JPWO2013157269A1 - 圧力センサ付きグロープラグ - Google Patents
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Abstract
主体金具(110)とキャップ部(120)とを有するハウジング(130)と、ヒータ部(150)と、ハウジング(130)とヒータ部(150)とを繋いで軸線Oに沿ったヒータ部(150)の移動を可能する連結部材(180)と、を有するグロープラグ(100)において、連結部材(180)の端部(188)がレーザで照射され、溶融した端部(188)の少なくとも一部が連結部材(180)とヒータ部(150)との間の空隙(50)を埋めることにより、溶接部(210)が形成される。
Description
本発明は、グロープラグに関し、特に、圧力センサを内蔵するグロープラグに関する。
ディーゼルエンジン等の圧縮着火方式の内燃機関では、補助熱源としてグロープラグが使用される。グロープラグは、例えば、内燃機関の燃焼室を加熱するためのヒータ部と、燃焼室の圧力を測定する圧力センサと、ヒータ部とハウジングとに接合され、ヒータ部をグロープラグの軸線方向に変位可能に保持する薄膜形状の連結部材を有する。このようなグロープラグにおいて、連結部材とヒータ部およびハウジングは、レーザを利用した打ち抜き溶接により接合されている。
一般的に、打ち抜き溶接によって部材間を接合する場合、部材間の間隔が、被溶接部材の厚みの1/10程度であれば、溶接部分の接合強度が保持される。すなわち、グロープラグでは、ヒータ部と連結部材との溶接において、両者の間隙が被溶接部材である連結部材の厚みの1/10程度であれば、溶接部分の接合強度が保持される。
しかしながら、連結部材、ヒータ部は、それぞれ製造誤差を有するので、溶接前における連結部材とヒータ部との間には空隙が形成される。すなわち、連結部材は薄膜形状であるため、一定の厚みに製造することは困難であり、約0.15mm〜0.3mmの範囲内の厚みを有するように形成される。一方、ヒータ部は、製造過程において公差を有する。このように、製造誤差に起因して形成される空隙を連結部材の厚みの1/10以下とすることは困難である。そのため、連結部材とヒータ部とが打ち抜き溶接により接合されると、連結部材の被溶接箇所の材料が溶接によって溶融して連結部材とヒータ部との間の空隙を充填するように流動し、連結部材の被溶接箇所が陥没形状に変形する。この結果、溶接部分において連結部材の板厚が部分的に薄くなり、強度を安定的に保持することが困難となる。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、溶接前において連結部材とヒータ部との間に空隙が存在する場合においても、連結部材とヒータ部との溶接強度を保持することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐ薄膜状の連結部材と、前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備え、前記連結部材の端部と前記ヒータ部とは、前記連結部材側からレーザ溶接を行うことにより接合された圧力センサ付きグロープラグであって、前記連結部材のうち前記端部を除く部位は前記ヒータ部と間隙を介して配置され、前記連結部材の端部は、前記レーザ溶接によって前記連結部材の端部の少なくとも一部が溶融して形成された溶接部を介して前記ヒータ部と接合されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐ薄膜状の連結部材と、前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備え、前記連結部材の端部と前記ヒータ部とは、前記連結部材側からレーザ溶接を行うことにより接合された圧力センサ付きグロープラグであって、前記連結部材のうち前記端部を除く部位は前記ヒータ部と間隙を介して配置され、前記連結部材の端部は、前記レーザ溶接によって前記連結部材の端部の少なくとも一部が溶融して形成された溶接部を介して前記ヒータ部と接合されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例1の圧力センサ付きグロープラグによれば、連結部材の端部は、レーザ溶接によって連結部材の端部の少なくとも一部が溶融して形成された溶接部を介してヒータ部と接合される。従って、従来、溶接に利用されていなかった連結部材の端部が溶接による熱で溶融して、溶接前において連結部材とヒータ部との間に形成される空隙に流れ込み、当該空隙を充填する。よって、溶接部分において連結部材の板厚が部分的に薄くなることを抑制しつつ溶接部を形成でき、溶接強度を安定的に保持することができる。
[適用例2]
適用例1記載の圧力センサ付きグロープラグであって、前記溶接部は、前記連結部材の端部が、前記軸線に直交する方向からレーザ照射されることにより形成されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例1記載の圧力センサ付きグロープラグであって、前記溶接部は、前記連結部材の端部が、前記軸線に直交する方向からレーザ照射されることにより形成されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例2の圧力センサ付きグロープラグによれば、溶接部は、連結部材の端部が、軸線に直交する方向からレーザ照射されることにより形成される。従って、連結部材とヒータ部との溶融具合が略均等な溶接部を形成することができるとともに、レーザ照射の方向を容易に調整して溶接部を形成することができる。
[適用例3]
適用例1記載の圧力センサ付きグロープラグであって、前記溶接部は、前記連結部材の端部が、前記ヒータ部の先端部側から後端部側へ、前記軸線に交差する斜め方向にレーザ照射されることにより形成されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例1記載の圧力センサ付きグロープラグであって、前記溶接部は、前記連結部材の端部が、前記ヒータ部の先端部側から後端部側へ、前記軸線に交差する斜め方向にレーザ照射されることにより形成されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例3の圧力センサ付きグロープラグによれば、溶接部は、連結部材の端部が、ヒータ部の先端部側から後端部側へ、軸線に交差する斜め方向にレーザ照射されることにより形成される。従って、空隙近傍の連結部材の端部の溶融を促進でき、溶融した連結部材の端部によって空隙の充填を効率的に行うことができる。よって、空隙の間隔が比較的大きい場合にも、溶接部の強度信頼性を保持できる。
[適用例4]
適用例3記載の圧力センサ付きグロープラグであって、
前記溶接部の延伸方向と前記軸線に直交する方向とがなす角度が、10度以上40度以下であることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例3記載の圧力センサ付きグロープラグであって、
