JPWO2015029666A1 - 耐熱積層シートおよびその製造方法 - Google Patents

耐熱積層シートおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

少なくとも1層の基材シート(2)を有し、少なくとも両主面の最外層(使用時に除去される層を除く)が耐熱層(3)となっている耐熱積層シート(1)を提供する。耐熱層(3)は、硬化性成分および無機フィラーを含有する組成物を硬化させた材料からなり、無機フィラーを10〜85体積%含有する。耐熱層(3)の1層の厚さは、0.5〜80μmであり、耐熱層(3)以外の層の合計の厚さに対する耐熱層(3)の合計の厚さの比が、20〜700%である。かかる耐熱積層シート(1)は、耐熱性と耐屈曲性とがともに優れる。

Description

本発明は、基材シートと耐熱層とを備えた耐熱積層シート、およびその製造方法に関するものである。
透明樹脂フィルムは、光学特性に優れ、割れにくい特性を有することから、従来ガラスが使用されてきた分野において、ガラスからの代替が期待されている。そのような用途として、例えば、液晶ディスプレイにおける液晶セルのカバー層等が挙げられる。一方で、液晶セルの製造過程等には加熱工程が含まれており、このような液晶セルのカバー層等には、高い耐熱性が要求される。しかし、透明樹脂フィルムは、一般に耐熱性に乏しいといった難点を有している。そのため、耐熱性が要求される用途に用いる場合、厚みのある透明樹脂フィルムを用いることが考えられる。
他方、長尺の透明樹脂フィルムはロール状に巻き取られ、巻取体の状態で運搬・保管されるとともに、巻取体から繰り出され、所望の形状に打ち抜かれて使用されたり、ロール・トゥ・ロールで加工されたりすることから、透明樹脂フィルムには耐屈曲性も要求される。
特開2012−183822号公報
しかしながら、十分な耐熱性を確保しようとして透明樹脂フィルムを厚くすると、耐屈曲性が犠牲になってしまう。一方で、耐屈曲性を確保しようとすると、透明樹脂フィルムを薄くせざるを得ず耐熱性が確保できない。すなわち、耐熱性と耐屈曲性とは、トレードオフの関係にあった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、耐熱性と耐屈曲性とがともに優れた耐熱積層シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、少なくとも1層の基材シートを有し、少なくとも両主面の最外層(使用時に除去される層を除く)が耐熱層となっている耐熱積層シートであって、前記耐熱層が、硬化性成分および無機フィラーを含有する組成物を硬化させた材料からなり、前記耐熱層が、前記無機フィラーを10〜85体積%含有し、前記耐熱層の1層の厚さが、0.5〜80μmであり、前記耐熱層以外の層の合計の厚さに対する前記耐熱層の合計の厚さの比が、20〜700%であることを特徴とする耐熱積層シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る耐熱積層シートは、耐熱層が所定量の無機フィラーと硬化性成分とを含有する組成物を硬化させた材料からなり、かつ、耐熱層の1層の厚さ、および耐熱層以外の層の合計の厚さに対する耐熱層の合計の厚さの比を上記のように設定することで、耐熱性と耐屈曲性とがともに優れたものとなる。
上記発明(発明1)において、前記基材シートの1層の厚さは、2〜100μmであることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)においては、縦10cm、横10cmの寸法において、150℃の雰囲気に1時間静置した後の四隅の反りの高さの合計値と前記雰囲気に静置する前の前記合計値との差が、10cm未満であることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)においては、JIS K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験において、割れの起こらない最小のマンドレル直径が32mm以下であることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)においては、JIS K7133に準拠した加熱寸法変化測定法で測定した縦寸法変化率および横寸法変化率が、それぞれ1.0%以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)においては、前記基材シートを1層有し、前記基材シートの両側の面に前記耐熱層が積層されていてもよく(発明6)、かかる発明(発明6)においては、前記硬化性成分がエネルギー線硬化性成分であることが好ましい(発明7)。
上記発明(発明1〜5)においては、前記基材シートを2層以上有し、前記基材シートの相互間にも前記耐熱層が介在していてもよく(発明8)、かかる発明(発明8)においては、前記硬化性成分がエネルギー線硬化性成分であることが好ましい(発明9)。
第2に本発明は、上記発明(発明7)の耐熱積層シートを製造する方法であって、基材シートの一方の面に前記組成物からなる第1の層が積層され、前記第1の層の前記基材シート側とは反対側にカバーシートが積層された積層体を作製し、前記積層体における前記基材シートの他方の面に前記組成物からなる第2の層を形成し、エネルギー線照射により前記組成物からなる第1の層および第2の層を硬化させて耐熱層とすることを特徴とする耐熱積層シートの製造方法を提供する(発明10)。
第3に本発明は、上記発明(発明7)の耐熱積層シートを製造する方法であって、基材シートの一方の面に前記組成物からなる第1の層を形成し、エネルギー線照射により前記組成物からなる第1の層を硬化させて耐熱層とし、前記基材シートの他方の面に前記組成物からなる第2の層を形成し、エネルギー線照射により前記組成物からなる第2の層を硬化させて耐熱層とすることを特徴とする耐熱積層シートの製造方法を提供する(発明11)。
第4に本発明は、上記発明(発明9)の耐熱積層シートを製造する方法であって、基材シートと前記組成物からなる層との積層体を備えたユニットを複数作製し、複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層してユニット積層体とし、任意の段階で、前記ユニット積層体において露出している前記組成物からなる層の露出面にカバーシートが積層された状態とし、前記ユニット積層体において露出している基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、エネルギー線照射により前記組成物からなる層を硬化させて耐熱層とすることを特徴とする耐熱積層シートの製造方法を提供する(発明12)。
第5に本発明は、上記発明(発明9)の耐熱積層シートを製造する方法であって、基材シートと前記組成物からなる層との積層体を備えたユニットを複数作製し、複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層してユニット積層体とし、前記ユニット積層体において露出している前記組成物からなる層の露出面に基材シートを積層して基本積層体とし、前記基本積層体において露出している一方の前記基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、前記基本積層体において露出している他方の前記基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、任意の段階で、1回または複数回のエネルギー線照射により、前記組成物からなる層を硬化させて耐熱層とすることを特徴とする耐熱積層シートの製造方法を提供する(発明13)。
第6に本発明は、上記発明(発明9)の耐熱積層シートを製造する方法であって、基材シートと前記組成物からなる層との積層体を備えたユニットを複数作製し、複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層して第1のユニット積層体とし、同じく複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層して第2のユニット積層体とし、前記第1のユニット積層体において露出している前記基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、前記第1のユニット積層体において露出している前記組成物からなる層と、前記第2のユニット積層体において露出している前記基材シートとを重ね合わせて、前記第1のユニット積層体と前記第2のユニット積層体とを積層し、任意の段階で、1回または複数回のエネルギー線照射により、前記組成物からなる層を硬化させて耐熱層とすることを特徴とする耐熱積層シートの製造方法を提供する(発明14)。
本発明に係る耐熱積層シートは、耐熱性と耐屈曲性とがともに優れたものとなる。
