JP6578237B2 - 吐出容器 - Google Patents

吐出容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6578237B2
JP6578237B2 JP2016073738A JP2016073738A JP6578237B2 JP 6578237 B2 JP6578237 B2 JP 6578237B2 JP 2016073738 A JP2016073738 A JP 2016073738A JP 2016073738 A JP2016073738 A JP 2016073738A JP 6578237 B2 JP6578237 B2 JP 6578237B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
discharge
valve
outside air
inner container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016073738A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017186019A (ja
Inventor
桑原 和仁
和仁 桑原
智 坂本
智 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshino Kogyosho Co Ltd filed Critical Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority to JP2016073738A priority Critical patent/JP6578237B2/ja
Publication of JP2017186019A publication Critical patent/JP2017186019A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6578237B2 publication Critical patent/JP6578237B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Description

本発明は、吐出容器に関する。
従来、例えば下記特許文献1に示されるように、内容物が収容されると共に内容物の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器、及び内容器が内装されると共に弾性変形可能な外容器を備える容器本体と、容器本体の口部に装着され、内容物を吐出する吐出口が形成された吐出キャップと、を備える吐出容器が知られている。
この吐出容器において、外容器には内容器との間に外気が吸入される吸気孔が形成されている。吐出キャップは、外部と吸気孔とを連通する外気導入孔と、吸気孔と外気導入孔との連通及び遮断を切り替える空気弁と、吐出口と内容器の内部とを連通する連通孔と、吐出口と連通孔との連通及び遮断を切り替える弁部材と、吐出口を閉塞する弾性変形可能な吐出膜と、を備えている。吐出膜にはスリットが形成され、内容器の内圧上昇に伴いスリットが拡開することで、吐出口が開放される。
このように構成された従来の吐出容器では、内容器に収容された内容物を吐出する場合、例えば外容器をスクイズ変形(弾性変形)させ、内容器を外容器と共に変形させる。これにより、内容器が減容して内圧が上昇するので、スリットが拡開して吐出口が開放されると共に、弁部材が開弁して吐出口と内容器の内部とを連通孔を通じて連通させる。これにより、内容器に収容された内容物を吐出口から外部に吐出することができる。
内容物の吐出後、外容器のスクイズ変形を解除すると、外容器は復元変形しようとする。このとき、弁部材が連通孔を遮断して内容器を密封すると共に、外容器と内容器との間に発生した負圧が吸気孔を通して空気弁に作用する。これにより、空気弁が開弁して吸気孔と外気導入孔とを連通させる。そのため、外気導入孔から吐出キャップの内部に外気が流入し、吸気孔から外容器と内容器との間に吸入される。そして、外気が吸入されることで外容器と内容器との間の内圧が上昇すると、空気弁が復元変形して閉弁し、吸気孔と外気導入孔との間を遮断する。従って、外容器と内容器との間に外気が吸入されることによって内容器の減容形状が保持される。
特開2013−112370号公報
上記従来の吐出容器では、吐出キャップにおける外筒の天壁部の下面に形成された空気弁座に対して、空気弁が下方から離反可能に当接(着座)することで、外気導入孔を開放自在に閉塞している。そのため、空気弁は自重によって下方に移動し易く、外気導入孔の閉塞を適切に行えない場合があった。さらに、空気弁は、成形誤差、経時的変化や温度変化等による影響によって、空気弁座に対する下方からの当接が緩くなる場合もあり、自重の影響と相まって外気導入孔の閉塞を適切に行えない場合があった。
このように、従来の吐出容器では、空気弁が自重の影響を受け易く、外気の取り込み方に変化が生じる場合があった。そのため、例えば使用時に外気導入孔を遮断しきれない、或いは外容器の復元変形時に外気を取り込むことができない等の不具合が生じる場合があった。
なお、上記不都合の対策として、例えば空気弁座に対して下方から強く当接するように、空気弁を予め成形することが考えられる。しかしながらこの場合には、空気弁の弾性力が高まってしまい、例えば外容器の復元変形時に適切に開弁せず、外気を取り込むことが困難になるといった新たな不都合を招き易かった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、自重に影響されることなく、外容器と内容器との間と、容器本体の外側との間の連通、及びその遮断を安定して行うことができる吐出容器を提供することである。
