JPWO2014196415A1 - 光硬化性樹脂および光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、接着強度が高く、高温高湿下での接着性も良好な光硬化性樹脂組成物およびそれに用いる光硬化性樹脂を提供することである。本発明の光硬化性樹脂は、主鎖骨格に1,2−ブタジエン骨格由来の繰り返し単位を特定の割合で有し、末端の少なくとも1つに所定のウレタン結合を介して(メタ)アクリロイルオキシ基を有し、主鎖骨格にウレタン結合を少なくとも2個以上有する、光硬化性樹脂である。

Description

本発明は、光硬化性樹脂および光硬化性樹脂組成物に関する。
近年、電子材料の接着剤や粘着剤として、光硬化性樹脂を用いた光硬化性樹脂組成物が知られている。
例えば、特許文献1には、「主鎖に水添ポリブタジエン骨格を有するポリオールを多官能性化合物を用いて高分子量化させ、次いで得られた分子量が10,000〜100,000の高分子量化水添ポリブタジエンポリオールの残存する水酸基に、該高分子量化水添ポリブタジエンポリオールの水酸基に対して25mol%〜100mol%の(メタ)アクリロイル基を導入させて得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、および単官能(メタ)アクリレートを含有してなる放射線硬化型粘着剤組成物。」が記載されている([請求項1])。
また、特許文献2には、「複数の光硬化性官能基を有する水添ブタジエン系重合体、単一の光硬化性官能基を有するモノマー及び光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物からなることを特徴とする粘着シート。」が記載されている([請求項1])。
特開平04−183770号公報 特開2012−62447号公報
しかしながら、特許文献1および2などに記載された光硬化性樹脂(ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー,水添ブタジエン系重合体)を用いた光硬化性樹脂組成物は、接着強度が低くなる場合があり、特に、高温高湿下での接着強度が劣ることが明らかとなった。
そこで、本発明は、接着強度が高く、高温高湿下での接着性も良好な光硬化性樹脂組成物およびそれに用いる光硬化性樹脂を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、末端に所定のウレタン結合を介して(メタ)アクリロイルオキシ基を有し、主鎖骨格に1,2−ブタジエン骨格由来の繰り返し単位を特定の割合で有し、かつ、ウレタン結合を2個以上有する光硬化性樹脂を用いることにより、接着強度が高く、高温高湿下での接着性も良好な光硬化性樹脂組成物となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を解決できることを見出した。
(1)主鎖骨格に下記式(Ia)〜(Ic)で表される繰り返し単位のうち、少なくとも下記式(Ib)で表される繰り返し単位を有する光硬化性樹脂であって、
下記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して0〜40モル%であり、
下記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して60〜100モル%であり、
下記式(Ic)で表される繰り返し単位の含有量が、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して0〜10モル%であり、
末端の少なくとも1つに下記式(IIa)または下記式(IIb)で表される構造を有し、
主鎖骨格に下記式(III)で表されるウレタン結合を少なくとも2個以上有する、光硬化性樹脂。
(式(Ia)〜式(Ic)中、破線と実線との二重線は単結合または二重結合を表し、式(IIa)および式(IIb)中、R1はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、式(IIa)中、nは1〜7の整数を表し、式(IIa)、式(IIb)および式(III)中、*は主鎖との結合位置を表す。)
(2)上記(1)に記載の光硬化性樹脂と、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物と、光重合開始剤とを含有する光硬化性樹脂組成物。
以下に示すように、本発明によれば、接着強度が高く、高温高湿下での接着性も良好な光硬化性樹脂組成物およびそれに用いる光硬化性樹脂を提供することができる。
〔光硬化性樹脂〕
本発明の光硬化性樹脂は、主鎖骨格に後述する式(Ib)で表される所定の繰り返し単位を特定量有し、末端の少なくとも1つに後述する式(IIa)または式(IIb)で表される構造を有し、主鎖骨格に後述する式(III)で表されるウレタン結合を少なくとも2個以上有する、光硬化性樹脂である。
<主鎖骨格>
(繰り返し単位)
本発明の光硬化性樹脂は、主鎖骨格に下記式(Ia)〜(Ic)で表される繰り返し単位のうち、少なくとも下記式(Ib)で表される繰り返し単位を有する。
本発明においては、下記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量は、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して0〜40モル%であり、5〜30モル%であるのが好ましい。
また、下記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量は、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して60〜100モル%であり、65〜95モル%であるのが好ましく、70〜95モル%であるのがより好ましい。
また、下記式(Ic)で表される繰り返し単位の含有量は、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して0〜10モル%であり、0〜5モル%であるのが好ましい。
(式(Ia)〜式(Ic)中、破線と実線との二重線は単結合または二重結合を表す。)
