JPWO2015022905A1 - 防曇性コーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、バインダー成分、及び、ポリアクリル酸類を含有する耐熱性防曇膜形成用塗布剤であって、耐熱性防曇膜を形成した際にポリアクリル酸類由来の成分が吸水することにより防曇性が発現することを特徴とする耐熱性防曇膜形成用塗布剤が記載されている。また特許文献2には、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)クリレート、2乃至15官能のアクリレートオリゴマー、親水性単官能アクリレート及び前記成分以外のジ(メタ)アクリレートと、光重合開始剤が配合されている紫外線硬化型防曇性塗料組成物が記載されている。
(メタ)アクリル酸塩における塩とは、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩、モノエチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩等のアルキルアミン塩、エチレンジアミン塩、トリエチレンジアミン塩等のポリアミン等の有機アミンの塩等が挙げられる。これらの中でもナトリウム塩、カリウム塩が特に好ましい。
(メタ)アクリル酸系重合体中の全カルボキシル基の中和率は1乃至30当量%が好ましく、好ましくは3乃至26当量%、さらに好ましくは4乃至22当量%が好ましい。この範囲よりも中和率が低い、または高い場合では、防曇性や硬化膜の硬度等の性能が低下することがある。
該(メタ)アクリル酸系重合体の、重量平均分子量は1,000乃至500,000の重合体が良く、硬化膜の耐水性等を考慮すると、好ましくは4,000乃至150,000の重合体が望ましい。この範囲よりも該(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量が低い場合では、得られる防曇性コーティング組成物の耐水性が低下し、重量平均分子量が高い場合では、粘度が高くなり、防曇性コーティング組成物の基板への塗布が困難となる。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準物質としてポリエチレングリコールとポリエチレンオキサイドを用いて得られる値である。以下、本明細書においても同様とする。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、1,4−および1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸、ソルビトール、マンニット、アダマンタンジオール、アダマンタンジメタノール、アダマンタントリオール等が挙げられる。
フェノール類としては、フェノール、ノニルフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAP、ビスフェノールAF、ビスフェノールB、ビスフェノールBP、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールG、ビスフェノールM,ビスフェノールP、ビルフェノールPH、ビスフェノールTMC;ビスフェノールZ、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシ−ジ−フェニル等が挙げられる。
一価アルコールとしては、炭素原子数1乃至22の直鎖または分岐鎖アルキルアルコールが好ましく、例えばブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、アダマンタノール等が挙げられる。
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが挙げられ、これらは1種または2種以上を併用することができる。2種以上を併用する場合の付加形式はブロックもしくはランダムのいずれでもよい。
以下、実施例で使用したモノマー(B−1乃至B−16)を示す。
合成例1
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水118g、メタノール418g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量73,211)63.5gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液7.6gを加えた。グリシジルメタクリレート40.9gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら60℃で31時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分21.6%、水分26.7%、メタノール51.7%であった。得られたポリマー溶液をA−1とする。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水41g、メタノール250g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量73,211)32.5gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液3.9gを加えた。グリシジルメタクリレート41.9gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら60℃で48時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分20.0%、水分14.3%、メタノール65.7%であった。得られたポリマー溶液をA−2とする。