JP2009208830A - ポンプディスペンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリンダ部1と、該シリンダ部1内を摺動するピストン部2と、該ピストン部2上部に取り付けられたノズルヘッド3と、該シリンダ1部を容器本体に取り付けるためのキャップ部4と、該ピストン部2とシリンダ部1との間に装着される円筒パッキン5と、該ノズルヘッド3を上方に弾発させるために円筒パッキ5ンとノズルヘッド3との間に介在するスプリング6とよりなるポンプディスペンサA。ノズルヘッド3がノズル31部と、内側筒部32と、外側筒部33と、よりなり、該外側筒部33にレール状立壁部33Aが形成され該レール状立壁部33Aが円筒パッキン5に形成された垂直溝51A1に沿って上下移動する。
【選択図】図1
Description
ポンプディスペンサはピストン及びシリンダを備えており、ピストンを押し下げてシリンダとピストンとで囲まれた空間を縮小させると、空間内の液体が加圧され、ノズルから液体が吐出される(特許文献1参照)。
このスカート状シール片は、シリンダ内を封止する機能と、ピストンの動きを案内してピストンの上下方向の移動を安定させる機能と、を有している。
もしも無理やり型抜きをすると、一方のスカート状シール片に変形が生じ、スカート状シール片自体に歪みが生じ、封止効果が低下する。
そのため、ピストンが上下移動する際、その摺動性に悪影響を与え、安定した動きとならず、ポンプディスペンサとしての操作性を低下する。
なお、この問題を解決するために特許文献2に示すようなポンプディスペンサも開発されている。
すなわち、型抜きし易い形状を有し、且つ上下移動を安定して行えるピストンを備えるポンプディスペンサを提供することを目的とする。
舌片をピストン部の下端部にのみに設けることで、アンダーカットが生じない金型の作成が可能となり、ピストン部の成形が容易になる。
また、ピストン部に形成される舌片の数が従来よりも少なくなったことにより、シリンダ部に対する摺動性が良くなる。
このことにより、ノズルヘッドを不用意に押下して、液体が飛散することを防止するためのバージンシールが不要となり、製造コストを低下させることができる。
そのため、このポンプディスペンサは、例えば、化粧品、シャンプー、ボディソープ、食器用洗剤等の収納容器本体と組み合わせて用いられる。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本実施形態のポンプディスペンサの断面図である。
図1に示すように、ポンプディスペンサAはシリンダ部1と、ピストン部2と、ピストン部2を下方に押し下げ易くするためのノズルヘッド3と、ポンプディスペンサAを図示しない容器本体に固定するためのキャップ部4と、ポンプディスペンサAが転倒した際に、容器本体内に収容されている液体が漏れ出すことを防ぐための円筒パッキン5と、ノズルヘッド3を上方に弾発させるためのスプリング6と、を備える。
チューブ部12は、図示しない容器本体とシリンダ本体部11とを繋ぐ流通路で、容器本体から吸い上げられた液体はここを通ってシリンダ本体部11へと流入する。
なお、チューブ部12は容器本体内の液体が少なくなっても液体を吸い上げられるように、容器本体内の底部近くまで延びている。
Fバルブ7は、チューブ部12の内径とほぼ等しい長さの外径を有する十字状の脚部と、チューブ部12の内径よりも若干大きい外径を有する円盤状の弁部71と、で構成されており、弁部71がシリンダ本体部11の下部に形成されたテーパー面(弁座に相当)に当接することで、Fバルブ7が容器本体内へ落ちることが防止されると共に、液体がシリンダ部1内へ流入することが防止される。
ピストン本体部21は、シリンダ本体部11の小径部11A内に上下方向に摺動自在に挿入されており、このときピストン本体部21の下端に拡径して形成された舌片部21Aと小径部11Aの内壁とは圧接した状態にある。
さらに、従来よりもピストン部2とシリンダ部1との接触面積が少なくなるため、ピストン部2の摺動性が向上する。
この逃がし溝22Cは、前述の逃がし孔Hと協働して、容器本体内が負圧になることを防ぐ。
Sバルブ8は、液体の吐出後にノズル部31から外気がシリンダ部1内へと流入することを防止する機能を有しており、Fバルブ7と同じ形状をしている。
