JP2007247994A - セラミックグロープラグおよびセラミックグロープラグの製造方法 - Google Patents

セラミックグロープラグおよびセラミックグロープラグの製造方法 Download PDF

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真史 加藤
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Abstract

【課題】 セラミックヒータ30と中軸20とをリング部材40を用いて電気的におよび機械的に剛の状態にて接続する構成を備えたグロープラグであり、セラミックヒータ30への通電をリング部材40に施した金属層(メッキ層40m)を介して行う場合に、リング部材40と電極取出部34との接触抵抗の上昇を防ぎ、製造過程においてリング部材40とセラミックヒータ30との圧入荷重の低減を達成しつつ、両者のズレや抜けを抑制する構成を提供する。
【解決手段】
リング部材40に施す金属層の厚さを0.4μm以上1.5μm以下とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの予熱や始動補助等に用いられるグロープラグに関し、特に抵抗発熱体が絶縁性セラミック製の基体に埋設された構成を備えるものに関する。
従来、上記のようなグロープラグとして、筒状のハウジングの先端部内側に、棒状のセラミックヒータの先端部を突出させる形で配置したものが広く使用されている。そして、グロープラグへの通電は、他端が主体金具の後端側へ突出するように設けられ、接続端子として機能する中軸へバッテリ等の外部電源が接続されることによってなされている。中軸へ供給された電力は、中軸の一端が金属リード線や金属製の環状部材(金属嵌合部材)を介してセラミックヒータの外表面に露出した一方の電極取出部と接続されており、セラミックヒータへ供給される。セラミックヒータにおいては一方の電極取出部から一方のリード部、抵抗発熱体、他方のリード部、他方の電極取出部へと通電し、他方の電極取出部に電気的に接続されたハウジングを介してエンジンヘッドに接地されることによって電気的な経路が確立されている。
上記経路を形成するために、セラミックヒータの後端寄りの外表面には一方の電極取出部が露出しており、この露出部に接触するように金属製の環状部材が圧入等の締まり嵌め状態にて固定されている。この環状部材のセラミックヒータへの圧入に際して圧入荷重の低減を目的としたり、継続的使用によって生じる電極取出部と環状部材との接触抵抗の増大を抑制することを目的として環状部材の内周面に軟質性の金属層を形成することを本出願人は出願している(特願2003−373860:特許文献1参照)。なお、上記通電の経路の構成として金属リード線を用いず、環状部材に直接中軸を接合する構成を備えるものもある(特許文献2参照)。
上記特許文献においては、圧入荷重の低減および接触抵抗の増大抑制を課題としていたため、環状部材の内表面に軟質性の金属層、具体的にはイオン化傾向がNi以下の、たとえばAuメッキを施し、その金属層がセラミックヒータの外表面に露出した電極取出部(すなわち露出部)の面積に対して30%以上と当接するようにしたり、その厚みを0.2〜10μmとすることを課題解決のための技術的手法としていた。
ところで、上記の環状部材に直接中軸を接合する構成を備えたものは次のように作製され得る。まず、セラミックヒータ、内表面にAuメッキが施された環状部材、中軸、ハウジング(ハウジング本体とヒータ保持外筒)および必要に応じて接続端子等をそれぞれ作製する。そして、環状部材およびヒータ保持外筒をセラミックヒータに締まり嵌め固定する。一方、セラミックヒータと環状部材とが一体となったものに対して中軸の先端と環状部材の後端とを圧入や溶接により機械的に剛な状態となるように固定する。さらに中軸まで一体となったセラミックヒータ一体物をハウジングの先端から挿通させ、ヒータ保持外筒とハウジングを接合し、概形を完成させる。グロープラグ後端部は例えばハウジング後端から突出した中軸の一部にピン形状の接続端子を加締め固定する。なお、その他部材(Oリングや絶縁ブッシュ等)は必要に応じて適宜組み合わせている。
特願2003−373860号(特開2004−251613号公報) 特開2004−251613号公報
さて、上記のように作製されるセラミックグロープラグにおいて、環状部材に施すAuメッキ層を0.2〜10μmとすることで、圧入荷重が過大となることもなく、また使用においても電極取出部と環状部材との間での接触抵抗が著しく上昇してしまうものはなかった。しかしながら、セラミックグロープラグの試験を行うためにエンジンへ取り付ける際に不具合が生じ得た。それは、環状部材とセラミックヒータとの接合がゆるみ、セラミックヒータへの導通経路がとぎれてしまう不具合である。
