JP6096581B2 - グロープラグ - Google Patents
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Description
この形態のグロープラグによれば、中軸の先端部の外径がリングの後端部の内径よりも小さく形成されているため、中軸の先端をリング内に嵌め込んでも、リングが変形せず、径方向外側に広がらない。そのため、リングと金属製筒部材との間の短絡を抑えることができる。また、上記短絡を抑えつつ、グロープラグを小型化することが可能になる。さらに、溶接部は、リングの最後端の少なくとも一部が溶融することにより形成されているため、溶融部の形状は、溶融した金属がリングの最後端から中軸表面の後端側方向に広がることにより得られる形状になる。そのため、溶接部の径方向外側への広がりを抑制し、溶接部と金属製筒部材との間の短絡を抑制することができる。また、中軸の先端部の外径がリングの後端部の内径よりも小さく形成されているため、リングの最後端で溶接を行なうと、溶融した金属が中軸とリングとの間に入り込み得る。このように溶融した金属が中軸とリングの間に入り込んで溶融部を形成する場合には、溶接部の径方向外側への広がりを抑制し、溶接部と金属製筒部材との間の短絡を抑制する効果を、さらに高めることができる。
この形態のグロープラグによれば、溶接部と金属製筒部材との間の短絡を抑制する効果を高めることができる。
この形態のグロープラグによれば、圧力検出素子を備えることにより、溶接部およびリングと金属製筒部材との間の距離を確保することが比較的困難であるにもかかわらず、溶接部およびリングと金属製筒部材との間の絶縁性を確保しつつグロープラグを小型化することが可能になる。
この形態のグロープラグによれば、溶接部の径方向外側への広がりを抑制する効果を高め、溶接部と金属製筒部材との間の短絡を抑制する効果を高めることができる。
この形態のグロープラグによれば、中軸の先端部とヒータ素子の後端部とを接触させても、第2の電位側の端部と中軸との間の絶縁性を確保することができる。そのため、第2の電位側の端部と中軸との間の絶縁性を確保するために、リング内への中軸の嵌め込み位置を特別に制御する必要がなく、リング内への中軸の嵌め込みの動作の煩雑化を抑えることができる。また、第2の電位側の端部と中軸との間の絶縁性を確保するために、リング内への中軸の嵌め込み位置を定めるための特別な構造を設ける必要がない。
この形態のグロープラグによれば、M10以下という比較的小さいねじ径を有するグロープラグであっても、リングおよび溶接部と中軸との間の絶縁性を確保することができる。
この形態のグロープラグによれば、M8以下というさらに小さいねじ径を有するグロープラグであっても、リングおよび溶接部と中軸との間の絶縁性を確保することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態としてのグロープラグ10の概略構成を表わす断面模式図である。また、図2は、図1において領域Xとして示した部分の拡大断面図である。本実施形態のグロープラグ10は、ディーゼルエンジン等の内燃機関に取り付けられて、内燃機関の始動時における点火を補助する熱源として機能する。グロープラグ10は、ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)の再活性バーナーシステムの熱源として用いることもできる。図1に示すように、グロープラグ10は、主な構成要素として、ハウジング20と、ヒータ素子40と、中軸50と、リング60と、を備えている。また、グロープラグ10は、内燃機関のシリンダ内の圧力(燃焼圧)を検出する圧力センサとしての機能をさらに有している。グロープラグ10は、圧力センサとしての機能を実現するための主な構成要素として、連結部材70と、伝達スリーブ32と、ダイヤフラム33と、圧力検出素子35と、センサ固定部材34と、を備えている。以下では、図2に基づいて各部について説明する。なお、本明細書では、図1におけるグロープラグ10の軸線O方向の下方側をグロープラグ10の「先端側」と呼び、上方側を「後端側」と呼ぶ。
