JP6475960B2 - エアーバックレスキャップ、およびこのキャップを備えた容器 - Google Patents

エアーバックレスキャップ、およびこのキャップを備えた容器 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、空気が容器内に流入することを防止することができるエアーバックレスキャップ、およびこのキャップを備えた容器に関する。
近年、内容物の品質を保つため、内容物を吐出可能であるとともに、容器内への空気の流入を防止することのできるエアーバックレスキャップを備えた容器が知られている。この種の容器から内容物を出す場合、容器本体を押して内圧を高め、この圧力によりキャップのバルブを変形させて流路を開く。そして、容器の押圧を止めて内圧を大気圧近傍に戻すことで、バルブ自体の復元力により流路を閉じる。
特開2002−2755号公報
しかし、従来のエアーバックレスキャップは、バルブの気密性を確保した上で、内容物の吐出に必要な圧力、すなわち内容物の吐出のため容器本体に加える押圧力を適切な値に設計することが難しく、利用者にとって利便性の低いものであった。
よって、利便性の高いエアーバックレスキャップ、およびこのキャップを備えた容器の開発が望まれている。
実施形態に係るエアーバックレスキャップは、流体を収容した容器本体に連通した圧力室と、この圧力室に設けた弁座と、吐出開口を有して上記圧力室の壁の一部を構成し、その復元力によって上記圧力室を最小にする位置に配置された状態で上記吐出開口を上記弁座に接触させて塞ぎ、上記容器本体を押すことで上記圧力室の圧力がしきい値を超えたとき上記吐出開口が上記弁座から離れて開く、薄膜状のばね性を有する弁体と、この弁体の外側から上記吐出開口に向けて上記弁体と一体に延設した溝と、を有し、上記弁体は、中央に上記吐出開口を有する円形状の第1部分と、この第1部分の外周から連続して上記容器本体に向けて折れ曲がった円環状の第2部分と、を有し、上記溝は、上記吐出開口の周囲の上記第1部分と上記第2部分にまたがって、上記第1部分及び上部第2部分の陵部に周方向に沿って等間隔に複数設けられ、上記容器本体に向かって凹む
図1は、実施形態に係るエアーバックレスキャップを容器本体に取り付けた容器を示す要部断面図である。 図2は、図1のキャップの蓋体を開けた状態を示す要部断面図である。 図3は、図2の状態から容器本体を押圧した吐出状態を示す要部断面図である。 図4は、図2の状態からダイアフラムを分離した状態を示す要部断面図である。 図5は、図1のキャップのダイアフラムを示す斜視図である。 図6は、図5のダイアフラムを液体の吐出側から見た平面図である。 図7は、図6のダイアフラムを矢印F7方向から見た正面図である。 図8は、図5のダイアフラムを圧力室側から見た底面図である。 図9は、図6のダイアフラムをF9−F9で切断した断面図である。 図10は、図7のダイアフラムをF10−F10で切断した断面図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。
図1は、エアーバックレスキャップ10(以下、単に、キャップ10と称する)を容器本体100に取り付けた密閉容器200の要部断面図である。容器本体100内には、空気に触れることで品質が低下する例えば醤油などの液体(図示せず)が収容される。理想的には、容器本体100内には、液体以外に空気などの別の流体が収容されないことが望ましい。内容物としての液体以外に流体を入れる場合には、例えば、窒素などの不活性ガスを充填することが考えられる。
容器本体100は、一端に円形の開口部101を有する円筒形の首部102を有する。容器本体100は、外から押圧することで変形して内部圧力を上げることのできる材料により形成されている。容器本体100の材料として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系の合成樹脂やポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂を用いることができる。首部102の外周面には、キャップ10を螺合するためのネジ102aが設けられている。
キャップ10は、容器本体100の首部102に螺合するキャップ本体20と、キャップ本体20に装着されるダイアフラム30(弁体)と、ダイアフラム30を覆う蓋体40と、を有する。蓋体40は、ヒンジ41を介してキャップ本体20に一体に接続されている。キャップ本体20、蓋体40の材料およびダイアフラム30の材料として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系の合成樹脂を用いることができる。また、ダイアフラム30の材料として、特にポリエチレン、エラストマーを用いることが好ましい。