グロープラグをエンジンに取り付ける際に、作業者は作業効率やグロープラグ取り付けに要するリードタイムを気にするあまり、半ば強引な力でグロープラグの接続端子と電源供給のためのコードやターミナルプレート(電極板)を接続する作業を行うことがある。こうした場合に、セラミックヒータの外径や環状部材、果てはAuメッキの製造公差が許容範囲の極限をとりうると、このような不具合が生じ得るのである。すなわち引き抜き強度の低下が懸念されるのである。
本発明の目的はセラミックヒータへの環状部材の圧入荷重の低減および接触抵抗の増大を抑制しつつも引き抜き強度が十分に高められたセラミックグロープラグを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明のセラミックグロープラグは、軸線に沿って棒状の形態をなし絶縁性セラミックからなる基体と、1対のリード部と、当該リード部の先端同士を接続する抵抗発熱体と、前記リード部の一方から前記基体の外表面まで前記軸線に垂直な方向へ形成される少なくとも1つの電極取出部と、を有するセラミックヒータと、
前記セラミックヒータの後端の外周に配設される金属嵌合部材であって、自身の表面にイオン化傾向がNi以下の金属層を有し、当該金属層を介して前記電極取出部と電気的に接続されるとともに、前記セラミックヒータの後端の外周には自身の先端が締まり嵌め状態にて嵌合される金属嵌合部材と、前記金属嵌合部材の後端と自身の先端部とが機械的に剛に接合されて当該金属環状部材と電気的に接続される中軸と、前記セラミックヒータの一部および前記中軸の一部を自身の端部からそれぞれ突出させ、前記セラミックヒータと前記中軸とを自身の内部に直接的または間接的に保持するハウジングとを備えたセラミックグロープラグであって、
前記金属層の厚みが0.4μm以上1.5μm以下であることを特徴とする。
さらに本発明のセラミックグロープラグは、前記環状部材と中軸との接合が圧入によってなされており、前記金属層の厚みが0.6μm以上1.2μm以下であることを特徴とする。
また本発明のセラミックグロープラグを製造する方法としては、セラミックヒータの後端外周面に前記環状部材の先端を締まり嵌め状態にて固定する第1工程と、前記第1工程後に前記環状部材の後端に前記中軸を圧入固定する第2工程と、を備えることを特徴とする。
上記構成のごとく、金属層の厚みをある特定範囲とすることにより引き抜き強度が良好に得られることを見いだした。すなわち、金属層の厚みが1.5μmを超えていたり、0.4μm未満であった場合、圧入荷重の低減や接触抵抗の増大を抑制する効果は得られるものの、後述する試験結果に示すように引き抜き強度の向上という観点では十分な結果が得られないことがあった。これを上記のごとく、0.4μm以上1.5μm以下の範囲とすることにより従来の効果に加え、より優れた引き抜き強度を有するグロープラグを提供することが可能となったのである。
そして、セラミックヒータに対して環状部材を締まり嵌め固定し、その環状部材に中軸を圧入固定する構成であると、圧入固定をする際に環状部材がセラミックヒータの所定位置からズレてしまうことがある。これは、セラミックヒータに対する環状部材の固着力が小さいために生じる問題である。したがって、このような構成を備える場合には金属層の厚みの精度をより向上させることが望ましく、0.6μm以上1.2μm以下とすることが有効である。
上記不具合が生じやすいのは、セラミックヒータの先端から環状部材に圧入を行い、その後に中軸が環状部材をセラミックヒータの先端方向へ応力を及ぼす工程により製造されるためである。そのため、このような製造方法にてグロープラグを作製する際には、本構成がより有効となるのである。
以下、本発明のグロープラグについて図面を参照して説明する。なお、図面上下方向を軸線AX方向とし、下方を先端、上方を後端として説明する。
図1は、本発明の一実施形態のセラミックグロープラグ100(以下単にグロープラグ100ともいう)の全体を示す半断面図である。グロープラグ100は、概略、ハウジング10、中軸20、セラミックヒータ30、リング部材40、ピン端子50が組み合わされて構成されている。なお、リング部材40が金属嵌合部材に相当する。
