を示す。それは、図5に示される実施形態に類似する。しかしながら、第2のカウンタ72のゲーティングの概念が変更されている。この違いについて更に詳細に説明されるが、他の全ての詳細に関しては、図5を参照されたい。
図示されるように、第2のカウンタ72のディスエーブル入力58'が、第1のゲート要素24の出力Qに遅延要素90を介して接続される。これは、第1のカウンタ22をディスエーブルにする第1のゲート要素24から来る信号が、遅延要素90により特定される特定の持続時間分遅延されて第2のカウンタ72に送信されることを意味する。
遅延要素90は必須でないが、好ましくは、ある状況を回避するために使用される。その状況とは、電気パルス53が閾値TH2を超えて上昇する前に、電気パルス53が第1の閾値TH1を超えることが原因で、第2のカウンタ72がディスエーブルにされ、これにより、第2のカウンタ72がカウントを逃す状況である。
図7は、本発明による装置10の第4の実施形態を示す。開示される装置10は、図3に示される装置10に基づかれる。従って、図3でされた説明を参照されたい。
この第4の実施形態は、組合せにおいて又は互いに分離して使用されることができる2つの追加的な特徴を提供する。
第1の追加的な特徴は、第1のゲート要素24の出力Qに接続される時間測定要素80により示される。時間測定要素80は、第1のカウンタ22がディスエーブルである持続時間を測定する。これは装置10の実際のデッドタイムを計算することを可能にし、測定された少なくとも2つのデッドタイムを考慮するとき、平均デッドタイムが計算されることができる。デッドタイムに関する良好な推定を行うことは、得られたデータのより良好な解釈を可能にする。
第2の追加的な特徴は、論理要素82に基づかれる。ここではAND要素である。この論理要素は、第1のカウンタ22がディスエーブルにされる間、第1の識別器20がイベント55を出力するときを示すよう構成される。これは、論理要素82の1つの入力が第1の識別器20の出力54に接続され、他の入力が第1のゲート要素24の出力Qに接続されることにより実現される。
論理要素82の出力は第3のカウンタ84に供給される。これにより、第3のカウンタは、第1の識別器20により生成されたが、第1のカウンタ22により計数されなかったイベント55を計数する。これは、第1のカウンタ22に関して起こったパイルアップイベントを計数することを可能にする。
図8は、本発明による装置10の第5の実施形態を示す。この実施形態は、図3に示される装置10に類似する。しかしながら、第1のカウンタ22を再びイネーブルするための異なる概念が使用される。本実施形態において、停止入力30は、電気的接続を用いるのではなく、処理要素18が光子12、14を処理するのにどれくらいの時間を必要とするかに関する情報に基づき、処理要素18の状態に関連付けられる。
前述の実施例においてと同様、第1の識別器20がイベント55を生成する場合、第1のカウンタ22は第1のゲート要素24によりディスエーブルにされる。しかしながら、前述の実施形態とは異なり、ここでは、イベント55の発生が、タイマー86の開始状態も引き起こす。
停止状態が発生する前に、タイマー86は特定の持続時間を待つよう構成され、第1のゲート要素24の停止入力30にLOW信号又は「0」が与えられる。タイマー86においてセットされる持続時間は、イベント55の開始が検出されたあと、処理要素18が受信光子12、14を処理するのに必要な予想時間に対応する。
言い換えると、処理要素18による光子12、14の処理がイベント55の開始により示されるとき、第1のカウンタ22はディスエーブルにされ、光子12、14を処理するのに必要であると予想される持続時間が経過したときのみ、再度イネーブルにされる。
光子12、14の処理はよく知られており、かつ処理に関連付けられる時間が理論的又は実際的に決定されることができるので、直接接続を必要とすることなく、処理要素18の状態と停止入力とを非常に良好に関連付けることができる。
また、この実施形態によれば、イベント(又は電気パルス)のパイルアップを処理することが解決される。第1の光子12の後すぐに第2の光子14が追従する場合、即ち、持続時間が経過する前である場合、第2の光子14に関連付けられる新たなイベント55が、タイマー86を再開させることになり、この場合このタイマーは、フルタイムの持続時間で稼動するであろう。新たなイベント55が生成される前に持続時間が通過するときにだけ、タイマー86は第1のゲート要素24をリセットするだろう。このリセットにより、第1のカウンタ22が再度イネーブルにされる。
