JP5485843B2 - グロープラグ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンなどの始動促進用に、エンジンの燃焼室などに取り付けられるグロープラグ及びその製造方法に関する。
グロープラグは従来より各種の構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図4はその一例を示したものであり、このグロープラグ201は通電することによって発熱するヒータ素子11が、筒状をなす金属製本体31の先端又は先端寄り部位に配置された構成を有している。ただし同図のものでは、ヒータ素子11はその中間部位が金属製筒体21に内挿されて固定されており、外周面に設けられた通電用の一方の電極端子17は、この金属製筒体21の内面(接地側)に圧着されて導通がとられている。そして、この金属製筒体21の後端の大径部22が金属製本体31の先端に当接状とされて溶接されることで、ヒータ素子11が金属製本体31の先端又は先端寄り部位に配置されている。
また、このヒータ素子11の後方には、その後端部の外周面に設けられた他方の電極端子16と電気的に接続された、例えばSUS製の通電用の軸部材(中軸ともいわれる)51が本体31内において絶縁(空隙)を保持して配置されている。ただし、図4のグロープラグ201では、ヒータ素子11の後端部にSUS(ステンレス鋼)製で円筒状の中継用パイプ61が外嵌、固定されており、ヒータ素子11の後端部の外周面に設けられた他方の電極端子16は、この中継用パイプ61の内面に押付けられて導通がとられており、この中継用パイプ61の後端部内に軸部材51が圧入され、そして溶接されることで電気的に接続されている。なお、この軸部材51の後端52には本体31の後端から突出するように取付けられた外部端子71が取付けられている。本明細書において、グロープラグ、及びそれを構成するヒータ素子、中継用パイプ、軸部材等の各構成部材(部品)等に関して先端というときは、図4におけるグロープラグ201、中継用パイプ61、及び軸部材51等の各部の下方の端をいい、逆に後端とは同図における上方の端をいう。
上記したように図4の構造のグロープラグ201では、ヒータ素子11の後端に固定された中継用パイプ61の後端部内に、軸部材51の先端を圧入(以下、軸部材の圧入、又は単に圧入ともいう)した後、例えば、レーザ溶接によりその両者を固定していた。これは次の理由による。軸部材51の圧入は、グロープラグの組立て過程で、図5の左図に示したように、ヒータ素子11の後端に固定された中継用パイプ61の後端部内に、軸部材51の先端53を臨ませるように位置決めした後、図5の右図に示したように、プレス装置により軸部材51の後端52を先端に向けて押すことになる。一方、軸部材51はその直径(外径)が、約2〜3mm程度と細い一方、長さはそれよりはるかに大きい細長い金属製の棒材である。したがって、これを後端52から押して圧入する場合には、それがSUS製であるとしても、曲り(撓み変形)や座屈等の変形を起こさないように保持する必要があり、したがって、この圧入工程では、軸部材51を支持手段(以下、ジグともいう)301のガイド穴303に挿入して圧入することが行われている。
しかし、このような支持手段301を用いるとしても、付与できる圧入荷重には限界がある。というのは、ガイド穴303の内径は、軸部材51の外径(寸法)のバラツキを考慮すると、最大寸法のものでも所定の隙間をもって挿入できるようにしておく必要がある。一方、隙間が大きい場合には曲りが発生することになり、このような曲りの存在はこれをグロープラグの組立てで本体31内に配置した際には、それへの接触の危険性もある。他方、隙間が小さい場合には、ガイド穴303への挿入や圧入後の取り出しが円滑にできないことがある。こうした事情から従来は、中継用パイプ61への圧入代が径で、例えば50μm程度と小さくても、圧入深さは0.5mm〜1mm程度しか確保できないのが実情であった。すなわち、この程度の圧入深さでは軸部材51が安定して固定が確保されず、分離し、断線する危険性がある。したがって、これを防ぐために溶接を要していたわけである。
特開2007−247994号公報