ここで、「全繰り返し単位に対するモル%」とは、モノマー(1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、スチレン)の仕込み比から算出される値をいうが、本発明においては、H−NMR(プロトンNMR)から測定することができる。具体的には、1,2構造の−CH=CH2−または−CH2−CH3のプロトンと、1,4構造の−CH=CH−または−CH2−CH2−のプロトンの積分値により算出することができる。
また、上記式(Ia)〜(Ic)で表される繰り返し単位の配列は、これらがランダムに配列されていても、ブロック的に配列されていても、あるいは、両者の混合であってもよい。
本発明においては、このような繰り返し単位、特に、上記式(Ib)で表される繰り返し単位を60〜100モル%有する光硬化性樹脂を用いることにより、高温高湿下での接着性が良好な光硬化性樹脂組成物となる。
これは、結晶構造を採らず、柔軟性が良好となり、高温高湿下においても基材の寸法変化などに追従することができるためと考えられる。このことは、後述する比較例5に示すように、上記式(Ib)で表される繰り返し単位のモル%を満たさない場合の結果、すなわち、上記式(Ia)で表される繰り返し単位が多く含まれる場合は、光硬化性樹脂が結晶構造を採り、粘度が上昇するため、希釈剤が必要となり、その結果、接着性が低下するという結果からも推察することができる。
(ウレタン結合)
本発明の光硬化性樹脂は、主鎖骨格に下記式(III)で表されるウレタン結合を少なくとも2個以上有する。
(式(III)中、*は主鎖との結合位置を表す。)
ここで、上記式(III)で表されるウレタン結合は、後述する末端構造に含まれるウレタン結合とは異なり、主鎖骨格に含まれるウレタン結合であり、例えば、後述する調製方法に示すように、両末端に水酸基を有する水添ポリブタジエン系重合体とイソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物とを反応(二量化)させる際に生成する下記式(IIIa)で表される構造に含まれるウレタン結合や、両末端に水酸基を有する水添ポリブタジエン系重合体とイソシアネート基を3個有するトリイソシアネート化合物(例えば、ジイソシアネート化合物のビウレット体、イソシアヌレート体、アタクト体など)とを反応(三量化)させる際に生成する下記式(IIIb)で表される構造に含まれるウレタン結合であるのが好ましい。
(式(IIIa)中、R2は、ジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基を表し、*は主鎖との結合位置を表す。また、式(IIIb)中、R3は、トリイソシアネートのイソシアネート基を除く残基を表し、*は主鎖との結合位置を表す。)
本発明においては、このようなウレタン結合を主鎖骨格に2個以上有する光硬化性樹脂を用いることにより、接着強度が高い光硬化性樹脂組成物となる。
これは、末端構造に含まれるウレタン結合とは別に、主鎖骨格にウレタン結合を含むことにより、隣接する光硬化性樹脂の主鎖骨格に含まれるウレタン結合のN−H基同士で水素結合が生じやすくなったためと考えられる。このことは、後述する比較例6に示すように、主鎖骨格にウレタン結合を有さない場合の結果からも推察することができる。
また、接着強度および硬化物物性がより高くなる理由から、主鎖骨格におけるウレタン結合は、2〜10個であるのが好ましい。
<末端構造>
本発明の光硬化性樹脂は、末端の少なくとも1つに下記式(IIa)または下記式(IIb)で表される構造を有する。
(式(IIa)および式(IIb)中、R1はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、式(IIa)中、nは1〜7の整数を表し、式(IIa)および式(IIb)中、*は主鎖との結合位置を表す。なお、式(IIb)中、複数のR1は、いずれも同一であっても異なっていてもよい。)
本発明においては、このような末端構造を有する光硬化性樹脂を用いることにより、接着強度が高く、高温高湿下での接着性が良好な光硬化性樹脂組成物となる。
これは、末端構造に含まれるウレタン結合が、酸素原子を介して主鎖と結合した構造を採ることにより、意外にも光硬化後の重合度(架橋密度)が高くなり、アミノ基の電子供与性によりラジカルが発生し易くなったためと考えられる。このことは、後述する比較例1〜3に示すように、下記式(IV)で表される構造を末端に有する場合には重合度が低く、接着強度が劣る結果からも推察することができる。
(式(IV)中、R1は水素原子またはメチル基を表し、式(IV)中、*は主鎖との結合位置を表す。)
また、本発明においては、高温高湿下での接着性がより良好となり、硬化物の伸びも良好となる理由から、上記式(IIa)または上記式(IIb)で表される末端構造を2個以上有しているのが好ましく、上記式(IIa)で表される末端構造を2個以上有しているのがより好ましい。
<調製方法>
本発明の光硬化性樹脂の調製方法は特に限定されないが、例えば、末端に水酸基を有する水添ポリブタジエン系重合体(以下、「水酸基末端水添ポリブタジエン(a)」という。)と、イソシアネート基および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物(b)と、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(c)とを反応させる方法が好ましく、より具体的には、水酸基末端水添ポリブタジエン(a)とポリイソシアネート化合物(c)とを、水酸基とイソシアネート基との当量比(水酸基/イソシアネート基)が1より大きい値(例えば、1.1〜2)で反応させ、高分子量化した後に、残存する水酸基と化合物(b)のイソシアネート基とを反応させ、(メタ)アクリロイルオキシ基を導入する方法が好ましい。
ここで、「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、アクリロイルオキシ基および/またはメタクリロイルオキシ基を意味する。
<水酸基末端水添ポリブタジエン(a)>
上記水酸基末端水添ポリブタジエン(a)としては、上述した式(Ia)〜(Ic)で表される繰り返し単位のモル%を満たす観点から、例えば、下記式(a1)および(a2)で表される両末端水酸基水素化ポリブタジエンが好適に挙げられる。
(式(a1)および(a2)中、mは、15〜90の整数を表す。)
上記水添ポリブタジエン系重合体(a)の数平均分子量は、1000〜10000であるがの好ましく、1500〜5000であるのがより好ましい。
ここで、数平均分子量は、ポリスチレン換算によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により求めた値である。
