JP6289513B2 - ヒータおよびヒータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンに使用されるグロープラグなどのヒータに関するものである。
従来、エンジンの直噴化にともなって、先端が主燃焼室に到達可能な長尺型のグロープラグが開発されている(特許文献1)。そのようなグロープラグにおいては、グロープラグの先端部に配される発熱体と、グロープラグの後端に接続されるプラグコードと、を電気的に接続する中軸が長い。このため、そのようなグロープラグにおいては、中軸は、先端側中軸と後端側中軸を軸方向に溶接することにより、製造される。
特開2005−273955号公報 特開2001−241662号公報 特開2002−013734号公報 特開2001−009573号公報
一方、近年、グロープラグの細径化が求められている。上記のような態様のグロープラグにおいてグロープラグの外径を細くすると、ヒータの中軸も細くなる。そのようなグロープラグにおいては、エンジンの運転による振動のために溶接部分の近傍で中軸が折損するまでの期間が、短くなる可能性がある。このような課題は、長尺化と細径化が求められ、くりかえし振動に曝されるヒータなどの構成において、広く存在する。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、ヒータが提供される。このヒータは、軸線方向に伸びる中軸と、前記軸線方向について前記中軸に対して先端側に配され前記中軸と電気的に接続されている発熱体と、を備え、前記中軸が、前記発熱体と電気的に接続されている先端側中軸部と、前記先端側中軸部に対して前記軸線方向について後端側に配され溶融部を介して前記先端側中軸部と接合されている後端側中軸部と、を備える。前記先端側中軸部は、前記溶融部と接する第1の熱影響部を備える。前記後端側中軸部は、前記溶融部と接する第2の熱影響部を備える。前記第1の熱影響部と前記第2の熱影響部との少なくとも一方は、前記軸線方向についての長さが3mm以下である。
このような態様においては、先端側中軸部の他の部位よりも硬度が高い第1の熱影響部と、後端側中軸部の他の部位よりも硬度が高い第2の熱影響部と、の少なくとも一方が3mm以下である。このため、中軸において、曲げ力や振動が印加された場合に変形しにくい熱影響部が少ない。その結果、中軸において熱影響部が多い態様に比べて、より多くの部分が変形することができる。その結果、曲げ力や振動を受けた際に、熱影響部以外の部分に応力が集中して中軸が破損に至る可能性が低い。
(2)上記形態のヒータにおいて、前記後端側中軸部と前記先端側中軸部のうち、より硬度が高い素材で構成されている方が備える熱影響部の前記軸線方向についての長さが、3mm以下である、態様とすることができる。このような態様とすれば、後端側中軸部と先端側中軸部のうち、少なくともより硬度が高い素材で構成されている方については、熱影響部以外の部分の軸線方向の長さを大きくすることができる。その結果、中軸が力を受けた際に、硬度が高い素材で構成されているため、本来、変形しにくい当該部分においても変形することができる。よって、中軸が曲げ力や振動を受けた際に、熱影響部以外の部分に応力が集中して中軸が破損に至る可能性が低い。
(3)上記形態のヒータにおいて、前記先端側中軸部と前記後端側中軸部のうち、径が細い方の径は、2.3mm以下である、態様とすることができる。このような態様とすれば、先端側中軸部と後端側中軸部のうち径の細い方、すなわち、より変形しやすい方の径が2.3mm以下である。よって、中軸が力を受けた際に、先端側中軸部と後端側中軸部のうち径の細い方において、大きく変形することができる。よって、中軸が曲げ力や振動を受けた際に、熱影響部以外の部分に応力が集中して中軸が破損に至る可能性が低い。
(4)上記形態のヒータにおいて、前記後端側中軸部に比べて前記先端側中軸部が細く設けられている、態様とすることができる。一般に、中軸の先端側中軸部は、後端側中軸部に比べて強固に、周囲の構造に固定される。このため、中軸が周囲の構造から外力や変位を受ける場合に、先端側中軸部は、後端側中軸部に比べてより強い外力やより大きい変位を受けやすい。上記の態様においては、後端側中軸部に比べて先端側中軸部は弾性変形しやすい。このため、後端側中軸部に比べて先端側中軸部が太く設けられている態様に比べて、中軸が他の構成から外力や変位を受ける場合に、中軸が先端側中軸部において破損してしまう可能性を、低くすることができる。
上記形態のヒータにおいて、前記溶融部は、抵抗溶接によって形成された溶融部である、態様とすることができる。この態様によれば、溶融部は、外周から部材を溶融するアーク溶接やレーザ溶接による溶接部に比べて、先端側中軸部と後端側中軸部の溶融しなかった部分を内部に含む可能性が低い。このため、曲げ力や振動を受けた際に、溶融部において中軸が折損する可能性が低い。
(5)本発明の一形態によれば、グロープラグが提供される。このグロープラグは、上記形態のヒータと、前記軸線方向の後端側から先端側に伸びる筒状の形状を有し、前記ヒータの少なくとも一部を内部に収容する主体金具と、を備える。