前記溶接部の延伸方向と前記軸線に直交する方向とがなす角度が、10度以上40度以下であることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例4の圧力センサ付きグロープラグによれば、連結部材の溶接縮み(残留応力)を低下させることができ、連結部材の耐久性低下を抑制することができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4いずれか記載の圧力センサ付きグロープラグであって、前記溶接部は、前記軸線方向に直交する方向において、前記軸線側に形成される第1溶接部と、前記軸線方向に直交する方向において、前記第1溶接部よりも前記軸線から離れた位置に形成され、前記軸線方向において、前記第1溶接部の最大幅より大きい幅を有する第2溶接部と、を有し、前記第2溶接部の一部は、前記ヒータ部に延伸していることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例1ないし適用例4いずれか記載の圧力センサ付きグロープラグであって、前記溶接部は、前記軸線方向に直交する方向において、前記軸線側に形成される第1溶接部と、前記軸線方向に直交する方向において、前記第1溶接部よりも前記軸線から離れた位置に形成され、前記軸線方向において、前記第1溶接部の最大幅より大きい幅を有する第2溶接部と、を有し、前記第2溶接部の一部は、前記ヒータ部に延伸していることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。
適用例5の圧力センサ付きグロープラグによれば、溶接部は、軸線側に形成される第1溶接部と、第1溶接部の最大幅より大きい幅を有し、ヒータ部に延伸している第2溶接部と、を有する。従って、ヒータ部における溶接部の占有体積を増大させることができ、接合強度を向上することができる。
[適用例6]
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐための薄膜状の連結部材と、前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備える圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、前記ヒータ部と、前記ヒータ部に平行な形状を有する前記連結部材の他端とを、前記連結部材側からレーザ溶接して接合する工程であって、前記レーザ溶接により溶融した前記連結部材の端部の少なくとも一部が、前記連結部材と前記ヒータ部との間に形成される空隙を埋めることを含む工程と、を備えることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐための薄膜状の連結部材と、前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備える圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、前記ヒータ部と、前記ヒータ部に平行な形状を有する前記連結部材の他端とを、前記連結部材側からレーザ溶接して接合する工程であって、前記レーザ溶接により溶融した前記連結部材の端部の少なくとも一部が、前記連結部材と前記ヒータ部との間に形成される空隙を埋めることを含む工程と、を備えることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
適用例6の圧力センサ付きグロープラグの製造方法によれば、ヒータ部と連結部材の他端とを、連結部材側からレーザ溶接して接合する工程において、レーザ溶接により溶融した連結部材の端部の少なくとも一部が、連結部材とヒータ部との間に形成される空隙を埋める。従って、溶接部や溶接部の境界部分において連結部材の板厚が部分的に薄くなることを抑制でき、溶接強度を安定的に保持することができる。
[適用例7]
適用例6記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、前記ヒータ部と前記連結部材とを接合する工程において、前記連結部材の端部を、前記軸線に直交する方向からレーザ照射することを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
適用例6記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、前記ヒータ部と前記連結部材とを接合する工程において、前記連結部材の端部を、前記軸線に直交する方向からレーザ照射することを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
適用例7の圧力センサ付きグロープラグの製造方法によれば、連結部材の端部を、軸線に直交する方向からレーザ照射することにより、ヒータ部と連結部材とが接合される。従って、従って、レーザ照射の方向を容易に調整して溶接部を形成することができる。
[適用例8]
適用例6記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、前記ヒータ部と前記連結部材とを接合する工程において、前記連結部材の端部を、前記ヒータ部の先端部側から後端部側へ、前記軸線に交差する斜め方向にレーザ照射することを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
適用例6記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、前記ヒータ部と前記連結部材とを接合する工程において、前記連結部材の端部を、前記ヒータ部の先端部側から後端部側へ、前記軸線に交差する斜め方向にレーザ照射することを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
適用例8の圧力センサ付きグロープラグの製造方法によれば、連結部材の端部を、ヒータ部の先端部側から後端部側へ線に交差する斜め方向にレーザ照射することにより、ヒータ部と連結部材とが接合される。従って、連結部材の端部の溶融を促進でき、溶融した連結部材の端部によって空隙の充填を効率的に行うことができる。よって、空隙の間隔が比較的大きい場合にも、溶接部の強度信頼性を保持できる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。
A.第1実施例:
A1.グロープラグ概略構成:
図1Aおよび図1Bは、第1実施例のグロープラグ100の構成を示す説明図である。図1Aは、グロープラグ100の全体構成を示し、図1Bは、部分的な断面構成を示している。また、図2は、後述するキャップ部120近傍の拡大断面図である。以下では、図1A,1B,2におけるグロープラグ100の軸線Oの下方をグロープラグ100の先端側とし、上方を後端側として説明する。また、グロープラグ100の軸線Oに沿った下向きの方向を軸線方向ODとする。図1Aおよび図1Bに示すように、グロープラグ100は、主体金具110とキャップ部120とを有するハウジング130と、ヒータ部150と、連結部材180と圧力センサ160とを備えている。なお、主体金具110は、「胴部」とも呼ばれ、キャップ部120は「頭部」とも呼ばれる。
A1.グロープラグ概略構成:
図1Aおよび図1Bは、第1実施例のグロープラグ100の構成を示す説明図である。図1Aは、グロープラグ100の全体構成を示し、図1Bは、部分的な断面構成を示している。また、図2は、後述するキャップ部120近傍の拡大断面図である。以下では、図1A,1B,2におけるグロープラグ100の軸線Oの下方をグロープラグ100の先端側とし、上方を後端側として説明する。また、グロープラグ100の軸線Oに沿った下向きの方向を軸線方向ODとする。図1Aおよび図1Bに示すように、グロープラグ100は、主体金具110とキャップ部120とを有するハウジング130と、ヒータ部150と、連結部材180と圧力センサ160とを備えている。なお、主体金具110は、「胴部」とも呼ばれ、キャップ部120は「頭部」とも呼ばれる。
