JPWO2014076852A1 - 携帯端末装置 - Google Patents

Abstract

本発明にかかる携帯端末装置（１）は、筐体（１１）と、表示パネル（１４）と、を備える。筐体（１１）は、筐体本体部（１１１）と、当該筐体本体部（１１１）の周囲に設けられた側壁（１１２ａ）と、を有する。表示パネル（１４）は、側壁（１１２ａ、１１２ｂ）に設けられている。側壁（１１２ａ、１１２ｂ）は、板金で形成されている。板金の表示パネル（１４）側の端部が、表示パネル（１４）に接着されている。これにより、携帯端末装置の強度を確保しつつ、狭額縁化を実現できる携帯端末装置を提供することができる。

Description

本発明は携帯端末装置に関する。

近年、携帯電話やスマートフォンなどの携帯端末装置が普及している。特に、スマートフォンにおいては、表示部の大画面化が要求されている。また、携帯端末装置の強度向上も要求されている。このため、携帯端末装置の筐体には、強度の高い板金が樹脂材料を用いてインサート成形される技術が用いられている。

例えば、特許文献１には、インサート成形技術が用いられたリアケースを有する撮像装置が開示されている。具体的には、リアケースおいて、板金の外周縁に樹脂材料でインサート成形されたモールド部が設けられている。そして、接着剤を用いてガラス板が樹脂材料に接着されている（特許文献１の図７参照）。

特開２０１１−１７１９２４号公報

しかしながら、樹脂材料とガラス板とを接着するためには、特許文献１に示されているように、板金を樹脂材料で覆う必要がある。このように、インサート成形を用いて板金を樹脂材料で覆う場合、樹脂材料に所定の肉厚が必要となる。つまり、筐体の側壁の幅は、インサート成形に必要な樹脂材料の肉厚で決まってしまい、筐体幅をさらに狭めることが難しい。そのため、表示部の狭額縁化を図ることが困難であるという問題がある。

上記課題に鑑み本発明の目的は、携帯端末装置の強度を確保しつつ、狭額縁化を実現できる携帯端末装置を提供することである。

本発明の一態様にかかる携帯端末装置は、筐体本体部と、当該筐体本体部の周囲に設けられた側壁と、を有する筐体と、前記側壁に設けられた表示パネルと、を備え、少なくとも１つの前記側壁は、板金で形成され、前記板金の前記表示パネル側の端部が、前記表示パネルに接着されているものである。

本発明により、携帯端末装置の強度を確保しつつ、狭額縁化を実現できる携帯端末装置を提供することができる。

実施の形態１にかかる携帯端末装置の平面図である。 実施の形態１にかかる携帯端末装置の分解斜視図である。 実施の形態１にかかる携帯端末装置の側壁の断面図である。 比較例にかかる携帯端末装置の額縁幅を説明するための図である。 実施の形態１にかかる携帯端末装置の額縁幅を説明するための図である。 変形例にかかる携帯端末装置の断面図である。 実施の形態２にかかる携帯端末装置の筐体の外観斜視図である。 実施の形態２にかかる突起部の拡大図である。 実施の形態２にかかる突起部の断面図である。 実施の形態２にかかる突起部の断面図である。 実施の形態３にかかる携帯端末装置の外観斜視図である。 実施の形態３にかかる開状態の携帯端末装置の断面図である。

＜実施の形態１＞
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図１は、本実施の形態にかかる携帯端末装置１の正面図である。図２は、携帯端末装置１の分解斜視図である。なお、本実施の形態にかかる携帯端末装置１は、例えばスマートフォン、タブレット型の携帯端末装置、携帯電話、ゲーム機、電子書籍端末などである。

＜携帯端末装置１の全体構成＞
始めに、図１及び図２を参照して、携帯端末装置１の全体構成について説明する。本実施の形態にかかる携帯端末装置１は、筐体１１と、基板１２１と、バッテリ１２２と、液晶部１３と、ディスプレイパネル１４と、レシーバ１５と、近接センサ１６と、を備える。

