JP6608261B2 - 圧力センサの製造方法、圧力センサ - Google Patents

圧力センサの製造方法、圧力センサ Download PDF

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Description

本発明は、圧力センサの製造方法及び圧力センサに関する。
従来、圧力センサとして、軸線方向に延びる筒状のハウジングと、ハウジング内に挿入され先端部がハウジングの先端から突出するヒータなどの棒状部材と、棒状部材の軸線方向の移動を可能としつつヒータとハウジングをつなぐ連結部材と、棒状部材を介して伝達される荷重に応じて圧力の検出を行うピエゾ抵抗素子と、を備える圧力センサが知られている(特許文献1参照)。この圧力センサでは、連結部材の端部と棒状部材とが、レーザ溶接により接合されている。
国際公開第2013/157269号公報
しかし、例えば、連結部材や棒状部材などの圧力センサを構成する部品の公差や、部品の組み付けばらつき、レーザの照射軸のずれ等により、連結部材と棒状部材とをレーザ溶接する工程において、レーザが連結部材の端部から外れて照射される場合があった。このような場合には、連結部材の端部と棒状部材とが確実に接合されない可能性があった。そのため、圧力センサの製造時において、連結部材と棒状部材とを確実に接合する技術が求められていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、軸線方向に延びる筒状のハウジングと;前記ハウジング内に配置され、前記軸線方向に沿って変位可能な棒状部材と;前記軸線方向に沿った前記棒状部材の変位を可能としつつ、自身の一端部が前記棒状部材の外周と連結され、自身の他端部が前記ハウジングと連結される筒状の連結部材と;前記棒状部材の変位に応じて圧力を検出するセンサ素子と、を備える圧力センサの製造方法が提供される。この製造方法は;前記連結部材の一端部に前記連結部材側から周方向に沿ってレーザを照射することにより、前記連結部材の一端部と前記棒状部材とを溶接するレーザ溶接工程を備え;前記レーザ溶接工程では、前記棒状部材に対して前記レーザを前記軸線方向に沿って相対的に移動させつつ、前記軸線方向に溶接ビードが隣り合うように、前記レーザを前記連結部材の外周に2周以上照射して、前記連結部材と前記棒状部材とを接合することを特徴とする。このような形態の圧力センサの製造方法であれば、連結部材の一端部と棒状部材とを確実に接合することができる。
(2)上記形態の圧力センサの製造方法において、前記レーザ溶接工程では、前記レーザの出力を徐々に減少させるダウンスロープ制御を行って前記レーザの照射を終了させてもよい。このような形態の製造方法であれば、レーザ溶接工程により形成され、連結部材と棒状部材とが混ざり合った接合部において、溶接ホールが発生することを抑制することができる。
(3)上記形態の圧力センサの製造方法において、前記レーザ溶接工程では、前記連結部材の前記軸線方向における一端の位置から他端側へ前記レーザを照射してもよい。このような形態の製造方法であれば、連結部材の一端と棒状部材とをより確実に接合することができる。
(4)本発明の他の形態によれば、軸線方向に延びる筒状のハウジングと;前記ハウジング内に配置され、前記軸線方向に沿って変位可能な棒状部材と;前記軸線方向に沿った前記棒状部材の変位を可能としつつ、自身の一端部が前記棒状部材の外周と連結され、自身の他端部が前記ハウジングと連結される筒状の連結部材と;前記棒状部材の変位に応じて圧力を検出するセンサ素子と、を備える圧力センサが提供される。圧力センサは、前記連結部材の一端部は、前記連結部材と前記棒状部材とが混ざり合った接合部を介して前記連結部材と連結され;前記接合部は、前記連結部材の外周を周方向に1周する溶接ビードが前記軸線方向に2周以上隣り合って形成されていることを特徴とする。このような形態の圧力センサであれば、連結部材の一端部と棒状部材との間で気密もれが発生することを抑制することができる。
(5)上記形態の圧力センサにおいて、前記棒状部材は、ヒータであってもよい。このような形態の圧力センサであれば、圧力センサを備える熱源として利用することができる。
本発明は、上述した圧力センサの製造方法や圧力センサとしての形態以外にも、例えば、圧力センサを備えるグロープラグの製造方法や、圧力センサを備えるグロープラグなど、種々の形態で実現することが可能である。