ロッド筒部22の上端部はテーパー状に形成されており、この部分はSバルブ8の弁部が当接するための弁座となる。
リークバルブ9は、ポンプディスペンサAが不使用時(図1に示すようにノズルヘッド3が上死点にあるとき)に倒れた場合であっても、弁座22Bとの当接を維持するようになっている。
そのため、ポンプディスペンサAが転倒して、液体がピストン部2を通って、ノズル部31から漏れ出すことが防止される。
また、内側筒部32はロッド筒部22の外側に圧入されて取り付けられる。
ノズルヘッド3をロッド筒部22に取り付けた際に、内側筒部32の先端がロッド筒部22とピストン本体部21との境界に形成された段差部22Aに当接するため、ノズルヘッド3とピストン部2とは一体となって上下に移動する。
レール状立壁部33Aがその長溝に嵌め込まれると、ノズルヘッド3の下方への移動を許す非ロック状態と、ノズルヘッド3の下方への移動を妨げるロック状態と、の切り替えが可能になる。
円筒壁51の下端部はシリンダ部1に内挿圧入されており、そのため円筒壁51とシリンダ部1とは気密性を保持して固定される。
このとき、鍔部52と、シリンダ部1の上端部と、はキャップ部4によって面一に押さえ込まれるので、これら両部材とキャップ部4との密着度が高まり、両部材のガタツキが極力少なくなる。
縮径部53の端部には、下向きの舌片53Bがピストン部2に接触するように形成されている。
この舌片部53Bは、ピストン部2が上死点に位置しているときに、ロッド筒部22と円筒壁51との間を通って液体が漏れ出ることを防ぎ、またここを通って空気が容器本体内に流入することを防ぐ機能を有する。
垂直溝51A1は、レール状立壁部33Aを上下方向に案内するための溝で、レール状立壁部33Aがこの垂直溝51A1に嵌っている状態(図2の状態)では、ノズルヘッド3は回動しない。
この状態からノズルヘッド3がスプリング力により復帰し上死点に至った時は、レール状立壁部33Aは、全部が垂直溝51A1から脱したことになる。
この状態では、ノズルヘッド3を回動することができる。
ノズルヘッド3が上下移動する際は、前述した上下方向の縦リブ33Bがあるため円筒パッキン5の周囲をガタツキなく上下運動することができる。
なお、垂直溝51A1の幅がレール状立壁部33Aの幅とほぼ同じ長さで形成されると、ノズルヘッド3を上下移動させた場合にガタツキがなくなり、円滑に動く。
このため、先述した従来例のように、スプリング6とノズルヘッド3との間に発生する摩擦力によるノズルヘッド3のキャップ部4との共回りが発生しない。
ノズルヘッド3の位置決めが容易となっている。
異形容器の正面に確実にノズルヘッド3を向けることができるのである。
今、ポンプディスペンサAは非ロック状態(前述上死点の状態)にあるものとする。
ノズルヘッド3を回動させてレール状立壁部33Aの下端を垂直溝51A1の上端口から逃がす。これで、レール状立壁部33Aは、水平溝51A2に嵌め込まれる。
このとき、より強い力をノズルヘッド3に加えて回動させると、レール状立壁部33Aが突出しているストッパー51A3を乗り越える。
レール状立壁部33Aがストッパー51A3を乗り越えた後は、水平溝51A2の最終端に突き当たって停止する。
この状態が完全なロック状態である。レール状立壁部33Aがこの状態にあると、ノズルヘッド3を多少の力で回動させてもストッパー51A3がその移動を妨げるため、非ロック状態にはならない。
ノズルヘッド3をさらに回動させると、レール状立壁部33Aが垂直溝51A1の内壁に当接し止まる。これで、ロック状態から非ロック状態へと切り替わったことになる。
今、ノズルヘッド3は上死点にあり、且つシリンダ部1内に液体が満たされていると仮定する(図1参照)。
ノズルヘッド3が押し下げられると、それと同時にピストン部2が下方へと移動する。
ピストン部2が下方に移動すると、ピストン部2とシリンダ部1とで囲まれた空間の体積が縮小し、液体が加圧される(図4参照)。
加圧された液体は、その隙間を通過して、ロッド筒部22内へと流入し、次いでSバルブ8を押し上げて内側筒部32を通ってノズル部31から吐出される。
ピストン部2が上昇し始めると、ピストン部2とシリンダ部1とで囲まれた空間が膨張し、空間内が負圧になる。
このことにより、Sバルブ8がロッド筒部22側へと引き込まれて、ロッド筒部22とノズル部31との連通が分断される。この結果、ノズル部31からシリンダ部1内への外気の流入が完全に遮断される。