筐体１１は、基板１２１、バッテリ１２２、液晶部１３、及びディスプレイパネル１４を収容可能な構成である。図２に示すように、筐体１１は、略矩形状の筐体本体部１１１と、側壁１１２ａ〜１１２ｄと、樹脂壁部１１３ａ、１１３ｂと、を備える。側壁１１２ａ〜１１２ｄは、筐体本体部１１１の周囲に設けられている。筐体１１は、筐体本体部１１１上に、基板１２１、バッテリ１２２、液晶部１３、及びディスプレイパネル１４を収容する。筐体本体部１１１及び側壁１１２ａ、１１２ｂは、板金を用いて形成される。

側壁１１２ａ、１１２ｂは、筐体１１の長手方向に延びる側壁である。つまり、側壁１１２ａの反対側の側壁が側壁１１２ｂである。側壁１１２ｃ、１１２ｄは、筐体１１の短手方向に延びる側壁である。つまり、側壁１１２ｃの反対側の側壁が側壁１１２ｄである。側壁１１２ｃ及び側壁１１２ｄは、側壁１１２ａ及び側壁１１２ｂを挟む側壁である。

樹脂壁部１１３ａは、側壁１１２ａの外面に位置する。同様に、樹脂壁部１１３ｂは、側壁１１２ｂの外面に位置する。樹脂壁部１１３ａ、１１３ｂは、板金よりも剛性の低い樹脂で形成された部材である。勿論、樹脂壁部１１３ａ、１１３ｂは、主成分として樹脂材料を含んでいればよく、他の材料が含まれていてもよい。

側壁１１２ａの長手方向において、側壁１１２ａを挟む両端部は樹脂材料で形成される。つまり、側壁１１２ａの長手方向の中央部は（ディスプレイパネル１４に対応する部分）は、板金を用いて形成される。一方、側壁１１２ａの長手方向の両端部は、樹脂材料を用いて形成される。なお、側壁１１２ｂについても同様の構成である。筐体１１は、携帯端末装置１の側壁１１２ｃ、１１２ｄ側の端部に、樹脂材料で形成されたアンテナエリア１１４ａ、１１４ｂを有する。アンテナエリア１１４ａ、１１４ｂは、図示しないアンテナを収容する。つまり、アンテナエリア１１４ａ、１１４ｂの周囲は、アンテナの通信品質に影響を与える金属材料を有していない。そのため、携帯端末装置１は、アンテナの通信品質の低下を抑制できる。

基板１２１は、図示しない回路素子を有する。ここで、回路素子は、例えば携帯端末装置１を駆動するためのプロセッサ、メモリ、通信モジュール、液晶部１３等の集積回路装置等を制御する回路である。バッテリ１２２は、基板１２１や液晶部１３等に電力を供給する。

液晶部１３は、ＬＣＤ（Liquid Crystal Display）であり、基板１２１の制御に基づいて、画像を表示する。ディスプレイパネル１４（表示パネル）は、携帯端末装置１の主面１００ａに位置する。ディスプレイパネル１４は、例えばガラス等で形成される。ディスプレイパネル１４は、タッチセンサ機能を有するタッチパネルであってもよい。アクティブエリア１４１は、液晶部１３が実際に画像を表示する領域である。

携帯端末装置１は、アンテナエリア１１４ａに、レシーバ１５及び近接センサ１６を有する。レシーバ１５は、通話時に通話相手の音声を出力するスピーカである。近接センサ１６は、通話時に物体（例えばユーザの耳等）が携帯端末装置１に近づいたことを検出する。基板１２１は、近接センサ１６が物体の接近を検出した場合、タッチパネルの入力を停止する。

＜側壁１１２ａの詳細構造＞
次に、筐体１１の側壁１１２ａの構造について、図３を参照して詳細に説明する。図３は、図１におけるIII−III断面図である。図３に示すように、筐体本体部１１１上に液晶部１３及びディスプレイパネル１４が位置している。

側壁１１２ａは、板金で形成されている。側壁１１２ａの外側に樹脂壁部１１３ａが設けられている。このとき、板金（側壁１１２ａ）と樹脂壁部１１３ａとは、ナノモールディングテクノロジーを用いて接合される。具体的には、表面に微細な凹凸が形成された板金と樹脂材料とを射出成型することにより、板金と樹脂材料とを一体化する。

