JPWO2014185541A1 - プッシュタイプディスペンサー - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、シンプルな構造でありながら、転倒しても液体の漏出を確実に防止できるプッシュタイプディスペンサーを提供することである。本発明は、容器(X)に取り付け可能なキャップ部(1)と、キャップ部(1)の中央部に嵌入されたハウジング部(2)と、ハウジング部(2)内を摺動可能なピストン部(3)と、ピストン部(3)の上部に嵌合されたノズルヘッド部(4)と、ノズルヘッド部(4)を上方に付勢するスプリング部(5)と、ハウジング部(2)の下部に取り付けられたチューブ部(6)と、チューブ部(6)内からハウジング部(2)内への流路を開閉するFバルブ(A)と、ピストン部(3)内の流路を開閉するSバルブ(B)と、を備え、ノズルヘッド部(4)をピストン部(3)に対して周方向に回動させることにより、ピストン部(3)の上部側面に設けられた貫通孔(34)が開閉されるプッシュタイプディスペンサー(100)である。

Description

本発明は、プッシュタイプディスペンサーに関し、更に詳しくは、シンプルな構造でありながら、転倒しても液体の漏出を確実に防止できるプッシュタイプディスペンサーに関する。
容器内の液を吐出する装置としてディスペンサーが知られている。その中でも、ノズルヘッドを上下移動させることにより、容器内の液体をシリンダ内に吸引し、ピストンで加圧してノズルヘッドのノズル口から液を吐出させるプッシュタイプディスペンサーが知られている。
また、ノズルヘッドの押し込みに連動してシリンダ内のピストンを押し下げて、ノズルヘッドのノズル口から液を噴射させ、或いは、バネの復帰力によりピストンを押し上げて、容器内の液体をシリンダ内に吸い上げるプッシュタイプディスペンサーが知られている(例えば、特許文献1〜9参照)。
特開平5−31410号公報 特開平5−85581号公報 特開平7−144159号公報 特開平8−71462号公報 特開平8−84944号公報 特開平8−182944号公報 特開平9−290185号公報 特開平10−235241号公報 特開2002−273277号公報
しかしながら、上記特許文献1〜9に記載のプッシュタイプディスペンサーにおいては、総じて構造が複雑となり、部品点数が増える欠点がある。
特に、転倒した際の液体の漏出防止対策についても十分とは言えない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、シンプルな構造でありながら、転倒しても液体の漏出を確実に防止できるプッシュタイプディスペンサーを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、意外にも、ノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させて貫通孔を開閉する構造とすることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、(1)液体が収容された容器に取り付け可能なキャップ部と、該キャップ部の中央部に嵌入されたハウジング部と、該ハウジング部内を摺動可能なピストン部と、該ピストン部の上部に嵌合されたノズルヘッド部と、ハウジング部内に収容されノズルヘッド部を上方に付勢するスプリング部と、ハウジング部の下部に取り付けられたチューブ部と、ハウジング部に収容されチューブ部内からハウジング部内への液体の流路を開閉するFバルブと、ピストン部に収容され該ピストン部内の液体の流路を開閉するSバルブと、を備え、ノズルヘッド部を下方に移動させることにより、ノズルヘッド部からハウジング部内の液体が吐出されるプッシュタイプディスペンサーであって、ピストン部の上部側面には、液体が流通する貫通孔が設けられており、ノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させることにより、貫通孔が開閉されるプッシュタイプディスペンサーに存する。
本発明は、(2)ノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させ、貫通孔とノズルヘッド部の流路とを合致させることにより、貫通孔が開放され、貫通孔とノズルヘッド部の流路とを合致させないことにより、貫通孔が閉鎖される上記(1)記載のプッシュタイプディスペンサーに存する。