本発明の一実施形態としてのヒータ機能付き圧力センサの概略構成を示す模式図。 圧力センサの部分的な拡大断面図。 接合部付近の拡大図。 接合部付近の軸線に沿った断面図。 圧力センサの製造方法を示すフローチャート。 ワークに連結部材を挿入する様子を説明するための図。 チャッキングの様子を説明するための図。 レーザ溶接工程について説明するための図。 従来のレーザ溶接工程の様子を説明する図。 本実施形態のレーザ溶接工程の様子を説明する図。 第2実施形態における接合部付近の拡大図。 レーザ溶接工程におけるダウンスロープ制御について説明するための図。 本変形例における接合部の形状の例を示す図。
A.第1実施形態:
A1.圧力センサの構成:
図1は、本発明の一実施形態としてのヒータ機能付き圧力センサ100の概略構成を示す模式図である。図1には、圧力センサ100の部分的な断面構成が示されている。図2は、圧力センサの100の部分的な拡大断面図である。以下の説明では、図1及び図2の上方側を軸線方向ODにおける後端側と呼び、図1及び図2の下方側を先端側と呼ぶ。また、軸線Oに近い側を径方向Yの内側、軸線Oから遠い側を径方向Yの外側、とも呼ぶ。圧力センサ100は、内燃機関のシリンダ内の圧力(燃焼圧力)を検出する機能を有している。本実施形態の圧力センサ100は、ディーゼルエンジン等の内燃機関に取り付けられて、内燃機関の始動時における点火を補助するグロープラグとしても機能する。
図1に示すように、圧力センサ100は、ハウジング130と、ヒータ150と、センサ素子164と、連結部材180と、ダイアフラム162と、伝達スリーブ134と、センサ固定部材132とを備えている。
ハウジング130は、導電性材料(例えば、炭素鋼やステンレス鋼などの金属材料)によって形成されており、主体金具110と、主体金具110の先端に配置されたキャップ部120と、を備える。主体金具110は、軸線Oに沿って延びる筒状の部材である。主体金具110の後端部には、圧力センサ100を内燃機関に取り付けるための工具が係合する工具係合部112が形成されている。また、工具係合部112よりも先端側には、圧力センサ100をシリンダヘッドに固定するためのネジ溝(図示せず)が形成されたネジ部114が備えられている。工具係合部112の後端部には、ハウジング130内の集積回路166や中軸170に電気的に接続される複数の配線116が挿入されている。図2に示すように、キャップ部120の後端側には、外径がほぼ一定の円筒部122が形成され、先端側には、先端に向かって縮径するテーパ部124が形成されている。
図1に示すように、ヒータ150は、シース管152と発熱コイル154と絶縁粉末155とを備える。本実施形態では、ヒータ150は、メタルヒータである。シース管152は、耐熱・耐食性に優れたステンレス鋼等によって形成されており、先端部が半球状に閉塞し、後端が主体金具110内において開口している。発熱コイル154は、巻線型抵抗であり、シース管152の先端側内部に配置されている。ヒータ150には、棒状に形成された金属製の中軸170が挿入される。発熱コイル154の後端は、中軸170の先端に固定される。発熱コイル154には、配線116及び中軸170を通じて、外部から電力が供給される。シース管152内には、発熱コイル154との隙間に、耐熱性を有する酸化マグネシウム等の絶縁粉末155が充填されている。シース管152の開口された後端と中軸170との間には、シール部材156が挿入されている。シール部材156は、絶縁粉末155をシース管152内に密封する。シース管152には、スウェージング加工が施されており、これにより、内部に充填された絶縁粉末155の緻密性が高められ、熱伝導効率を向上させている。このような構成のヒータ150は、一端がキャップ部120の開口部125(ハウジング130の先端)から突出するように、ハウジング130内に配置されている。ヒータ150は軸線方向ODに沿ってハウジング130に対して相対的に変位可能である。ヒータ150のことを、「棒状部材」とも呼ぶ。
ハウジング130の内壁面と、ヒータ150の外周との間には、連結部材180と、伝達スリーブ134と、ダイアフラム162と、センサ固定部材132と、が配置されている。これらの部材は、いずれも導電性材料によって形成されている。連結部材180は、例えばSUS316などのステンレス鋼やニッケル合金などの金属材料により形成することができる。伝達スリーブ134、ダイアフラム162、及びセンサ固定部材132は、例えば炭素鋼やステンレス鋼などの金属材料によって形成することができる。
センサ固定部材132は、略円筒形状の部材である。センサ固定部材132は、主体金具110の軸孔の内壁面に沿って配置されており、その先端近傍には、図2に示すように、径方向Yの外側に突出する鍔状のフランジ部133が形成されている。このフランジ部133は、主体金具110の先端面及びキャップ部120の後端面に溶接されている。
