JP6073582B2 - 逆流防止容器 - Google Patents

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本発明は、液体状またはゲル状の食品や化粧品その他の流動性材料を収容し、収容物を注出した後の空気の流入を阻止可能な中空状の逆流防止容器に関するものである。
従来、練りわさび等の半固形状の調味料やクリーム状の化粧品を収容するチューブ式の容器や、飲料や液体調味料等を収容するパウチ式の容器が知られている。このような容器は、容器本体の側面を押して内容物の圧力を高め、容器本体の押出口から内容物を押し出すものであった。しかし、内容物を出した後、容器本体は押されて生じた変形を元に戻す力が働き、容器内が負圧になり、押出口から空気が流れ込むものであった。このような容器本体内にたまった空気に内容物が接触すると、内容物の酸化や空気中の菌による腐敗をおこすことがあった。特に、近年は防腐剤が含まれていない商品が増えており、腐敗や変質を起こしやすく、空気が入らないチューブ式の容器が求められていた。
空気の流入を防ぐ容器として、例えば特許文献1に開示されている逆流防止チューブがある。この逆流防止チューブは容器本体の押出口にこの押出口を塞ぐ天井壁が設けられ、この天井壁には複数の透孔が形成されている。押出口の先端には、先端に小さい孔が形成されている円錐形のノズルが取り付けられ、ノズルの内側には、上記天井壁に対して平行な弁シートが設けられている。そして、上記弁シートは、天井壁に対して直角方向に移動可能に設けられ、弁シートが天井壁に接しているとき透孔は弁シートにより塞がれ、弁シートが天井壁から離れているときには、流出溝を経て透孔から内容物が流出可能なものである。
特許文献1の逆流防止チューブの使用方法は、容器本体の側面を押すと内容物の圧力が高まって天井壁から弁シートを押し上げ、天井壁の透孔が解放され流出溝を経てノズルから内容物が流れ出る。内容物を取り出した後、容器本体の側面の押圧を止めると、容器本体の変形を元に戻す力が働き容器本体側が負圧となる。すると、弁シートが天井壁側に引き戻されて天井壁の透孔を閉鎖し、空気が容器本体の中に流れることを防ぐ。
その他、空気の流入を防ぐ容器として、特許文献2に開示されているチューブがある。このチューブは、容器本体の押出口に、この押出口を塞ぐとともに中央部に透孔が形成された蓋部材が設けられている。押出口には、さらに、容器本体の内側と連通した透孔を有するシリンダ部と、このシリンダ部の内側に設けられたピストンを備え、ピストンは容器本体の外側方向へ向かってバネで付勢されている。さらに、ピストンには、容器本体の外側へ向かって突出する円錐形の突起が形成され、蓋部材の透孔に嵌合してこの透孔を塞いでいる。
特許文献2のチューブの使用方法は、容器本体の側面を押すと内容物の圧力が高まり、シリンダ部の透孔から内容物がシリンダ部内へ流れ出し、蓋部材とシリンダの間に充満する。そして充満した内容物の圧力によりピストンがシリンダ部奥に押し下げられ、ピストンの突起が蓋部材の透孔から引き抜かれる。これにより取出口は開口され、内容物が押し出される。内容物を取り出した後、容器本体の側面の押圧を止めると、蓋部材とシリンダ部の間に充満した内容物の圧力が減少し、ピストンはバネの付勢力でシリンダ部の外側へ向かって移動し、蓋部材の透孔を塞ぐ。これにより空気が容器本体の中に流れることを防ぐ。
しかし、特許文献1に開示されている逆流防止チューブの場合、弁シートの外側のノズルの内側に内容物が残ってしまう。ノズルの内側に残った内容物はノズルから入る空気に常に接触し、腐敗や変質するおそれがあった。また、特許文献2に開示されているチューブの場合、構造が複雑でコストが高くなる。また、シリンダ部とピストンの間に内容物等が進入するおそれがあり、内容物の流出不良等の不具合を生じるおそれがあった。
そこで、特許文献3には、弾力性を有し一端部に押出口が形成された容器本体と、押出口を塞いで設けられた中栓と、中栓の中心に設けられ押出口の外側へ突出する中栓突起と、中栓に設けられ容器本体の内側と外側を連通する透孔と、弾力性を有し押出口の周縁部と中栓突起の側面に密着するノズル部材とが設けられた、簡単な構造で容器本体への空気の進入や内容物の逆流を確実に防止する逆流防止容器が開示されている。
実開昭57−143147号公報 実公昭58−21399号公報 特開2002−2755号公報