本発明は、(3)ハウジング部の上部外壁には突起部が設けられ、ノズルヘッド部の下部内壁には引掛け部が設けられ、貫通孔が閉鎖された場合に、引掛け部が突起部に係合されることで、ノズルヘッド部の上下方向への移動が拘束される上記(2)記載のプッシュタイプディスペンサーに存する。
本発明は、(4)ピストン部とノズルヘッド部との接面において、ピストン部の貫通孔下方には、周方向に凸状の第1シール部が設けられている上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のプッシュタイプディスペンサーに存する。
本発明は、(5)ピストン部とノズルヘッド部との接面において、第1シール部の下方には、周方向に凸状の第2シール部が設けられており、ノズルヘッド部には溝部が設けられており、第2シール部が溝部に嵌合されている上記(4)記載のプッシュタイプディスペンサーに存する。
本発明は、(6)ノズルヘッド部には、内円筒部と外円筒部との間の天井壁面にリブが形成されており、且つスプリング部の上輪部にも突起が形成されており、上記リブが突起を乗り越えることにより貫通孔が開放される上記(2)記載のプッシュタイプディスペンサーに存する。
本発明は、(7)スプリング部が二重螺旋構造である上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のプッシュタイプディスペンサーに存する。
本発明のプッシュタイプディスペンサーにおいては、ピストン部の上部側面に、液体が流通する貫通孔を設け、ノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させて当該貫通孔を開閉する構造とすることにより、シンプルな構造でありながら、転倒しても液体の漏出を確実に防止できる。
例えば、ノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させ、貫通孔とノズルヘッド部の流路とを合致させることで貫通孔が開放され、貫通孔とノズルヘッド部の流路とを合致させないことで貫通孔が閉鎖される構造とすることにより、貫通孔が確実に封鎖される。
これにより、仮にプッシュタイプディスペンサーが転倒等によって逆さになっても、液体の漏出を確実に防止できる。
本発明のプッシュタイプディスペンサーにおいては、貫通孔が閉鎖された場合、引掛け部が突起部に係合されるようにすることで、ノズルヘッド部の上下方向への移動が拘束され、ノズルヘッド部が不作為に下方に移動することによるハウジング部内の液体の吐出を防止することができる。
本発明のプッシュタイプディスペンサーにおいては、ピストン部とノズルヘッド部との接面において、ピストン部の貫通孔下方に、凸状の第1シール部が設けられているので、仮に、ピストン部とノズルヘッド部との間に液体が入り込んでも、第1シール部が液体の漏出を抑制することができる。
これに加え、第1シール部は小さな凸状であるので、ノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させ易くなる。
また、第1シール部の下方に、凸状の第2シール部が設けられており、第2シール部がノズルヘッド部の溝部に嵌合されているので、仮に、第1シール部を超えて液体が入り込んでも、第2シール部が液体の漏出を確実に防止することができる。
本発明のプッシュタイプディスペンサーにおいては、ノズルヘッド部には、内円筒部と外円筒部との間の天井壁面にリブが形成されており、且つスプリング部の上輪部にも突起が形成されており、上記リブが突起を乗り越えることにより貫通孔が開放されるので、液が吐出可能な状態になったことを衝撃を受けることにより感知できる。
本発明のプッシュタイプディスペンサーにおいては、スプリング部が二重螺旋構造であるので、バネ性及び復帰性が優れると共に、破損しにくい。
図1は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーの一例を示す断面図である。 図2は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーのスプリング部の一例を示す斜視図である。 図3(a)及び図3(b)は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーにおいてノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させた状態を説明するための一部破断斜視図である。 図4は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーにおける引掛け部と突起部とが係合した状態を説明するための一部破断斜視図である。 