伝達スリーブ134は、略円筒状の部材であり、主体金具110の軸孔内においてセンサ固定部材132よりも径方向Yの内側に配置されている。伝達スリーブ134の先端は、センサ固定部材132のフランジ部133が形成されている位置付近において、ヒータ150の外周に溶接されている。これにより、ヒータ150が軸線方向ODに沿ってハウジング130に対して相対的に変位したときには、伝達スリーブ134も一緒に変位する。その結果、伝達スリーブ134は、軸線方向ODに沿ったヒータ150の変位を後端側(ダイアフラム162)へと伝達する。
ダイアフラム162(図1)は、環状の部材である。ダイアフラム162の内周部には、伝達スリーブ134の後端が溶接されている。このため、燃焼ガスの圧力(燃焼圧)を受けてヒータ150が軸線方向ODに沿って変位すると、伝達スリーブ134によってその変位量がダイアフラム162に伝達され、ダイアフラム162が変形する。ダイアフラム162の外周部には、センサ固定部材132の後端が溶接されている。
ダイアフラム162の上面(後端側の面)には、ダイアフラム162の変形量に基づいて圧力を検出するセンサ素子164が設けられている(図1)。本実施形態では、センサ素子164としてピエゾ抵抗型素子が用いられている。
センサ素子164には、ハウジング130内の所定の部位に設けられた集積回路166が電気的に接続されている。集積回路166は、センサ素子164の抵抗値の変化を検出することによって、内燃機関の燃焼圧を検出する。集積回路166は、こうして検出された燃焼圧を示す電気信号をハウジング130の後端から挿入された配線116を通じて外部のECU等に出力する。
連結部材180(図2)は、軸線方向ODに沿ったヒータ150の変位(移動)を可能としつつ、ヒータ150とハウジング130とを連結する膜状の弾性部材であり、キャップ部120内に配置されている。連結部材180には、ヒータ150が挿入される孔部が中央部に形成されている。連結部材180は、第1の筒部183と、接続部184と、第2の筒部185と、を備える。第2の筒部185は、第1の筒部183よりも大きな半径を有している。第1の筒部183と第2の筒部185とは、接続部184によって接続されている。このような連結部材180は、例えば、絞り加工によって作製される。連結部材180の他端部(後端部186)は、連結部材180とセンサ固定部材132とが溶融して凝固することにより形成された接合部250によって、ハウジング130の内周と連結されている。接合部250は、連結部材180とセンサ固定部材132とが混ざり合って形成されており、連結部材180を構成する材料と、センサ固定部材132を構成する材料と、を含んでいる。連結部材180の一端部(先端部182)は、連結部材180とヒータ150とが溶融して凝固することにより形成された接合部200によって、ヒータ150の外周と接合されている。接合部200は、連結部材180とヒータ150(シース管152)とが混ざり合って形成されており、連結部材180を構成する材料と、ヒータ150(シース管152)を構成する材料と、を含んでいる。このように、連結部材180は、ヒータ150とハウジング130とを接合部200、250を介して連結することで、ハウジング130とヒータ150との間の気密を確保し、燃焼室内からの気密もれを防ぐ役割も果たす。なお、連結部材180は、弾性変形することによってヒータ150の軸線Oに沿った変位を許容できれば良く、例えばベローズであってもよい。
図3は、接合部200付近の拡大図である。図4は、接合部200付近の軸線Oに沿った断面図である。図3及び図4に示すように、接合部200は、先端側の溶接ビード201と後端側の溶接ビード202とを備える。溶接ビード202は、溶接ビード201の上に重なっており、図4に示すように、溶接ビード202の軸線方向ODに沿った幅W2は、溶接ビード201の軸線方向ODに沿った幅W1よりも大きい。接合部200は、溶接ビード201、202がそれぞれ連結部材180の外周を1周することにより、溶接ビードが軸線方向ODに2周隣り合って形成されている。なお、「隣り合う」とは、溶接ビード201と溶接ビード202との間に隙間が開いておらず、溶接ビード201と溶接ビード202との一部が重なり合うことも含んでいう。本実施形態では、溶接ビード201の中心線の描く仮想曲線及び溶接ビード202の中心線の描く仮想曲線がそれぞれ閉じておらず、図3に示すように、接合部200の形状はらせん状である。