(6)本発明の一形態によれば、ヒータの製造方法が提供される。この方法は、軸線方向に伸びる中軸と、前記軸線方向について前記中軸に対して先端側に配され前記中軸と電気的に接続されている発熱体と、を備えるヒータの製造方法である。この方法は、前記発熱体と電気的に接続される先端側中軸部と、前記先端側中軸部に対して前記軸線方向について後端側に配される後端側中軸部と、を抵抗溶接することにより前記中軸を形成する溶接工程を備える。前記溶接工程において、前記先端側中軸部を挟んで保持し、前記先端側中軸部に電圧を印加する保持部において、前記先端側中軸部と接触する部分の前記軸線方向の長さが、3.5mm以下である。
このような態様とすれば、保持部が先端側中軸部を押圧する力の大きさが同じであるという条件下で、先端側中軸部と接触する部分の軸線方向の長さが3.5mmより大きい態様に比べて、保持部が先端側中軸部を押す圧力を大きくすることができる。このため、保持部と先端側中軸部との間の接触抵抗を小さくすることができ、溶接工程において、先端側中軸部の保持部との接触部分の温度上昇量を低減できる。その結果、溶接工程によって生じる先端側中軸部の熱影響部の軸線方向についての長さを、3mm以下にすることができる。
なお、同様に、前記溶接工程において、前記後端側中軸部を挟んで保持し、前記後端側中軸部に電圧を印加する保持部において、前記後端側中軸部と接触する部分の前記軸線方向の長さが、3.5mm以下である態様とすることもできる。
(7)本発明の一形態によれば、グロープラグの製造方法が提供される。このグロープラグの製造方法は、上記形態のヒータの製造方法によってヒータを製造する工程と、軸線方向の後端側から先端側に伸びる筒状の形状を有する主体金具の内部に、前記ヒータの少なくとも一部を収容する工程と、を備える。
本発明は、ヒータ、およびヒータの製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、グロープラグ、グロープラグの製造方法、その製造方法を実現する製造装置、その製造装置を制御するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
グロープラグ1の縦断面図である。 グロープラグ1のヒータを示す平面図である。 先端側中軸部41と後端側中軸部42とを接合する溶接工程を示す説明図である。 抵抗溶接の際に先端側中軸部41がチャックC1に保持される様子を示す側面図である。 第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の表面の状態を示す説明図である。 第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の内部の状態を示す断面の説明図である。 先端側中軸部41と後端側中軸部42の接合強度の評価方法を示す説明図である。
A.実施形態:
本発明の実施形態に係るヒータの一例として、ディーゼルエンジン等の内燃機関の予熱用に使用されるグロープラグ1を例に、図面を参照して説明する。
図1は、グロープラグ1の縦断面図である。ただし、図中、中軸4については、断面ではなく平面図を示している。図1において、X軸正方向、Y軸正方向、Z軸正方向を表す矢印を示す。また、図1において、グロープラグ1の先端側を矢印ALで示し、後端側を矢印ATで示す。先端側(矢印AL)は、Z軸正の方向であり、後端側(矢印AT)は、Z軸負の方向である。グロープラグ1の軸線をAxで示す。本実施形態において、軸線Axの方向は、Z軸方向と一致する。
グロープラグ1は、筒状の主体金具2と、この主体金具2の先端側に装着される金属からなる耐熱性チューブ61と、主体金具2の内部に配設される中軸4と、耐熱性チューブ61内に収容される電気発熱体62等から構成されている。
主体金具2は、グロープラグ1の軸方向の後端側から先端側にのびる略筒状の形状を有する。主体金具2は、グロープラグ1の軸方向に沿って伸びる軸孔3を備える。主体金具2は、機械構造用炭素鋼で形成される。主体金具2の外周面の上端部には、横断面が六角形状の工具係合部22が形成されている。工具係合部22は、グロープラグ1をディーゼルエンジンに取り付ける際に、レンチ等の工具を係合させるために使用される。工具係合部22の先端側に位置する主体金具2の表面には、雄ねじ部21が形成されている。雄ねじ部21がディーゼルエンジンの取り付け部の雌ねじに螺合して、グロープラグ1がディーゼルエンジンに固定される。
主体金具2の軸孔3は、先端側に位置する小径部31と、小径部31に対して後端側に位置する大径部32とを備える。小径部31に耐熱性チューブ61が圧入され、固定されている。耐熱性チューブ61の先端は、主体金具2から突出している。軸孔3において、大径部32の後端側には、座ぐり部33が形成される。
耐熱性チューブ61は、先端部が閉じ、後端部が開放された筒状に形成されている。耐熱性チューブ61の材質としては、一例として、耐熱ステンレス鋼が用いられている。耐熱性チューブ61は、「シーズチューブ」とも呼ばれる。耐熱性チューブ61は、主体金具2の軸孔3(小径部31)に圧入されている。耐熱性チューブ61の先端部63は、グロープラグ1がディーゼルエンジンに取り付けられた際に、ディーゼルエンジンの燃焼室(図示せず)内に位置する。耐熱性チューブ61内には、電気発熱体62および中軸4の先端部が収容され、さらに、絶縁材料として絶縁粉末64が充填されている。