上記したように従来のグロープラグ201の構成では、その製造(組立て)において軸部材51の圧入を要しており、したがって、その工程で軸部材51に曲り変形(撓み変形)や座屈変形を生じることを防止する観点から、それを細長くするには限界があった。また、このためにも圧入には大きな荷重をかけられない。このように従来は、軸部材51を中継用パイプ61に圧入することのみでは十分な固定は得られず、それゆえ溶接を要していたわけである。一方、グロープラグは、近時、益々、その小型化(小径化)、軽量化、さらにはロングリーチ化の要請が強くなってきており、したがって、軸部材51もその小径化、長寸化、さらには軽量化が求められてきている。
また、上記したように、軸部材51の軽量化のためには、その材質をアルミニウムやアルミニウム合金製とすることが望まれるが、これを圧入等により固定する場合には、上記の曲り等の変形発生についてのさらなる課題がある。
本発明は、軸部材の圧入構造を有する上記のようなグロープラグの問題点に鑑みてなされたもので、軸部材の材質に関係なく、しかも、それが細長いものでも、曲り変形や座屈変形を起こすことなく、所望とする圧入深さ等の圧入状態を得るために必要な、十分な圧入荷重を加えて圧入できるようにすること、また、良好な圧入状態の得られたグロープラグを提供することをその目的とする。
請求項1に記載の発明は、通電することにより発熱するヒータ素子と、該ヒータ素子に形成された電極端子のうちの一方との導通が保持されるように該ヒータ素子の後端部に固定された中継用パイプと、自身の先端が該中継用パイプの後端部内に圧入され、該中継用パイプを介して前記電極端子との導通が保持されるように配置された通電用の軸部材とを備えてなるグロープラグにおいて、
前記軸部材は、その先端寄り部位であってその先端より後方に向けて所定寸法離れた位置の外周面に、前記中継用パイプの後端部の内径より大径をなす圧入用の後端向き端面を有する外向き突出部を備えており、該外向き突出部の先端向き端面より先端側に位置する軸部を、前記中継用パイプの後端部内に圧入した圧入構造を有してなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記軸部材は、前記外向き突出部の後端向き端面より後方の軸部が、該軸部材の後端に向かって太くならないように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグである。そして、請求項3に記載の発明は、前記先端向き端面が、前記中継用パイプの後端に当接していることを特徴とする、請求項1又は2のいずれか1項に記載のグロープラグである。
請求項4に記載の発明は、前記後端向き端面が、該軸部材の軸線の回りに環状をなすように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のグロープラグである。そして、請求項5に記載の発明は、前記後端向き端面が、該軸部材の軸線に垂直な平面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のグロープラグである。さらに、請求項6に記載の発明は、前記軸部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金製のものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のグロープラグである。
請求項7に記載の発明は、通電することにより発熱するヒータ素子と、該ヒータ素子に形成された電極端子のうちの一方との導通が保持されるように該ヒータ素子の後端部に固定された中継用パイプと、自身の先端が該中継用パイプを介して前記電極端子との導通が保持されるように配置された通電用の軸部材とを備えてなるグロープラグであって、
前記電極端子との導通の保持のため、前記中継用パイプの後端部内に前記軸部材の先端を圧入する工程を含んでいるグロープラグの製造方法において、
前記軸部材として、その先端寄り部位であってその先端より後方に向けて所定寸法離れた位置の外周面に、前記中継用パイプの後端部の内径より大径をなす圧入用の後端向き端面を有する外向き突出部を設けておき、
該後端向き端面を先端側に押すことで、該外向き突出部の先端向き端面より先端側に位置する軸部を前記中継用パイプの後端部内に圧入することを特徴とする。
