JP6785096B2 - 吐出器用容器体 - Google Patents

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Description

本発明は、吐出器用容器体に関する。
従来から、下記特許文献1に示されるような吐出容器が知られている。この容器は、内容物を収容する吐出器用容器体に、内容物を吐出する吐出孔を有する吐出器を装着したものである。この吐出容器では、吐出器の操作部(例えばトリガー部)を操作することで、吐出孔から内容物を吐出させることができる。
特開2005−13895号公報
この種の吐出容器は、例えば浴室に置かれた状態で浴室乾燥機を作動させた場合や、自動車内に放置された場合に、吐出器用容器体内の温度上昇などに伴って吐出器用容器体の内圧が上昇することがある。吐出器用容器体の内圧が上昇すると、吐出孔と吐出器用容器体内との連通を開放自在に遮断する弁体などが開き、吐出孔から内容物が不意に吐出されてしまう、いわゆる「液だれ」が生じる場合があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、吐出器用容器体の内圧の変化に伴う液だれの発生を抑止できる吐出器用容器体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の吐出器用容器体は、内容物が収容されるとともに可撓性に富む内容器と、前記内容器が内部に収容された外容器と、を備え、前記外容器に装着される装着部材および前記内容器の内容物を吐出する吐出孔を有する吐出器が装着される吐出器用容器体であって、前記内容器の外周面と前記外容器の内周面との間には、互いが固着された固着部と、互いが剥離した剥離空間と、が配設され、前記外容器には、前記剥離空間に向けて開口する外気導入孔が形成されていることを特徴とする。
本発明の吐出器用容器体によれば、例えば内容器内の温度が上昇することで、内容器の内圧が上昇しようとしても、内容器が変形して剥離空間を収縮させることで、この内圧の上昇が抑えられて、液だれの発生を抑制することができる。
ここで、前記吐出器用容器体は、前記外容器の外部と前記剥離空間との前記外気導入孔を通した連通を遮断させるシール部材を備え、前記シール部材は、前記吐出器の前記装着部材と係合することで、前記外気導入孔を通して前記外容器の外部と前記剥離空間とを連通させる開位置に向けて移動可能に配設されていてもよい。
この場合、シール部材が外容器の外部と剥離空間との外気導入孔を通した連通を遮断するため、例えば内容器に内容物を充填する際に、内容物の圧力によって内容器が外容器に押し付けられることで、剥離空間内の空気が外気導入孔を通して排出されてしまうのを抑止し、剥離空間を確保することができる。
さらに、シール部材は、吐出器の装着部材と係合することで外気導入孔を通して外容器の外部と剥離空間とを連通させる開位置に向けて移動可能に配設されているため、内容器への内容物の充填後に吐出器を吐出器用容器体に装着する際に、シール部材を開位置に向けて移動させることができる。これにより、吐出器用容器体に吐出器を装着した状態では、吐出器用容器体の内圧の変動を抑えて、液だれの発生などを抑制することができる。
また、前記内容器の外周面と前記外容器の内周面との間には容器軸方向に延びる複数の前記固着部が配設され、前記剥離空間が、複数の前記固着部に周方向に挟まれていてもよい。
この場合、剥離空間が複数の固着部に周方向に挟まれていることにより、例えば内容器のうち剥離空間を画成する部分が変形しにくくなるなどを抑えることができる。これにより、内容器の内圧が上昇若しくは減少しようとした際に速やかに内容器を変形させて、内圧の変動を確実に吸収することができる。
本発明によれば、吐出器用容器体の内圧の変化に伴う液だれの発生を抑止できる吐出器用容器体を提供することができる。
第1実施形態に係る吐出器用容器体を備えた吐出容器の全体図である。 図1の吐出容器をA方向から見た部分縦断面図である。 図1の吐出器の縦断面図である。 図2に示すB部分の拡大図であり、(a)は吐出器が吐出器用容器体に装着された状態を示し、(b)は吐出器が吐出器用容器体から取り外された状態を示す。 図1の吐出器用容器体のC−C断面矢視図である。 第2実施形態に係る吐出器用容器体の縦断面図であり、(a)は吐出器が吐出器用容器体に装着された状態を示し、(b)は吐出器が吐出器用容器体から取り外された状態を示す。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る吐出器用容器体を備えた吐出容器について、図1から図5を参照して説明する。