ところで、特許文献3の逆流防止容器において、ノズル部材を中栓の外側から嵌合させると、ノズル部材の径方向寸法を大きくとることができ、内容物を注出する際のノズル部材の変形も大きくなるため内容物の注出速度を速めることができる。この場合、ノズル部材が中栓から容易に外れないように、ノズル部材の内径を中栓の外径よりも小さくしておき、ノズル部材を弾性変形させて装着する必要がある。そのため、ノズル部材を中栓の外側から嵌合する際にノズル部材の側壁と中栓の外周部とが干渉し、ノズル部材を容易に装着することができず生産性が低下するという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑み、簡単な構造で確実に容器本体への空気の進入を防ぎ、内容物の品質を保持するとともに、生産性の面でも優れた逆流防止容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、内容物を収納する収納部と、該収納部の一端に形成された内容物を取り出す取出口と、を有し、外力によって変形可能な容器本体と、該容器本体の取出口から外側へ突出する円錐状の突部と、該突部の外周に沿って設けられた前記容器本体の内側と外側とを連通する透孔と、を有する筒状の注出口本体と、該注出口本体の周縁部と前記突部の側面とに密着するとともに前記注出口本体の周縁部との接触部分から前記突部との接触部分に向かって断面がV字形にくぼむ凹形状であり、中央に注出孔が形成されたカバー部と、該カバー部の周縁部から筒状に立設され前記注出口本体に外挿される側壁と、を有する弾性変形可能なノズル部材と、該ノズル部材及び前記注出口本体に外装される外蓋と、を備えた逆流防止容器において、前記注出口本体は、前記透孔の外側において前記透孔よりも上方に環状に突出して前記カバー部を支持する係止突起と、該係止突起よりも前記容器本体側の外周面に環状に形成される係止溝部と、を有し、前記ノズル部材は、前記側壁の内周面から径方向内側に環状に突出して前記係止溝部に嵌合する、内径が前記係止突起の外径よりも小さい係止凸部と、該係止凸部の下方内周側の端縁の全周に亘って形成され、前記ノズル部材を前記注出口本体に装着する際、前記係止突起に接触する面取り部と、を有することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の逆流防止容器において、前記注出口本体には、前記ノズル部材を前記注出口本体に装着したとき前記面取り部と対向する前記係止溝部の下隅部に、前記面取り部と面接触する前記面取り部と略同一角度の傾斜面が設けられることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の逆流防止容器において、前記ノズル部材には、前記突部の側面の全周に当接する前記注出孔の周縁部から前記突部と同方向に突出する筒状突起が設けられることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の逆流防止容器において、前記ノズル部材は、JIS硬度50°のシリコーンゴムで形成されることを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、ノズル部材の係止凸部に形成された面取り部と注出口本体の係止突起とを接触させながらノズル部材を注出口本体側に押し込むことで、係止凸部が面取り部の傾斜に沿って外側に逃げながら押し込まれ、カバー部が弾性変形して側壁が径方向外側に広げられる。従って、ノズル部材を押し込む操作を行うだけで注出口本体にノズル部材を簡単に装着することができ、生産性に優れた逆流防止容器となる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の逆流防止容器において、注出口本体には、ノズル部材を注出口本体に装着したとき面取り部と対向する係止溝部の下隅部に、面取り部と面接触する面取り部と略同じ角度の傾斜面を設けることにより、係止凸部が略同一の断面形状を有する係止溝部に隙間なく嵌合するため、外力によってノズル部材が注出口本体から容易に外れるおそれがない。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の逆流防止容器において、ノズル部材に、突部の側面の全周に当接する注出孔の周縁部から突部と同方向に突出する筒状突起を設けることにより、容器本体内が減圧状態となって内容物が注出できなくなった場合に、筒状突起の先端を摘んで引っ張り上げることでカバー部を弾性変形させ、注出口本体の突部との間に隙間を作ることにより、容器本体内に空気を逆流させて内容物を注出することができる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の逆流防止容器において、ノズル部材をJIS硬度50°のシリコーンゴムで形成することにより、注出口本体の突部との高い密着性により空気の進入防止効果及び逆流防止効果を有するとともに、容器本体の押圧によって容易に変形するため内容物の注出性にも優れた逆流防止容器となる。
