JPWO2013108607A1 - スピーカ用磁気回路およびこれを用いたスピーカ - Google Patents

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Abstract

スピーカ用磁気回路は、磁石と、少なくとも上部プレートとで構成される。磁石はボンド磁石から形成されている。磁石の内径寸法と上部プレートの内径寸法とが同寸法であることと、磁石の外径寸法と上部プレートの外径寸法とが同寸法であることとのうちの少なくとも一方を満たすように磁石と上部プレートとが構成されている。これにより、磁気回路内部の無駄な空間や磁石の外部への突出をなくして、軽量で効率の良好な磁気回路とすることができる。

Description

本発明は、車載用途や映像用途やオーディオ用途や移動体通信用途のスピーカ用磁気回路およびスピーカに関する。
図32および図33は、従来のスピーカ用磁気回路の断面図である。
従来、この種の磁気回路は、磁石と、少なくとも上部プレートとを有する。
図32の外磁型の磁気回路4の場合は、磁石1と上部プレート2に加え、下部プレート3をさらに有する。
図33の内磁型の磁気回路4Aの場合は、磁石1Aと上部プレート2Aに加え、ヨーク3Aをさらに有する。
5および5Aは磁気ギャップであり、スピーカとしてこの磁気回路4または4Aを使用したときに、ボイスコイルが挿入されて、ボイスコイルが磁力を受けて上下に振幅するための磁気空隙である。磁気ギャップ5および5Aは、極めて精度の高さを必要とする部分であり、ボイスコイルが上下に振幅できるように、磁気ギャップ5および5Aの寸法および磁気ギャップ5および5Aの上下の寸法が確保されていなければならない。
このため、磁気ギャップ5および5Aを構成する上部プレート2および2Aと、下部プレート3またはヨーク3Aの磁気ギャップ5および5Aに相当する部分には切削加工等の精度を高める加工が施されている。これにより、磁気ギャップ5および5Aの寸法精度を高めている。
一方磁石1および1Aは、外磁型、内磁型ともに焼結工法により生産されている。焼結工法は、寸法的に不安定な製造方法である。このため、他の磁気回路を構成する部品との結合が必要となる磁石1および1Aの材厚方向には、切削加工等の精度を高める加工が施されている。しかしながら、磁石1および1Aの内径寸法と外径寸法については、切削加工等の後加工が困難であるため切削加工が施されていない。このため、磁石1および1Aの内径寸法精度と外径寸法精度は極めて悪い。
よって、磁気ギャップ5および5Aの上下の寸法を確保するためには、寸法精度が極めて悪い磁石であっても、その許容寸法や組立て精度を考慮してボイスコイルの上下振幅時にボイスコイルが磁石1および1Aに接触しないように、大きな寸法余裕を持たせて設定する必要がある。
従って、外磁型の磁気回路4の場合は、上部プレート2の内径寸法よりも、磁石1の内径寸法を極端に大きく設定している。そして、磁石1の体積を確保するため、磁石1の外径寸法を上部プレート2の外径寸法よりも外部へ突出させている。
一方、内磁型の磁気回路4Aの場合は、磁石1Aの外径寸法を上部プレート2Aの外径寸法よりも、極端に小さく設定している。この場合は、磁石1Aの体積を小さくせざるを得ない。
このような構成とすることで、磁気回路4および4Aの内部に大きな空間を設けて、磁石1および1Aの寸法精度のばらつきや組立て精度の悪化を吸収できるように設定している。
以上のような対応により、磁石1および1Aの寸法精度のばらつきや組立て精度の悪化に対して、磁気ギャップ5および5Aの寸法および磁気ギャップ5および5Aの上下の寸法を確保して、ボイスコイルと磁石1および1Aとの接触によるギャップ不良を防止している。
特開2000−224695号公報 特開2003−9284号公報 特開2003−9285号公報
本発明は、スピーカ用磁気回路において、焼結工法による寸法精度の悪い磁石による磁気回路内部に発生する無駄な空間をなくし、磁気回路の小型化や薄型化、軽量化を実現する。
上記課題を解決するために、本発明のスピーカは、磁石と、少なくとも上部プレートとを有する。磁石はボンド磁石から形成されている。磁石の内径寸法と上部プレートの内径寸法とが同寸法であることと、磁石の外径寸法と上部プレートの外径寸法とが同寸法であることとのうちの少なくとも一方を満たすように磁石と上部プレートとが構成されている。
ここで、磁石と上部プレートの形状は、磁気回路の構成により外磁型の磁気回路や内磁型の磁気回路に応じて分類される。そして、外磁型の磁気回路の場合には、磁石と上部プレートの形状は、外径寸法と内径寸法とを有する環形状が一般的である。一方、内磁型の磁気回路の場合には、磁石と上部プレートの形状は、外径寸法のみで内径寸法を有さない柱形状が一般的である。
尚、磁石と上部プレートの形状については、外径形状、内径形状とも長方形形状や丸形状さらにはトラック形状や楕円形状が一般的であるが、どのような形状であっても良い。
磁石をボンド磁石から形成することで、射出成型工法による寸法精度の良好なボンド磁石を得ることができる。これにより、磁石の内径と外径の寸法精度を向上させることができるため、磁石と上部プレートの寸法を同寸法に設定することができる。このため、磁気回路内部に発生する無駄な空間をなくして効率の良好な磁気回路とすることができる。
また、磁気回路の構成によっては、磁石の外部への突出をなくして小型化と磁気効率の向上を図ることができる。
さらに、磁石をボンド磁石から形成することで、従来の磁石と比べて、樹脂にて形成されている割合に応じて比重を軽くすることができるため、軽量化を図ることができる。
以上の構成とすることで、ギャップ不良の防止と磁気効率の向上を図り、小型化や薄型化、軽量化を実現することができる。
図1は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図2は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の平面図である。 図3は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図4は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図5は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図6は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図7は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図8は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図9は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図10は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図11は