本発明の第1の実施形態に係る耐熱積層シートの断面図である。 本発明の第2の一実施形態に係る耐熱積層シートの断面図である。 本発明の第2の他の実施形態に係る耐熱積層シートの断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る耐熱積層シートは、少なくとも1層の基材シートを有し、少なくとも両主面の最外層(使用時に除去される層を除く)が耐熱層となっており、耐熱層が、硬化性成分および無機フィラーを含有する組成物を硬化させた材料からなり、耐熱層が、無機フィラーを10〜85体積%含有し、耐熱層の1層の厚さが、0.5〜80μmであり、耐熱層以外の層の合計の厚さに対する耐熱層の合計の厚さの比が、20〜700%であるものである。
本発明の実施形態に係る耐熱積層シートは、上記の構成を備えることにより、耐熱性と耐屈曲性とがともに優れたものとなる。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る耐熱積層シートの断面図である。本実施形態に係る耐熱積層シート1は、1層の基材シート2と、基材シート2の両側の面に積層された耐熱層3とを備えて構成される。
(1)基材シート
本実施形態に係る耐熱積層シート1の基材シート2は、耐熱積層シート1の用途に応じて適宜選択すればよいが、耐熱層3との親和性の良好な樹脂フィルムを用いることが好ましい。樹脂フィルムを用いることで、本実施形態に係る耐熱積層シート1が耐屈曲性に優れたものとなる。また、樹脂フィルムとして透明樹脂フィルムを用いた場合には、本実施形態に係る耐熱積層シート1を光学用途に用いることができるため、特に好ましい。
かかる樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルぺンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ノルボルネン系重合体フィルム、環状オレフィン系重合体フィルム、環状共役ジエン系重合体フィルム、ビニル脂環式炭化水素重合体フィルム等の樹脂フィルムまたはそれらの積層フィルムが挙げられる。中でも、耐屈曲性、透明性等の面から、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、環状オレフィン系重合体フィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム等が好ましく、特にポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム等が好ましい。
なお、本実施形態では、後述する耐熱層3により十分な耐熱性が確保されるため、使用する樹脂フィルムは高い耐熱性を有するものである必要はない。そのため、耐熱性の観点からは必ずしも十分とはいえないポリエチレンテレフタレートフィルム等であっても、本実施形態において好適に用いることができる。
また、上記基材シート2においては、その表面に設けられる層(例えば、耐熱層3等)との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、プライマー処理、酸化法、凹凸化法等により表面処理を施すことができる。酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理法は基材シート2の種類に応じて適宜選ばれる。一例として、プライマー処理により易接着層を形成した樹脂フィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。
基材シート2の(1層の)厚さは、2〜125μmであることが好ましく、2〜75μmであることが特に好ましく、2〜40μmであることがさらに好ましい。基材シート2の(1層の)厚さがかかる範囲にあることで、本実施形態に係る耐熱積層シート1は、曲げても割れや剥がれが非常に起こりにくく、より優れた耐屈曲性を有するものとなる。
(2)耐熱層
本実施形態に係る耐熱積層シート1の耐熱層3は、基材シート2の両側の面に最外層として積層されるものである。耐熱層3が基材シート2の両側の面に積層されることで、本実施形態に係る耐熱積層シート1が耐熱性に優れたものとなる。特に、基材シート2の片側の面だけでなく両側の面に耐熱層3が積層されることで、耐熱積層シート1が加熱されたときのカール(反り)の発生が効果的に抑制される。
本実施形態に係る耐熱積層シート1の耐熱層3は、硬化性成分および無機フィラーを含有する組成物(以下、これを「無機フィラー含有硬化性組成物」ということがある。)を硬化させた材料からなるものである。
(2−1)硬化性成分
硬化性成分としては、エネルギー線硬化性成分、熱硬化性成分等を用いることができるが、エネルギー線硬化性成分であることが好ましい。
エネルギー線硬化性成分としては、特に限定されるものではなく、耐熱性および耐屈曲性等の耐熱層3に付与すべき性能に応じたものを適宜選択すればよい。ここで、エネルギー線とは、電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものをいい、具体的には、紫外線や電子線等が挙げられる。エネルギー線の中でも、取扱いが容易な紫外線が特に好ましい。
具体的なエネルギー線硬化性成分としては、多官能性(メタ)アクリレート系モノマー、(メタ)アクリレート系プレポリマー、エネルギー線硬化性を有するポリマー等が挙げられるが、中でも多官能性(メタ)アクリレート系モノマーおよび/または(メタ)アクリレート系プレポリマーであることが好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系モノマーおよび(メタ)アクリレート系プレポリマーは、それぞれ単独で使用してもよいし、両者を併用してもよい。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を意味する。他の類似用語も同様である。
多官能性(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、(メタ)アクリレート系プレポリマーとしては、例えば、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等のプレポリマーが挙げられる。
ポリエステルアクリレート系プレポリマーとしては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシアクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。
ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
ポリオールアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
以上のプレポリマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エネルギー線硬化性成分としてエネルギー線硬化性を有するポリマーを使用する場合、当該ポリマーとしては、例えば、側鎖にエネルギー線硬化性基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体(以下「エネルギー線硬化性(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)」という。)を使用することができる。エネルギー線硬化性(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)は、官能基含有モノマー単位を有するアクリル系共重合体(a1)と、その官能基に結合する置換基を有する不飽和基含有化合物(a2)とを反応させて得られるものが好ましい。
アクリル系共重合体(a1)は、官能基含有モノマーから導かれる構成単位と、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体から導かれる構成単位とを含有する。
アクリル系共重合体(a1)が構成単位として含有する官能基含有モノマーは、重合性の二重結合と、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基とを分子内に有するモノマーであり、好ましくはヒドロキシル基含有不飽和化合物またはカルボキシル基含有不飽和化合物が用いられる。
このような官能基含有モノマーのさらに具体的な例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシル基含有アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有化合物が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