以上のような接合部200を備える圧力センサ100では、連結部材180の外周を1周する溶接ビード201、202が軸線方向ODに隣り合って形成されているため、連結部材180の一端部182とヒータ150との間で気密もれが発生することを抑制することができ、燃焼室内からの気密もれを防ぐことができる。
A2.圧力センサの製造方法:
図5は、圧力センサ100の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態の圧力センサ100は、圧力センサ100を構成する各部材(主体金具110、キャップ部120、ヒータ150、センサ素子164、センサ固定部材132、伝達スリーブ134、ダイアフラム162、及び連結部材180)がそれぞれ用意され、組み付けられることによって製造される。
まず、主体金具110、ヒータ150、センサ固定部材132、伝達スリーブ134、センサ素子164を備えるワーク500が公知の方法により組みつけられて、ワーク500が作製される(ステップS10)。ワーク500が作製されると、ワーク500に連結部材180が挿入される(ステップS12)。
図6は、ワーク500に連結部材180を挿入する様子を説明するための図である。図6に示すように、連結部材180は、連結部材の他端(後端187)がセンサ固定部材132のフランジ部133に当接する位置まで、第2の筒部185側から軸線Oに沿って挿入される。連結部材180が挿入されると、センサ固定部材132のフランジ部133よりも先端部分の外周面132aと、連結部材180の後端部186の内周面とが対向するように連結部材180が配置される。連結部材180が挿入されて配置されると、ワーク500がチャック装置によりチャッキングされる(ステップS14)。
図7は、チャッキングの様子を説明するための図である。チャック装置600は、内部に、軸線方向ODに沿って連通する中空の円筒部610、612を有する。径方向Yにおいて、円筒部610の直径は、円筒部612の直径よりも小さい。チャック装置600は、ワーク500の後端側が円筒部610、620内に収容されている状態でワーク500を締め付けて固定する。
ワーク500がチャッキングされると、ワーク500に挿入された連結部材180とセンサ固定部材132とがレーザ溶接される(図5、ステップS16)。ステップS16では、連結部材180の後端部186と、ハウジング130内のセンサ固定部材132とが、ファイバーレーザにより溶接されて、接合部250が形成される。連結部材180とセンサ固定部材132とが溶接されることによって、連結部材180とハウジング130とが連結される。続いて、連結部材180とヒータ150とがレーザ溶接される(ステップS18)。ステップS18を「レーザ溶接工程」とも呼ぶ。
図8は、レーザ溶接工程について説明するための図である。図8には、図7の円A部分を拡大した断面図を示す。ステップS18では、レーザLZは、連結部材180の先端部182に対して、径方向外側から周方向に沿って照射される。また、レーザLZは、軸線方向ODに沿って相対的に移動されつつ、軸線方向ODに溶接ビード201、202が隣り合うように、連結部材180の外周に2周以上照射される。本実施形態では、ワーク500は、レーザLZの照射開始から終了までの間に、軸線Oを中心に2回転される。また、レーザLZは、連結部材180の軸線方向ODにおける一端の位置(先端の位置、レーザ溶接工程前における連結部材180の先端181)から他端側(後端側)へ軸線方向ODに沿って相対的に移動されながら照射される。このようにレーザLZが照射されることにより、図3及び図4に示すように、らせん状の溶接ビード201、202を備えた接合部200が形成されて、連結部材180とヒータ150とが接合される。
連結部材180とヒータ150とが接合されると、ワーク500の先端にキャップ部120が組み付けられて、圧力センサ100が完成する(ステップS20)。
次に、上述のステップS18のように連結部材180とヒータ150とをレーザ溶接することにより、ハウジング130内の気密を十分に確保することができる理由について、以下に説明する。