(1)本発明に係る吐出容器は、内容物が収容されると共に内容物の減少に伴い減容変形可能な内容器、及び前記内容器が内装される外容器を備える容器本体と、前記容器本体の口部に装着され、内容物を吐出する吐出口が形成された吐出キャップと、を備え、前記外容器には、前記内容器との間に外気が吸入される吸気孔が周方向に間隔をあけて一対形成され、前記吐出キャップには、前記口部を閉塞すると共に、前記吐出口と前記内容器の内部とを連通する連通孔が形成された中栓と、前記連通孔を開閉する吐出弁と、が備えられ、一対の前記吸気孔内には、前記外容器と前記内容器との間と、前記容器本体の外側と、の間の連通及びその遮断を切替える逆止弁が各別に装着され、一対の前記逆止弁は、前記外容器と前記内容器との間に対する空気の流入を許容し、且つ流出を規制し、一対の前記逆止弁は、前記外容器の外側に配置され、且つ周方向に延びる連結帯を介して一体に連結されている。
本発明に係る吐出容器によれば、容器本体の外容器を例えばスクイズ変形(弾性変形)させることで、内容器が外容器と共に減容変形(例えばしぼみ変形)される。これにより、内容器の内圧が上昇するので、吐出弁が開弁して連通孔が開放される。そのため、内容器に収容された内容物を、連通孔を通じて吐出口から外部に吐出することができる。
その後、内容器の内圧が低下すると、吐出弁が閉弁することにより連通孔が閉塞され、内容器が密封される。そして、外容器のスクイズ変形を解除すると、外容器は復元変形しようとするので、外容器と内容器との間が負圧となる。そのため、この負圧によって、逆止弁を通じて外気を外容器と内容器との間に吸入することができる。つまり、上記負圧が逆止弁に作用することで、逆止弁は容器本体の外側と、外容器と内容器との間とを連通させ、外気を外容器と内容器との間に吸入させる。
そして、外気の吸入によって外容器と内容器との間の内圧が上昇すると、逆止弁の作用により外容器と内容器との間からの空気の流出が規制されているので、外容器と内容器との間と、容器本体の外側との連通が遮断される。その結果、内容器を減容させたまま、外容器を復元変形させることができる。
特に、逆止弁は、外容器に形成された吸気孔内に装着されているので自重に影響され難い。そのため、自重に左右されることなく、逆止弁を利用して、容器本体の外側と、外容器と内容器との間と、の連通及びその遮断を行うことができる。従って、長期に亘って安定した弁機能を逆止弁に具備させることができ、優れた吐出性能を有する吐出容器とすることができる。
また、吸気孔が一対形成されているので、外容器と内容器との間に外気を効率良く取り込むことができ、内容器を減容させたまま、外容器を速やかに復元変形させ易い。従って、次回の内容物の吐出に速やかに備えることができる。
さらに、各吸気孔内に装着された逆止弁は連結帯を介して一体に連結されているので、例えば一方の逆止弁が吸気孔内から抜けるような挙動をした際に、その挙動を連結帯によって抑制することができる。従って、吸気孔内に装着された逆止弁を、吸気孔内に安定的に留まらせ易く、このことによっても、安定した弁機能を逆止弁に具備させることができる。
さらには、一対の逆止弁が連結帯を介して一体に連結されているので、吐出容器の組み立て時、吸気孔内への逆止弁の装着作業を容易に行い易く、セット性に優れている。
加えて、空気弁座に対して下方から離反可能に着座することで外気導入孔を開放自在に閉塞する従来のような空気弁は、例えば空気が外気導入孔を通過する際に、振動等に起因して音鳴りが発生する場合があった。
これに対して、本発明における逆止弁は、上述のように外容器に形成された吸気孔内に装着されているので、振動等が生じ難い。従って、音鳴りに伴う異音が発生することを防止することができる。
(2)前記逆止弁は、前記吸気孔内に挿通され、且つ前記外容器と前記内容器との間の隙間における内圧が前記容器本体の外圧よりも低下したときに弾性変形する弁本体を備え、前記弁本体は、弾性変形によって、前記容器本体の外側から前記外容器と前記内容器との間への空気の流入を許容してもよい。
この場合には、外容器と内容器との間が負圧となったときに、弁本体が弾性変形することで、外容器と内容器との間に外気を吸入させることができる。このように、吸気孔内に挿通された弁本体の弾性変形を利用して、外容器と内容器との間に外気を吸入できるので、自重の影響を受け難く、容器本体の外側と、外容器と内容器との間との連通、及びその遮断をより安定して行うことができる。
(3)一対の前記吸気孔は、容器軸を径方向に挟んで配置されてもよい。
この場合には、容器軸を挟んで径方向に向かい合うように吸気孔が配置されているので、外気の吸入によって、内容器を偏りなく全体的に均等にしぼみ変形させた状態に維持し易く、内容物を無駄なくスムーズに吐出させ易い。
本発明に係る吐出容器によれば、自重に影響されることなく、容器本体の外側と、外容器と内容器との間と、の間の連通、及びその遮断を安定して行うことができ、長期に亘って安定した弁機能を逆止弁に具備させることができる。従って、優れた吐出性能を有する吐出容器とすることができる。
本発明に係る吐出容器の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示すA−A線に沿った吐出容器の横断面図である。 図2に示す逆止弁の周辺を拡大した拡大断面図である。 図3に示す逆止弁の側面図である。 図3に示す状態から、逆止弁が弾性変形により径方向内側に向けて変位し、外容器と内容器との間に外気の吸入を許容した状態を示す断面図である。 図2に示す逆止弁ユニットの上面図(一部横断面図)である。 図6に示す逆止弁ユニットの側面図である。 本発明に係る吐出容器の第2実施形態を示す縦断面図である。 図8に示すB−B線に沿った吐出容器の横断面図である。 図9に示す逆止弁の周辺を拡大した拡大断面図である。 図10に示す逆止弁の側面図である。 図10に示す状態から、逆止弁の2つのシール片が互いに離間するように弾性変形して、外容器と内容器との間に外気の吸入を許容した状態を示す断面図である。 図10に示す逆止弁ユニットの横断面図である。 図13に示すC−C線に沿った逆止弁ユニットの側面図(一部断面図)である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の吐出容器1は、図示しない内容物が収容されると共に内容物の減少に伴い減容変形(しぼみ変形)する可撓性に富む内容器2、及び内容器2が内装される外容器3を有する有底筒状の容器本体4と、容器本体4の口部10に装着され、内容物を吐出する吐出口5が形成された吐出キャップ6と、吐出キャップ6に離脱自在に装着されて、吐出口5を開閉する有頂筒状の蓋体7と、を備えている。