主体金具110は、炭素鋼やステンレス鋼によって形成された略円筒状の金属部材である。主体金具110の後端部には、グロープラグ100を内燃機関に取り付けるための工具が係合する工具係合部112が形成されている。また、工具係合部112よりも先端側には、グロープラグ100をシリンダヘッドに固定するためのネジ溝(図示せず)が形成されたネジ部114が備えられている。工具係合部112の後端部には、ハウジング130内の集積回路166(後述)や中軸170(後述)に電気的に接続される複数の配線116が挿入されている。
主体金具110の先端には、キャップ部120が配置されている。キャップ部120は、炭素鋼やステンレス鋼によって形成された環状の金属部材である。図2に示すように、キャップ部120の後端側には、外径がほぼ一定の円筒部122が形成され、先端側には、先端に向かって縮径するテーパ部124が形成されている。
ヒータ部150は、シース管152と発熱コイル154と絶縁粉末155とを備えている。シース管152は、耐熱・耐食性に優れたステンレス鋼等によって形成されており、先端部が半球状に閉塞し、後端が主体金具110内において開口している。発熱コイル154は、巻線型抵抗であり、シース管152の先端側内部に配置されている。ヒータ部150には、金属製の棒状部材である中軸170が挿入され、発熱コイル154の後端は、この中軸170の先端に固定される。発熱コイル154には、配線116および中軸170を通じて、外部から電力が供給される。シース管152内には、発熱コイル154との隙間に、耐熱性を有する酸化マグネシウム等の絶縁粉末155が充填されている。シース管152の開口された後端と中軸170との間には、絶縁粉末155をシース管152内に密封するためのシール部材156が挿入されている。シース管152には、スウェージング加工が施されており、これにより、内部に充填された絶縁粉末155の緻密性が高められ、熱伝導効率を向上させている。このような構成のヒータ部150は、後端側が主体金具110内に配置され、先端側が、キャップ部120の開口部125から軸線方向ODに向かって突出するように配置されている。
ハウジング130内には、ヒータ部150よりも後端側に配置された環状の圧力センサ160(図1B参照)と、圧力センサ160をハウジング130内に固定するためのセンサ固定部材132と、軸線Oに沿ったヒータ部150の変位を圧力センサ160に伝達するための伝達スリーブ134と、ヒータ部150の外周をハウジング130の内部に連結するための連結部材180と、が設けられている。
センサ固定部材132は、ステンレス鋼等によって形成された略円筒形状の部材である。センサ固定部材132は、主体金具110の内周に沿って配置されており、その先端近傍には、鍔状のフランジ部133が形成されている。このフランジ部133は、主体金具110の先端面およびキャップ部120の後端面に溶接されている。また、センサ固定部材132の後端には、圧力センサ160の外周部が溶接されている。本実施形態では、このセンサ固定部材132によって、圧力センサ160がハウジング130内の中央部付近に固定されている。
伝達スリーブ134は、ステンレス鋼等によって形成された略円筒状の部材である。伝達スリーブ134は、センサ固定部材132とヒータ部150との間に配置されている。伝達スリーブ134の先端は、センサ固定部材132のフランジ部133が形成されている位置付近において、ヒータ部150の外周に溶接されている。また、伝達スリーブ134の後端は、環状の圧力センサ160の内周部に溶接されている。ヒータ部150の軸線Oに沿った変位は、この伝達スリーブ134によって圧力センサ160の内周部に伝達される。
連結部材180は、ハウジング130に接続されるとともにヒータ部150に接続され、軸線Oに沿ったヒータ部150の移動を可能としつつ、ヒータ部150とハウジング130とを繋ぐ。連結部材180は、ステンレス鋼やニッケル合金等によって薄膜状に形成され、弾性を有する。連結部材180は、第1の筒部181、第2の筒部182および接続部185を備える。なお、本明細書において、複数の部材間の位置関係を説明する際、軸線Oに近い側をグロープラグ100の径方向Yの内側、軸線Oから遠い側を径方向Yの外側、とも呼ぶ。
第1の筒部181は、ハウジング130と溶接接続されており、第1の半径r1を有するとともに、軸線Oに沿った筒状に形成されている。第2の筒部182は、端部188においてヒータ部150に溶接接続されており、第1の半径よりも小さい第2の半径r2を有するとともに、軸線Oに沿った筒状に形成されている。実施例において、「軸線Oに沿った」とは、公差を含み、軸線Oに平行であることを意味する。
第1の筒部181と第2の筒部182は、接続部185によって接続されている。接続部185と、第1の筒部181および第2の筒部182の接続部分は、滑らかな屈曲状に形成されている。接続部185は、軸線Oに対して傾きを有するように形成されており、第1実施例では、軸線Oに対して直交するように、換言すれば、軸線Oに直交する平面と略平行となるように形成されている。連結部材180は、例えば、絞り加工により作製されている。
第1実施例では、連結部材180は、キャップ部120内に配置されている。ヒータ部150は、連結部材180の弾性力によって、軸線Oに沿った変位が許容されている。なお、連結部材180は、ヒータ部150とハウジング130とを連結することで、燃焼室から主体金具110内への気密を確保する役割も果たす。
連結部材180とハウジング130は、連結部材180の軸線Oに直交する方向から全周に亘りレーザによる打ち抜き溶接(以降、打ち抜きレーザ溶接と呼ぶ)により形成される溶接部200によって固定されている。同様に、連結部材180とヒータ部150は、連結部材180の軸線Oに直交する方向から全周に亘る打ち抜きレーザ溶接により形成される溶接部210によって固定されている。なお、本明細書において、レーザ照射における「軸線Oに直交する方向」とは、厳密な直交に限定されず、公差を含む。
図3は、第1実施例におけるヒータ部150と連結部材180とを接合する溶接部210について説明する模式拡大図である。図3において、溶接前の連結部材180の先端部分188aを破線で示す。連結部材180とヒータ部150とは、溶接接合前において、連結部材180の端部188とヒータ部150との間に空隙50が形成される。空隙50が形成される理由は次の通りである。すなわち、連結部材180は非常に薄い板材から絞り加工などにより形成されているため、一定の厚みに製造することは困難であり、約0.15mm〜0.3mm範囲内の厚みを有するように製造される。一方、ヒータ部150のシース管152は、スウェージング加工により形成されており、製造過程において比較的大きな公差を有する。ヒータ部150の軸ぶれを抑制するために、連結部材180とヒータ部150との接合より先に、連結部材180とハウジング130とが接合されるので、連結部材180、ヒータ部150の各々が有する製造誤差に起因して、連結部材180の第2の筒部182とヒータ部150のシース管152との間には空隙50が形成される。当該空隙50の径方向Yの間隔Gは、連結部材180の厚みTの1/10以上となる。
打ち抜き溶接によってヒータ部150と連結部材180を接合する場合、部材間の間隔が、被溶接部材、すなわち、連結部材180の厚みの1/10程度であれば、溶接部分の接合強度が保持される。しかしながら、記述の通り、連結部材180とヒータ部150との間には連結部材180の厚みTの1/10以上の間隔Gを有する空隙50が形成されるため、溶接部210を形成する打ち抜きレーザ溶接において、連結部材180とヒータ部150とは当該空隙50が充填されて溶接接合されることが望まれる。
