JP2008151455A - グロープラグおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的に剛の状態をなすヒータ中軸一体部材の中軸と、主体金具の軸孔との間のクリアランスに防振部材を介在させて十分な防振効果を得ることができるグロープラグおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】ヒータ部材20と中軸30とを接続し、機械的に剛の状態をなすヒータ中軸一体部材90を構成する。そして中軸30に形成した小径部37に防振部材200を固定する。ヒータ中軸一体部材90は、ヒータ部材20が、主体金具40の先端側にて保持され、中軸30の後端側が、主体金具40の後端側にて支持される形態をなす。内燃機関の稼働に伴う振動によりヒータ中軸一体部材90に共振が生じた場合に、防振部材200によってヒータ中軸一体部材90の振幅を抑制することができ、また、ヒータ中軸一体部材90が機械的に剛の状態であるため、折れ曲がることも防止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの始動を補助するためのグロープラグおよびその製造方法に関するものである。
従来、ディーゼルエンジンの始動を補助するために使用されるグロープラグは金属製で筒状の主体金具を有し、その軸孔内先端側にて棒状のヒータを直接あるいは間接的に保持しつつ、その先端部を突出させている。また、主体金具の後端側から金属製で棒状の中軸が突出されており、主体金具とは絶縁された状態で、その軸孔内に支持されている。そして、ヒータに通電するための両電極が、主体金具と中軸とのそれぞれに電気的に接続されている。
こうした構造を有するグロープラグが用いられるディーゼルエンジンは、近年、小型化、高燃費化、高出力化などへの要望から、従来の副室式ディーゼルエンジンに代わり直噴式ディーゼルエンジンへと移行しつつある。また、これに伴ってエンジンへの取り付け構造が変更される場合もあり、グロープラグには、小径化や長尺化が求められている。さらにグロープラグには、耐腐食性の高いセラミックヒータが使用される場合も多い。
ところで、グロープラグの全長が長くなったことから中軸の固有振動数が低下するので、ディーゼルエンジンの稼働に伴い発生する振動負荷の振動数が中軸の固有振動数に一致する機会が増え、共振してしまうことが頻発する虞が生じた。共振が発生すれば、中軸の振動の腹に相当する部位が主体金具の内周面に接触して絶縁性が保てなくなる虞がある。また、その振幅が大きくなれば中軸の撓りも大きくなり、破断する虞がある。さらに、中軸から伝達される内部応力によりセラミックヒータが破損する虞があった。
そこで中軸(リード部材)に絶縁被覆を被覆して、共振による中軸と主体金具との短絡を防止し、さらに防振部材の外径を主体金具の内径に近づけることで共振による中軸の振動の腹の振幅を抑制し、発生する応力を低減して中軸の破断を防止したグロープラグが提案されている(例えば特許文献1参照)。このように中軸の共振により発生する応力を低減すれば、セラミックヒータの破損も防止することが可能となる。
特開平11−176563号公報
しかしながら、グロープラグの小型化に伴い主体金具の小径化が図られ、軸孔の内周面と中軸の外周面との間のクリアランスも小さくなったことから、グロープラグの製造過程において、中軸を挿通させた主体金具の軸孔内に防振部材として特許文献1のような絶縁被膜を挿入することは難しい。そこで予め中軸に絶縁被膜を被覆しておき、その中軸を軸孔内に挿通させたとしても、クリアランスにあわせて厚みを薄くした絶縁被膜が挿入中にめくれ、破損してしまう虞があった。また、こうした小さなクリアランスに防振部材を介在させたとしても、防振部材自身の肉厚が非常に薄くなるため十分な防振効果を得ることが難しいという問題もあった。一方で、防振部材の肉厚を確保するため中軸そのものの外径を小さくするなどした場合、剛性が低下し、共振により生じた応力で湾曲が生じたときにそのまま塑性変形して折れ曲がってしまう虞があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、機械的に剛の状態をなすヒータ中軸一体部材の中軸と、主体金具の軸孔との間のクリアランスに防振部材を介在させて十分な防振効果を得ることができるグロープラグおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のグロープラグは、軸線方向に沿って延びる中軸と、通電によって発熱する発熱体を有し、前記中軸の先端部に接続されて、前記中軸と共に機械的に剛の状態をなす一体物としてのヒータ中軸一体部材を構成するヒータ部材と、軸線方向に延びる軸孔を有し、当該軸孔内に、その軸孔の内周面から離間した状態で前記中軸が挿通されると共に、前記中軸の後端部を自身の後端部から突出させつつ径方向に直接または間接的に支持する一方で、自身の先端部において、前記中軸に接続された前記ヒータ部材を径方向に直接または間接的に保持する主体金具と、前記中軸の外周面上で、前記主体金具の前記軸孔の内径が一定である部位に対応する位置に固定され、前記中軸の振動を防止する防振部材とを備えている。