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図12は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図13は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図14は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図15は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図16は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図17は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図18は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図19は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図20は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図21は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図22は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図23は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図24は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図25は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図26は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図27は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図28は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図29は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図である。 図30は本発明の一実施の形態におけるスピーカの断面図である。 図31は本発明の一実施の形態におけるスピーカの断面図である。 図32は従来のスピーカ用磁気回路の断面図である。 図33は従来のスピーカ用磁気回路の断面図である。
図1から図29は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図および平面図を示したものである。
図1から図19は本発明の一実施の形態における外磁型のスピーカ用磁気回路の断面図および平面図であり、図20から図29は本発明の一実施の形態における内磁型のスピーカ用磁気回路の断面図である。
図1は、図2のスピーカ用磁気回路の平面図に示すように、磁気回路の外径形状が長方形で、磁気ギャップの形状がトラック形状のスリムタイプの磁気回路の断面図を示したものである。
本発明は、これに限定されることなく、丸形状タイプの外径形状を有する磁気回路であっても良く、また磁気ギャップの形状が丸形状であっても良く、同様の効果を奏することができる。図1および図2に示すように、磁石11を上部プレート12と下部プレート13とで挟み込んで、外磁型のスピーカ用磁気回路14を構成している。
ここで、磁気ギャップ15は、スピーカとしてこの磁気回路14を使用したときに、ボイスコイルが挿入されて、ボイスコイルが磁力を受けて上下に振幅するための磁気空隙であり、極めて精度の高さを必要とする部分である。
そして、このスピーカ用磁気回路14は、磁石11をボンド磁石から形成するとともに、上部プレート12の内径寸法と磁石11の内径寸法とを同寸法にして構成している。
この構成とすることで、磁気回路14の内部の無駄な空間をなくして、磁石11の内径寸法を、可能な限り小さくすることができる。これにより、磁石11の外径寸法も小さくすることができるため、結果的に、同じ磁気エネルギーを有する磁石の小型化を図ることができる。よって、この小型の磁石11を用いて、磁気回路14の効率向上と小型化を図ることができる。
また、要求される磁気回路の形状に応じて、設計的に小型化ではなく、薄型化とすることも可能である。さらには、小型化と薄型化をバランス良く両立させ、市場要求を満足させる設計とすることもできる。
ここで磁石11は、樹脂と磁性金属体との混合であるボンド磁石を使用することで、従来のフェライト系の焼結磁石と比べて、樹脂にて形成されている割合に応じて比重を軽くすることができるため、飛躍的に軽量化を図ることができる。
次に、ボンド磁石である磁石11の寸法精度について説明する。磁石11は、ボンド磁石であり、樹脂と磁性金属体とを混合させた材料を射出成型して得られるものである。
従って、この磁石11の寸法精度は、射出成型するときの金型の寸法精度によってほぼ決定され、射出成型時の圧力や温度等の多少のバラツキの要因はあるものの全体的には金型の寸法精度が支配的である。このため、射出成型用の金型の寸法精度を高めることで、得られるボンド磁石は、非常に寸法精度の高い良好な品質を確保することが可能となる。このため、従来の焼結工法により生産されるフェライト系の磁石より遥かに高い寸法精度が得られる。
よって、この高い寸法精度を利用して、上部プレート12の内径寸法と磁石11の内径寸法とを同寸法に設定することができる。
この理由は、磁気回路14の組立て時に、通常ギャップゲージにより位置決めしている上部プレート12の内径と下部プレート13のセンターポール外径に加え、さらに下方に延長させたギャップゲージにより磁石11の内径も同時に位置決めしている。このようにすることで、磁気ギャップ15の寸法をその下方に至るまで確実に確保して、磁気ギャップ15の内側に磁石11の内径が入り込むことを防止することができる。
この構成とすることにより、スピーカとして使用するときに、ボイスコイルの磁気ギャップ15やその下方における上下方向の振幅を妨げることがなく、ギャップ不良等の発生もなくすことができる。
以上のように、上部プレート12の内径寸法と磁石11の内径寸法とを同寸法にすることで、磁気回路14の内部の無駄な空間をなくして、磁石11の内径寸法を、可能な限り小さくすることができる。これにより、磁石11の外径寸法も小さくすることができるため、結果的に、同じ磁気エネルギーを有する磁石の小型化を図ることができ、この小型の磁石11を用いて、磁気回路14の効率向上と小型化を図ることができる。
よって、市場要求の小型化や薄型化、軽量化を満足できるスピーカ用磁気回路およびこれを用いて構成したスピーカを提供することができる。
以上、上部プレート12の内径寸法と磁石11の内径寸法とを同寸法にして構成した例について説明したが、次に他の実施形態について説明する。