図1に示すように、吐出容器1は、内容物を収容する吐出器用容器体20と、吐出器用容器体20に装着される吐出器2と、を備える。
なお、吐出容器1の各構成部材は、特に記載がなければ合成樹脂を材料として射出成形や押出ブロー成形などにより形成されている。
ここで、吐出器用容器体20は軸線に沿って延びる有底筒状に形成されている。以下、この軸線を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向を上下方向(容器軸方向)といい、上下方向に沿う吐出器用容器体20の底部側を下側といい、その反対側を上側という。また、上下方向から見た平面視において、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸Oを中心に周回する方向を周方向という。
(吐出器)
図3に示すように、吐出器2は、内容物を吸い上げる縦供給筒部10と、内側が縦供給筒部10の内部に連通する射出筒部11と、吐出器用容器体20内の内容物を吐出する吐出孔4が形成されたノズル部材3と、吐出器用容器体20の後述する外容器22に装着される装着部材14と、を有する。
縦供給筒部10は、外筒12および内筒13を備えている。内筒13内には、吐出器用容器体20内に配置され、かつ吐出器用容器体20の底部に下端開口が位置するパイプ15の上部が嵌合されている。縦供給筒部10内には、縦供給筒部10内と射出筒部11内との連通、遮断を切り替える吐出弁30と、吐出器用容器体20内と後述するシリンダ53内との連通およびその遮断を切替える吸込弁36と、が配設されている。吐出弁30は、上下方向に弾性変形可能に形成されている。
装着部材14は有頂筒状に形成されており、その周壁の内面には雌ネジ部14aが形成されている。図3、図4(a)に示すように、装着部材14の周壁の下端開口縁には、下方に向かうに従い漸次径方向外側に向かう面取り部14bが形成されている。
吐出器2は、回転軸部83を中心に揺動自在に配置されたトリガー部51と、トリガー部51の揺動に連動して移動するピストン52と、ピストン52の移動に伴って内部が加圧および減圧するシリンダ53と、トリガー部51を付勢する弾性板部54と、をさらに備えている。
シリンダ53は、第1貫通孔66および第2貫通孔67を通じて縦供給筒部内10に連通する。トリガー部51とピストン52とは、連結軸86により互いに連結されている。ピストン52は、シリンダ53内に摺動自在に嵌合され、トリガー部51に連動して移動し、シリンダ53の貯留室53a内の内容物を縦供給筒部10内に供給する。
吐出器2を使用する場合は、トリガー部51を弾性板部54の付勢力に抗して操作する。これにより、ピストン52がシリンダ53内の内容物を第1貫通孔66および第2貫通孔67を通じて縦供給筒部10の内筒13内に押し込む。内筒13内に押し込まれた内容物は、吸込弁36を押し下げて閉弁させるとともに、吐出弁30を押し上げて開弁させる。これにより、射出筒部11内に内容物が導入され、射出筒部11の内圧が上昇し、射出筒部11内の内容物を吐出孔4から吐出させることができる。
(吐出器用容器体)
図2に示すように、吐出器用容器体20は、内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器21と、内容器21が内部に収容された外容器22と、を備える。
吐出器用容器体20は、内容器21が外容器22の内面に部分的に固着された二重容器である。吐出器用容器体20は、例えば、共押出し成形した二層構造のパリソンをブロー成形することにより成形され、外容器22は例えばポリエチレン樹脂製等とされるとともに、内容器21は例えばポリエチレン樹脂に対して相溶性のないポリアミド系の合成樹脂製等とされている。
吐出器用容器体20は、上から下に向けて順に連設された口部20a、胴部20d、および底部20eを有している。図5に示すように、本実施形態の胴部20dは、上下方向に直交する横断面視で略長方形状に形成されている。なお、胴部20dは横断面視で円形状に形成されていてもよく、長方形状以外の非円形状(楕円形状、角形状など)に形成されていてもよい。