アクリル系共重合体(a1)が構成単位として含有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、シクロアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが用いられる。これらの中でも、特に好ましくはアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が用いられる。
アクリル系共重合体(a1)は、上記官能基含有モノマーから導かれる構成単位を通常3〜100質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは10〜30質量%の割合で含有し、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体から導かれる構成単位を通常0〜97質量%、好ましくは60〜95質量%、特に好ましくは70〜90質量%の割合で含有してなる。
アクリル系共重合体(a1)は、上記のような官能基含有モノマーと、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体とを常法で共重合することにより得られるが、これらモノマーの他にも少量(例えば10質量%以下、好ましくは5質量%以下)の割合で、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、スチレン等が共重合されてもよい。
不飽和基含有化合物(a2)が有する置換基は、アクリル系共重合体(a1)が有する官能基含有モノマー単位の官能基の種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、官能基がヒドロキシル基、アミノ基または置換アミノ基の場合、置換基としてはイソシアネート基またはエポキシ基が好ましく、官能基がカルボキシル基の場合、置換基としてはアジリジニル基、エポキシ基またはオキサゾリン基が好ましく、官能基がエポキシ基の場合、置換基としてはアミノ基、カルボキシル基またはアジリジニル基が好ましい。このような置換基は、不飽和基含有化合物(a2)1分子毎に一つずつ含まれている。
また不飽和基含有化合物(a2)には、エネルギー線硬化性の不飽和基(炭素−炭素二重結合)が、1分子毎に1〜5個、好ましくは1〜2個含まれている。このような不飽和基含有化合物(a2)の具体例としては、例えば、アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート、アリルイソシアネート;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアネート化合物;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアネート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、2−(1−アジリジニル)エチル(メタ)アクリレート、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等が挙げられる。
不飽和基含有化合物(a2)は、上記アクリル系共重合体(a1)の官能基含有モノマー100当量当たり、通常20〜100当量、好ましくは40〜100当量、特に好ましくは60〜100当量の割合で用いられる。
エネルギー線硬化性(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)は、アクリル系共重合体(a1)と、不飽和基含有化合物(a2)とを、有機溶媒中にて常法で反応させることにより得られる。エネルギー線硬化性(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、10,000〜100,000であることが好ましく、特に20,000〜80,000であることが好ましく、さらには30,000〜60,000であることが好ましい。なお、本明細書における重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
また、硬化性成分として熱硬化性成分を用いる場合、使用し得る熱硬化性成分としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、シアネート系樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アリル化ポリフェニレンエーテル樹脂(熱硬化性PPE)、ホルムアルデヒド系樹脂、不飽和ポリエステルまたはこれらの共重合体等が挙げられるが、中でも、エポキシ系樹脂が好ましい。
本実施形態の耐熱層3を構成する硬化性成分は、硬化後のガラス転移点が130℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、ガラス転移点が観測されないものであることが特に好ましい。かかる硬化性成分を用いることにより、耐熱層3が耐熱性に優れたものとなり、本実施形態に係る耐熱積層シート1に優れた耐熱性を付与することができる。
(2−2)無機フィラー
本実施形態の耐熱層3を構成する無機フィラー含有硬化性組成物は、前述した硬化性成分に加えて無機フィラーを含有する。無機フィラーを含有させることで、本実施形態の耐熱層3に耐熱性が付与される。
好ましい無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、ベーマイト、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、炭化珪素、窒化ホウ素、酸化ジルコニウム等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維およびガラス繊維等が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、シリカ、アルミナ、ベーマイト、酸化チタン、酸化ジルコニウム等が好ましく、シリカ、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムがさらに好ましい。特に、シリカは光透過性を有するため、本実施形態に係る耐熱積層シート1を光学用途に用いる場合に好適に使用することができる。
また、無機フィラーは、表面修飾されていることが好ましい。このような特に好ましい無機フィラーとして、反応性シリカを例示することができる。
本明細書において「反応性シリカ」とは、エネルギー線硬化性不飽和基を有する有機化合物で表面修飾されたシリカ微粒子をいう。上記エネルギー線硬化性不飽和基を有する有機化合物で表面修飾されたシリカ微粒子(反応性シリカ)は、例えば、通常、平均粒径0.5〜500nm程度、好ましくは平均粒径1〜200nmのシリカ微粒子表面のシラノール基に、当該シラノール基と反応し得る官能基である(メタ)アクリロイル基を有するエネルギー線硬化性不飽和基含有有機化合物を反応させることにより、得ることができる。
シラノール基と反応し得る官能基を有するエネルギー線硬化性不飽和基含有有機化合物としては、例えば一般式(I)
Figure 2015029666

(式中、Rは水素原子またはメチル基、Rはハロゲン原子、
Figure 2015029666

で示される基である。)
で表される化合物等が好ましく用いられる。
このような化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2,3−イミノプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリル酸誘導体を用いることができる。これらの(メタ)アクリル酸誘導体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような反応性シリカ(エネルギー線硬化性不飽和基を有する有機化合物で表面修飾されたシリカ微粒子)と、前述した多官能性(メタ)アクリレート系モノマーおよび/または(メタ)アクリレート系プレポリマーとを含有する有機無機ハイブリッド材料としては、例えば商品名「オプスターZ7530」、「オプスターZ7524」、「オプスターTU4086」、「オプスターZ7537」(以上、JSR社製)等を使用することができる。
本実施形態において用いる無機フィラーは、平均粒径が1〜200nmであることが好ましく、10〜200nmであることが特に好ましく、20〜200nmであることがさらに好ましい。無機フィラーの平均粒径が1nm以上であることで、無機フィラー含有硬化性組成物を硬化させた耐熱層3が、耐熱性により優れたものとなる。また、無機フィラーの平均粒径が200nm以下であると、得られる耐熱層3において光の散乱が発生しにくくなり、耐熱層3の透明性が高くなる。そのため、このような耐熱層3と、基材シート2として前述した透明樹脂フィルムとを併用することで、本実施形態に係る耐熱積層シート1が透明性の高いものとなり、光学用途に特に好適に用いることができる。なお、無機フィラーの平均粒径は、ゼータ電位測定法によって測定したものとする。