キャップ10は、容器本体100に取り付けて蓋体40を開いた状態で、容器本体100を押圧することで、容器本体100内の内容物を吐出可能な構造を有する。また、キャップ10は、容器本体100に取り付けて蓋体40を開いた状態で、容器本体100内に空気が流入することを防止することができる(エアーバックレス)。
図2は、図1の状態から蓋体40を開けた状態を示す断面図であり、図3は、図2の状態から容器本体100を押圧してバルブ50を開いた状態を示す断面図である。また、図4は、図2(または図3)の状態からダイアフラム30を分離した状態を示す断面図である。すなわち、図2の状態で、バルブ50は閉じており、容器本体100内に空気が流入することがない。また、図3の状態で、バルブ50は開いており、容器本体100内の液体が吐出される。
キャップ本体20は、内側筒21、外側筒22、係合筒23、連通板24、弁座25、内周壁26、および外周壁27を一体に有する。内側筒21は、容器本体100の首部102の外側に配置される。内側筒21は、略円筒形であり、その内面に容器本体100のネジ102aと螺合するネジ21aを有する。内側筒21は、略円板状の連通板24の図示下面24aから一体且つ垂直に垂設されている。内側筒21は、連通板24と同心状に設けられている。
内側筒21の径方向の外側には、略円筒形の外側筒22が設けられている。外側筒22は、内側筒21より軸方向の長さが長く、容器本体100の直径より僅かに小さい外径を有する。外側筒22と内側筒21との間には、円環状の隙間が設けられている。外側筒22は、連通板24と同心状にその下面24aから一体且つ垂直に垂設されている。外側筒22の図示上端近くには、上述したヒンジ41を介して蓋体40が開閉可能に接続されている。
内側筒21の径方向の内側には、略円筒形の係合筒23が設けられている。係合筒23は、内側筒21より軸方向の長さが短く、容器本体100の開口部101の内径と略同じ外径を有する。係合筒23は、連通板24と同心状にその下面24aから一体且つ垂直に垂設されている。係合筒23は、キャップ本体20を容器本体100の首部102に螺合して取り付ける際に、容器本体100の開口部101に嵌合し、キャップ本体20を容器本体100に対して同心状に位置決めし密封される。
連通板24は、上述した下面24aと反対の図示上面24bを有する。連通板24は、その中央部を上面24b側に円筒状に膨出させた形状の弁座25を一体に有する。弁座25は、図示上端が閉じている。弁座25の先端近くの外周面には、先端に向けて収束した円環状の傾斜面25aが設けられている。
弁座25の周りには、複数の連通孔24cが設けられている。各連通孔24cは、下面24aと上面24bを連絡するように連通板24を貫通して延びている。これら複数の連通孔24cは、キャップ10を容器本体100に取り付けた状態で、容器本体100を後述する圧力室Cに連通する。連通孔24cの個数および形状は任意に設計可能であり、少なくとも1個あれば良い。
弁座25の外側で内側筒21に対向する位置には、略円筒形の内周壁26が設けられている。内周壁26は、弁座25と同心状に連通板24の上面24bから一体且つ垂直に突設されている。内周壁26の突出方向の先端の外周面上には、ダイアフラム30を係合させて保持せしめるための円環状の突部26aが設けられている。
内周壁26の外側で外側筒22に概ね対向する位置には、略円筒形の外周壁27が設けられている。外周壁27は、弁座と同心状に連通板24の上面24bから一体且つ垂直に突設されている。外周壁27は、内周壁26の外側に離間して配置され、内周壁26より高い突出高さを有する。外周壁27の突出方向の先端の外周面上には、蓋体40を係合させるための円環状の突部27aが設けられている。
ダイアフラム30は、ばね性を有する薄膜状の弁体として機能する。ダイアフラム30は、図示下面側の外周近くに円環状の嵌合溝31を有する。また、ダイアフラム30は、外周縁部に円環状の突部30aを一体に有する。ダイアフラム30は、キャップ本体20の内周壁26を嵌合溝31に嵌合することで、キャップ本体20に装着される。このとき、嵌合溝31の内面に設けた円環状の突部31aが、内周壁26の突部26aを乗り越えて嵌合する。また、このとき、ダイアフラム30の外周縁部に設けた突部30aがキャップ本体20の外周壁27の内側に嵌合する。