図1および図2に示すように、底部20eは、外周縁部に位置する環状の接地部と、接地部の内周縁部に連設されると共に容器内側に底上げされた陥没凹部と、を備えている。陥没凹部内には、外容器22の一部が内容器21の一部を挟み込んだ状態で一体的に保持された保持リブ28が形成されている。
保持リブ28は、径方向に沿って延びるように形成されている。保持リブ28は、陥没凹部から下方に向かって突出するように形成され、そのリブ高さは陥没凹部内に収まる程度とされている。これにより、接地部を介して吐出容器1を載置する際、保持リブ28が邪魔にならず、吐出容器1を安定して自立させることが可能である。
保持リブ28は、例えば吐出器用容器体20をブロー成形する際に、金型のピンチオフ部で保持リブ28となる部分を挟み込んで形成することができる。この場合には、保持リブ28は金型のパーティングライン上に形成される。あるいは、吐出器用容器体20をブロー成形で成形した後、内容器21の底部の一部を外容器22の底部の一部で挟み込んだ状態で、径方向の両側から外力を加えることで接着して、保持リブ28を形成してもよい。
なお、保持リブ28には、その板厚方向に開口する横穴状の凹部が、径方向のうち、保持リブ28の延在方向に沿って複数形成されている。延在方向で互いに隣り合う凹部同士の開口方向は、逆向きとなっていることが好ましい。このようにすることで、外容器22と内容器21とが圧着された圧着部28aを、保持リブ28の延在方向に沿って板厚方向の両側に交互に配置することができ、外容器22の内側に挟み込んだ内容器21の保持の信頼性を高めることができる。
図4(a)に示すように、吐出器用容器体20の口部20aは、内容器21の口部21aと外容器22の口部22aとが積層されて構成されている。内容器21の口部21aにおける上端部は、径方向外側に向けて延びており、外容器22の口部22aにおける上端開口縁を上側から覆っている。吐出器2の内筒13と外容器22との間には、ゴムなどの弾性を有する材質により形成された環状のパッキン18が配設されている。これにより、吐出器用容器体20の口部20aと内筒13との間は液密に閉塞されている。
図5に示すように、本実施形態では、内容器21の外周面と外容器22の内周面との間には、互いが固着された固着部20bと、互いが剥離した剥離空間20cと、が配設されている。横断面視において、固着部20bは周方向に間隔をあけて2か所に配設され、剥離空間20cが、固着部20bによって周方向に挟まれている。横断面視において、各固着部20bは、略長方形状に形成された胴部20dの短辺から、長辺における短辺との接続部分にまたがって一体に形成されている。これにより、内容器21がたるむことによって内容器21内の空間がつぶれるのを抑止することができる。
また、剥離空間20cは容器軸Oを径方向に挟んだ両側に一対配設されている。より詳しくは、一対の剥離空間20cは、横断面視で略長方形状に形成された胴部20dの短手方向Mで互いに対向する位置に配設されている。また、図1および図2に示すように、剥離空間20cは、上下方向に延びる帯状に形成されている。剥離空間20cにおける上部の周長より、下部の周長が長くなっている。剥離空間20cは、胴部20dの上下方向における全長にわたって形成されている。
図4(a)に示すように、外容器22の口部22aには、剥離空間20cに向けて開口する外気導入孔22bが形成されている。外気導入孔22bは、外容器22の口部22aを径方向に貫通している。
吐出器用容器体20は、外容器22の外部と剥離空間20cとの外気導入孔22bを通した連通を遮断させるシール部材23をさらに備えている。シール部材23は、外気導入孔22bに取り付けられている。シール部材23は、後述するように吐出器2の装着部材14と係合することで、外気導入孔22bを通して外容器22の外部と剥離空間20cとを連通させる開位置に向けて移動可能に配設されている。
シール部材23は、図4(a)、(b)に示すように、外気導入孔22bを外容器22の内側から覆う傘状のシール本体部23aと、シール本体部23aから径方向外側に向けて延びる円柱状の軸部23bと、を備え、全体としてリベット状に形成されている。シール部材23は、ゴム若しくはエラストマーなどの弾性変形可能な軟材質により形成されている。