<化合物(b)>
上記化合物(b)としては、上述した式(IIa)または式(IIb)で表される末端構造を導入する観点から、下記式(b1)または下記式(b2)で表される化合物、例えば、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートを用いる。
(式(b1)および(b2)中、R1はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、式(b1)中、nは1〜7の整数を表す。なお、式(b2)中、複数のR1は、いずれも同一であっても異なっていてもよい。)
<ポリイソシアネート化合物(C)>
上記ポリイソシアネート化合物(C)は、分子内にイソシアネート基を2個有するものであれば特に限定されない。
ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂肪族ジイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂環式ジイソシアネート;上述したジイソシアネートのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
〔光硬化性樹脂組成物〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、上述した本発明の光硬化性樹脂(以下、「光硬化性樹脂(A)」ともいう。)と、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する光硬化性樹脂組成物である。
<光硬化性樹脂(A)>
上記光硬化性樹脂(A)は、上述した本発明の光硬化性樹脂と同様であるが、本発明の光硬化性樹脂組成物における上記光硬化性樹脂(A)の含有量は、10〜80質量%であるのが好ましく、20〜65質量%であるのがより好ましい。
<単官能(メタ)アクリレート化合物(B)>
上記単官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物であれば特に限定されず、その具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、上記光硬化性樹脂(A)への相溶性が良好となり、耐候性にも優れる理由から、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレートであるのが好ましい。
上記単官能(メタ)アクリレート化合物(B)の含有量は、上記光硬化性樹脂(A)100質量部に対して、10〜200質量部であるのが好ましく、30〜100質量部であるのがより好ましい。
<光重合開始剤(C)>
上記光重合開始剤(C)としては、例えば、アルキルフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物のようなカルボニル化合物、硫黄化合物、アゾ化合物、パーオキサイド化合物、ホスフィンオキサイド系化合物等が挙げられる。
より具体的には、例えば、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4′−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、下記式(1)で表される1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合物:等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、光安定性、光開裂の高効率性、上記光硬化性樹脂(A)との相溶性、低揮発、低臭気という観点から、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが好ましい。
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの市販品としては、例えば、イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ社製)が挙げられる。
上記光重合開始剤(C)の含有量は、上記光硬化性樹脂(A)100質量部に対して1〜10質量部であるのが好ましく、2〜8質量部であるのがより好ましい。
<エステル基含有(メタ)アクリレート>
本発明の光硬化性樹脂組成物は、硬化後の靱性が良好となる理由から、下記式で表される、エステル基含有(メタ)アクリレート(D)を用いるのが好ましい。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R3は炭素数2〜6のアルキレン基を表し、rは3〜8の整数を表し、sは1〜5の整数を表す。)
このようなエステル基含有(メタ)アクリレート(D)としては、市販品として、「プラクセルFA−1」、「プラクセルFA−2」、「プラクセルFA−2D」、「プラクセルFA−3」、「プラクセルFA−4」、「プラクセルFA−5」、「プラクセルFM−1」、「プラクセルFM−2」、「プラクセルFM−2D」、「プラクセルFM−3」、「プラクセルFM−4」、「プラクセルFM−5」(いずれもダイセル化学社製)等を用いることができる。
上記エステル基含有(メタ)アクリレート(D)の含有量は、上記光硬化性樹脂(A)100質量部に対して1〜50質量部であるのが好ましく、5〜20質量部であるのがより好ましい。
<溶剤、添加剤>
本発明の光硬化性樹脂組成物は、作業性の観点から、溶剤を含有していてもよい。
溶剤としては、具体的には、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノン等が挙げられる。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤、艶消し剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン系化合物等)、染料、顔料等を含有することができる。
<調製方法>
本発明の光硬化性樹脂組成物の調製方法は特に限定されず、例えば、反応容器に上記の各必須成分と任意成分とを入れ、減圧下で混合ミキサー等のかくはん機を用いて十分に混練する方法等により製造することができる。
以下、実施例を用いて、本発明の光硬化性樹脂組成物について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