また、請求項2に係る発明のグロープラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記中軸は、前記主体金具の前記軸孔内にて前記外周面の一部が小径に構成された小径部を有し、前記防振部材は、少なくとも、前記小径部のうちの一部を周回状に被覆して設けられていることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のグロープラグは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記小径部の外周面には、その表面の粗さを粗くする加工が施されていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のグロープラグは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記防振部材は、前記主体金具の前記軸孔内への前記中軸の挿入の際に圧入され、前記軸孔の前記内周面と、前記中軸の前記外周面との間で径方向に圧縮した状態で配置されていることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明のグロープラグは、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記防振部材は、前記中軸に固定された際の先端側の肉厚が、後端側の肉厚よりも厚肉に形成されていることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明のグロープラグは、請求項4または5に記載の発明の構成に加え、前記主体金具の外周面には内燃機関への取り付け用のねじ山が形成されており、前記防振部材は、前記軸孔内で、前記ねじ山の形成位置に対応する位置とは異なる位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明のグロープラグの製造方法は、請求項3に記載の発明のグロープラグを製造する方法であって、金属製の棒材に塑性加工もしくは切削加工を施し、前記小径部を有する前記中軸を形成する中軸形成工程と、形成された前記中軸の前記小径部の外周面に、その表面の粗さを粗くする加工を施す表面加工工程と、前記中軸を金型内に配置し、射出成形により、前記小径部に前記防振部材を形成する射出成形工程とを備えている。
請求項1に係る発明のグロープラグでは、ヒータ中軸一体部材が機械的に剛の状態にあるので、内燃期間の稼働に伴う振動を受けヒータ中軸一体部材が共振して揺動を生じた場合でも、その揺動によって発生する内部応力でヒータ中軸一体部材が折れ曲がってしまうことが防止される。こうした中軸とヒータ部材との一体物に防振部材を設ければ、主体金具内でヒータ中軸一体部材が支持された部位を支点とする腹の部分の振幅を防振部材によって抑制することができる。このとき、中軸の外周面上に防振部材を固定することで、軸孔内で防振部材が中軸とは独立して揺動することがなく、防振部材ががたつくことがないため中軸に加わる応力を低減することができ、より確実な防振効果を得ることができる。なお、後述するが、機械的に剛の状態とは、ヒータ中軸一体部材の中軸を固定し、素子に中軸側端面から25mmの位置に200gのウエイトをかけた際の変形角が30°以下である状態を示す。
そして請求項2に係る発明のように、中軸の外周面に小径部を有し、その小径部に防振部材を設ければ、主体金具の軸孔の内周面と中軸の外周面との間のクリアランスの大きさに加え、小径部の深さを加えた分を、防振部材の厚みとして確保することができる。ヒータ中軸一体部材に共振が生じた場合に、防振部材は、中軸と軸孔との間に挟まれて押圧され内部応力を生ずることとなるが、このように肉厚に形成された防振部材であれば、その内部応力を緩和するのに十分な収縮を行うことができ、十分な防振効果を得ることができる。
また、請求項3に係る発明のように、上記小径部の外周面に、その表面の粗さを粗くする加工を施した上で防振部材を設ければ、より確実に、防振部材を小径部に固定することができる。これにより、防振部材の位置ずれを確実に防止することができ、中軸の軸線方向において、より効果的にヒータ中軸一体部材の振幅を抑制することができる位置に、防振部材を配置した状態を維持することができる。
ところで、内燃機関の稼働時に、内燃機関の燃焼圧により燃焼室が変形すると、燃焼室に向けてヒータ部材が露出されるように取り付けられるグロープラグは先端側が圧力を受ける。このとき、主体金具は、その先端側と、後端側に配置されたねじ部との間で軸方向に圧縮されるため、径方向に膨らんだり、あるいは軸方向と直交する方向に撓んだりする変形を生じ得る。すると中軸の表面上に配置された防振部材と主体金具の内周面との間に間隙が生ずる。そこで請求項4に係る発明のように、防振部材が予め主体金具内に圧入され径方向に圧縮された状態で配置されていれば、主体金具の変形により生じた隙間が、圧縮圧の解放によって膨らんだ防振部材によって埋められるので、防振効果を維持することができる。