筒状のハウジング10はハウジング本体部11とヒータ保持外筒16とからなり軸線AXに沿って自身の内部が貫通した内孔10h(11h,16h)を備える略円筒状の部材である。ヒータ保持外筒16にはセラミックヒータ30がその内孔10h(16h)に保持されている。ハウジング本体部11の後端部11k(10k)からは中軸20の後端部20kが突出し、この中軸20とセラミックヒータ30とがハウジング10の内孔10h(11h)内にてリング部材40によって機械的にかつ電気的に接続されている。突出した中軸20の後端部20kにはピン端子50が加締め固定されている。また、中軸20とハウジング10の内孔10h内には気密封止、水密封止のためのOリング101が介在し、ハウジング10の後端部10kの内周側およびこの後端部10kよりも後端側には、絶縁ブッシュ102が中軸20と内孔10hとの間およびピン端子50とハウジング10の後端部10kとの間に配置されている。グロープラグ100はこのようにセラミックヒータ30と中軸20とを自身の内部に保持する構成を備えている。
ハウジング10はハウジング本体部11とヒータ保持外筒16とが互いに接合されて構成されている。ハウジング本体部11はS45C相当の鉄系素材からなる円筒状を呈しており、外周面の中腹には図示外のディーゼルエンジンへの取り付けのためのねじ部11nが転造により形成されている。このねじ部11nよりも後端側の後端部11kにはディーゼルエンジンへ取り付ける際に六角レンチやプラグレンチ等の工具が係合する工具係合部11eが形成されている。また、後端部11kの内周側は、後端側に向かって内孔10hを拡径するテーパ部10t、およびこのテーパ10tのさらに後端側に隣接する大径孔10dが形成されている。
一方、ヒータ保持外筒16はSUS430からなり、鍔状部(大円筒部16d)を有する略筒状を呈しており、セラミックヒータ30が圧入されることによってこのセラミックヒータ30を保持する内孔16hが自身の内周に形成されている。ヒータ保持外筒16の外形は、先端側に比較的薄肉の小円筒部16s、この小円筒部16sの後端側に隣接して後端向きに拡径するテーパ16t、さらにこのテーパ16tに続き小円筒部16sよりも大径でハウジング本体部11と略同一の外径を有する大円筒部16d、さらに大円筒部16dよりも後端側には大円筒部16dよりも小径の係合円筒部16kが形成されている。なお、図示しないディーゼルエンジンへグロープラグ100として取り付けられる際には、テーパ16tが燃焼室との気密を確保するシールとしての役割を担う。
中軸20はS430からなり棒状の形態を呈している。その先端部はリング部材40と嵌合するように先端小径部20sが先端向きの係合端面20tを境界として形成され、一方後端部はピン端子50が取り付けられるためにややその他の部位よりも小径の後端部20kとして形成されている。なお、先端小径部20sと後端部20kとの間にはその外径を細く、くびらせた中央小径部20cが中軸20に伝わる応力緩和等を目的として形成されている(図1、図4参照)。
さて、本発明の要点である金属層が設けられるリング部材40はSUS630製の円筒形状をなしている。内径はセラミックヒータ30の後端部30kおよび中軸20の先端小径部20sのそれぞれの外径と略同径とする一方、外径は中軸20の係合端面20tよりも後端部分の外径と略同径としてなる。なお、本実施例においてはメッキ層40mが金属層に相当する(図2(c)参照)。
セラミックヒータ30は棒状の絶縁性セラミック基体31に、導電性セラミックからなる抵抗発熱体32および1対のリード部33、33が埋設されている。セラミックヒータ30の先端寄りの内部に位置する抵抗発熱体32は導電性セラミックがU字状に形成されたものであり、この抵抗発熱体32の各基端から後方へ向かって延びる2本のリード部33が同様に導電製セラミックから形成されている。なお、リード部33の一方はヒータ30の後端部30kにおいて前記リング部材40と導通可能な電極取出部34が軸線AXに垂直な径方向へセラミック基体31の表面に露出するように形成されている。リード部33の他方は前記電極取出部34より先端側にて、ヒータ保持外筒16と導通可能な電極取出部35が同様に径方向に形成されている。
次に上記それぞれの部材が組み合わされグロープラグ100を構成する過程について図2ないし図5により説明する。なお、従来周知の構成と特に変わらない部位についてはその説明を簡略ないしは省略する。
リング部材40およびヒータ保持外筒16は、別工程にてそれらの表面にAuメッキ加工が施され、メッキ層40mが形成されている。具体的にはまず下地層としてのNiストライクメッキ層を形成した後、Auストライクメッキ層、さらにAuメッキ層の順に形成している。なお、本発明において、このNiストライクメッキ層、Auストライクメッキ層、Auメッキ層を含めてメッキ層といい、金属層に相当する。なお、この厚さtはリング部材40の内周側の厚さで0.8μmである(図2(c)参照)。
メッキ層40mが形成された後、リング部材40は、後端側からセラミックヒータ30が挿通(圧入)される。これにより、リング部材40は自身の内周面がセラミックヒータ30の後端部30kの表面に露出した電極取出部34に当接して、自身の内部にセラミックヒータ30の後端部30kを収めてセラミックヒータ30と組み合わされる(図2(a)、(b)参照)。なお、この組み合わせの工程において、リング部材40をセラミックヒータ30の後端部30kに固定するときに要する力が圧入荷重である。メッキ層を図2(c)にリング部材40のA−A断面図として示すが、この図2(c)は説明のため誇張描写したものである。
