JPWO2015186556A1 - 1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法 - Google Patents

1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法 Download PDF

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Abstract

1,1−ジフルオロエチレンとジクロロフルオロメタンとを反応させて、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンを得る方法において、クロロホルムの副生を抑え、生成物中におけるR−243faの濃度が高い方法の提供。トリフルオロメタンの存在下に、1,1−ジフルオロエチレンとジクロロフルオロメタンとを反応させて、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンを得ることを特徴とする。

Description

本発明は、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパン(冷媒番号:R−243fa)の製造方法に関する。
本明細書においては、ハロゲン化炭化水素の化合物名の後の括弧内に略称(冷媒番号等)を記載する場合がある。本明細書においては、必要に応じて化合物名に替えて略称を用いることがある。
R−243faは、冷媒等に用いられるトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(以下、R−1233zd(E)とも記す。)の原料である等、工業的に有用な化合物または中間体である。R−1233zd(E)は、温室効果ガスである1,1,1,2−テトラフルオロエタンや1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの代替化合物として、近年期待されている。
R−243faの製造方法としては、たとえば、ルイス酸触媒下で、1,1−ジフルオロエチレン(フッ化ビニリデン。以下、VdFとも記す。)とジクロロフルオロメタン(冷媒番号:R−21)とを反応させる方法が挙げられる(特許文献1)。
特開平8−73385号公報
VdFとR−21とを反応させる方法では、クロロホルム(冷媒番号:R−20)等の副生成物が生成される。生成したR−243faをR−1233zd(E)等の原料として用いる場合、副生成物が除かれていることが好ましく、通常、反応生成物からR−243faが精製される。
しかし、副生成物に含まれるR−20は、R−243faと沸点が近いため、生成物中から蒸留分離しにくい。また、R−20を分離除去するために他の精製手順を増やすことは、R−243faの製造を煩雑にし、製造効率を低下させる。
さらに、VdFとR−21とを反応させる方法においては、原料コストの低下および製造効率の点から、生成物中におけるR−243faの濃度が高いことが望まれる。
そこで、本発明は、VdFとR−21とを反応させてR−243faを得る方法において、副生成物であるR−20の生成量が少なく、生成物中におけるR−243faの濃度が高い方法の提供を目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[14]の構成を有するR−243faの製造方法を提供する。
[1]トリフルオロメタン(冷媒番号:R−23)の存在下に、VdFとR−21とを反応させてR−243faを得ることを特徴とする、R−243faの製造方法。
[2]前記R−21の使用量に対する前記R−23の使用量が、モル比で10ppm〜10%である、[1]に記載のR−243faの製造方法。
[3]前記VdFの使用量に対する前記R−23の使用量が、モル比で10ppm〜10%である、[1]に記載のR−243faの製造方法。
[4]反応系に、前記R−23を連続的または断続的に供給する、[1]〜[3]のいずれかに記載のR−243faの製造方法。
[5]反応開始前に、前記R−23を反応器内に存在させる、[1]〜[4]のいずれかに記載のR−243faの製造方法。
[6]前記R−21に対する前記VdFが、モル比で0.5〜1.5である、[1]〜[5]のいずれかに記載のR−243faの製造方法。
[7]反応温度が−80〜200℃である、[1]〜[6]のいずれかに記載のR−243faの製造方法。
[8]触媒の存在下に反応を行う、[1]〜[7]のいずれかに記載のR−243faの製造方法。
[9]前記触媒がルイス酸触媒である、[8]に記載のR−243faの製造方法。
[10]前記反応によりR−243faと1,3−ジクロロ−1,3,3−トリフルオロプロパン(冷媒番号:R−243fb)とを生成させる、[1]〜[9]のいずれかに記載のR−243faの製造方法。
[11]前記R−243faと前記R−243fbの合計量(100モル%)に対する前記R−243faの割合が、50〜95モル%である、[10]に記載のR−243faの製造方法。
[12]反応を液相で行う、[1]〜[11]のいずれかに記載のR−243faの製造方法。
[13]反応系における溶媒がR−243faである、[12]に記載のR−243faの製造方法。
[14]反応開始前にR−243faを反応器内に存在させ、反応により生成するR−243faとともに液相を形成させる、[13]に記載のR−243faの製造方法。
本発明の製造方法では、副生成物であるR−20の生成量が少なく、生成物中におけるR−243faの濃度が高い。
<R−243faの製造方法>
本発明のR−243faの製造方法は、R−23の存在下に、VdFとR−21とを反応させてR−243faを得る方法である。
VdFとR−21との反応は、下記式(1)で表される。
Figure 2015186556