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水118g、メタノール289g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量73,211)63.5gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液7.6gを加えた。グリシジルメタクリレート8.2gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら60℃で23時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分17.2%、水分28.7%、メタノール54.1%であった。得られたポリマー溶液をA−3とする。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水52.7g、イソプロピルアルコール86.2g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量4,015)33.8gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液4.1gを加えた。グリシジルメタクリレート22.2gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら75℃で10時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。次いで、メタノール85.4gを加えた。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分22.1%、水分21.1%、メタノール33.7%、イソプロピルアルコール23.0%であった。得られたポリマー溶液をA−4とする。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水42.3g、イソプロピルアルコール86.2g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量4,015)33.8gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液4.1gを加えた。グリシジルメタクリレート4.5gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら75℃で8.5時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。次いで、メタノール33.5gを加えた。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分22.2%、水分24.0%、メタノール19.4%、イソプロピルアルコール34.4%であった。得られたポリマー溶液をA−5とする。
合成例6
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水24.4g、メタノール110.0g、ポリアクリル酸(重量平均分子量13,293)30.0gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液4.2gを加えた。グリシジルメタクリレート4.3gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら60℃で21.5時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。このポリアクリル酸・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分20.0%、水分16.8%、メタノール63.2%であった。得られたポリマー溶液をA−6とする。
合成例7
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水4.01g、メタノール18.40g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量73,211)5.40gを仕込み溶解させた。20質量%水酸化ナトリウム水溶液0.65gを加えた。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体の溶液は、淡黄色透明で固形分19.0%、水分15.9%、メタノール64.7%であった。得られたポリマー溶液をA−7とする。
合成例8
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、メタノール26.8g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量73,211)4.34gを仕込み溶解させた。触媒として、テトラメチルアンモニウムクロライド0.063gを加えた。グリシジルメタクリレート0.62gを加え、ドライエアーを5mL/分の流量で吹き込みながら60℃で22時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。このアクリル酸・アクリルアミド共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分18.0%、メタノール82.0%であった。得られたポリマー溶液をA−8とする。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水554g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は95/5、重量平均分子量99,122)72.0gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液40.0gを加えた。グリシジルメタクリレート10.2gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら80℃で4時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。次いでメタノール393gを加え均一になるまで撹拌した。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分8.1%、水分55.1%、メタノール36.8%であった。得られたポリマー溶液をA−9とする。
