JP2005273955A - シーズ型グロープラグ及びその製造方法 - Google Patents

シーズ型グロープラグ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 溶接バリの発生が抑制でき、安定した溶接強度が得られるシーズ型グロープラグの中軸と主体金具の電気的な短絡を防止することができるシーズ型グロープラグ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 シーズ型グロープラグの組み立て時に、電気発熱体の組み立てが完成した後、先端側中軸41と後端側中軸42とを軸方向に突き合わせた状態で図示外の治具により保持し、先端側中軸41と後端側中軸42とを回転させながら、先端側中軸41と後端側中軸42との突き当て部の全周にYAGレーザーによりレーザー光を照射する。すると、先端側中軸41と後端側中軸42との接合が完了し、溶接バリの発生も少なく、安定した溶接強度が得られ、中軸の偏芯が防止できる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関の予熱用に使用されるシーズ型グロープラグ、家庭用シーズヒータや液体の加熱装置等に用いられるシーズ型グロープラグ及びその製造方法に関する。
従来、図1に示すように、筒状の主体金具2と、該主体金具2の軸孔3の先端側に装着される耐熱性チューブ10と、主体金具2の軸孔3の中央部に配設される中軸4と、耐熱性チューブ10内に収容されて、中軸4の先端側中軸41と耐熱性チューブ10との間に配設されて中軸4と電気的に接続する電気発熱体25とを備えるシーズ型グロープラグ1が、種々提案されている。このシーズ型グロープラグ1の主体金具2の軸孔3内に配設される中軸4は、先端側中軸41と後端側中軸42とを同心状に溶接している。この先端側中軸41と後端側中軸42との溶接には、抵抗溶接が用いられている。
これは、昨今、直噴タイプのディーゼルエンジンが主流となりつつあり、これに対応して、エンジンの主燃焼室に到達可能な長さのシーズ型グロープラグ1が要求されている。いわゆるシーズ型グロープラグ1が長尺化しており、それにより、中軸4も長尺化している。そのため、生産効率等を考慮して、中軸4を先端側中軸41と、後端側中軸42とに分割し、抵抗溶接により溶接している。
ところで、先端側中軸41の先端面と後端側中軸42の後端面との溶接により、その接合部周囲には、図7に示すように溶融金属が食出して溶融部43にバリが発生する。このバリをそのままにしておくと、主体金具2内でバリが該主体金具2内面と接触し、電気的な短絡を生ずる。そこで、先端側中軸41と後端側中軸42との抵抗溶接後にアーク溶接によりバリを除去することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−241662号公報
しかしながら、アーク溶接後に先端側中軸と後端側中軸との接合部にできる溶融部は、中軸に対して盛り上がった形状となり、溶融部の外径は、中軸の外径よりも大きくなる。すると、溶融部が主体金具内面と接触し、電気的な短絡を生ずることがある。また、アーク溶接ではバリのみを溶かすことはできず、バリ付近の中軸も溶かすこととなり、溶融部は、広範囲に広がることとなる。これにより、先端側中軸と後端側中軸との偏芯が起こりやすく、中軸が主体金具内面と接触し、電気的な短絡を生ずることがある。また、バリ除去のアーク溶接は約500ショット毎に電極棒を交換しており工数が大きいという問題点があった。