生成物には、R−243faの他に、R−243fbが含まれる。
該生成物中のR−243faおよびR−243fbの含有割合は、反応温度等の反応条件および触媒の種類等によって異なるが、通常、R−243faおよびR−243fbの合計100モル%のうち、R−243fbが5モル%以上50モル%以下であり、R−243faが50モル%以上95モル%以下である。
なお、生成物には、R−243faおよびR−243fb以外に、R−20、1,1,1−トリフルオロエタン(冷媒番号:R−143a)等が含まれる。
該反応に用いる反応器は、化合物の製造に一般的に用いられているものでよい。
原料のVdFおよびR−21、ならびに反応系に存在させるR−23は、工業的に安価に入手できる。
反応は、気相で行ってもよく、液相で行ってもよい。製造時の容積効率の点から、液相で行うことが好ましい。
反応様式は、バッチ式でもよく、連続式でもよい。反応をバッチ式で行う場合、VdF、R−21またはR−23は、反応開始前に、反応器内に存在させてもよく、反応系に連続的または断続的に供給してもよい。また、反応系にR−23を連続的または断続的に供給する場合、該R−23は、VdFまたはR−21と共に供給してもよい。
R−21の使用量に対するVdFの使用量は、モル比で、0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。
R−21の使用量に対するR−23の使用量は、モル比で、10ppm〜10%が好ましく、100〜10,000ppmがより好ましく、1,000〜6,000ppmが特に好ましい。R−21の使用量に対するR−23の使用量が前記下限値以上であれば、副生成物の生成量を抑制する効果が高い。一方、前記上限値以下であれば、R−20の生成量が少なく、生成物中のR−243faの濃度が高い。
VdFの使用量に対するR−23の使用量は、モル比で、10ppm〜10%が好ましく、100〜10,000ppmがより好ましく、1,000〜6,000ppmが特に好ましい。VdFの使用量に対するR−23の使用量が前記下限値以上であれば、副生成物の生成量を抑制する効果が高い。一方、前記上限値以下であれば、反応器の単位時間当たりの原料処理量が著しく減ることはないため、反応器の容積効率の点で有利である。
反応温度は、副反応の抑制と反応速度の点から、−80〜200℃が好ましく、−40〜100℃がより好ましく、−20〜60℃が特に好ましい。
反応器内の圧力は、原料の種類によるが、常圧であってもよく、加圧であってもよく、減圧であってもよい。運転管理の容易さから、常圧または加圧が好ましい。また、ゲージ圧としては、0〜2.0MPaが好ましく、0〜1.0MPaがより好ましく、0〜0.6MPaが特に好ましい。
反応時間は、0.1分〜24時間が好ましく、1分〜10時間がさらに好ましい。
VdFとR−21との反応は、触媒を用いて行うことが好ましい。触媒としては、ルイス酸触媒等が挙げられる。
ルイス酸触媒としては、B、Al、GaおよびInの13族元素、Fe、NiおよびCoの鉄族元素、Ti、ZrおよびHfの4族元素、Nb、Ta等の5族元素、Sb、SnおよびWから選ばれる少なくとも1種の元素のハロゲン化物またはハロゲン化酸化物が好ましい。特に好ましくは、13族、4族および5族元素のハロゲン化物またはハロゲン化酸化物である。
ハロゲン化物触媒としては、B、Al、Ga、In、Fe、Ni、Co、Sb、Nb、Sn、Ti、Zr、Hf、Wのハロゲン化物、たとえば塩素化物、フッ素化物または塩素化フッ素化物が好ましい。
具体的には、BF、AlCl、AlClF、GaCl、InCl、FeCl、NiCl、CoCl、SbF、SbCl、NbCl、SnCl、TiCl、TiCl、ZrCl、ZrCl、ZrClF、HfCl、HfClF、WCl、TaCl等が好ましい。
ハロゲン化酸化物触媒は、前記元素1種のみの酸化物または前記元素2種以上の複合酸化物を、適当なハロゲン化剤、たとえばトリクロロフルオロメタン(冷媒番号:R−11)、ジクロロジフルオロメタン(冷媒番号:R−12)、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン等のクロロフルオロカーボン、R−21、クロロジフルオロメタン(冷媒番号:R−22)等のヒドロクロロフルオロカーボン、または塩素、フッ化水素、フッ素等で処理して製造することが好ましい。
酸化物触媒としては、具体的には、Al、ZrO、TiO、Fe等が好ましい。このような酸化物触媒は反応系内においてR−21等でハロゲン化されてハロゲン化酸化物触媒に変化すると考えられる。
前記元素のハロゲン化物またはハロゲン化酸化物触媒には、さらに前記以外の元素、たとえばSi、Zn、Mg、Cr、Cu、V、Bi、Mo等のうち少なくとも1種を含んでもよい。この場合、これらのSi、Zn、Mg、Cr、Cu、V、Bi、Mo等の元素は、一般には、ハロゲン化物またはハロゲン化酸化物の状態で含有されている。
触媒としては、入手の容易さと反応速度の点から、AlCl、トリクロロフルオロメタン等で処理された変性ZrCl、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、HfClが好ましく、AlCl、トリクロロフルオロメタン等で処理された変性ZrCl、アルミナ、酸化ジルコニウムが特に好ましい。
触媒の使用量は、用いる触媒の種類によるが、原料に対して、0.001〜50質量%が好ましく、0.01〜10質量%が特に好ましい。
触媒は、反応開始前に、反応器に供給することが好ましい。また、連続式で行う場合には、原料と同時に、反応系に連続的または断続的に供給し、生成物と同時に連続的に反応系から取り出すことが好ましい。この場合、取り出された触媒は再利用することが好ましい。