筐体本体部１１１の背面（ディスプレイパネル１４とは反対側の面）１１５は、携帯端末装置１の背面である。つまり、携帯端末装置１の背面１１５には、板金（筐体本体部１１１）が露出している。

筐体本体部１１１は、側壁１１２ａと連結している。側壁１１２ａは、筐体本体部１１１からディスプレイパネル１４側に向かって立ち上がっている。また、図示は省略するが、筐体本体部１１１は、側壁１１２ｂとも連結している。側壁１１２ｂは、筐体本体部１１１からディスプレイパネル１４側に向かって立ち上がっている。つまり、筐体本体部１１１と側壁１１２ａ、１１２ｂとは、一枚の板金で一体的に構成されている。

ディスプレイパネル１４は、側壁１１２ａの上面（接着面１７２）に接着剤１７１を用いて接着される。つまり、ディスプレイパネル１４は、板金の端面（接着面１７２）に接着される。より詳細には、板金の端面は、ディスプレイパネル１４の背面１４２（筐体本体部１１１側の面）の端部に接着される。これにより、ディスプレイパネル１４が接着部分よりも外側に飛び出す部分を最小限にすることができ、額縁幅を狭くすることができる。

このとき、上記のように、筐体本体部１１１は一枚の板金のみで形成されている。そのため、強度確保の観点から、板金の厚さは、樹脂材料に覆われている板金に比べて厚い方が好ましい。例えば、板金の厚さは０．４ｍｍ以上であることが好ましい。これにより筐体１１の強度を向上させることができる。加えて、板金の厚みが厚くなることは、言い換えると、接着面１７２の幅が広くなることを意味する。このため、板金を厚くすることにより、強度向上に加えて、接着力向上も図ることができる。

樹脂壁部１１３ａは、接合部１８１と、縁部１８２と、を有する。接合部１８１は、樹脂壁部１１３ａのうち、側壁１１２ａに接合されている部分である。図３においては、破線よりも下側（背面側）に位置する部分が接合部である。縁部１８２は、接合部１８１の上側（主面１００ａ側）に設けられている。図３においては、破線よりも上側に位置する部分が縁部である。縁部１８２の頂面１８３は、ディスプレイパネル１４の表面と略同一の高さである。言い換えると、ディスプレイパネル１４の端部を縁部１８２が覆っている。このため、ディスプレイパネル１４の端部を外力から保護することができる。

筐体１１の厚み方向における接合部１８１の高さは、側壁１１２ａの端面（接着面１７２）よりも低い。つまり、縁部１８２と側壁１１２ａとの間にはクリアランス１７３が設けられている。これにより、ディスプレイパネル１４と側壁１１２ａとの接着時に、余分な接着剤１７１がクリアランス１７３に押し出される。したがって、携帯端末装置１は、必要以上の量の接着剤１７１が塗布されても、余分な接着剤１７１をクリアランス１７３へ逃がすことができる。このため、製造者は、接着工程において、接着に必要な量よりも多い量の接着剤１７１を接着面１７２に塗布できる。その結果、ディスプレイパネル１４と側壁１１２ａとが、十分な接着力で接着される。

側壁１１２ａの内側には、樹脂材料は設けられていない。つまり、液晶部１３の端面１８４と、側壁１１２ａの内面１８５とが対向している。これは、本実施の形態においては、ナノモールディングテクノロジーを用いて、板金と樹脂材料とを一体化しているため、板金を樹脂材料で挟み込むように覆う必要がないからである。このため、液晶部１３と側壁１１２ａとの間の距離を狭くすることができる。勿論、液晶部１３と側壁１１２ａとの間に樹脂材料等の他の部材が介在してもよい。

＜比較例との比較＞
ここで、本実施の形態にかかる携帯端末装置１の表示部の額縁と、比較例にかかる携帯端末装置の表示部の額縁と、の構成の違いについて説明する。図４は、比較例にかかる携帯端末装置の額縁幅を説明するための図である。図５は、本実施の形態にかかる携帯端末装置１の額縁幅を説明するための図である。図４は、図３に示した断面図に対応する比較例の断面図である。図５は、図３に示した断面図と同様の図である。なお、図４に示す構成は、本発明の特徴を説明するための比較例であって、公知技術を開示するものではない。