電気発熱体62は、後端が中軸4の先端側中軸部41の先端部に電気的に接続され、他端が耐熱性チューブ61の先端部63の内側底部に電気的に接続されている。この電気発熱体62は、先端側に配置される発熱コイル62hと、発熱コイル62hの後端側に配置され発熱コイル62hと直列に接続されている制御コイル62cとを備える。発熱コイル62hは、Fe−Cr合金あるいはNi−Cr合金等により構成されている。制御コイル62cは、Ni、Co−Fe合金あるいはCo−Fe−Ni合金等により構成されている。耐熱性チューブ61内の絶縁粉末64は、電気絶縁性を有するマグネシア等のセラミックス粉末である。
電気発熱体62が通電されることによって、電気発熱体62、絶縁粉末64および耐熱性チューブ61が発熱し、耐熱性チューブ61を介して、エンジンの燃焼室内の燃料を昇温する。電気発熱体62、絶縁粉末64および耐熱性チューブ61をまとめて「発熱部6」と呼ぶ。発熱部6は、図1に示すように、中軸4に電気的に接続されており、中軸4の先端側に配されている。
中軸4は、主体金具2の軸孔3内に主体金具2と中心軸が一致するように保持される。中軸4は、図1に示すように、その外周面が、軸孔3の内面に対して隙間を有するように保持されることにより、主体金具2と電気的に絶縁されている。中軸4は、炭素鋼から形成される。
図1に示すように、中軸4の先端は、耐熱性チューブ61に挿入されている。中軸4の後端は、主体金具2の工具係合部22よりも後端側に突出している。そして、中軸4の後端側と主体金具2の座ぐり部33との間には、ゴム製のOリング8と、例えばナイロン製の絶縁ブッシュ7とが嵌め込まれている。そして、そのさらに後端側において、端子9が装着されている。
図2は、グロープラグ1のヒータを示す平面図である。図2において、中軸4(グロープラグ1)の先端側を矢印ALで示し、後端側を矢印ATで示す。図2に示すヒータは、中軸4と、中軸4の先端側に取りつけられる発熱部6とから構成される。
中軸4は、先端側に配されている先端側中軸部41と、先端側中軸部41に対して後端側に配されている後端側中軸部42と、を備える。先端側中軸部41と後端側中軸部42とは抵抗溶接により形成された溶融部43により接合されている。なお、先端側中軸部41の外径は、1.5〜4.5mmであり、後端側中軸部42の外径は、1.5〜4.5mmである。後端側中軸部42の先端部には、先端に向かって外径が小さくなるテーパ部が設けられることがある。
前述のように、先端側中軸部41の先端部は、発熱部6の耐熱性チューブ61内に収容されている。先端側中軸部41の先端部は、絶縁性を有するパッキン65を介して、耐熱性チューブ61内に固定されている。このため、先端側中軸部41と耐熱性チューブ61とは、絶縁されている。
発熱部6の耐熱性チューブ61内には、前述のように、電気発熱体62が収容されている。電気発熱体62の後端は、中軸4の先端側中軸部41の先端部に接続され、電気発熱体62の先端は、耐熱性チューブ61の先端部63の内側に接続されている(図1参照)。グロープラグ1の端子9に電圧が印加されると、電流は、端子9から後端側中軸部42、先端側中軸部41を介して電気発熱体62に流れ、その後、耐熱性チューブ61、主体金具2を介して、主体金具2の雄ねじ部21からディーゼルエンジンに流れる。その結果、電気発熱体62が発熱し、絶縁粉末64および耐熱性チューブ61を介して、電気発熱体62の熱でエンジンの燃焼室内の燃料が昇温される。このようにして燃焼室内の燃料を昇温する構成のうち、中軸4と発熱部6とをまとめて「ヒータ」と呼ぶ。ヒータは、その少なくとも一部を主体金具2に収容され、主体金具2に保持されている。
なお、中軸4において、先端側中軸部41の外径を後端側中軸部42の外径よりも小さく設定することが好ましい。先端側中軸部41の外径を後端側中軸部42の外径よりも小さく設定することにより、以下のような効果が得られる。なお、先端側中軸部41の外径が後端側中軸部42の外径以上である態様とすることもできる。
前述のように、中軸4(先端側中軸部41および後端側中軸部42)は、主体金具2の軸孔3の内面に対して隙間を有するように保持される。すなわち、先端側中軸部41および後端側中軸部42は、主体金具2の軸孔3の内径よりも細く設けられる。
また、近年、グロープラグの細径化が求められている。図1に示すように、グロープラグ1においては、主体金具2の軸孔3内に耐熱性チューブ61が配され、耐熱性チューブ61内に先端側中軸部41の先端部が収容されている。一方、主体金具2の軸孔3内に配される後端側中軸部42と、主体金具2の軸孔3の内面との間には、他の構造物は存在しない。このため、先端側中軸部41を、後端側中軸部42に比べて細く設けることにより、先端部側および後端部側において主体金具2の肉厚を一定以上確保しつつ、主体金具2の外径を小さくすることができる。そして、主体金具2は、グロープラグ1において最も外側に位置することから、上記構成により、グロープラグ1の外径を小さくすることができる。