なお、有底筒状の容器本体4及び有頂筒状の蓋体7は、それぞれの中心軸が共通軸上に位置された状態で配設されている。本実施形態では、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿った蓋体7側を上側、その反対側を下側という。また、容器軸O方向から見た平面視において、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
容器本体4は、ブロー成形により形成され、例えば外容器3の内面に内容器2が剥離可能に積層された積層剥離型容器(デラミボトル)とされている。
ブロー成形としては、例えば押出成形等によって二重(内外)に組み合わされた積層パリソンを形成し、この積層パリソンを押出しブロー成形することで容器本体4を形成しても良い。また、射出成形等によって外容器用のプリフォーム、及び内容器用のプリフォームを形成し、これらを二重(内外)に組み合わせた後、二軸延伸ブロー成形することで容器本体4を形成しても構わない。
なお、外容器用のプリフォームを先に二軸延伸ブロー成形して外容器3を形成した後、内容器用のプリフォームを内部に配置し、その後、内容器用のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することで容器本体4を形成しても構わない。
内容器2及び外容器3の材質は樹脂材料とされ、剥離可能な組み合わせであれば互いに同材質でも構わないし異材質でも構わない。樹脂材料の一例としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ナイロン(ポリアミド)、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)等が挙げられる。これらの樹脂材料の中から、外容器3と内容器2とは剥離可能(相溶性がない)となる組み合わせで形成される。
容器本体4は、口部10、肩部、胴部及び底部が上側から順に連設された有底筒状に形成されている。なお、肩部、胴部及び底部は各図面において図示を省略している。
外容器3はスクイズ変形(弾性変形)可能とされ、外容器3のスクイズ変形に伴って内容器2は減容変形する。よって、外容器3のうち少なくとも胴部に位置する部分は、容器内側に向けて弾性変形可能とされている。
容器本体4の口部10は、内容器2と外容器3とが積層されることで構成されている。図示の例では、容器本体4の口部10は、胴部の上端部から上方に向けて延びた下筒部11と、下筒部11の上端部から上方に向けて延びると共に、下筒部11よりも径が小さく形成された上筒部12と、を有する二段筒状に形成されている。
上筒部12のうち、外容器3を構成する部分(以下、外上筒部12aという)の外周面には、第1ねじ部13が形成されている。外上筒部12aのうち、第1ねじ部13の下側に位置する部分には、外容器3と内容器2との間に外気を吸入させる吸気孔14が、周方向に間隔をあけて一対(2つ)形成されている。
図示の例では、一対の吸気孔14は容器軸Oを中心として180度の間隔をあけて配置されている。つまり、一対の吸気孔14は容器軸Oを径方向に挟んで配置されている。
外上筒部12aのうち、吸気孔14より上側に位置する部分の外周面には、容器軸O方向に延びる連通溝15が周方向に間隔をあけて形成されている。なお、連通溝15は吸気孔14の上側に位置するように形成されている。
外上筒部12aの内周面には、上筒部12のうち、内容器2を構成する部分(以下、内上筒部12bという)が積層されている。この際、内上筒部12bの上端部は、径方向の外側に向けて折り返されて、外上筒部12aの上端開口縁を上方側から塞いでいる。
吐出キャップ6は、容器本体4の口部10に装着される有頂筒状のキャップ本体20と、キャップ本体20内に配設され、容器本体4の口部10を閉塞する中栓30と、キャップ本体20と中栓30との間に配設された吐出弁50と、を備えている。
キャップ本体20は、容器本体4の口部10を径方向の外側から囲むキャップ周壁21と、キャップ周壁21の上端開口部を閉塞するキャップ天壁22と、を備えている。
キャップ周壁21の内周面には、容器本体4の口部10側に形成された第1ねじ部13に螺着される第2ねじ部23が形成されている。これにより、吐出キャップ6の全体は、容器本体4の口部10に装着されている。
但し、吐出キャップ6の装着方法は、螺着に限定されるものではなく、例えばアンダーカット嵌合により容器本体4の口部10に装着しても良い。
キャップ周壁21は、下端部が容器本体4の下筒部11に対して密に嵌合されている。これにより、吸気孔14がキャップ周壁21と下筒部11との間の隙間を通じて、吐出容器1の外部と連通することが防止されている。
キャップ天壁22には、キャップ周壁21に接続される外周部分22aよりも中央部分22bの方が上方に位置するように、段差状に形成されている。
キャップ天壁22の中央部分22bには、キャップ天壁22を容器軸O方向に貫通する上記吐出口5が形成されている。図示の例では、吐出口5は容器軸Oよりも径方向の外側にずれた位置に形成されている。キャップ天壁22の中央部分22bにおける吐出口5の開口周縁部には、上方に向けて吐出筒24が突設されている。図示の例では、吐出筒24は上方に向かうにしたがい内径が漸次拡径している。
キャップ天壁22において、容器軸Oを挟んで吐出口5とは径方向の反対側に位置する部分には、キャップ本体20の内外を連通する外気導入孔25が形成されている。
具体的には、外気導入孔25は、外周部分22aと中央部分22bとの間の段差部分に形成されている。なお、外気導入孔25を1箇所に形成しているが、例えば周方向に間隔をあけて複数形成しても良い。
キャップ天壁22の中央部分22bには、外気導入孔25よりも径方向の内側に位置する部分から下方に向けて突出するように垂下筒部26が形成されている。
中栓30は、外周縁部が容器本体4の口部10の上端開口縁上に配置された環状の底壁部31と、底壁部31から下方に向けて突設され、容器本体4の口部10の内側に嵌合されたシール筒部32と、底壁部31の外周縁部から上方に向けて立設された外筒部33と、底壁部31の内周縁部から上方に向けて立設された有頂筒状の内筒部34と、を備えている。
