JPWO2014061701A1 - 高周波ナイフ - Google Patents

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Abstract

高周波ナイフ(1)は、シース(10)、操作ワイヤ(20)及び電極部(25)を有する。シース(10)の管路(10a)内に操作ワイヤ(20)が挿通される。操作ワイヤ(20)の先端に電極部(25)が設けられる。電極部(25)は、棒状電極(26)及び大径部(27)を有する。大径部(27)は、電気絶縁性であり、棒状電極(26)の先端部に設けられる。大径部(27)はガイド孔(28)を有する。シース(10)に対して操作ワイヤ(20)が基端側に引っ張られると、大径部(27)の基端面(27b)がシース(10)の先端に接触する。すると、管路(10a)は絶縁チップ(15)の透孔(16)を介してガイド孔(28)につながる。この状態において、シリンジ(D)で管路(10a)に生理食塩水が供給されると、生理食塩水はガイド孔(28)を通じて大径部(27)の前方に噴射される。

Description

本発明は、生体組織などを切除するための高周波ナイフに関する。
本願は、2012年10月17日に、日本に出願された特願2012−229756号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、経内視鏡的に粘膜などの生体組織を切除する処置が行われている。このような切除処置を行うために、例えば、特許文献1に記載された高周波ナイフが知られている。
この高周波ナイフでは、可撓管の先端には、ストッパ部材が連結されている。可撓管内に挿通された操作ワイヤの先端には、電極用ナイフが連結されている。電極用ナイフは、導電性材料で形成した比較的細い直線状の線材で構成されている。この電極用ナイフの先端には、電極用ナイフの外径よりも大きい外径を有するチップ(大径部)が設けられている。電極用ナイフにチップを設けることで、電極用ナイフの先端が意図せずに組織に接触したときに組織が傷つくことが抑制される。
可撓管に対して操作ワイヤを先端側に移動させた(押し込んだ)状態で、操作ワイヤを通して高周波電圧を印加することで、電極用ナイフに接触する組織を切開することができる。
このような大径のチップを備える高周波ナイフにおいて、切開する際の出血を洗浄する構成をさらに備える高周波ナイフとして、特許文献2に開示された高周波ナイフが知られている。この高周波ナイフでは、シースの基端部に設けられたコックに、シリンジが着脱可能である。シースの先端には、リング状の絶縁チップ(支持部材)が連結されている。絶縁チップには、摺動孔と、摺動孔の周囲に配置されるとともに、シースの内部空間に連通する一対の送液用開口部が形成されている。
シースの内部には、導電性の操作ワイヤが軸方向に移動自在に挿通されている。操作ワイヤの先端には、棒状電極部を介して板状電極部(大径部)が連結されている。
このように構成された高周波ナイフは、内視鏡のチャンネルを通して体腔内に導入した後で、シースに対して操作ワイヤを押し込んで棒状電極部を先端側に移動させ、棒状電極部をシースの先端から突出させた状態で高周波電圧を印加することで組織の切開を行う。切開の途中で切開部位から出血したときには、棒状電極部を突出させた状態で、コックに取り付けたシリンジから生理食塩水(流体)をシースの内部空間に注入する。これにより、注入された生理食塩水は送液用開口部から前方に噴射され、出血部分を洗浄することができる。
一方で、患者の体内や、内視鏡のチャンネル内などにおいて高周波ナイフを移動させるときには、可撓管に対して操作ワイヤを基端側に移動させ(引き戻し)、棒状電極部を露出させない状態で移動させている。
日本国特許第3655664号公報 日本国特許第4315725号公報
しかしながら、特許文献2に開示された高周波ナイフでは、以下のような問題がある。すなわち、操作ワイヤを押し込んだ状態で流体を噴射すると、流体が板状電極部にぶつかり前方に送液しにくくなる。そこで、操作ワイヤを引き戻した状態で流体を噴射することになるが、引き戻したときの絶縁チップを位置決めするために、絶縁チップに板状電極部を当接させる。このとき、板状電極部は送液用開口部を塞ぐように配されるため、操作ワイヤを引き戻した状態での流体の噴射が妨げられる。
前述した高周波ナイフによる組織の切開では、切除すべき組織の下部の粘膜下層に注射針などにより生理食塩水を注入して、その組織を隆起させる場合がある。注入した生理食塩水は、時間の経過とともに周辺部に移動してしまい組織が隆起する高さが低くなる。この場合、粘膜下層に生理食塩水を追加して注入(追加局注)する必要があるが、特許文献2の高周波ナイフを追加局注に用いると、操作ワイヤを押し込んだ状態および引き戻した状態のいずれにおいても板状電極部により前方に送液しにくい。
また、追加局注するのに、この特許文献2の高周波ナイフに代えて一般的な注射針を用いるためには、以下の手順を行う必要がある。すなわち、内視鏡のチャンネルからこの高周波ナイフを一度引き抜き、このチャンネルを通じて経内視鏡的に注射針を体腔内に導入する。注射針を用いて組織の粘膜下層に生理食塩水を追加局注する。チャンネルから注射針を引き抜き、このチャンネルを通じて再び高周波ナイフを導入する。このように、注射針で追加局注するには、高周波ナイフおよび注射針を何度も入れ替える必要があり、処置が迅速に行えず時間がかかる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、操作ワイヤを引き戻して支持部材に大径部を当接させて位置決めしたときに、流体の噴射に大径部が障害にならない高周波ナイフを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第1の態様の高周波ナイフは、電気絶縁性および可撓性を有し、内部に設けられた管路に流体を供給する送液手段が着脱可能とされたシースと、前記シースの先端部の内周面に設けられ、電気絶縁性を有する支持部材と、前記シースの前記管路内に軸線方向に進退可能に挿通された操作ワイヤと、前記操作ワイヤの先端部に設けられた電極部と、を備え、前記支持部材には、前記支持部材を前記軸線方向に貫通し、前記支持部材の先端面に形成された開口および前記管路に連通する透孔が形成され、前記電極部は、前記軸線方向に延設されるとともに基端部が前記操作ワイヤに電気的に接続された棒状電極と、前記棒状電極の先端部に設けられ前記棒状電極よりも大きい外径を有する大径部と、を有し、前記シースに対して前記操作ワイヤを基端側に移動させて、前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記開口の少なくとも一部は塞がれない。
本発明の第2の態様によれば、上記第1の態様の高周波ナイフにおいて、前記棒状電極は前記透孔に挿通されるともに、前記棒状電極と前記支持部材との間に隙間が形成され、前記大径部には、前記軸線方向に延びて前記大径部を貫通するガイド孔が形成され、前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記透孔と前記ガイド孔とが連通してもよい。