図3に示すように、上部プレート12の外径寸法と磁石11Bの外径寸法とを同寸法にしてスピーカ用磁気回路14Bを構成している。この構成とすることにより、従来では上部プレート12の外径寸法より大きな外径寸法を有していた磁石11Bの外径寸法を、上部プレート12の外径寸法と同寸法にして磁気回路14Bを構成することが可能となる。
これは、ボンド磁石により寸法精度が高められたことで実現されている。そして、磁石11Bの外径が上部プレート12の外径より内側に入り込んで、磁気効率を低下させることもなくなる。以上の構成とすることで、磁石11Bの外径寸法の小型化を図ることができ、この小型の磁石11Bを用いて、磁気回路14Bの効率向上と小型化を図ることができる。
よって、市場要求の小型化や薄型化、軽量化を満足できるスピーカ用磁気回路を実現することができる。
また、図4に示すように、下部プレート13Bの外径寸法と磁石11Bの外径寸法とを同寸法にしてスピーカ用磁気回路14Cを構成しても良い。この構成とすることにより、従来では下部プレート13Bの外径寸法より大きな外径寸法を有していた磁石11Bの外径寸法を、下部プレート13Bの外径寸法と同寸法にして磁気回路14Cを構成することができる。そして、磁石11Bの外径が下部プレート13Bの外径より内側に入り込んで、磁気効率を低下させることもなくなる。以上の構成とすることで、磁石11Bの外径寸法の小型化を図ることができ、この小型の磁石11Bを用いて、磁気回路14Cの効率向上と小型化を図ることができる。
さらに、図5に示すように、磁気回路14Dの構成部品の外径寸法を図4に示す内容としつつ、これに加えて磁気回路14Dの構成部品の内径寸法を図1に示す内容に構成しても良い。すなわち、磁気回路の構成部品の外径寸法も内径寸法も同寸法にしてスピーカ用磁気回路14Dを構成しても良い。この構成とすることで、磁石11Cの外径寸法の一層の小型化を図ることができ、この小型の磁石11Cを用いて、磁気回路14Dの一層の効率向上と小型化を図ることができる。
次に、さらなる小型化と効率向上が図れるように、下部プレートのセンターポールの上部に着磁方向が異なる反撥磁石をさらに設けた実施形態について説明する。
図6に示すように、下部プレート13Bのセンターポールの上部に着磁方向が異なる反撥磁石16をさらに設け、この反撥磁石16をボンド磁石から形成するとともに、この反撥磁石16の外径寸法とセンターポールの外径寸法とを同寸法にしてスピーカ用磁気回路14Eを構成している。この構成とすることにより、センターポールの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16の効果により、磁気ギャップ15の磁束密度を大きくすることができる。従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法を小型化することができる。よって、磁気回路14Eの効率向上と小型化を図ることができる。さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14Eのセンターポールの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。
さらに、これに加えて、図7に示すように、反撥磁石16の上部にサブプレート17をさらに設け、この反撥磁石16の外径寸法とサブプレート17の外径寸法とを同寸法にして構成しても良い。この構成とすることにより、センターポールの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16の磁束を磁気ギャップ15と反対方向に漏洩するのを防止することができ、磁束を磁気ギャップ15に向けて集中させる効果により、磁気ギャップ15の磁束密度を一層大きくすることができる。従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法をさらに小型化することができる。よって、磁気回路14Fの一層の効率向上と小型化を図ることができる。さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14Fのセンターポールの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。
以上説明したように、着磁方向が異なる反撥磁石16やサブプレート17をさらに設けた磁気回路については、磁気回路の軽量化という観点では反撥磁石16やサブプレート17の構成部品が増えた分は不利になるが、それ以上に磁気効率が良くなる。よって、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の軽量化を図ることができ、磁気回路の全体寸法の小型化も実現できる。
次に、この磁気回路に用いる上部プレート、下部プレートおよびサブプレートの材料について図1および図7により説明する。これらの上部プレート12、下部プレート13およびサブプレート17については、従来同様、鉄からなる金属材料により構成することが一般的である。しかしながら、これらの上部プレート12、下部プレート13およびサブプレート17の材料についても、磁性金属体と樹脂との混合物から構成された材料を使用しても良い。そして、磁性金属体と樹脂との混合物から構成された材料を射出成型して上部プレート12や下部プレート13やサブプレート17を得ることで、上述したボンド磁石の場合と同様に寸法精度を向上させることができる。加えて、従来の金属材料により構成されたプレートと比べて、樹脂にて形成されている割合に応じて比重を軽くすることができるため、飛躍的に軽量化を図ることができる。よって、これらの上部プレート12や下部プレート13やサブプレート17と、先に説明したボンド磁石とを組合せることで、飛躍的に磁気回路の軽量化を図ることができる。
そして、これらの上部プレート12や下部プレート13を生産するときには、磁性金属体と樹脂との混合物を射出成型して生産する。このときに、上部プレート12の内径近傍の、磁性金属体の配合比率を大きくして構成したり、下部プレート13のセンターポールの外径近傍の、磁性金属体の配合比率を大きくして構成することで、より一層効率の良い磁気回路14を実現することができる。このように、上部プレート12や下部プレート13の磁気ギャップ15の近傍の、磁性金属体の配合比率を大きくして構成することで、効率の良い磁気回路を実現することができるため、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の小型化や薄型化も可能となる。
次に、これらのスピーカ用磁気回路の各構成部品の結合方法について説明する。
スピーカ用磁気回路14を構成する各構成部品の結合方法は、接着剤による接着結合とすることで、強固な結合を可能とし、品質面や信頼性面において良好な状態とすることができる。そしてこの場合、接着剤の選定には、磁性金属体や樹脂を強固に結合できる種類の接着剤を選定することが望ましい。