本発明のグロープラグでは、通電用の軸部材の先端寄り部位の外周面に上記した外向き突出部を備えている。したがって、この軸部材を、ヒータ素子の後端部に固定された中継用パイプの後端部内に圧入する際には、中継用パイプの後端部内に軸部材の先端が圧入されるように位置決めした状態で、その軸部材の後端ではなく、その外向き突出部における圧入用の後端向き端面を先端に向けて押す(加圧する)ことで、その圧入ができる。そして、この圧入時の軸部材には、その先端と外向き突出部の後端向き端面との間の軸部における先後間にのみ圧縮応力がかかるだけで、後端向き端面より後方の軸部には応力はかからない。したがって、圧入時における軸部材の曲り変形等の危険もないので、十分に大きな圧入荷重をかけることができる。これにより、圧入時に軸部材を支持する支持手段(ジグ)も振れ止め程度の簡易な構成のものですませることができる。また、圧入が原因で、後端向き端面より後方における軸部に変形が生じることはないから、その小径化及び長寸化を大きく実現することができる。
前記したように、本発明によれば簡易なジグ(例えば、軸部材の後端寄り部位のみを支持する支持手段)で、軸部材に曲り等の変形を起こすこともなく、大きな圧入荷重を付与できるから、所望とする圧入深さなど、所望とする固定力を有する圧入状態が支障なく、しかも容易に得られる。また、圧入工程においては、軸部材をジグに配置する際や圧入後のジグからの取り出しの困難性を招くこともないし、得られる圧入深さ次第では溶接工程を省略できるため、溶接が困難な場合に好適である。また、外向き突出部の後端向き端面より後方における軸部の太さを、その後端を押して圧入する場合に比べると効果的に細くできることから、グロープラグの小径化や長寸化と共に、その軽量化の要請にも十分に応えられる。
また、本発明では、軸部材が低強度材でも曲り変形を起こすことなく、その圧入ができるから、その材質の選択の自由度を広げることができる。したがって、アルミニウムやアルミニウム合金などの軽金属製の軸部材を採用することも実現できる。また、その場合には軽量化のみでなく、その変形容易性から、圧入深さも十分な圧入が比較的簡易に確保できるため、組立工程の簡易化も図られる。したがって、このような場合にはグロープラグの小径化、長寸化に加えて、その軽量化の要請にもさらに応えられるものであり、その効果には著しいものがある。
本発明を具体化した実施形態のグロープラグの正面縦断面図、及びその要部拡大図。 図1の要部拡大図のさらなる部分拡大図。 図1のグロープラグの製造(組立て)における軸部材の圧入工程を説明する図。 従来のグロープラグの正面縦断面図、及びその部分拡大図。 図4のグロープラグの製造(組立て)における軸部材の圧入工程を説明する図。
本発明を具体化した一実施形態例について、図面を参照しながら説明する。まず、グロープラグの構成について図1及び図2に基づいて説明する。このグロープラグ101は、通電することにより発熱する軸状のセラミックヒータ素子11と、これをその先端(図示下端)10及び後端13を突出させるようにして内側に締り嵌め状態で固定(固着)してなるステンレス鋼製の金属製筒体(異径円筒体)21と、この金属製筒体21の後端部(図示上端)の異径大径部22に同軸状に配置、嵌合されて溶接されたステンレス鋼製の円筒状の金属製本体31等から、次のように構成されている。
すなわち、ヒータ素子11は、軸線G方向において同径をなす丸棒状に形成されており、絶縁基体(例えば窒化珪素質セラミック)中に設けられた抵抗発熱体14の両端部に連なる電極端子16,17を、ヒータ素子11の後端寄り部位において先後にずれた位置で外周面(側面)に露出させている。このうち一方(先端側)の電極端子(接地側電極端子)17は、金属製筒体21の内周面に押付けられて電気的に接続されている。また、ヒータ素子11の後端部には、金属製本体31の内側において、ステンレス鋼製の中継用パイプ(円筒管)61がその先端部62を圧入により外嵌、固定されており、ヒータ素子11の後端部寄り部位において露出する他方の電極端子16は、この中継用パイプ61の内周面に押付けられている。
中継用パイプ61の後端63は、ヒータ素子11の後端13より後方に突出させられており、この中継用パイプ61の後端部内には、通電用の軸部材51の先端53が圧入されて固定されている。これにより、この中継用パイプ61を介して、ヒータ素子11の他方の電極端子16と軸部材51とが電気的に接続されている。詳細は次記するが、この軸部材51は、その後端52に取付けられた外部端子71に、図示しない電力供給用のリード線が接続されるように構成されている。軸部材51は、上記したようにして金属製本体31内において絶縁が保持されて同軸状に内挿、配置されている。