図9は、従来のレーザ溶接工程の様子を説明する図である。図9には、ワーク500のうち、ヒータ150(シース管152)と連結部材180とを示しており、他の部材は図示を省略している。圧力センサ100の製造では、例えば、圧力センサ100を構成する部品の公差や、ワーク500を組み付ける工程(図5、ステップS10)における組み付けばらつきや、連結部材180を挿入する工程(図5、ステップS12)における、連結部材180の形状の薄さに起因する連結部材180の撓みや、レーザ照射機の精度に起因するレーザの照射軸のずれにより、レーザ溶接工程(図5、ステップS18)において、図9(a)に示すように連結部材180の先端181の一部が、レーザLZの照射軸に対してずれる場合がある。いいかえると、レーザ溶接工程において、レーザLZが照射される連結部材180の先端181の位置が安定しない、つまり、溶接位置が安定しない場合がある。このような場合において、連結部材180の外周に1周レーザを照射して連結部材180の先端部182とヒータ150とをレーザ溶接すると、図9(b)に破線で示した箇所Nのように、連結部材180の先端181にレーザが照射されずに、連結部材180とヒータ150とが溶接されない箇所が生じる可能性がある。
図10は、本実施形態のレーザ溶接工程の様子を説明する図である。本実施形態では、ヒータ150に対してレーザLZを軸線方向ODに沿って相対的に移動させつつ、軸線方向ODに溶接ビード201、202が隣り合うように、レーザLZを連結部材180の外周に2周以上照射して、連結部材180とヒータ150とを接合する。そのため、図10(a)に示すように、連結部材180の先端181の一部がレーザLZの照射軸に対して外れていても、連結部材180の先端部182とヒータ150とを、連結部材180の全周にわたって溶接して接合することができる。よって、圧力センサ100を構成する部品の製造精度の向上や、ワーク500の組み付けばらつきの向上や、レーザ照射機の精度の向上を図ることなく、連結部材180とヒータ150とを確実に接合して、連結部材180の一端部182とヒータ150との間で気密もれが発生することを抑制することができる。
また、本実施形態では、レーザLZは、連結部材180の軸線方向ODにおける先端181の位置から、後端187側へ移動されて照射される。レーザLZが、連結部材180の先端181から照射されると、先端181とヒータ150とが溶融した合金は、連結部材180とヒータ150との間に形成された隙間に流れ込んで凝固しやすい。その後、レーザLZがヒータ150に対して軸線方向ODに沿って相対的に移動されて、先端181に対応する位置よりも後端187側へレーザLZが照射されると、溶接ビード201と溶接ビード202とが隙間なく隣り合って形成される。そのため、連結部材180の先端部182とヒータ150とを確実に接合することができる。
B.第2実施形態:
B1.圧力センサの構成:
図11は、第2実施形態における圧力センサ100aの接合部200a付近の拡大図である。本実施形態の接合部200aは、溶接ビード201a、202a、203aがそれぞれ連結部材180の外周を1周することにより、溶接ビードが軸線方向に3周隣り合った状態で形成されている。先端側の溶接ビード201aの上には溶接ビード202aが重なり、さらに、溶接ビード202aの上には最も後端の溶接ビード203aが重なっている。溶接ビード203aの軸線方向ODに沿った最大の幅W3aは、溶接ビード201a、溶接ビード202aの軸線方向ODに沿った幅W1a、W2aよりも大きい。また、最も後端の溶接ビード203aの軸線方向ODに沿った幅W3aは、溶接ビード203aの端部203tに向けて、小さくなっている。圧力センサ100aのその他の構成は、第1実施形態の圧力センサ100と同様であるため説明を省略する。
B2.圧力センサの製造方法:
本実施形態の圧力センサ100aの製造では、レーザ溶接工程(図5,ステップS18)において、レーザLZは連結部材180の軸線方向ODにおける先端181の位置から後端187側へ軸線方向ODに沿って相対的に移動されつつ照射され、ワーク500はレーザLZの照射開始から終了までの間に軸線Oを中心に3回転される。さらに、レーザ溶接工程では、レーザLZの出力を徐々に減少させるダウンスロープ制御が行われて、レーザLZの照射が終了される。
図12は、レーザ溶接工程におけるダウンスロープ制御について説明するための図である。図12には、横軸にレーザLZの出力、縦軸に時間が示されている。本実施形態では、レーザ溶接工程において、図12に破線で示すようにレーザLZの出力を徐々に減少させて、レーザLZの照射が終了される。その他の圧力センサ100aの製造方法は、上述の第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上のような本実施形態の圧力センサ100aの製造方法によれば、ヒータ150に対してレーザLZを軸線方向ODに沿って相対的に移動させつつ、軸線方向ODに溶接ビード201a、202a、203aが隣り合うように、レーザLZを連結部材180の外周に3周照射して、連結部材180とヒータ150とを接合するため、上述の第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、レーザ溶接工程においてダウンスロープ制御を行ってレーザの照射を終了させるため、レーザ溶接により溶融した合金内で発生したガスもしくは侵入したガスが、凝固時に大気中へ放出されないことで形成される溶接ホールの発生を、レーザLZの出力を徐々に減少させることなくレーザLZの照射を停止させる場合と比較して抑制することができる。