もっとも、グロープラグの製造過程において、防振部材を主体金具内に圧入するのは手間がかかる。そこで、請求項5に係る発明のように、主体金具に先に挿入される側となる防振部材の後端側の肉厚よりも、後から挿入される側である先端側の肉厚を厚肉に構成しておけば、主体金具の軸孔の縁に防振部材が引っかかって挿入しづらくなることがない。また、奧に挿入するにあたって主体金具の内周面との摩擦を少なくできるのでスムーズな挿入を行うことができる。
なお、請求項6に係る発明のように、主体金具の内周において、防振部材の配置位置がねじ山の形成位置に対応する位置とは異なる位置に配置されることが望ましい。一般的に、主体金具のねじ山の形成位置は燃焼室の変形に伴う影響を受けにくく、内径がほぼ変化しないが、ねじ山の非形成の位置は、内径が変化する可能性が高い。防振部材をねじ山の形成位置に対応させて配置した場合、防振部材は圧縮状態で維持され、弾性力を発揮しにくい。しかし、防振部材をねじ山の非形成の位置に対応させて配置させれば、防振部材は主体金具の変形にあわせて圧縮状態が解放され、エネルギーを吸収するいわゆるダンパー効果をより効果的に発揮させやすくすることができるため、ヒータ中軸一体部材の防振をより効果的に行うことができる。
そして、このような防振部材は、請求項7に係る発明のように、中軸に小径部を形成し、その小径部の外周面上に表面の粗さを粗くする加工を施した上で、射出成形により防振部材を形成することが好ましい。このような製造方法により防振部材を形成すれば、小径部に防振部材を確実に固定することができるとともに、防振部材の厚みの管理の手間を軽減することができ、中軸の振幅を効果的に抑制できる防振部材を中軸の外周面上に容易に形成することができる。
以下、本発明を具体化したグロープラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1,図2を参照して、本実施の形態のグロープラグ100の全体の構造について説明する。図1は、グロープラグ100の縦断面図である。図2は、中軸30に配設された防振部材200付近を拡大し、一部を切り欠いた斜視図である。なお、軸線O方向において、セラミックヒータ20の配置された側(図1における下側)をグロープラグ100の先端側として説明する。
図1に示すグロープラグ100は、例えば直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室(図示外)に取り付けられ、エンジン始動時の点火を補助する熱源として利用される。
セラミックヒータ20は丸棒状をなし、先端部22が曲面状に加工された絶縁性セラミックからなる基体21の内部に、導電性セラミックからなる断面略U字状の発熱素子24が埋設された構造を有する。発熱素子24は、セラミックヒータ20の先端部22に配置され、その曲面にあわせて両端が略U字状に折り返された発熱体27と、その発熱体27の両端にそれぞれ接続され、セラミックヒータ20の後端部23に向けて軸線Oに沿って略平行に延設されたリード部28,29とから構成される。発熱体27は、その断面積がリード部28,29の断面積よりも小さくなるように成形されており、通電時、主に発熱体27において発熱が行われる。また、セラミックヒータ20の後端部23の外周面には、リード部28,29のそれぞれから突出された電極取出部25,26が、互いに軸線O方向にずれた位置に露出されている。なお、セラミックヒータ20が、本発明における「ヒータ部材」に相当する。
このセラミックヒータ20は、その胴部分の外周を取り巻くように、円筒状の筒状体80に保持されている。電極取出部25,26のうち先端側に形成された電極取出部25は、筒状体80の筒孔内で筒状体80に接触し、電気的に接続されている。筒状体80は金属製の部材からなり、胴部81の後端側には肉厚の鍔部82が形成されている。その鍔部82の後端には段状の係合部83が形成され、円筒状をなす主体金具40の先端部41の内周が、この係合部83に係合される。その係合の際には、セラミックヒータ20の軸と、主体金具40の軸とが軸線Oに一致する。この状態で、セラミックヒータ20のうち筒状体80よりも後端側の部分は主体金具40の内部に収容され、主体金具40が筒状体80の係合部83によって位置決めされるため、セラミックヒータ20の後端部分に設けられた電極取出部26が金属製の主体金具40には接触しない構造となっている。なお、後述するが、この電極取出部26は中軸30に電気的に接続されている。
次に、主体金具40は、軸線O方向に貫通する軸孔43を有する長細い筒状の金属部材であり、胴部44の後端側に、グロープラグ100を内燃機関のエンジンヘッド(図示外)に取り付けるための雄ねじ部42が形成されている。また、主体金具40の後端部47にあたる胴部44の後端側には、エンジンヘッドへの取り付けの際に使用される工具が係合する、軸線断面六角形状の工具係合部46が形成されている。その工具係合部46内で軸孔43は拡径され、拡径部45として内径が大きく形成されている。
中軸30は、軸線O方向に延びる金属棒であり、主体金具40の軸孔43内に挿通される。中軸30の先端部31は段状に構成され、先端側に小径の係合部33が形成されている。この係合部33がセラミックヒータ20の後端部23に嵌合される接続リング35に係合され、周囲がレーザ溶接されることで、中軸30とセラミックヒータ20とが一体に連結されたヒータ中軸一体部材90が構成される。そしてセラミックヒータ20の電極取出部26は接続リング35の筒孔内壁に接触しており、接続リング35を介して中軸30と電気的に接続されている。主体金具40と中軸30とは空隙をもって電気的に絶縁されており、主体金具40と中軸30とのそれぞれが、セラミックヒータ20の発熱体27に電圧を印加するための電極として機能する。なお、後述するが、中軸の胴部34には防振部材200が設けられている。