また、グロープラグ1においては、先端側中軸部41の先端部は、耐熱性チューブ61および主体金具2の軸孔3によって強固に保持されている。一方、後端側中軸部42の後端部は、ゴム製のOリング8およびナイロン製の絶縁ブッシュ7によって、先端側中軸部41の先端部に比べて弱い保持力で保持されている。このため、他の構造から中軸4に外力や変位(振動)が加えられる場合には、先端側中軸部41は、主体金具2および耐熱性チューブ61からそのまま外力や変位(振動)が伝えられる。これに対して、後端側中軸部42は、Oリング8や絶縁ブッシュ7を介して保持されているため、たとえば、軸方向には、先端側中軸部41ほどには、強い外力や大きな変位が伝えられない。すなわち、先端側中軸部41は、後端側中軸部42に比べて,強い力や振動を受けやすい。先端側中軸部41の外径を後端側中軸部42の外径よりも小さく設定することにより、先端側中軸部41について、後端側中軸部42よりも圧縮および伸長の弾性変形をしやすく構成することができる。その結果、上記態様によれば、他の構造から中軸4に外力や変位が加えられた場合に中軸4が破損する可能性を、低減することができる。
グロープラグ1の製造方法において、先端側中軸部41と後端側中軸部42とを接合する際の処理を説明する。まず、先端側中軸部41に、電気発熱体62、絶縁粉末64、および耐熱性チューブ61を備える発熱部6(図1参照)を取りつける。
図3は、先端側中軸部41と後端側中軸部42とを接合する溶接工程の処理を示す説明図である。図3に示すように、発熱部6が取りつけられた先端側中軸部41と、後端側中軸部42とを、中心軸が一致するように、それぞれ電極を兼ねるチャックC1,C2により保持する。そして、チャックC1,C2を介して先端側中軸部41と後端側中軸部42に電圧を印加しつつ、先端側中軸部41と後端側中軸部42とを突き合わせて、抵抗溶接する(図3の矢印Aw1,Aw2参照)。その際、後端側中軸部42の先端のテーパ部の一部は、先端側中軸部41の後端に埋没しつつ溶融する。溶融した金属は、先端側中軸部41と後端側中軸部42の接合部および外周に位置する。その結果、先端側中軸部41と後端側中軸部42との間には、溶融部43が形成される(図2参照)。
外周から部材を溶融するアーク溶接やレーザ溶接においては、先端側中軸部41と後端側中軸部42の中心軸近傍に、溶融せず、接合しなかった部分が残される可能性がある。そのような接合が行われた場合には、曲げ力や振動を受けた際に、非溶融部分において中軸4が折損する可能性がある。しかし、本実施形態においては、先端側中軸部41と後端側中軸部42とを突き合わせて、抵抗溶接する。このため、先端側中軸部41と後端側中軸部42の中心軸近傍に、溶融せず、接合しなかった部分を残す可能性が低い。よって、中軸4が、曲げ力や振動を受けた際に、接合部分において折損する可能性が低い。
その後、先端側中軸部41と後端側中軸部42とが接合された中軸4や電気発熱体62等が組み付いた耐熱性チューブ61を主体金具2に圧入する。具体的には、中軸4の後端側から主体金具2の軸孔3の先端側に向かって挿入し、耐熱性チューブ61を主体金具2の軸孔3の小径部31に圧入する。その後、中軸4の後端側に向かってOリング8と絶縁ブッシュ7とが挿入され、さらに、端子9を挿入して外部から加締める(図1参照)。このようにして、図1に示すグロープラグが製造される。
図4は、抵抗溶接の際に、先端側中軸部41がチャックC1に保持される様子を示す側面図である。チャックC1は、一対の保持爪C11,C12を備える。保持爪C11,C12は、それぞれ保持部H11,H12に取りつけられており、向かい合うように配されている。保持爪C11,C12は、導電性を有する金属で構成される。保持爪C11,C12の向かい合う面には、それぞれ先端側中軸部41を受け入れるための、円筒側面を備えた凹部が設けられている。保持爪C11,C12は、保持部H11,H12によって互いに接近され(図4の矢印Ah1,Ah2参照)、間に先端側中軸部41を挟むことによって、先端側中軸部41を保持する。その結果、先端側中軸部41は、保持爪C11,C12の凹部に挟まれて保持される。後端側中軸部42も、同様の構成を備えるチャックC2に保持される(図3参照)。
このような構成において、チャックC1,C2に電圧がかけられることにより、先端側中軸部41と後端側中軸部42との間に電位差が生じ、先端側中軸部41の端面と後端側中軸部42の端面との間で抵抗溶接が行われる。その際、先端側中軸部41の端面近傍には、抵抗溶接において溶融しないが、熱によって金属結晶の構造が変化した第1の熱影響部44が形成される。同様に、後端側中軸部42の端面近傍には、抵抗溶接において溶融しないが、熱によって金属結晶の構造が変化した第2の熱影響部45が形成される。熱影響部は、「HAZ(Heat Affected Zone)」とも呼ばれる。
先端側中軸部41の第1の熱影響部44が生じる原因の一つは、抵抗溶接を行う際の、チャックC1と先端側中軸部41との間の接触抵抗による発熱である。後端側中軸部42の第2の熱影響部45が生じる原因の一つは、抵抗溶接を行う際の、チャックC2と後端側中軸部42との間の接触抵抗による発熱である。
図5は、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の表面の状態を示す説明図である。先端側中軸部41の第1の熱影響部44は、溶融部43と接しており、溶融部43および先端側中軸部41の他の部分とは異なる色になっている。後端側中軸部42の第2の熱影響部45は、溶融部43と接しており、溶融部43および後端側中軸部42の他の部分とは異なる色になっている。