一方、接着剤を用いることなく、各構成部品の接合面を溶融させて溶融結合させて磁気回路を構成させても良い。この場合、各構成部品の接合面を溶融させて結合させているため、接着剤が不要となり、これにより、接着剤の厚みがなくなり、磁気回路の薄型化を図ることができる。このとき、超音波等を用いて加熱溶融することで、生産性良く磁気回路の生産が可能となる。また、溶剤により溶融させて結合させても良く、この場合、超音波等の熱源も不要となり、生産性の良さに加えて、設備や電気エネルギー等のコスト的にも有利な磁気回路の結合方法とすることができる。
以上のように、接着剤を用いることなく、各構成部品の接合面を溶融させて溶融結合させて磁気回路を構成したものは、磁気回路を構成する各構成部品である磁石11や上部プレート12や下部プレート13やサブプレート17の一部や全部を、磁性金属体と樹脂との混合物での構成とすることと併用することにより大きな相乗効果を発揮し、磁気回路のさらなる薄型化や生産性を向上できる。
次に、スピーカ用磁気回路の各構成部品の結合方法を、接着剤による接着結合や各構成部品の接合面を溶融させた溶融結合とした場合に有利な構成について説明する。
接着剤による接着結合や各構成部品の接合面を溶融させた溶融結合とした場合には、接着剤のはみ出しや溶融結合部分の接合面からのはみ出しを防止することで、寸法精度や品質を向上できる。
このため、図8から図19に示すように、スピーカ用磁気回路は、磁石をボンド磁石から形成するとともに、上部プレートの内径寸法と磁石の内径寸法とを同寸法にして構成し、さらに磁石や上部プレートや下部プレートの一部または全部に切欠きを設けている。
すなわち、図8に示す磁気回路14Gでは、磁石11Dをボンド磁石から形成するとともに、上部プレート12の内径寸法と磁石11Dの内径寸法とを同寸法にして構成し、さらに磁石11Dの内側の上面に切欠き11Daを設けている。
この構成とすることで、磁石11Dと上部プレート12とを接着剤にて接着するときに、接着剤がはみ出しても、切欠き11Daによる接着剤の逃げが設けられているため、この切欠き11Daにはみ出した接着剤が溜まることで、磁気ギャップ15に接着剤がはみ出すことがなくなる。よって、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生を防止することができる。
そして、各構成部品の接合面を溶融させた溶融結合とした場合にも、上記同様に、この構成とすることで、磁石11Dと上部プレート12とを溶融させた溶融部分の一部がはみ出しても、切欠き11Daによる溶融部分の逃げが設けられているため、この切欠き11Daにはみ出した溶融部分が溜まることで、磁気ギャップ15に溶融部分がはみ出すことがなくなる。よって、溶融部分の一部のはみ出しによるギャップ不良の発生を防止することができる。
次に他の実施形態について説明する。
図9は、図8の構成に加えて上部プレート12の外径寸法と磁石11Eの外径寸法とを同寸法にし、切欠き11Eaを磁石11Eの外側の上面にも設けてスピーカ用磁気回路14を構成している。
この構成とすることにより、従来では上部プレート12の外径寸法より大きな外径寸法を有していた磁石11Eの外径寸法を、そのボンド磁石としての寸法精度の高さから上部プレート12の外径寸法と同寸法にして磁気回路14Hを構成することができる。
そして、切欠き11Eaの追加により、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生防止に加えて、磁気回路14Hの外側へのはみ出しについても防止することができる。よって、高品質なスピーカ用磁気回路とすることができる。
以上の構成とすることで、磁石11Eの外径寸法の小型化を図ることができ、この小型の磁石11Eを用いて、磁気回路14Hの効率向上と小型化を図ることができる。
よって、上述の内容と同様に市場要求の小型化や薄型化、軽量化を満足できる高品質なスピーカ用磁気回路およびこれを用いて構成したスピーカを提供することができる。
また、図10に示すように、下部プレート13Bの外径寸法と磁石11Fの外径寸法とを同寸法にし、切欠き11Faを磁石11Fの外側の下面にも設けてスピーカ用磁気回路14Jを構成しても良い。
そして、切欠き11Faの追加により、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生防止に加えて、磁気回路14Jの外側へのはみ出しについても防止することができ、高品質なスピーカ用磁気回路とすることができる。
さらに、図10に示す構成に加えて、同様に図11に示すように、上部プレート12および下部プレート13Bの内外径寸法と磁石11Gの内外径寸法とを同寸法にし、切欠き11Gaを磁石11Gの内側の下面にも設けてスピーカ用磁気回路14Kを構成しても良い。
この構成とすることにより、前述の効果に加え、さらに磁石11Gと下部プレート13Bの内側への接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生についても防止することができる。
以上、外磁型のスピーカ用磁気回路について構成した例について説明したが、次にさらなる小型化と効率向上が図れるように、下部プレートのセンターポールの上部に着磁方向が異なる反撥磁石をさらに設けた実施形態について説明する。
図12に示すように、前述の内容に加え、下部プレート13Bのセンターポールの上部に着磁方向が異なる反撥磁石16Aをさらに設け、この反撥磁石16Aをボンド磁石から形成し、この反撥磁石16Aの外径寸法とセンターポールの外径寸法とを同寸法にし、さらに反撥磁石16Aの外側の下面に切欠き16Aaを設けてスピーカ用磁気回路14Lを構成している。
この構成とすることにより、センターポールの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16Aの効果により、磁気ギャップ15の磁束密度を大きくすることができる。
従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法を小型化することができる。
そして、反撥磁石16Aと下部プレート13Bのセンターポール外側への接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生についても防止することができる。
よって、磁気回路14Lの効率向上と小型化を図ることができ、さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14Lのセンターポールの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。
さらに、これに加えて、図13に示すように、反撥磁石16Bの上部にサブプレート17を設け、この反撥磁石16Bの外径寸法とサブプレート17の外径寸法とを同寸法にし、さらに反撥磁石16Bの外側の上面に切欠き16Baを設けてスピーカ用磁気回路14Mを構成しても良い。
この構成とすることにより、センターポールの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16Bの磁束を磁気ギャップ15と反対方向に漏洩するのを防止することができ、磁束を磁気ギャップ15に向けて集中させる効果により、磁気ギャップ15の磁束密度を一層大きくすることができる。