本例における軸部材51は、例えばステンレス鋼製の丸棒からなり、その先端寄り部位には、その先端53より後方に向けて所定寸法L1(例えば、2mm)離れた位置の外周面に、軸部材51と同心で外向きにフランジ状に突出する横断面円形の大径部である外向き突出部55を備えている。図2に示したように、この外向き突出部55は、所定の先後長L2を有しており、外径D1は、中継用パイプ61の後端部の内径D2より大きく、例えば、中継用パイプ61の外径と同じ程度に形成されている。そして、外向き突出部55の後端には、圧入用の後端向き端面56を軸線Gと同軸で円環状に備えており、外向き突出部55の先端にもこれと同様に形成された先端向き端面57を備えており、本例では、これら後端向き端面56及び先端向き端面57ともに、軸線Gに垂直な平面を有している。外向き突出部55の先端向き端面57より先端側に位置する軸部54は、中継用パイプ61の後端部内に圧入されるところであり、したがって、その圧入前は、中継用パイプ61の後端部の内径D2より微量大きい外径を有しており、その軸部54の先端(面)53と外周面の角(コーナ)には、周方向に沿って圧入前において微小な面取り53bが付けられている。
また、外向き突出部55の後端向き端面56より後端側に位置する軸部58、すなわち、軸部材51の後端52までの部位(軸部)は、本例では、外向き突出部55の先端向き端面57より先端側に位置する軸部54と同径か、それより細い外径で、横断面が一定の丸棒状に形成されている。ただし、中軸51にその後端から引張り力が作用し、これを中継用パイプ61から引き抜く力が作用したようなときにおいて、中継用パイプ61と軸部54との嵌合部に大きな応力集中が生じないようにするため、外向き突出部55の後端向き端面56より後端側に位置する軸部58の外径は、中継用パイプ61の後端部内に圧入される軸部54の外径より小さくする(「軸部54の外径」>「軸部58の外径」の寸法関係とする)のが好ましい。理由は次のようである。軸部材51の後端52に取付けられた外部端子71に接続される接続コネクタ(相手方端子)が、その接続後に抜き差しされる場合や、エンジン作動時に受ける振動により、中軸51には、これを中継用パイプ61から引き抜くような外力が作用することがある。このような場合、軸部58が太いと、中継用パイプ61と軸部54との嵌合部には大きな応力集中が生じることがある。一方、軸部58が軸部54より細いほど、そのような応力集中の発生をおさえることができる。これがその理由である。例示的には、直径で、1mm以上の差をつけて細くするのが好ましい。因みに、本形態では、軸部54の外径は3.1mmであるのに対し、軸部58の外径は2.0mmとされている。なお、外向き突出部55の先端向き端面57は、圧入された状態において、中継用パイプ61の後端63に、当接ではなく近接している状態とされていてもよいが、本例では当接させている(突き当てている)。また、本例では、軸部54の先端(面)53をヒータ素子11の後端13から離間させて、短絡を防止している。
また、この軸部材51の後端52は金属製本体31の後端から突出されており、その突出する後端部には上記もしたように、外部端子71が本体31の後方に突出する形で固定されている。ただし、この外部端子71は、先端側に中央に開口する取り付け穴を有しており、この取り付け穴に軸部材51の後端52寄り部位を内挿した上で、その取り付け穴に対応する外周面を加締めることで軸部材51に固定されている。なお、本体31の後端部の内周面には拡径部が設けられており、この拡径部の内周面と、軸部材51の外周面との間に、リング状のパッキン81、及び円筒状の絶縁部材91が配置され、軸部材51を本体31の後端において絶縁を保持して固定する構成を有している。また、本例では、金属製本体31の後端寄り部位の外周面に、グロープラグ101をエンジンにねじ込み方式で取り付けるためのネジ部37が形成されており、後端寄り部位の外周面には、そのねじ込み用の多角形部(例えば、六角ボルトの頭部状部位)39を備えている。
さて次に、上記構成のグロープラグ101の組立て手順について、図3に基づいて説明する。図3の(A)に示したように、ヒータ素子11をその先端10から中継パイプ61内に相対的に圧入し、中継パイプ61の後端が素子11の後端13より所定量突出するように位置させ、電極端子16との導通をとる。次に、図3の(B)に示したように、ヒータ素子11の中間部位に金属製筒体21を圧入により外嵌し、電極端子17との導通をとり、ヒータ素子組付け体とし、これを軸部材51の圧入工程に回す。