図6は、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の内部の状態を示す断面の説明図である。先端側中軸部41と後端側中軸部42とが突き合わせられ抵抗溶接が行われた結果、先端側中軸部41の後端と後端側中軸部42の先端の素材は、溶融して溶融部43を形成している。また、溶融部43に対して内部(先端側中軸部41と後端側中軸部42の中心軸がある側)には、第1の熱影響部44の一部と第2の熱影響部45の一部がある。
図3および図4に示す構成において、保持爪C11,C12が先端側中軸部41を保持する際には、各部が若干弾性変形する。このため、保持爪C11,C12の凹部の円筒面と先端側中軸部41の外周面とが、理想的な接触の仕方とは若干異なる状態で接触することとなる。保持部H11,H12および保持部H11,H12をスライドさせる機構(図4の矢印Ah1,Ah2参照)を、剛性が高い金属などの素材で構成することにより、保持爪C11,C12が先端側中軸部41を保持する際の接触状態の理想状態からのずれを少なくすることができる。その結果、保持爪C11,C12の凹部の円筒面と先端側中軸部41の外周面との接触状態が理想的な状態に近づく(図4参照)。その結果、たとえば、保持爪C11,C12と先端側中軸部41との接触面積が大きくなる。そして、保持爪C11,C12と先端側中軸部41との間の接触抵抗が少なくなる。すなわち、抵抗溶接の際の先端側中軸部41の保持爪C11,C12との接触部分における発熱が少なくなり、先端側中軸部41に形成される第1の熱影響部44の大きさが小さくなる。
同様に、チャックC2を保持する保持部およびその保持部をスライドさせる機構を、剛性が高い金属などの素材で構成することにより、後端側中軸部42に形成される第2の熱影響部45の大きさを小さくすることができる。
また、保持部H11,H12をスライドさせる機構が保持部H11,H12を押す部分(保持部H11,H12の下端部)と、保持爪C11,C12が先端側中軸部41を保持する部分との、Y軸方向の距離が小さいほど、先端側中軸部41から保持爪C11,C12への反力によって保持部H11,H12にかかる偶力は小さくなる。このため、偶力による保持部H11,H12の外側への傾きも小さくなる。その結果、保持爪C11,C12が先端側中軸部41を保持する際の接触状態の理想状態からのずれを少なくすることができる。そして、保持爪C11,C12と先端側中軸部41との接触面積が大きくなる。その結果、抵抗溶接の際の先端側中軸部41の保持爪C11,C12との接触部分における発熱が少なくなり、先端側中軸部41に形成される第1の熱影響部44の大きさが小さくなる。
同様に、チャックC2を備える保持部をスライドさせる機構が保持部を押す部分(チャックC2を備える保持部の下端部)と、チャックC2の保持爪C21,C22が後端側中軸部42を保持する部分との、Y軸方向の距離が小さいほど、後端側中軸部42に形成される第2の熱影響部45の大きさを小さくすることができる。
また、保持爪C11,C12が先端側中軸部41を保持する際には、先端側中軸部41の外周表面も、保持爪C11,C12の凹部の円筒面の形状に合わせるように弾性変形する。このため、保持爪C11,C12の軸線方向(Z軸方向)の寸法T1を小さく構成することにより(図3参照)、保持爪C11,C12がより強い圧力で先端側中軸部41の外周表面に押しつけられることとなる。その結果、より保持爪C11,C12の形状に一致するように、先端側中軸部41の外周表面が弾性変形する。言い換えれば、保持爪C11,C12の凹部の円筒面と先端側中軸部41の外周面とがより密着する。そして、保持爪C11,C12と先端側中軸部41との間の接触抵抗が少なくなる。その結果、抵抗溶接の際の先端側中軸部41の保持爪C11,C12との接触部分における発熱が少なくなり、先端側中軸部41に形成される第1の熱影響部44の大きさが小さくなる。
同様に、チャックC2の保持爪C21,C22の軸線方向(Z軸方向)の寸法T2を小さく構成することにより(図3参照)、後端側中軸部42に形成される第2の熱影響部45の大きさを小さくすることができる。
B.実施例:
クロムモリブデン鋼SCM435で構成した先端側中軸部41と、炭素鋼SWCH10R−6Tで構成した後端側中軸部42と、を用いて、先端側中軸部41と後端側中軸部42の外径、ならびに第1の熱影響部44と第2の熱影響部45のZ軸方向の寸法を様々に変化させて、中軸4を製造し、各サンプルについて、先端側中軸部41と後端側中軸部42の接合強度を評価した。その結果を表1および表2に示す。
なお、先端側中軸部41を構成するクロムモリブデン鋼SCM435のビッカース硬さは、250〜300であった。また、後端側中軸部42を構成する炭素鋼SWCH10R−6Tのビッカース硬さは、235〜240であった。すなわち、本実施例のサンプルにおいては、先端側中軸部41の方が後端側中軸部42よりも硬度が高い素材で構成されている。