従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法をさらに小型化することができる。
さらに、磁気回路14Mの動作点を向上させることができるため、高温減磁や低温減磁等の環境的な温度特性についても高品質化、高信頼性化を図ることができる。
よって、磁気回路14Mの一層の効率向上と小型化を図ることができ、さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14Mのセンターポールの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。
以上説明したように、着磁方向が異なる反撥磁石16A、16Bやサブプレート17をさらに設けた磁気回路は、磁気回路の軽量化については反撥磁石16A、16Bやサブプレート17の構成部品が増えた分は不利になる。しかしながら、それ以上に磁気効率が良くなるため、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の軽量化を図ることができる。よって、磁気回路の全体寸法の小型化も可能となる。
次に、この磁気回路に用いる上部プレート12、下部プレート13およびサブプレート17について説明する。
さらに、図14から図19に示すように、切欠きをこれらの上部プレートや下部プレートやサブプレートに設ける構成としても良い。
図14は、上部プレート12Bを磁性体と樹脂との混合物から構成された材料を射出成型して構成している。そして、上部プレート12Bの内側の下面に切欠き12Baを設けてスピーカ用磁気回路14Nを構成している。
この構成とすることにより、前述の磁石に切欠きを設けた場合と同様に、磁石11と上部プレート12Bの内側への接着剤の逃げとすることができるため、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生を防止することができる。
また、この切欠き12Baの形成についても、従来の金属材料により構成されたプレートのように後加工にて切削加工する必要がない。切欠き付きの金型とするだけで、射出成型により簡単に得ることができることから生産性を向上させることができる。
同様に図15は、図14の構成に加えて上部プレート12Cの外径寸法と磁石11Cの外径寸法とを同寸法にしている。そして、切欠き12Caを上部プレート12Cの外側の下面にも設けてスピーカ用磁気回路14Pを構成している。
この構成とすることにより、前述と同様、接着剤の逃げとすることができるため、接着剤のはみ出しを防止することができる。
また同様に図16は、図15の構成に加えて下部プレート13Cの外径寸法と磁石11Cの外径寸法とを同寸法にし、切欠き13Caを下部プレート13Cの外側の上面にも設けてスピーカ用磁気回路14Qを構成している。
この構成とすることにより、前述と同様、接着剤の逃げとすることができるため、接着剤のはみ出しを防止することができる。
さらに同様に図17は、図16の構成に加えて下部プレート13Dの外径寸法と磁石11Cの外径寸法とを同寸法にし、切欠き13Daを下部プレート13Dの磁石11Cの内側に相当する部位の上面に設けてスピーカ用磁気回路14Rを構成している。
この構成とすることにより、前述と同様、接着剤の逃げとすることができるため、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生を防止することができる。
そして、図18は、図17の構成に加えて下部プレート13Dのセンターポールの上部に着磁方向が異なる反撥磁石16をさらに設けている。そして、この反撥磁石16をボンド磁石から形成し、この反撥磁石16の外径寸法とセンターポールの外径寸法とを同寸法にしている。さらに、下部プレート13Dのセンターポールの外側の上面にも切欠き13Daを設けてスピーカ用磁気回路14Sを構成している。
この構成とすることにより、前述と同様、接着剤の逃げとすることができるため、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生を防止することができる。
次に図19は、図18の構成に加えて反撥磁石16の上部にサブプレート17Aを設けている。そして、この反撥磁石16の外径寸法とサブプレート17Aの外径寸法とを同寸法にしている。さらに、サブプレート17Aの外側の下面に切欠き17Aaを設けてスピーカ用磁気回路14Tを構成している。
この構成とすることにより、前述と同様、接着剤の逃げとすることができるため、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生を防止することができる。
以上説明したように、接着剤のはみ出し防止による切欠きを、これらの上部プレートや下部プレートやサブプレートに設ける構成としたものについても、磁石に切欠きを設けた場合と同様に接着剤のはみ出しや、これによるギャップ不良の発生を防止することができる。
そして、従来の金属材料のように後加工にて切削加工する必要がなく、切欠き付きの金型とするだけで、射出成型により簡単に得ることができることから生産性を向上させることができる。もちろん、これらの上部プレートや下部プレートやサブプレートは、金属材料を後加工にて切削加工したものを用いても良い。この場合、生産性の向上や磁気回路の軽量化については不利になるが、磁束密度の向上については非磁性材料である樹脂が含まれていない分有利になる。よって、要求される性能や価格に応じて自由に選択することができる。
以上、接着剤のはみ出し防止による切欠きを、上部プレートや下部プレートやサブプレートに設ける構成について説明したが、各構成部品の接合面を溶融させた溶融結合とした場合にも、同様にこの構成とすることで、切欠きによる溶融部分の逃げとすることができる。
また、切欠きについては、磁石に設けても良いし、上部プレートや下部プレートやサブプレートに設けても良い。さらに、磁石にも上部プレートや下部プレートやサブプレートの両方に設けても良い。接着剤のはみ出し量や溶融部分のはみ出し量等を考慮して、要求される性能や価格に応じて自由に選択することができる。
以上、外磁型の磁気回路について説明したが、次に内磁型の磁気回路について説明する。
図20は、磁石11Aを上部プレート12Aとヨーク13Aとで挟み込んで、内磁型のスピーカ用磁気回路14Aを構成している。磁気ギャップ15Aは、スピーカとしてこの磁気回路14Aを使用したときに、ボイスコイルが挿入されて、ボイスコイルが磁力を受けて上下に振幅するための磁気空隙であり、極めて精度の高さを必要とする部分である。
このスピーカ用磁気回路14Aは、磁石11Aをボンド磁石から形成するとともに、上部プレート12Aの外径寸法と磁石11Aの外径寸法とを同寸法にして構成している。