まず、比較例にかかる携帯端末装置の額縁幅について説明する。ここで、額縁幅とは、ディスプレイパネルにおいて画像が表示される領域（アクティブエリア）の端から、携帯端末装置の側面までの距離を意味する。つまり、図４におけるＬ１の距離である。なお、アクティブエリアの端は、例えば、ＬＣＤの偏光板の端部を意味する。

ここで、額縁幅Ｌ１は、幅ａ１、幅ｂ１、幅ｃ１、幅ｄ１、及び幅ｅ１の合計の長さである。幅ａ１は、アクティブエリアの端から液晶部９３の端部までの距離である。幅ｂ１は、液晶部９３から樹脂壁部９１３ａまでの距離である。つまり、幅ｂ１は、液晶部９３と樹脂壁部９１３ａとの間のクリアランスである。なお、比較例においては、樹脂壁部９１３ａで板金を挟むように覆うことにより、樹脂材料と板金とを一体化している。このため、側壁９１２ａ（板金）と液晶部９３とは対向しておらず、板金と液晶部９３との間に樹脂材料（樹脂壁部９１３ａ）が設けられている。幅ｃ１は、クリアランスからディスプレイパネル９４の端部までの距離である。幅ｄ１は、ディスプレイパネル９４の端部から樹脂壁部９１３ａ（縁部９８２）までの距離である。つまり、幅ｄ１は、ディスプレイパネル９４と樹脂壁部９１３ａ（縁部９８２）との間のクリアランスである。幅ｅ１は、クリアランスから携帯端末装置の外面までの距離である。つまり、幅ｅ１は、縁部９８２の幅である。

これに対して、本実施の形態にかかる携帯端末装置１の額縁幅について説明する。携帯端末装置１の額縁幅は、図５におけるＬ２の距離である。

ここで、額縁幅Ｌ２は、幅ａ２、幅ｂ２、幅ｃ２、幅ｄ２、及び幅ｅ２の合計の長さである。幅ａ２は、アクティブエリアの端から液晶部１３の端部までの距離である。幅ｂ２は、液晶部１３から側壁１１２ａまでの距離である。つまり、幅ｂ２は、液晶部１３と側壁１１２ａとの間のクリアランスである。幅ｃ２は、クリアランスからディスプレイパネル１４の端部までの距離である。幅ｄ２は、ディスプレイパネル１４の端部から樹脂壁部１１３ａ（縁部１８２）までの距離である。つまり、幅ｄ２は、ディスプレイパネル１４と樹脂壁部１１３ａ（縁部１８２）との間のクリアランスである。幅ｅ２は、クリアランスから携帯端末装置１の外面までの距離である。つまり、幅ｅ２は、縁部１８２の幅である。

比較例にかかる携帯端末装置の額縁幅Ｌ１と本実施の形態にかかる携帯端末装置１の額縁幅Ｌ２とを比較する。両者で共通する幅は、アクティブエリアの端から液晶部の端部までの距離（幅ａ１、ａ２）と、液晶部と側壁との間のクリアランスの距離（幅ｂ１、ｂ２）と、ディスプレイパネルと樹脂壁部との間のクリアランスの幅（幅ｄ１、ｄ２）と、クリアランスから携帯端末装置の外面までの距離（幅ｅ１、ｅ２）である。一方、両者で異なる幅は、クリアランスからディスプレイパネルの端部までの距離（幅ｃ１、ｃ２）である。

比較例にかかる携帯端末装置においては、樹脂材料とディスプレイパネル９４とが接着されており、樹脂材料が板金を覆っているため、板金の内側にも樹脂材料が必要となる。そのため、板金の内側に位置する樹脂材料の幅と板金の厚さとが、幅ｃ１に含まれる。したがって、接着面９７２が必要以上に広くなってしまう。

これに対して、本実施の形態にかかる携帯端末装置１においては、側壁１１２ａの端面がディスプレイパネル１４に接着されており、側壁１１２ａが樹脂材料で覆われていない。つまり、携帯端末装置１においては、側壁１１２ａの内側に樹脂材料を設ける必要がない。そのため、比較例にかかる側壁９１２ａの内側の樹脂材料の幅だけ額縁幅を狭くすることができる。つまり、携帯端末装置１は、幅ｃ２を幅ｃ１よりも狭くすることができる。その結果、本実施の形態にかかる携帯端末装置１は、図４に示した比較例にかかる携帯端末装置よりも狭額縁を実現できる。