<光硬化性樹脂(A−1)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)2.3gと、ヘキサメチレンジイソシアネート3.7gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(A−1)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(A−1)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を2個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(A−2)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、ヘキサメチレンジイソシアネート3.7gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させた。
次いで、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)2.3gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(A−2)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(A−2)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を2個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(A−3)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、イソホロンジイソシアネート(Evonic社製)3.9gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させた。
次いで、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)2.4gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(A−3)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(A−3)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を4個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(A−4)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、イソホロンジイソシアネート(Evonic社製)3.9gと、触媒としてペンタメチルピペリジニルメタクリレート(FA−711MM、日立化成工業社製)0.1gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させた。
次いで、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)2.4gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(A−4)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(A−4)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を4個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(A−5)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、イソホロンジイソシアネート(Evonic社製)3.9gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させた。
次いで、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工社製)4.23gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(A−5)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(A−5)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IIb)で表される末端構造(式(IIb)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を4個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(A−6)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達製)95gと水酸基末端水添ポリイソプレン(poly ip)6.25gとイソホロンジイソシアネート4.07gを混合し、窒素雰囲気下で70℃3時間反応させた。
次いで、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)2.4gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(A−6)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(A−6)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して14.25モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して80.75モル%であり、上記式(Ic)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して5モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を4個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(A−7)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(Ibで表される繰り返し単位が100モル%のもの)100gとイソホロンジイソシアネート3.9gを混合し、窒素雰囲気下で70℃3時間反応させた。