本実施形態の耐熱層3における無機フィラーの含有量は、耐熱層3に対して10〜85体積%であり、好ましくは20〜80体積%であり、特に好ましくは40〜70体積%であり、さらに好ましくは45〜65体積%である。無機フィラーの含有量が10体積%未満であると、耐熱層3に十分な耐熱性が付与されない。一方、無機フィラーの含有量が85体積%を超えると、無機フィラー含有硬化性組成物を用いて層を形成することが困難になる。
なお、本明細書における無機フィラーの含有量は、次のようにして求めるものとする。JIS 7250−1に従い有機成分を燃焼し、得られる灰分から無機フィラーの質量%を求め、さらにJIS Z8807に従い無機フィラーの真密度を求める。その後、耐熱層3の密度をJIS Z8807から求め、無機フィラーの質量%、無機フィラーの真密度及び耐熱層3の密度の測定値から、無機フィラーの体積%を求める。
(2−3)その他の成分
本実施形態の耐熱層3を構成する無機フィラー含有硬化性組成物は、前述した硬化性成分および無機フィラー以外に、各種添加剤を含有してもよい。各種添加剤としては、例えば、光重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、着色剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、消泡剤、有機系充填材、濡れ性改良剤、塗面改良剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4"−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。無機フィラー含有硬化性組成物中における光重合開始剤の含有量は、エネルギー線硬化性成分100質量部に対して通常0.2〜20質量部の範囲で選ばれる。
(2−4)耐熱層の物性
耐熱層3の1層の厚さは、0.5〜80μmであり、好ましくは1〜50μmであり、特に好ましくは1〜30μmである。耐熱層3の1層の厚さが0.5μm以上であることで、本実施形態に係る耐熱積層フィルム1に十分な耐熱性が付与される。一方、耐熱層3の1層の厚さが80μm以下であることで、耐熱積層シート1が耐屈曲性に優れたものとなる。
また、耐熱層3以外の層の合計の厚さ(本実施形態においては、1層の基材シート2の厚さ)に対する耐熱層3の合計の厚さの比は、20〜700%であり、好ましくは20〜600%であり、特に好ましくは20〜300%であり、さらに好ましくは30〜100%である。耐熱層3以外の層の合計の厚さに対する耐熱層3の合計の厚さの比が20%以上であることで、本実施形態に係る耐熱積層シート1が、優れた耐熱性を有するものとなる。一方、上記合計の厚さの比を700%以下にすることで、本実施形態に係る耐熱積層シート1が、曲げても割れや剥がれが起こりにくいという優れた耐屈曲性を有するものとなる。すなわち、耐熱層3以外の層の合計の厚さに対する耐熱層3の合計の厚さの比が上記範囲にあることで、本実施形態に係る耐熱積層シート1の優れた耐熱性と耐屈曲性とを両立することができる。
(3)耐熱積層シートの物性
本実施形態に係る耐熱積層シート1は、縦10cm、横10cmの寸法において、150℃の雰囲気に1時間静置した後の四隅の反りの高さの合計値が、当該雰囲気に静置する前の値と比較して10cm未満であることが好ましく、8cm以下であることがより好ましく、5cm以下であることが特に好ましく、2cm以下であることが最も好ましい。かかる条件を満たす耐熱積層シート1は、加熱工程においても反り(カール)の発生が抑制され、耐熱性に非常に優れたものとなる。なお、具体的な測定方法の詳細は、後述する試験例にて示す。
また、本実施形態に係る耐熱積層シート1は、JIS K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験において、割れの起こらない最小のマンドレル直径が32mm以下であることが好ましく、25mm以下であることがより好ましく、20mm以下であることが特に好ましい。かかる条件を満たす耐熱積層シート1は、巻取体への巻収や巻取体からの繰出し等においても割れや剥がれが発生しにくく、耐屈曲性に非常に優れたものとなる。なお、具体的な測定方法の詳細は、後述する試験例にて示す。
本実施形態に係る耐熱積層シート1は、JIS K7133に準拠した加熱寸法変化測定法で測定した縦寸法変化率および横寸法変化率が、それぞれ1.0%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましく、0.3%以下であることが特に好ましい。かかる条件を満たす耐熱積層シート1は、加熱工程においても熱収縮が抑制され、耐熱性に非常に優れたものとなる。なお、具体的な測定方法の詳細は、後述する試験例にて示す。
また、本実施形態に係る耐熱積層シート1は、150℃に加熱したときの貯蔵弾性率が1000MPa以上であることが好ましく、2000MPa以上であることが特に好ましい。本実施形態に係る耐熱積層シート1は、加熱時の貯蔵弾性率が1000MPa以上であることで、加熱条件下でも軟化せず、耐熱性により優れたものとなる。なお、本明細書における加熱時の貯蔵弾性率は、JIS K7244−4に準拠して、測定周波数11Hzにて150℃の条件下で引張振動法により測定した値であり、具体的な測定方法は後述する試験例にて示す。
本実施形態に係る耐熱積層シート1のヘーズ値は、3.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがより好ましく、0.8%以下であることが特に好ましく、0.7%以下であることがさらに好ましい。ヘーズ値が3.0%以下であると、透明性が高く、本実施形態に係る耐熱積層シート1が光学用途として好適なものとなる。なお、ヘーズ値は、日本電色工業社製のヘーズメーター「NDH5000」を使用し、JIS K7136:2000に準拠して測定した値とする。
(4)耐熱積層シート1の製造方法
本実施形態に係る耐熱積層シート1は、例えば、前述した基材シート2の両主面に塗布または貼合した無機フィラー含有硬化性組成物の層(当該層は、基本的には塗膜によって構成されるため、以下主として「塗膜」という。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。)を硬化させて耐熱層3を形成することにより得られる。以下、無機フィラー含有硬化性組成物が、硬化性成分としてエネルギー線硬化性成分を含有する場合について説明する。具体的な方法としては、以下に説明する2通りを挙げることができるが、これらの方法に限定されない。
第1の方法は、基材シート2の両面に塗布または貼合した無機フィラー含有硬化性組成物の2層の塗膜を一度に硬化させ、2層の耐熱層3とする方法である。その一例として、まず、基材シート2の一方の面に無機フィラー含有硬化性組成物からなる第1の塗膜(硬化後に耐熱層3となる層)を形成し、当該第1の塗膜における基材シート2とは反対側の面に、さらにカバーシートを積層することにより、基材シート/第1の塗膜/カバーシートからなる積層体を作製する。このとき、カバーシートに第1の塗膜を形成し、そのカバーシート付きの第1の塗膜を基材シート2の一方の面に貼合してもよい。なお、カバーシートとしては、上記で樹脂フィルムとして例示したものを使用することができる。
無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜は、エネルギー線硬化性成分、無機フィラーその他の無機フィラー含有硬化性組成物を構成する材料と、所望によりさらに溶媒とを含有する塗布剤を調製し、これを基材シート2またはカバーシートに塗布し、乾燥させることにより形成される。塗布剤の塗布は、常法によって行えばよく、例えば、バーコート法、ナイフコート法、マイヤーバー法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法によって行えばよい。乾燥は、例えば80〜150℃で30秒〜5分程度加熱することによって行うことができる。
続いて、上記積層体における基材シート2の他方の面(基材シート2が露出している面)に、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第2の塗膜(硬化後に耐熱層3となる層)を形成し、当該第2の塗膜における基材シート2とは反対側の面(図1では下側の面)に、さらにカバーシートを積層する。このとき、カバーシートに第2の塗膜を形成し、そのカバーシート付きの第2の塗膜を基材シート2の他方の面に貼合してもよい。