シール本体部23aは、内容器21の口部21aと、外容器22の口部22aと、の間に配設されている。シール本体部23aは、径方向内側に向けて凸となるように湾曲している。シール本体部23aの外径は、外気導入孔22bの内径よりも大きい。
軸部23bは、外気導入孔22bに挿通されている。軸部23bの外径は、外気導入孔22bの内径よりも小さい。軸部23bの長さは、外容器22の口部22aにおける厚みよりも大きい。これにより、軸部23bの先端部は外容器22の口部22aから径方向外側に向けて突出している。
軸部23bの先端部には、径方向外側に向けて凸となる曲面23dが形成されている。
径方向において、軸部23bの中央部には、外側に向かうに従い漸次拡径する略円錐台状の突出部23cが形成されている。突出部23cの先端部における外径は、外気導入孔22bの内径よりも大きい(図4(b)参照)。この突出部23cは弾性変形可能に形成されており、図4(a)に示す状態では、突出部23cの外径が小さくなる方向に弾性変形している。突出部23cの弾性変形に伴う復元力が作用することにより、シール部材23の外気導入孔22b内における姿勢が安定し、シール部材23が外気導入孔22bに対して傾いたり、軸の位置がずれたりするのが抑止されている。
突出部23cには、この突出部23cを軸部23bの軸周りに分割するスリットが形成されており、このスリットを通じて空気が流通することができる。
このスリットと、軸部23bと外気導入孔22bとの間の隙間と、シール本体部23aと外容器22との間の隙間と、により、図4(a)に示す空気の流通路S1が形成されている。この流通路S1により、外部の空間と剥離空間20cとが連通している。
(吐出器用容器体の作用)
次に、上述のように構成された吐出器用容器体20の作用について説明する。
内容器21内の空気や内容物が温められて膨張することで、仮に内容器21の内圧が上昇した場合には、この内圧がパイプ15を通じて縦供給筒部10内に伝わり、吸込弁36や吐出弁30が押し上げられることで、トリガー部51を操作していないのにも関わらず吐出孔4から内容物が不意に吐出されて液だれが発生してしまう場合がある。
そこで本実施形態の吐出器用容器体20は、以下のように内容器21の内圧の変動を抑制する。
本実施形態では、内容器21内の空気や内容物が温められた場合、内容器21の内容積が膨張する。図5において、二点鎖線は内容積が膨張する前の状態における内容器21を示し、実線は内容積が膨張した後の状態における内容器21を示している。図5に示すように、内容積の膨張によって内容器21は外側に向けて押し広げられ、外容器22の内面に沿って変形する。このため、剥離空間20c内の空気は、流通路S1(図4(a)参照)を通じて外容器22の外部に排出される。すなわち、内容器21の内容積が膨張した分だけ、剥離空間20c内の空気が外気導入孔22bを通して排出されるため、内容器21の内圧が上昇するのを防ぐことができる。なお、内容器21は、最大で外容器22の内面の全体にほぼ密着する状態まで広がることが可能である。
逆に、内容器21内の空気や内容物が冷却された場合には、内容器21の内容積が収縮する。特に、例えば吐出器用容器体20が浴室で使用され、冬場に入浴に際して暖かい空気が吐出器用容器体20内に流入した後に、この暖かい空気が冷却される場合などであっても、内容器21を変形させて剥離空間20cを拡大させることで、内容器21内の減圧を抑えることが可能となる。これにより、例えば内容器21内の減圧に伴い、外観が損なわれる程度まで外容器22が変形するのを抑制することができる。
なお、内容物を吐出した際、外気が、装着部材14の上方に位置するシリンダ53の外周側、および装着部材14の内側をこの順に通過して吐出器用容器体20内に流入する。
次に、シール部材23の動作について説明する。
例えば吐出器用容器体20の内容物が空になり、内容物を補充する場合には、図4(b)に示すように、吐出器2の装着部材14を吐出器用容器体20の口部20aから取り外す。このとき、弾性変形している突出部23cの復元力を起因として、シール部材23が径方向外側に移動する。これにより、シール本体部23aの外周縁が外容器22の口部22aの内面に接触し、外気導入孔22bが閉塞される。また、内容器21内に内容物を補充すると、内容器21には内容物による外向きの圧力が加わる。この外向きの圧力がシール本体部23aに作用することにより、シール本体部23aが口部22aの内面により密着し、外気導入孔22bを強く閉塞する。