本発明の第3の態様によれば、上記第2の態様の高周波ナイフにおいて、前記透孔は、前記支持部材における先端側に形成され、前記支持部材の先端面に達する大径孔部と、前記大径孔部の基端側において、前記前記大径孔部に連通するとともに前記大径孔部よりも内径が小さく形成された小径孔部と、を有し、前記支持部材に前記大径部を当接させて、前記軸線方向に見たときに、前記ガイド孔は前記大径孔部の外縁の内部に配置されることがより好ましい。
本発明の第4の態様によれば、上記第2の態様の高周波ナイフにおいて、前記シースの先端は、前記支持部材よりも先端側に延び、前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記シースの前記先端部は前記大径部の基端部を覆っていてもよい。
本発明の第5の態様によれば、上記第2の態様の高周波ナイフにおいて、前記大径部は、電気絶縁性を有していてもよい。
本発明の第6の態様によれば、上記第2の態様の高周波ナイフにおいて、前記大径部の基端面は、前記軸線方向に直交するように平坦に形成され、前記大径部の前記基端面に形成され、前記棒状電極に電気的に接続された補助電極を備えていてもよい。
本発明の第7の態様によれば、上記第6の態様の高周波ナイフにおいて、前記補助電極は、前記シースの径方向に延びるように形成されていてもよい。
本発明の第8の態様によれば、上記第7の態様の高周波ナイフにおいて、前記補助電極を複数備え、複数の前記補助電極は、前記シースの周方向に互いに間隔を開けて配置され、前記軸線方向に見たときに、前記ガイド孔は、前記周方向に隣り合う一対の前記補助電極の間に設けられていることがより好ましい。
本発明の第9の態様によれば、上記第6の態様の高周波ナイフにおいて、前記補助電極には、前記軸線方向に貫通孔が形成され、前記貫通孔は、前記ガイド孔に連通していてもよい。
本発明の第10の態様によれば、上記第1の態様の高周波ナイフにおいて、前記支持部材には、前記支持部材を前記軸線方向に貫通するとともに前記管路に連通し、前記軸線方向に見たときに前記透孔とは位置をずらすように設けられた第二の透孔が形成され、前記棒状電極は前記第二の透孔に挿通されていてもよい。
本発明の第11の態様によれば、上記第10の態様の高周波ナイフにおいて、前記支持部材の先端部の側面には側面側開口が形成され、前記側面側開口は前記開口と連通していてもよい。
本発明の第12の態様によれば、上記第10の態様の高周波ナイフにおいて、前記大径部の外径は、前記支持部材の外径よりも小さくてもよい。
本発明の第13の態様によれば、上記第10の態様の高周波ナイフにおいて、前記シースの先端は、前記支持部材よりも先端側に延び、前記シースの内径は、前記電極部の外径よりも大きく形成されていてもよい。
本発明の第14の態様によれば、上記第13の態様の高周波ナイフにおいて、前記軸線方向に見たときに、前記管路の先端部と前記透孔とは少なくとも一部が重なるように形成されていてもよい。
本発明の第15の態様によれば、上記第14の態様の高周波ナイフにおいて、前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記大径部は前記第二の透孔を塞いでもよい。
本発明の第16の態様によれば、上記第10の態様の高周波ナイフにおいて、前記大径部は、電気絶縁性を有していてもよい。
上記の高周波ナイフによれば、操作ワイヤを引き戻して支持部材に大径部を当接させて位置決めしたときに、流体の噴射に大径部が障害にならない。また、追加局注の処置を迅速に行うことができる。
本発明の第1実施形態の高周波ナイフを押し込み状態にしたときの一部を破断した側面図である。 同高周波ナイフの大径部の正面図である。 図1中の切断線A1−A1の断面図である。 同高周波ナイフを引き戻し状態にしたときの先端側の側面の断面図である。 図4中の切断線A2−A2の断面図である。 同高周波ナイフを用いた手技を説明図であり、粘膜の一部に穴を開けたときの状態を示す図である。 同高周波ナイフを用いた手技を説明図であり、粘膜の穴に電極部を差し入れた状態を示す図である。 同高周波ナイフを用いた手技を説明図であり、電極部を横方向に動かして切開する状態を示す図である。 同高周波ナイフを用いた手技を説明図であり、電極部を縦方向に動かして切開する状態を示す図である。 同高周波ナイフを用いた手技を説明図であり、組織の切り口から血液が流れ出した状態を示す図である。 同高周波ナイフを用いた手技を説明図であり、流れ出した血液を洗い流す状態を示す図である。 同高周波ナイフを用いた手技を説明図であり、粘膜下層に生理食塩水を追加して注入する状態を示す図である。 本発明の第1実施形態の変形例の高周波ナイフにおける大径部の正面図である。 同大径部の背面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の高周波ナイフにおける先端部の側面図である。 図15中の切断線A3−A3の断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の高周波ナイフにおける先端部の側面図である。 図17中の切断線A4−A4の断面図である。 図17中の切断線A5−A5の断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の高周波ナイフにおける先端部の側面図である。 図20中の切断線A6−A6の断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の高周波ナイフにおける先端部の側面図である。 図22中の切断線A7−A7の断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の高周波ナイフを押し込み状態にしたときの先端部の側面図である。 図24中の切断線A8−A8の断面図である。 同高周波ナイフを引き戻し状態にしたときの先端部の側面の断面図である。 本発明の第2実施形態の高周波ナイフを押し込み状態にしたときの先端部の側面の断面図である。 図27中の切断線A11−A11の断面図である。 同高周波ナイフを引き戻し状態にしたときの先端部の側面の断面図である。 同高周波ナイフを引き戻し状態にしたときの正面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る高周波ナイフの第1実施形態を、図1から図26を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の高周波ナイフ1は、シース10と、シース10の先端部の内周面に設けられた絶縁チップ(支持部材)15と、シース10にシース10の軸線C1方向に進退可能に挿通された操作ワイヤ20と、操作ワイヤ20の先端部に設けられた電極部25とを備えている。
シース10は、内視鏡のチャンネル(図示せず)内を挿通可能な外径および可撓性、さらに電気的な絶縁性を有している。シース10は、密巻きコイル11と、密巻きコイル11の外周面を覆う絶縁チューブ12と、密巻きコイル11の先端部の内周面に固定されたストッパ部材13とを有している。