次いで、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)2.4gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(A−7)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(A−7)は、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して100モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を4個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(E−1)の合成>
水酸基末端固形水添ポリブタジエン(ポリテールH、三菱化学株式会社)100gをトルエン100gに溶解させた後、2−ヒドロキシエチルアクリラート(東京化成工業社製)1.5gおよびイソホロンジイソシアネート11.8gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させた。
次いで、ジシクロペンテニルアクリレート30gを溶解させた後にトルエン層を留去し、光硬化性樹脂(E−1)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(E−1)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して80モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して20モル%であり、また、上記式(IV)で表される末端構造(式(IV)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を6個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(E−2)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、2−ヒドロキシエチルアクリラート(東京化成工業社製)1.5gと、イソホロンジイソシアネート8.8gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させ、光硬化性樹脂(E−2)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(E−2)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IV)で表される末端構造(式(IV)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を4個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(E−3)の合成>
まず、トリレンジイソシアネート3.48gと、2−ヒドロキシエチルアクリラート2.32gとを混合し、窒素雰囲気下60℃3時間で反応させハーフアダクト体を得た。
次いで、水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、トリレンジイソシアネート2.17gとを混合し、窒素雰囲気下70℃2時間で反応させた後、先に調製したハーフアダクト体2.5gを混合し、70℃2時間で反応させ、光硬化性樹脂(E−3)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(E−3)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IV)で表される末端構造(式(IV)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を2個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(E−4)の合成>
水酸基末端固形水添ポリブタジエン(ポリテールH、三菱化学株式会社)100gをトルエン100部に溶解させ、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)11gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させた。
次いで、ジシクロペンテニルアクリレート30部を溶解させた後にトルエン層を留去し、光硬化性樹脂(E−4)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(E−4)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して80モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して20モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を有していないことを確認した。
<光硬化性樹脂(E−5)の合成>
水酸基末端固形水添ポリブタジエン(ポリテールH、三菱化学株式会社)100gをトルエン100gに溶解させた後、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)3.5gおよびイソホロンジイソシアネート6gを混合し、窒素雰囲気下で70℃2時間反応させた。
次いで、ジシクロペンテニルアクリレート30gを溶解させた後にトルエン層を留去し、光硬化性樹脂(E−5)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(E−5)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して80モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して20モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を4個有していることを確認した。
<光硬化性樹脂(E−6)の合成>