本発明の一実施形態に係る逆流防止容器1の外観斜視図 図1に示す注出口12を分解した状態を示す側面断面図 図1に示す注出口12の側面断面図 注出口12を容器本体11側から見た平面図 注出口本体16に装着されるノズル部材31の断面図 ノズル部材31のカバー部40が弾性変形して外側に広げられた状態を示す注出口12の側面断面図 注出口本体16にノズル部材31を装着する様子を示す側面断面図 ノズル部材31の装着時に側壁41が弾性変形する様子を示す部分断面図
以下、図面を参照しながら本発明の逆流防止容器について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る逆流防止容器1の外観斜視図である。この逆流防止容器1は、いわゆるスタンディングパウチ型であり、最内層に熱可塑性樹脂層が形成された積層フィルムにより形成された容器本体11と、この容器本体11の一方の肩部に形成された取出口11aに取り付けられた合成樹脂製の筒状の注出口12とを備える。
容器本体11は前面フィルム13と後面フィルム14と底面フィルム15とで構成される。容器本体11の製造工程は、まず、積層フィルムで形成された前面フィルム13と後面フィルム14を、熱可塑性樹脂層が内側となるように対向させる。次に、矩形状の積層フィルムで形成された底面フィルム15の熱可塑性樹脂層が外側となるように折り返して前面フィルム13と後面フィルム14の下部の間に挿入する。
そして、これらのフィルム13〜15の対向する周縁部を相互にヒートシールすることにより、容器本体11には、一対の側辺21、22と、これらに交差する頂辺19及び底辺23と、内容物を収納する収納部18とが形成される。ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
注出口12は注出口本体16と外蓋17とから構成される。注出口本体16は両端が開口する筒状であり、径方向に張り出したフランジ16aを有する。また、外蓋17は内周面に雌ネジ部17a(図2参照)が形成された有頂筒状であり、注出口本体16の外周部に形成された雄ネジ部16b(図2参照)に螺合して取り付けられる。
注出口本体16は容器本体11の頂辺19と一方の側辺22との間に形成される肩部を斜めにカットすることにより形成された斜辺20の中間部において、前面フィルム13と後面フィルム14の間に挟み込まれた状態でヒートシールされて取り付けられる。これにより、注出口12は斜め上方に向けて突出するとともに容器本体11の収納部18と導通可能な状態となる。なお、注出口12の詳細な構成については後述する。
図2は、図1に示す注出口12を分解した状態を示す側面断面図、図3は、図1に示す注出口12の側面断面図、図4は、注出口12を容器本体11側から見た平面図、図5は、注出口本体16に装着されるノズル部材31の断面図である。注出口12を構成する注出口本体16は、剛性を有する樹脂材料で成形されており、ここでは注出口本体16の材料として高密度ポリエチレン(HDPE)を用いている。注出口本体16の基端部は容器本体11の収納部18(図1参照)と連通している。
注出口本体16の上端部の中央には、外側へ突出する三角錐状の突部27が形成されている。また、突部27の外周に沿って互いに等間隔に4個の長孔状の透孔30が形成され、注出口本体16の内側と外側を連通している。注出口本体16の上端部には、後述するノズル部材31が係止される環状の係止突起33が形成されており、係止突起33の下方には環状の係止溝部35が形成されている。
注出口本体16の上端部にはノズル部材31が装着されている。ノズル部材31は、柔軟な弾性材料で一体形成されており、ここではノズル部材31の材料としてJIS硬度50°のシリコーンゴムを用いている。ノズル部材31は、注出口本体16の係止突起33と突部27とを連結するように覆うカバー部40を有する。カバー部40は薄肉で、皿状にくぼんだ形状となっており、注出口本体16の上端面との間には微小な空間Sが形成されている。カバー部40の周縁部には、係止突起33の側面を覆う円筒状の側壁41が設けられ、側壁41の周縁部内側には、係止溝部35に係止される係止凸部43が、周縁部の全周に亘って突出している。係止凸部43の下方内周側の端縁には面取り部50が形成されている。また、カバー部40の中心で、突部27の先端に対向する位置には円形の注出孔45が形成され、注出孔45の周縁部には突部27の側面の全周に当接する筒状突起47が突部27の突出方向と同方向に突設されている。
次に、本発明の逆流防止容器1の使用方法について説明する。容器本体11に液体状の内容物を収容し、容器本体11の取出口11aに注出口本体16を取り付ける。そして、注出口本体16にノズル部材31を装着し、さらにこれらを覆う外蓋17の雌ネジ部17aを雄ネジ部16bに螺合させて外蓋17を取り付ける。
