JP2010104911A - 押下ヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前端に形成された吐出口41を介して外部とステム87の内側とを連通する弁室43が内部に形成されたノズル筒11と、弁室43内に前方付勢状態で前後動可能に設けられて吐出口41を開閉する弁体12と、上下に移動可能に設けられ、下方に移動したときに弁体12と摺接して弁体12を後方に移動させる押下片62と、を備え、ノズル筒11の上面には、押下片62を挿通させる挿通孔34Aが形成されると共に押下片62との間の液密を確保するシール部材34が設けられている。
【選択図】図1
Description
ヘッド本体は、頂壁部と、この頂壁部の外周縁部から下方に向けて延設された周壁部と、を備える。また、装着筒部材は、天壁部と、この天壁部の下面から下方に向けて延設されてステムに嵌合された装着筒と、この装着筒よりも大径でかつ天壁部の外周縁部に上下方向に沿って延設された案内筒と、を備える。
また、ノズル筒の外部から押下片を直接押し下げて弁体を後方に移動させるため、押下片を介して弁体に力が効率よく伝達されて弁体による吐出口の開閉動作を円滑に行うことができる。さらに、押し下げる際の押下片のがたつきを抑制でき、押下片を安定して押し下げることができる。
この発明では、押下片を押し下げたときに押下片と弁体とが面接触しているため、弁体に力をより効率よく伝達させ、弁体の後方への移動をより安定させて吐出口の開閉動作における作動不良の発生を確実に抑制できる。
なお、本実施形態では、吐出ポンプ2において押下部13側(図1における上側)を上方、その反対側(図1における下側)を下方とする。また、ノズル筒11において後述する吐出口41側(図1における左側)を前方、その反対側(図1における右側)を後方とする。
装着部21は、弁室形成部25と、弁室形成部25の下方に設けられた内壁部26及び外壁部27と、を備えている。
また、装着部21の上面には、シール部材34を取り付ける取付開口部35が形成されている。さらに、装着部21の内部には、弁体12を前方に付勢する付勢バネ36が設けられている。
外壁部27は、内壁部26と同様に弁室形成部25の下面の外周縁から下方に垂下する円筒状をなしており、内壁部26と同心状に内壁部26よりも径方向外方に設けられている。また、外壁部27は、内壁部26よりも下方に向けて突出している。なお、外壁部27の外径は、後述する外筒部81の内径よりも小さくなっており、外壁部27の下端部は、押下ヘッド1を押し下げない状態において後述する外筒部81の上部分81Bで囲まれている。
吐出ノズル22の内部には、後方に開口すると共に吐出ノズル22の前端に形成された吐出口41を介して外部と連通する第2弁室42が形成されている。また、第2弁室42は、第1弁室31と連通しており、第1及び第2弁室31、42は、弁室43を形成する。したがって、弁室43は、吐出口41を介して外部と連通すると共に、連通孔33及び内壁部26の内側を介して後述するステム87の内側と連通する。
また、弁体12の後方部には、上下方向で貫通して押下部13が挿入される貫通孔51が形成されている。貫通孔51の内周面の後方側には、前方から後方に向かうにしたがって上方に向けて延在する第1摺接面52が形成されている。この第1摺接面52は、押下部13の後述する第2摺接面65と面接触している。そして、弁体12の貫通孔51よりも後方には、その前方と比較して縮径する縮径部53が形成されており、この縮径部53の段差部分には、付勢バネ36の前端が掛止されている。
また、弁体12の前端部は、その後方部よりも縮径しており、押下ヘッド1を押し下げていない状態において先端が吐出口41から前方に突出して吐出口41を閉塞する。
押下片62は、ほぼ円柱状をなしており、天板部61の下面中央から中心軸線Oに沿って垂下している。そして、押下片62は、シール部材34によって液密を確保されたまま挿通孔34Aから弁室43内に挿通されている。
また、押下片62の下部には、後方から前方に向かうにしたがって下方に向けて延在して弁体12の第1摺接面52と面接触する第2摺接面65が形成されている。
外周部64は、内周部63と同様に天板部61の下面の外周縁から下方に垂下する円筒状をなしており、内周部63と同心状に内周部63よりも径方向外方に設けられている。
なお、内周部63及び外周部64の一部には、内周部63及び外周部64が吐出ノズル22と接触することを避けるための切欠部が形成されている。
取付キャップ71は、ボトルの口部(図示略)に螺着されるキャップ体であり、外筒部81、内筒部82及び折返部83を備えている。
外筒部81は、中心軸線Oに沿うほぼ円筒状をなしており、下部分81Aと、下部分81Aよりも上側に設けられて下部分81Aよりも縮径した上部分81Bと、下部分81A及び上部分81Bを接続する段差部81Cとを有している。
折返部83は、中心軸線Oに沿うほぼ円筒状をなしており、径方向外縁が段差部81Cの径方向内縁に接続されている。そして、折返部83は、段差部81Cよりも径方向内方において上方に起立すると共にさらに径方向内方において下方に折り返されている。折返部83の起立部分と折り返し部分との間には、ポンプ本体72の後述するシリンダ85が嵌め込まれている。これにより、取付キャップ71には、シリンダ85が固定される。