また、中軸30の後端部32には絶縁性のOリング70が係合され、主体金具40の軸孔43の拡径部45内の先端側の位置に配置されている。さらに後端部32には絶縁性の支持リング60が係合され、拡径部45に嵌合されるとともに、その先端面62で軸線O方向先端側に向けてOリング70を押圧している。これにより、中軸30の外周面と、軸孔43の拡径部45における内周面と、支持リング60の先端面62とのそれぞれにOリング70が接触され、軸孔43内外の気密性が保たれている。また、支持リング60の後端側に形成された鍔部61が工具係合部46の後端に当接されており、ピン端子50と主体金具40との間に介在することで両者を絶縁している。
次に、中軸30の後端部32で支持リング60の鍔部61から後端側に突出された部分は端子係合部36として小径に形成され、この端子係合部36にピン端子50が係合されている。ピン端子50は、端子係合部36に被さって覆うキャップ状の胴部52と、胴部52から後端側に突設されたピン状の突起部53と、胴部52の先端側にて径方向に突設された鍔部51とから構成される。胴部52の外周が加締められることによって中軸30の端子係合部36にピン端子50が固定されており、ピン端子50と中軸30とが電気的に接続されている。グロープラグ100がエンジンヘッド(図示外)に取り付けられる際には、突起部53には図示外のプラグキャップが嵌められ、外部回路から電力が供給される。
また、中軸30の胴部34の中央よりやや先端側の位置には小径の小径部37が形成されており、この小径部37に、防振部材200が係合するように固定されている。防振部材200は絶縁性で弾性を有するシリコンからなるものであり、図2に示すように、後述する射出成形によって小径部37の外周を取り巻くように形成される。この防振部材200の抜けを防止するため、小径部37の外周面上にはローレット状の表面加工が施されている。これにより、後述するグロープラグ100の製造過程でヒータ中軸一体部材90と主体金具40とを組み付ける際に、防振部材200が固定された中軸30を主体金具40の軸孔43内に挿通したときに、その軸孔43の内周面と防振部材200の外周面との接触摩擦により、防振部材200が中軸30から抜け落ちたりすることが防止される。
さらに、防振部材200は、組み付け時にグロープラグ100の先端側となる自身の先端側(図中下側)における厚みC(中軸30の径方向における厚み)が、後端側(図中上側)における厚みDよりも大きくなるように構成されている。このとき、防振部材200の後端側の厚みDは、図1に示す、主体金具40の軸孔43の内周面と中軸30の外周面との間のクリアランスの大きさAと、小径部37の深さBとを合わせた大きさと略同一に構成されている。すなわち、防振部材200は、その厚みとして、少なくとも上記クリアランスの大きさAに加え、小径部37の深さBを合わせた分を、確保することができる。また、防振部材200は、先端側の厚みCが上記クリアランスの大きさAと小径部37の深さBとを合わせた分より大きくなるため、防振部材200は、主に自身の先端側の部位が、主体金具40の軸孔43内で圧縮された状態で配置されることとなる。
ところで、上記したように、中軸30の先端部31は、接続リング35によってセラミックヒータ20の後端部23に固定され、ヒータ中軸一体部材90を構成している。そのヒータ中軸一体部材90のセラミックヒータ20は、主体金具40に接合される筒状体80に圧入嵌合され、主体金具40に間接的に保持される。一方、ヒータ中軸一体部材90の中軸30の後端部32は、支持リング60およびOリング70によって主体金具40の後端の軸孔43内(拡径部45内)にて主体金具40に間接的に支持される(ただし、固定されるわけではない。)。つまり、ヒータ中軸一体部材90は、主体金具40の軸孔43内で、軸線O方向において、Oリング70が配置された位置Xと、筒状体80の後端の位置Yとを支点として支えられる形態となる。エンジンの稼働に伴い発生する振動負荷によりヒータ中軸一体部材90に共振が生じた場合に、位置Xと位置Yとを支点とする振動の腹に相当する位置Zにおいてヒータ中軸一体部材90の振動の腹の振幅を効果的に抑制するため、本実施の形態では、この位置Zに防振部材200を配置している。