さらに、内容物の補充が完了して吐出器2を吐出器用容器体20の口部20aに取り付ける場合、外容器22の雄ネジ部22cと装着部材14の雌ネジ部14aとが螺合することで、装着部材14が下降する。このとき、装着部材14の面取り部14bとシール部材23の曲面23dとが係合することにより、装着部材14の下降に伴ってシール部材23を径方向内側に向けて移動させる力が作用する。これにより、吐出器2の装着部材14を取り付ける際にシール部材23が自ずと径方向内側に移動し、図4(a)に示す開位置へと復元変位することで、再び外気導入孔22bが解放され、内容器21の変形に伴って剥離空間20c内に空気を給排させることができる状態となる。なお、内容物を補充する場合のほか、吐出器用容器体20が形成された後、初めて内容物を充填する場合であっても、上記したシール部材23による作用が奏功する。
なお、吐出器2が吐出器用容器体20に装着されている場合は、内容物による径方向外側に向けた圧力が内容器21を介してシール部材23に作用した場合であっても、この圧力は吐出器2の装着部材14の周壁に受け止められる。これにより、シール部材23が径方向外側に向けて移動するのが防止され、流通路S1が確保される。
以上説明したように、本実施形態の吐出器用容器体20によれば、例えば内容器21内の温度が上昇することで、内容器21の内圧が上昇しようとしても、内容器21が変形して剥離空間20cを収縮させることで、この内圧の上昇を抑えることが可能になり、液だれの発生を抑制することができる。
さらに、例えば吐出容器1が浴室で使用され、冬場に入浴に際して暖かい空気が吐出器用容器体20内に流入した後に、この暖かい空気が冷却される場合などであっても、内容器21を変形させて剥離空間20cを拡大させることで、内容器21内の減圧を抑えることが可能となる。これにより、例えば吐出器用容器体20内の減圧に伴い、外観が損なわれる程度まで外容器22が変形するのを抑制することができる。
同様に、例えば著しい気圧変動が生じる環境下で吐出容器1が使用された場合にも、剥離空間20cの体積が増大若しくは減少することで、雰囲気の圧力の変動に伴う液だれや外容器22の変形を抑制することができる。
また、シール部材23が外容器22の外部と剥離空間20cとの外気導入孔22bを通した連通を遮断するため、例えば内容器21に内容物を充填する際に、内容物の圧力によって内容器21が外容器22に押し付けられることで剥離空間20c内の空気が排出されてしまうのを防ぎ、剥離空間20cを確保することができる。
さらに、シール部材23は吐出器2の装着部材14と係合することで、外気導入孔22bを通して外容器22の外部と剥離空間20cとを連通させる開位置に向けて移動可能に配設されているため、内容器21への内容物の充填後に吐出器2を吐出器用容器体20に装着する際にシール部材23が開位置に移動し、液だれの発生などを抑制可能な状態に復元することができる。
また、剥離空間20cが複数の固着部20bに周方向に挟まれていることにより、例えば内容器21のうち剥離空間20cを画成する部分が変形しにくくなるなどを抑えることができる。これにより、内容器21の内圧が上昇若しくは減少しようとした際に速やかに内容器21を変形させて、内圧の変動を確実に吸収することができる。
また、一対の剥離空間20cが、横断面視において略長方形状に形成された吐出器用容器体20の短手方向Mで対向して配置されていることにより、短手方向Mに変形しやすい外容器22の変形をより確実に抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、シール部材の形状およびシール部材を動作させるための各部材の形状が異なる。
図6(a)に示すように、本実施形態の吐出器用容器体40は、内容器21の口部21aおよび外容器22の口部22aを一体として覆う有頂筒状の口元部材25と、口元部材25と外容器22との間に配設されたシール部材26と、を備えている。また、本実施形態の外容器22の口部22aには、雄ネジ部22cが形成されておらず、径方向外側に向けて突出する被嵌合部22dが形成されている。また、本実施形態の装着部材14には、その周壁から径方向内側に向けて突出する係止部14cが形成されている。係止部14cは、シール部材26の後述する横リブ26dを上下方向に乗り越え可能に形成されている。
