JP6148899B2 - 吐出容器 - Google Patents
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Description
この種の吐出容器では、押釦を容器本体側に向けて押し込むことで、押釦の先端(傾斜狭径部との摺接部分)が傾斜狭径部を介して胴部を圧搾し、容器本体の口部から内容物が吐出されるようになっている。また、吐出容器では、押釦の押し込みを解除すると、押釦がばねの復元力により初期位置に復帰するようになっている。
また、容器本体を押釦で確実に圧搾するためには、操作時に変形しない剛性を有する筒状カバーが必要となり、設計の自由度が制限されるとともに、組立が煩雑となるおそれがあった。
本発明に係る吐出容器は、内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴ってしぼみ変形する可撓性に富む内容器、及び前記内容器が内装される外容器を備える容器本体と、前記内容器内の内容物を吐出する吐出口と、前記外容器の底部を被覆し、弾性変形可能とされた被覆体と、前記被覆体及び前記底部で画成された内側空間に外気を導入させる導入孔と、を備え、前記底部には、前記内側空間内に向けて開口して、前記内容器及び前記外容器の間と前記内側空間内とを連通させる吸気孔が形成され、前記被覆体は、前記容器本体に着脱可能に取り付けられ、前記導入孔は、前記外容器に形成されるとともに、前記内容器及び前記外容器の間を通して前記内側空間に外気を導入させ、前記容器本体の口部には、前記吐出口が形成された吐出キャップが装着され、前記吐出キャップには、外部と前記導入孔とを連通する外気導入孔、及び前記吐出口と前記内容器の内部とを連通する連通孔が形成されるとともに、前記導入孔と前記外気導入孔との連通及び遮断を切り替える空気弁と、前記連通孔を開閉する吐出弁と、が備えられていることを特徴としている。
なお、被覆体の変形量を増加させ続けることで、内側空間及び内容器の内圧が正圧に維持され、内容物が吐出され続ける。
一方、被覆体の弾性変形を止めて、内側空間の内圧が低下すると(大気圧まで戻ると)、内容物の吐出が停止される。さらに、導入孔を開放した状態で、被覆体を復元変形させることで、内側空間内が負圧となり、導入孔から内側空間内に外気が流入する。内側空間内に外気が流入することにより、内容器の減容状態を維持したまま次の吐出に備えることができ、操作性に優れている。
また、この構成によれば、上述したように被覆体を弾性変形させ、内容器の内圧が正圧となると、この正圧によって吐出弁が作動して連通孔が開放される。これにより、内容器に収容された内容物が、連通孔を通って吐出口から吐出される。
その後、被覆体の弾性変形を止めると吐出弁により連通孔が閉じられ、内容器が密封される。さらに、被覆体を復元変形させると、内側空間が負圧になり、この負圧が、吸気孔、内容器と外容器との間、及び導入孔を通して空気弁に作用することにより、この空気弁が作動して外部と導入孔とを連通させる。これにより、外気導入孔から吐出キャップ内に外気が流入し、その後、導入孔、内容器と外容器との間、及び吸気孔を通して内側空間内に流入する。
外気が流入することにより、内容器と外容器との間、及び内側空間の内圧が大気圧まで上昇すると、空気弁が復元変形して導入孔と外部とを遮断する。このとき、内容器と外容器との間に外気が流入していることにより、内容器が復元することはなく、内容器の減容形状が保持される。その結果、内容器は内容物の減少とともに減容されていき、しかも吐出口を通して内容器の内部に外気が流入することが防止されている。これにより、内容物の劣化が防止できるとともに、保存性を高めることができる。
また、被覆体を弾性変形させるのみの操作で、内容器内への外気の流入を防ぐとともに、内容物を吐出できるため、優れた操作性を具備させることができる。
その結果、簡易な構成で容易に内容物を吐出させることができる。