外筒部33の下端部には、外筒部33を径方向に貫通し、且つ下方に向けて開口する外気流通孔35が形成されている。外気流通孔35は、上述した連通溝15を通じて吸気孔14に連通している。
底壁部31には、外筒部33と内筒部34との間に位置する部分から上方に向けて中筒部36が立設されている。内筒部34の頂壁部34aには、頂壁部34aを容器軸O方向に貫通する連通孔37が形成されている。この連通孔37は、吐出口5と容器本体4の内部とを連通している。
内筒部34の頂壁部34aにおいて、容器軸Oに対して連通孔37とは径方向の反対側に位置する部分には、下方に向けて延びる収容筒部40が形成されている。収容筒部40は、その中心軸線が容器軸Oと平行に延びており、上下に開口している。収容筒部40の下端部には、下方に向かうに従い漸次縮径する着座筒41が形成されている。
収容筒部40内には、収容筒部40の内周面上を容器軸O方向に摺動可能な摺動体42が収容されている。摺動体42は、収容筒部40のうち着座筒41よりも上方に位置する部分の内径と同等の外径を有する球状に形成され、着座筒41の内周面に離反可能に着座している。
収容筒部40及び摺動体42は、収容筒部40内を通した内容器2内と吐出口5との連通が遮断された状態で、摺動体42が収容筒部40内を容器軸O方向に沿って摺動するように構成されている。
なお、摺動体42の外周面と、収容筒部40のうち着座筒41よりも上方に位置する部分の内周面と、の間には、隙間がなくてもよいし、微小な隙間があってもよい。
収容筒部40の上側部分における内周面には、摺動体42の上方への抜けを規制する規制突起43が径方向の内側に向けて突出するように形成されている。これにより、摺動体42は、収容筒部40からの抜け止めが行われている。
なお、図示の例では、規制突起43を収容筒部40の内周面の1箇所に凸状に突起するように形成したが、1箇所に限定されるものではなく、例えば規制突起43を周方向に間隔をあけて複数形成しても構わないし、収容筒部40の内周面の全周に亘って環状に形成しても構わない。
また、規制突起43は必須なものではなく、具備しなくても構わない。この場合には、例えば後述する弁体52によって摺動体42の上方移動を規制しても良い。
摺動体42は、内容物を吐出するにあたって容器本体4を例えば傾倒又は上下反転させたときに規制突起43側に移動し、容器本体4を元の正立姿勢に戻したときに、自重又は内容器2の復元力によって生じる負圧によって着座筒41側に移動する。これにより、吐出口5内に存在する残留内容物を収容筒部40側に引き込むことができ、いわゆるサックバック効果により液だれを回避することが可能とされている。
なお、摺動体42は合成樹脂製又は金属製のいずれでも構わないが、金属製とした場合には、自重によるスムーズな移動が可能となるので、上記サックバック効果をより一層高め易い。
吐出弁50は、中栓30の底壁部31とキャップ本体20のキャップ天壁22との間に配置された弁体筒51と、内筒部34の頂壁部34aに対して上方から着座することで連通孔37を閉塞する弁体52と、弁体52と弁体筒51とを連結すると共に、弁体52を弾性支持する弾性連結片53と、を有している。
弁体筒51は、上端部がキャップ天壁22に形成された垂下筒部26の内側に嵌合され、且つ下端部が中栓30の内筒部34と中筒部36との間に嵌合されている。これにより、弁体筒51の内側は、吐出口5と連通孔37との間を連通させる連通路54として機能する。
弁体52は、容器軸Oと同軸上に配置された円板状に形成され、弁体筒51の内部に配置されて、連通孔37を閉塞している。弾性連結片53は、周方向に沿って延びると共に、内端部が弁体52の外周縁部に連結され、且つ外端部が弁体筒51の内周面に連結されている。図示の例では、弾性連結片53は、周方向に間隔をあけて3つ形成されている。これにより、吐出弁50は、弁体52が3つの弾性連結片53で弾性支持された、いわゆる3点弁とされている。
弾性連結片53は、例えば内容器2の内圧変動や吐出される内容物の圧力等に応じて、容器軸O方向に弾性変形して、弁体52を内筒部34の頂壁部34aから上方に向けて移動可能に弾性支持する。従って、中栓30に対して弁体52が容器軸O方向に弾性変位することで、連通孔37を開閉する。これにより、内容器2の内圧上昇時、連通孔37を開放させて、内容物を流通させることが可能とされている。
なお、弁体52は収容筒部40の上端開口部を完全に閉塞していない。そのため、収容筒部40の内部は常時上方に向けて開放されている。また、弾性連結片53の数は3つに限定されるものではなく、例えば1つの弾性連結片53で弁体52を支持しても良いし、2つまたは4つ以上の弾性連結片53で弁体52を支持しても構わない。
蓋体7は、周壁部60及び天壁部61を有する有頂筒状に形成され、キャップ周壁21の上端部に着脱可能に外嵌されている。
天壁部61には、下方に向けて突出した栓筒62が形成されている。栓筒62は、吐出筒24内に上方から挿入されていると共に、下端部が吐出口5の内側に嵌合されている。これにより、吐出口5は栓筒62によって閉塞されている。
周壁部60は、キャップ周壁21に対してヒンジ部63を介して回動可能に連結されている。これにより、蓋体7は、ヒンジ部63回りの回動に伴って栓筒62を吐出筒24から挿抜させて、吐出口5を開閉することが可能とされている。
なお、周壁部60には、容器軸Oを挟んでヒンジ部63とは反対側に位置する部分から径方向の外側に突出するように操作突片64が形成されている。これにより、操作突片64を利用して、蓋体7の回動操作を容易に行うことが可能とされている。
上述した一対の吸気孔14内には、外容器3と内容器2との間の隙間である外気流入隙間S1と、容器本体4の外側と、の間の連通、及びその遮断を切替える逆止弁70が各別に装着されている。一対の逆止弁70は、吸気孔14内に径方向の外側から挿入され、外気流入隙間S1への空気(外気)の流入を許容し、且つ外気流入隙間S1からの空気の流出を規制する。
逆止弁70は、図3に示すように、吸気孔14の内側に挿通された円筒状の挿入筒71と、挿入筒71の内端部を閉塞する閉塞部72と、を有する有頂筒状の弁本体73を備えている。