図5(a)は、本実施携帯に係るプッシュタイプディスペンサーの貫通孔を開放した状態を示す断面図であり、図5(b)は、図5(a)の状態からノズルヘッド部を下方に移動させた状態を示す断面図である。 図6は、感知機能を備えたプッシュタイプディスペンサーを説明する図であり 、図6(a)はノズルヘッド部を、図6(b)はスプリング部をそれぞれ斜視図で示す。 図7は、異なった構造のFバルブを採用したプッシュタイプディスペンサーを示す。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーの一例を示す断面図である。
図1に示すように、プッシュタイプディスペンサー100は、液体が収容された容器Xに取り付け可能なキャップ部1と、該キャップ部1の中央部に嵌入固定されたハウジング部2と、該ハウジング部2内を摺動可能なピストン部3と、該ピストン部3の上部に嵌合されたノズルヘッド部4と、ハウジング部2内に収容されノズルヘッド部4を上方に付勢するスプリング部5と、ハウジング部2の下部に取り付けられたチューブ部6と、ハウジング部2に収容されチューブ部6内からハウジング部2内への液体の流路を開閉するFバルブAと、ピストン部3に収容され該ピストン部3内の液体の流路を開閉するSバルブBと、を備える。
ここで、容器Xは、キャップ部1に取り付け可能な周知のものが適宜用いられ、容器Xの形状も特に限定されない。
また、容器X内に収容される液体の成分も特に限定されず、液状の他、吐出可能であれば泡状やジェル状であってもよい。
プッシュタイプディスペンサー100は、容器Xの口部にキャップ部1を螺着することにより、容器Xに固定される。
なお、キャップ部1の固定方法としては、螺着以外に係り止めも採用可能である。
キャップ部1は、中央部に穴が設けられており、その穴にハウジング部2が嵌入されている。
そして、ハウジング部2の中央外壁に設けられた嵌合部21aを、キャップ部1に嵌め込むことにより、ハウジング部2がキャップ部1に固定されるようになっている。
ハウジング部2は、筒状となっており、後述するチューブ6を取り付け可能な下ハウジング部(ハウジング部の下部)23と、該下ハウジング部23に連続して形成された中ハウジング部(ハウジング部の中部)22と、該中ハウジング部22に連続して形成された上ハウジング部(ハウジング部の上部)21とからなる。
下ハウジング部23は、中ハウジング部22よりも小径となっており、上ハウジング部21は、中ハウジング部22よりも大径となっている。
すなわち、ハウジング部2は、下ハウジング部23、中ハウジング部22、上ハウジング部21の順で径が大きくなる段状となっている。
下ハウジング部23は、チューブ部6が取り付け可能となっている。
なお、チューブ部6は、下ハウジング部23と一体化することも可能である。
また、チューブの形状、材質は特に限定されない。
これにより、容器X内の液体は、チューブ部6を介して、下ハウジング部23の内部空間に導入されることになる。
中ハウジング部22は、内部空間に液体が貯留されるようになっている。
また、中ハウジング部22の内部空間と下ハウジング部23の内部空間との間に、FバルブAが設けられている。
すなわち、FバルブAは、ハウジング部2に収容されており、チューブ部6内からハウジング部2内への液体の流路を開閉する機能を有している。
これにより、下ハウジング部23の内部空間に導入された液体は、FバルブAを通過して中ハウジング部22の内部空間に到達し貯留されることになる。
さらに、中ハウジング部22は、内壁に沿ってピストン部3が摺動するようになっている。
すなわち、中ハウジング部22は、ピストン部3に対して、いわゆるシリンダの役割を担う。
なお、ピストン部3については、後述する。
上ハウジング部21は、その内部にスプリング部5及びピストン部3が収容されている。
具体的には、スプリング部5がピストン部3を囲むようにして、ピストン部3の周囲に配置されている。
なお、上述した嵌合部21aは、中ハウジング部22と上ハウジング部21との略境界部分の外壁に設けられている。
スプリング部5は、後述するノズルヘッド部4を上方に付勢する機能を有する。
図2は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーのスプリング部の一例を示す斜視図である。
図2に示すように、スプリング部5は、二重螺旋構造となっている。
すなわち、上輪部5aと下輪部5bとの間に、螺旋部51と螺旋部52とが、180度位相を異にして設けられている。