口元部材25は、環状の頂壁25aと、頂壁25aの内周縁から下側に向けて延びる嵌合筒部25bと、頂壁25aの外周縁から下側に向けて延びる内側周壁25cと、内側周壁25cよりも径方向外側に配設された外側周壁25dと、を備えている。
嵌合筒部25bは、内容器21の口部21a内に嵌合されている。内側周壁25cの下端部は、外気導入孔22bよりも上側に位置している。内側周壁25cの内周面には、径方向内側に向けて突出し、外容器22の被嵌合部22dにアンダーカット嵌合する嵌合部25gが形成されている。外側周壁25dの上端部は外気導入孔22bより上側に位置しており、外側周壁25dの下端部は外気導入孔22bより下側に位置している。外側周壁25dの外周面には、装着部材14の雌ネジ部14aと螺合する雄ネジ部25eが形成されている。外側周壁25dの内周面には、上下方向に延びる縦溝25fが形成されている。縦溝25fは上下方向において、外側周壁25dの中央部から下端にかけて形成されており、その上端部は外気導入孔22bの中心軸と同等の位置に位置している。
シール部材26は、後述する流通路S2を閉塞する上側閉塞部26aおよび下側閉塞部26bと、下側閉塞部26bから下方に向けて延びる縦リブ26cと、縦リブ26cの上端部から径方向外側に向けて延びる横リブ26dと、を備えている。
上側閉塞部26aは、上側に向かうに従い漸次径方向外側に向かって延びており、その上端部は口元部材25の縦溝25f内に位置しており、その下端部は縦溝25f外に位置している。下側閉塞部26bは、上側閉塞部26aの下端部から下側に向かうに従い漸次径方向内側に向けて延びている。下側閉塞部26bは、全体として径方向外側に向けて凸に湾曲する板状に形成されている。下側閉塞部26bの下端部は、外容器22の口部22aに気密に接触している。縦リブ26cの下端部は、外容器22の口部22aの下端部から径方向外側に向けて延在する環状の肩部22eに当接若しくは近接している。横リブ26dの径方向外側の端部は、装着部材14の周壁に当接若しくは近接しており、装着部材14の係止部14cより上側に位置している。これにより、装着部材14の係止部14cはシール部材26に係止されている。横リブ26dの径方向外側の端部には、上下方向に延びる通気溝26eが形成されている。
図6(a)に示すように、シール部材26の通気溝26eと、口元部材25の縦溝25fと、外気導入孔22bと、により、空気の流通路S2が形成されている。この流通路S2により、外部の空間と剥離空間20cとが連通している。
なお、本実施形態におけるシール部材26も第1実施形態におけるシール部材23と同様に、後述するように吐出器2の装着部材14と係合することで、外気導入孔22bを通して外容器22の外部と剥離空間20cとを連通させる開位置に向けて移動可能に配設されている。
次に、本実施形態における吐出器用容器体40の作用について説明する。
吐出器用容器体40の内容物が空になり、内容物を再度充填する場合には、図6(b)に示すように、吐出器2の装着部材14を吐出器用容器体40の口元部材25から取り外す。この際、装着部材14の係止部14cがシール部材26に係止されているため、装着部材14の雌ネジ部14aと口元部材25の雄ネジ部25eが螺合して装着部材14が上昇するのに伴って、シール部材26も上昇する。シール部材26の上昇は、シール部材26の横リブ26dが口元部材25の外側周壁25dに当接することで停止し、装着部材14の係止部14cが横リブ26dを上側に乗り越えることで係止が解除され、装着部材14のみが取り外されて図6(b)に示す状態となる。このとき、シール部材26の上側閉塞部26aの上端部は口元部材25の縦溝25fの上端部を上側に通過する。これにより、上側閉塞部26aが縦溝25fを閉塞し、連通路S2を遮断する。
さらに、内容物の充填が完了して吐出器2を吐出器用容器体40に取り付ける場合、口元部材25の雄ネジ部25eと装着部材14の雌ネジ部14aとが螺合することで、装着部材14が下降する。このとき、装着部材14の係止部14cとシール部材26の横リブ26dとが係合することにより、シール部材26を下降させる力が作用する。これにより、吐出器2を取り付ける際にシール部材26が自ずと下降する。シール部材26の下降は、シール部材26の縦リブ26cが外容器22の肩部22eに突き当たることで停止する。シール部材26が下降を停止した後も、装着部材14は下降し続け、係止部14cがシール部材26の横リブ26dを下側に乗り越える。これにより、係止部14cは再度シール部材26に係止され、図6(a)に示す状態に戻る。