密巻きコイル11は、例えば、平板状のコイルを軸線C1方向に隙間なく巻回することにより構成されている。密巻きコイル11は、シース10が内視鏡のチャンネル内を挿通した状態で内視鏡の挿入部の形状変化に合わせて容易に形状を変化させることが可能な可撓性を有する。
絶縁チューブ12は、例えばテトラフルオロエチレン材などの耐熱性や可撓性を有する樹脂材によって形成されている。絶縁チューブ12の外径は、内視鏡のチャンネル内を挿通可能な外径に形成されている。
ストッパ部材13は、絶縁性を有する材料で筒状に形成されている。ストッパ部材13の先端部には、肉厚をストッパ部材13基端部よりも、シース10の径方向内方側に厚くした肉厚部13aが形成されている。
密巻きコイル11とストッパ部材13との連結部の内周面および外周面は、それぞれ互いにほぼ面一に形成されている。
この肉厚部13aよりも先端側であって絶縁チューブ12の内周面には、前述の絶縁チップ15が固定されている。絶縁チップ15よりも先端側に絶縁チューブ12の先端が延びて配されるように、絶縁チップ15は絶縁チューブ12及びストッパ部材13に固定されている。絶縁チップ15は、略円柱状に形成され、絶縁チップ15を軸線C1方向に貫通し、かつ、絶縁チップ15の先端面に形成された開口15a、およびシース10の管路10aにそれぞれ連通する透孔16が形成されている。
透孔16は、絶縁チップ15における先端側に形成され、絶縁チップ15の先端面に達する大径孔部16aと、大径孔部16aの基端側において、大径孔部16aに連通するとともに大径孔部16aよりも内径が小さく形成された小径孔部16bとを有している。この例では、大径孔部16aおよび小径孔部16bは、それぞれ軸線C1上に形成されている。小径孔部16bは、絶縁チップ15の基端面に達している。
絶縁チップ15は、セラミックス材など、耐熱性および電気的な絶縁性を有する材料で形成されていることが好ましい。小径孔部16bの内周面は、肉厚部13aの内周面と略面一に形成されている。
シース10の基端部には、管路10aに連通する注入口17aが形成された送液口金17が取り付けられている。注入口17aには、シリンジ(送液手段)Dが着脱可能である。シリンジDのシリンジ本体D1には、不図示の生理食塩水(流体)が収容されている。注入口17aにシリンジ本体D1を取り付けた状態で、シリンジ本体D1に対してプランジャD2を押し込むことで、注入口17aを通して管路10aに生理食塩水を供給することができる。
操作ワイヤ20は、導電性を有する金属を好適に用いることができる。
電極部25は、軸線C1方向に延設されるとともに基端部が操作ワイヤ20の先端部に電気的に接続された棒状電極26と、棒状電極26の先端部に設けられた大径部27とを有している。
棒状電極26は、生体適合性および導電性を有するステンレスなどの金属で形成されている。棒状電極26が、透孔16およびストッパ部材13に進退可能に挿通されるとともに、小径孔部16bおよびストッパ部材13と棒状電極26との間に隙間Sが形成されるように、棒状電極26の外径が設定されている。棒状電極26と操作ワイヤ20との接続部における外周面には、導電性を有する材料で管状に形成されたストッパ受部21が取り付けられている。ストッパ受部21の外径は、小径孔部16bの内径よりも大きく設定されている。
後述するように、ストッパ部材13にストッパ受部21を当接させたときに管路10aが軸線C1方向の中間部で封止されないように、ストッパ受部21の先端部の外周面には傾斜部21aが形成されている。
大径部27は、略円柱状に形成されている。
大径部27は、先端側に向かって凸となる曲面状に形成された先端面27aと、軸線C1方向に直交するように平坦に形成された基端面27bとを有している。基端面27bの縁部には、先端側に向かうほど拡径するように面取り加工された面取り部27cが形成されている。
大径部27の基端面27bの中央には、軸線C1方向に延びる取り付け穴27dが形成されている。また、大径部27には、図1および図2に示すように、軸線C1方向に延びて大径部27を貫通するガイド孔28が1つ形成されている。先端側よりも基端側の方が大きい内径となるように、ガイド孔28が形成されている。
大径部27の外径は、棒状電極26の外径よりも大きく形成されるとともに、シース10の内径とほぼ等しく形成されている。
大径部27は、電気的な絶縁性を有する、ストッパ部材13と同一の材料で形成されている。
この例では、図1および図3に示すように、大径部27の基端面27bには、シース10の径方向に延びる角棒状に形成された3本の補助電極29が設けられている。3つの補助電極29は、軸線C1方向に見た図3において、シース10の周方向に互いにほぼ等しい間隔を開けて放射状に配置されている。各補助電極29は、大径部27の基端面27bから基端側に突出するように配置されている。また、基端面27b上において、軸線C1から放射状に延びる補助電極29の先端までの長さは、大径孔部16aの半径よりも大きくなるように設定されている。
軸線C1方向に見たときに、ガイド孔28は周方向に隣り合う一対の補助電極29の間に設けられている。すなわち、各補助電極29は、ガイド孔28に重ならないように配置されている。
この例では、図1および図3に示すように、大径部27の基端面27bには、シース10の径方向に延びる角棒状に形成された3本の補助電極29が設けられている。3つの補助電極29は、軸線C1方向に見た図3において、シース10の周方向に互いにほぼ等しい間隔を開けて放射状に配置されている。さらに、各補助電極29は、ガイド孔28に重ならないように配置されている。これにより、各補助電極29は、大径部27の基端面27bから基端側に突出するように配置されている。また、基端面27b上において、軸線C1から放射状に延びる補助電極29の先端までの長さは、大径孔部16aの半径よりも大きくなるように設定されている。
各補助電極29は、筒状金具30と一体に、ステンレスなどの導電性の金属で形成されている。筒状金具30は取り付け穴27d内に配されていて、筒状金具30内には棒状電極26の先端部が挿通されている。筒状金具30と棒状電極26とは、溶接により接続されるとともに、取り付け穴27d内に埋設されて大径部27に固定されている。これにより、各補助電極29は、棒状電極26に電気的に接続されている。
本実施形態の高周波ナイフ1は、図1に示すように送液口金17の基端側に設けられた操作部35を備えている。
操作部35は、送液口金17の基端部に固定された操作部本体36と、操作部本体36に対してスライド可能な操作用スライダ37とを備えている。操作部本体36には、軸線C1に沿って溝状のガイド軸部36bが形成されている。操作用スライダ37は、軸線C1に沿ってスライド可能である。操作部本体36は、指掛け用のリング36aを基端部に備えている。
操作用スライダ37は、指掛け用のリング37a、37bを軸線C1に対して直交する方向に並べて備えている。このため、例えば操作部本体36のリング36aに術者の親指を入れ、操作用スライダ37のリング37a、37bに人差指および中指を入れて、術者の親指、人差指および中指で操作することで、操作部本体36に対して操作用スライダ37を軸線C1方向にスライドさせることができる。