なお、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45のZ軸方向の寸法は、以下のように測定する。すなわち、中軸4をその中心軸Axの平行な面で分割し、表面を電解エッチング処理して、その中心軸Axを通る断面を露出させる。エッチング溶液としては、エタノールと硝酸を19:1の体積比で混合して得たナイタールを使用した。なお、エタノールと硝酸の体積は、ナイタールを生成するのに先立って、エタノール(COH)と硝酸(HNO)についてそれぞれピペットなどの機器で測定するものとする。そのようにして得たエッチング溶液による電解エッチングのエッチング時間は、5秒前後であった。
そして、中心軸Axに沿って、第1の熱影響部44のうち、溶融部43のZ軸方向の分布Lwの中央の地点Chから、Z軸方向に沿って最も遠い部分までの寸法Lh1を、第1の熱影響部44の寸法とする。先端側中軸部41のうち、第1の熱影響部44とそうではない部分との境界は、先端側中軸部41の断面の色の違いによって特定する。なお、溶融部43のZ軸方向の中央の地点Chは、中軸4の表面に表れている溶融部43のZ軸方向の分布Lwに基づいて定める。
同様に、第2の熱影響部45のうち、溶融部43のZ軸方向の中央の地点Chから、中軸4の中心軸Axに沿って、最も遠い部分までの寸法Lh2を、第2の熱影響部45の寸法とする。後端側中軸部42のうち、第2の熱影響部45とそうではない部分との境界は、後端側中軸部42の断面の色の違いによって特定する。
サンプルを作成するにあたり、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の寸法は、チャックC1,C2のZ軸方向の寸法(厚み)を変化させることにより(図3参照)、変更した。たとえば、チャックC1のZ軸方向の寸法T1を5mmとすることにより、第1の熱影響部44のZ軸方向の寸法を5mmとすることができる。また、チャックC1のZ軸方向の寸法T1を3.5mm以下とすることにより、第1の熱影響部44のZ軸方向の寸法を3mm以下とすることができる。
同様に、チャックC2のZ軸方向の寸法T2を5mmとすることにより、第2の熱影響部45のZ軸方向の寸法を5mmとすることができる。また、チャックC2のZ軸方向の寸法T2を3.5mm以下とすることにより、第2の熱影響部45のZ軸方向の寸法を3mm以下とすることができる。
図7は、先端側中軸部41と後端側中軸部42の接合強度の評価方法を示す説明図である。先端側中軸部41と後端側中軸部42の接合強度の評価は、以下のように行った。先端側中軸部41と後端側中軸部42について、溶融部43のZ軸方向の中央の地点からそれぞれL1、L2の距離の位置を保持し(ここでは、L1=L2=7mm)、所定角度(ここでは30度および90度)だけ折り曲げて、中軸4が折損するか否かを判定した(図5および図7参照)。
各試験例について、サンプルを3個ずつ用意した。3個のサンプルのうち一つでも、30度折り曲げた際に破断した場合には、評価はCとした。また、30度折り曲げてもいずれのサンプルも破断しなかったが、90度折り曲げた際に破断したサンプルが3個のサンプルのうち一つでもある場合には、評価はBとした。いずれのサンプルも、90度折り曲げても破断しなかった場合をAとした。
なお、破断は、溶融部43では起きず、先端側中軸部41側または後端側中軸部42側において生じる。より具体的には、多くの場合、破断は、溶融部43と先端側中軸部41の間、または溶融部43と後端側中軸部42の間において生じる。このため、表1,2においては、破断が、先端側中軸部41側と後端側中軸部42側のいずれの部位で起きたかを明示するため、先端側中軸部41と後端側中軸部42それぞれについて分けて上記A〜Cの評価を行った。そして、いずれか低い方の評価を「総合評価」とした。それらの結果を、表1,2の「折損評価試験結果」の欄に示す。
Figure 0006289513
Figure 0006289513
表1,2より、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の寸法がいずれも3mmより大きい試験例1,3,5,7,9,11,13,15,17,20,23,26については、いずれも折損評価試験結果の総合評価はBまたはCである。これに対して、先端側中軸部41と後端側中軸部42の外径の設定値が上記各試験例のうちの対応するものと同じで、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の少なくとも一方の寸法がより小さい、試験例2,4,6,8,10,12,14,16,18,19,21,22,24,25,27,28は、折損評価試験結果の総合評価が改善されている。このことから、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の少なくとも一方は、3mm以下であることが好ましいことが分かる。
この結果は、以下のような理由によると推測される。すなわち、先端側中軸部41のうち第1の熱影響部44は、他の部分に比べて延性が失われており、変形しにくい。より具体的には、曲がりにくい。このため、中軸4に曲げ力が加わった際に、第1の熱影響部44の寸法が大きいほど、第1の熱影響部44と他の部分(たとえば、溶融部43や、先端側中軸部41の第1の熱影響部44以外の部分)との接合部分に応力が集中し、その部分で破断が生じやすくなる。逆に、第1の熱影響部44の寸法が小さいほど、変形しやすい部分が大きくなるため、第1の熱影響部44と他の部分との接合部分にかかる応力が小さくなり、その部分で破断が生じにくくなる。