挿入筒71は、吸気孔14の中心軸線O1と同軸上に配置され、吸気孔14の内径よりも外径が小さく形成されている。これにより、挿入筒71の外周面と吸気孔14の内周面との間には環状の微小隙間S2が形成されている。挿入筒71は、吸気孔14よりも径方向の内側に向けて突出している。そのため、内容器2は、弁本体73によって外容器3から径方向の内側に部分的に剥離している。
挿入筒71のうち、吸気孔14よりも径方向の内側に位置する部分の外周面には、挿入筒71の全周に亘って挿入筒71の径方向外側に向かって膨らむ膨出部74が形成されている。
膨出部74は、吸気孔14の内側開口部(外容器3の内周面側に開口している開口部)における開口周縁部に対して径方向の内側から密に接しており、吸気孔14を外容器3の内側から閉塞している。
挿入筒71の外端部には、図3及び図4に示すように、挿入筒71の全周に亘って挿入筒71の径方向外側に向かって突出するフランジ部75が形成されている。フランジ部75は、吸気孔14の外側開口部(外容器3の外周面側に開口している開口部)における開口周縁部に対して径方向の外側から接している。
逆止弁70は、フランジ部75が吸気孔14の外側開口部の開口周縁部に当接することによって、吸気孔14内にそれ以上挿入されることが規制され、吸気孔14内において位置決めされている。
図示の例では、フランジ部75の一部は、フランジ部75を周方向に分断するようにカットされている。従って、挿入筒71の外周面と吸気孔14の内周面との間に形成された環状の微小隙間S2は、カット部分75aを通じて容器本体4の外側に連通している。つまり、微小隙間S2は、カット部分75a、連通溝15、外気流通孔35及び外気導入孔25を通じて、容器本体4の外側に連通している。
上述した挿入筒71は、中心軸線O1方向に弾性変形可能とされている。具体的には、外容器3と内容器2との間の外気流入隙間S1が負圧となったときに、図5に示すように、負圧によって挿入筒71は外気流入隙間S1側に引っ張られるように弾性変形する。これにより、膨出部74は、吸気孔14の内側開口部から離間するように中心軸線O1に沿って若干移動する。そのため、外気流入隙間S1は、上記微小隙間S2を通じて容器本体4の外側に連通可能とされている。
なお、フランジ部75の一部をカットしたがこの場合に限定されるものではなく、例えば環状のフランジ部75の一部に貫通孔を形成し、貫通孔を通じて、挿入筒71の外周面と吸気孔14の内周面との間の微小隙間S2を容器本体4の外側に連通させても良い。
上述のように構成された一対の逆止弁70は、図2に示すように、外容器3の径方向外側に配置され、且つ周方向に延びる連結帯80に接続され、連結帯80を介して一体に連結されている。
連結帯80は、図3、図4、図6及び図7に示すように、容器軸O方向に沿った幅が挿入筒71の外径にほぼ等しい長さとされた帯状に形成され、一端部が一方の逆止弁70におけるフランジ部75に接続され、他端部が他方の逆止弁70におけるフランジ部75に接続されている。
図示の例では、連結帯80はフランジ部75のうち、カット部分75aとは中心軸線O1を挟んで反対側に位置する部分に接続されている。
なお、図6及び図7に示すように、一対の逆止弁70及び連結帯80は逆止弁ユニット81を構成する。従って、例えば一度の成形工程で、一対の逆止弁70と連結帯80とが一体に組み合わされた逆止弁ユニット81を製造することが可能である。
また、逆止弁ユニット81の製造後、連結帯80を円弧状に折り曲げた後、一対の逆止弁70を吸気孔14内に径方向の外側からそれぞれ挿入することで、図1及び図2に示すように、吸気孔14内に逆止弁70を装着させることができる。
(吐出容器の作用)
次に、上述のように構成された吐出容器1を使用する場合について説明する。
内容物を吐出する場合には、蓋体7をヒンジ部63回りに回動させて吐出口5を開放させた後、例えば容器本体4を傾倒又は上下反転させながら外容器3を容器内側にスクイズ変形(弾性変形)させる。これにより、内容器2が外容器3と共に容器内側にしぼみ変形して減容する。
そのため、内容器2の内圧が上昇すると共に、例えば弁体52が内容器2内の内容物により押圧されることで、弾性連結片53が上方に弾性変位する。これにより、弁体52を中栓30から吐出口5側に離反させることができ、連通孔37を開放させることができる。従って、内容器2に収容された内容物を、連通孔37を通じて連通路54内に流入させ、さらに吐出口5及び吐出筒24を通じて外部に吐出することができる。
なお、このとき摺動体42は、摺動体42の自重と、収容筒部40の着座筒41内を通して及ぼされる内容器2内の圧力と、により規制突起43側に移動する。
その後、吐出容器1を口部10が上向きの正立姿勢に戻すと共に、容器本体4のスクイズ変形を停止又は解除することで内容器2の内圧の上昇が停止又は低下すると、内容器2内の内容物による弁体52への押圧力が弱まることと相まって、弾性連結片53が弾性復元力により下方に復元変位する。
これにより、弁体52を中栓30に着座させて連通孔37を閉塞することができる。従って、内容器2を密封することができ、内容物の吐出を停止することができる。
なお、このとき摺動体42は、摺動体42の自重や内容器2内の圧力低下により、収容筒部40内で下方に移動し、収容筒部40内において摺動体42よりも吐出口5側に位置する部分の容積を拡大させながら着座筒41に着座する。これにより、連通路54内が負圧になり、吐出筒24内に残留した内容物を、摺動体42の移動に伴うサックバック効果によって、連通路54内或いは収容筒部40内に引き込むことができる。従って、残留内容物が外部に漏れ難く、液だれを防止することができる。
なお、摺動体42が収容筒部40内を摺動する過程において、摺動体42の外周面と収容筒部40の内周面との間に隙間がない状態で摺動しても良いし、上述したサックバック効果による引き込み作用が生じる程度の微小な隙間があいた状態で摺動しても良い。
また、容器本体4のスクイズ変形を解除することで、外容器3が復元変形し始めるので、外容器3と内容器2との間に負圧が生じる。これにより、外容器3と内容器2との間の外気流入隙間S1が負圧となるので、図5に示すように、この負圧によって逆止弁70の挿入筒71が外気流入隙間S1側に引っ張られるように弾性変形する。