特に、近年では、シーズ型グロープラグの小径化が要求され、主体金具の雄ねじ部の外径が10mm未満のシーズ型グロープラグ求められている。この主体金具の雄ねじ部の外径が10mm未満のものは、シリンダヘッド締付時の金具の変形を抑止するために金具の内径はなるべく小さくする必要がある一方、中軸側は端子ねじの締付強度の確保及びOリングシール部の機能上、中軸外径は所定の外径が必要である。つまり、主体金具の雄ねじ部の外径が10mm未満のものは、主体金具の内径と中軸の外径とのクリアランスは、狭くなるため、現状の溶接方法では、上記の問題が特に生じることとなる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、溶接バリの発生が抑制でき、安定した溶接強度が得られるシーズ型グロープラグの中軸と主体金具の電気的な短絡を防止することができるシーズ型グロープラグ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために請求項1に記載の発明のシーズ型グロープラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の主体金具と、当該主体金具の軸孔の先端側に配置され、自身の先端側を前記主体金具の先端側よりも突出させる耐熱性チューブと、前記主体金具の軸孔内に配設され、自身の先端側を前記耐熱性チューブの内側に収納するとともに自身の後端側を前記主体金具の後端側よりも突出させる中軸と、前記耐熱性チューブ内に収容されて、先端が前記耐熱性チューブに、後端が前記中軸にそれぞれ電気的に接続された軸線方向に延びる電気発熱体とを備えると共に、前記中軸が先端側中軸と後端側中軸とを溶接したシーズ型グロープラグにおいて、前記先端側中軸と前記後端側中軸とがレーザー溶接されてなることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明のシーズ型グロープラグは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記主体金具の外周部に雄ねじ部が形成され、当該雄ねじ部の外径が10mm未満であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明のシーズ型グロープラグは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、前記先端側中軸と前記後端側中軸とが全周に渡ってレーザー溶接されてなることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明のシーズ型グロープラグの製造方法は、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の主体金具と、当該主体金具の軸孔の先端側に配置され、自身の先端側を前記主体金具の先端側よりも突出させる耐熱性チューブと、前記主体金具の軸孔内に配設され、自身の先端側を前記耐熱性チューブの内側に収納するとともに自身の後端側を前記主体金具の後端側よりも突出させる中軸と、前記耐熱性チューブ内に収容されて、先端が前記耐熱性チューブに、後端が前記中軸にそれぞれ電気的に接続された軸線方向に延びる電気発熱体とを備えると共に、前記中軸が先端側中軸と後端側中軸とを溶接したシーズ型グロープラグの製造方法において、前記先端側中軸と前記後端側中軸とを当接させて、その当接部をレーザー溶接にて溶接したことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明のシーズ型グロープラグの製造方法は、請求項4に記載の発明の構成に加えて、前記主体金具の外周部に雄ねじ部が形成され、当該雄ねじ部の外径が10mm未満であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明のシーズ型グロープラグの製造方法は、請求項4又は5に記載の発明の構成に加えて、前記先端側中軸と前記後端側中軸とが全周に渡ってレーザ溶接されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明のシーズ型グロープラグでは、先端側中軸と後端側中軸とがレーザー溶接されてなるので、レーザー溶接後に先端側中軸と後端側中軸との接合部にできる溶融部は、中軸の外径と略同一外径となり、溶融部が主体金具内面と接触することを防止でき、電気的な短絡が生ずることを防止できる。また、レーザー溶接で先端側中軸と後端側中軸との当接部のみを溶かすことができるので、溶融部は、アーク溶接に比べて狭い範囲となり、先端側中軸と後端側中軸との偏芯が起こりにくく、中軸が主体金具内面と接触することを防止でき、電気的な短絡が生ずることを防止できる。また、従来よりも主体金具の内径を狭められるので、主体金具の肉厚を厚くすることができ、シーズ型グロープラグのシリンダヘッドへの締め付け時の金具の変形強度を向上することができる。