図5は、第2の実施形態のグロープラグ110の概略構成を表わす断面模式図である。第2の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して詳しい説明は省略する。第2の実施形態のグロープラグ110は、中軸50に代えて中軸150を備え、ヒータ素子40に代えてヒータ素子140を備えること以外は、第1の実施形態のグロープラグ10と同様の構成を有している。図5では、図3と同様にして、ヒータ素子140の後端部と中軸150の先端部とが接する部位を含む領域のみを拡大して示している。
図8は、第3の実施形態のグロープラグ410の概略構成を表わす断面模式図である。第3の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して詳しい説明は省略する。第3の実施形態のグロープラグ410は、中軸50に代えて中軸450を備えること以外は、第1の実施形態のグロープラグ10と同様の構成を有している。図8では、図3と同様の領域のみを拡大して示している。
図9は、第4の実施形態のグロープラグ510の概略構成を表わす断面模式図である。第4の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して詳しい説明は省略する。第4の実施形態のグロープラグ510は、第1の実施形態と同様に、ヒータ素子40、中軸50、およびリング60を備えており、中軸50の側面上において、リング60の最後端から後端側へと広がる溶接部65が形成されている。ただし、グロープラグ510は、グロープラグ10とは異なり、圧力センサを備えていない。また、グロープラグ510は、第1の実施形態と同様の主体金具22を備えると共に、第1の実施形態におけるキャップ部24および第2外筒31に代えて外筒530を備えている。上記したように、グロープラグ510は圧力センサを有していないため、第4の実施形態では、主体金具22の軸孔21の内壁面と中軸50およびリング60との間が、空間によって絶縁されている。
・変形例1(導電部42の端部の態様の変形):
上記各実施形態では、ヒータ素子40の後端部において、導電部42の第1の電位側の端部44および第2の電位側の端部43が露出しており、双方の端部が中軸50から離間することとしたが、異なる構成としてもよい。例えば、第1の電位側の端部(プラス側端部)44は、中軸50と接していても差し支えない。あるいは、導電部において、第1の電位側の端部44と第2の電位側の端部43の少なくとも一方が設けられず、導電部の後端部に露出しない構成としてもよい。このとき、少なくとも第2の電位側の端部(マイナス側端部)43が露出しない構成とする場合には、第2の電位側の端部43と中軸50の先端部とを離間させる必要が無い。ヒータ素子40における導電部42の引き回しの態様にかかわらず、リング60の最後端に溶接部65を形成することにより、各実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記各実施形態では、連結部材70は、ヒータ素子40とハウジング20とを連結する際に、連結部材70とヒータ素子40との間に第2外筒31を介在させているが、異なる構成としてもよい。連結部材70とハウジング20との間に他の部材を介在させてもよく、あるいは、他の部材を介することなく、連結部材70によってヒータ素子40とハウジング20とを直接連結してもよい。
上記各実施形態では、伝達スリーブ32は、ヒータ素子40と接続する際に、第1外筒30を介在させているが、ヒータ素子40と直接接続してもよい。伝達スリーブ32がヒータ素子40と直接接続する場合には、伝達スリーブ32が第2の電位側の接続端子(マイナス側接続端子)45と接するように接続すればよい。
20…ハウジング
21…軸孔
22…主体金具
23…ねじ部
24…キャップ部
25…テーパ部
30…第1外筒
31…第2外筒
32…伝達スリーブ
33…ダイヤフラム
34…センサ固定部材
35…圧力検出素子
36…フランジ部
37…開口部
40,140,340…ヒータ素子
41…絶縁部
42…導電部
43…第2の電位側の端部
44…第1の電位側の端部
45…第2の電位側の接続端子
46…第1の電位側の接続端子
50,150,250,450…中軸
52…凹部形状
60…リング
65…溶接部
70…連結部材
72…保護筒