処理要素18の状態と停止入力30との関連付けが電気的接続により実現されない場合であっても、この実施形態の結果として生じる効果は前述の実施形態に匹敵する点に留意されたい。
図9は、本発明による装置10の第6の実施形態を示す。この実施形態は図8の実施形態に基づかれる。従って、基本的な機能の説明に関しては図8を参照されたい。更に、この実施形態は、図6の実施形態を参照して詳細に説明された第2の識別器70及び第2のカウンタ72を使用する。従って、図6の説明を追加的に参照されたい。
図9の実施形態において、第2のカウンタ72は、特定のディスエーブル入力なしの単純な標準化されたカウンタであると想定される。しかしながら、ディスエーブル入力の効果は、ここではAND要素である論理要素88を第2のカウンタ72の前に配置することにより実現されることができる。この場合、遅延要素90により遅延される第1のゲート要素24の出力Qが論理要素88に対してHIGH信号を送らない限り、論理要素88は、イベント55'を第2のカウンタ72へと通過させるよう構成される。本実施形態において、遅延要素90により課される遅延は、電荷収集時間にセットされる。
これは、電気パルス53が第1の閾値TH1を越えて上昇する場合、第1の識別器20が、第1のゲート要素24を起動させるイベント55を出力することを意味する。これにより、所与のイベントが計数された後、第1のカウンタ22がディスエーブルにされる。同時に、イベント55は、タイマー86の開始を引き起こす。
第1のゲート要素24の出力Qからの信号は、論理要素88に送られる。しかしながら、遅延要素90により遅延される。この時間期間、即ち、第1のゲート要素24からの信号が実際に論理要素88に到達する前までの期間が、電気パルス53が第2の閾値TH2も超えるかどうかを見極めるため、従って、電気パルス53が第2のカウンタ72により計数されなければならないかを見極めるために適用される。これは、電気パルス53が実際に第2の閾値TH2を超える場合、対応するイベント55'が第2のカウンタ72により計数され、その後、第1のゲーティング要素24からの信号が、論理要素88の1つの入力を「0」にセットし、これにより、第2の識別器70からのイベント55'が、第2のカウンタ72に到達することが禁止されることを意味する。
この実施形態から分かるように、カウンタ及び論理要素の組合せは、カウンタを特定のディスエーブル入力と交換するために使用されることができる。
本発明が図面及び前述の説明において詳細に図示され及び説明されたが、斯かる図示及び説明は、説明的又は例示的であると考えられ、本発明を限定するものではない。本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。
図面、開示及び添付の特許請求の範囲の研究から、開示された実施形態に対する他の変形が、請求項に記載された発明を実施する当業者により理解され及び遂行されることができる。請求項において、単語「有する」は他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数性を除外するものではない。「左」、「右」等の用語は、発明の容易な理解のためにのみ使用され、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の理解を容易にするために、複数の要素が分離して説明され示されたが、電気/電子要素を一体化することができることから、2つ又はこれ以上の要素が、これらの2つ又はこれ以上の要素の機能/特徴を有する1つの要素に結合されることもできる点を理解されたい。
特定の手段が相互に異なる従属項に記載されるという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示すものではない。請求項における参照符号は、発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (16)

  1. X線光子を計数する装置において、光子を電荷パルスに変換するよう構成されるセンサと、前記電荷パルスを電気パルスに変換するよう構成される処理要素と、前記電気パルスを第1の閾値と比較し、前記第1の閾値が超えられる場合、イベントを出力するよう構成される第1の識別器と、イベントを計数するよう構成される第1のカウンタと、前記第1のカウンタによるイベントの計数を選択的に抑制するよう構成される第1のゲート要素とを有し、前記第1のゲート要素が、前記第1の識別器の出力に接続される起動入力と、前記処理要素の状態に関連付けられる停止入力とを有し、電気パルスのパイルアップを処理するために前記第1のゲート要素が起動されるとき、前記第1のカウンタによる前記計数が禁止される、装置。