VdFとR−21との反応時に、上述のR−23および触媒の他に、溶媒等の添加剤を加えてもよい。ただし、反応生成物からのR−243faの精製を容易にする点からは、溶媒としての反応生成物以外の添加剤は使用量が少ないことが好ましく、使用しないことが特に好ましい。
液相で行う場合の溶媒は、原料のVdFおよびR−21を適度に溶かし込むものであれば特に限定されない。たとえば、R−243fa、R−243fb、パーフルオロオクタン、パーフルオロブチルテトラヒドロフラン、トリクロロペンタフルオロプロパン(冷媒番号:R−215)、ジクロロペンタフルオロプロパン(冷媒番号:R−225)、テトラクロロテトラフルオロプロパン(冷媒番号:R−224)、ジクロロトリフルオロプロパン(冷媒番号:R−243)等が挙げられる。
溶媒としてはR−243faが好ましい。溶媒として使用するR−243faは、本発明の製造方法で得られたR−243faを使用できる。また、本発明の製造方法において生成した反応混合物やその反応混合物を精製して副生成物の濃度を低減した反応混合物を溶媒として使用できる。特に、反応開始前にR−243faを反応器内に存在させ、反応により生成するR−243faとともに液相を形成させることが好ましい。なお、反応開始前に反応器内に存在させるR−243faとしては、R−243fa単独であってもR−243fb等の副生成物を含むR−243faであってもよい。
本発明により製造されたR−243faは、生成した反応混合物を精製して得られる。また、生成したR−243faをR−1233zd(E)等の原料として用いる場合、本発明により得られるR−243faはある程度の副生成物を含んでいてもよく、その場合は反応混合物の精製により、副生成物の濃度をより低くし、R−243faの濃度をより高くした混合物としてもよい。
精製方法としては、蒸留、抽出蒸留、吸着等が挙げられる。簡便に行うことができる点から、蒸留が好ましい。
蒸留は、常圧下で行ってもよく、加圧下で行ってもよく、減圧下で行ってもよい。常圧下で行うことが好ましい。
(他の態様)
本発明のR−243faの製造方法としては、VdFとR−21とを反応させる方法において、反応系にR−23が存在する方法であればよく、上記事項のみに限定されない。
たとえば、原料であるVdFおよびR−21としては、反応系から取り出された未反応のものや精製の際に分離されたものを再利用して用いてもよい。
また、R−23は、市販品の他、上述の原料、触媒または添加剤に含まれるものを用いてもよく、反応中または反応後に反応系から取り出されたものや精製の際に分離されたものを再利用してもよい。
<R−243faの用途>
本発明により生成したR−243faは、様々な用途に用いられるが、特に、R−1233zd(E)の原料として有用である。
R−243faを原料として用いたR−1233zd(E)の製造方法は、特に限定されず、公知の方法でよい。たとえば、アルカリ溶液中で、R−243faを脱塩化水素化する方法(J.Am.Chem.Soc.,第64巻,1942年,pp.1157−1159)、金属触媒の存在下に、R−243faを脱塩化水素化する方法(米国特許第8653309号明細書)等が挙げられる。
R−1233zd(E)は、冷媒、発泡剤、フォーム、プレフォームミックス、溶媒、洗浄剤、噴射剤および相溶剤、ならびに、機能性材料の原料モノマーおよび合成用中間体として有用である。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。
<原料>
R−23:旭硝子社製「アサヒフロン−23」
VdF:クレハ社製「フッ化ビニリデン」
R−21:旭硝子社製「ジクロロフルオロメタン」
触媒:ACROS ORGANIC社製「Zirconium(IV) Chloride 98% anhydrous」
<実施例1>
反応開始前、オートクレーブ(材質:SUS、容量:10L)(以下、反応器とも記す。)に、初期溶媒(組成:R−243fa:67.9モル%、R−243fb:8.3モル%、R−20:1.3モル%、R−21:1.4モル%、他の成分:21.1モル%)(以下、単に初期溶媒とも記す。)の1,001g、R−21の7,218g、触媒の78.0gを加えた。
次いで、反応器内の反応温度を0〜5℃に維持し、反応液を撹拌(撹拌翼:神鋼環境ソリューション社製「フルゾーン(登録商標)」、回転数:200rpm)しながら、VdFを2,500NmL/分で、R−23を10NmL/分で連続的に供給し、反応を行った。なお、反応中に供給した、VdFの使用量は4,458gであり、R−23の使用量は6,270NmL(19.59g)であった。
VdFおよびR−23の供給を停止した後、さらに30分間撹拌し、次いで、気相部を窒素で置換し、反応を終了した。反応時間は10時間57分であった。
反応終了後、撹拌しながら、反応器の底部から反応粗液を抜き出した。反応粗液の量は、12,543gであった。この反応祖液について、ガスクロマトグラム(カラム:アジレント・テクノロジー社製「GCカラムDB−1」(長さ60m×内径250μm×厚さ1μm))によって組成分析を行った。
<実施例2>
反応開始前、実施例1と同じ反応器に、初期溶媒の1,001g、R−21の7,215g、R−23の6,000NmL(18.75g)、触媒の73.7gを加えた。
次いで、反応器内の反応温度を0〜5℃に維持し、実施例1と同様に反応液を撹拌しながら、VdFを2,500NmL/分で連続的に供給し、反応を行った。なお、反応中に加えたVdFの使用量は、4,506gであった。
VdFの供給を停止した後、さらに30分間撹拌し、次いで、気相部を窒素で置換し、反応を終了した。反応時間は10時間58分であった。
反応終了後、撹拌しながら、反応器の底部から反応粗液を抜き出した。反応粗液の量は、12,520gであった。この反応祖液について、実施例1と同様に組成分析を行った。
<比較例1>