得られたカバーシート/第1の塗膜/基材シート2/第2の塗膜/カバーシートからなる積層体に、一方または両方の主面側からエネルギー線を照射して、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第1の塗膜および第2の塗膜を硬化させ、それぞれ耐熱層3とする。
無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜の硬化(耐熱層3の形成)は、当該塗膜に対して紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することによって行う。紫外線照射は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ等によって行うことができ、紫外線の照射量は、照度50〜1000mW/cm、光量50〜1000mJ/cm程度が好ましい。一方、電子線照射は、電子線加速器等によって行うことができ、電子線の照射量は、10〜1000krad程度が好ましい。
上記のようにして、各耐熱層3のさらに外側にカバーシートがそれぞれ積層された状態で、本実施形態に係る耐熱積層シート1を得ることができる。ここで、カバーシートは、製造工程における積層体の支持や、エネルギー線硬化反応を阻害する空気中の酸素を無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜から遮断する等の目的で用いられるものであり、耐熱積層シート1の使用時には除去されるものである。なお、上記第2の塗膜側のカバーシートは省略が可能であり、その場合には、酸素濃度の低い雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)にて硬化処理を行うことが好ましい。
第2の方法は、基材シート2の一方の面に塗布または貼合した無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を硬化させて1層目の耐熱層3を形成し、基材シート2の他方の面に塗布または貼合した無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を硬化させて2層目の耐熱層3を形成する方法である。
その一例として、前述した第1の方法と同様にして、基材シート/第1の塗膜/カバーシートからなる積層体を作製する。得られた積層体に、一方または両方の主面側からエネルギー線を照射して、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第1の塗膜を硬化させ、耐熱層3とする。続いて、当該耐熱層3を有する上記積層体における基材シート2の他方の面(基材シート2が露出している面)に、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第2の塗膜、およびカバーシートを積層する。第2の塗膜は、基材シート2に直接塗布して形成してもよいし、カバーシートに塗布して形成したものを基材シート2に貼合してもよい。
得られた積層体に、一方または両方の主面側からエネルギー線を照射して、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第2の塗膜を硬化させ、耐熱層3とする。これにより、各耐熱層3のさらに外側にカバーシートがそれぞれ積層された状態で、本実施形態に係る耐熱積層シート1を得ることができる。
なお、第2の方法において、上記2つのカバーシートの一方又は両方は省略が可能であり、その場合には、酸素濃度の低い雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)にて硬化処理を行うことが好ましい。
(5)耐熱積層シート1の用途
本実施形態に係る耐熱積層シート1の用途は、耐熱性と耐屈曲性との両立が要求される用途に好ましく使用できる。特に、耐熱積層シート1のヘーズ値が小さい等の透明性を有する場合には、光学部材、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、さらにはタッチパネル等の各種ディスプレイの表層や内部の中間層として使用することができる。中でも、液晶ディスプレイにおける液晶セルの製造過程には加熱工程が含まれるため、かかる液晶セルのカバー層として特に好適である。
〔第2の実施形態〕
本実施形態に係る耐熱積層シートは、基材シート2を2層以上有していてもよく、また、その基材シートの相互間に耐熱層3が介在していてもよい。例えば、図2に示す耐熱積層シート1Aのように、2層の基材シート2と、3層の耐熱層3とが交互に積層されていてもよいし、図3に示す耐熱積層シート1Bのように、n層の基材シート2と、(n+1)層の耐熱層3とが交互に積層されていてもよい(nは3以上の整数)。
本実施形態において用いる基材シート2および耐熱層3としては、第1の実施形態にて述べたものと同様の材料を使用すればよく、また各層の厚さについても第1の実施形態にて述べたものと同様にすればよい。
本実施形態に係る耐熱積層シート1Aおよび1Bは、耐熱性および耐屈曲性がともに優れたものとなる。特に、図3で示す耐熱積層シート1Bにおけるnの値(基材シート2および耐熱層3の層数)が大きくなると、耐熱積層シート1Bの耐屈曲性がより優れたものとなり、特に耐熱積層シート1全体として同じ総厚であっても耐屈曲性がより優れたものとなることから、好ましい。一方、nの上限は特に制限されず、要求される耐熱積層シート1Bの用途、製造コスト等の観点から適宜決定すればよいが、好ましくは10以下であり、特に好ましくは3である。
本実施形態に係る耐熱積層シート1Aおよび1Bは、耐熱性、耐屈曲性等の観点から、第1の実施形態にて述べた耐熱積層シートと同様の物性を有することが好ましい。
本実施形態に係る耐熱積層シート1Aおよび1Bは、基材シート2の両主面に塗布または貼合した無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を硬化させて耐熱層3を形成することにより得られる点で、第1の実施形態と同様である。そのため、無機フィラー含有硬化性組成物の製膜方法や硬化方法は、第1の実施形態と同様に行えばよい。以下、無機フィラー含有硬化性組成物が、硬化性成分としてエネルギー線硬化性成分を含有する場合について、図3の耐熱積層シート1Bを例にとって説明する。具体的な方法としては、以下に説明する3通りを挙げることができるが、これらの方法に限定されない。
第1の方法は、無機フィラー含有硬化性組成物から構成される複数の層を一度に硬化させて耐熱層とする方法である。その一例として、第1の基材シート2の一方の面に、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第1の塗膜を形成して第1のユニットとする。無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜は、第1の基材シート2に直接塗布して形成してもよいし、カバーシートに塗布して形成したものを第1の基材シート2に貼合してもよい。後者の場合、ユニットにはカバーシートも含まれることとなる(基材シート/塗膜/カバーシート)。同様にして、第2〜第nのユニットを作製する。
得られた第1〜第nのユニットを、基材シート2と無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜とが交互になるように積層し、第1の塗膜/第1の基材シート2/…第nの塗膜/第nの基材シート2からなるユニット積層体を得る。ユニットにカバーシートが含まれる場合には、積層時に不要なカバーシートを除去すればよい。なお、ユニット積層体を得るにあたり、上記のように各ユニットを積層してプレユニット積層体を得たのち、かかるプレユニット積層体同士を積層することにより、上記ユニット積層体を得るようにしてもよい。
ユニット積層体における、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第1の塗膜にカバーシートがない場合には、当該第1の塗膜の露出面に、カバーシートを積層する。一方、当該ユニット積層体における第nの基材シート2の露出面には、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第(n+1)の塗膜、およびカバーシートを積層する。
得られたカバーシート/第1の塗膜/第1の基材シート2/…第nの塗膜/第nの基材シート2/第(n+1)の塗膜/カバーシートからなる積層体に、当該積層体の一方または両方の主面側からエネルギー線を照射し、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第1〜第(n+1)の塗膜を硬化させ、第1〜第(n+1)の耐熱層3とする。このようにして、最外層である第1および第(n+1)の耐熱層3のさらに外側にカバーシートそれぞれが積層された状態で、本実施形態に係る耐熱積層シート1Bを得ることができる。なお、2層のカバーシートは、いずれも使用時に除去されるものである。また、カバーシートは、製造工程で特に必要なければ、省略することができる。