また、携帯端末装置１においては、側壁１１２ａの端部がディスプレイパネル１４の背面に接着されている。つまり、側壁１１２ａがディスプレイパネル１４の直下まで立ち上がっている。そのため、図５に示した携帯端末装置１の側壁１１２ａは、図４に示した側壁９１２ａの端部が樹脂材料で覆われる構成に比べて、板金部分が多く、側壁の強度を向上させることができる。

以上のように、本実施の形態にかかる携帯端末装置１は、側壁１１２ａ（板金）の端部とディスプレイパネル１４とが直接接着されている。つまり、側壁１１２ａ（板金）の端部とディスプレイパネル１４とは、樹脂材料を介さずに接着されている。そのため、側壁１１２ａの端部は樹脂材料で覆われない。したがって、側壁１１２ａの内側に樹脂材料を設ける必要がなく、液晶部１３と側壁１１２ａとの距離を狭くすることができる。また、側壁１１２ａに板金を用いているため、筐体１１の強度も確保できる。その結果、本実施の形態にかかる携帯端末装置１は、携帯端末装置の強度を確保しつつ、狭額縁化を実現できる。

＜変形例＞
本実施の形態の変形例について説明する。変形例にかかる携帯端末装置の側壁の断面図を図６に示す。なお、図６に示す断面図は、図３に示した断面図に対応する図である。図６に示した携帯端末装置の筐体においては、筐体本体部の板金の厚さよりも側壁の板金の厚さの方が厚い。なお、その他の構成については図３に示した携帯端末装置１と同様であるので、説明を適宜省略する。

変形例にかかる携帯端末装置の筐体は、背面用板金２１１と、側壁用板金２１２と、を有する。背面用板金２１１の厚さは、側壁用板金２１２の厚さよりも薄い。背面用板金２１１の端部は、背面からディスプレイパネル１４に向かって立ち上がっている。側壁用板金２１２は、背面用板金２１１の立ち上がり部分の外側に固定されている。このとき、背面用板金２１１と側壁用板金２１２とは、溶接等で一体化される。なお、背面用板金２１１と側壁用板金２１２とを別板金で構成しなくてもよい。例えば、一枚の板金を鍛造することにより、背面の厚さを側壁の厚さよりも薄くしてもよい。

このような構成により、筐体本体部に位置する板金（背面用板金２１１）を薄くすることができる。そのため、携帯端末装置の薄型化を図ることができる。また、側壁に位置する板金（側壁用板金２１２）を厚くすることにより、側壁の強度を高めると共に、接着面の幅を十分に確保することができる。

＜実施の形態２＞
本発明にかかる実施の形態２について説明する。本実施の形態にかかる携帯端末装置２の筐体３１の斜視図を図７に示す。筐体３１は、突起部３２を有する。突起部３２は、側壁１１２ａ、１１２ｂ、及びディスプレイパネル１４の四隅に対応する位置に設けられている。なお、その他の構成については筐体１１と同様であるので、説明を適宜省略する。

図８〜図１０を参照して突起部３２の詳細な構成について説明する。図８は、突起部３２の拡大斜視図である。図８に示した突起部３２は、図７の破線で囲まれた部分である。図９は、図８のIX−IX断面図である。図１０は、図８のX−X断面図である。なお、図１０においては、筐体３１に加えて、液晶部１３、ディスプレイパネル１４、及び樹脂壁部１１３ａ等の構成も示している。

突起部３２は、樹脂材料を用いて形成されている。図９に示すように、側壁１１２ａは、筐体３１の厚み方向に凹んだ凹部３３を有する。そして、突起部３２は、凹部３３に嵌合するように設けられている。筐体３１の厚み方向において、突起部３２の頂面３２１の高さは、側壁１１２ａのディスプレイパネル１４側の端面１７２の高さよりも高い。言い換えると、突起部３２は、側壁１１２ａの端面１７２よりも、ディスプレイパネル１４側に突出している。なお、側壁１１２ａの下側には、樹脂壁部１１３ａの下側部分が位置している。