73…端子金具
147…凹部形状
152…空間
256…凸部形状
347…空間
348…凸部形状
452…空間
454…段差部
530…外筒
531…軸孔
575…封止部材
576…絶縁部材
Claims (7)
- 絶縁部と該絶縁部内に形成された導電部とを備えて前記導電部に通電することにより発熱し、軸線方向に延出する形状を有するヒータ素子と、導電性材料により形成された中軸と、前記ヒータ素子の後端部と前記中軸の先端部とが内部に配置されるリングであって、前記導電部と前記中軸とを電気的に接続させるリングと、前記ヒータ素子の後端部を含む部分と前記リングとを内部に収納する金属製筒部材であって、前記リングとの間が空間により絶縁されている金属製筒部材と、を備え、前記中軸と前記リングとを固定する溶接部が形成されたグロープラグにおいて、
前記中軸と前記リングとが重なる部分では、前記中軸と前記リングとの間に隙間ができるように、前記中軸の外径が前記リングの内径よりも小さく形成されており、
前記リングの最後端が前記中軸に接する部位において、前記リングの最後端は、前記中軸よりも大きい外径を有しており、
前記溶接部は、前記リングの最後端の少なくとも一部が溶融することにより形成されていることを特徴とする
グロープラグ。 - 請求項1に記載のグロープラグであって、
前記溶接部は、前記リングにおける前記溶接部を含まない部分の外周を前記軸線方向に伸ばした仮想筒状領域内に収まっていることを特徴とする
グロープラグ。 - 請求項1または2に記載のグロープラグであって、さらに、
前記グロープラグの外壁を構成し、前記ヒータ素子、前記中軸、および前記リングを含む部材を収納する軸孔が形成されたハウジングと、
前記ヒータ素子が前記グロープラグの軸線方向に変位することを許容しつつ、直接または他の部材を介して前記ヒータ素子と前記ハウジングとを連結する連結部材と、
前記ハウジングの前記軸孔内において前記連結部材よりも後端側に配置される伝達スリーブであって、前記リングよりも先端側の位置において、前記ヒータ素子と直接または他の部材を介して接続され、前記リングが配置された位置よりも後端側の位置へと、前記ハウジングの前記軸孔の内壁と前記中軸の間の空間において前記中軸に沿って延出するように設けられ、前記ヒータ素子と共に前記軸線方向に変位する伝達スリーブと、
前記伝達スリーブの後端部に接続され、前記伝達スリーブが前記軸線方向に変位することによって変形する歪み部材と、
前記歪み部材の変形量に応じた信号を出力する圧力検出素子と、
を備え、
前記金属製筒部材は前記伝達スリーブであることを特徴とするグロープラグ。 - 請求項1から3までのいずれか1項に記載のグロープラグであって、
前記溶接部は、前記中軸の外表面上において、前記リングの最後端からさらに後端側に広がって設けられ、
前記溶接部の外表面は、凹状の曲面となるように形成されていることを特徴とする
グロープラグ。 - 請求項1から4までのいずれか1項に記載のグロープラグであって、
前記導電部は、前記ヒータ素子における前記リングに嵌め込まれた部分の側面で露出する第1の電位側の接続端子を備え、該第1の電位側の接続端子および前記リングを介して前記中軸と電気的に接続されており、
前記ヒータ素子では、前記導電部の第1の電位側の端部と第2の電位側の端部のうちの、少なくとも前記第2の電位側の端部が、前記ヒータ素子の後端部において露出しており、
前記リング内で対向する前記ヒータ素子の後端部と前記中軸の先端部の少なくとも一方に、凹部形状または凸部形状が形成されており、
前記ヒータ素子の後端部のうちの前記第2の電位側の端部が露出する領域を除く領域と前記中軸の先端部とが接触すると共に、前記導電部の前記第2の電位側の端部が、前記中軸から離間していることを特徴とする
グロープラグ。 - 請求項1から5までのいずれか1項に記載のグロープラグであって、
前記グロープラグは、その外表面に燃焼装置の取付孔に螺合するためのねじ部を備え、
前記ねじ部のねじ径がM10以下であることを特徴とする
グロープラグ。 - 請求項6に記載のグロープラグであって、
前記ねじ部のねじ径がM8以下であることを特徴とする
グロープラグ。
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