この構成とすることで、磁気回路14Aの内部の無駄な空間をなくすことができる。すなわち、磁石11Aの外径からヨーク13Aの内径までの寸法を、可能な限り小さくすることができ、磁気回路14Aの磁気効率の向上を図ることができる。また、磁石11Aの小型化を図る場合は、磁石11Aの外径寸法に合わせて上部プレート12Aの外径寸法と、ヨーク13Aの内外径寸法を、可能な限り小さくすることができる。よって、磁気回路14Aの磁気効率向上と小型化や軽量化を図ることができる。さらに、要求される磁気回路の形状に応じて、設計的に小型化ではなく、薄型化とすることも可能である。さらには、小型化と薄型化をバランス良く両立させ、市場要求を満足させる設計とすることもできる。
ここで磁石11Aは、樹脂と磁性体との混合であるボンド磁石を使用することで、従来の希土類系の焼結磁石と比べて、樹脂にて形成されている割合に応じて比重を軽くすることができるため、飛躍的に軽量化を図ることができる。
次に、ボンド磁石である磁石11Aの寸法精度について説明する。
磁石11Aは、ボンド磁石であり、樹脂と磁性体とを混合させた材料を射出成型して得られるものである。従って、この磁石11Aの寸法精度は、射出成型するときの金型の寸法精度によってほぼ決定され、射出成型時の圧力や温度等の多少のバラツキの要因はあるものの全体的には金型の寸法精度が支配的である。
このため、射出成型用の金型の寸法精度を高めることで、得られるボンド磁石は、非常に寸法精度の高い良好な品質を確保することが可能となる。このため、従来の焼結工法により生産される希土類系やフェライト系の磁石より遥かに高い寸法精度が得られる。よって、この高い寸法精度を利用して、上部プレート12Aの外径寸法と磁石11Aの外径寸法とを同寸法に設定することができる。
この理由は、磁気回路14Aの組立て時に、通常ギャップゲージにより位置決めしている上部プレート12Aの外径とヨーク13Aの内径に加え、さらに下方に延長させたギャップゲージにより磁石11Aの外径も同時に位置決めしている。このようにすることで、磁気ギャップ15Aの寸法をその下方に至るまで確実に確保して、磁気ギャップ15Aの内側に磁石11Aの外径が入り込むことを防止することができる。
この構成とすることにより、スピーカとして使用するときに、ボイスコイルの磁気ギャップ15Aやその下方における上下方向の振幅を妨げることがなく、ギャップ不良等の発生もなくすことができる。
以上のように、上部プレート12Aの外径寸法と磁石11Aの外径寸法とを同寸法にすることで、磁気回路14Aの内部の無駄な空間をなくして、磁気回路14Aの磁気効率向上や小型化を図ることができる。よって、市場要求の小型化や薄型化、軽量化を満足できるスピーカ用磁気回路およびこれを用いて構成したスピーカを提供することができる。
以上、上部プレート12Aの外径寸法と磁石11Aの外径寸法とを同寸法にして構成した例について説明したが、次にさらなる小型化と効率向上が図れるように、上部プレートの上部に着磁方向が異なる反撥磁石をさらに設けた実施形態について説明する。
図21に示すように、上部プレート12Aの上部に着磁方向が異なる反撥磁石16Cをさらに設け、この反撥磁石16Cをボンド磁石から形成するとともに、この反撥磁石16Cの外径寸法と上部プレート12Aの外径寸法とを同寸法にしてスピーカ用磁気回路14Uを構成している。
この構成とすることにより、上部プレート12Aの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16Cの効果により、磁気ギャップ15Aの磁束密度を大きくすることができる。
従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法を小型化することができる。
よって、磁気回路14Uの磁気効率向上と小型化を図ることができ、さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14Uの上部プレート12Aの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。さらに、これに加えて、図22に示すように、反撥磁石16Cの上部にサブプレート17Bをさらに設け、この反撥磁石16Cの外径寸法とサブプレート17Bの外径寸法とを同寸法にしてスピーカ用磁気回路14Vを構成しても良い。
この構成とすることにより、上部プレート12Aの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16Cの磁束を磁気ギャップ15Aと反対方向に漏洩するのを防止することができ、磁束を磁気ギャップ15Aに向けて集中させる効果により、磁気ギャップ15Aの磁束密度を一層大きくすることができる。さらに、磁気回路14Vの動作点を向上させることができるため、高温減磁や低温減磁等の環境的な温度特性についても高品質化、高信頼性化を図ることができる。
従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法をさらに小型化することができる。よって、磁気回路14Vの一層の磁気効率向上と小型化を図ることができる。さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14Vの上部プレート12Aの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。
以上説明したように、着磁方向が異なる反撥磁石16やサブプレート17をさらに設けた磁気回路については、磁気回路の軽量化という観点では反撥磁石16やサブプレート17の構成部品が増えた分は不利になる。しかしながら、それ以上に磁気効率が良くなるため、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の軽量化を図ることができる。よって、磁気回路の全体寸法の小型化も可能となる。
次に、この磁気回路に用いる上部プレート12A、ヨーク13Aおよびサブプレート17Bについて説明する。
これらの上部プレート12A、ヨーク13Aおよびサブプレート17Bについては、従来同様、鉄からなる金属材料により構成することが一般的である。しかしながら、これらのプレートやヨークの材料についても、磁性体と樹脂との混合物から構成された材料を使用しても良い。そして、磁性体と樹脂との混合物から構成された材料を射出成型して上部プレート12Aやヨーク13Aやサブプレート17Bを得ることで、上述したボンド磁石の場合と同様に寸法精度を向上させることができる。加えて、従来の金属材料により構成されたプレートと比べて、樹脂にて形成されている割合に応じて比重を軽くすることができるため、飛躍的に軽量化を図ることができる。
よって、これらの上部プレート12Aやヨーク13Aやサブプレート17Bと、先に説明したボンド磁石11Aとを組合せることで、さらに飛躍的に磁気回路の軽量化を図ることができる。そして、これらの上部プレート12Aやヨーク13Aを生産するときには、磁性体と樹脂との混合物を射出成型して生産するときに、上部プレート12Aの外径近傍に、磁性体の配合比率を大きくして構成したり、ヨーク13Aの内径近傍に、磁性体の配合比率を大きくして構成することで、より一層効率の良い磁気回路を実現することができる。このように、上部プレート12Aやヨーク13Aの磁気ギャップ15Aの近傍に、磁性体の配合比率を大きくして構成することで、効率の良い磁気回路を実現することができる。このため、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の小型化や薄型化も可能となり、よって軽量化も可能となる。