第1実施例では、連結部材180の端部188がレーザ照射されることにより溶接部210が形成される。具体的には、図3に示すように、レーザ照射によって溶融した連結部材180の第2の筒部182の端部188の少なくとも一部である先端部分188a(破線で示す)が連結部材180とヒータ部150との間の空隙50を埋めるとともに、溶融した端部188とヒータ部150とが混ざり合った合金が形成されることにより、溶接部210が形成される。
溶接部210は、第1溶接部250と第2溶接部260を有する。第1溶接部250は、径方向Yの内側に形成され、軸線方向ODにおいて最大幅d1を有する。第2溶接部260は、第1溶接部250よりも径方向Yの外側、換言すれば、軸線Oから離れた位置に形成され、軸線方向ODにおいて、第1溶接部250の最大幅d1より大きい幅d2を有する。第2溶接部260は、その一部がヒータ部150に延伸している。すなわち、溶接部210は、第2溶接部260がヒータ部150に侵入するように形成されているので、ヒータ部150における溶接部210の占有体積を増大させることができ、接合強度が向上される。
第1実施例では、打ち抜きレーザ溶接にファイバーレーザが利用される。ファイバーレーザは、レーザ幅が狭く、連続照射することが可能である。よって、ファイバーレーザによる溶接部200,210の表面はV字状の溶接痕が連なる、幅の狭い滑らかな直線状に形成される。また、ファイバーレーザによる溶接部200,210の断面は、図3において説明したように最大幅の異なる第1の溶接部250,第2の溶接部260から形成され、レーザからより遠くに位置する被溶接部材(ヒータ部150)へも溶接部が延伸し、強固に接合される。
圧力センサ160(図1B参照)は、中軸170が通る開口部161が中央に設けられた環状の金属ダイアフラム162と、金属ダイアフラム162の上面(後端側の面)に接合されたピエゾ抵抗素子164と、を備えている。金属ダイアフラム162は、例えば、ステンレス鋼等によって形成されている。ピエゾ抵抗素子164には、ハウジング130内の所定の部位に設けられた集積回路166が電気的に接続されている。前述のように、金属ダイアフラム162の内周には、ヒータ部150に接続された伝達スリーブ134の後端が接合されている。そのため、燃焼圧の受圧によってヒータ部150が軸線Oに沿って変位すると、伝達スリーブ134によって、その変位量が金属ダイアフラム162に伝達され、金属ダイアフラム162を撓らせる。集積回路166は、この金属ダイアフラム162の変形をピエゾ抵抗素子164を用いて検出することで、内燃機関の燃焼圧を検出する。集積回路166は、こうして検出された燃焼圧を示す電気信号を、主体金具110の後端に挿入された配線116を通じて外部のECU等に出力する。
以上で説明した本実施形態では、グロープラグ100の工具係合部112に工具を係合させ、内燃機関のプラグ取り付け孔10にネジ部114を螺合させることで、キャップ部120が内燃機関のプラグ取付け孔10の座面20に接触し、グロープラグ100が内燃機関に固定される。
A2.接合方法:
第1実施例のグロープラグ100は、グロープラグ100を構成する各部材(主体金具110、キャップ部120、ヒータ部150、圧力センサ160および連結部材180)がそれぞれ作製され、組み付けられることにより製造される。以下に、第1実施例のグロープラグ100における連結部材180とハウジング130およびヒータ部150との溶接接合による組み付け工程について、図4〜図9Bを参照して説明する。なお、図5〜図9Bにおいて、図面上方がグロープラグ100の先端側、図面下方がグロープラグ100の後端側を示す。
第1実施例のグロープラグ100は、グロープラグ100を構成する各部材(主体金具110、キャップ部120、ヒータ部150、圧力センサ160および連結部材180)がそれぞれ作製され、組み付けられることにより製造される。以下に、第1実施例のグロープラグ100における連結部材180とハウジング130およびヒータ部150との溶接接合による組み付け工程について、図4〜図9Bを参照して説明する。なお、図5〜図9Bにおいて、図面上方がグロープラグ100の先端側、図面下方がグロープラグ100の後端側を示す。
図4は、第1実施例におけるグロープラグ100の組み付け工程について説明するフローチャートである。図5は、第1実施例における連結部材180の挿入について説明する説明図である。組み付け工程では、まず、主体金具110、ヒータ部150、圧力センサ160からなるワークが公知の方法により組み付けられ、図5に示すワーク500が作製され(ステップS10)、作製されたワーク500に、連結部材180が挿入、配置される(ステップS12)。図5に示すように、連結部材180は、第1の筒部181の端部
186がセンサ固定部材132のフランジ部133に当接する位置まで、第1の筒部181側からワーク500の先端(ヒータ部150の先端)に、軸線Oに沿って挿入される。この結果、センサ固定部材132の、フランジ部133よりも先端部分の外周面132aと、連結部材180の第1の筒部181の内周面187とが対向するように連結部材180が配置される。この時点では、連結部材180とワーク500とは接合されていない。
186がセンサ固定部材132のフランジ部133に当接する位置まで、第1の筒部181側からワーク500の先端(ヒータ部150の先端)に、軸線Oに沿って挿入される。この結果、センサ固定部材132の、フランジ部133よりも先端部分の外周面132aと、連結部材180の第1の筒部181の内周面187とが対向するように連結部材180が配置される。この時点では、連結部材180とワーク500とは接合されていない。
次いで、ワーク500がチャッキングされる(ステップS14)。図6は、ステップS14におけるチャッキングを説明する説明図である。チャック装置600は、内部に、軸線方向ODに沿って連通する中空の円筒部610、612を有する。径方向Yにおいて、円筒部610の直径は、円筒部612の直径より小さい。チャック装置600は、ワーク500の後端側が610、620内に収容されている状態でワーク500を締め付けて固定する。
ワーク500に挿入された連結部材180とハウジング130とを溶接接合し(ステップS16)、続いて、連結部材180とヒータ部150とを溶接接合する(ステップS18)。第1実施例では、ヒータ部150の軸が軸線Oからずれること(軸ブレ)を抑制するために、ヒータ部150と連結部材180との接合より先にハウジング130と連結部材180とが接合される。
図7は、第1実施例におけるステップS16およびS18における溶接接合について説明する拡大断面図である。図7では、図6の円A部分を拡大した断面図を示す。連結部材180の第1の筒部181がフランジ部133から浮いたり、連結部材180の中心軸が軸線Oに対して傾いたりすることを抑制するために、連結部材180とハウジング130との溶接接合が行われる際、連結部材180は、接続部185において、押さえ治具800によって先端側から後端側に対して押圧され固定される。
チャック装置600によって固定されているワーク500(図6参照)は、軸線Oを中心にX方向に回転される。ワーク500が回転を開始すると、ワーク500に挿置されている連結部材180の第1の筒部181に対して、径方向Yの外側からファイバーレーザ溶接機700によってレーザが連続照射される。第1実施例では、第1の筒部181は、軸線Oに直交する方向からレーザ照射される。軸線Oに直交する方向からレーザ照射されることにより、連結部材180の溶融具合とハウジング130との溶融具合とを略均等とできる。レーザによって加熱された連結部材180およびハウジング130を構成する材料が溶融し、レーザ照射部分に合金が形成され、溶接部200が形成される。溶接部200の形成により、連結部材180とハウジング130とが接合される。