  2. 前記停止入力が、クリア識別器の出力に接続され、前記クリア識別器は、前記電気パルスをクリア閾値と比較し、前記電気パルスの電圧が前記クリア閾値より下になる場合、前記停止入力の状態を解除させるよう構成される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記クリア閾値が、前記処理要素のベースライン閾値を示す、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 少なくとも第2の識別器が、前記第1の識別器に並列に接続され、前記第2の識別器は、イベントを計数するよう構成される第2のカウンタに接続され、前記第2の識別器が、前記電気パルスを第2の閾値と比較し、前記第2の閾値が超えられる場合、イベントを出力するよう構成される、請求項1乃至3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記第2のカウンタによるイベントの計数を選択的に抑制するよう構成される第2のゲート要素を更に有し、前記第2のゲート要素が、前記第2の識別器の出力に接続される起動入力と、前記クリア識別器の前記出力に接続される停止入力とを有する、請求項4に記載の装置。
  6. 時間測定要素が、前記第1のゲート要素の出力に接続される、請求項1乃至5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記停止入力が、タイマーに接続され、前記タイマーの開始は、前記第1の識別器により引き起こされ、前記タイマーの持続時間が、前記処理要素の安定化にかかる時間にセットされ、前記タイマーの停止は、前記停止入力の前記状態を解除させる、請求項1に記載の装置。
  8. 少なくとも第2の識別器が、前記第1の識別器に並列に接続され、前記第2の識別器は、イベントを計数するよう構成される第2のカウンタに接続され、前記第2の識別器が、前記電気パルスを第2の閾値と比較し、前記第2の閾値が超えられるときイベントを出力するよう構成される、請求項7に記載の装置。
  9. 前記第2のカウンタが、起動されるとき前記第2のカウンタが受信イベントを計数することを禁止するディスエーブル入力を有し、前記ディスエーブル入力は、前記第1のゲート要素の出力に接続される、請求項4又は8に記載の装置。
  10. 前記第1のカウンタにより計数されないイベントの数を計数するよう構成される少なくとも第3のカウンタを更に有する、請求項1乃至9のいずれかに記載の装置。
  11. 前記第1のカウンタがディスエーブルにされる間、前記第1の識別器がいつイベントを出力するかを示すよう構成される論理要素に、前記第3のカウンタが接続される、請求項10に記載の装置。
  12. 前記処理要素が、少なくともプリアンプ及び少なくともシェーパを有する、請求項1乃至11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記ゲート要素が、前記起動入力としてのセット入力と前記停止入力としてのリセット入力とを持つフリップフロップであり、前記ゲート要素は、請求項5及び請求項5に直接又は間接に従属する請求項において、前記第1のゲート要素及び第2のゲート要素であり、それ以外の請求項において、前記第1のゲート要素である、請求項1乃至12のいずれかに記載の装置。
  14. 前記第1のカウンタが、起動されるとき前記第1のカウンタが受信イベントを計数することを禁止するディスエーブル入力を有し、前記ディスエーブル入力は、前記第1のゲート要素の出力に接続される、請求項1乃至13のいずれかに記載の装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれかに記載の装置を有する、医療用の、X線光子の計数に基づかれる撮像デバイス。
  16. X線光子を計数する方法において、
    光子を電荷パルスに変換するステップと、
    処理要素を用いて前記電荷パルスを電気パルスへと処理するステップと、
    前記電気パルスを閾値と比較するステップと、
    前記閾値が超えられる場合、イベントを出力するステップと、
    ゲーティングが停止される場合、前記イベントを計数するステップとを有し、
    ゲーティングが前記イベントに基づき起動され、ゲーティングは前記処理要素の前記状態に基づき停止され、電気パルスのパイルアップを処理するためゲーティングが起動されるとき、計数が禁止される、方法。
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