また、ダイアフラム30は、その中央に円形の吐出開口32を有する。吐出開口32の外周縁には、図示上方(弁座25から離れる方向)に延出した略円筒状のノズル33が一体に連続して設けられている。吐出開口32は、ノズル33の内面に向けて収束する方向に傾斜した接触面32aを有する。ノズル33の突出方向の先端の外周面は、突出方向に向けて収束するように傾斜している。ダイアフラム30の詳細な構造については、後に詳述する。
蓋体40は、概ね有底円筒状の構造を有する。上述したように、蓋体40の円筒形の周壁42の縁の一部がヒンジ41を介してキャップ本体20に一体に連結されている。蓋体40の外径は、キャップ本体20の外径と略同じである。周壁42の縁の内側には、蓋体40を閉じたとき、キャップ本体20の外周壁27の突部27aに係合する円環状の突部42aが設けられている。蓋体40の周壁42の内径は、外周壁27の外径より僅かに大きい。
蓋体40の円板状の底壁43の内面43a側の中央には、蓋体40を閉じた状態(図1の状態)で、ダイアフラム30のノズル33の先端を受け入れる円筒突部44が一体に突設されている。円筒突部44は、蓋体40と同心状に設けられている。また、円筒突部44の内側には、球状突部45が底壁43の内面43aから一体に突設されている。球状突部45は、蓋体40を閉じた状態で、ノズル33の先端を僅かに押圧するとともに、ノズル33の先端の開口部33aを塞ぐ。なお、ヒンジ41の反対側の周壁42の縁には、蓋体40を開くときに指をかける爪46が突設されている。
上述した構造のキャップ10を組み立てる場合、図4に示すように蓋体40を開けて、図2に示すようにキャップ本体20にダイアフラム30を装着する。このとき、ダイアフラム30の嵌合溝31にキャップ本体20の内周壁26が嵌合するように、ダイアフラム30をキャップ本体20の外周壁27の内側に押し込む。これにより、ダイアフラム30の外周部がキャップ本体20に固定される。
ダイアフラム30をキャップ本体20に装着すると、ダイアフラム30の吐出開口32の傾斜した接触面32aがキャップ本体20の弁座25の傾斜面25aに面で接触する。この状態で、ダイアフラム30は弁座25から反力を受けてその中央部が図示上方に変位する方向に僅かに弾性変形される。言い換えると、図2の状態では、ダイアフラム30の復元力によって、吐出開口32の接触面32aが弁座25の傾斜面25aに押し付けられている。
ここで、ダイアフラム30の詳細な構造について、図5乃至図10を参照して説明する。
図5は、ダイアフラム30を示す斜視図であり、図6は、ダイアフラム30を液体の吐出方向から見た平面図であり、図7は、ダイアフラム30を図6の矢印F7方向から見た正面図であり、図8は、ダイアフラム30を圧力室C側から見た底面図であり、図9は、ダイアフラム30を図6のF9−F9に沿って切断した断面図であり、図10は、ダイアフラム30を図7のF10−F10に沿って切断した断面図である。
ダイアフラム30は、図1および図2に示すようにキャップ本体20に装着した状態で、キャップ本体の連通板24および弁座25とともに圧力室Cを形成する。つまり、ダイアフラム30は、圧力室Cの壁の一部を構成する。なお、このダイアフラム30は、キャップ本体20の弁座25と協働して、弾性変形によって吐出開口32を開閉するバルブ50として機能する。
ダイアフラム30は、上述した嵌合溝31を有する円環状の外周部分34を有する。嵌合溝31は、外周部分34の底面側から刻設されている。外周部分34は、嵌合溝31の深さを超える厚みを有する。
また、ダイアフラム30は、外周部分34の内側に、中央に吐出開口32およびノズル33を有する薄膜状の変位部分35を一体に有する。変位部分35は、吐出開口32を有する略円形の内側部分36(第1部分)、および外周部分34と内側部分36をつなぐ略円環状の外側部分37を含む。内側部分36と外側部分37の間には、液体の吐出方向に膨出した円環状の陵部38がある。言い換えると、外側部分37は、内側部分36の外周から連続して容器本体100に向けて折れ曲がっている。
また、ダイアフラム30は、外周部分34から吐出開口32に向けて一体に延設した複数本の溝39を有する。本実施形態では、ダイアフラム30の周方向に沿って等間隔(60°毎)で6本の溝39を設けた。これら複数本の溝39は、変位部分35の変位量をコントロールする。また、これら複数本の溝39は、変位部分35の剛性を弱めて一定の変位をしやすくするための溝として機能する。