これにより、膨出部74が吸気孔14の内側開口部から離間するように中心軸線O1に沿って径方向内側に若干移動して、外気流入隙間S1と、挿入筒71の外周面と吸気孔14の内周面との間の微小隙間S2と、が連通した状態となる。そのため、外気流入隙間S1は、微小隙間S2、連通溝15、外気流通孔35及び外気導入孔25を通じて、容器本体4の外側に連通する。
従って、逆止弁70を通じて、図5に示す矢印のように外気を外気流入隙間S1に吸入することができる。そして、外気の吸入によって、外容器3と内容器2との間の内圧(外気流入隙間S1の内圧)が上昇すると、挿入筒71が径方向外側に向けて弾性復元変位により移動するので、図3に示すように、膨出部74が吸気孔14の内側開口部における開口周縁部に密に接触して吸気孔14を塞ぐ。
これにより、逆止弁70は、外気流入隙間S1と容器本体4の外側との連通を遮断して、外気流入隙間S1からの空気の流出を規制する。その結果、内容器2を減容させたまま、外容器3を復元変形させることができる。
なお、その後、再び容器本体4の外容器3をスクイズ変形させると、逆止弁70は閉弁状態とされているので、外気流入隙間S1の内圧が正圧となり、この正圧によって内容器2が減容変形される。従って、内容物を吐出し終えるまで、上述と同様の作用を奏功することができる。
特に、逆止弁70は吸気孔14内に径方向の外側から装着されているので自重に影響され難い。そのため、自重に左右されることなく、逆止弁70を利用して、容器本体4の外側と外気流入隙間S1(外容器3と内容器2との間)との連通及びその遮断を行うことができる。
具体的に本実施形態では、吸気孔14の中心軸線O1方向に沿った挿入筒71の弾性変形を利用して、外気を外気流入隙間S1に吸入するので自重の影響を受け難い。
従って、長期に亘って安定した弁機能を逆止弁70に具備させることができ、優れた吐出性能を有する吐出容器1とすることができる。
また、吸気孔14が一対形成されているので、外気流入隙間S1に外気を効率良く取り込むことができ、内容器2を減容させたまま、外容器3を速やかに復元変形させ易い。従って、次回の内容物の吐出に速やかに備えることができる。
しかも、本実施形態では、容器軸Oを径方向に挟んで向かい合うように一対の吸気孔14が配置されているので、外気の吸入によって、内容器2を偏りなく全体的に均等にしぼみ変形させた状体に維持し易く、内容物を無駄なくスムーズに吐出させ易い。
さらに、逆止弁70は連結帯80を介して一体に連結されているので、例えばいずれかの逆止弁70が吸気孔14内から抜けるような挙動をした際に、その挙動を連結帯80によって抑制することができる。従って、吸気孔14内に装着された逆止弁70を、吸気孔14内に安定的に留まらせ易く、このことによっても、安定した弁機能を逆止弁70に具備させることができる。
さらには、一対の逆止弁70が連結帯80を介して一体に連結されて、逆止弁ユニット81を構成しているので、吐出容器1の組み立て時、吸気孔14内への逆止弁70の装着作業を容易に行い易く、セット性に優れている。
加えて、空気弁座に対して下方から離反可能に着座することで外気導入孔を開放自在に閉塞する従来のような空気弁は、例えば空気が外気導入孔を通過する際に、振動等に起因して音鳴りが発生する場合があった。
これに対して、本実施形態における逆止弁70は、外容器3に形成された吸気孔14内に装着されているので、振動等が生じ難い。従って、音鳴りに伴う異音が発生することを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る吐出容器の第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図8及び図9に示すように、本実施形態の吐出容器90は、第1実施形態とは異なる逆止弁100を有する逆止弁ユニット91を備えている。
逆止弁100は、図10及び図11に示すように、第1挿入部102と、ヒンジ部104を介して第1挿入部102に連結された第2挿入部103と、を有する弁本体101を備えている。
第1挿入部102は、半筒状に形成され、吸気孔14の内側に配置される挿入部本体110と、挿入部本体110の内端部から径方向の内側に向かうにしたがって吸気孔14の中心軸線O1側に延びた傾斜片111と、傾斜片111の内端部(先端部)から径方向の内側に向かって延びたシール片112と、挿入部本体110の外端部から挿入部本体110の外方に向かって突出した円弧状のフランジ部113と、を備えている。
第2挿入部103は、第1挿入部102と同一に構成され、上述した挿入部本体110、傾斜片111、シール片112及びフランジ部113を備えている。
上記ヒンジ部104は、第1挿入部102におけるフランジ部113の周端部と、第2挿入部103におけるフランジ部113の周端部と、にそれぞれ接続されている。これにより、第2挿入部103は、第1挿入部102に対して2カ所のヒンジ部104回りに回動可能とされている。
このように構成された逆止弁100は、第1挿入部102のフランジ部113、及び第2挿入部103のフランジ部113が、吸気孔14における外側開口部の開口周縁部に当接することによって、吸気孔14内にそれ以上挿入されることが規制され、吸気孔14内において位置決めされている。
このとき、第1挿入部102のフランジ部113、及び第2挿入部103のフランジ部113は、吸気孔14の外側開口部における開口周縁部に対して径方向の外側から密に接している。また、第1挿入部102の挿入部本体110、及び第2挿入部103の挿入部本体110は、吸気孔14の内周面に対して密に接触している。さらに、第1挿入部102のシール片112と第2挿入部103のシール片112とは、互いに密に接している。
これらのことにより、吸気孔14と逆止弁100との間の隙間は、挿入部本体110及びフランジ部113によってシールされ、且つシール片112同士の隙間もシールされている。
上述した弁本体101は、弾性変形可能とされている。
具体的には、外容器3と内容器2との間の外気流入隙間S1が負圧となったときに、図12に示すように、この負圧によって第1挿入部102のシール片112及び第2挿入部103のシール片112は、互いに離間するように弾性変形する。これにより、第1挿入部102のシール片112と、第2挿入部103のシール片112との間に微小隙間S2が形成される。そのため、外気流入隙間S1は微小隙間S2を通じて容器本体4の外側に連通可能とされている。
