JP3215807U - チューブ容器及びその口頸体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハミガキ粉や化粧品等の内容物を容易に吐出し、最後まで内容物を使い切ることができるチューブ容器の口頸体、及びチューブ容器を提供する。【解決手段】チューブ容器の口頸体10は、自己粘着性を有しかつ15〜50のショアA硬度を有する合成樹脂材料で構成され、チューブ本体20の開口縁外周に嵌合させて内容物を吐出するものであって、チューブ本体の開口縁外周に嵌合する嵌合壁と、内容物を吐出する吐出口と、を備え、嵌合壁の内面から吐出口の先端に向けて長さ方向に切れ目Sを入れ、切れ目が内容物の流路となることを特徴とする。【選択図】図3
Description
本考案は、ハミガキ粉や化粧品等の内容物を容易に吐出し、最後まで該内容物を使い切ることができるチューブ容器及びその口頸体に関する。
従来、チューブ容器は、チューブ本体と、口頸部と、キャップからなり、キャップを取り外した後に、その押出口より内容物を押出し使用する構造となっている。容器内の内容物が少なくなった状態になると、容器を逆さにし、内容物を口頸部側に移動し、この移動した内容物を押出口より取り出すことが通常行われている。しかし、このような構造では、チューブ本体の内容物は取り出せても、口頸部に残留した内容物を取り出すことは困難である。
よく家庭で行われる手段として、チューブ本体の口頸部付近を切断することが行われる。このような切断手段は、内容物をほぼ確実に取り出して最後まで使い切ることができるものの、いちいちチューブを切断することは厄介であり、切断したチューブは美感上好ましくない。
チューブ容器は、種々提案されている。特許文献1に係るチューブ状の容器は、チューブの先端口部に、先端に切目を設けた袋体を装着したものが提案されている。特許文献2に係る発明にあっても、切れ目が切り込まれた弾性材料で構成される弁の外周に対して放射方向に加圧/解除する操作によって切れ目の開閉が行なわれる構成の弁が備えられた容器が提案されている。
また、特許文献3に係るチューブ容器は、キャップ、筒状胴部、肩部を有し、キャップと螺着する取出し口部の外周がネジ部で構成されている押し出しチューブ容器にあって、該ネジ部及び肩部に凹状の溝を設けることにより、内容物の使い切りに際し、取出し口部及び肩部の変形を容易にし、これにより取出し口部及び肩部の残存する内容物が容易に取出せるようにした。特許文献4に係る可撓性容器は、口頸部の先端の吐出口から可撓変形可能な容器本体で構成した合成樹脂製の容器であって、この容器本体の口頸部の近傍位置に、容器本体の周方向において、切断誘導線を繞設し、口頸部や口頸部の近傍の部分に残された内容物を容易に取り出して、収容された内容物を無駄なく使用できる。特許文献5に係る可撓性容器は、容器本体の口頸部の近傍に、この押し出し方向に向かって延設するとともに、その周辺方向において対峙した構造の対の陥没誘導線を設け、また、口頸部の押し出し方向に向かって延設するとともに、その周辺方向において対峙した構造の対の間欠連設部と、この対の間欠連設部間に設けた対の間欠折曲げ部でなり、膜部材が融着された口頸部を押潰し変形させ易くして、口頸部や口頸部の近傍の部分に残された内容物を容易に吐出させることができる。
しかしながら、特許文献1に係る容器にあっては、袋体がチューブ容器のキャップの役割を兼ねることになるので、不慮の外力がチューブ容器に負荷された場合には切目から内容物が吐出してしまう等の問題点がある。特許文献2に係る容器にあっては、構成が非常に複雑であり、製造コストが嵩んでしまう等の欠点を有している。さらに、特許文献3に係るチューブ容器は、取出し口部に加工した構造であり、取出し口部を押し潰すことで、残留流動物を取出すことの特徴を有するものの、残留流動物を最後まで取出すことは困難である。特許文献4に係る可撓性容器も、容器本体に切断誘導線を設けた構造であり、容器本体を、押し潰することで、全ての流動物を取出すとしているものの、残留流動物を最後まで取出すことは困難である。特許文献5に係る可撓性容器は、容器本体の口頸部の近傍に対の陥没誘導線と、対の間欠連設部、並びに対の間欠折曲げ部を設けた構造であり、口頸部を押し潰すことで、残留流動物を取出すことの特徴を有するものの、残留流動物を最後まで取出すことは困難である。
以上のような問題点に鑑みて、本考案の目的は、ハミガキ粉や化粧品等の内容物を容易に吐出し、最後まで該内容物を使い切ることができるチューブ容器及びその口頸体を提供することである。
本考案に係るチューブ容器の口頸体は、チューブ本体の開口縁外周に嵌合させて内容物を吐出するチューブ容器の口頸体であって、自己粘着性を有しかつ15〜50のショアA硬度を有する合成樹脂材料で構成され、チューブ本体の開口縁外周に嵌合させて内容物を吐出するものであって、チューブ本体の開口縁外周に嵌合する嵌合壁と、内容物を吐出する吐出口と、を備え、嵌合壁の内面から吐出口の先端に向けて長さ方向に切れ目を入れ、該切れ目が内容物の流路となることを特徴とする。なお、該切れ目は嵌合壁の内面から吐出口の先端に向けて湾曲面を構成すると、いったん吐出した内容物の逆流を防ぐことができる。このような構成により、最後に残った内容物を出し切ることができる。