前述の操作ワイヤ20の基端側は送液口金17および操作部本体36内を挿通され、操作ワイヤ20の基端部は操作用スライダ37に固定されている。送液口金17内には、送液口金17と操作部本体36との間の管路と操作ワイヤ20とを水密に封止するための、不図示のシール材が設けられている。
操作用スライダ37は、図示しない高周波発生装置に通じるコードが電気的に接続される接続コネクタ部38を備えている。
接続コネクタ部38は、操作ワイヤ20の基端側に電気的に接続されている。
このように構成された本高周波ナイフ1は、図1に示すように、操作部本体36に対して操作用スライダ37を先端側に移動させることでシース10に対して操作ワイヤ20を先端側に押し込む。これにより、ストッパ部材13にストッパ受部21が当接し、操作ワイヤ20を先端側に押し込んだ押し込み状態が位置決めされる。この押し込み状態では、絶縁チップ15に対して大径部27および各補助電極29が先端側に離間するとともに、棒状電極26および各補助電極29が外部に露出している。
一方で、操作部本体36に対して操作用スライダ37を基端側に移動させることでシース10に対して操作ワイヤ20を基端側に引き戻すと、図4および5に示すように、絶縁チップ15に各補助電極29を介して大径部27が当接することで、操作ワイヤ20を基端側に引き戻した引き戻し状態が位置決めされる。
この引き戻し状態のとき、高周波ナイフ1は以下のように構成される。すなわち、シース10の先端部は、大径部27の面取り部27cの一部を覆い、棒状電極26および各補助電極29はシース10に収容されて外部に露出しない状態になる。透孔16とガイド孔28とが連通することで、透孔16の開口15aの一部は塞がれない状態となる。また、図5に示すように軸線C1方向に見たときに、ガイド孔28は、大径孔部16aの外縁16cの内部に配置される。
次に、以上のように構成された高周波ナイフ1の動作について説明する。以下では、高周波ナイフ1を用いて、例えば経内視鏡的に体腔内の粘膜切除を行なう際の動作について説明する。一般的に、高周波ナイフ1などの処置具を挿通させるチャンネルの先端側の開口、および、観察対象の画像を取得するための撮像素子などを有する観察ユニットは、内視鏡の挿入部の先端部にそれぞれ設けられている。
まず、図示はしないが、内視鏡のチャンネルを通じて経内視鏡的に注射針を体腔内に導入する。このとき、内視鏡の観察ユニットで取得した画像をモニタなどの表示部で観察しながら導入する。
注射針を用いて、図6に示すように、その体腔内における切除すべき目的部位である病変粘膜部分P1の粘膜下層に生理食塩水を注入して、その病変粘膜部分P1を隆起させる。
次に、対極板(図示せず)を患者に装着する。その後、従来の針状の電極(ナイフ部)E11を有する高周波ナイフE10を同じく経内視鏡的に導入する。電極E11に通電して、病変粘膜部分P1周囲の粘膜の一部に穴P2を開ける初期切開を行なう。そして、この高周波ナイフE10を内視鏡のチャンネルから引き抜いて抜去しておく。
続いて、引き戻し状態にした本実施形態の高周波ナイフ1を、内視鏡の空いたチャンネルを介して体腔内に導入する。高周波ナイフ1の先端部を内視鏡の挿入部の先端から突出させる。そして、術者又は介助者は、リング36a、37a、37bにそれぞれ指を入れ、操作部本体36に対して操作用スライダ37を先端側に押し込み、高周波ナイフ1を押し込み状態にする。図7に示すように、初期切開した穴P2の中に高周波ナイフ1の電極部25を先端側から差し入れる。
次に、操作部35の接続コネクタ部38に、不図示の高周波発生装置を接続する。高周波発生装置により、接続コネクタ部38、操作ワイヤ20を介して棒状電極26および補助電極29に高周波電圧を印加しながら、図8に示すように、高周波ナイフ1の電極部25を所定の切除方向に沿って移動させる。例えば電極部25を軸線C1に直交する横方向に動かすと、棒状電極26に接触する粘膜が、棒状電極26により切開される。
電極部25を横方向に動かし難い場合、図9に示すように、電極部25を軸線C1方向である縦方向に動かす。すると、補助電極29によって引っ掛け上げられる粘膜が補助電極29に接触することにより切開される。
この縦方向の動きと上述した横方向の動きとを組み合わせて高周波ナイフ1の電極部25を移動させる。そして、病変粘膜部分P1の周りを病変粘膜部分P1の周方向にわたって切開していく。
本実施形態では、大径部27は、絶縁性を有する材料で形成されている。このため、仮に、大径部27の縦方向の動きによって大径部27の先端面27aが筋層などの非切除組織P3に接触しても、棒状電極26や各補助電極29に印加された高周波電圧が非切除組織P3に作用することがない。したがって、術者は、切除対象部位の深部に位置する非切除組織P3と棒状電極26とが接触しないように一定の深さで棒状電極26を移動させるといった煩雑な操作を行なう必要はない。
図9中の符号P4は、病変粘膜部分P1と非切除組織P3との間にある粘膜下層を示す。
以上のようにして、病変粘膜部分P1を周方向にわたって完全に切開したら、図10に示すように、病変粘膜部分P1の周囲を切開した切り口P6に棒状電極26や各補助電極29を当接させて、高周波ナイフ1の横方向および縦方向の動きを組み合わせて、病変粘膜部分P1を順次切開して病変粘膜部分P1を剥離させていく。
病変粘膜部分P1を切開する際に、血液P7が流れ出すことがある。
このとき、図11に示すように、高周波ナイフ1を引き戻し状態にするとともに、送液口金17の注入口17aにシリンジ本体D1を取り付ける。プランジャD2を押し込むと、シリンジ本体D1に収容されていた生理食塩水は送液口金17、管路10a、透孔16、およびガイド孔28を通して、大径部27の前方に噴射される。これにより、血液P7を洗浄する。血液P7が流れ出した部位が明確になり、止血の処置が行いやすくなる。
引き戻し状態ではシース10の先端部が大径部27の面取り部27cの一部を覆っているため、絶縁チップ15に各補助電極29が当接している部分から径方向に生理食塩水が流れ出にくくなり、ガイド孔28から確実に流すことができる。止血の処置は、内視鏡のチャンネルから不図示の凝固用処置具を挿入して、出血部の組織を凝固させることなどで行う。
高周波ナイフ1を引き戻し状態にして生理食塩水を噴射することで、挿入部の先端部に設けられた観察ユニットから、生理食塩水が噴射される電極部25のガイド孔28先端部までの距離が短くなる。
また、前述した注射針による生理食塩水の注入から時間が経過すると、病変粘膜部分P1の粘膜下層P4に注入された生理食塩水が周辺部に移動して病変粘膜部分P1が隆起する高さが低くなる場合がある。このとき、図12に示すように、引き戻し状態にした高周波ナイフ1の電極部25を切り口P6を通して粘膜下層P4に導入する。プランジャD2を押し込んで粘膜下層P4に生理食塩水を追加局注し、病変粘膜部分P1を再度隆起させる。
このときも、生理食塩水が大径部27のガイド孔28を通して大径部27の前方に噴射されるため、粘膜下層P4の所望の部位に追加局注を容易に行うことができる。
そして、高周波ナイフ1を押し込み状態に戻し、病変粘膜部分P1を全て切除して剥離させる。高周波ナイフ1を引き戻し状態にして内視鏡のチャンネル内から手元側に引き抜く。内視鏡の空いたチャンネルに、図示しない把持鉗子などを挿通させる。把持鉗子を操作して経内視鏡的に病変粘膜部分P1を取り出し、一連の処置を終了する。