図1、図2に示すように、本実施形態における吐出容器1は、内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器11、及び内容器11が内装される外容器12を備える有底筒状の容器本体13と、容器本体13の口部14に装着され、内容物を吐出する吐出口15aが形成された有頂筒状の吐出キャップ15と、吐出キャップ15に着脱自在に配設された有頂筒状のオーバーキャップ16と、容器本体13に着脱可能に取り付けられた有底筒状の被覆体18と、を備えている。
容器本体13の底部17は、胴部22との境界部分に形成された接地部25と、接地部25から径方向の内側に向かうに従い上方に向けて窪む底壁部26と、を有している。
頂壁部31は、周壁部32の上端縁から径方向の内側に向けて突設された環状とされ、口部14上に配設されている。頂壁部31のうち、口部14より径方向の内側に位置する部分には、口部14内に嵌合されたシール筒34が形成されている。シール筒34は、口部14の内周面に径方向の内側から密接しており、口部14と吐出キャップ15との間を液密にシールしている。
本体被覆部41は、装着筒部42よりも軟らかい材料、例えばエラストマー樹脂やゴム等の軟質材からなり、弾性変形可能に構成されている。具体的に、本体被覆部41は、胴部22のうち、下縮径部23bを径方向の外側から囲繞する囲繞筒部43を備えている。囲繞筒部43の内周面は、下縮径部23bの外周面に密接している。
一方、装着筒部42の下端部は、上述した本体被覆部41の囲繞筒部43にアンダーカット嵌合されるとともに、胴部22の下縮径部23bとの間で囲繞筒部43を径方向で挟持している。
まず、初期状態とされた吐出容器1に対して、オーバーキャップ16を取り外す。
次に、図3に示すように、吐出容器1の胴部22を把持して、吐出容器1を傾けることで、吐出口15aが下方(斜め下方)を向くような吐出姿勢とする。なお、吐出姿勢の吐出容器1において、容器軸O方向に沿った吐出口15aが下側、被覆体18側が上側となる。
なお、押下部45の押し込み量(ストローク)を増加させ続けることで、内側空間S及び内容器11の内圧が正圧に維持され、内容物が吐出され続ける。すなわち、吐出口15aから吐出される内容物の量は、内側空間Sの内圧変化(押下部45のストローク量)に応じて調整される。また、内容器11内に収容される内容物としては、比較的高粘度の内容物であることが好ましい。つまり、内容器11を減容させながら内容物を押し出すため、内容物の粘度にかかわらず、最後まで良好に吐出させることができる。
その後、再び導入孔47を塞いだ状態で、押下部45を容器本体13側に押し込むことで、上述同様の作用が得られ、吐出口15aから内容物が吐出される。
この構成によれば、上述したように導入孔47を閉塞した状態で押下部45を押し込むことで、内容器11の減容変形に伴い内容物を吐出できる。一方、導入孔47を開放した状態で押下部45の押し込みを解除することで、押下部45が初期状態に復帰する際、導入孔47を通して内側空間S内に外気が流入するので、内容器11の減容状態を維持したまま次の吐出に備えることができ、操作性に優れている。
その結果、簡易な構成で容易に内容物を吐出させることができる。
また、導入孔47を開放した状態で、被覆体18を復元変形させることで、導入孔47から内側空間S内に外気が直接流入するため、被覆体18を速やかに復元変形させることができ、優れた操作性を具備させることができる。
また、上述した実施形態では、容器本体13を被覆体18に螺着する構成について説明したが、これに限らず、容器本体13が被覆体18に着脱可能に設けられていれば構わず、容器本体13の付け替えを必要としない場合は着脱不能としてもよい。
さらに、被覆体18に、押下部45に対して径方向の外側に配置されるとともに、押下部45よりも下方に延びる周壁部を設ける構成としても構わない。
この構成によれば、周壁部によって押下部45が不意に押される等の誤動作を防止できるとともに、保管時等には周壁部の下端縁を接地部として吐出容器1を正立状態で載置することができる。なお、周壁部は、押下部45の全周を取り囲む筒状でもよく、一部が切り欠かれていたり、複数本の脚状に延設されていたりしても構わない。