請求項2に記載の発明のシーズ型グロープラグでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、主体金具の外周部に雄ねじ部が形成され、当該雄ねじ部の外径が10mm未満であるようなシーズ型グロープラグでは、シリンダヘッドへの締め付け時に主体金具の変形を防止するために、主体金具の内径を小さくする必要があり、中軸の外面と主体金具の内面とのクリアランスが狭くなる必要があるが、この場合でも、中軸と主体金具との電気的な短絡を十分防止することができる。
また、請求項3に記載の発明のシーズ型グロープラグは、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、先端側中軸と後端側中軸とが全周に渡ってレーザ溶接されてなるので、より安定した溶接強度が得られる。
また、請求項4に記載の発明のシーズ型グロープラグの製造方法では、先端側中軸と後端側中軸とを当接させて、その当接部をレーザ溶接にて溶接したので、溶接バリ除去工程自体を省略することができる。さらに、安定した溶接強度が得られ、溶融部の外径が中軸の外径と略同一外径となると共に、中軸の偏芯が抑制できるシーズ型グロープラグを製造することができる。
また、請求項5に記載の発明のシーズ型グロープラグの製造方法では、請求項4に記載の発明の効果に加えて、主体金具の外周部に雄ねじ部が形成され、当該雄ねじ部の外径が10mm未満であるようなシーズ型グロープラグでは、シリンダヘッドへの締め付け時に主体金具の変形を防止するために、主体金具の内径を小さくする必要があり、中軸の外面と主体金具の内面とのクリアランスが狭くなる必要があるが、この場合でも、中軸と主体金具との電気的な短絡を十分防止することができるシーズ型グロープラグを製造できる。
また、請求項6に記載の発明のシーズ型グロープラグの製造方法では、請求項4又は5に記載の発明の効果に加えて、先端側中軸と後端側中軸とが全周に渡ってレーザ溶接するので、より安定した溶接強度が得られる。
本発明に係るシーズ型グロープラグの一例として、ディーゼルエンジン等の内燃機関の予熱用に使用されるシーズ型グロープラグ1を例に、図面を参照して説明する。 図1は、シーズ型グロープラグ1の縦断面図である。
まず、シーズ型グロープラグ1の構成の概略を説明する。図1に示すように、このシーズ型グロープラグ1は、エンジンのシリンダヘッドの取り付け孔に螺合する雄ねじ部20が形成された筒状の主体金具2と、この主体金具2の先端側に装着される金属からなる耐熱性チューブ10と、主体金具2の内部に配設される中軸4と、耐熱性チューブ10内に収容される電気発熱体25等から構成されている。
次に、主体金具2について説明する。主体金具2は、シーズ型グロープラグ1の軸方向に円柱状の軸孔3を有する略筒状に形成される。また、主体金具2は、機械構造用炭素鋼で形成され、その外壁には、必要に応じて金属鍍金が施される。この主体金具2の外周面の上端部には、シーズ型グロープラグ1をディーゼルエンジンに取り付ける際に、レンチ等の工具を係合させるための横断面が六角形状の工具係合部21が形成されており、工具係合部21の下方には、雄ねじ部20が形成されている。この雄ねじ部20がディーゼルエンジンの取り付け部の雌ねじに螺合して、シーズ型グロープラグ1がディーゼルエンジンに固定される。尚、雄ねじ部20の外径の一例としては、M8(外径8mm),M9(外径9mm)等の外径が10mm未満のものが用いられる。
また、主体金具2の軸孔3は、耐熱性チューブ10が突出する開口側に位置する大径部31と、これに続く小径部32とを備え、この小径部32の先端側に耐熱性チューブ10の後端部11が圧入され、固定されている。他方、軸孔3の反対側の開口部(図1に於ける上部)には座ぐり部33が形成される。