C.参考例及び変形例:
C1.参考例1:
上述の種々の実施形態では、連結部材180とヒータ150とのレーザ溶接工程において、軸線Oを中心にワーク500を回転させつつ、レーザLZを軸線方向ODに沿って相対的に移動させて照射した。こうすることで、らせん状の接合部200、200aを形成した。これに対し、レーザLZを軸線方向ODに沿って移動させずにワーク500を軸線Oを中心に1回転させながらレーザLZを照射した後、溶接ビード201、202(溶接ビード201a、202a、203a)が隣り合うようにレーザLZの照射軸を軸線方向ODに沿ってヒータ150に対して相対的に移動させ、その後レーザLZを照射してもよい。こうすることにより、円環状(溶接ビードの中心線の描く仮想曲線が閉じた閉曲線)の溶接ビードが軸線方向ODに複数重なった形状の接合部を形成してもよい。
図13は、本参考例における圧力センサ100bの接合部200bの形状の例を示す図である。図13に示す接合部200bは、円環状の溶接ビードが軸線方向ODに複数重なった接合部200bである。このような形状の接合部200bであっても、連結部材180の先端部182を一周する溶接ビード201b、202bが隣り合って2周以上形成されているため、連結部材180の先端部182とヒータ150とを確実に接合することができる。
なお、本参考例において、溶接ビード201b、202bの少なくとも一方を形成する際には、上述の第2実施形態と同様に、レーザLZの出力を徐々に減少させるダウンスロープ制御を行いレーザLZの照射を終了させてもよい。すなわち、溶接ビード201bの軸線方向に沿った幅が、溶接ビード201bの端部に向けて小さくなっていてもよいし、溶接ビード202bの軸線方向に沿った幅が、溶接ビード202bの端部に向けて小さくなっていてもよい。溶接ビード201b、202bをそれぞれダウンスロープ制御を行って形成する場合には、溶接ビード201bの端部と溶接ビード202bの端部との周方向における位置は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
C2.変形例2:
上述の第1実施形態では、レーザ溶接工程において、ヒータ150に対してレーザLZを軸線方向ODに移動させているが、レーザLZに対してヒータ150を軸線方向ODに移動させてもよい。また、ヒータ150に対してレーザLZを相対的に移動させるのであれば、ヒータ150とレーザLZとを軸線方向ODに異なる速度でそれぞれ移動させてもよい。
C3.変形例3:
上述の第1実施形態では、ワーク500を回転させてレーザLZを照射させているが、ワーク500を固定して、軸線Oを中心にレーザLZを回転させてもよい。また、ワーク500とレーザLZとを軸線Oを中心に異なる速度でそれぞれ回転させてもよい。
C4.変形例4:
上述の種々の実施形態では、連結部材180の軸線方向ODにおける先端181の位置から、後端187側へレーザLZを相対的に移動させて照射しているが、第1の筒部183の軸線方向ODにおける後端側から、連結部材180の先端181側へレーザLZを相対的に移動させて照射してもよい。
C5.変形例5:
上述の種々の実施形態では、溶接ビード201と溶接ビード202とは重なり合っているが、溶接ビード201と溶接ビード202との間に隙間が形成されていなければ、溶接ビード201と溶接ビード202とは重なり合っていなくともよい。
C6.変形例6:
上述の種々の実施形態では、レーザLZとしてファイバーレーザが用いられているが、レーザLZは、他のレーザ、例えばパルスYAGレーザ、COレーザを用いてもよい。
C7.変形例7:
上述の種々の実施形態では、ヒータ150はメタルヒータであるが、ヒータ150は、導電性を有するセラミック製の発熱素子が絶縁性を有するセラミック製の基体の内部に配置された構成を有する、セラミックヒータでもよい。
C8.変形例8:
上述の種々の実施形態では、連結部材180の第2の筒部185は、第1の筒部183よりも大きな半径を有しているが、連結部材180の第2の筒部185は、第1の筒部183よりも小さな半径を有していてもよい。