一方、グロープラグ100がエンジンに組み付けられた際に、グロープラグ100は、主体金具40の雄ねじ部42にてエンジンヘッドに固定されると共に、筒状体80の胴部81と鍔部82との間のテーパ状のシール部がエンジンヘッドの取付孔(図示外)に当接して燃焼圧の漏れを防ぐ形態となる。そしてエンジンの稼働に伴い燃焼室内の燃焼圧が高まりエンジンヘッドが変形したとき、主体金具40は、筒状体80のシール部と雄ねじ部42との間で軸線O方向に圧縮されるため、主体金具40の胴部44が径方向に変形する場合がある。具体的には、胴部44の軸線O方向の中央付近が径方向に広がる変形や、胴部44全体が軸線O方向に対し撓るように湾曲する変形などが生ずる場合がある。このとき、ヒータ中軸一体部材90の上記振動の腹に相当する位置Zでは、主体金具40の軸孔43内周面と、中軸30の外周面との間のクリアランスが部分的に広がりやすい。本実施の形態の防振部材200は、上記した主体金具40の軸孔43と中軸30との間のクリアランスにおいて圧縮された状態で配置されているため、このようにクリアランスが広がっても圧縮応力の緩和に伴い膨張してクリアランスを埋めることができる。従って、防振部材200と軸孔43との間に隙間が生じにくく、ヒータ中軸一体部材90の振動の腹の振幅が、さらに効果的に抑制されるのである。
ところで、主体金具40の胴部44の後端側に形成された雄ねじ部42は、エンジンヘッドの取付孔側の雌ねじ部(図示外)と螺合するため、上記のような燃焼圧に伴うエンジンヘッドの変形の際に、変形を生じにくい部位である。従って、この雄ねじ部42が形成された位置に対応する軸孔43の内周面と、その位置に対向する中軸40の外周面との間のクリアランスには、大きな変化が生じにくい。軸孔43内に圧縮された状態で配置される防振部材200が雄ねじ部42の形成位置に対応する中軸40上の位置に設けられた場合、防振部材200は圧縮状態で維持され、弾性力を発揮しにくい。一般に、エネルギーを吸収するダンパー効果は弾性力を有した状態であるほど発揮されやすい。このことから防振部材200を雄ねじ部42の形成位置に対応する中軸40上の位置とは異なる位置に配置すれば、中軸40が揺動した際に圧縮状態が解放されやすくなるためダンパー効果を発揮させやすくなり、中軸40の揺動を抑制する上で好ましい。
また、前述したように、ヒータ中軸一体部材90は、セラミックヒータ20と、中実の中軸30とが接続リング35で接続された形態をなす。中軸30には上記したように小径部37が設けられており、このように外径の細くなった部位は、他の部位に比べ剛性が低い。このため、ヒータ中軸一体部材90が振動による応力を受けると、この小径部37を起点にヒータ中軸一体部材90が撓りを生ずる。このとき、ヒータ中軸一体部材90が機械的に剛の状態にないと、撓りが元に戻らず、小径部37にて曲がりを生じたままの状態となる虞がある。そこで本実施の形態では、ヒータ中軸一体部材90が機械的に剛の状態であることを規定している。具体的には、後述する実施例1に基づいて、中軸を固定し、中軸側端面から25mmの位置で素子に200gのウエイトをかけた際の変形角が30°以下であれば、機械的に剛の状態にあると規定している。
このような構造のグロープラグ100の製造過程では、小径部37が形成された中軸30を金型260(図4参照)に配置し、射出成形により小径部37に防振部材200を成形している。以下、図3,図4を参照して、グロープラグ100の製造過程について説明する。図3は、グロープラグ100の製造過程の概略的な流れを示す図である。図4は、図3の中軸加工工程のより詳細な流れを示す図である。
[ヒータ形成工程]
図3に示すように、まず、導電性のセラミック粉末やバインダ等を原料として射出成形し、セラミックヒータ20の発熱素子24の原形となる素子成形体251を形成する。一方、基体21の原形となる基体成形体252は、絶縁性セラミック粉末を原料に金型プレス成形を行い、素子成形体251が収容される凹部を自身の合わせ面に備えた2分割の成形体として形成する。そして基体成形体252の凹部に素子成形体251を挟んで収容し、プレス圧縮を行った後、脱バインダ処理、ホットプレス等の焼成工程を経て、その外周面を、先端が半球状の棒状に研磨して整形することで、セラミックヒータ20を形成する。
[ヒータ圧入工程]
次に、接続リング35は、ステンレス等の鋼材をパイプ状に成形し、セラミックヒータ20に圧入嵌合させて電極取出部26の導通を図る。同様に、筒状体80も所定の形状に成形し、セラミックヒータ20に圧入嵌合させて電極取出部25の導通を図る。電気的な導通を安定化させるためにAuやCu等のめっきを施すとよい。
[中軸加工工程]
中軸30は、以下のように加工される。図4に示すように、中軸30の元となる棒状部材270は、SUS430等の鉄系材料を圧延加工により丸棒状に引き延ばし、さらに伸線ダイス(図示外)を用い所定の太さに成形後、一定の寸法に切断して得る(圧延工程)。そして、棒状部材270の外周面を切削し、係合部33,小径部37,端子係合部36を削り出して中軸30の形状に仕上げる(中軸形成工程)。
次いで小径部37の外周面にローレット状の表面加工を施した後(表面加工工程)、中軸30を防振部材200の形状を形成するための凹部261が形成された金型260にセットする。そして、射出成型機(図示外)により絶縁性で弾性を有するシリコンを凹部261内に射出することで防振部材200を成形し、中軸30の小径部37に防振部材200を固定する(射出成形工程)。
中軸30の径方向における防振部材200の突出量として確保可能な大きさである上記クリアランスの大きさA(図1参照)が僅かである場合でも、このように、中軸30の外周面に対し凹部状に形成した小径部37に防振部材200を配設することで、防振部材200の厚みを、小径部37の深さBと、上記クリアランスの大きさAとを合わせた分の大きさに形成することが可能となる。また、上記のように射出成形により防振部材200を形成すれば、削り出し等により形成した場合と比べ、その厚みの管理を容易に行うことができる。