また、図１０に示すように、突起部３２の頂面３２１は、接着剤１７４を用いてディスプレイパネル１４に接着される。なお、実施の形態１と同様に、側壁１１２ａの端面１７２も接着剤１７１を用いてディスプレイパネル１４に接着される（図３参照）。上記の通り、突起部３２は、側壁１１２ａの端面１７２よりも、ディスプレイパネル１４側に突出しているため、ディスプレイパネル１４の搭載時には、ディスプレイパネル１４は、接着剤１７４を介して、突起部３２に当接する。このため、突起部３２とディスプレイパネル１４との間の接着剤１７４は押しつぶされる。したがって、筐体３１の厚み方向において、突起部３２とディスプレイパネル１４との間の接着剤１７４の厚みよりも、側壁１１２ａとディスプレイパネル１４との間の接着剤１７１の厚みの方が厚い（図３及び図１０参照）。なお、突起部３２とディスプレイパネル１４との間にも接着剤１７４を塗布することにより、防水性を向上させることができる。

以上のように、本実施の形態にかかる携帯端末装置２の構成によれば、筐体３１は、側壁１１２ａ、１１２ｂに突起部３２を有する。突起部３２は、側壁１１２ａ、１１２ｂよりもディスプレイパネル１４側に突出している。このため、ディスプレイパネル１４が接着剤１７４を介して突起部３２に当接している。したがって、携帯端末装置２の落下時等に、ディスプレイパネル１４が外力を受けた場合、ディスプレイパネル１４の突起部３２に当接している部分に負荷（衝撃）がかかる。突起部３２は板金よりも剛性の低い樹脂材料を用いて形成されているため、落下時等にディスプレイパネル１４が受ける負荷（衝撃）を軽減することができる。その結果、ディスプレイパネル１４の破損や故障等を回避することができる。なお、突起部３２の主成分は樹脂材料に限られず、突起部３２の主成分は、板金よりも剛性の低い材料であればよい。

また、突起部３２をディスプレイパネル１４に負荷（衝撃）が加わりやすい部分に配置することにより、ディスプレイパネル１４にかかる負荷を効果的に軽減することができる。負荷がかかりやすい部分とは、例えば、側壁１１２ａ、１１２ｂの長手方向中央部や、ディスプレイパネル１４の四隅等である。折り畳み携帯端末装置の場合は、閉状態（折り畳み状態）において、ディスプレイパネル１４が他の筐体と接触または嵌合する部分に負荷がかかりやすい。

さらに、側壁１１２ａ、１１２ｂとディスプレイパネル１４との間の接着剤は、突起部３２とディスプレイパネル１４との間の接着剤より厚くなる。そのため、接着剤が緩衝剤として働き、ディスプレイパネル１４が側壁１１２ａ、１１２ｂから受ける衝撃を軽減することができる。

なお、筐体３１が突起部３２を有していない場合、接着剤塗布後にディスプレイパネル１４を載せる際に、接着剤がまだ固まっておらず、ディスプレイパネル１４の重みで接着剤がつぶれてしまう恐れがある。接着剤がつぶれてしまうと、ディスプレイパネル１４が沈み込んでしまい、規定の位置にディスプレイパネル１４を配置することができない。また、ディスプレイパネル１４の沈み込みを懸念して、接着剤の量を増やすと、増やしすぎた場合に、ディスプレイパネル１４の位置が規定の位置よりも浮いてしまう。

しかしながら、携帯端末装置２の構成によれば、接着剤を介して突起部３２にディスプレイパネル１４が当接することにより、筐体３１の厚み方向におけるディスプレイパネル１４の位置決めを精度よく行うことができる。

＜実施の形態３＞
本発明にかかる実施の形態３について説明する。本実施の形態にかかる携帯端末装置３の外観斜視図を図１１に示す。携帯端末装置３は、第１の筐体１１と、第２の筐体４１と、ヒンジ３０と、を備える。

＜携帯端末装置３の全体構成＞
第１の筐体１１は、上述した実施の形態１にかかる携帯端末装置１に対応する。つまり、第１の筐体１１は、ディスプレイパネル１４を有する。そして、第１の筐体１１は、側壁の端部にディスプレイパネル１４が接着されている。なお、第１の筐体１１は、基板及びバッテリを有していない点で、上述した携帯端末装置１とは異なる。