各溝39は、内側部分36と外側部分37の間の陵部38と重なる位置に設けられており、内側部分36と外側部分37にまたがって設けられている。各溝39の断面形状はV字状であり、内側部分36の径方向に沿って延びた谷部39a(図10)に向けて凹んでいる。ここでは、谷部39aは、溝39の2つの傾斜した面が交差する線を指す。なお、谷部39aは、図10に示すように、液体の吐出方向に僅かに膨出するようにダイアフラム30の変位方向に湾曲している。
以下、上記構造のキャップの機能について説明する。なお、ここでは、初期状態として、容器本体100内の液体は、圧力室Cを満たしているものとする。
図2に示すように、蓋体40を開けた状態で、容器本体100を押圧すると、複数の連通孔24cを介して容器本体100に連通した圧力室C内の圧力が高まる。このとき、容器本体100を押圧することで圧力室Cの内圧があるしきい値を超えると、ダイアフラム30が液体の吐出方向に膨出するように弾性変形してバルブ50が開く。
つまり、圧力室Cの内圧が高まると、図3に示すように、ダイアフラム30の中央が弁座25から離れる方向に変位し、弁座25の傾斜面25aと吐出開口32の接触面32aとの間に隙間ができる。そして、圧力室Cの内圧によって、この隙間を介して、液体がノズル33の開口部33aから吐出される。
液体を吐出した後、容器本体100から手を放して押圧を止めると、圧力室Cの内圧が元に戻り、ダイアフラム30の変位が元に戻り、図2に示すようにバルブ50が閉じる。つまり、このとき、ダイアフラム30の復元力により、吐出開口32の接触面32aが弁座25の傾斜面25aに接触し、両者の間の隙間が閉じる。
さらに、この状態で、ダイアフラム30の復元力が弁座25を押圧する方向に作用しているため、ダイアフラム30が弁座25に押し付けられ、液体が不用意に吐出する心配がない。その上、容器本体100に対する押圧力を無くした直後にダイアフラム30の変位が元に戻るので、バルブ50の隙間を介して外部から圧力室C内へ空気が流入する心配もない。
つまり、ダイアフラム30は、図4に示すようにキャップ本体20から分離した状態から、図2に示すようにキャップ本体20に装着した状態に配置することで、吐出開口32の接触面32aが弁座25の傾斜面25aによって押されて僅かに変形するように設計されている。言い換えると、ダイアフラム30の材質や形状或いは装着状態を変更することで、ダイアフラム30の弁座25に対する接触圧を所望の値に調節することができ、液体の吐出に必要な容器本体100に対する押圧力を適正値にコントロールできる。
本実施形態では、ダイアフラム30の変位部分35を比較的薄い膜状に形成し、その上で、径方向に延びる複数本の溝39を設けることで、ダイアフラム30の変位量をコントロールするようにした。言い換えると、複数本の溝39を設けたことで、ダイアフラム30の変位部分35を厚くできた。このように、変位部分35を厚くすることで、ダイアフラム30の製造を容易にした。また、溝39を設けることで、ダイアフラム30の変位量を所望する値にコントロールできるため、液体の吐出圧力を適正化でき、利用者による利便性を向上させることができる。
より詳細には、ダイアフラム30は、以下のように変位する。
圧力室Cの内圧が高まってダイアフラム30が圧力室Cの容積を拡大する方向に膨出する場合(図3)、変位部分35の陵部38を支点にして内側部分36の中央付近が弁座25から離れる方向に変位する。これにより、圧力室C内の圧力を開放して液体を吐出させるように機能する。また、このとき、各溝39の谷部39aは、吐出方向に凸となるように湾曲した状態から、真っ直ぐに引き伸ばされるように変位する。谷部39aが伸長すればするほど吐出開口が大きくなるため内容物が多くでて逆に吐出開口を閉じようとする復元力は大きくなることになる。
この際、同時に、変位部分35の外側部分37は、陵部38を外側に広げる方向に変位する。これにより、陵部38の径を拡げる方向にダイアフラム30が変位し、複数本の溝39が広がる。言い換えると、複数本の溝39は、ダイアフラム30が膨出する際には、溝の幅を広げる方向に変位することで、ダイアフラム30の変位量を大きくするように機能する。
反対に、圧力室Cの内圧が元に戻る際には、内側部分36の中央付近が弁座25に近付く方向に変位するとともに、陵部38の径が小さくなるように変位し、複数本の溝39の幅が狭くなる。つまり、陵部38の径を変えるようにダイアフラム30を変位させるためには、複数本の溝39を陵部38と交差する位置に配置する必要があり、この位置に溝39をレイアウトすることで、上述した本実施形態の格別な効果を奏することができる。