なお、上記したようにシール部材26を動作させるため、装着部材14の係止部14cがシール部材26の横リブ26dを乗り越える際に必要な力(係止力)は、シール部材26の上側閉塞部26aが口元部材25の縦溝25fにおける上端部を乗り越える際に必要な力よりも大きく設定されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、装着部材14の周壁に、径方向内側に向けて突出し、装着部材14の吐出器用容器体40への着脱に伴ってシール部材26の横リブ26dを上下方向に乗り越え可能である係止部14cが形成されているため、装着部材14の着脱に連動してシール部材26を変位させることができる。これにより、例えば装着部材14が取り外された場合にはシール部材26によって外部と剥離空間20cとの外気導入孔22bを通じた連通を遮断し、内容物を充填する際に、内容物の圧力によって内容器21が外容器22に押し付けられ、剥離空間20c内の空気が流通路S2から排出されるのを防ぎ、剥離空間20cを確保することができる。
さらに、再び装着部材14が装着される場合には、シール部材26が装着部材14と係合することで流通路S2を開放する開位置へと復元変位することにより、再び流通路S2が確保され、内容器21の変形に伴って剥離空間20c内の空気が給排可能な状態となる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、吐出弁30、吸込弁36、トリガー部51、ピストン52、シリンダ53および弾性板部54を備えるトリガー式の吐出器2を備えた吐出容器1について説明したが、吐出器2はポンプ等によって内容器21の内容物を吸い上げて吐出孔4から吐出させるものであってもよい。
また、前記実施形態では、横断面視において2箇所に固着部20bが配設されていたが、これに限られず、固着部20bは1箇所に配設されていてもよく、3箇所以上に配設されていてもよい。
また、前記実施形態では、一対の剥離空間20cが容器軸Oを短手方向Mで挟むように配設されていたが、これに限られず、容器軸Oを長手方向で挟むように配設されていてもよい。あるいは、剥離空間20cは1つだけ配設されていてもよく、周方向に間隔をあけて3つ以上配設されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…吐出容器 2…吐出器 4…吐出孔 14…装着部材 20、40…吐出器用容器体 20b…固着部 20c…剥離空間 21…内容器 22…外容器 22b…外気導入孔

Claims (2)

  1. 内容物が収容されるとともに可撓性に富む内容器と、
    前記内容器が内部に収容された外容器と、を備え、
    前記外容器に装着される装着部材および前記内容器の内容物を吐出する吐出孔を有する吐出器が装着される吐出器用容器体であって、
    前記内容器の外周面と前記外容器の内周面との間には、互いが固着された固着部と、互いが剥離した剥離空間と、が配設され、
    前記外容器には、前記剥離空間に向けて開口する外気導入孔が形成され
    前記外容器の外部と前記剥離空間との前記外気導入孔を通した連通を遮断させるシール部材を備え、
    前記シール部材は、前記外気導入孔を前記外容器の内側から覆うシール本体部と、前記シール本体部から径方向外側に向けて延び、前記外気導入孔に挿通された軸部と、を有し、
    前記シール部材は、前記軸部が前記吐出器の前記装着部材と係合することで、前記外気導入孔を通して前記外容器の外部と前記剥離空間とを連通させる開位置に向けて移動可能に配設されていることを特徴とする、吐出器用容器体。
  2. 前記内容器の外周面と前記外容器の内周面との間には容器軸方向に延びる複数の前記固着部が配設され、
    前記剥離空間が、複数の前記固着部に周方向に挟まれていることを特徴とする、請求項1に記載の吐出器用容器体。
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