次いで、リング部材40と同じ方向からヒータ保持外筒16にセラミックヒータ30を挿通(圧入)する。これにより、電極取出部35とリング部材40の内周面とが当接して電気的な接続が果たされる。なお、ヒータ保持外筒16はリング部材40と接触しないように軸線AX方向に離間させて圧入固定されている(図3(a)、(b)参照)。こうしてセラミックヒータ30、リング部材40、ヒータ保持外筒16が一体となったヒータ一体構成物105が構成される。
次いでヒータ一体構成物105に対して中軸20が接合される。中軸20の先端部は係合端面20tを境界としてより小径となる先端小径部20sが形成されている。この先端小径部20sがリング部材40へ後端側から圧入され、係合端面20tとリング部材40の後端面とが当接して位置決めされる(図4(a)参照)。そして、この当接しあった部位に対してレーザ溶接が行われ、ヒータ一体構成物105と中軸20とが一体化される(この一体物を便宜的に中軸一体構成物106とも称する(図4(b)参照))。なお、このときの圧入荷重が過剰であると中軸20がリング部材40と位置決めされた後にさらにリング部材40を先端方向へ押圧する状態となり、リング部材40がセラミックヒータ30の所定位置(後端部30k)からズレてしまうことがあるが、本発明ではこのズレの発生を最小限にとどめられるように厚さを設定したメッキ層40mが形成されている。
次いで中軸一体構成物106に対してハウジング本体部11が組み合わされる。この工程によってハウジング本体部11とヒータ保持外筒16とが一体に接合され、ハウジング10として一体となる。なお、一体に接合するに際しては、ヒータ保持外筒16の後端に形成した係合円筒部16kにハウジング本体部11の内孔10hのうち先端側を圧入して位置決めし、両者の当接面にレーザを照射して溶接を行えばよい(図5(a)参照)。
その後、図5(b)に示すようにハウジング本体部11の内孔10hの後端寄りに形成されたテーパ10tと中軸20とに当接するようにOリング101を嵌挿し、このOリング101を先端向きに押圧するように絶縁ブッシュ102を配置する。さらに、Oリング101と絶縁ブッシュ102とを固定しつつ、中軸20をハウジング10に対して係止するためにピン端子50を先端向きに押圧しつつ、中軸20の後端小径部20kに対して軸線AX方向に垂直な径方向からピン端子50を加締め固定する。こうして図1に示すグロープラグ100は完成する。
さて、上記リング部材40に対して施したAuメッキ層の厚さに関する検証試験を行った結果を示す。
(スライド強度測定試験)
まず、メッキ層の厚さを種々変えたリング部材40を上記製法にて作製する。なお、リング部材40は前述したSUS630製の円筒形状をなし、その肉厚が0.25mm、軸線方向への長さが6.0mm、内径がφ3.29mmである。また、その厚さはメッキ工程のうちAuメッキ層の形成工程の処理時間を変更することにより、0.2μm、0.4μm、0.6μm、0.8μm、1.2μm、1.5μm、2.0μm、3.0μmの8種を形成している。それぞれメッキ層の厚さが異なったリング部材40が用いられたヒータ一体構成物105をメッキ層の厚さごとに50本ずつ作製する。作製されたヒータ一体構成物105を、そのヒータ保持外筒16をテーパ16tにより試験台(図示外)に支持し、中軸20とリング部材40との位置合わせを行ったうえで上方から中軸20の先端小径部20sをリング部材40に圧入する方向へ荷重を加える。この荷重を加え続け、リング部材40が固定される正規の位置から位置ズレを生じた時点での荷重を取得する。この取得した値をスライド強度〔kgf〕と称し、サンプルごとにその平均値(AVG)およびその標準偏差(AVG±4σ)を計算し表1に示す。なお、ヒータ一体構成物105を構成するセラミックヒータ30の外径はφ3.30mmである。
Figure 2007247994
この表1の結果からメッキ層の厚さを0.6μm、0.8μm、1.2μm、1.5μmとしたサンプル3,4,5,6についてはスライド強度の平均値がいずれも190kgfを超え、製造過程においてリング部材40のセラミックヒータ30への固定に際し、その位置ズレを生じる割合は極少となると判断し「○」と判定した。一方、メッキ層の厚さが0.2μm、0.4μm、2.0μm、3.0μmとしたサンプル1,2,7,8については、スライド強度が190kgf未満となってしまい、リング部材40の位置ズレが生じるおそれがある、若しくは生じてしまったため「×」と判定した。