従来は、高周波ナイフで切開している間に病変粘膜部分の隆起高さが低くなったときには、以下の手順で処置する必要がある。すなわち、ます、内視鏡のチャンネルからこの高周波ナイフを引き抜く。そして、チャンネル内に注射針を挿入して、この注射針を用いて病変粘膜部分の粘膜下層に生理食塩水を追加局注し、病変粘膜部分の隆起高さを調節する。チャンネルからこの注射針を引き抜き、チャンネル内に高周波ナイフを再び挿入して処置を再開する。
これに対して本実施形態の高周波ナイフ1では、病変粘膜部分P1が隆起する高さを調節するのにチャンネル内から高周波ナイフ1を引き抜く必要がないので、手技を短時間で行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の高周波ナイフ1によれば、シース10に対して操作ワイヤ20を先端側に押し込んで高周波ナイフ1を押し込み状態にして棒状電極26を露出させた状態で、操作ワイヤ20を介して棒状電極26に高周波電圧を印加する。この棒状電極26に組織を接触させることで、組織を切開することができる。
シース10に対して操作ワイヤ20を基端側に引き戻して高周波ナイフ1を引き戻し状態にして、絶縁チップ15に大径部27を当接させたときに、透孔16の開口15aの少なくとも一部は塞がれない状態になる。ここで、シリンジDによりシース10の管路10aに生理食塩水を供給すると、供給された生理食塩水は透孔16を通して絶縁チップ15および大径部27の前方に向けて噴射される。
したがって、引き戻し状態にして棒状電極26を露出させない状態にしたときに、生理食塩水の噴射に大径部27が障害にならない。
病変粘膜部分P1が隆起する高さを調節する際、チャンネル内から高周波ナイフ1を引き抜く必要がないので、追加局注を迅速に行うことができる。
引き戻し状態にしたときに絶縁チップ15の透孔16と大径部27のガイド孔28とが連通することで、絶縁チップ15の前方に大径部27が配置された状態であっても、透孔16に連通したガイド孔28を通して大径部27の前方に向けて生理食塩水を噴射することができる。これにより、粘膜下層P4への追加局注を容易に行うことができる。
透孔16が大径孔部16aと小径孔部16bとを有することで、操作ワイヤ20を小径孔部16bで支持するため、絶縁チップ15に対して電極部25がガタつく(必要以上に動く)のを抑えることができる。さらに、透孔16においてガイド孔28との接続部分に大径孔部16aを設け、引き戻し状態にして軸線C1方向に見たときに、ガイド孔28が大径孔部16aの外縁16cの内部に配置されるように構成している。これにより、ガイド孔28の基端部の全断面に対して大径孔部16a内の生理食塩水により軸線C1方向先端側の圧力を作用させることができ、大径孔部16a内からガイド孔18内に効果的に生理食塩水を流し込むことができる。したがって、引き戻し状態にしたときに、透孔16およびガイド孔28を通して電極部25の前方に向けて生理食塩水を噴射しやすくすることができる。
引き戻し状態にしたときに大径部27の面取り部27cの一部をシース10の先端部が覆うため、絶縁チップ15に各補助電極29が当接している部分から径方向に生理食塩水が流れ出るのを抑えることができる。
大径部27は絶縁性を有する材料で形成されているため、意図せずに棒状電極26や各補助電極29が非切除組織P3に接触して非切除組織P3を切開してしまうのを抑制することができる。
補助電極29を備えることで、電極部25を軸線C1方向に動かして電極部25で組織を引っ掛け上げることによっても、組織を切開することができる。
各補助電極29は棒状に形成されているため、補助電極29が延びる方向に幅広く高周波電圧の印加範囲を確保するとともに、軸線C1方向に見たときの電極の面積を低減させることができる。
各補助電極29が周方向に間隔を開けて配置されているとともに、軸線C1方向に見て各補助電極29は、ガイド孔28に重ならないように構成されている。これにより、引き戻し状態にしたときに透孔16内の生理食塩水がガイド孔28内に流れ込む空間を確保しつつ、大径部27の基端面27bに補助電極29を配置することができる。
高周波ナイフ1を引き戻し状態にして生理食塩水を噴射することで、内視鏡の挿入部に設けられた観察ユニットから、生理食塩水が噴射される電極部25のガイド孔28先端部までの距離が短くなる。流れ出た血液P5に電極部25を対向させたときに、観察ユニットから血液P7までの距離を短くすることができるため、モニタにより観察ユニットで取得した画像を確認しながら、電極部25のガイド孔28から生理食塩水を血液P7に確実に噴射させることができる。
本実施形態では、大径部27の基端面27bに放射状に3本の補助電極29を設けた。しかし、基端面27bに設けられる補助電極29の数に制限はなく、1本、2本でもよいし、4本以上でもよい。
大径部27に1つのガイド孔28を形成したが、大径部27に形成されるガイド孔28の数は2つ以上でもよい。この場合、各ガイド孔28は、軸線C1方向に見て各補助電極29に重ならないように大径部27に形成される。その中でも、図13および図14に示すように、補助電極29と同じ数の3つのガイド孔28を大径部27に形成することが好ましい。この場合、各ガイド孔28は、軸線C1周りに等角度ごとに形成される。
このように大径部27に3つのガイド孔28を形成することで、補助電極29とガイド孔28との配置のバランスが向上し、軸線C1周りの向きによらず組織の切開や生理食塩水の噴射をより均等に行うことができる。
本実施形態では、角棒状に形成された補助電極29を例に挙げて説明した。しかし、補助電極の形状はこの限りでなく、シース10の径方向に延びる形状であれば、補助電極29の長手方向の断面が半円形の半円柱などの形状でもよい。この場合、補助電極は基端側に突出するように形成され、大径部27の基端面27bに配置される。
本実施形態の高周波ナイフ1のガイド孔28、補助電極29などは、以下に説明するようにその構成を様々に変形されることができる。
例えば、図15および図16に示すように、補助電極41をリング状に形成するとともに、軸線C1方向に見たときに、大径部27における補助電極41の外側となる位置にガイド孔28を形成してもよい。
補助電極41の外径が大径部27の外径より小さくなるように形成され、大径部27の基端面27bに配置されている。
ガイド孔28は軸線C1方向に延びるように形成されている。この変形例では大径部27に4つのガイド孔28が形成されている。しかし、軸線C1方向に見たときに補助電極41の外側となる位置にガイド孔28が形成されていれば、大径部27に形成されるガイド孔28の数に制限はなく、1つから3つでもよいし、5つ以上でもよい。
補助電極41をこのように構成することで、棒状電極26の先端近傍に引っ掛け上げた粘膜を周方向の位置によらず確実に切開することができる。
図17から図19に示すように、大径部27内に補助電極44の一部が埋設されるように構成してもよい。この変形例では、補助電極44は、軸線C1方向に見たときに十字形に形成されている。そして、十字形に形成された補助電極44の4本の腕部44aの先端が、大径部27の側面から外部に露出している。