図3の(C)に示したように、軸部材51の圧入工程では、本例では、このヒータ素子組付け体における金属製筒体21の後端の大径部22の先端向き面23を支持体401で支持すると共に、軸部材51の先端53が中継パイプ61の後端部内に臨むように位置決めする。この位置決めにおいては、同図中に示したように、例えば、軸部材51の後端寄り部位が横振れないような振れ止め手段(位置決めジグ)421で支持する。次に、図3の(C)(D)に示したように、軸部材51の先端寄り部位の外向き突出部55における圧入用の後端向き端面56に圧入用の金型(押付け体)501をあてがい、これをプレス装置で先端側に向けて所定ストローク押す。こうして、外向き突出部55の先端向き端面57より先端側に位置する軸部54を、中継用パイプ61の後端部内に圧入する。
その後は、従来と同様にして金属製本体31等の組付けを行えばよい。すなわち、後方から金属製本体31を軸部材51に外嵌め状にし、金属製本体31の先端を金属製筒体21の後端部の異径大径部22に嵌合して溶接し、その本体31の後端から突出する軸部材51の後端52寄り部位に、リング状のパッキン81及び絶縁部材91を嵌め込むと共に、外部端子71を取り付けて加締める。こうすることで、図1に示したグロープラグ101が得られる。なお、上記した軸部材51の圧入工程では、ヒータ素子11組付け体における金属製筒体21の後端の異径大径部22の先端向き面23を支持体401で支持することとしたが、ヒータ素子11の先端を支持することや、組立て手順次第では、中継用パイプ61の先端を支持することとしてもよい。
上記したことから明らかなように、本例のグロープラグ101においては、軸部材51の圧入工程で、その軸部材51には、外向き突出部55の圧入用の後端向き端面56より先端側にのみ、すなわち、後端向き端面56と先端53との間における短い先後間にのみ圧縮応力がかかるだけである。このため、圧入時における軸部材51の曲り変形等の危険はない。したがって、十分に大きな圧入荷重をかけることができるので、所望とする固定力を有する圧入状態が容易に得られる。これにより、その固定力次第では溶接がなくとも、その電気的接続の安定が得られるし、溶接をするとしてもその簡略化が図られる。
また、外向き突出部55の圧入用の後端向き端面56より後方の軸部58に応力が作用することもないため、曲り等の変形のおそれはなく、したがって、後方の軸部58の太さは十分細くできる。しかも、圧入工程で必要となるジグは簡易な振れ止め手段421ですむため、圧入工程において軸部材51を従来のようにジグの深いガイド穴に内挿、配置する手間や、圧入後のジグからの取り出しの困難性を招くこともない。すなわち、従来のように軸部材を、その後端を押して圧入するものでないため、曲り等の変形や座屈のおそれはなく、外向き突出部55の後端向き端面56より後方の軸部58の直径を効果的に細くできることから、グロープラグの小径化や長寸化と共に、その軽量化の要請にも確実に応えることができる。
以上説明したことから理解されるが、本形態の構成のグロープラグ101によれば、軸部材51における、外向き突出部55の後端向き端面56より先端側に位置する部位が、圧入において曲り変形等を起こさないように、圧入される軸部54の太さとの関係で、外向き突出部55の先端からの位置等を設定すればよい。また、外向き突出部55における圧入用の後端向き端面56は、圧入に使用する金型(押付け体)をあてがって圧入できさえすればよく、円環状をなし軸線Gに垂直な平面を有するものとしたが、テーパを有するものであっても良いし、外歯状に分断された複数の外向きに突出する凸部からなる外向き突出部としてもよい。すなわち、外向き突出部55は、その後端向き端面56を先端に押すことで、先端向き端面57より先方の軸部54を中継用パイプ61の後端部内に圧入できさえすればよく、適宜の形状、構造のものとして具体化できる。なお、外向き突出部55の先後の寸法L2は、付与すべき圧入荷重によるせん断応力等に抗することができればよく、したがって、その寸法L2は、軸部材51をなす素材等に応じて適宜の安全率を付与して設定をすればよい。すなわち、外向き突出部55は、圧入において支障のある変形や破断等を起こさないように形成されていれば十分であるから、その寸法L2を小さくできる場合には、例えば、軸線Gと同心で環状(円環状)をなす薄いフランジとしても具体化できる。