次に、耐熱性チューブ10について説明する。耐熱性チューブ10は、シーズチューブとも呼ばれるもので、先端部が閉じ、後端部が開放された筒状に形成されており、その材質は、一例として、耐熱ステンレス鋼が用いられている。この耐熱性チューブ10の後端部11は、主体金具2の軸孔3に圧入されており、また、先端部12がディーゼルエンジンの燃焼室(図示外)に晒される。この耐熱性チューブ10内には、電気発熱体25および中軸4の先端部が収容され、さらに、絶縁材料として絶縁粉末14が充填され、耐熱性チューブ10の後端部11内に絶縁性を有するパッキン26が備えられている。
次に、電気発熱体25について説明する。電気発熱体25は、一端(図1における上端)が中軸4の先端側中軸41の先端部に接続されて、他端が耐熱性チューブ10の先端部12の内側底部に接続されている。この電気発熱体25は、発熱コイル27が先端側に配置され、その発熱コイル27に制御コイル28が直列に接続している。発熱コイル27は、具体的にはFe−Cr合金あるいはNi−Cr合金等により構成されている。一方、制御コイル28は、具体的にはNi、Co−Fe合金あるいはCo−Fe−Ni合金等により構成されている。また、耐熱性チューブ10内の絶縁粉末14は、電気絶縁性を有するマグネシア等のセラミックス粉末が使用される。
次に、中軸4について説明する。中軸4は、主体金具2の軸孔3内に主体金具2と同軸的に保持され、軸孔3の内面に対して周隙を確保することにより主体金具2と電気的に絶縁されている。この中軸4は、炭素鋼から形成され、先端側が耐熱性チューブ10に所定長挿入されており、後端側を主体金具2の工具係合部21よりも後端側に突出させている。そして、中軸4の後端側と上記した主体金具2の座ぐり部33との間には、ゴム製のOリング15と絶縁ブッシュ(例えばナイロン製のもの)16とが嵌め込まれている。そして、そのさらに後方側(図1における上部側)において中軸4には、絶縁ブッシュ16の脱落を防止するための押えリング17が装着されている。該押えリング17は、外周面に形成された加締め部18により中軸4に固定されるとともに、中軸4の対応する表面には、加締め結合力を高めるためのローレット部19が形成されている。なお、通電用のケーブル(図示外)を中軸4に固定するためのナット23が雄ねじ部24に螺合されている。
さらに、中軸4は、先端側中軸41と後端側中軸42とにより構成され、先端側中軸41と後端側中軸42とをレーザ溶接により形成された溶融部43により接合している。なお、一例として、先端側中軸41の外径は、2.7mmであり、後端側中軸42の外径は、3.2mmである。また、レーザ溶接は、一例としてYAGレーザを用いているが、必ずしもYAGレーザに限られず、炭酸ガスレーザ等でも良い。
次に、シーズ型グロープラグ1の中軸4の接合工程について図2乃至図4に従って説明する。図2乃至図4は中軸4のレーザー溶接工程の概要図である。まず、先端側中軸41と後端側中軸42とを接合する前に、まず、中軸4の先端側中軸41に発熱コイル27及び制御コイル28が接続された電気発熱体25の一端を溶接した後、電気発熱体25を耐熱性チューブ10内に挿入して、電気発熱体25の他端を耐熱性チューブ10の底部に溶接する。その後、耐熱性チューブ10内に絶縁粉末14を充填し、耐熱性チューブ10の開口部にパッキン26を挿入し、スエージングによりパッキン26を耐熱性チューブ10内に固定する。さらに耐熱性チューブ10にスエージングを行い、耐熱性チューブ10を所定の形状に作る。
次いで、図2に示すように、先端側中軸41と後端側中軸42とを軸方向に同心状に突き合わせた状態で図示外の治具により保持する(工程1)。次に、図3に示すように、先端側中軸41と後端側中軸42とを同期的に回転させながら、先端側中軸41と後端側中軸42との当接部の全周にYAGレーザーによりレーザー光を照射する(工程2)。すると、図4に示すように、先端側中軸41と後端側中軸42との接合が完了し、溶融部43が形成される(工程3)。