同様の理由から、第2の熱影響部45の寸法が大きいほど、第2の熱影響部45と他の部分との接合部分に応力が集中し、その部分で破断が生じやすくなる。逆に、第2の熱影響部45の寸法が小さいほど、変形しやすい部分が大きくなるため、第2の熱影響部45と他の部分との接合部分にかかる応力が小さくなり、その部分で破断が生じにくくなる。
このため、第1の熱影響部44のZ軸方向の寸法と、第2の熱影響部45のZ軸方向の寸法との両方が3mm以下であることがより好ましい。表1,2において、第1の熱影響部44のZ軸方向の寸法と、第2の熱影響部45のZ軸方向の寸法と、の両方が3mm以下である試験例29〜40は、試験例35,36を除き、折損評価試験結果の総合評価はAである。試験例35,36は、試験例29〜40の中では、先端側中軸部41の外径が小さく(1.8mm)、先端側中軸部41の第1の熱影響部44のZ軸方向の寸法が大きい(3mm)試験例である。そして、そのような不利な条件が与えられている試験例35,36であっても、その折損評価試験結果の総合評価はBである。
また、表1,2より、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の少なくとも一方の寸法が3mm以下である試験例のうち、先端側中軸部41と後端側中軸部42の外径のいずれか一方が、2.3mm以下である、試験例10,12,18,19,21,22,24,25,27〜40については、いずれも折損評価試験結果の総合評価はAまたはBである。そして、それらのうち、細い方の外径が1.8mmより大きい試験例10,12,18,19,21,22,29〜34については、いずれも折損評価試験結果の総合評価はAである。このことから、先端側中軸部41と後端側中軸部42の外径のいずれか一方が、2.3mm以下であることが好ましいことが分かる。そして、先端側中軸部41と後端側中軸部42のうち外径の小さい方の外形が、2.0mm以上であることが好ましいことが分かる。
この結果は、以下のような理由によると推測される。すなわち、先端側中軸部41と後端側中軸部42の少なくとも一方の外径が2.3mm以下であることにより、中軸4が外力を受けた際に、外径が2.3mm以下の部分において、変形が起こりやすい。このため、当該部分の変形によって先端側中軸部41または後端側中軸部42の破断が回避される。また、外径が1.8mm以下である場合には、当該部分自体が変形するだけでなく破断してしまうため、折損評価試験の結果が悪くなる。たとえば、試験例24,27,35,36,38,39においては、いずれも、先端側中軸部41と後端側中軸部42のうち外径が細い方(外径が1.8mmの方)で破断が生じた結果、評価がBとなっている。このような理由から、細い方の外径が1.8mm以下の試験例については、折損評価試験結果の総合評価がBとなると考えられる。
このため、先端側中軸部41の外径と後端側中軸部42の外径の両方が、1.8mmより大きく2.3mm以下であることがより好ましい。ただし、表1,2の試験例10,12,18,19,21,22,29〜34の折損評価試験結果の総合評価がAであることからも分かるように、先端側中軸部41の外径と後端側中軸部42の外径のうち小さい方の寸法が、1.8mmより大きく2.3mm以下である態様としても、十分な強度が得られる。そして、先端側中軸部41の外径と後端側中軸部42の外径の少なくとも一方が、1.8mmより大きく2.3mm以下であればよい。
C.変形例:
C1.変形例:
上記実施形態においては、エンジンに使用されるグロープラグを例として本発明の実施形態を説明している。しかし、本発明は、家電用シーズヒータや液体加熱装置など、他のヒータに適用することもできる。
C2.変形例:
上記実施例においては、第1の熱影響部44と第2の熱影響部45の少なくとも一方は、3mm以下であることが好ましいことを示した(表1および表2参照)。ただし、先端側中軸部41と後端側中軸部42のうちの一方が他方よりも硬度が高い素材で構成されている場合には、硬度が高い素材で構成されている方の熱影響部が、3mm以下であることが好ましい。ここで、素材の硬度は、ビッカース硬さで評価するものとする。
上記のような態様においては、先端側中軸部と後端側中軸部のうち硬度が高い素材で構成されているものについて、熱影響部以外の部分を、軸方向について大きく設けることができる。このため、硬度が高く変形しにくい素材で構成されている部分において、大きく弾性変形および塑性変形することができる。その結果、外力を受けた場合に、
変形しやすいと予想される硬度の低い部分に加えて、当該部分が変形することによって、破壊を免れることができる可能性が高い。
なお、硬度が低い素材で構成されている方の熱影響部が、3mm以下である態様とすることもできる。このような態様においては、先端側中軸部と後端側中軸部のうち硬度が低い素材で構成されているものについて、熱影響部以外の部分を、軸方向について大きく設けることができる。このため、硬度が低い素材で構成されている部分において、大きく弾性変形および塑性変形することができる。その結果、外力を受けた場合にも、当該部分が変形することによって、破壊を免れることができる可能性が高い。