上述のように構成された一対の逆止弁100は、図9、図11、図13及び図14に示すように、連結帯80を介して一体に連結されている。連結帯80は、一端部が一方の逆止弁100における第1挿入部102のフランジ部113に接続され、他端部が他方の逆止弁100における第1挿入部102のフランジ部113に接続されている。
なお、本実施形態では、逆止弁ユニット91の製造後、図13に示すように、ヒンジ部104回りに第2挿入部103を回動させて、第1挿入部102のシール片112と第2挿入部103のシール片112とを対向させ、その後、連結帯80を円弧状に折り曲げた後、2つの逆止弁100を吸気孔14内に径方向の外側からそれぞれ挿入することで、図8及び図9に示すように、吸気孔14内に逆止弁100を装着させることができる。
なお、逆止弁ユニット91の成形段階では、図12に示すように、第1挿入部102のシール片112と第2挿入部103のシール片112との間には隙間が確保されている。これにより、ヒンジ部104に遊びを持たせることができ、成形が容易となる。
そして、逆止弁100を吸気孔14内に装着する際に、図10に示すように、吸気孔14と逆止弁100との間の締め代を利用して、第1挿入部102のシール片112と第2挿入部103のシール片112とを互いに密に接触させ、且つ第1挿入部102の挿入部本体110及び第2挿入部103の挿入部本体110を吸気孔14の内周面に対して密に接触させる。その結果、逆止弁100に弁機能を具備させることができる。
このように締め代を利用することで、成形の容易性と、弁機能の確実性とを両方具備する逆止弁ユニット91とすることができる。
また、本実施形態では、図10及び図14に示すように、第1挿入部102の傾斜片111と挿入部本体110との接続部分、及び第2挿入部103の傾斜片111と挿入部本体110との接続部分には、外方に突出して吸気孔14における内側開口部の開口周縁部に径方向の内側から係合する係合突起115が形成されている。
逆止弁100は、係合突起115によって、吸気孔14内から抜け出てしまうことが抑制されている。
(吐出容器90の作用)
上述のように構成された吐出容器90の場合でも、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
本実施形態の場合、外容器3と内容器2との間の外気流入隙間S1が負圧となった場合、図12に示すように、この負圧によって第1挿入部102のシール片112と第2挿入部103のシール片112とが互いに離間するように弾性変形する。これにより、外気流入隙間S1は、シール片112同士の微小隙間S2、連通溝15、外気流通孔35及び外気導入孔25を通じて、容器本体4の外側に連通する。
従って、逆止弁100を通じて、図12に示す矢印のように、外気を外気流入隙間S1に吸入することができる。また、外気の吸入によって、外気流入隙間S1の内圧が上昇すると、第1挿入部102のシール片112と第2挿入部103のシール片112とが弾性復元変位するので、図10に示すように、互いに密に接触し合った状態となり吸気孔14を塞ぐ。
これにより、逆止弁100は、外気流入隙間S1と容器本体4の外側との連通を遮断して、外気流入隙間S1からの空気の流出を規制する。その結果、内容器2を減容させたまま、外容器3を復元変形させることができる。
このように、本実施形態の場合であっても第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
また、本実施形態の場合であっても、逆止弁100が第1挿入部102のシール片112と第2挿入部103のシール片112との弾性変形を利用して弁機能を発揮させるので、自重に左右されることなく、容器本体4の外側と外気流入隙間S1(外容器3と内容器2との間)との連通及びその遮断を行うことができる。従って、長期に亘って安定した弁機能を逆止弁100に具備させることができ、優れた吐出性能を有する吐出容器90とすることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、一対の吸気孔14を、容器軸Oを径方向に挟んで配置させたが、この場合に限定されるものではなく、周方向に間隔をあけて配置されていれば、容器軸Oを径方向に挟んで向かい合うように配置しなくてもよい。例えば、容器軸Oを中心として90度の間隔をあけて一対の吸気孔14を配置させても良い。
また、上記実施形態では、キャップ本体20に外気導入孔25を形成し、この外気導入孔25を通じて、容器本体4の外側から外気流入隙間S1に外気を流入(吸入)させたが、外気導入孔25を具備しなくても構わない。
例えば、キャップ周壁21と下筒部11との間に隙間を形成し、この隙間を通じて外気流入隙間S1に外気を流入させても良い。なお、外気導入孔25を具備しない場合には、連通溝15及び外気流通孔35も不要となる。
また、上記実施形態では、容器本体4として、内容器2が外容器3の内面に剥離可能に積層された積層剥離型容器としたが、これに限定されるものではなく、内容器2と外容器3との間に隙間が確保された二重容器としても構わない。但し、積層剥離型容器とした場合には、汎用性を高めることができるので好ましい。
また、収容筒部40及び摺動体42を利用して引き込み作用を図る構成としたが、この場合に限定されるものではなく、収容筒部40及び摺動体42を具備しない構成であっても良い。この場合には、例えば弁体52を、引き込み作用を発揮する構成にすると好ましい。
O…容器軸
1、90…吐出容器
2…内容器
3…外容器
4…容器本体
5…吐出口
6…吐出キャップ
10…容器本体の口部
14…吸気孔
30…中栓
37…連通孔
50…吐出弁
70、100…逆止弁
80…連結帯

Claims (3)

  1. 内容物が収容されると共に内容物の減少に伴い減容変形可能な内容器、及び前記内容器が内装される外容器を備える容器本体と、
    前記容器本体の口部に装着され、内容物を吐出する吐出口が形成された吐出キャップと、を備え、
    前記外容器には、前記内容器との間に外気が吸入される吸気孔が周方向に間隔をあけて一対形成され、