ここで、スプリング部5の螺旋部51、螺旋部52は、共に、部分的に傾斜角度が異なった可変ピッチとなっている。
具体的には、上部から中部にかけては急傾斜となっており、中部付近では緩傾斜となっており、中部から下部にかけては再び急傾斜となっている。
また、螺旋部51と螺旋部52とは、中央付近の2箇所で連結されている。
このような構造により、スプリング部5は、バネ性及び復帰性が優れると共に、破損しにくいという利点がある。
また、軸線が安定して効率よくバネ力が発揮される。
さらに、仮にもスプリング部5の一方の螺旋部が破損した場合であっても他方の螺旋部がバネ力を発揮することができる。
図1に戻り、筒状のピストン部3は、上述した中ハウジング部22の内壁を摺動可能な舌片32aを有する胴部32と、該胴部32に連続して上部に形成された頭部31とからなる。
ピストン部3は、胴部32を中ハウジング部22に圧入することにより、ハウジング部2に取り付けられている。
また、ピストン部3の胴部32の内部空間と頭部31の内部空間との間には、SバルブBが設けられている。
すなわち、SバルブBは、ピストン部3に収容されており、胴部32内から頭部31内への液体の流路を開閉する機能を有している。
またピストン部3の上部には、ノズルヘッド部4が圧入固定されている。
具体的には、ピストン部3の頭部31から胴部32にかけてノズルヘッド部4が嵌め込まれている。
このとき、ノズルヘッド部4には、リング状リブ4aが設けられている。
したがって、ピストン部3の上部は、ノズルヘッド部4の最上天井壁面に設けられたリング状リブ4aと壁部4bとの間に嵌合されている。
このことにより、ピストン部3は、ノズルヘッド部4に対して、確実にシールされる。
さて、 図3(a)及び図3(b)は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーにおいてノズルヘッド部をピストン部に対して周方向に回動させた状態を説明するための一部破断斜視図である。
図3(a)に示すように、プッシュタイプディスペンサー100において、ピストン部3の上部側面には、液体が流通する貫通孔34が設けられている。
図3(a)に示す状態の場合、貫通孔34とノズルヘッド部4の流路Pとが合致していないので、貫通孔34が閉鎖されることになる。
そして、ノズルヘッド部4をピストン部3に対して周方向に回動させることにより、図3(b)に示すように、貫通孔34とノズルヘッド部4の流路とが合致し、貫通孔34が開放されることになる。
このように本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサー100においては、ノズルヘッド部4をピストン部3に対して単に周方向に回動させるだけで、貫通孔34を開閉することができる。
したがって、プッシュタイプディスペンサー100は、シンプルな構造でありながら、しかも転倒した場合にも液体の漏出を確実に防止できる。
また、図3(a)に示すように、プッシュタイプディスペンサー100においては、ピストン部3とノズルヘッド部4との接面(すなわち圧接面)において、ピストン部3の貫通孔34下方には、周方向に凸状の第1シール部35aが設けられている。
このため、仮に、ピストン部3とノズルヘッド部4との間に液体が入り込んでも、第1シール部35aが液体の漏出を抑制することができる。
なお、第1シール部35aは、極めて小さな凸状であるので、ピストン部3とノズルヘッド部4との間には殆ど隙間が生じない。
また、第1シール部を設けることにより、摩擦係数が減るので、ノズルヘッド部4をピストン部3に対して周方向に回動させ易くなる。
これに加え、プッシュタイプディスペンサー100においては、ピストン部3とノズルヘッド部4との接面において、前述した第1シール部35aの下方に、周方向に凸状の第2シール部35bが設けられている。
一方、ノズルヘッド部4には溝部36bが設けられており、第2シール部35bが溝部36bに嵌合されている。
このため、仮に、第1シール部35aを超えて液体が入り込んでも、第2シール部36bが液体の漏出を確実に防止することができる。
図4は、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーにおける引掛け部と突起部とが係合した状態を説明するための一部破断斜視図である。
図1及び図4に示すように、プッシュタイプディスペンサー100においては、ハウジング部2の上部外壁には突起部25aが設けられている。
一方、ノズルヘッド部4の下部内壁には引掛け部25bが設けられている。