なお、前述した合成樹脂材料は、特に、熱可塑性エラストマー、特にシリコンもしくはポリウレタン、又は好ましくは親水コロイド材料で構成されており、またはこのような材料を含んでいるようにすると好適である。
本考案に係るチューブ容器は、上述の口頸体を備えることを特徴とする。
またさらに、本考案に係る台座は、前述した口頸体を支持してチューブ容器を起立させるものであることを特徴とする。
本考案によれば、該チューブ容器は、切れ目を形成する閉塞部材が容器の口頸体として構成されており、チューブの押し出し操作時には、容器の押圧により加圧された内容物によって切れ目が押し広げられるように開口し、内容物の吐出が行なわれる。なお、口頸体を支持する台座を配設することによって外部に内容物が吐出することも未然に防止することができる。さらに、本考案の構造はシンプルであり、製造コストを低減する効果がある。
以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本考案を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本考案は下記に示される実施例に限られるものではない。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の実施例1に係るチューブ容器1の全体構成を示す斜視図である。図2は、実施例1に係るチューブ容器1の口頸体10の構造を示す断面図である。図3は、実施例1に係るチューブ容器1の口頸体10の流路の開閉を示す図である。チューブ容器1には、ハミガキ粉、化粧品等の内容物X(図示していない)が充填される。
図1に示すとおり、チューブ容器1は、口頸体10と、チューブ本体20とからなる。チューブ本体20は、筒状体の一端(図1においては上方)が閉鎖され、内容物X(図示していない)を吐出する側である他端(図1においては下方)が開口され、この開口縁に口頸体10の嵌合壁の内面(図示していない)を、チューブ本体20の開口縁外周に嵌合させて固定される。なお、チューブ本体20は、可撓性を有する素材で成形されるとよい。例えば、材料として低密度ポリエチレンを用いることができるがこれに限定されない。
図2を参照する。図2は、実施例1に係るチューブ容器1の口頸体10の構造を示す断面図である。前述したとおり、口頸体10は、二片の閉塞部材11、12とからなり、チューブ本体20の下端の開口縁に当接して内容物を吐出する吐出口を形成する。この閉塞部材11、12が、互いに対向面を密接した状態で、吐出口において内容物X(図示していない)を吐出する切れ目Sを形成する。なお、閉塞部材11、12の互いの対向面は平らであり、切れ目Sは図2において直線で表されている。後述するとおり、チューブ本体20を加圧すると、内容物Xの押圧によってこの切れ目Sは押し広げられて開口する。閉塞部材11、12は、軟質組成物、例えば自己粘着性を有するポリウレタン等合成樹脂材料を用いるとよい。ここで、本明細書にいう自己粘着性とは、他の手段、例えば接着剤等を用いることなく、それ自身で付着し、かつその付着状態を維持することが可能な性質を意味する。閉塞部材11、12が自己粘着性を有することで、特別な手段を施すことなく両者は通常の状態では密着し、チューブ本体20を加圧すると、内容物Xが切れ目Sを押し広げ、内容物Xの一部が吐出されることになる。自己粘着性は、それを構成する材料の種類を適切に選択することによって発現させることができ、ポリウレタン以外の合成樹脂材料としては、熱可塑性エラストマー、特にシリコン、又は好ましくは親水コロイド材料で構成されており、またはこのような材料を含んでいると好適である。また、合成樹脂材料の硬さは15〜50のショアA硬度を有するとよいが、特に30〜40が好適である。
図3を参照する。図3は、実施例1に係るチューブ容器1の口頸体10の流路の開閉を示す図である。図2において説明したとおり、口頸体10は、二片の閉塞部材11、12とからなり、チューブ本体20の下端の開口縁に当接して内容物を吐出する吐出口を形成する。この閉塞部材11、12が、互いに対向面を密接した状態で、吐出口において内容物X(図示していない)を吐出する切れ目Sを形成する。使用しない状態では、切れ目Sは自己閉鎖し、図3に示す矢印方向にチューブ本体20を加圧すると、内容物Xの押圧により二片の閉塞部材11、12が離隔して流路を形成し、切れ目Sが開口されることが理解できるであろう。図3に示すとおり、押し広げられた切れ目Sを介して、流路から内容物Xが吐出する。
実施例2を図面を参照して詳細に説明する。
図4は、本考案の実施例2に係るチューブ容器2の全体構成を示す斜視図である。図5は、実施例2に係るチューブ容器2の口頸体30の構造を示す断面図である。図6は、実施例2に係るチューブ容器2の口頸体30の流路の開閉を示す図である。チューブ容器2には、チューブ1と同様に、ハミガキ粉、化粧品等の内容物X(図示していない)が充填される。