    前記吐出キャップには、
    前記口部を閉塞すると共に、前記吐出口と前記内容器の内部とを連通する連通孔が形成された中栓と、
    前記連通孔を開閉する吐出弁と、が備えられ、
    一対の前記吸気孔内には、前記外容器と前記内容器との間と、前記容器本体の外側と、の間の連通及びその遮断を切替える逆止弁が各別に装着され、
    一対の前記逆止弁は、前記外容器と前記内容器との間に対する空気の流入を許容し、且つ流出を規制し、
    一対の前記逆止弁は、前記外容器の外側に配置され、且つ周方向に延びる連結帯を介して一体に連結されている、吐出容器。
  2. 請求項1に記載の吐出容器において、
    前記逆止弁は、前記吸気孔内に挿通され、且つ前記外容器と前記内容器との間の隙間における内圧が前記容器本体の外圧よりも低下したときに弾性変形する弁本体を備え、
    前記弁本体は、弾性変形によって、前記容器本体の外側から前記外容器と前記内容器との間への空気の流入を許容する、吐出容器。
  3. 請求項1又は2に記載の吐出容器において、
    一対の前記吸気孔は、容器軸を径方向に挟んで配置されている、吐出容器。
JP2016073738A 2016-03-31 2016-03-31 吐出容器 Active JP6578237B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016073738A JP6578237B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 吐出容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016073738A JP6578237B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 吐出容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017186019A JP2017186019A (ja) 2017-10-12
JP6578237B2 true JP6578237B2 (ja) 2019-09-18

Family

ID=60044056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016073738A Active JP6578237B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 吐出容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6578237B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7125000B2 (ja) * 2018-03-13 2022-08-24 信越ポリマー株式会社 基板収納容器
JP7160085B2 (ja) 2018-03-19 2022-10-25 ソニーグループ株式会社 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03111258A (ja) * 1989-09-26 1991-05-13 Midori Itou 包装容器
JPH041153U (ja) * 1990-04-12 1992-01-07
JP4443013B2 (ja) * 2000-08-01 2010-03-31 花王株式会社 二重容器用キャップ
JP3938300B2 (ja) * 2001-11-30 2007-06-27 株式会社吉野工業所 注出容器
JP4725880B2 (ja) * 2004-05-28 2011-07-13 株式会社吉野工業所 合成樹脂製ブロー成形容器。
JP5961452B2 (ja) * 2012-05-31 2016-08-02 株式会社吉野工業所 吐出容器
JP6014405B2 (ja) * 2012-07-31 2016-10-25 株式会社吉野工業所 吐出容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017186019A (ja) 2017-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6408416B2 (ja) 吐出容器
JP5938289B2 (ja) 吐出容器
KR20190020115A (ko) 토출 용기
JP5865781B2 (ja) 吐出容器
JP6808339B2 (ja) 積層剥離容器及びプリフォーム
JP6689662B2 (ja) 二重容器
JP6762669B2 (ja) 二重容器用キャップ
JP6578237B2 (ja) 吐出容器
JP6488151B2 (ja) 吐出容器
JP6037940B2 (ja) 吐出容器
JP5883626B2 (ja) 吐出容器
JP6531000B2 (ja) 外容器を減容変形させた状態に維持できる二重容器
JP6435242B2 (ja) 二重容器
JP6887721B2 (ja) 二重容器用キャップ
JP6148899B2 (ja) 吐出容器
JP2019081591A (ja) 二重容器用キャップ
JP6986875B2 (ja) 付け替え容器
JP6768474B2 (ja) ヒンジキャップ
JP6214218B2 (ja) 吐出容器
JP6960851B2 (ja) 吐出容器
JP2016222309A (ja) 吐出容器
JP6531002B2 (ja) 外容器を減容変形させた状態で廃棄できる二重容器
JP2020019513A (ja) 二重容器用キャップ
JP6942008B2 (ja) 吐出容器
JP2018002216A (ja) ガス抜き機構付き容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181003

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6578237

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150