第2の方法は、無機フィラー含有硬化性組成物から構成される複数の層をそれぞれ任意の段階で硬化させて耐熱層とする一方法である。その一例として、上記第1の方法と同様にして、基材シート/塗膜、または基材シート/塗膜/カバーシートからなる第1〜第(n−1)のユニットを作製する。
得られた第1〜第(n−1)のユニットを、基材シート2と無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜とが交互になるように積層し、第1の塗膜/第1の基材シート2/…第(n−1)の塗膜/第(n−1)の基材シート2からなるユニット積層体を得る。そして、ユニット積層体において露出している第1の塗膜の露出面に第nの基材シート2を積層して基本積層体とする。所望により、この段階で、当該基本積層体の一方または両方の主面側からエネルギー線を照射し、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第1〜第(n−1)の塗膜を硬化させ、第1〜第(n−1)の耐熱層3とする。
その後、上記基本積層体において露出している一方の基材シート2(例えば第(n−1)の基材シート2)の露出面に、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第nの塗膜、およびカバーシートを積層する。第nの塗膜は、基材シート2に直接塗布して形成してもよいし、カバーシートに塗布して形成したものを基材シート2に貼合してもよい。所望により、この段階で、第nの塗膜(または第1〜第nの塗膜)に対してエネルギー線を照射して硬化させ、第nの耐熱層3(または第1〜第nの耐熱層3)とする。
次に、上記基本積層体において露出している他方の基材シート2(例えば第nの基材シート2)の露出面に、無機フィラー含有硬化性組成物からなる第(n+1)の塗膜、およびカバーシートを積層する。第(n+1)の塗膜は、基材シート2に直接塗布して形成してもよいし、カバーシートに塗布して形成したものを基材シート2に貼合してもよい。所望により、この段階で、第(n+1)の塗膜(または第nおよび第(n+1)の塗膜)に対してエネルギー線を照射して硬化させ、第(n+1)の耐熱層3(または第nおよび第(n+1)の耐熱層3)とする。
得られたカバーシート/第1の塗膜/第1の基材シート2/…第nの塗膜/第nの基材シート2/第(n+1)の塗膜/カバーシートからなる積層体において、各塗膜がまだ硬化していない場合には、当該積層体の一方または両方の主面側からエネルギー線を照射し、未硬化の無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜を硬化させ、耐熱層3とする。このようにして、最外層である第1および第(n+1)の耐熱層3のさらに外側にカバーシートそれぞれが積層された状態で、本実施形態に係る耐熱積層シート1Bを得ることができる。なお、2層のカバーシートは、いずれも使用時に除去されるものである。また、カバーシートは、製造工程で特に必要なければ、省略することができる。
第3の方法は、無機フィラー含有硬化性組成物から構成される複数の層をそれぞれ任意の段階で硬化させて耐熱層とする他の方法である。その一例として、上記第1の方法と同様にして、基材シート/塗膜、または基材シート/塗膜/カバーシートからなるユニットを複数作製する。
得られた複数のユニットを、基材シート2と無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜とが交互になるように積層し、第1のユニット積層体とする。同様に、複数のユニットを、基材シート2と無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜とが交互になるように積層し、第2のユニット積層体とする。ユニットにカバーシートが含まれる場合には、積層時に不要なカバーシートを除去すればよい。得られたユニット積層体において、無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜が露出している場合には、当該塗膜の露出面に、カバーシートを積層する。所望により、この段階で、各ユニット積層体の一方または両方の主面側からエネルギー線を照射し、無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜を硬化させて耐熱層3とする。
次いで、第1のユニット積層体において露出している基材シート2の露出面に、無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜を塗布する。そして、当該塗膜と、第2のユニット積層体において露出している基材シート2とを重ね合わせて、第1のユニット積層体と第2のユニット積層体とを積層する。
上記のようにして、カバーシート/第1の塗膜/第1の基材シート2/…第nの塗膜/第nの基材シート2/第(n+1)の塗膜/カバーシートからなる積層体を得たら、当該積層体の一方または両方の主面側からエネルギー線を照射し、未硬化の無機フィラー含有硬化性組成物からなる塗膜を硬化させ、耐熱層3とする。このようにして、最外層である第1および第(n+1)の耐熱層3のさらに外側にカバーシートそれぞれが積層された状態で、本実施形態に係る耐熱積層シート1Bを得ることができる。なお、2層のカバーシートは、いずれも使用時に除去されるものである。また、カバーシートは、製造工程で特に必要なければ、省略することができる。
なお、本実施形態に係る耐熱積層シート1、1Aおよび1Bには、他の層、例えば、粘着剤層、粘接着剤層、バリア層、導電層、低反射層、易印刷層、防汚層などが積層されてもよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、耐熱積層シート1、1Aおよび1Bにおける基材シート2と耐熱層3の間には、他の層が介在してもよい。また、例えば耐熱積層シート1Aおよび1Bにおいて、2層以上の基材シート2の間に介在する耐熱層3は、一部または全部を他の層に置換してもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
無機フィラー含有硬化性組成物(JSR社製,商品名「オプスターZ7530」,エネルギー線硬化性成分としてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(密度:1.25g/cm)と無機フィラーとしての反応性シリカ(密度:2.1g/cm)とを質量比40:60で含有,無機フィラーの含有量:49体積%,光重合開始剤:3質量%,固形分濃度:73質量%,溶媒:メチルエチルケトン)を、基材シートとしてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET100A4300」,厚さ:100μm)の片面に、乾燥後の厚さが30μmになるようにダイコーターにて塗布したのち、80℃で1分間処理して無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜にカバーシート(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET50A4100」)を貼り合せたのち、得られた積層体のカバーシート側から紫外線(UV)照射(照度:230mW/cm,光量:700mJ/cm)を行い、無機フィラー含有硬化性組成物を硬化させて耐熱層(厚さ:30μm)を形成した。
続けて、得られた積層体のうちカバーシートを貼り合わせていない面(基材シートが露出している面)に、前述した無機フィラー含有硬化性組成物(JSR社製,商品名「オプスターZ7530」)を、乾燥後の厚さが30μmになるようにダイコーターにて塗布したのち、80℃で1分間処理して無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜にカバーシート(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET50A4300」)を貼り合せたのち、得られた積層体の当該カバーシート側からUV照射(照度:230mW/cm,光量:700mJ/cm)を行い、無機フィラー含有硬化性組成物を硬化させて耐熱層(厚さ:30μm)を形成した。このようにして、カバーシート/耐熱層/基材シート/耐熱層/カバーシートからなる積層体、すなわち耐熱層の外側に2層のカバーシートが積層された状態の耐熱積層シートを得た。なお、無機フィラーの含有量は、前述の方法により求めた。
〔実施例2〜10,14,18〜19,比較例1〜2,4〕
基材シートとしてのPETフィルムの厚さおよび耐熱層の厚さが、表1に示す値となるように変更する以外は、実施例1と同様にして耐熱積層シートを製造した。