その後、先端側中軸41と後端側中軸42とが接合された中軸4や電気発熱体25等が組み付いた耐熱性チューブ10を主体金具2に圧入する。具体的には、中軸4の後端側から主体金具2の軸孔3の先端側に向かって挿入し、耐熱性チューブ10の後端部11を主体金具2の軸孔3の小径部32に圧入する。その後、中軸4の後端側に向かってOリング15と絶縁ブッシュ16とが挿入され、さらに、押えリング17を中軸4のローレット部19まで挿入して外部から加締める。そして、ナット23を雄ねじ部24に螺合させ、シーズ型グロープラグ1が完成する。
(実施例)
次に、本発明の効果を実証するために先端側中軸41と後端側中軸42との接合に、上記実施の形態のレーザー溶接を用いた場合(タイプ3)と、アーク溶接だけを用いた場合(タイプ1)と、抵抗溶接後にアーク溶接によりバリ取りを行った場合(タイプ2)との比較を図5、図6、表1乃至表9を用いて説明する。図5は、本実施例の先端側中軸41と後端側中軸42との溶融部43を示す部分拡大図であり、図6は、タイプ1乃至3の接合部の写真である。
図5に示すように、本実施例では、先端側中軸41の外径は、2.7mmであり、後端側中軸42の外径は、3.2mmである。また、先端側中軸41と後端側中軸42との溶融部43の外径をφAmmとする。なお、溶融部43の外径φAは、マイクロメータを使用して測定したときの溶融部43の最大径となった値とする。さらに溶接前の先端側中軸41と後端側中軸42との軸線O方向長さは共に50mmとする。
また、タイプ1乃至3の溶接条件は、表1に示す通りである。
即ち、タイプ1の場合は、アーク溶接であり、溶接条件としては溶接時間:0.18秒で、電流値:180Aでアーク溶接を左右2箇所行い、バリ取りを行わない。また、タイプ2の場合は、溶接時間:0.4秒で、電流値1.2kAで抵抗溶接により、先端側中軸41と後端側中軸42とを接合した後に、溶接時間:0.1秒で、電流値:100Aのアーク溶接により、溶融部43の周囲の4箇所のバリ取りを行った。さらに、タイプ3の場合は、φ0.6mmのYAGレーザーにより、溶融部43の周囲を1周3秒で回し、33スポットを溶接した。ここで、1ショット当たり6J(ジュール)のエネルギーで、6m秒照射し、ラップ率は50%である。上記タイプ1乃至3の外観写真の一例を図6に示す。
次に、上記のタイプ1乃至3による先端側中軸41と後端側中軸42との接合を各々10回行った結果を表2及び3を参照して説明する。表2は、溶融部43の外径φAを測定した結果である。なお、外径φAが3.35mm未満を「○」、3.35mm以上3.6mm未満を「△」、3.6mm以上を「×」と判断した。
タイプ1の場合、即ち、アーク溶接のみで先端側中軸41と後端側中軸42とを接合した場合には、溶融部43の外径φAは、3.49mm、3.62mm、3.65mm、3.60mm、3.35mm、3.58mm、3.34mm、3.60mm、3.59mm、3.40mmであり、平均3.52mm、最大3.65mm、最小3.34mmであり、3σ(標準偏差の3倍)は、0.34mmである。
タイプ2の場合、即ち、抵抗溶接で先端側中軸41と後端側中軸42とを接合し、アーク溶接でバリ取りを行った場合には、溶融部43の外径φAは、3.41mm、3.55mm、3.56mm、3.55mm、3.28mm、3.47mm、3.27mm、3.54mm、3.55mm、3.29mmであり、平均3.45mm、最大3.56mm、最小3.27mmであり、3σ(標準偏差の3倍)は、0.35mmである。
タイプ3の場合、即ち、本発明のレーザー溶接で先端側中軸41と後端側中軸42とを接合した場合には、溶融部43の外径φAは、3.28mm、3.27mm、3.28mm、3.25mm、3.27mm、3.31mm、3.27mm、3.26mm、3.25mm、3.31mmであり、平均3.28mm、最大3.31mm、最小3.25mmであり、3σ(標準偏差の3倍)は、0.06mmである。従って、レーザー溶接の場合は、全てが「○」と判断できたように格段に溶融部の外径が小さく、また、外径のばらつきも少ない。
次に、先端側中軸41と後端側中軸42との接合による「中軸の振れ」について表3を参照して説明する。