以上のように、本実施形態によると、バルブ50の弁体としてのダイアフラム30を薄膜状に形成して、外周部から吐出開口32に向けて延びた溝39を設けたため、製造を容易にすることができ、液体の吐出圧力を適正化でき、利便性を向上させることができる。
特に、本実施形態では、複数本の溝39をダイアフラム30の変位部分35の陵部38を横切る位置にレイアウトしたため、反発力を低減することができ、少ない押圧力で多量の液体を吐出させることができ、利便性を向上させることができる。
ところで、蓋体40を図1に示す位置に閉じると、蓋体40の球状突部45がダイアフラム30のノズル33の先端を押圧するため、バルブ50をより強い力で閉じることができる。このため、蓋体40を閉じた状態では、蓋体40を開けた状態と比較して、キャップ10のシール性をより高めることができる。また、蓋体40を閉じると、容器本体100を押圧しても、ダイアフラム30が弁座25から離れる方向に移動することを規制できる。
上述した実施形態は、例として示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該実施形態は、その他、様々な形態で実施されることができ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。また、当該実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれ、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 流体を収容した容器本体に連通した圧力室と、
この圧力室に設けた弁座と、
吐出開口を有して上記圧力室の壁の一部を構成し、その復元力によって上記圧力室を最小にする位置に配置された状態で上記吐出開口を上記弁座に接触させて塞ぎ、上記容器本体を押すことで上記圧力室の圧力がしきい値を超えたとき上記吐出開口が上記弁座から離れて開く、薄膜状のばね性を有する弁体と、
この弁体の外側から上記吐出開口に向けて上記弁体と一体に延設した溝と、
を有するエアーバックレスキャップ。
[2] 上記弁体は、中央に上記吐出開口を有する第1部分と、この第1部分の外周から連続して上記容器本体に向けて折れ曲がった第2部分と、を有し、
上記溝は、上記第1部分と上記第2部分にまたがって設けられた谷部に向けて凹んだ溝である、
[1]のエアーバックレスキャップ。
[3] 上記弁体の上記谷部は該弁体の変位方向に湾曲している、[2]のエアーバックレスキャップ。
[4] 上記容器本体と、
[1]乃至[3]のいずれかに記載のエアーバックレスキャップと、
を有する容器。
10…キャップ、20…キャップ本体、24…連通板、24c…連通孔、25…弁座、25a…傾斜面、26…内周壁、30…ダイアフラム、31…嵌合溝、32…吐出開口、32a…接触面、33…ノズル、33a…開口部、34…外周部分、35…変位部分、36…内側部分、37…外側部分、38…陵部、39…溝、39a…谷部、40…蓋体、45…球状突部、50…バルブ、100…容器本体、200…密閉容器、C…圧力室。

Claims (3)

  1. 流体を収容した容器本体に連通した圧力室と、
    この圧力室に設けた弁座と、
    吐出開口を有して上記圧力室の壁の一部を構成し、その復元力によって上記圧力室を最小にする位置に配置された状態で上記吐出開口を上記弁座に接触させて塞ぎ、上記容器本体を押すことで上記圧力室の圧力がしきい値を超えたとき上記吐出開口が上記弁座から離れて開く、薄膜状のばね性を有する弁体と、
    この弁体の外側から上記吐出開口に向けて上記弁体と一体に延設した溝と、
    を有し、
    上記弁体は、中央に上記吐出開口を有する円形状の第1部分と、この第1部分の外周から連続して上記容器本体に向けて折れ曲がった円環状の第2部分と、を有し、
    上記溝は、上記吐出開口の周囲の上記第1部分と上記第2部分にまたがって、上記第1部分及び上部第2部分の陵部に周方向に沿って等間隔に複数設けられ、上記容器本体に向かって凹む、エアーバックレスキャップ。
  2. 上記溝は、二つの傾斜した面が交差する谷部を有し、
    上記弁体の上記谷部は該弁体の変位方向に湾曲している、請求項1のエアーバックレスキャップ。
  3. 上記容器本体と、
    請求項1又は請求項2に記載のエアーバックレスキャップと、
    を有する容器。
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