次に、これらのスピーカ用磁気回路の各構成部品の結合方法について説明する。
スピーカ用磁気回路を構成する各構成部品の結合方法は、接着剤による接着結合とすることで、強固な結合を可能とし、品質面や信頼性面において良好な状態とすることができる。そしてこの場合、接着剤の選定には、磁性体や樹脂を強固に結合できる種類の接着剤を選定することが望ましい。
一方、接着剤を用いることなく、各構成部品の接合面を溶融させて溶融結合させて磁気回路を構成させても良い。この場合、各構成部品の接合面を溶融させて結合させているため、接着剤が不要となる。これにより、接着剤の厚みがなくなり、一層の磁気効率の向上と磁気回路の薄型化を図ることができる。また、接着剤の重量分の軽量化を図ることができる。このとき、超音波等を用いて加熱溶融することで、生産性良く磁気回路の生産が可能となる。また、溶剤により溶融させて結合させても良い。この場合、超音波等の熱源も不要となり、生産性の良さに加えて、設備や電気エネルギー等のコスト的にも有利な磁気回路の結合方法とすることができる。
以上のように、接着剤を用いることなく、各構成部品の接合面を溶融させて溶融結合させて磁気回路を構成したものは、磁気回路を構成する各構成部品である磁石や上部プレートやヨークやサブプレートの一部や全部を、磁性体と樹脂との混合物での構成とすることと併用することにより大きな相乗効果を発揮させることができる。そして、磁気回路のさらなる磁気効率の向上と薄型化や生産性の向上に大きく貢献することができる。
次に、スピーカ用磁気回路の各構成部品の結合方法を、接着剤による接着結合や各構成部品の接合面を溶融させた溶融結合とした場合に有利な構成について説明する。
接着剤による接着結合や各構成部品の接合面を溶融させた溶融結合とした場合には、接着剤のはみ出しや溶融結合部分の接合面からのはみ出しを防止することで、寸法精度や品質を向上できる。
図23から図29は本発明の一実施の形態におけるスピーカ用磁気回路の断面図を示したものである。
図23は、磁石11Dを上部プレート12Aとヨーク13Aとで挟み込んで、内磁型のスピーカ用磁気回路14Wを構成している。ここで、磁気ギャップ15Aは、スピーカとしてこの磁気回路14Wを使用したときに、ボイスコイルが挿入されて、ボイスコイルが磁力を受けて上下に振幅するための磁気空隙であり、極めて精度の高さを必要とする部分である。そして、このスピーカ用磁気回路14Wは、磁石11Dをボンド磁石から形成するとともに、上部プレート12Aの外径寸法と磁石11Dの外径寸法とを同寸法にして構成し、さらに磁石11Dに切欠き11Daを設けて構成している。
この構成とすることで、磁気回路14Wの内部の無駄な空間をなくして、すなわち、磁石11Dの外径からヨーク13Aの内径までの寸法を、可能な限り小さくすることができ、磁気回路14Wの磁気効率の向上を図ることができる。さらに、磁石11Dに切欠き11Daを設けて構成することで、接着剤等のはみ出しについても切欠き11Daにて接着剤の逃げとすることができるため、磁気ギャップ15Aへはみ出すのを防止することができ、ギャップ不良を低減させることができる。
すなわち、磁石11Dと上部プレート12Aとを接着剤にて接着するときに、接着剤がはみ出したとしても、磁石11Dの外周近傍の上側に切欠き11Daによる接着剤の逃げが設けられているため、この切欠き11Daにはみ出した接着剤が溜まることで、磁気ギャップに接着剤がはみ出すことがなくなるため、接着剤のはみ出しによるギャップ不良の発生を防止することができる。また、磁石11Dの小型化を図る場合は、磁石11Dの外径寸法に合わせて上部プレート12Aの外径寸法と、ヨーク13Aの内外径寸法を、可能な限り小さくすることができる。よって、磁気回路14Wの磁気効率向上と小型化や軽量化を図ることができる。さらに、要求される磁気回路の形状に応じて、設計的に小型化ではなく、薄型化とすることも可能であり、さらには、小型化と薄型化をバランス良く両立させ、市場要求を満足させる設計とすることもできる。
ここで磁石11Dは、樹脂と磁性体との混合であるボンド磁石を使用することで、従来の希土類系の焼結磁石と比べて、樹脂にて形成されている割合に応じて比重を軽くすることができる。よって、飛躍的に軽量化を図ることができる。
以上、磁石11Dの切欠き11Daを磁石11Dの接合部の外周近傍の上側に設けた例について説明したが、この切欠き11Daを設ける部位については、これに限定されることなく、接着剤のはみ出しが発生する可能性のある部位であれば、磁石11Dのどこに設けられていても良い。
次に、ボンド磁石である磁石11Dの寸法精度について説明する。磁石11Dは、ボンド磁石であり、樹脂と磁性体とを混合させた材料を射出成型して得られるものである。従って、この磁石11Dの寸法精度は、射出成型するときの金型の寸法精度によってほぼ決定され、射出成型時の圧力や温度等の多少のバラツキの要因はあるものの全体的には金型の寸法精度が支配的である。このため、射出成型用の金型の寸法精度を高めることで、得られるボンド磁石は、非常に寸法精度の高い良好な品質を確保することが可能となる。よって、従来の焼結工法により生産される希土類系やフェライト系の磁石とは遥かに高い寸法精度が得られる。よって、上述したように、この高い寸法精度を利用して、上部プレート12Aの外径寸法と磁石11Dの外径寸法とを同寸法に設定することが可能となる。
この理由は、磁気回路14Wの組立て時に、通常ギャップゲージにより位置決めしている上部プレート12Aの外径とヨーク13Aの内径に加え、さらに下方に延長させたギャップゲージにより磁石11Dの外径も同時に位置決めすることで、磁気ギャップ15Aの寸法をその下方に至るまで確実に確保して、磁気ギャップ15Aの内側に磁石11Dの外径が入り込むことを防止することができるためである。この構成とすることにより、スピーカとして使用するときに、ボイスコイルの磁気ギャップ15Aやその下方における上下方向の振幅を妨げることがなく、ギャップ不良等の発生もなくすことができる。
以上のように、上部プレート12Aの外径寸法と磁石11Dの外径寸法とを同寸法にすることで、磁気回路14Wの内部の無駄な空間をなくすことができる。そして、磁気回路14Wの磁気効率向上や小型化を図ることができる。よって、市場要求の小型化や薄型化、軽量化を満足できるスピーカ用磁気回路およびこれを用いて構成したスピーカを提供することができる。
次に切欠きを別の部位に形成した例について説明する。
図24は、切欠きをヨーク13Eにも形成してスピーカ用磁気回路14Xを構成したものである。磁石11Dとヨーク13Eの接合部の外周近傍に、ヨークの切欠き13Eaを形成することで、磁気ギャップ15Aの下方においても、磁石11Dとヨーク13Eの接着時に使用する接着剤のはみ出しを防止することができる。この構成とすることで、磁気ギャップ15Aの下方においても接着剤のはみ出しを防止することができ、より一層ギャップ不良の低減を図ることができる。