溶接部200の形成の終了後、連結部材180は、端部188において、径方向Yの外側からファイバーレーザ溶接機700でレーザが連続照射される。第1実施例では、連結部材180の端部188は、軸線Oに直交する方向からレーザ照射される。軸線Oに直交する方向からレーザ照射が行われることにより、連結部材180の溶融具合とヒータ部150の溶融具合とを略均等とできる。レーザによって加熱された連結部材180およびヒータ部150を構成する材料が溶融し、レーザ照射部分に合金が形成され、溶接部210が形成される。溶接部210の形成により、連結部材180とヒータ部150とが接合される。
溶接部210の形成について、従来方法によって形成される場合と第1実施例の方法によって形成される場合を比較しつつ説明する。図8Aおよび図8Bは、従来技術におけるヒータ部150と連結部材180とにわたって形成される溶接部について説明する模式図である。図8Aは、レーザ照射による連結部材180の溶融について示しており、図8Bは、溶接部210bの形成について示している。
従来は、レーザ照射時に、レーザ710が連結部材180からずれて、ヒータ部150に直接照射されることを防止するために、図8Aに示すように、先端部分188aから十分離れた位置にレーザ710が照射されていた。この結果、ヒータ部150と連結部材180とに亘る溶接部の形成において、溶融した連結部材180の一部がヒータ部150と連結部材180との間の空隙50を充填するように流動する。図8Bに示すように、空隙50に流動した分だけ、連結部材180と溶接部210bとの境界部分189において、連結部材180の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所(引け、とも呼ばれる)が生じたり、溶接部210bそのものがレーザ照射方向に沿って変形し窪み900が形成されたりするなど、溶接部210bにおける板厚薄化を招く。溶接部210bにおける板厚薄化(引けの発生)は、溶接強度の低下を招き、溶接部210bの疲労強度の安定的な保持を阻害するという問題があった。また、従来の方法では、レーザ710の熱は先端部分188aまで伝搬せず、先端部分188a近傍は、溶接部210bの形成に寄与することなく、換言すれば、接合強度に影響することなく、残留していた。
図9Aおよび図9Bは、ステップS18における溶接部210の形成について詳細に説明する模式図である。図9Aは、端部188へのレーザ照射による先端部分188aの溶融について示しており、図9Bは、溶融した先端部分188aによる空隙50の充填について示している。第1実施例において、端部188とは、先端部分188aから所定距離だけ離れた位置と、先端部分188aとの間の領域を含む。先端部分188aから所定距離だけ離れた位置とは、ファイバーレーザ溶接機700から照射されるレーザ710の熱によって連結部材180の先端部分188aを溶融させることが可能な程度に、先端部分188aから離れていることを意味しており、ファイバーレーザ溶接機700の性能やレーザ強度、被溶接部材の材料や形状によって適宜決定される。
第1実施例では、端部188に対してレーザ710の照射を行うことにより、従来、溶接部の形成に利用されなかった先端部分188aを溶融させる(図9A)。矢印Bに示すように、当該溶融された先端部分188aの少なくとも一部が、ヒータ部150と連結部材180との間の空隙50を充填するように流動する。この結果、図9Bに示すように、溶接部210の形成に必要とされる体積(換言すれば、空隙50に対応する体積)分の材料が補充されるため、連結部材180と溶接部210との境界部分189において、連結部材180の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生すること(引けの発生)を抑制しつつ、連結部材180の端部188からヒータ部150に亘って溶接部210を形成できる(図9B)。溶接部210の形成により、ヒータ部150と連結部材180とが接合される。
ヒータ部150と連結部材180とが溶接されたワーク500の先端にキャップ部120が組み付けられて、グロープラグ100が完成する(ステップS20)。
以上説明した第1実施例のグロープラグ100およびグロープラグ100の製造方法によれば、連結部材180の端部188は、レーザ溶接によって連結部材180の端部188の少なくとも一部が溶融して形成された溶接部210を介してヒータ部150と接合される。従って、溶接強度に影響を与えない連結部材180の端部188が溶接による熱で溶けて連結部材180とヒータ部150との間の空隙50に流れ込み、溶接前において連結部材180とヒータ部150との間に形成される空隙50を充填する。よって、溶接部分において連結部材180の板厚が部分的に薄くなることを抑制でき、溶接強度を安定的に保持することができる。
また、第1実施例のグロープラグ100およびその製造方法によれば、溶接部210は、連結部材180の端部188が、軸線に直交する方向からレーザ照射されることにより形成される。従って、レーザ照射の方向を容易に調整して溶接部210を形成することができる。
また、第1実施例のグロープラグ100およびその製造方法によれば、連結部材180とヒータ部150との間の空隙50の間隔は、連結部材180の厚みの1/10以上である。従って、連結部材180とヒータ部150との間に連結部材180の厚みの1/10以上の間隔を有する空隙50が存在していても、強度信頼性の保持された溶接部210を形成することができる。
また、第1実施例のグロープラグ100およびその製造方法によれば、溶接部210は、軸線側に形成される第1溶接部250と、第1溶接部250の最大幅より大きい幅を有し、ヒータ部150に延伸している第2溶接部260と、を有する。従って、ヒータ部150における溶接部210の占有体積を増大させることができ、接合強度を向上することができる。
B.第2実施例:
第2実施例のグロープラグ100aは、ヒータ部150と連結部材180とに亘って形成される溶接部210aの形状、および、溶接部210aを形成するためのレーザ照射方法が第1実施例と異なる。第2実施例のグロープラグ100aにおいて、第1実施例のグロープラグ100の各構成と同一構成については、第1実施例において使用した符号を用いて説明する。第2実施例における溶接部210aの形成について、図10および図11A,11Bを参照して説明する。
第2実施例のグロープラグ100aは、ヒータ部150と連結部材180とに亘って形成される溶接部210aの形状、および、溶接部210aを形成するためのレーザ照射方法が第1実施例と異なる。第2実施例のグロープラグ100aにおいて、第1実施例のグロープラグ100の各構成と同一構成については、第1実施例において使用した符号を用いて説明する。第2実施例における溶接部210aの形成について、図10および図11A,11Bを参照して説明する。
B1.溶接部の概略構成:
図10は、第2実施例におけるレーザ照射の方向について説明する説明図である。溶接部200は第1実施例と同様の方法で形成されている。溶接部200の形成の終了後、連結部材180は、端部188において、径方向外側からファイバーレーザ溶接機700でレーザが連続照射される。第2実施例では、連結部材180の端部188は、ヒータ部150の先端部側から後端部側へ、軸線Oに交差する斜め方向にレーザ照射が行われる。