棒状電極26の先端部は大径部27内まで延び、大径部27内において棒状電極26と補助電極44とが電気的に接続されている。
大径部27には4つのガイド孔28が、軸線C1方向に見たときに補助電極44に重ならない位置に形成されている。
この変形例の高周波ナイフ1では、大径部27に粘膜を引っ掛け上げた状態で補助電極44により粘膜を切開することはできない。しかし、この補助電極44は、大径部27を横方向に動かして棒状電極26で切開するときに棒状電極26を補助する電極として用いられる。
図20および図21に示すように、補助電極47を大径部27の基端面27bのほぼ全面にわたり形成してもよい。この変形例では、補助電極47には、軸線C1方向に延びる4つの貫通孔47aが形成されている。4つの貫通孔47aは、軸線C1周りに等角度ごとに形成されている。
大径部27には、4つのガイド孔28が形成されている。各ガイド孔28は、貫通孔47aに連通している。
この変形例の高周波ナイフ1では、大径部27の基端面27b上において、補助電極47の面積を最も広くすることができる。
図22および図23に示す変形例では、大径部50は軸線C1方向に見たときに正三角形となる板状に形成されている。大径部50はステンレスなどの金属で形成されていて、大径部50の基端面における中央部に棒状電極26の先端部が電気的に接続されている。大径部50には、軸線C1方向に延びて大径部50を貫通する3つのガイド孔50aが形成されている。3つのガイド孔28は、軸線C1周りに等角度ごとに形成されている。
すなわち、この変形例では、大径部50は補助電極を兼ねている。
また、図24および図25に示す変形例では、大径部27の基端面27bに形成されたリング状の補助電極53の外径を、透孔16の大径孔部16aの内径よりもわずかに小さくなるように設定している。補助電極53の厚さ(軸線C1方向の長さ)は、大径孔部16aの軸線C1方向の長さより小さく設定されている。補助電極53には、軸線C1方向に延びる3つの貫通孔53aが形成されている。3つの貫通孔53aは、軸線C1周りに等角度ごとに形成されている。
大径部27には、3つのガイド孔28が形成されている。各ガイド孔28は、貫通孔53aに連通している。
このように構成された本変形例の高周波ナイフ1を引き戻し状態にしたときには、図26に示すように、大径孔部16a内に補助電極53が入り込み、絶縁チップ15に大径部27の基端面27bが当接する。このとき、大径孔部16aの軸線C1方向の長さより補助電極53の厚さの方が小さく設定されているため、大径孔部16aにおける小径孔部16b側の端面(底面)と補助電極53との間には間隔S2が形成される。
この変形例では、引き戻し状態にしたときに大径孔部16aの底面と補助電極53との間には間隔S2が形成されるため、シリンジDから供給された生理食塩水は、管路10a、小径孔部16b、間隔S2、補助電極53の貫通孔53a、およびガイド孔28を通して、大径部27の前方に噴射される。
また、大径孔部16a内に補助電極53が入り込むため、絶縁チップ15に対して大径部27がガタつくのを抑えたり、絶縁チップ15と大径部27との間から生理食塩水が流れ出るのを抑えたりすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図27から図30を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図27および図28に示すように、本実施形態の高周波ナイフ2は、第1実施形態の高周波ナイフ1のシース10、絶縁チップ15、および大径部27に代えて、シース60、絶縁チップ65、および大径部71を備えている。
シース60は、シース10の第1実施形態のストッパ部材13に代えてストッパ部材61を備えている。第1実施形態のストッパ部材13の構成に加えて、ストッパ部材61には、肉厚部13aの先端面から基端側に凹んだ段部61aが形成されている。段部61aは、軸線C1周りの全周にわたり形成されている。
絶縁チップ65は、絶縁チップ15と同一の材料で略円柱状に形成されている。絶縁チップ65には、軸線C1上において絶縁チップ65を軸線C1方向に貫通する第二の透孔65aが形成されている。第二の透孔65aは、シース60の管路60aに連通している。
絶縁チップ65の縁部には、先端面に形成された先端側開口(開口)65b、側面に形成された側面側開口65c、および管路60aにそれぞれ連通するスリット(透孔)66が形成されている。側面側開口65cは、絶縁チップ65の軸線C1方向の全長にわたり形成されている。先端側開口65bと側面側開口65cとは互いに連通している。スリット66は、全体として、絶縁チップ65を軸線C1方向に貫通するとともに側面側開口65cに連通する溝状に形成されている
この例では、絶縁チップ65には、4つのスリット66が軸線C1周りに等角度ごとに形成されている。
図28に示す軸線C1方向に見たときに、各スリット66と第二の透孔65aとは、位置をずらすように(重ならないように)設けられている。すなわち、絶縁チップ65には、スリット66と第二の透孔65aとを分離するための壁部65dが形成されている。さらに、管路60aの先端部である段部61a内の空間とスリット66とは少なくとも一部が重なるように形成されている。この例で、段部61a内の空間とスリット66とは、領域Rで重なって通路を形成している。
図27および図28に示すように、第二の透孔65aには、棒状電極26が挿通されている。シース60の先端は、絶縁チップ65よりも先端側に延びるように形成されている。
本実施形態では、大径部71は角の丸い円柱状に形成されている。大径部71の外径は、絶縁チップ65の外径、および絶縁チューブ12の内径よりも小さく、かつ、棒状電極26の外径よりも大きく形成されている。大径部71は、大径部27と同一の、電気的な絶縁性を有する材料で形成することができる。
大径部71の基端面71aには、リング状の補助電極72が基端側に露出した状態で設けられている。
棒状電極26と大径部71とで、電極部70を構成する。
このように構成された本高周波ナイフ2は、図27に示すように、シース60に対して操作ワイヤ20を先端側に押し込むと、ストッパ部材61にストッパ受部21が当接することで、操作ワイヤ20を先端側に押し込んだ押し込み状態が位置決めされる。
一方で、シース60に対して操作ワイヤ20を基端側に引き戻すと、図29および図30に示すように、絶縁チップ65に補助電極72を介して大径部71が当接することで、操作ワイヤ20を基端側に引き戻した引き戻し状態が位置決めされる。このとき、大径部71に設けられた補助電極72が第二の透孔65aを塞ぐように構成されている。絶縁チューブ12と大径部71との間には、間隔S3が形成される。この間隔S3により、先端側開口65bの一部は大径部71により塞がれない状態となる。
次に、以上のように構成された高周波ナイフ2の動作について、前記実施形態の高周波ナイフ1と異なる点のみ説明する。
高周波ナイフ2を押し込み状態にして組織を切開する手順は、前記実施形態と同一であるので説明を省略する。