[中軸接合工程]
そして、中軸30の先端部31の係合部33をヒータ一体部材250の接続リング35内に挿入し、係合部33後端の段状の部位を接続リング35に当接させた状態で外周をレーザ溶接し、中軸30とヒータ一体部材250とを一体に接合し、中軸30とセラミックヒータ20とが接続リング35で接続されたヒータ中軸一体部材90を構成する。
[金具接合工程]
次に、主体金具40は、S45C等の鉄系素材を工具係合部46等が形成された筒状に成形し、雄ねじ部42にねじ山を転造する。この主体金具40の軸孔43(図1参照)内に、セラミックヒータ20と筒状体80とが一体化されたヒータ一体部材250を含むヒータ中軸一体部材90が挿入される。このとき、ヒータ中軸一体部材90は、中軸30の後端部32側が先に、主体金具40の先端部41側から軸孔43内に挿入されることとなる。防振部材200は、先端側の厚みC(図2参照)が上記したクリアランスの大きさAと小径部の深さBとをあわせた大きさより大きいため圧入となるが、後端側の厚みDが上記したクリアランスの大きさAと小径部の深さBとをあわせた大きさとほぼ同じであるため、挿入をスムーズに行うことができる。さらに、軸孔43の内周面と防振部材200の外周面とが摩擦しても、防振部材200がローレット状の表面加工が施された小径部37に固定されたことに加え、上記したように防振部材200が厚肉に構成されたことから、めくれの発生には至らない。
そして主体金具40の先端部41の内周を筒状体80の係合部83に係合させ、主体金具40と筒状体80をとレーザ溶接により接合する。なお、鉄系素材である主体金具40が錆びてしまうことを回避するために筒状体80と接合した後にめっきや塗装等の防錆処理を行ってもよい。
[端子組付工程]
その後、中軸30の後端部32にOリング70および支持リング60を係合し、主体金具40の軸孔43の拡径部45内に収容する。さらに後端部32の端子係合部36に、ピン端子50を嵌め込み、鍔部51で支持リング60を先端側に向けて押圧した状態で、胴部52の外周を加締める。これにより、支持リング60およびOリング70を位置決めした状態でピン端子50が中軸30に固定され、グロープラグ100が完成する。
なお、本発明は各種の変形が可能である。例えば、防振部材200は中軸30の小径部37に射出成形により形成したが、図5に示す防振部材300のように、予め防振部材300のみを半割状に射出成形し、これを中軸30の小径部37に、例えば接着剤等で固定してもよい。あるいは、図6に示す防振部材320のように、テープ状に形成し、中軸30の小径部37に周方向に巻き付けて固定してもよい。このとき、テープ状の幅方向において、軸線O方向後端側に配置される側(図中上側)の厚みが薄く、先端側に配置される側(図中下側)の厚みが厚いものを用いれば、小径部37への巻き付け後、本実施の形態と同様に、防振部材320の先端側の厚みを後端側の厚みよりも厚くすることができる。あるいは図7に示すように、中軸330の小径部337の外径を、予め、軸線O方向において先端側が後端側より大きくなるように形成しておいてもよい。このようにすれば、その小径部337に厚みの均一なテープ状の防振部材340を巻き付けても、本実施の形態と同様に、巻き付け後の防振部材340の先端側の厚みが後端側の厚みよりも厚くなるようにすることができる。また、図示しないが、弾性を有する筒状の防振部材であれば、その筒内を押し広げるようにして中軸30を挿通させ、小径部37に装着してもよい。
また、図8に示すグロープラグ400のように、胴部434全体が小径部437として構成された中軸430に、防振部材450を固定してもよい。中軸430は、一体に接合されたセラミックヒータ20に伝達される応力を緩和することができるように、胴部434の形状を、後端部432側から先端部431側にかけてテーパ状に先細る形状として作製したものである。このような中軸430に防振部材450を固定するには、図9に示すように、防振部材450を円筒状に形成し、胴部434の外周面上にローレット状に表面加工した固定部455に嵌めるように固定するとよい。もっとも本実施の形態のように、射出成形により防振部材450を形成してもよい。このように、小径部437として形成された部位の外周面がテーパ状に軸線O方向に対し傾斜していたとしても、固定部455にローレット状の表面加工を施せば、より確実に、中軸430に防振部材450を固定することができる。もちろん、中軸430に防振部材450を接着してもよい。さらに、中軸430への固定後の防振部材450の先端側の外径が後端側の外径よりも厚くなるようにするとなおよい。
こうした小径部37の外周面への表面加工は、ローレット状に限らず、突起状、溝状、あるいはねじ状であってもよいし、単に表面を粗く加工した粗面状であってもよい。また、小径部37の外周面に表面加工を施さなくともよい。本実施の形態のように射出成形により防振部材200を形成するのであれば、小径部37に表面加工が施されていなくとも、中軸30への防振部材200の十分な固定を行うことが可能である。