図10は、第2実施例におけるレーザ照射の方向について説明する説明図である。溶接部200は第1実施例と同様の方法で形成されている。溶接部200の形成の終了後、連結部材180は、端部188において、径方向外側からファイバーレーザ溶接機700でレーザが連続照射される。第2実施例では、連結部材180の端部188は、ヒータ部150の先端部側から後端部側へ、軸線Oに交差する斜め方向にレーザ照射が行われる。
溶接部210aは、径方向Yの内側に形成される第1溶接部250aと、第1溶接部よりも径方向Yの外側、換言すれば、軸線Oから離れた位置に形成され、軸線方向ODにおいて、第1溶接部250aの最大幅より大きい幅を有する第2溶接部260aと、を有する。第2溶接部260aは、その一部がヒータ部150に延伸するように形成されている。
B2.溶接部の形成方法:
図11Aおよび図11Bは、第2実施例における溶接部210aの形成について説明する模式図である。図11Aは、端部188へのレーザ照射による先端部分188aの溶融について示しており、図11Bは、溶融した先端部分188aによる空隙50の充填について示している。
図11Aおよび図11Bは、第2実施例における溶接部210aの形成について説明する模式図である。図11Aは、端部188へのレーザ照射による先端部分188aの溶融について示しており、図11Bは、溶融した先端部分188aによる空隙50の充填について示している。
第2実施例では、端部188に対して軸線Oに交差する斜め方向からレーザ720の照射が行われることにより、先端部分188aが溶融される(図11A)。すなわち、レーザ720の照射方向と軸線Oに直交する直交線Pとがなす角度θ1は、0度より大きく90度より小さい。こうすることにより、先端部分188aの少なくとも一部、より具体的には、空隙50側の部分188bの溶融が促進され、部分188bを含む先端部分188aによってヒータ部150と連結部材180との間の空隙50が充填される。この結果、図11Bに示すように、連結部材180と溶接部210aとの境界部分189において、連結部材180の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材180の端部188からヒータ部150に亘って溶接部210aを形成できる(図11B)。溶接部210aの形成により、ヒータ部150と連結部材180とが接合される。
なお、溶接部210aの断面の形状から、レーザ720の照射方向(角度θ1)を推定することができる。図12は、レーザ720の照射方向を推定する方法を示す説明図である。図12には、グロープラグ100の軸線Oを通る断面の内、溶接部210a付近を拡大して示している。上述したように、溶接部210aは、第2溶接部260aと、第2溶接部260aから軸線Oに近づく方向に延伸した第1溶接部250aとを有している。レーザ720の照射方向(角度θ1)は、第1溶接部250aの延伸方向と軸線Oに直交する直交線Pとがなす角度θ2に略一致すると考えられる。そのため、第1溶接部250aの延伸方向と直交線Pとがなす角度θ2が、レーザ720の照射方向(角度θ1)であると推定される。なお、第1溶接部250aの延伸方向は、図12に示す断面において、第1溶接部250aの先端側の境界線L1と後端側の境界線L2との平均線La(境界線L1からの距離と境界線L2からの距離とが同じである点の集合)の方向である。
ここで、レーザ720の照射方向(角度θ1)は、10度以上40度以下であることが、連結部材180の耐久性低下を抑制するという点で好ましい。図13は、レーザ720の照射方向(角度θ1)と圧力センサ160の出力変化量との関係を示す説明図である。図13には、レーザ720の照射方向(角度θ1)を種々変更して溶接部210aを形成したときの、溶接後の圧力センサ160出力変化量(ゼロ点変動量)を調べた試験結果の一例を示している。溶接後の圧力センサ160の出力変化量が大きいということは、連結部材180の溶接縮み(残留応力)が大きいことを意味するため、連結部材180の耐久性が低下するおそれがある。図13に示すように、角度θ1が40度を超えると、圧力センサ160の出力変化量が比較的大きくなる。これは、角度θ1が40度を超えると、溶接の際に連結部材180が溶融する部分が大きくなり(例えば、角度θ1が90度の場合には連結部材180のみが溶融する)、溶接縮みが大きくなるためであると考えられる。他方、角度θ1が10度未満の場合には、溶融した連結部材180の一部が空隙50に入っていきにくいため、好ましくない。角度θ1を10度以上40度以下とすれば、圧力センサ160の出力変化量は比較的小さくなることから、連結部材180の溶接縮み(残留応力)が比較的小さくなり、連結部材180の耐久性低下を抑制することができる。また、角度θ1を10度以上40度以下とすれば、溶融した連結部材180の一部が空隙50の奥まで入っていきやすくなるため、好ましい。なお、第1溶接部250aの延伸方向と直交線Pとがなす角度θ2は、レーザ720の照射方向(角度θ1)と略一致するため、角度θ2は10度以上40度以下であることが好ましいと言える。
以上説明した第2実施例のグロープラグ100aおよびその製造方法によれば、溶接部210aは、連結部材180の端部が、ヒータ部150の先端部側から後端部側へ、軸線に交差する斜め方向にレーザ照射されることにより形成される。従って、連結部材180とヒータ部150との間に形成される空隙50近傍の連結部材180の端部を積極的に溶融させて、空隙50を充填するための材料を確保できる。よって、溶融した連結部材180の端部によって空隙50の充填を効率的に行うことができ、溶接部210aの強度信頼性を保持できる。また、空隙50の間隔が比較的大きい場合にも、空隙50を十分に充填することができ、接合強度を保持できる。
また、第2実施例のグロープラグ100aおよびその製造方法によれば、溶接部210aは、軸線側に形成される第1溶接部250aと、第1溶接部250aの最大幅より大きい幅を有し、ヒータ部に延伸している第2溶接部260aと、を有する。従って、ヒータ部150における溶接部210aの占有体積を増大させることができ、接合強度を向上することができる。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができる。例えば、上記実施例では、ヒータ部150として、シース管152と発熱コイル154と絶縁粉末155とを備えるヒータが用いられているが、ヒータとして、セラミックヒータを用いることも可能である。この場合、セラミックヒータとセラミックヒータの外周面に固定された筒状の金属製外筒との組立体をヒータ部150とすることができる。また、上記実施例では、ピエゾ抵抗素子164を用いて燃焼圧を検出しているが、燃焼圧は他のセンサによって検出してもよい。例えば、圧電素子を用いて燃焼圧を検出してもよい。この場合、圧電素子がセンサ固定部材132と伝達スリーブ134との間に軸方向に挟持された構成を採用してもよい。
10…取り付け孔
20…座面
50…空隙
100…グロープラグ
100a…グロープラグ
110…主体金具
112…工具係合部
114…ネジ部
116…配線
120…キャップ部
122…円筒部
124…テーパ部
125…開口部
130…ハウジング
132…センサ固定部材
132a…外周面
133…フランジ部
134…伝達スリーブ
150…ヒータ部
152…シース管
154…発熱コイル
155…絶縁粉末
156…シール部材
160…圧力センサ