そして、内容物を取り出すときは、容器本体11の側面を押圧する。これにより、容器本体11の内容物の圧力が高まり、注出口本体16の透孔30から内容物が流れ出し、注出口本体16とノズル部材31のカバー部40とで囲まれた空間Sに内容物が充満する。そして、充満した内容物を外方に押出すように作用する圧力により、図6に示すように、ノズル部材31の薄肉状のカバー部40が弾性変形して外側に広げられる。そして、筒状突起47が形成されたカバー部40の注出孔45の周縁部と突部27との間に隙間Cが生じ、この隙間Cから内容物が流れ出して注出孔45から押し出される。
逆流防止容器1から任意の量の内容物を取り出した後、容器本体11の押圧を止めると、容器本体11には押されて生じた変形を元に戻す力が働き、容器本体11内は負圧になる。すると、カバー部40の変形が復元して注出孔45の周縁部が突部27に再び密着し、空気の流入や、一度外気に触れた内容物の逆流を防ぐ。
本実施形態の逆流防止容器1は、内容物を取り出した後に容器本体11内に空気を吸い込んだり、一度外気に触れた内容物が逆流したりすることがない。これにより、空気に接触して内容物が変質及び腐敗することがなく、品質を一定に保持することができる。また、内容物に混入する防腐剤の添加量を削減することができる。
さらに、ノズル部材31は柔軟な弾性体で作られているため、高い気密性を保持することができ、空気の進入や内容物の逆流を確実に止めることができ、また内容物が低粘度の液体の場合も漏れることがない。また、容器本体11の側面を押圧したときは、内容物の圧力で容易に弾性変形し、弱い力で楽に内容物を押し出すことができる。ノズル部材31のカバー部40と、注出口本体16の突部27は、ノズル部材31の注出孔45付近で密着しているため、カバー部40の内側の空間S内に滞留している内容物は空気に接触せず変質しない。
ノズル部材31は、カバー部40が側壁41の内側にくぼんで設けられているため、カバー部40が外力によって変形し内容物が不用意に流出したり空気が流れ込んだりすることがなく、安全で且つ衛生的である。
また、ノズル部材31は注出口本体16の側面上部に外側から嵌合するため、係止突起33と突部27とに接触するカバー部40の径方向寸法を大きくとることができる。これにより、カバー部40が変形し易くなり、内容物の注出速度を速めることができる。
内容物の注出速度は、カバー部40の径方向寸法の調整以外に、注出口本体16の突部27とノズル部材31のカバー部40(注出孔45の周縁部)とのオーバーラップ量によっても調整することができる。突部27とカバー部40とのオーバーラップ量が大きいと、注出口本体16にノズル部材31を装着したときのカバー部40の撓み量も大きくなり、カバー部40は突部27に強く圧接される。その結果、カバー部40は内容物の圧力で弾性変形し難くなり、空気の進入防止効果や内容物の逆流防止効果は向上する反面、内容物の注出速度は遅くなる。
一方、突部27とカバー部40とのオーバーラップ量が小さいと、突部27に対するカバー部40の圧接力が弱くなり、空気の進入防止効果や内容物の逆流防止効果は低下する反面、内容物の注出速度は速くなる。従って、逆流防止容器1に要求される注出速度と空気の進入防止効果及び内容物の逆流防止効果とを考慮して突部27とカバー部40とのオーバーラップ量を設定すれば良い。
なお、内容物が少なくなり、容器本体11内が減圧状態となって前面フィルム13と後面フィルム14とが密着すると、内容物が注出できなくなることがある。このような場合は、ノズル部材31の筒状突起47の先端を摘んで引っ張り上げることでカバー部40を弾性変形させ、注出口本体16の突部27との間に隙間を形成する。これにより、容器本体11内に空気を故意に逆流させることができ、内容物の注出が可能となる。
図7は、注出口本体16にノズル部材31を装着する様子を示す側面断面図であり、図8は、ノズル部材31の装着時に側壁41が弾性変形する様子を示す部分断面図である。注出口本体16にノズル部材31を装着する場合、図7に示すように、注出口本体16を治具(図示せず)に固定した状態で、ノズル部材31を注出口本体16の上端部から押し込む。ここで、ノズル部材31の係止凸部43の内径は注出口本体16の係止突起33の外径よりも小さいため、ノズル部材31を押し込む際に係止凸部43と係止突起33とが干渉する。