〔実施例11〕
無機フィラー含有硬化性組成物(JSR社製,商品名「オプスターZ7530」)を、基材シートとしてのPETフィルム(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET25A4300」,厚さ:25μm)の片面に、乾燥後の厚さが25μmになるようにダイコーターにて塗布したのち、80℃で1分間処理して無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜に、基材シートとしてのPETフィルム(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET25A4300」,厚さ:25μm)を貼り合わせ、基材シート/(無機フィラー含有硬化性組成物の)塗膜/基材シートからなる積層体(総厚:75μm)を得た。
得られた積層体の一方の基材シート(PETフィルム)の露出面に、無機フィラー含有硬化性組成物(JSR社製,商品名「オプスターZ7530」)を、乾燥後の厚さが25μmになるようにダイコーターにて塗布し、80℃で1分間処理して無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜にカバーシート(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET50A4100」)を貼り合せたのち、得られた積層体のカバーシート側からUV照射(照度:230mW/cm,光量:700mJ/cm)を行い、無機フィラー含有硬化性組成物を硬化させて耐熱層(厚さ:いずれも25μm)を形成した。同様にして、他方の基材シート(PETフィルム)の露出面にも、無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜形成およびカバーシートの貼合を行い、UV照射して耐熱層を形成した。このようにして、カバーシート/耐熱層/基材シート/耐熱層/基材シート/耐熱層/カバーシートからなる積層体、すなわち最外層である耐熱層の外側に2層のカバーシートが積層された状態の耐熱積層シートを得た。
〔実施例12,15,比較例3〕
基材シートとしてのPETフィルムの厚さおよび耐熱層の厚さが、表1に示す値となるように変更する以外は、実施例11と同様にして耐熱積層シートを製造した。
〔実施例13〕
基材シートとしてのPETフィルム(東レ社製,商品名「ルミラーS10」,厚さ:12μm)の片面に、コロナ処理を行った。当該コロナ処理面に、無機フィラー含有硬化性組成物(JSR社製,商品名「オプスターZ7530」)を、乾燥後の厚さが10μmになるようにダイコーターにて塗布したのち、80℃で1分間処理して無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜に、基材シートとしてのPETフィルム(東レ社製,商品名「ルミラーS10」,厚さ:12μm)にコロナ処理を行ったものを、当該コロナ処理面から貼り合わせた。これと同様にして、コロナ処理、無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜形成および基材シートの貼合を行うことにより、基材シート/(無機フィラー含有硬化性組成物の)塗膜/基材シート/塗膜/基材シート/塗膜/基材シートとなる積層体(総厚:78μm)を得た。
得られた積層体の一方の基材シート(PETフィルム)の露出面に、コロナ処理を行い、当該コロナ処理面に、無機フィラー含有硬化性組成物(JSR社製,商品名「オプスターZ7530」)を、乾燥後の厚さが10μmになるようにダイコーターにて塗布し、80℃で1分間処理して無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜にカバーシート(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET50A4100」)を貼り合せたのち、得られた積層体のカバーシート側からUV照射(照度:230mW/cm,光量:700mJ/cm)を行い、無機フィラー含有硬化性組成物を硬化させて耐熱層(厚さ:いずれも10μm)を形成した。同様にして、他方の基材シート(PETフィルム)の露出面にも、コロナ処理、無機フィラー含有硬化性組成物の塗膜形成およびカバーシートの貼合を行い、UV照射して耐熱層を形成した。このようにして、カバーシート/耐熱層/基材シート/耐熱層/基材シート/耐熱層/基材シート/耐熱層/基材シート/耐熱層/カバーシートからなる積層体、すなわち最外層である耐熱層の外側に2層のカバーシートが積層された状態の耐熱積層シートを得た。
〔実施例16〕
無機フィラー含有硬化性組成物として、JSR社製の「オプスターZ7530」100質量部(固形分換算;以下同じ)と、オルガノシリカゾル(日産化学工業社製,商品名「PGM−ST」,無機フィラーとしてのシリカ微粒子(平均粒径15nm,密度:2.2g/cm)30体積%を含有,溶媒:プロピレングリコールモノメチルエーテル)60質量部との混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして耐熱積層シートを製造した。
〔実施例17〕
無機フィラー含有硬化性組成物として、JSR社製の「オプスターZ7530」100質量部と、エネルギー線硬化性成分としてのトリシクロデカンジメタノールジアクリレート240質量部(密度:1.18g/cm)との混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして耐熱積層シートを製造した。
〔比較例5〕
エネルギー線硬化性成分としてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製)100質量部と、光重合開始剤としてのヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,商品名「イルガキュア184」)2.5質量部との混合物(以下、「硬化性組成物」という。)を、基材シートとしてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET100A4300」,厚さ:100μm)の片面に、乾燥後の厚さが50μmになるようにダイコーターにて塗布したのち、80℃で1分間処理して硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜にカバーシート(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET50A4100」)を貼り合せたのち、得られた積層体のカバーシート側から紫外線(UV)照射(照度:230mW/cm,光量:700mJ/cm)を行い、硬化性組成物を硬化させて耐熱層(厚さ:30μm)を形成した。
続けて、得られた積層体のうちカバーシートを貼り合わせていない面(基材シートが露出している面)に、前述した硬化性組成物を、乾燥後の厚さが50μmになるようにダイコーターにて塗布したのち、80℃で1分間処理して硬化性組成物の塗膜を形成した。次いで、得られた塗膜にカバーシート(東洋紡社製,商品名「コスモシャインPET50A4100」)を貼り合せたのち、得られた積層体の当該カバーシート側からUV照射(照度:230mW/cm,光量:700mJ/cm)を行い、硬化性組成物を硬化させて耐熱層(50μm)を形成した。このようにして、カバーシート/耐熱層/基材シート/耐熱層/カバーシートからなる積層体、すなわち耐熱層の外側に2層のカバーシートが積層された状態の耐熱積層シートを得た。
〔比較例6〕
無機フィラー含有硬化性組成物として、JSR社製の「オプスターZ7530」100質量部と、エネルギー線硬化性成分としてのトリシクロデカンジメタノールジアクリレート600質量部との混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして耐熱積層シートを製造した。
〔試験例1〕(加熱時のカール量の測定)
実施例および比較例で得られた耐熱積層シートを、縦10cm、横10cmとなるように裁断し、カバーシートを除去して試験片とした。得られた試験片を、23℃、50%RHの雰囲気下で水平テーブルに置き、四隅のテーブル面からの垂直距離(cm)を測定した。その後、試験片を150℃ドライの雰囲気に1時間静置した後、静置前と同様にして四隅のテーブル面からの垂直距離(cm)を測定した。得られた結果より、上記静置後における4箇所の各距離の合計値から、上記静置前における4箇所の各距離の合計値を引いた値を算出し、これをカール量(cm)とした。結果を表1に示す。また、カール量が10cm未満のものを良好(○)、10cm以上のものを不良(×)として評価した。結果を表1に示す。
〔試験例2〕(加熱寸法変化の測定)