図4に示すとおり、チューブ容器2は、口頸体30と、チューブ本体40とからなる。チューブ本体40は、チューブ本体20と同じであるので、説明は省略する。
図5を参照する。図5は、実施例2に係るチューブ容器2の口頸体30の構造を示す断面図である。口頸体30は、二片の閉塞部材31、32とからなり、チューブ本体40の下端の開口縁に当接して内容物を吐出する吐出口を形成する。この閉塞部材31、32が、互いに対向面を密接した状態で、吐出口において内容物X(図示していない)を吐出する切れ目Sを形成する。なお、閉塞部材31、32は、互いに向き合い当接する対向面が湾曲面であり、切れ目Sは図5において曲線で表されている。後述するとおり、チューブ本体40を加圧すると、内容物Xの押圧によってこの切れ目Sは押し広げられて開口する。閉塞部材31、32は、例えば自己粘着性を有するポリウレタン等を用いるとよい。
図6を参照する。図6は、実施例2に係るチューブ容器2の口頸体30の流路の開閉を示す図である。図5において説明したとおり、口頸体30は、二片の閉塞部材31、32とからなり、チューブ本体40の下端の開口縁に当接して内容物を吐出する吐出口を形成する。この閉塞部材31、32が、互いに対向面を密接した状態で、吐出口において内容物X(図示していない)を吐出する切れ目Sを形成する。使用しない状態では、切れ目Sは自己閉鎖し、図6に示す矢印方向にチューブ本体40を加圧すると、内容物Xの押圧により二片の閉塞部材31、32が離隔して流路を形成し、切れ目Sが開口されることが理解できるであろう。図6に示すとおり、押し広げられた切れ目Sを介して、流路から内容物Xが吐出する。
実施例3を図面を参照して詳細に説明する。
図7と8を参照する。図7は、実施例1に係るチューブ容器1を台座50に戴置した状態を示す図である。図8は、実施例1に係るチューブ容器1を台座50に戴置する様子を示す図である。
図7及び8に示すとおり、本考案に係るチューブ容器1は、使用しないときは台座50に戴置するようにしてもよい。台座50は種々の構造を採用することができる。単純に、台座50の支持面で、口頸体10の外面を支持するようにしてもよいし、口頸体10の外面の任意の箇所に凸部を設け、台座50の支持面に、凸部が当接する位置に凹部を備えるようにしてもよい。さらに、台座50に案内レールを設け、口頸体10が摺動して出し入れできるような構成にしてもよい。またさらに、上述の凸部と凹部に相当する部分に、それぞれ対極の磁石片を貼り付けた構成にしてもよい。
以上、本考案に係るチューブ容器における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本考案の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本考案に係るチューブ容器の口頸体及びこれを備えるチュ−ブ容器は、構造が簡易であるので、歯磨き粉や化粧品のほか、食品の分野等にも広く利用することができる。
1 2 チューブ容器
10 30 口頸体
11 12 閉塞部材
31 32 閉塞部材
20 40 チューブ本体
50 台座
S 切れ目
X 内容物
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Claims (5)
- チューブ本体の開口縁外周に嵌合させて内容物を吐出するチューブ容器の口頸体であって、
自己粘着性を有しかつ15〜50のショアA硬度を有する合成樹脂材料で構成され、
前記チューブ本体の前記開口縁外周に嵌合する嵌合壁と、前記内容物を吐出する吐出口と、を備え、
前記嵌合壁の内面から前記吐出口の先端に向けて長さ方向に切れ目を入れ、前記切れ目が前記内容物の流路となることを特徴とするチューブ容器の口頸体。 - 前記切れ目が前記嵌合壁の内面から前記吐出口の先端に向けて湾曲面を構成していることを特徴とする請求項1に記載のチューブ容器の口頸体。
- 前記合成樹脂材料は、熱可塑性エラストマー、特にシリコンもしくはポリウレタン、又は好ましくは親水コロイド材料で構成されており、またはこのような材料を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のチューブ容器の口頸体。
- 請求項1乃至3のうちいずれかに記載のチューブ容器の口頸体を備えるチューブ容器。
- 請求項4に記載のチューブ容器の前記口頸体を支持して自立させる台座。
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JP2008230692A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Toagosei Co Ltd | 金属チューブ製容器用被覆体及び複合容器 |
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2018
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