また、軸線O方向における防振部材のエッジ部分をC面取りまたはR面取りしてもよいし、図10に示す防振部材360のように、軸線O方向において中央部分が盛り上がるように構成してもよい。このとき、軸線Oの径方向において、中軸30の外周面に対する最大の盛り上がり幅Eが、主体金具40の軸孔43の内周面と中軸30の外周面との間のクリアランスの大きさA(図1参照)と略一致するように構成すれば、防振部材360は十分な肉厚を得ることができ、中軸30ひいてはヒータ中軸一体部材90の振幅を効果的に制限することができる。さらに、防振部材360の盛り上がり幅Eがそのクリアランスの大きさAよりも大きくなるように構成すれば、主体金具40の軸孔43内に防振部材360を圧入させることができ、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、防振部材200の外周面上に溝状あるいは突起状の凹凸を設けてもよい。このようにすれば、防振部材200が主体金具40の軸孔43の内周面に接触する面積を小さくし、摩擦抵抗を減らすことができるので、上記した金具接合工程において、軸孔43内に中軸30を容易に挿通させることができる。
また、本実施の形態では、防振部材200を中軸30の胴部34の略中央に形成した小径部37に固定したが、小径部37および防振部材200は胴部34の軸線O方向において複数設けてもよく、1つに限定するものではない。
また、本実施の形態では、可撓性部材として絶縁性で弾性を有するシリコンからなる防振部材200を例に説明したが、絶縁性のゴムや軟質プラスチック等から防振部材を作製してもよい。また、中軸30が絶縁性の被覆等により被覆された状態であれば、導電性の防振部材を用いてもよい。もちろん、弾性に劣る部材から防振部材を形成してもよいが、こうした場合には組み立て時に防振部材200を主体金具40内に圧入しにくくなるため、組立容易性を確保しつつ中軸30の振動の腹となる部位の振幅を抑制するには、軸孔43の内周面に対し、防振部材200の外周面が接触もしくはほぼ近接した状態となることが好ましい。
また、グロープラグ100が備えるヒータ部材として本実施の形態ではセラミックヒータ20を備え、その製法を交えて説明したが、この製法に限定されることはなく、公知のいかなる製法により作製してもよい。さらに、ヒータ部材はセラミックヒータ20に限られず、先端部が半球状に閉塞した金属製のシースチューブ内にコイル状の発熱抵抗体や制御抵抗体を配したシーズヒータであってもよい。すなわち、本発明はヒータ部材の形状にとらわれるものではなく、ヒータの発熱の仕様も適宜設定すればよい。
また、ヒータ中軸一体部材90のセラミックヒータ20は、筒状体80を介して主体金具40に間接的に保持されたが、主体金具40に直接保持されてもよい。同様に、ヒータ中軸一体部材90の中軸30の後端部32は、支持リング60およびOリング70を介して主体金具40に間接的に支持されたが、主体金具40に直接支持されてもよい。
[実施例1]
本実施の形態では、ヒータ中軸一体部材90の強度について望ましい状態、すなわち、機械的に剛の状態がどのような状態であるかを具体的に規定するため、シミュレーションによる解析を行った。
まず、SUS430からなり、小径部37を模した外径φ1.0mmのくびれ部分(図11において外径の細くなった部分)を有し、中実で円柱状をなすヒータ中軸一体部材90の第1の模擬体をシミュレーションにより作成した。図11に示すように、この第1の模擬体は、くびれ部分を除く部分がヒータ中軸一体部材と同一の重量となるようにしつつ、くびれ部分の強度を確認しやすくするため、くびれ部分に対し大きな外径を有するものとして作成した。なお、図面において、くびれ部分より左側の質量の大きい側が、ヒータ中軸一体部材90の先端側に相当する。
グロープラグ100がエンジンヘッドに取り付けられ、エンジンの稼働に伴う振動を受けた場合にヒータ中軸一体部材90が受ける振動負荷と同等とみなせる負荷を、この第1の模擬体に加えた。具体的には図12に示すように、ヒータ中軸一体部材90の後端側に相当する第1の模擬体の図面における右側の一端を固定し、その一端から25mmの位置に200gの重りをぶら下げた状態をシミュレートした。第1の模擬体は、くびれ部分にて、元の延長方向に対し5°未満の曲がりを生じた。
そして重りを外し、負荷を解放したとき、図13に示すように、第1の模擬体のくびれ部分における曲がりは重りによる負荷を加える前の状態に近い状態まで回復した。
次に、上記同様に、SUS430からなり、小径部37を模した外径φ1.0mmのくびれ部分を有し、中実で円柱状をなすヒータ中軸一体部材90の第2の模擬体をシミュレーションにより作成した。そして図14に示すように、上記同様、ヒータ中軸一体部材90の後端側に相当する第2の模擬体の図面における右側の一端を固定し、その一端から25mmの位置に200gの重りをぶら下げた状態をシミュレートした。第2の模擬体は、くびれ部分にて、元の延長方向に対し30°より大きな曲がりを生じた。
そして重りを外し、負荷を解放したが、図15に示すように、第2の模擬体のくびれ部分における曲がりはほとんど回復することはなく、元の延長方向に対し30°より大きな曲がりを生じたままであった。