高周波ナイフ2を引き戻し状態にして、シリンジDによりシース60の管路60aに生理食塩水を供給すると、供給された生理食塩水はストッパ部材61の段部61a内の空間、各スリット66、間隔S3を通して絶縁チューブ12および大径部71の前方に向けて噴射される。段部61a内の空間とスリット66とは領域Rで重なっているため、段部61a内の空間であって軸線C1方向に見て領域Rに配された生理食塩水は、軸線C1方向先端側の圧力が作用すると絶縁チップ65に当たることなく、前方に送り出される。
以上説明したように、本実施形態の高周波ナイフ2によれば、引き戻し状態にしたときに、生理食塩水の噴射に大径部71が障害にならない。
絶縁チップ65に棒状電極26が挿通される第二の透孔65aとは別にスリット66を形成することで、生理食塩水をスリット66を通して前方に向けて噴射しやすくすることができる。
スリット66は、先端側開口65bに連通する側面側開口65cが形成されているため、スリット66内に送られた生理食塩水を側面側開口65cを通して、絶縁チューブ12内における径方向外側を流し、この径方向外側の場所において前方に向けて流すことができる。絶縁チューブ12内における径方向外側となる場所は、生理食塩水が前方に向けて流れるときに大径部71が支障となりにくいため、生理食塩水を絶縁チューブ12内で流すときの圧力損失を低下させることができる。
大径部71の外径は絶縁チップ65の外径よりも小さく形成されている。このため、絶縁チップ65が支持する絶縁チューブ12と大径部71との間に間隔S3が形成され、間隔S3を通った生理食塩水が前方に向かうように絶縁チューブ12と大径部71とで案内することができる。
軸線C1方向に見たときに、段部61a内の空間とスリット66とは領域Rで重なっている。このため、段部61a内の空間であって軸線C1方向に見て領域Rに配された生理食塩水が軸線C1方向先端側に送り出されるときの圧力損失を低下させ、前方に向けて噴射される生理食塩水の量を増加させることができる。
高周波ナイフ2を引き戻し状態にしたときに、補助電極72が第二の透孔65aを塞ぐため、生理食塩水が第二の透孔65a内を前方に向けて流れるのを防止し、シリンジDから供給された生理食塩水がスリット66を通るように導くことができる。
大径部71は絶縁性を有する材料で形成されているため、意図せずに棒状電極26や各補助電極72が非切除組織に接触して非切除組織を切開してしまうのを抑制することができる。
本実施形態では、間隔S3が比較的大きい場合などのように生理食塩水がシース60内で前方に向けて流れやすい場合などには、側面側開口65cは軸線C1方向の先端側だけに形成されていてもよい。さらに、スリット66が側面側開口65cを備えない構成、すなわち、絶縁チップ65を軸線C1方向に貫通する連通孔であってもよい。
シース60の先端は、絶縁チップ65の先端部よりも基端側に位置するように構成されていてもよい。このように構成されていても、段部61a内の空間およびスリット66内を通る生理食塩水を前方に向けて噴射することができるからである。
本実施形態では、絶縁チップ65に4つのスリット66を形成したが、絶縁チップ65に形成されるスリット66の数に制限はなく、1つから3つでもよいし、5つ以上でもよい。
以上、本発明の第1実施形態および第2実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られず、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
たとえば、前記第1実施形態および第2実施形態では、電極部を縦方向に動かして使用しない場合には、補助電極は備えられなくてもよい。
また、流体として生理食塩水を用いたが、流体はこれ以外にも薬液などを適宜選択して用いることができる。
上記各実施形態の高周波ナイフによれば、操作ワイヤを引き戻して支持部材に大径部を当接させて位置決めしたときに、流体の噴射に大径部が障害にならない。また、追加局注の処置を迅速に行うことができる。
1、2 高周波ナイフ
10、60 シース
10a、60a
管路 15、65
絶縁チップ(支持部材)
15a 開口
16 透孔
16a 大径孔部
16b 小径孔部
16c 外縁
20 操作ワイヤ
25、70 電極部
26 棒状電極
27、50、71 大径部
27b 基端面
28、50a ガイド孔
29、41、44、47、53、72 補助電極
47a、53a 貫通孔
65a 第二の透孔
65b 先端側開口(開口)
65c 側面側開口
66 スリット(透孔)
C1 軸線
Dシリンジ(送液手段)
S隙間
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の高周波ナイフは、流体が供給される管路が形成された可撓性のシースと、前記シースの先端部の内周面に設けられ、電気絶縁性を有する支持部材と、前記支持部材に対し進退可能な棒状電極および前記棒状電極の先端に設けられた大径部を有する電極部と、を備え、前記支持部材には、前記支持部材を前記シースの軸方向に貫通し、前記棒状電極が挿通されるとともに前記シースの前記管路と連通する透孔が形成され、前記大径部には、前記大径部の基端から先端まで貫通するようにガイド孔が形成され、前記管路と前記透孔の先端側の開口とが、前記棒状電極の外周面と前記透孔の内周面との隙間を通じて前記流体が流通可能に連通し、前記ガイド孔は、前記透孔の前記開口よりも小さく、前記開口の外縁よりも径方向内側かつ前記棒状電極よりも径方向外側に位置し、前記棒状電極の長軸を中心とした回転位置に関わらず前記開口と前記ガイド孔とは前記長軸方向に重なっており、前記棒状電極が前記シース内に収容されて外部に露出しないように前記電極部を前記シースの基端部側に引き戻した引き戻し状態において、前記透孔と前記ガイド孔とが前記回転位置に関わらず連通し、前記流体は、前記棒状電極の径方向外側の全周にわたって前記開口から前記大径部と前記開口とに囲まれて形成された空間に流れ込んだ後、前記空間から前記ガイド孔を通して前記大径部の前方に噴射されることを特徴としている。
また、上記の高周波ナイフにおいて、前記透孔は、前記支持部材の先端側に形成された大径孔部と、前記大径孔部の基端側に形成され前記大径孔部よりも内径が小さい小径孔部とを有し、前記大径孔部の内径は前記大径部の外径よりも小さく、前記引き戻し状態において、前記大径部と前記大径孔部の縁とが当接することがより好ましい。
また、上記の高周波ナイフにおいて、前記大径部は、電気絶縁性を有することがより好ましい。
また、上記の高周波ナイフにおいて、前記電極部は、前記大径部の基端側に前記棒状電極よりも径方向に延びるように形成された補助電極を有することがより好ましい。
また、上記の高周波ナイフにおいて、前記大径孔部の内径は前記補助電極の前記径方向の寸法よりも大きく、前記引き戻し状態において、前記補助電極は少なくとも一部が前記大径孔部内に入り込むことがより好ましい。