そして、上述したように、ノズルヘッド部4をピストン部3に対して回動させ、貫通孔34を閉鎖した場合に、引掛け部25bが突起部25aに係合されるようになっている。これにより、ノズルヘッド部4の上下方向への移動が拘束されることになる。
プッシュタイプディスペンサー100においては、貫通孔34が閉鎖されている場合、引掛け部25bが突起部25aに係合されるようになっている。
これにより、ノズルヘッド部4の上下方向への移動が拘束されるので、貫通孔34が閉鎖状態でノズルヘッド部4が不作為に下方に移動することによるハウジング部2内の液体の強引な吐出を防止することができる。
次に、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサー100の動きについて説明する。
図5(a)は、本実施携帯に係るプッシュタイプディスペンサーの貫通孔を開放した状態を示す断面図であり、図5(b)は、図5(a)の状態からノズルヘッド部を下方に移動させた状態を示す断面図である。
図5(a)に示すように、プッシュタイプディスペンサー100においては、ノズルヘッド部4を押圧して、下方に移動させることにより、FバルブAが閉じると共に、ハウジング部3内に貯留された液体がピストン部3により加圧される。
そうすると、液体の圧力によりSバルブBが開き、図5(b)に示すように、液体は、ピストン部3内からノズルヘッド部4内を流通してノズルヘッド部4のノズル口から吐出されることになる。
一方、その状態からノズルヘッド部4を開放するとスプリング部5の付勢力により、ノズルヘッド部4が上方に移動すると共に、ハウジング部2が負圧になり、容器X内の液体がチューブ部6に吸い上げられ、FバルブAが開いて、シリンダ内空間に補填される。
こうして、図5(a)に示す状態に戻ることになる。
次に、上述したプッシュタイプディスペンサー100に更なる機能である感知機能を備えた例を述べる。
図6は、感知機能を備えたプッシュタイプディスペンサー100を説明する図であり、図6(a)はノズルヘッド部を、図6(b)はスプリング部をそれぞれ斜視図で示す。
ノズルヘッド部4とスプリング部5とを図のような構造とすることにより、ノズルヘッド部4を回動させてその流路Pがピストン部3の貫通孔34の位置にくる寸前に衝撃感触が発生するものである(感知機能)。
すなわちノズルヘッド部4には、内円筒部41と外円筒部42との間の天井壁面43にリブ44が形成されており、一方、スプリング部5の上輪部5aにも突起5a1が形成されている。
ノズルヘッド部4のリブ44は、内円筒部41と外円筒部42の強化のため複数個設けられているが、感知機能はこれを利用している。
また、スプリング部5の上輪部5aの突起5a1は、スプリング部5が組み込まれた状態においてノズルヘッド部4のリブ44に対応する位置になるように設けられている。 例えば、ノズルヘッド部4の流路Pの入り口が正面にきてピストン部3の貫通孔34に合致した状態が液吐出可能な状態である。
そして、ノズルヘッド部4のリブ44は、流路Pから路90度の位置に設ける。
スプリング部5が組み込まれた状態においては、スプリング部5の突起5a1はピストン部3の貫通孔34から略90度の位置にあり、ノズルヘッド部4のリブ44に対応する位置とする。
今、貫通孔34が閉じた状態(すなわち流路Pと貫通孔34とが合致していない状態)からノズルヘッド部4を正面に回動させる場合を想定する。
ノズルヘッド部4を回動し、その流路Pがピストン部3の貫通孔34の直前に至る。
するとノズルヘッド部4のリブ44がスプリング部5の突起5a1に衝突する。
さらにノズルヘッド部4を回動させるとノズルヘッド部4のリブ44がスプリング部5の突起5a1を乗り越える。
乗り越えた後、流路Pと貫通孔34が合致して液が吐出可能な状態(貫通孔34が開放された状態)となる。
この衝突して且つ乗り越える際の小さな衝撃が手に感触として伝わり、いわゆる「クリック感」、「節度感」が得られることとなる。
従って、プッシュタイプディスペンサー100の使用者は、ノズルの向きを見ていなくとも、容易に、感触を頼りに、ノズルから液が吐出する状態にあるか否かが分かるのである。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーにおいては、スプリング部5が二重螺旋構造となっているが、必ずしもこれに限定されない。
本実施形態に係るプッシュタイプディスペンサーにおいては、第1シール部35a及び第2シール部35bを備えているが、必ずしも備えている必要は無く、いずれか一方のみを有していてもよい。