水酸基末端水添ポリブタジエン(GI−3000、日本曹達社製)100gと、2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工社製)7.5gとを混合し、窒素雰囲気下70℃2時間で反応させ、光硬化性樹脂(E−6)を合成した。
なお、合成した光硬化性樹脂(E−6)は、上記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して15モル%であり、かつ、上記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が上記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して85モル%であり、また、上記式(IIa)で表される末端構造(式(IIa)中のR1は水素原子)を有し、上記式(III)で表されるウレタン結合を有していないことを確認した。
〔実施例1〜10、比較例1〜6〕
下記第1表に示す各成分を、第1表に示す組成(質量部)で、かくはん機を用いて混合し、第1表に示される各光硬化性樹脂組成物を得た。
次いで、得られた各組成物を以下に示す硬化条件で硬化させた硬化物を得た。
(硬化条件)
光照射装置(GS UVSYSTEM TYPE S250―01、ジーエス・ユアサ ライティング社製)を用い、光源としてメタルハイドロランプを使用し、波長250〜380nmの紫外線を光量120mW/cmで積算光量1000mJ/cm2となるよう照射し、硬化物を得た。
<重合度>
各光硬化性樹脂組成物およびその硬化物について、それぞれFT−IRを用いて測定し、以下の方法により重合度を算出した。
すなわち、810cm-1のピーク強度の変化について、硬化前(組成物)の初期状態を重合度0とし、硬化(重合)が進行し、バンド強度が0となる状態を重合度100として、重合度を測定した。結果を第1表に示す。
<接着強度>
各光硬化性樹脂組成物を接着面積φ5mm、接着厚み0.3mmとなるようにガラス基板に塗布し、上記ガラス基板と直行するように他のガラス基板を貼り合わせた後、上述した硬化条件で硬化させ、接着サンプルを作製した。
接着強度は、接着サンプルの一方のガラス基板を固定して、他のガラス基板を引張り試験速度5mm/minにて引張り、これらのガラス基板が剥がれたときの最大値を接着強度した。結果を第1表に示す。
<高温高湿下での接着強度>
上記で作製した接着試料を65℃95%RHの高温高湿環境下に置き、100時間経過した後の接着強度を上記と同様の方法で測定した。結果を第1表に示す。
上記第1表に示す成分のうち、上述した光硬化性樹脂(A−1)〜(A−7)および(E−1)〜(E−6)以外については、以下のとおりである。
・単官能アクリレート(B−1):ジシクロペンテニルアクリレート
・単官能アクリレート(B−2):イソボルニルアクリレート
・単官能アクリレート(B−3):イソデシルアクリレート
・エステル基含有アクリレート(D−1):不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン(プラクセルFM1、ダイセル社製)
・エステル基含有アクリレート(D−2):不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン(プラクセルFM3、ダイセル社製)
・光重合開始剤(C−1):イルガキュア184(BASF社製)
・液状可塑剤(F−1):エステル系可塑剤(TegMeR 804、HallStar社製)
・液状可塑剤(F−2):ポリエチレン系可塑剤(Versafloe EV、Shamrock社製)
上記第1表に示す結果より、主鎖骨格における上記式(Ib)で表される繰り返し単位のモル%にかかわらず、上記式(IV)で表される末端構造を有する光硬化性樹脂を用いた場合には、重合度が低く、接着強度が劣り、高温高湿下での接着強度も低くなることが分かった(比較例1〜3)。
また、主鎖骨格におけるウレタン結合の有無にかかわらず、主鎖骨格における上記式(Ib)で表される繰り返し単位のモル%を満たしていない光硬化性樹脂を用いた場合には、重合度は高くなるが、接着強度が劣り、高温高湿下での接着強度も低くなることが分かった(比較例4および5)。
また、主鎖骨格にウレタン結合を有していない光硬化性樹脂を用いた場合には、重合度は高くなるが、接着強度が劣り、高温高湿下での接着強度も低くなることが分かった(比較例6)。
これに対し、主鎖骨格に上記式(Ib)で表される繰り返し単位を特定の割合で有し、上記式(IIa)または上記式(IIb)で表される末端構造を有し、主鎖骨格にウレタン結合を少なくとも2個以上有する光硬化性樹脂(A)を用いた場合には、いずれも重合度が高く、接着強度が高くなり、高温高湿下での接着性も良好となることが分かった(実施例1〜10)。

Claims (2)

  1. 主鎖骨格に下記式(Ia)〜(Ic)で表される繰り返し単位のうち、少なくとも下記式(Ib)で表される繰り返し単位を有する光硬化性樹脂であって、
    下記式(Ia)で表される繰り返し単位の含有量が、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して0〜40モル%であり、
    下記式(Ib)で表される繰り返し単位の含有量が、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して60〜100モル%であり、
    下記式(Ic)で表される繰り返し単位の含有量が、下記式(Ia)〜(Ic)で表される全繰り返し単位に対して0〜10モル%であり、
    末端の少なくとも1つに下記式(IIa)または下記式(IIb)で表される構造を有し、
    主鎖骨格に下記式(III)で表されるウレタン結合を少なくとも2個以上有する、光硬化性樹脂。
    (式(Ia)〜式(Ic)中、破線と実線との二重線は単結合または二重結合を表し、式(IIa)および式(IIb)中、R1はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、式(IIa)中、nは1〜7の整数を表し、式(IIa)、式(IIb)および式(III)中、*は主鎖との結合位置を表す。)
  2. 請求項1に記載の光硬化性樹脂と、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物と、光重合開始剤とを含有する光硬化性樹脂組成物。
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