なお、弁体12を後方に移動させて吐出口41を開放させるために必要な押下部13に付与する力は、ステム87の上方付勢力よりも小さくなっている。これは、例えばステム87を上方付勢するコイルスプリング(図示略)のバネ定数よりも付勢バネ36のバネ定数を小さくしたり、弁体12と弁室43の内周面との間の摩擦力を調節したり、付勢バネ36のバネ定数を調節したり、第1及び第2摺接面52、65の間の摩擦係数を調節したりすることによって適宜行われる。
まず、例えば指などで押下部13の天板部61を押し下げる。このとき、第1摺接面52が前方から後方に向かうにしたがって上方を向くように傾斜しており、押下片62の第2摺接面65が第1摺接面52と当接しているため、押下片62が下方に移動するにしたがって、弁体12は、付勢バネ36による前方付勢力に抗して弁室43の内周面に沿って後方に移動する(図2参照)。ここで、押下片62及び弁体12が第1及び第2摺接面52、65によって面接触しているため、弁体12は、安定して後方に移動される。これにより、弁体12の前端によって閉塞されている吐出口41は、弁体12の後方移動に伴って開口する。そして、弁体12のリブ54及び弁室43の内周面との間に形成される流路55は、吐出口41を介して外部と連通する。また、天板部61の下面は、シール部材34の上面と当接する。さらに、付勢バネ36は、弁体12の後方への移動に伴って収縮される。
これにより、ボトル(図示略)内に収容されている液体は、ポンプ本体72のポンプ機構によって、内壁部26の内側を介して弁室43に移送され、ノズル筒11の吐出口41から吐出される。詳述すると、押し下げられたピストン部材86が上方に復帰する際に、ボトル(図示略)内の液体は、シリンダ85内に流入する。このシリンダ85内の液体は、押下ヘッド1の押し下げによってピストン部材86内を通り、さらに内壁部26の内側を流通して弁室43に移送される。そして、弁室43内の液体は、弁体12において周方向で隣接する2つのリブ54と弁室43の内周面との間に形成された流路55を通って吐出口41から外部に吐出される。
また、押し下げ状態を解除すると、付勢バネ36によって弁体12は前方に移動する。これにより、弁体12の先端が吐出口41に嵌め込まれ、吐出口41が閉塞される。さらに、第1及び第2摺接面52、65が摺接しているため、弁体12の前方への移動に伴って押下片62が上方にスライド移動する。したがって、押下部13は、上方に移動される。このようにして、押下ヘッド1は、元の位置に戻る。
以上のようにして、押下ヘッド1による液体の吐出を行う。
また、押下片62がシール部材34の挿通孔34Aを介して弁室43内に挿入されているため、押下片62を介して弁体12に押し下げ力が効率よく伝達され、かつ押し下げ時の押下片62のがたつきを抑制できるため、押下部13を安定して押し下げることができる。
さらに、第1及び第2摺接面52、65が面接触しているため、弁体12の後方への移動をより安定させて吐出口41の開閉動作における作動不良の発生を確実に抑制できる。
例えば、押下片及び弁体が第1及び第2摺接面によって面接触しているが、押下片の押し下げ動作によって弁体を後方に移動させることができれば、点接触であってもよい。
また、ノズル筒は、装着部とこれに取り付けられた吐出ノズルとで構成されているが、一部材で一体的に形成されてもよい。
そして、シール部材は、取付開口部に嵌め込まれることによって装着部に取り付けられているが、例えばシール部材と装着部とを二色成形によって一体的に成形するなど、嵌め込み以外の方法により一体化されてもよい。
また、弁体には、貫通孔が形成されているが、貫通していなくてもよい。
そして、弁体は、付勢バネによって前方付勢状態となっているが、付勢バネに限らず他の付勢部材によって前方付勢状態としてもよく、付勢部材によって付勢されていなくてもよい。
さらに、弁体は、弁室の内周面に沿って前後動可能となっているが、吐出口を閉塞可能であって安定して前後動可能であれば、弁室の内周面に沿って摺動していなくてもよい。
また、流路は、周方向で隣接する2つのリブと弁室の内周面との間に形成しているが、弁体に形成された溝部と弁室の内周面との間など、液体を吐出口まで案内できれば他の構造によって形成されてもよい。
そして、吐出器としては、シリンダやピストンなどを有する吐出ポンプに限らず、エアゾール式の吐出器など、他の吐出器であってもよい。
Claims (2)
- 上方付勢状態で押し込み可能に起立した吐出器のステムに装着される押下ヘッドであって、
前端に形成された吐出口を介して外部と前記ステムの内側とを連通する弁室が内部に形成されたノズル筒と、
前記弁室内に前方付勢状態で前後動可能に設けられて前記吐出口を開閉する弁体と、
上下動可能に設けられ、下方に移動したときに前記弁体と摺接して該弁体を後方に移動させる押下片と、を備え、
前記ノズル筒の上面には、前記押下片を挿通させる挿通孔が形成されると共に前記押下片との間の液密を確保するシール部材が設けられていることを特徴とする押下ヘッド。 - 前記弁体には、前方から後方に向かうにしたがって上方に向けて延在する第1摺接面が設けられ、
前記押下片には、前記第1摺接面と当接する第2摺接面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の押下ヘッド。
Priority Applications (1)
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