(引き抜き荷重測定試験)
次に、メッキ層の厚みを0.4μm、1.5μmとした2種類のリング部材40をそれぞれ複数個ずつ作製する。そして、このリング部材40を用いてヒータ一体構成物105を前述の製造方法にしたがって作製する。すなわち、リング部材40をセラミックヒータ30の後端部30kに圧入固定し、さらにレーザ溶接によって溶接する。作製された中軸一体構成物106のサンプルそれぞれに対してリング部材40がセラミックヒータ30から引き抜かれるときに要する力を測定する。この測定した値を引き抜き強度〔kgf〕と称し、サンプルごとにその平均値(AVG)およびその標準偏差(AVG±4σ)を計算し表2に示す。なお、作成したサンプルはスライド強度測定試験と同一の寸法である。
Figure 2007247994
この結果、少なくともメッキ層の厚みを0.4μmと1.5μmとしたものについては引き抜き強度が150kgf以上であったので、引き抜き強度は十分に保証されたものであったことが確認できた。したがって、上記範囲のメッキ層の厚みを有していればセラミックヒータ30からリング部材40が抜けてしまう不具合の生じにくいグロープラグを提供することができる。
以上、実施例および検証試験に基づき本発明を説明してきたが、本発明は上記実施例になんら限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲での適宜変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上記検証試験では金属層をAuメッキ層を形成するメッキ法として行っているが、既存のいかなる薄膜形成技術(例えば真空蒸着法やスパッタ法等)を用いても何ら変わりは無いものである。
本発明のグロープラグ100の全体の半断面図である。また一部を拡大し、当該拡大図中にてさらに一部を破断して説明する図である。 本発明のグロープラグ100の製造過程を示し、特にセラミックヒータ30とリング部材40とを示す図である。 本発明のグロープラグ100の製造過程を示し、特にヒータ一体構成物105を示す図である。 本発明のグロープラグ100の製造過程を示し、特にヒータ一体構成物105と中軸20との接合を示す図である。 本発明のグロープラグ100の製造過程を示し、特に(a)ハウジング本体部11とヒータ保持外筒16との接合、(b)グロープラグ100の後端部を示すものである。
符号の説明
10 ハウジング
20 中軸
30 セラミックヒータ
31 基体
32 抵抗発熱体
33 リード部
34,35 リード部
40 リング部材
50 ピン端
100 グロープラグ

Claims (4)

  1. 軸線に沿って棒状の形態をなし絶縁性セラミックからなる基体と、
    1対のリード部と、当該リード部の先端同士を接続する抵抗発熱体と、前記リード部の一方から前記基体の外表面まで前記軸線に垂直な方向へ形成される少なくとも1つの電極取出部と、
    を有するセラミックヒータと、
    前記セラミックヒータの後端の外周に配設される金属嵌合部材であって、
    自身の表面にイオン化傾向がNi以下の金属層を有し、当該金属層を介して前記電極取出部と電気的に接続されるとともに、前記セラミックヒータの後端の外周には自身の先端が締まり嵌め状態にて嵌合される金属嵌合部材と、
    前記金属嵌合部材の後端と自身の先端部とが機械的に剛に接合されて当該金属嵌合部材と電気的に接続される中軸と、
    前記セラミックヒータの一部および前記中軸の一部を自身の端部からそれぞれ突出させ、前記セラミックヒータと前記中軸とを自身の内部に直接的または間接的に保持するハウジングと
    を備えたセラミックグロープラグであって、
    前記金属層の厚みが0.4μm以上1.5μm以下であることを特徴とするセラミックグロープラグ。
  2. 前記環状部材と中軸との接合が圧入によってなされており、前記金属層の厚みが0.6μm以上1.2μm以下であることを特徴とする請求項1記載のセラミックグロープラグ。
  3. 請求項1または2に記載のセラミックグロープラグの製造方法であって、
    セラミックヒータの後端部に前記環状部材の先端を締まり嵌め状態にて固定する第1工程と、
    前記第1工程後に前記環状部材の後端に前記中軸を圧入固定する第2工程と、
    を備えることを特徴とするセラミックグロープラグの製造方法。
  4. 前記第1工程における前記環状部材の前記セラミックヒータへの締まり嵌め固定は、当該環状部材を前記セラミックヒータの先端側から挿通させ、圧入する工程であることを特徴とする請求項3記載のセラミックグロープラグの製造方法。
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