161…開口部
162…金属ダイアフラム
164…ピエゾ抵抗素子
166…集積回路
170…中軸
180…連結部材
181…第1の筒部
182…第2の筒部
185…接続部
186…端部
187…内周面
188…端部
188a…先端部分
188b…部分
189…境界部分
200…溶接部
210…溶接部
210a…溶接部
210b…溶接部
250…第1溶接部
250a…第1溶接部
260…第2溶接部
260a…第2溶接部
500…ワーク
600…チャック装置
610…円筒部
612…円筒部
700…ファイバーレーザ溶接機
710…レーザ
720…レーザ
800…押さえ治具
20…座面
50…空隙
100…グロープラグ
100a…グロープラグ
110…主体金具
112…工具係合部
114…ネジ部
116…配線
120…キャップ部
122…円筒部
124…テーパ部
125…開口部
130…ハウジング
132…センサ固定部材
132a…外周面
133…フランジ部
134…伝達スリーブ
150…ヒータ部
152…シース管
154…発熱コイル
155…絶縁粉末
156…シール部材
160…圧力センサ
161…開口部
162…金属ダイアフラム
164…ピエゾ抵抗素子
166…集積回路
170…中軸
180…連結部材
181…第1の筒部
182…第2の筒部
185…接続部
186…端部
187…内周面
188…端部
188a…先端部分
188b…部分
189…境界部分
200…溶接部
210…溶接部
210a…溶接部
210b…溶接部
250…第1溶接部
250a…第1溶接部
260…第2溶接部
260a…第2溶接部
500…ワーク
600…チャック装置
610…円筒部
612…円筒部
700…ファイバーレーザ溶接機
710…レーザ
720…レーザ
800…押さえ治具
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。また、本発明は以下の形態としても実現できる。
[形態1]
上記圧力センサ付きグロープラグであって、前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグ。
この形態の圧力センサ付きグロープラグによれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
[形態2]
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、
前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐための薄膜状の連結部材と、
前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備える圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記ヒータ部と、前記ヒータ部に平行な形状を有する前記連結部材の他端とを、前記連結部材側からレーザ溶接して接合する工程であって、前記連結部材と前記ヒータ部とは空隙を介して配置され、前記レーザ溶接により溶融した前記連結部材の端部の少なくとも一部が、前記連結部材と前記ヒータ部との間に形成される前記空隙を埋めることを含む工程と、を備えることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、ヒータ部と連結部材の他端とを、連結部材側からレーザ溶接して接合する工程において、レーザ溶接により溶融した連結部材の端部の少なくとも一部が、連結部材とヒータ部との間に形成される空隙を埋める。従って、溶接部や溶接部の境界部分において連結部材の板厚が部分的に薄くなることを抑制でき、溶接強度を安定的に保持することができる。
[形態3]
上記に記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
[形態1]
上記圧力センサ付きグロープラグであって、前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグ。
この形態の圧力センサ付きグロープラグによれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
[形態2]
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、
前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐための薄膜状の連結部材と、
前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備える圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記ヒータ部と、前記ヒータ部に平行な形状を有する前記連結部材の他端とを、前記連結部材側からレーザ溶接して接合する工程であって、前記連結部材と前記ヒータ部とは空隙を介して配置され、前記レーザ溶接により溶融した前記連結部材の端部の少なくとも一部が、前記連結部材と前記ヒータ部との間に形成される前記空隙を埋めることを含む工程と、を備えることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、ヒータ部と連結部材の他端とを、連結部材側からレーザ溶接して接合する工程において、レーザ溶接により溶融した連結部材の端部の少なくとも一部が、連結部材とヒータ部との間に形成される空隙を埋める。従って、溶接部や溶接部の境界部分において連結部材の板厚が部分的に薄くなることを抑制でき、溶接強度を安定的に保持することができる。
[形態3]
上記に記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。また、本発明は以下の形態としても実現できる。
[形態1]
上記圧力センサ付きグロープラグであって、前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグ。
この形態の圧力センサ付きグロープラグによれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
[形態2]
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、
前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐための薄膜状の連結部材と、
前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備える圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記ヒータ部と、前記ヒータ部に平行な形状を有する前記連結部材の他端とを、前記連結部材側からレーザ溶接して接合する工程であって、前記連結部材と前記ヒータ部とは空隙を介して配置され、前記レーザ溶接により溶融した前記連結部材の端部の少なくとも一部が、前記連結部材と前記ヒータ部との間に形成される前記空隙を埋めることにより、前記連結部材のうち前記端部を除く部位は前記ヒータ部と空隙を介して配置され、前記連結部材の端部は、前記レーザ溶接によって前記連結部材の端部の少なくとも一部が溶融して形成された溶接部を介して前記ヒータ部と接合されることを含む工程と、を備えることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、ヒータ部と連結部材の他端とを、連結部材側からレーザ溶接して接合する工程において、レーザ溶接により溶融した連結部材の端部の少なくとも一部が、連結部材とヒータ部との間に形成される空隙を埋める。従って、溶接部や溶接部の境界部分において連結部材の板厚が部分的に薄くなることを抑制でき、溶接強度を安定的に保持することができる。