このように、シミュレーションで作成した模擬体の一端を固定し、その一端から25mmの位置に200gの重りをぶら下げた状態をシミュレートしたときに、模擬体の元の延長方向に対し30°より大きな曲がりが生じてしまうと、模擬体は元の状態に近い状態まで復元することができない。本実施例では、図示しないが、他にもCuを用い、くびれ部分の外径をφ1mm、φ0.8mm、φ1.4mmとした模擬体をそれぞれシミュレーションにより作成した。そしてそれぞれに同様の負荷を加えた後、負荷を解放するシミュレートを行った。その結果、くびれ部分にて元の延長方向に対し30°より大きな曲がりを生じた模擬体は、負荷解放後に元の状態に近い状態まで復元することができないことがわかった。こうしたシミュレーションの結果に基づき、本実施の形態では、機械的に剛の状態として、中軸を固定し、中軸側端面から25mmの位置で200gのウエイトを素子にかけた際の変形角が30°以下であれば、機械的に剛の状態にあると規定した。
本発明は、発熱機能のみを有するグロープラグだけでなく、温度センサや圧力センサ等を組み込んだグロープラグに対しても利用することができる。
グロープラグ100の縦断面図である。 中軸30に配設された防振部材200付近を拡大し、一部を切り欠いた斜視図である。 グロープラグ100の製造過程の概略的な流れを示す図である。 図3の中軸加工工程のより詳細な流れを示す図である。 変形例としての防振部材300の構成を示す斜視図である。 変形例としての防振部材320の構成を示す斜視図である。 変形例としての防振部材340の構成を示す斜視図である。 変形例としてのグロープラグ400の縦断面図である。 変形例としての防振部材450の構成を示す斜視図である。 変形例としての防振部材360の構成を示す斜視図である。 機械的に剛の状態を説明するためのシミュレーションを示す図である。 機械的に剛の状態を説明するためのシミュレーションを示す図である。 機械的に剛の状態を説明するためのシミュレーションを示す図である。 機械的に剛の状態を説明するためのシミュレーションを示す図である。 機械的に剛の状態を説明するためのシミュレーションを示す図である。
符号の説明
20 セラミックヒータ
27 発熱体
30 中軸
31 先端部
32 後端部
37 小径部
40 主体金具
41 先端部
42 雄ねじ部
43 軸孔
47 後端部
90 ヒータ中軸一体部材
100 グロープラグ
200 防振部材

Claims (7)

  1. 軸線方向に沿って延びる中軸と、
    通電によって発熱する発熱体を有し、前記中軸の先端部に接続されて、前記中軸と共に機械的に剛の状態をなす一体物としてのヒータ中軸一体部材を構成するヒータ部材と、
    軸線方向に延びる軸孔を有し、当該軸孔内に、その軸孔の内周面から離間した状態で前記中軸が挿通されると共に、前記中軸の後端部を自身の後端部から突出させつつ径方向に直接または間接的に支持する一方で、自身の先端部において、前記中軸に接続された前記ヒータ部材を径方向に直接または間接的に保持する主体金具と、
    前記中軸の外周面上で、前記主体金具の前記軸孔の内径が一定である部位に対応する位置に固定され、前記中軸の振動を防止する防振部材と
    を備えたことを特徴とするグロープラグ。
  2. 前記中軸は、前記主体金具の前記軸孔内にて前記外周面の一部が小径に構成された小径部を有し、
    前記防振部材は、少なくとも、前記小径部のうちの一部を周回状に被覆して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグ。
  3. 前記小径部の外周面には、その表面の粗さを粗くする加工が施されていることを特徴とする請求項2に記載のグロープラグ。
  4. 前記防振部材は、前記主体金具の前記軸孔内への前記中軸の挿入の際に圧入され、前記軸孔の前記内周面と、前記中軸の前記外周面との間で径方向に圧縮した状態で配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のグロープラグ。
  5. 前記防振部材は、前記中軸に固定された際の先端側の肉厚が、後端側の肉厚よりも厚肉に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のグロープラグ。
  6. 前記主体金具の外周面には内燃機関への取り付け用のねじ山が形成されており、
    前記防振部材は、前記軸孔内で、前記ねじ山の形成位置に対応する位置とは異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載のグロープラグ。
  7. 請求項3に記載のグロープラグを製造する方法であって、
    金属製の棒材に塑性加工もしくは切削加工を施し、前記小径部を有する前記中軸を形成する中軸形成工程と、
    形成された前記中軸の前記小径部の外周面に、その表面の粗さを粗くする加工を施す表面加工工程と、
    前記中軸を金型内に配置し、射出成形により、前記小径部に前記防振部材を形成する射出成形工程と
    を備えたことを特徴とするグロープラグの製造方法。
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