また、上記の高周波ナイフにおいて、前記ガイド孔は、前記補助電極に前記シースの前記軸方向に延びるように形成された貫通孔に連通することがより好ましい。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の高周波ナイフは、流体が供給される管路が形成された可撓性のシースと、前記シースの先端部の内周面に設けられ、電気絶縁性を有する支持部材と、前記支持部材に対し進退可能な棒状電極および前記棒状電極の先端に設けられた大径部を有する電極部と、を備え、前記支持部材には、前記支持部材を前記シースの軸方向に貫通し、前記棒状電極が挿通されるとともに前記シースの前記管路と連通する透孔が形成され、前記大径部には、前記大径部の基端から先端まで貫通するようにガイド孔が形成され、前記管路と前記透孔の先端側の開口とが、前記棒状電極の外周面と前記透孔の内周面との隙間を通じて前記流体が流通可能に連通し、前記ガイド孔は、前記開口の外縁よりも径方向内側かつ前記棒状電極よりも径方向外側に位置し、前記開口と前記ガイド孔とは前記棒状電極の長軸方向に重なっており、前記棒状電極が前記シース内に収容されて外部に露出しないように前記電極部を前記シースの基端部側に引き戻した引き戻し状態において、前記透孔と前記ガイド孔とが連通し、前記流体は、前記棒状電極の径方向外側の全周にわたって前記開口から前記大径部と前記開口とに囲まれて形成された空間に流れ込んだ後、前記空間から前記ガイド孔を通して前記大径部の前方に噴射されることを特徴としている。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の高周波ナイフは、流体が供給される管路が形成された可撓性を有するシースと、前記シースの先端部の内周面に設けられ、電気絶縁性を有する支持部材と、前記支持部材に対し進退可能な棒状電極および前記棒状電極の外径よりも大きい外径を有して前記棒状電極の先端に設けられた大径部を有する電極部と、を備え、前記支持部材には、前記支持部材を前記シースの軸方向に貫通し、前記棒状電極が挿通されるとともに前記シースの前記管路と連通する透孔が形成され、前記大径部には、前記大径部の基端から先端まで貫通するようにガイド孔が形成され、前記ガイド孔は、前記透孔の先端側開口の外縁よりも径方向内側かつ前記棒状電極よりも径方向外側に位置し、前記透孔の先端側開口とは前記棒状電極の長軸方向に重なっており、前記支持部材の先端よりも先端側に前記シースの先端が延びており、前記棒状電極の外周面と前記透孔の内周面との隙間を通じて前記流体が流通可能であり、前記電極部を前記シースの基端部側に引き戻した引き戻し状態において、前記大径部の基端面の縁部が前記シースの先端部に径方向外側から覆われるとともに前記透孔と前記ガイド孔とが前記流体が流通可能に連通することによって、前記流体は、前記ガイド孔を通して前記大径部の前方に噴射可能となることを特徴としている。

Claims (16)

  1. 電気絶縁性および可撓性を有し、内部に設けられた管路に流体を供給する送液手段が着脱可能とされたシースと、
    前記シースの先端部の内周面に設けられ、電気絶縁性を有する支持部材と、
    前記シースの前記管路内に軸線方向に進退可能に挿通された操作ワイヤと、
    前記操作ワイヤの先端部に設けられた電極部と、
    を備え、
    前記支持部材には、前記支持部材を前記軸線方向に貫通し、前記支持部材の先端面に形成された開口および前記管路に連通する透孔が形成され、
    前記電極部は、
    前記軸線方向に延設されるとともに基端部が前記操作ワイヤに電気的に接続された棒状電極と、
    前記棒状電極の先端部に設けられ前記棒状電極よりも大きい外径を有する大径部と、
    を有し、
    前記シースに対して前記操作ワイヤを基端側に移動させて、前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記開口の少なくとも一部は塞がれない高周波ナイフ。
  2. 前記棒状電極は前記透孔に挿通されるともに、前記棒状電極と前記支持部材との間に隙間が形成され、
    前記大径部には、前記軸線方向に延びて前記大径部を貫通するガイド孔が形成され、
    前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記透孔と前記ガイド孔とが連通する請求項1に記載の高周波ナイフ。
  3. 前記透孔は、
    前記支持部材における先端側に形成され、前記支持部材の先端面に達する大径孔部と、
    前記大径孔部の基端側において、前記前記大径孔部に連通するとともに前記大径孔部よりも内径が小さく形成された小径孔部と、
    を有し、
    前記支持部材に前記大径部を当接させて、前記軸線方向に見たときに、前記ガイド孔は前記大径孔部の外縁の内部に配置される
    請求項2に記載の高周波ナイフ。
  4. 前記シースの先端は、前記支持部材よりも先端側に延び、
    前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記シースの前記先端部は前記大径部の基端部を覆う
    請求項2に記載の高周波ナイフ。
  5. 前記大径部は、電気絶縁性を有する
    請求項2に記載の高周波ナイフ。
  6. 前記大径部の基端面は、前記軸線方向に直交するように平坦に形成され、
    前記大径部の前記基端面に形成され、前記棒状電極に電気的に接続された補助電極を備える
    請求項2に記載の高周波ナイフ。
  7. 前記補助電極は、前記シースの径方向に延びるように形成されている
    請求項6に記載の高周波ナイフ。
  8. 前記補助電極を複数備え、
    複数の前記補助電極は、前記シースの周方向に互いに間隔を開けて配置され、
    前記軸線方向に見たときに、前記ガイド孔は、前記周方向に隣り合う一対の前記補助電極の間に設けられている
    請求項7に記載の高周波ナイフ。
  9. 前記補助電極には、前記軸線方向に貫通孔が形成され、
    前記貫通孔は、前記ガイド孔に連通している
    請求項6に記載の高周波ナイフ。
  10. 前記支持部材には、前記支持部材を前記軸線方向に貫通するとともに前記管路に連通し、前記軸線方向に見たときに前記透孔とは位置をずらすように設けられた第二の透孔が形成され、
    前記棒状電極は前記第二の透孔に挿通されている
    請求項1に記載の高周波ナイフ。
  11. 前記支持部材の先端部の側面には側面側開口が形成され、前記側面側開口は前記開口と連通している
    請求項10に記載の高周波ナイフ。
  12. 前記大径部の外径は、前記支持部材の外径よりも小さい
    請求項10に記載の高周波ナイフ。
  13. 前記シースの先端は、前記支持部材よりも先端側に延び、
    前記シースの内径は、前記電極部の外径よりも大きく形成されている
    請求項10に記載の高周波ナイフ。
  14. 前記軸線方向に見たときに、前記管路の先端部と前記透孔とは少なくとも一部が重なるように形成されている
    請求項13に記載の高周波ナイフ。
  15. 前記支持部材に前記大径部を当接させたときに、前記大径部は前記第二の透孔を塞ぐ
    請求項14に記載の高周波ナイフ。
  16. 前記大径部は、電気絶縁性を有する
    請求項10に記載の高周波ナイフ。
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