図4に示す被覆体118は、容器本体13を下方から覆う有底筒状とされ、容器本体13に装着される装着筒101と、装着筒101の下端縁から径方向の内側に向けて突設された環板部102と、環板部102の内周縁から下方に向けて膨出する押下部103と、を備えている。
環板部102の内周縁は、底部17の接地部25よりも径方向の内側に位置しており、この内周縁から導入孔47を有する押下部103が形成されている。
吐出キャップ203は、口部14に装着されるとともに吐出口210cが形成された吐出キャップ本体210と、吐出キャップ本体210内に配設されて口部14を閉塞するとともに、吐出口210cと内容器11の内部とを連通させる連通孔212fが形成された閉塞板212と、吐出キャップ本体210と閉塞板212との間に配設された弁筒体213と、吐出キャップ本体210に着脱可能に配設されたオーバーキャップ214と、を備えている。
上板部222には、吐出筒224が貫設されている。吐出筒224の上端開口は、吐出口210cとされている。また、上板部222には、下方へ向けて延びる環状の空気弁受け筒225が形成されている。
収容部212cは、容器軸O方向に深い溝状とされ、基部212aの全周に亘って形成されている。
吐出弁234は、連結部236を介して連通筒231に連結されている。連結部236は、吐出弁234の外周縁部から径方向の外側に向けて延びており、吐出弁234の外周縁と連通筒231の内周面とを連結している。連結部236は、内容器11の内圧変動や吐出される内容物による圧力などに応じて弾性変形可能に構成され、連結部236の弾性変形によって吐出弁234が上方へ移動可能に構成されている。そして、吐出弁234の移動により連通孔212fが開放され、連通路232内を内容物が流通するようになっている。
これにより、オーバーキャップ214は、ヒンジ241を中心に回動して吐出口210cを開閉可能としている。また、天壁部214aには栓筒214cが突設され、この栓筒214cが吐出筒224内に嵌合することにより、吐出口210cが閉塞される。
外気が流入することにより、内側空間S、及び内容器11と外容器12との間の内圧が大気圧まで上昇すると、空気弁233が復元変形して導入孔200と外部とを遮断する。そして、内容器11と外容器12との間に外気が流入することにより、内容器11の減容形状が保持される。
11…内容器
12…外容器
13…容器本体
14…口部
15a,210c…吐出口
17…底部
18,118,218…被覆体
27…吸気孔
47,200…導入孔
203…吐出キャップ
210d…外気導入孔
212f…連通孔
233…空気弁
234…吐出弁
O…容器軸
S…内側空間
Claims (1)
- 内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴ってしぼみ変形する可撓性に富む内容器、及び前記内容器が内装される外容器を備える容器本体と、
前記内容器内の内容物を吐出する吐出口と、
前記外容器の底部を被覆し、弾性変形可能とされた被覆体と、
前記被覆体及び前記底部で画成された内側空間に外気を導入させる導入孔と、を備え、
前記底部には、前記内側空間内に向けて開口して、前記内容器及び前記外容器の間と前記内側空間内とを連通させる吸気孔が形成され、
前記被覆体は、前記容器本体に着脱可能に取り付けられ、
前記導入孔は、前記外容器に形成されるとともに、前記内容器及び前記外容器の間を通して前記内側空間に外気を導入させ、
前記容器本体の口部には、前記吐出口が形成された吐出キャップが装着され、
前記吐出キャップには、
外部と前記導入孔とを連通する外気導入孔、及び前記吐出口と前記内容器の内部とを連通する連通孔が形成されるとともに、
前記導入孔と前記外気導入孔との連通及び遮断を切り替える空気弁と、
前記連通孔を開閉する吐出弁と、が備えられていることを特徴とする吐出容器。
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