容器本体内が負圧になると、それを解消するために外側筒部33と円筒壁51との隙間から外気が流入し、そのまま逃がし溝22Cと逃がし孔Hとを通過して容器本体内へと入る。
このとき、容器本体からシリンダ部1へと流入した液体の体積と同じ体積の外気が容器本体内へと導入されるので、容器本体内の負圧は完全に解消されている。
このように、シリンダ部1への液体の供給が終了し、容器本体内の負圧が解消されポンプディスペンサAは次の液体を吐出させる準備状態となる。
このとき、リークバルブ9の膨大部9Aがロッド筒部22の弁座22Bに当接して転倒時の液漏れを防止することは既に述べた。
本実施形態のポンプディスペンサAはリークバルブ9の膨大部9Aの形状が、第1の実施形態のポンプディスペンサAと異なっている。
図7は、本実施形態のポンプディスペンサの断面図及びリークバルブの拡大断面図である。
図7に示すように、本実施形態のリークバルブ9には膨大部9Aと軸9Bとの間に軸9Bよりも径が大きい径大部9Cが形成されている。
径大部9Cを形成することにより、径大部9Cと弁座22Bの内周面とが当接し、リークバルブ9の封止効果が増大する。
従って、ポンプディスペンサAが転倒したとしても、ノズル部31から液体が漏れ出すことがない。
例えば、レール状立壁部の形状は直方体だけではなく、半球状の突起でも良く、チューブ部はシリンダ部と一体ではなく、別体であっても良い。
1・・・シリンダ部
11・・・シリンダ本体部
11A・・・小径部
11B・・・大径部
12・・・チューブ部
13・・・載置部
2・・・ピストン部
21・・・ピストン本体部
21A・・・舌片部
22・・・ロッド筒部
22A・・・段差部
22B・・・弁座
22C・・・逃がし溝
3・・・ノズルヘッド
31・・・ノズル部
32・・・内側筒部
33・・・外側筒部
33A・・・レール状立壁部
33B・・・縦リブ
4・・・キャップ部
5・・・円筒パッキン
51・・・円筒壁
51A1・・・垂直溝
51A2・・・水平溝
51A3・・・ストッパー
52・・・鍔部
53・・・縮径部
53A・・・収納溝
53B・・・舌片
6・・・スプリング
7・・・Fバルブ
71・・・弁部
8・・・Sバルブ
9・・・リークバルブ
9A・・・膨大部
9B・・・軸
9C・・・径大部
H・・・逃がし孔
Claims (8)
- シリンダ部と、
該シリンダ部内を摺動するピストン部と、
該ピストン部上部に取り付けられたノズルヘッドと、
該シリンダ部を容器本体に取り付けるためのキャップ部と、
該ピストン部とシリンダ部との間に装着される円筒パッキンと、
該ノズルヘッドを上方に弾発させるために円筒パッキンとノズルヘッドとの間に介在するスプリングとよりなることを特徴とするポンプディスペンサ。 - 前記ノズルヘッドがノズル部と、内側筒部と、外側筒部と、よりなり、該外側筒部にレール状立壁部が形成され該レール状立壁部が円筒パッキンに形成された垂直溝に沿って上下移動することを特徴とする請求項1記載のポンプディスペンサ。
- 前記ノズルヘッドを回動させることで該レール状立壁部の下端を垂直溝の上端口から逃がし、ノズルヘッドの下方移動を阻止する(ロックする)ものであることを特徴とする請求項2記載のポンプディスペンサ。
- 前記円筒パッキンの下端部がシリンダ部に内挿圧入されて取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のポンプディスペンサ。
- 前記キャップ部により円筒パッキンの鍔部とシリンダ部の上端部とを同時に押さえ込み容器本体に取り付けるものであることを特徴とする請求項1記載のポンプディスペンサ。
- 前記円筒パッキンに縮径部が形成されており該縮径部にピストン部に接する下向き舌片が形成されていることを特徴とする請求項1記載のポンプディスペンサ。
- 前記円筒パッキンに縮径部が形成されており該縮径部とノズルヘッドとの間にスプリングが介在していることを特徴とする請求項1記載のポンプディスペンサ。
- 前記円筒パッキンの縮径部にピストン部が当接することでピストン部の上死点となっていることを特徴とする請求項1記載のポンプディスペンサ。
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