またFバルブは、上述したFバルブとは異なったタイプの構造を有するものも採用可能である。
図7は、異なった構造のFバルブを採用したプッシュタイプディスペンサー100Aを示す。
この例においては、FバルブA1は、ピストン部3の封止弁座に対応する弁体を有する構造のものである。
そしてピストン部3は、分割されており、封止弁座を備える部分は別体に作られている。
またノズルヘッド部4は、更にノズルヘッドカバー7によってカバーされている。
本発明のプッシュタイプディスペンサーは、ノズルヘッドを昇降移動させることにより、容器内の液を吐出する装置として好適に用いられる。
本発明のプッシュタイプディスペンサーによれば、シンプルな構造でありながら、転倒しても液体の漏出を確実に防止できる。
1・・・キャップ部
2・・・ハウジング部
21・・・上ハウジング部
21a・・・嵌合部
22・・・中ハウジング部
23・・・下ハウジング部
25a・・・突起部
25b・・・引掛け部
3・・・ピストン部
31・・・頭部
32・・・胴部
32a・・・舌片
34・・・貫通孔
35a・・・第1シール部
35b・・・第2シール部
36b・・・溝部
4・・・ノズルヘッド部
41・・・内円筒部
42・・・外円筒部
43・・・天井壁面
44・・・リブ
4a・・・リング状リブ
4b・・・壁部
5・・・スプリング部
5a・・・上輪部
5a1・・・突起
5b・・・下輪部
51,52・・・螺旋部
6・・・チューブ部
100、100A・・・プッシュタイプディスペンサー
A・・・Fバルブ
A1・・・Fバルブ
B・・・Sバルブ
P・・・流路
X・・・容器

Claims (7)

  1. 液体が収容された容器に取り付け可能なキャップ部と、
    該キャップ部の中央部に嵌入されたハウジング部と、
    該ハウジング部内を摺動可能なピストン部と、
    該ピストン部の上部に嵌合されたノズルヘッド部と、
    前記ハウジング部内に収容され前記ノズルヘッド部を上方に付勢するスプリング部と、
    前記ハウジング部の下部に取り付けられたチューブ部と、
    前記ハウジング部に収容され前記チューブ部内から前記ハウジング部内への前記液体の流路を開閉するFバルブと、
    前記ピストン部に収容され該ピストン部内の前記液体の流路を開閉するSバルブと、
    を備え、前記ノズルヘッド部を下方に移動させることにより、ノズルヘッド部から前記ハウジング部内の液体が吐出されるプッシュタイプディスペンサーであって、
    前記ピストン部の上部側面には、前記液体が流通する貫通孔が設けられており、
    前記ノズルヘッド部を前記ピストン部に対して周方向に回動させることにより、前記貫通孔が開閉されるプッシュタイプディスペンサー。
  2. 前記ノズルヘッド部を前記ピストン部に対して周方向に回動させ、前記貫通孔と前記ノズルヘッド部の流路とを合致させることにより、前記貫通孔が開放され、前記貫通孔と前記ノズルヘッド部の流路とを合致させないことにより、前記貫通孔が閉鎖される請求項1記載のプッシュタイプディスペンサー。
  3. 前記ハウジング部の上部外壁には突起部が設けられ、
    前記ノズルヘッド部の下部内壁には引掛け部が設けられ、
    前記貫通孔が閉鎖された場合に、前記引掛け部が前記突起部に係合されることで、前記ノズルヘッド部の上下方向への移動が拘束される請求項2記載のプッシュタイプディスペンサー。
  4. 前記ピストン部と前記ノズルヘッド部との接面において、前記ピストン部の前記貫通孔下方には、周方向に凸状の第1シール部が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のプッシュタイプディスペンサー。
  5. 前記ピストン部と前記ノズルヘッド部との接面において、前記第1シール部の下方には、周方向に凸状の第2シール部が設けられており、
    前記ノズルヘッド部には溝部が設けられており、
    前記第2シール部が前記溝部に嵌合されている請求項4記載のプッシュタイプディスペンサー。
  6. 前記ノズルヘッド部には、内円筒部と外円筒部との間の天井壁面にリブが形成されており、且つスプリング部の上輪部にも突起が形成されており、該リブが突起を乗り越えることにより貫通孔が開放される請求項2記載のプッシュタイプディスペンサー。
  7. 前記スプリング部が二重螺旋構造である請求項1〜6のいずれか1項に記載のプッシュタイプディスペンサー。
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