ここで、「中軸の振れ」とは、図5に示す後端側中軸42を図示外のチャックで把持し、後端側中軸42の後端から下に8cmの所に、測定棒(図示外)を当てて、中軸を回転させたときの測定棒の先端の振れを測定したものである。なお、中軸の振れが0.5mm以下を「○」、0.5mmを越え0.7mm以下を「△」、0.7mmを越えると「×」と判断した。
タイプ1の場合、「中軸の振れ」は、0.99mm、0.69mm、0.91mm、0.68mm、0.93mm、0.81mm、1.28mm、0.58mm、0.87mm、1.19mm、平均0.89mm、最大1.28mm、最小0.58mmであり、3σ(標準偏差の3倍)は、0.63mmである。
タイプ2の場合、「中軸の振れ」は、0.77mm、0.42mm、0.76mm、0.63mm、0.80mm、0.72mm、0.93mm、0.57mm、0.51mm、0.49mm、平均0.66mm、最大0.93mm、最小0.42mmであり、3σ(標準偏差の3倍)は、0.46mmである。
タイプ3の場合、「中軸の振れ」は、0.21mm、0.35mm、0.36mm、0.35mm、0.33mm、0.27mm、0.22mm、0.34mm、0.35mm、0.23mm、平均0.30mm、最大0.36mm、最小0.21mmであり、3σ(標準偏差の3倍)は、0.17mmである。従って、レーザー溶接の場合は、全てが「○」と判断できたように中軸の振れが格段に少なく、先端側中軸41と後端側中軸42とは、同心状に接合され、また、偏心のばらつきも少ない。
次に、表4乃至表9を参照して、上記の実施例の評価結果を説明する。まず、表4を参照して、溶接工程数の評価を説明する。
この溶接工程数の評価では、1工程を○、2工程を×とした。タイプ1(アーク溶接のみ)の場合は、バリ除去工程が無いので、工程数は1であり、評価は、○である。また、タイプ2(抵抗溶接+アーク溶接)の場合は、バリ除去工程があり、工程数は2であり、評価は、×である。また、タイプ3(レーザー溶接)の場合は、バリ除去工程が無いので、工程数は1であり、評価は、○である。
次に、表5を参照して、溶接強度の評価の説明をする。
この溶接強度の評価は、溶融部43での折れ、離れがない(クラックが入らないこと)のを○、あるのを×とする。タイプ1(アーク溶接のみ)の場合は、○であり、タイプ2(抵抗溶接+アーク溶接)の場合は、○であり、タイプ3(レーザー溶接)の場合は、○である。
最後に、表6を参照して、総合判定について説明する。
表6は、上記の表2乃至表5の内容をまとめたものであり、評価項目に1つでも×のあるものは、総合評価を×とし、全てが○のものを総合評価を○とした。なお、溶融部の外径及び中軸振れは平均の判断を使用した。従って、タイプ1(アーク溶接のみ)の場合は、中軸振れの評価が×であり、総合評価は×となる。また、タイプ2(抵抗溶接+アーク溶接)の場合は、溶接工程数が×であり、総合評価は×となる。タイプ3(レーザー溶接)の場合は、全ての項目の評価が○であるので、総合評価は○である。
以上説明したように、本実施の形態のシーズ型グロープラグ1では、先端側中軸41と後端側中軸42とがレーザ溶接されてなるので、レーザ溶接後に先端側中軸41と後端側中軸42との接合部にできる溶融部43は、中軸4の外径と略同一外径となり、溶融部43が主体金具2内面と接触することを防止でき、電気的な短絡が生ずることを防止できる。また、レーザ溶接で先端側中軸41と後端側中軸42との当接部のみを溶かすことができるので、溶融部43は、アーク溶接に比べて狭い範囲となり、先端側中軸41と後端側中軸42との偏芯が起こりにくく、中軸4が主体金具2内面と接触することを防止でき、電気的な短絡が生ずることを防止できる。さらに、従来よりも主体金具2の内径を狭められるので、主体金具2の肉厚を厚くすることができ、シーズ型グロープラグ1のシリンダヘッドへの締め付け時の金具の変形強度を向上することができる。
また、本実施の形態のシーズ型グロープラグ1の製造方法では、先端側中軸41と後端側中軸42とを当接させて、その当接部をレーザ溶接にて溶接したので、溶接バリ除去工程自体を省略することができる。さらに、安定した溶接強度が得られ、溶融部43の外径が中軸4の外径と略同一外径となるとともに、中軸の偏芯が抑制できるシーズ型グロープラグを製造することができる。