一方、第２の筐体４１は、上部筐体４１ａと、下部筐体４１ｂと、を備える。上部筐体４１ａは、第１の筐体１１と同様の構成である。つまり、上部筐体４１ａは、主面４００ａにディスプレイパネル４４を有する。そして、上部筐体４１ａは、板金で形成された側壁を有する。当該側壁の端部がディスプレイパネル４４に接着されている。さらに、上部筐体４１ａは、カメラ４２及びフラッシュ４３を有する。

第２の筐体４１は、上部筐体４１ａのディスプレイパネル４４とは反対側の面に、下部筐体４１ｂを有する。下部筐体４１ｂは、上部筐体４１ａと一体的に構成されており、図示しない基板及びバッテリを収容する。

ヒンジ３０（連結部）は、第１の筐体１１と第２の筐体４１とを開閉可能に連結する。なお、図１１は、携帯端末装置３の開状態を示している。ヒンジ３０は、第１の筐体１１と上部筐体４１ａとを回転軸を中心に開閉可能に連結する。言い換えると、ヒンジ３０は、携帯端末装置３が閉状態（第１の状態）から開状態（第２の状態）へ、または、開状態（第２の状態）から閉状態（第１の状態）へと変化可能に、第１の筐体１１と上部筐体４１ａとを連結する。また、ヒンジ３０は、閉状態において第１の筐体１１のディスプレイパネル１４と上部筐体４１ａのディスプレイパネル４４とをそれぞれ外側に向けて連結する。言い換えると、ヒンジ３０は、閉状態において、ディスプレイパネル１４とディスプレイパネル４４とが反対方向を向くように、第１の筐体１１と上部筐体４１ａとを連結する。また、図１１に示す開状態においては、ディスプレイパネル１４とディスプレイパネル４４とは、略同一面を形成するように配置される。なお、ヒンジ３０は、閉状態における第１の筐体１１及び上部筐体４１ａを保持し、開状態における第１の筐体１１及び上部筐体４１ａを保持する。

＜連結部分の詳細構造＞
次に、第１の筐体１１と第２の筐体４１との連結部分の詳細構造について説明する。図１２は、図１１のXII−XII断面図である。第１の筐体１１の構成は、図３に示した構成と同様であるため、説明を省略する。また、上部筐体４１ａの構成も、第１の筐体１１の構成と同様である。つまり、上部筐体４１ａが、液晶部４５及びディスプレイパネル４４を収容する。また、第１の筐体１１側の側壁４１２ａの頂面４７２には、接着剤１７１を用いてディスプレイパネル４４が接着されている。

上述したように、携帯端末装置３は、側壁１１２ａの端部にディスプレイパネル１４を接着することにより、額縁を狭くすることができる。同様に、携帯端末装置３は、上部筐体４１ａの側壁４１２ａの端部にもディスプレイパネル４４が接着されているため、上部筐体４１ａの額縁を狭くすることができる。したがって、各筐体の対向する額縁は狭くなっている。

ディスプレイパネル１４のアクティブエリアの端からディスプレイパネル４４のアクティブエリアの端までの距離（以下、画面間距離と称す）について説明する。図１２において、距離Ｌ３０が、画面間距離である。距離Ｌ３０は、距離Ｌ２１、Ｌ２２、Ｌ２３の合計の距離である。ここで、距離Ｌ２１は、第１の筐体１１におけるアクティブエリアの端から第１の筐体１１の側面までの距離である。また、距離Ｌ２２は、第２の筐体４１におけるアクティブエリアの端から上部筐体４１ａの側面までの距離である。また、距離Ｌ２３は、第１の筐体１１と上部筐体４１ａとの間のクリアランスの幅である。それぞれの筐体において、側壁（板金）の端部がディスプレイパネルに接着されているため、実施の形態１で説明したように、狭額縁を実現する。その結果、携帯端末装置３は、距離Ｌ３０も狭くすることができ、画面間距離を短くすることができる。