C9.変形例9:
上述の種々の実施形態では、棒状部材としてヒータ150を用いたが、棒状部材として金属製の円柱状部材を用いてもよい。この場合、円柱状部材は、その一端がキャップ部120の開口部125(ハウジング130の先端)から突出していなくともよい。
C10.変形例10:
上述の種々の実施形態では、センサ素子164として、ピエゾ抵抗型素子を用いている。これに対し、センサ素子164としては、圧電素子など、異なる種類のセンサ素子を用いることとしてもよい。圧電素子を用いる場合には、圧電素子の両端面を所定の部材で挟持して、燃焼圧によってヒータ150が後方に押される力でその圧電素子を圧縮し、その圧縮力の変化に応じて発生する電気信号を測定することで燃焼圧を検出するように、圧力センサ100、100a、100bを構成してもよい。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100、100a、100b…圧力センサ
110…主体金具
112…工具係合部
114…ネジ部
116…配線
120…キャップ部
122…円筒部
124…テーパ部
125…開口部
130…ハウジング
132…センサ固定部材
132a…外周面
133…フランジ部
134…伝達スリーブ
150…ヒータ
152…シース管
154…発熱コイル
155…絶縁粉末
156…シール部材
162…ダイアフラム
164…センサ素子
166…集積回路
170…中軸
180…連結部材
181…先端
182…先端部
183…第1の筒部
184…接続部
185…第2の筒部
186…後端部
187…後端
200、200a、200b…接合部
201、202、201a、202a、203a、201b、202b…溶接ビード
203t…端部
250…接合部
500…ワーク
600…チャック装置
610、612…円筒部
LZ…レーザ
O…軸線
OD…軸線方向
Y…径方向

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
    前記ハウジング内に配置され、前記軸線方向に沿って変位可能な棒状部材と、
    前記軸線方向に沿った前記棒状部材の変位を可能としつつ、自身の一端部が前記棒状部材の外周と連結され、自身の他端部が前記ハウジングと連結される筒状の連結部材と、
    前記棒状部材の変位に応じて圧力を検出するセンサ素子と、を備える圧力センサの製造方法であって、
    前記連結部材の一端部に前記連結部材側から周方向に沿ってレーザを照射することにより、前記連結部材の一端部と前記棒状部材とを溶接するレーザ溶接工程を備え、
    前記レーザ溶接工程では、前記棒状部材に対して前記レーザを前記軸線方向に沿って相対的に移動させつつ、前記軸線方向に溶接ビードが隣り合うように、前記レーザを前記連結部材の外周に2周以上照射して、前記連結部材と前記棒状部材とを接合することを特徴とする、
    圧力センサの製造方法。
  2. 請求項1に記載の圧力センサの製造方法であって、
    前記レーザ溶接工程では、前記レーザの出力を徐々に減少させるダウンスロープ制御を行って前記レーザの照射を終了させることを特徴とする、圧力センサの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧力センサの製造方法であって、
    前記レーザ溶接工程では、前記連結部材の前記軸線方向における一端の位置から他端側へ前記レーザを照射することを特徴とする、圧力センサの製造方法。
  4. 軸線方向に延びる筒状のハウジングと、
    前記ハウジング内に配置され、前記軸線方向に沿って変位可能な棒状部材と、
    前記軸線方向に沿った前記棒状部材の変位を可能としつつ、自身の一端部が前記棒状部材の外周と連結され、自身の他端部が前記ハウジングと連結される筒状の連結部材と、
    前記棒状部材の変位に応じて圧力を検出するセンサ素子と、を備える圧力センサであって、
    前記連結部材の一端部は、前記連結部材と前記棒状部材とが混ざり合った接合部を介して前記棒状部材と連結され、
    前記接合部は、前記連結部材の外周を周方向に1周する溶接ビードが前記軸線方向に2周以上隣り合って形成されており、
    前記接合部は、先端側の溶接ビードと後端側の溶接ビードを備えたらせん状であることを特徴とする、
    圧力センサ。
  5. 請求項4に記載の圧力センサであって、
    前記棒状部材はヒータであることを特徴とする、圧力センサ。
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