尚、本発明は上記の実施の形態に限られず各種の変形が可能である。例えば、シーズ型グロープラグ1大きさは、上記の実施の形態に限られず、他の大きさのものにも適用できる。また、本発明は、先端側中軸41及び後端側中軸42の外径が、2.7mmと3.2mmのものに限られず、他のサイズのものにも適用できる。
本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関の予熱用に使用されるシーズ型グロープラグに限られず、家庭用シーズヒータや液体の加熱装置等に用いられるシーズ型グロープラグ等の各種のシーズ型グロープラグに適用できる。
シーズ型グロープラグ1の縦断面図である。 中軸4のレーザー溶接工程の工程1を示す図である。 中軸4のレーザー溶接工程の工程2を示す図である。 中軸4のレーザー溶接工程の工程3を示す図である。 先端側中軸41と後端側中軸42との溶融部43を示す部分拡大図である。 タイプ1乃至3の接合部の図面代用写真である。 従来の中軸の接合部を示す図である。
符号の説明
1 シーズ型グロープラグ
2 主体金具
3 軸孔
4 中軸
10 耐熱性チューブ
11 後端部
12 先端部
13 通電端子軸
14 絶縁粉末
15 リング
16 絶縁ブッシュ
17 リング
19 ローレット部
21 工具係合部
23 ナット
24 雄ネジ部
25 電気発熱体
26 パッキン
27 発熱コイル
28 制御コイル
31 大径部
32 小径部
41 先端側中軸
42 後端側中軸
43 溶融部

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の主体金具と、当該主体金具の軸孔の先端側に配置され、自身の先端側を前記主体金具の先端側よりも突出させる耐熱性チューブと、前記主体金具の軸孔内に配設され、自身の先端側を前記耐熱性チューブの内側に収納するとともに自身の後端側を前記主体金具の後端側よりも突出させる中軸と、前記耐熱性チューブ内に収容されて、先端が前記耐熱性チューブに、後端が前記中軸にそれぞれ電気的に接続された軸線方向に延びる電気発熱体とを備えると共に、前記中軸が先端側中軸と後端側中軸とを溶接したシーズ型グロープラグにおいて、
    前記先端側中軸と前記後端側中軸とがレーザー溶接されてなることを特徴とするシーズ型グロープラグ。
  2. 前記主体金具の外周部に雄ねじ部が形成され、
    当該雄ねじ部の外径が10mm未満であることを特徴とする請求項1に記載のシーズ型グロープラグ。
  3. 前記先端側中軸と前記後端側中軸とが全周に渡ってレーザー溶接されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のシーズ型グロープラグ。
  4. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の主体金具と、当該主体金具の軸孔の先端側に配置され、自身の先端側を前記主体金具の先端側よりも突出させる耐熱性チューブと、前記主体金具の軸孔内に配設され、自身の先端側を前記耐熱性チューブの内側に収納するとともに自身の後端側を前記主体金具の後端側よりも突出させる中軸と、前記耐熱性チューブ内に収容されて、先端が前記耐熱性チューブに、後端が前記中軸にそれぞれ電気的に接続された軸線方向に延びる電気発熱体とを備えると共に、前記中軸が先端側中軸と後端側中軸とを溶接したシーズ型グロープラグの製造方法において、
    前記先端側中軸と前記後端側中軸とを当接させて、その当接部をレーザー溶接にて溶接したことを特徴とするシーズ型グロープラグの製造方法。
  5. 前記主体金具の外周部に雄ねじ部が形成され、
    当該雄ねじ部の外径が10mm未満であることを特徴とする請求項4に記載のシーズ型グロープラグの製造方法。
  6. 前記先端側中軸と前記後端側中軸とが全周に渡ってレーザ溶接されることを特徴とする請求項4又は5に記載のシーズ型グロープラグの製造方法。
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