なお、図１２に示す断面図においては、ヒンジの図示を省略しているため、第１の筐体１１と上部筐体４１ａとは連結されていないように見えるが、第１の筐体１１及び上部筐体４１ａの長手方向の他の断面において、ヒンジが第１の筐体１１と上部筐体４１ａとを連結している。

以上のように、本実施の形態にかかる携帯端末装置３は、第１の筐体１１と第２の筐体４１とを備える。また、第１の筐体１１の第２の筐体４１側の側壁１１２ａ（板金）の端部は、ディスプレイパネル１４に接着されている。同様に、第２の筐体４１の第１の筐体１１側の側壁４１２ａ（板金）の端部は、ディスプレイパネル４４に接着されている。そのため、携帯端末装置３は、それぞれの表示部の額縁の幅を狭くすることができる。したがって、画面間距離が短くなる。その結果、ユーザが、第１の筐体１１の表示部と第２の筐体４１の表示部とを一つの大画面として利用しても、表示される動画（または画像）を違和感なく視聴することができる。

また、本実施の形態においては、ヒンジ３０が、第１の筐体１１と第２の筐体４１とを開閉可能に連結している。そのため、携帯端末装置３は、携帯時には閉状態となることにより小型化を実現しつつ、動画等の視聴時には２つの表示部を用いて大画面化を実現できる。

以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。

この出願は、２０１２年１１月１９日に出願された日本出願特願２０１２−２５３４３３を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

１〜３ 携帯端末装置
１１、３１、４１ 筐体
１３、４５ 液晶部
１４、４４ ディスプレイパネル
１５ レシーバ
１６ 近接センサ
３０ ヒンジ
３２ 突起部
４２ カメラ
４３ フラッシュ
１１１、筐体本体部
１１２ａ〜１１２ｄ、４１２ａ 側壁
１１３ａ、１１３ｂ 樹脂壁部
１１４ａ、１１４ｂ アンテナエリア
１２１ 基板
１２２ バッテリ
１４１ アクティブエリア
１７１、１７４ 接着剤

Claims (12)

1. 筐体本体部と、当該筐体本体部の周囲に設けられた側壁と、を有する筐体と、
   前記側壁に設けられた表示パネルと、を備え、
   少なくとも１つの前記側壁は、板金で形成され、
   前記板金の前記表示パネル側の端部が、前記表示パネルに接着されている携帯端末装置。
2. 前記板金の前記表示パネル側の端面が、前記表示パネルの前記筐体本体部側の面に接着されている請求項１に記載の携帯端末装置。
3. 前記筐体本体部は、前記板金を用いて前記側壁と一体的に形成されている請求項１または２に記載の携帯端末装置。
4. 前記筐体に収容された液晶部をさらに備え、
   前記液晶部の端部と前記板金の内面とが対向している請求項１〜３のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
5. 前記筐体本体部の前記板金の厚みは、前記側壁の前記板金の厚みよりも薄い請求項４に記載の携帯端末装置。
6. 前記筐体は、前記板金の前記表示パネル側の端部に、前記板金よりも剛性の低い部材を有し、
   前記筐体の厚み方向において、前記部材の頂面の高さは、前記板金の前記表示パネルとの接着面の高さよりも高い請求項１〜５のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
7. 前記部材の頂面に前記表示パネルが接着されている請求項６に記載の携帯端末装置。
8. 前記部材は、前記側壁の長手方向の中央部に設けられている請求項６または７に記載の携帯端末装置。
9. 前記部材は、前記側壁のうち、前記表示パネルの四隅に対応する位置に設けられている請求項６〜８のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
10. 前記部材は、樹脂材料を主成分とする請求項６〜９のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
11. 請求項１〜１０のいずれか一項に記載の携帯端末装置を少なくとも２つ備え、
    一方の前記携帯端末装置の前記側壁側の端部と、他方の前記携帯端末装置の前記側壁側の端部と、を連結する連結部を備える携帯端末装置。
12. 前記連結部は、一方の前記携帯端末装置と他方の前記携帯端末装置とを回転軸を中心に連結し、両方の前記携帯端末装置が少なくとも第１の状態において、それぞれの前記携帯端末装置の前記表示パネルを外側に向けて連結する請求項１１に記載の携帯端末装置。

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