本実施形態では、ノズル部材31には係止凸部43の下方内周側の端縁に面取り部50が形成されているため、図8に示すように、係止凸部43は面取り部50で係止突起33と接触し、面取り部50の傾斜に沿って外側に逃げながら注出口本体16側に押し込まれる。その結果、カバー部40が弾性変形し、側壁41が径方向外側に広げられる。そして、係止凸部43が係止突起33を乗り越えたとき、側壁41が復元力によって径方向内側に収縮し、係止凸部43が係止溝部35に嵌り込むことで注出口本体16へのノズル部材31の装着が完了する。
上記の構成によれば、ノズル部材31を押し込む操作を行うだけで注出口本体16にノズル部材31を簡単に装着することができ、生産性に優れている。また、係止溝部35には面取り部50と面接触する略同一角度の傾斜面51が形成されているため、係止凸部43は略同一の断面形状を有する係止溝部35に隙間なく嵌合し、外力によってノズル部材31が注出口本体16から容易に外れるおそれがない。
なお、ノズル部材31を押し込む際の係止凸部43と係止突起33との干渉を抑制する方法として、係止突起33の上端外側の角部に面取り加工を行うことも考えられる。しかし、安定した逆流防止効果を発揮するためには、係止突起33はノズル部材31のカバー部40の形状を一定に保持しておく必要があり、係止突起33に面取り加工を行った場合はカバー部40の形状保持機能が低下してしまう。従って、係止突起33ではなく、ノズル部材31の係止凸部43に面取り部50を形成する必要がある。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、図1に示した逆流防止容器1の構成は好ましい一例に過ぎず、スタンディングパウチ型の容器本体11に代えて、練りわさび等の半固形状の食品やクリーム状の化粧品が充填されるチューブ状の容器本体を用いることもできる。
本発明は、液体状またはゲル状の食品や化粧品その他の流動性材料を収容し、収容物を注出した後の空気の流入を阻止可能な中空状の逆流防止容器に利用可能である。本発明の利用により、簡単な構造で確実に容器本体への空気の進入を防ぎ、内容物の品質を保持するとともに、ノズル部材を押し込むだけで容易に注出口本体に装着できるため生産性の面でも優れ、装着後はノズル部材が外れるおそれもない逆流防止容器となる。
1 逆流防止容器
11 容器本体
12 注出口
16 注出口本体
17 外蓋
18 収納部
27 突部
30 透孔
31 ノズル部材
33 係止突起
35 係止溝部
40 カバー部
41 側壁
43 係止凸部
45 注出孔
47 筒状突起
50 面取り部
51 傾斜面

Claims (3)

  1. 内容物を収納する収納部と、該収納部の一端に形成された内容物を取り出す取出口と、を有し、外力によって変形可能な容器本体と、
    該容器本体の取出口から外側へ突出する円錐状の突部と、該突部の外周に沿って設けられた前記容器本体の内側と外側とを連通する透孔と、を有する筒状の注出口本体と、
    該注出口本体の周縁部と前記突部の側面とに密着するとともに前記注出口本体の周縁部との接触部分から前記突部との接触部分に向かって断面がV字形にくぼむ凹形状であり、中央に注出孔が形成されたカバー部と、該カバー部の周縁部から筒状に立設され前記注出口本体に外挿される側壁と、を有する弾性変形可能なノズル部材と、
    該ノズル部材及び前記注出口本体に外装される外蓋と、
    を備えた逆流防止容器において、
    前記注出口本体は、前記透孔の外側において前記透孔よりも上方に環状に突出して前記カバー部を支持する係止突起と、該係止突起よりも前記容器本体側の外周面に環状に形成される係止溝部と、を有し、
    前記ノズル部材は、前記側壁の内周面から径方向内側に環状に突出して前記係止溝部に嵌合する、内径が前記係止突起の外径よりも小さい係止凸部と、該係止凸部の下方内周側の端縁の全周に亘って形成され、前記ノズル部材を前記注出口本体に装着する際、前記係止突起に接触する面取り部と、を有し、
    前記注出口本体には、前記ノズル部材を前記注出口本体に装着したとき前記面取り部と対向する前記係止溝部の下隅部に、前記面取り部と面接触する前記面取り部と略同一角度の傾斜面が設けられており、
    前記係止凸部が前記係止突起を乗り越えて前記係止溝部に嵌り込むことで前記面取り部と前記傾斜面とが面接触することを特徴とする逆流防止容器。
  2. 前記ノズル部材には、前記突部の側面の全周に当接する前記注出孔の周縁部から前記突部と同方向に突出する筒状突起が設けられることを特徴とする請求項1に記載の逆流防止容器。
  3. 前記ノズル部材は、JIS硬度50°のシリコーンゴムで形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の逆流防止容器。
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