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、水555g、アクリル酸・アクリルアミド共重合体(アクリル酸/アクリルアミドの質量比は70/30、重量平均分子量106,735)71.8gを仕込み溶解させた。触媒として、20質量%水酸化ナトリウム水溶液20.0gを加えた。グリシジルメタクリレート10.2gを加え、ドライエアーを90mL/分の流量で吹き込みながら80℃で4時間撹拌した。室温まで冷却して、反応を終了した。次いでメタノール382gを加え均一になるまで撹拌した。このアクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体のグリシジルメタクリレート付加反応生成物の溶液は、淡黄色透明で固形分8.1%、水分55.1%、メタノール36.8%であった。得られたポリマー溶液をA−10とする。
実施例1
ポリマー(A)として合成例1で得たポリマー溶液A−1を231部(固形分50部)、モノマー(B)として前記の例示モノマー(B−1)50部、光重合開始剤(C)としてイルガキュア184(BASFジャパン社製)5.6部を混合し、防曇性コーティング組成物を得た。相溶性は良好で透明な防曇性コーティング組成物が得られた。
次にポリカーボネート(PC)の基板に膜厚50μmのフィルムアプリケーターを用いて、膜厚が50μmとなるように防曇性コーティング組成物を塗布した。そして、塗布した基板を110℃の熱風で30秒間乾燥した。紫外線照射を行い、防曇性コーティング組成物を硬化させた。
紫外線照射条件は、紫外線照射装置JU−C1500(株式会社ジャテック製)を用い、照射強度は、高圧水銀灯を用い、100mW/cm2であり、速度0.4m/分のコンベア上に基板を載せ、窒素雰囲気下で照射した。
ガラスビンの上から2cmまで70℃の温水を入れ、硬化膜面を1分間密着させ、曇りの状態を目視にて4段階で評価した。
4:曇らない。明朝体、フォントサイズ10の文字が、明確に判読でき
る。
3:若干曇る。明朝体、フォントサイズ10の文字が、判読できる。
2:基板より改善しているが曇る。
1:基板と同等の曇り。
目視で、硬化膜を観察し、4段階で評価した。
4:硬化膜表面が平滑で、どの角度から見ても透明なもの。
3:硬化膜表面が平滑で、太陽光にかざすとやや透明性を損ない曇って
見えるが実用的には問題の無いレベルのもの。
2:硬化膜表面が平滑性でないか、斜めから見ると曇って見え、実用上
問題があるもの。
1:硬化膜表面が荒れているか、平面を正面から見ても曇りがあり、全
く実用性のないもの。
目視で、防曇性評価後の硬化膜を観察し、4段階で評価した。
4:防曇性評価前と比べ何ら変化が認められないもの。
3:防曇性評価前と比べ、ガラス瓶の縁の痕跡が認められるが、実用的
には問題の無いレベルのもの。
2:硬化膜に膨れやしわが発生し、実用上問題があるもの。
1:硬化膜が溶出し、全く実用性のないもの。
硬化膜面にイオン交換水を滴下し、接触角計で測定した。
JIS K5600−5−4塗料一般試験方法 引っかき硬度(鉛筆法)に従い、評価した。即ち、手かき法にて、MITSU−BISHI製鉛筆の芯の硬さを種々変えて、試験をした。傷がつかない時の芯の硬さを、その硬化膜の鉛筆硬度とした。
JIS K5600−5−6塗料一般試験方法 付着性(クロスカット法)に従い評価した。即ち、硬化膜にカミソリ刃で1mmピッチで縦横11本ずつの刻みを入れ、100マスを刻む。そこにニチバン製のセロハンテープをしっかりと密着させる。60°、0.5乃至1.0秒で急激に剥がす。得られた結果を4段階で評価した。
4:密着性良好であり、完全に剥がれない。
3:剥がれている。剥がれた個所が、全面積の15%以下である。
2:部分、全面的に大きく、剥がれている。剥がれた個所が全面積の
15%を超え、100%未満である。
1:密着性不良であり、硬化膜が全て剥がれる。
JIS K5600−6−2塗料一般試験方法 耐液性(水浸せき法)に準拠して評価した。即ち、防曇硬化膜が形成された基板を40℃に温度管理されたイオン交換水中に18時間浸せきした。基板を取り出し、硬化膜に、しわ、膨れ、割れ、はがれとつやの変化、くもり、白化、変色度合いを観察した。得られた結果を4段階で評価した。
4:硬化膜に、しわ、膨れ、割れ、はがれとつやの変化、くもり、白化
、変色が認められない。
3:硬化膜に、しわ、膨れ、割れ、はがれやつやの変化、くもり、白化
、変色が、硬化膜面積の5%未満認められる。
2:硬化膜に、しわ、膨れ、割れ、はがれつやの変化、くもり、白化、
変色が、硬化膜面積の5%以上認められる。
1:耐水性不良であり、硬化膜が全て溶解する。
ポリマー(A)、ポリマー(A)とモノマー(B−1)との混合比、基板を表1−1乃至表2−1に示すように変更し、実施例1と同様にして、防曇性コーティング組成物を調製し、塗工し、さらに同様の評価を行った。基板には、ポリカーボネート(以下PC)、ポリメチルメタクリレート(以下PMMA)またはポリエチレンテレフタラート(以下PET)のいずれかを使用した。