反応開始前、実施例1と同じ反応器に、初期溶媒の1,130g、R−21の7,202g、触媒の78.1gを加えた。
次いで、反応器内の反応温度を0〜5℃に維持し、実施例1と同様に反応液を撹拌しながら、VdFを2,500NmL/分で連続的に供給し、反応を行った。なお、反応中に加えたVdFの使用量は、4,480gであった。
VdFの供給を停止した後、さらに30分間撹拌し、次いで、気相部を窒素で置換し、反応を終了した。
反応終了後、撹拌しながら、反応器の底部から反応粗液を抜き出した。反応粗液の量は、12,822gであった。この反応祖液について、実施例1と同様に組成分析を行った。
実施例1,2および比較例1における反応条件と得られた反応粗液の組成分析結果を、以下の表1に示す。
Figure 2015186556
以上の組成分析の結果、反応系にR−23を加えた実施例1,2では、反応粗液中のR−243faの含有量が、R−23を加えなかった比較例1に比べ高かった。
また、反応系にR−23を加えた実施例1,2では、反応粗液中のR−20、R−21およびR−143aの含有割合が、R−23を加えなかった比較例1に比べ低かった。
本発明の製造方法は、VdFとR−21とを反応させる方法において、生成物中におけるR−20等の副生成物の濃度が低く、R−243faの濃度が高いため、R−243faの量産に好適に用いることができる。本発明の製造方法により得られたR−243faは、R−1233zd(E)等の原料として用いることができる。
なお、2014年6月6日に出願された日本特許出願2014−117747号の明細書、特許請求の範囲および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (14)

  1. トリフルオロメタンの存在下に、1,1−ジフルオロエチレンとジクロロフルオロメタンとを反応させて1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンを得ることを特徴とする、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  2. 前記ジクロロフルオロメタンの使用量に対する前記トリフルオロメタンの使用量が、モル比で10ppm〜10%である、請求項1に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  3. 前記1,1−ジフルオロエチレンの使用量に対する前記トリフルオロメタンの使用量が、モル比で10ppm〜10%である、請求項1に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  4. 反応系に、前記トリフルオロメタンを連続的または断続的に供給する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  5. 反応開始前に、前記トリフルオロメタンを反応器内に存在させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  6. 前記ジクロロフルオロメタンに対する前記1,1−ジフルオロエチレンが、モル比で0.5〜1.5である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  7. 反応温度が−80〜200℃である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  8. 触媒の存在下に反応を行う、請求項1〜7のいずれか一項に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  9. 前記触媒がルイス酸触媒である、請求項8に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  10. 前記反応により1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンと1,3−ジクロロ−1,3,3−トリフルオロプロパンとを生成させる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  11. 前記1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンと前記1,3−ジクロロ−1,3,3−トリフルオロプロパンの合計量(100モル%)に対する前記1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの割合が、50〜95モル%である、請求項10に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  12. 反応を液相で行う、請求項1〜11のいずれか一項に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  13. 反応系における溶媒が1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンである、請求項12に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
  14. 反応開始前に1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンを反応器内に存在させ、反応により生成する1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンとともに液相を形成させる、請求項13に記載の1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンの製造方法。
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