なお、上記例では、中継用パイプ61及び軸部材51ともにステンレス鋼製とした場合で説明したが、上記したことからも明らかなように、本発明において軸部材は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製、さらにはマグネシウム合金製などの軽合金製としてもよいなど、その素材(材質)に限定されるものでない。本発明では、このような軽合金製のような低強度材としても、圧入における曲り変形等の問題を容易に解消できる。そして、軸部材をこのような軽合金製とする場合には、その変形容易性から、十分な圧入深さのある圧入状態を得ることができるため、中継用パイプへの圧入のみによる固定で安定した電気的接続も確保できる。しかも、軸部材の著しい軽量化が図られるため、グロープラグの軽量化も図られる。なお、中継用パイプについてもこのような軽合金製とすることも可能である。
本発明が具体化されるグロープラグは、上記例のようにヒータ素子がセラミックヒータからなるものに限定されるものではなく、各種のグロープラグに広く適用できる。
11 ヒータ素子
16,17 電極端子
51 軸部材
53 軸部材の先端
55 外向き突出部
56 外向き突出部の後端向き端面
57 外向き突出部の先端向き端面
58 後端向き端面より後方の軸部
61 中継用パイプ
63 中継用パイプの後端
101 グロープラグ
G 軸部材の軸線

Claims (7)

  1. 通電することにより発熱するヒータ素子と、該ヒータ素子に形成された電極端子のうちの一方との導通が保持されるように該ヒータ素子の後端部に固定された中継用パイプと、自身の先端が該中継用パイプの後端部内に圧入され、該中継用パイプを介して前記電極端子との導通が保持されるように配置された通電用の軸部材とを備えてなるグロープラグにおいて、
    前記軸部材は、その先端寄り部位であってその先端より後方に向けて所定寸法離れた位置の外周面に、前記中継用パイプの後端部の内径より大径をなす圧入用の後端向き端面を有する外向き突出部を備えており、該外向き突出部の先端向き端面より先端側に位置する軸部を、前記中継用パイプの後端部内に圧入した圧入構造を有してなることを特徴とするグロープラグ。
  2. 前記軸部材は、前記外向き突出部の後端向き端面より後方の軸部が、該軸部材の後端に向かって太くならないように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグ。
  3. 前記先端向き端面が、前記中継用パイプの後端に当接していることを特徴とする、請求項1又は2のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  4. 前記後端向き端面が、該軸部材の軸線の回りに環状をなすように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  5. 前記後端向き端面が、該軸部材の軸線に垂直な平面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  6. 前記軸部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金製のものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  7. 通電することにより発熱するヒータ素子と、該ヒータ素子に形成された電極端子のうちの一方との導通が保持されるように該ヒータ素子の後端部に固定された中継用パイプと、自身の先端が該中継用パイプを介して前記電極端子との導通が保持されるように配置された通電用の軸部材とを備えてなるグロープラグであって、
    前記電極端子との導通の保持のため、前記中継用パイプの後端部内に前記軸部材の先端を圧入する工程を含んでいるグロープラグの製造方法において、
    前記軸部材として、その先端寄り部位であってその先端より後方に向けて所定寸法離れた位置の外周面に、前記中継用パイプの後端部の内径より大径をなす圧入用の後端向き端面を有する外向き突出部を設けておき、
    該後端向き端面を先端側に押すことで、該外向き突出部の先端向き端面より先端側に位置する軸部を前記中継用パイプの後端部内に圧入することを特徴とするグロープラグの製造方法。
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