[形態3]
上記に記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
[形態1]
上記圧力センサ付きグロープラグであって、前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグ。
この形態の圧力センサ付きグロープラグによれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
[形態2]
軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、
前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐための薄膜状の連結部材と、
前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備える圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記ヒータ部と、前記ヒータ部に平行な形状を有する前記連結部材の他端とを、前記連結部材側からレーザ溶接して接合する工程であって、前記連結部材と前記ヒータ部とは空隙を介して配置され、前記レーザ溶接により溶融した前記連結部材の端部の少なくとも一部が、前記連結部材と前記ヒータ部との間に形成される前記空隙を埋めることにより、前記連結部材のうち前記端部を除く部位は前記ヒータ部と空隙を介して配置され、前記連結部材の端部は、前記レーザ溶接によって前記連結部材の端部の少なくとも一部が溶融して形成された溶接部を介して前記ヒータ部と接合されることを含む工程と、を備えることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、ヒータ部と連結部材の他端とを、連結部材側からレーザ溶接して接合する工程において、レーザ溶接により溶融した連結部材の端部の少なくとも一部が、連結部材とヒータ部との間に形成される空隙を埋める。従って、溶接部や溶接部の境界部分において連結部材の板厚が部分的に薄くなることを抑制でき、溶接強度を安定的に保持することができる。
[形態3]
上記に記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記連結部材の端部のうち前記レーザ溶接による溶融部分は、前記連結部材の先端部分を含むことを特徴とする圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
この形態の製造方法によれば、溶融された先端部分の少なくとも一部が、ヒータ部と連結部材との間の空隙を充填するため、連結部材と溶接部分との境界部分において連結部材の板厚が他の部位に比して薄くなる箇所が発生することを抑制しつつ、連結部材の端部からヒータ部に亘って溶接部を形成できる。
Claims (8)
- 軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、
前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐ薄膜状の連結部材と、
前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備え、
前記連結部材の端部と前記ヒータ部とは、前記連結部材側からレーザ溶接を行うことにより接合された圧力センサ付きグロープラグであって、
前記連結部材のうち前記端部を除く部位は前記ヒータ部と空隙を介して配置され、
前記連結部材の端部は、前記レーザ溶接によって前記連結部材の端部の少なくとも一部が溶融して形成された溶接部を介して前記ヒータ部と接合されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。 - 請求項1記載の圧力センサ付きグロープラグであって、
前記溶接部は、前記連結部材の端部が、前記軸線に直交する方向からレーザ照射されることにより形成されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。 - 請求項1記載の圧力センサ付きグロープラグであって、
前記溶接部は、前記連結部材の端部が、前記ヒータ部の先端部側から後端部側へ、前記軸線に交差する斜め方向にレーザ照射されることにより形成されることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。 - 請求項3記載の圧力センサ付きグロープラグであって、
前記溶接部の延伸方向と前記軸線に直交する方向とがなす角度が、10度以上40度以下であることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。 - 請求項1ないし請求項4いずれか記載の圧力センサ付きグロープラグであって、
前記溶接部は、
前記軸線方向に直交する方向において、前記軸線側に形成される第1溶接部と、
前記軸線方向に直交する方向において、前記第1溶接部よりも前記軸線から離れた位置に形成され、前記軸線方向において、前記第1溶接部の最大幅より大きい幅を有する第2溶接部と、を有し、
前記第2溶接部の一部は、前記ヒータ部に延伸していることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグ。 - 軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
後端部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、
前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動を可能としつつ、前記ヒータ部と前記ハウジングとを繋ぐための薄膜状の連結部材と、
前記ヒータ部を介して伝達される荷重に応じて、圧力の検出を行う圧力センサと、を備える圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記ヒータ部と、前記ヒータ部に平行な形状を有する前記連結部材の他端とを、前記連結部材側からレーザ溶接して接合する工程であって、前記レーザ溶接により溶融した前記連結部材の端部の少なくとも一部が、前記連結部材と前記ヒータ部との間に形成される空隙を埋めることを含む工程と、を備えることを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。 - 請求項6記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記ヒータ部と前記連結部材とを接合する工程において、前記連結部材の端部を、前記軸線に直交する方向からレーザ照射することを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。 - 請求項6記載の圧力センサ付きグロープラグの製造方法であって、
前記ヒータ部と前記連結部材とを接合する工程において、前記連結部材の端部を、前記ヒータ部の先端部側から後端部側へ、前記軸線に交差する斜め方向にレーザ照射することを特徴とする、圧力センサ付きグロープラグの製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140930 |