C3.変形例:
上記実施形態においては、先端側中軸部41と後端側中軸部42とを抵抗溶接により接合している。しかし、先端側中軸部と後端側中軸部との接合は、抵抗溶接以外のガス溶接、アーク溶接、ビーム溶接などで行うこともできる。
C4.変形例:
上記実施形態においては、先端側中軸部41と後端側中軸部42とを接合する際、先端側中軸部41と後端側中軸部42を、向かい合う一対の保持爪C11,C12、ならびに保持爪C21,C22で、それぞれ保持している。しかし、一つの部材を3個以上の爪で保持する態様とすることもできる。
C5.変形例:
上記実施形態では、グロープラグを例に、本願に係る発明の態様を説明した。しかし、本願に係る発明は、内燃機関の始動補助装置として使用されるグロープラグのほか、家電用シーズヒータや燃料加熱装置、液体加熱装置など、他のヒータに適用することもできる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…グロープラグ
2…主体金具
3…軸孔
4…中軸
6…発熱部
7…絶縁ブッシュ
8…Oリング
9…端子
21…雄ねじ部
22…工具係合部
31…小径部
32…大径部
33…座ぐり部
41…先端側中軸部
42…後端側中軸部
43…溶融部
44…第1の熱影響部
45…第2の熱影響部
61…耐熱性チューブ
62…電気発熱体
62c…制御コイル
62h…発熱コイル
63…先端部
64…絶縁粉末
65…パッキン
AL…グロープラグ1の先端側を示す矢印
AT…グロープラグ1の後端側を矢印
Ah1,Ah2…保持部H11,H12の動きを示す矢印
Aw1,Aw2…先端側中軸部41と後端側中軸部42との突き合わせの動きを示す矢印
Ax…中心軸
C1…チャック
C11,C12…保持爪
C2…チャック
C21,C22…保持爪
Ch…溶融部43のZ軸方向の中央の位置
H11,H12…保持部
L1…接合強度の評価において、溶融部43のZ軸方向の中央の地点から先端側中軸部41を保持する部分までの距離
L2…接合強度の評価において、溶融部43のZ軸方向の中央の地点から後端側中軸部42を保持する部分までの距離
Lh1…第1の熱影響部44の寸法
Lh2…第2の熱影響部45の寸法
Lw…溶融部43のZ軸方向の分布範囲
T1…保持爪C11,C12のZ軸方向の寸法
T2…保持爪C21,C22の軸線方向の寸法

Claims (6)

  1. 軸線方向に伸びる中軸と、前記軸線方向について前記中軸に対して先端側に配され前記中軸と電気的に接続されている発熱体と、を備え、前記中軸が、前記発熱体と電気的に接続されている先端側中軸部と、前記先端側中軸部に対して前記軸線方向について後端側に配され溶融部を介して前記先端側中軸部と接合されている後端側中軸部と、を備える、ヒータにおいて、
    前記先端側中軸部は、前記溶融部と接する第1の熱影響部を備え、
    前記後端側中軸部は、前記溶融部と接する第2の熱影響部を備え、
    前記後端側中軸部と前記先端側中軸部のうち、より硬度が高い素材で構成されている方が備える熱影響部の前記軸線方向についての長さが、3mm以下である、ヒータ。
  2. 請求項記載のヒータであって、
    前記先端側中軸部と前記後端側中軸部のうち、径が細い方の径は、2.3mm以下である、ヒータ。
  3. 請求項1または記載のヒータであって、
    前記後端側中軸部に比べて前記先端側中軸部が細く設けられている、ヒータ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のヒータと、
    前記軸線方向の後端側から先端側に伸びる筒状の形状を有し、前記ヒータの少なくとも一部を内部に収容する主体金具と、を備えるグロープラグ。
  5. 軸線方向に伸びる中軸と、前記軸線方向について前記中軸に対して先端側に配され前記中軸と電気的に接続されている発熱体と、を備えるヒータの製造方法であって、
    前記発熱体と電気的に接続される先端側中軸部と、前記先端側中軸部に対して前記軸線方向について後端側に配される後端側中軸部と、を抵抗溶接することにより前記中軸を形成する溶接工程を備え、
    前記溶接工程において、前記先端側中軸部を挟んで保持し、前記先端側中軸部に電圧を印加する保持部において、前記先端側中軸部と接触する部分の前記軸線方向の長さが、3.5mm以下であり、
    前記溶接工程は、前記後端側中軸部と前記先端側中軸部のうち、より硬度が高い素材で構成されている方が備える熱影響部の前記軸線方向についての長さが、3mm以下となるように行われる、ヒータの製造方法。
  6. グロープラグの製造方法であって、
    請求項5記載の製造方法によってヒータを製造する工程と、
    軸線方向の後端側から先端側に伸びる筒状の形状を有する主体金具の内部に、前記ヒータの少なくとも一部を収容する工程と、を備える、グロープラグの製造方法。
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