ポリマー(A)、ポリマー(A)とモノマー(B)との混合比、基板を表2−2乃至表7−2に示すように変更し、実施例1と同様にして、防曇性コーティング組成物を調製し、塗工し、さらに同様の評価を行った。
ポリマー(A)として合成例9で得たポリマー溶液A−9を616部(固形分50部)、モノマー(B)として前記の例示モノマー(B−1)50部、光重合開始剤(C)としてイルガキュア754(BASFジャパン社製)5.6部を混合し、防曇性コーティング組成物を得た。相溶性は良好で透明な防曇性コーティング組成物が得られた。
次にポリカーボネート(PC)の基板に膜厚50μmのフィルムアプリケーターを用いて、膜厚が50μmとなるように防曇性コーティング組成物を塗布した。そして、塗布した基板を110℃の熱風で30秒間乾燥した。紫外線照射を行い、防曇性コーティング組成物を硬化させた。
紫外線照射条件は、紫外線照射装置JU−C1500(株式会社ジャテック製)を用い、照射強度は、高圧水銀灯を用い、100mW/cm2であり、速度1.0m/分のコンベア上に基板を載せ、空気雰囲気下で照射した。
ポリマー(A)、ポリマー(A)とモノマー(B)との混合比、基板を表10−1乃至表11−1に示すように変更し、実施例82と同様にして、防曇性コーティング組成物を調製し、塗工し、さらに同様の評価を行った。
ポリマー(A)として合成例9で得たポリマー溶液A−9を616部(固形分50部)、モノマー(B)として前記の例示モノマー(B−1)50部、熱重合開始剤(D)として30%過酸化水素水17.7部を混合し、防曇性コーティング組成物を得た。相溶性は良好で透明な防曇性コーティング組成物が得られた。
次にポリカーボネート(PC)の基板に膜厚50μmのフィルムアプリケーターを用いて、膜厚が50μmとなるように防曇性コーティング組成物を塗布した。そして、塗布した基板を室温で5分間乾燥後に130℃の恒温槽に入れ、1時間加熱し、防曇性コーティング組成物を硬化させた。
ポリマー(A)、ポリマー(A)とモノマー(B)との混合比、基板を表11−2乃至表12−1に示すように変更し、実施例96と同様にして、防曇性コーティング組成物を調製し、塗工し、さらに同様の評価を行った。
ポリマー(A)として合成例9で得たポリマー溶液A−9を616部(固形分50部)、モノマー(B)として前記の例示モノマー(B−1)50部、架橋剤としてカルボジライトV−02(日清紡ケミカル社製)5.0部を混合し、防曇性コーティング組成物を得た。相溶性は良好で透明な防曇性コーティング組成物が得られた。
次にポリカーボネート(PC)の基板に膜厚50μmのフィルムアプリケーターを用いて、膜厚が50μmとなるように防曇性コーティング組成物を塗布した。そして、塗布した基板を室温で5分間乾燥後に130℃の恒温槽に入れ、1時間加熱し、防曇性コーティング組成物を硬化させた。
ポリマー(A)として合成例9で得たポリマー溶液A−9を616部(固形分50部)、モノマー(B)として前記の例示モノマー(B−1)25部、例示モノマー(B−16)25部を混合し、防曇性コーティング組成物を得た。相溶性は良好で透明な防曇性コーティング組成物が得られた。
次にポリカーボネート(PC)の基板に膜厚50μmのフィルムアプリケーターを用いて、膜厚が50μmとなるように防曇性コーティング組成物を塗布した。そして、塗布した基板を室温で5分間乾燥後に130℃の恒温槽に入れ、1時間加熱し、防曇性コーティング組成物を硬化させた。
ポリマー(A)、ポリマー(A)とモノマー(B)との混合比、基板を表8−1乃至表9−2、及び表13−2に示すように変更し、実施例1と同様にして、防曇性コーティング組成物を調製し、塗工し、さらに同様の評価を行った。
Claims (9)
- カルボキシル基の一部または全部が中和された(メタ)アクリル酸系重合体と、グリシジル(メタ)アクリレートとを反応させてなるポリマー(A)と、ポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリレートモノマー(B)とを含有することを特徴とする防曇性コーティング組成物。
- 更に光重合開始剤(C)及び/又は熱重合開始剤(D)を含有する請求項1に記載の防曇性コーティング組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸系重合体が、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミド類との共重合体の中和物である請求項1又は2に記載の防曇性コーティング組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸系重合体と、グリシジル(メタ)アクリレートとを反応させてなるポリマー(A)が、(メタ)アクリル酸系共重合体中の中和されていないカルボキシル基に対し、5乃至100当量%のグリシジル(メタ)アクリレートと付加反応したものである請求項1乃至4のいずれか1項に記載の防曇性コーティング組成物。
- 前記(A)成分と前記(B)成分との質量比が10/90乃至90/10である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の防曇性コーティング組成物。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の防曇性コーティング組成物を基材に塗布し、これを硬化させて得られる防曇性硬化膜。
- 請求項7に記載の防曇性硬化膜を備えた合成樹脂成形品。
- 前記合成樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂からなる群から選ばれるいずれかである請求項8に記載の合成樹脂成形品。
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