実施例および比較例で得られた耐熱積層シートについて、カバーシートを除去し、JIS K7133に準拠した加熱寸法変化測定法により、150℃ドライ、60分間の加熱の前後で、縦方向および横方向の標線間距離を測定し、加熱前後での変化率を百分率にて算出した。変化率のうち大きい方の値を表1に示す。また、縦方向および横方向の変化率がいずれも1%以下のものを良好(○)、いずれかが1%超のものを不良(×)として評価した。結果を表1に示す。
〔試験例3〕(加熱時貯蔵弾性率の測定)
実施例および比較例で得られた耐熱積層シートについて、カバーシートを除去し、縦5mm、横30mmに打ち抜き、これをサンプルとした。かかるサンプルをJIS K7244−4に準拠し、粘弾性測定装置(TA社製,製品名「Q800」)を用いて引張モードにより、以下の条件で貯蔵弾性率(MPa)を測定した。
測定周波数:11Hz
測定温度 :150℃
昇温速度 :10℃/min
得られた結果より、貯蔵弾性率の値が1000MPa以上のものを良好(○)、1000MPa未満のものを不良(×)として評価した。結果を表1に示す。
〔試験例4〕(耐屈曲性の測定)
実施例および比較例で得られた耐熱積層シートについて、カバーシートを除去し、JIS K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験により、耐熱積層シートに割れや剥がれが起きているか否かを目視観察により評価した。割れや剥がれが起こらなかった最小直径の値を表1に示す。なお、比較例4および5については、直径32mmのマンドレルでも割れまたは剥がれが生じたため、測定不可(「×」の評価)とした。
Figure 2015029666
表1から明らかなように、実施例で得られた耐熱積層シートは、加熱時のカールおよび加熱寸法変化率が小さく、加熱時貯蔵弾性率が十分に大きい値であり、耐熱性に優れたものであった。さらに、実施例の耐熱積層シートは、マンドレル直径が32mm以下であり、耐屈曲性にも優れていた。
これに対し、比較例1〜3および6は耐熱性に劣るものであり、比較例4は耐屈曲性に劣るものであった。さらに、比較例5は耐熱性および耐屈曲性のいずれも劣るものであった。
本発明の耐熱積層シートは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、タッチパネル等の各種ディスプレイの中間層に好適に用いられ、液晶セルのカバー層に特に好適に用いられる。
1…耐熱積層シート
2…基材シート
3…耐熱層

Claims (14)

  1. 少なくとも1層の基材シートを有し、少なくとも両主面の最外層(使用時に除去される層を除く)が耐熱層となっている耐熱積層シートであって、
    前記耐熱層は、硬化性成分および無機フィラーを含有する組成物を硬化させた材料からなり、
    前記耐熱層は、前記無機フィラーを10〜85体積%含有し、
    前記耐熱層の1層の厚さは、0.5〜80μmであり、
    前記耐熱層以外の層の合計の厚さに対する前記耐熱層の合計の厚さの比は、20〜700%である
    ことを特徴とする耐熱積層シート。
  2. 前記基材シートの1層の厚さは、2〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の耐熱積層シート。
  3. 縦10cm、横10cmの寸法において、150℃の雰囲気に1時間静置した後の四隅の反りの高さの合計値と前記雰囲気に静置する前の前記合計値との差が、10cm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐熱積層シート。
  4. JIS K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験において、割れの起こらない最小のマンドレル直径が32mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱積層シート。
  5. JIS K7133に準拠した加熱寸法変化測定法で測定した縦寸法変化率および横寸法変化率が、それぞれ1.0%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐熱積層シート。
  6. 前記基材シートを1層有し、前記基材シートの両側の面に前記耐熱層が積層されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐熱積層シート。
  7. 前記硬化性成分がエネルギー線硬化性成分であることを特徴とする請求項6に記載の耐熱積層シート。
  8. 前記基材シートを2層以上有し、前記基材シートの相互間にも前記耐熱層が介在していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐熱積層シート。
  9. 前記硬化性成分がエネルギー線硬化性成分であることを特徴とする請求項8に記載の耐熱積層シート。
  10. 請求項7に記載の耐熱積層シートを製造する方法であって、
    基材シートの一方の面に前記組成物からなる第1の層が積層され、前記第1の層の前記基材シート側とは反対側にカバーシートが積層された積層体を作製し、
    前記積層体における前記基材シートの他方の面に前記組成物からなる第2の層を形成し、
    エネルギー線照射により前記組成物からなる第1の層および第2の層を硬化させて耐熱層とする
    ことを特徴とする耐熱積層シートの製造方法。
  11. 請求項7に記載の耐熱積層シートを製造する方法であって、
    基材シートの一方の面に前記組成物からなる第1の層を形成し、
    エネルギー線照射により前記組成物からなる第1の層を硬化させて耐熱層とし、
    前記基材シートの他方の面に前記組成物からなる第2の層を形成し、
    エネルギー線照射により前記組成物からなる第2の層を硬化させて耐熱層とする
    ことを特徴とする耐熱積層シートの製造方法。
  12. 請求項9に記載の耐熱積層シートを製造する方法であって、
    基材シートと前記組成物からなる層との積層体を備えたユニットを複数作製し、
    複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層してユニット積層体とし、
    任意の段階で、前記ユニット積層体において露出している前記組成物からなる層の露出面にカバーシートが積層された状態とし、
    前記ユニット積層体において露出している基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、
    エネルギー線照射により前記組成物からなる層を硬化させて耐熱層とする
    ことを特徴とする耐熱積層シートの製造方法。
  13. 請求項9に記載の耐熱積層シートを製造する方法であって、
    基材シートと前記組成物からなる層との積層体を備えたユニットを複数作製し、
    複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層してユニット積層体とし、
    前記ユニット積層体において露出している前記組成物からなる層の露出面に基材シートを積層して基本積層体とし、
    前記基本積層体において露出している一方の前記基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、
    前記基本積層体において露出している他方の前記基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、
    任意の段階で、1回または複数回のエネルギー線照射により、前記組成物からなる層を硬化させて耐熱層とする
    ことを特徴とする耐熱積層シートの製造方法。
  14. 請求項9に記載の耐熱積層シートを製造する方法であって、
    基材シートと前記組成物からなる層との積層体を備えたユニットを複数作製し、
    複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層して第1のユニット積層体とし、
    同じく複数の前記ユニットを、前記基材シートと前記組成物からなる層とが交互になるように積層して第2のユニット積層体とし、
    前記第1のユニット積層体において露出している前記基材シートの露出面に前記組成物からなる層を形成し、
    前記第1のユニット積層体において露出している前記組成物からなる層と、前記第2のユニット積層体において露出している前記基材シートとを重ね合わせて、前記第1のユニット積層体と前記第2のユニット積層体とを積層し、
    任意の段階で、1回または複数回のエネルギー線照射により、前記組成物からなる層を硬化させて耐熱層とする
    ことを特徴とする耐熱積層シートの製造方法。
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