さらに、図25に示すように、磁気ギャップ15Aの下方における接着剤のはみ出し防止を、磁石11Eのヨーク13Aとの接合部の外周近傍に、磁石11Eの下側の切欠き11Eaとして形成してスピーカ用磁気回路14Yを構成しても良い。この構成とすることで、磁気ギャップ15Aの下方においても接着剤のはみ出しを防止することができ、より一層ギャップ不良の低減を図ることができる。
次に、さらなる小型化と効率向上が図れるように、上部プレートの上部に着磁方向が異なる反撥磁石をさらに設けた実施形態について説明する。
図26に示すように、上部プレート12Aの上部に着磁方向が異なる反撥磁石16Dをさらに設けている。そして、この反撥磁石16Dをボンド磁石から形成するとともに、この反撥磁石16Dの外径寸法と上部プレート12Aの外径寸法とを同寸法にするとともに、反撥磁石16Dに切欠き16Daを設けてスピーカ用磁気回路14Zを構成している。この構成とすることにより、上部プレート12Aの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16Dの効果により、磁気ギャップ15Aの磁束密度を大きくすることができる。さらに、反撥磁石16Dに切欠き16Daを設けて構成することで、接着剤等のはみ出しについても切欠き16Daにて接着剤の逃げとすることができる。よって、接着剤が磁気ギャップ15Aへはみ出すのを防止することができ、ギャップ不良を低減させることができる。
従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法を小型化することができる。よって、磁気回路14Zの磁気効率向上と小型化を図ることができる。さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14Zの上部プレート12Aの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。
さらに、これに加えて、図27に示すように、反撥磁石16Eの上部にサブプレート17Bをさらに設け、この反撥磁石16Eの外径寸法とサブプレート17Bの外径寸法とを同寸法にしてスピーカ用磁気回路14AAを構成しても良い。この構成とすることにより、上部プレート12Aの上部に設けられた着磁方向が異なる反撥磁石16Eの磁束を磁気ギャップ15Aと反対方向に漏洩するのを防止することができる。よって、磁束を磁気ギャップ15Aに向けて集中させる効果により、磁気ギャップ15Aの磁束密度を一層大きくすることができる。さらに、磁気回路14AAの動作点を向上させることができるため、高温減磁や低温減磁等の環境的な温度特性についても高品質化、高信頼性化を図ることができる。そして、反撥磁石16Eとサブプレート17Bとの接合部の外周近傍にも切欠き16Eaを設けて構成することで、接着剤等のはみ出しについても切欠き16Eaにて接着剤の逃げとすることができる。このため、接着剤が磁気ギャップ15Aへはみ出すのを防止することができ、ギャップ不良を低減させることができる。従って、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の全体寸法をさらに小型化することができる。よって、磁気回路14AAの一層の磁気効率向上と小型化を図ることができ、さらに、スピーカに使用したときに、磁気回路14AAの上部プレート12Aの上部とボイスコイルとダストキャップにて囲まれたスピーカ内部の無駄な空間をなくすことができる。
以上説明したように、着磁方向が異なる反撥磁石やサブプレートをさらに設けた磁気回路については、磁気回路の軽量化という観点では反撥磁石やサブプレートの構成部品が増えた分は不利になる。しかしながら、それ以上に磁気効率が良くなるため、同じ磁気ギャップの磁束密度を得ようとする場合には、磁気回路の軽量化を図ることができる。よって、磁気回路の全体寸法の小型化も可能となる。
これらの上部プレート、ヨークおよびサブプレートについては、前述したように、従来同様、鉄からなる金属材料により構成することが一般的であるが、これらのプレートやヨークの材料についても、磁性体と樹脂との混合物から構成された材料を使用しても良い。
そして、磁性体と樹脂との混合物から構成された材料を射出成型して上部プレートやヨークやサブプレートを得ることで、上述したボンド磁石の場合と同様に寸法精度を向上させることができる。加えて、従来の金属材料により構成されたプレートと比べて、樹脂にて形成されている割合に応じて比重を軽くすることができるため、飛躍的に軽量化を図ることができる。よって、これらの上部プレートやヨークやサブプレートと、先に説明したボンド磁石とを組合せることで、飛躍的に磁気回路の軽量化を図ることができる。
次に、図28に示すように、上部プレート12Dの磁石11Aとの接合部の外周近傍にも切欠き12Daを設けてスピーカ用磁気回路14BBを構成しても良い。この構成とすることで、接着剤等のはみ出しについても切欠き12Daにて接着剤の逃げとすることができるため、磁気ギャップ15Aへはみ出すのを防止することができる。よって、ギャップ不良を低減させることができる。また、この切欠き12Daの形成についても、従来の金属材料により構成されたプレートのように後加工にて切削加工する必要がなく、切欠き付きの金型とするだけで、射出成型により簡単に得ることができることから生産性を向上させることもできる。
さらに、図29に示すように、上部プレート12Eの反撥磁石16Cとの接合部の外周近傍にも切欠き12Eaを設けてスピーカ用磁気回路14CCを構成しても良い。さらに、サブプレート17Cと反撥磁石16Cとの接合部の外周近傍にも切欠き17Caを設けて構成しても良い。この構成とすることで、接着剤等のはみ出しについても切欠き12Eaや切欠き17Caにて接着剤の逃げとすることができるため、磁気ギャップ15Aへはみ出すのを防止することができ、ギャップ不良を低減させることができる。
以上のように、接着剤を用いることなく、各構成部品の接合面を溶融させて溶融結合させて磁気回路を構成したものは、磁気回路を構成する各構成部品である磁石や上部プレートやヨークやサブプレートの一部や全部を、磁性体と樹脂との混合物での構成とすることと併用することにより大きな相乗効果を発揮させることができる。よって、磁気回路のさらなる磁気効率の向上と薄型化や生産性の向上に大きく貢献することができる。そして、ボンド磁石や上部プレートやヨークやサブプレートに設けられた切欠きについては、接着剤の逃げとすることのみならず、上述の溶融結合させた場合に、はみ出しとして発生する溶融塊についての逃げとすることができる。よって、これらの溶融塊が磁気ギャップへはみ出すのを防止することができるため、ギャップ不良を低減させることができる。
以上、スピーカ用磁気回路について説明したが、次にこのスピーカ用磁気回路を使用したスピーカについて説明する。
図30は、本発明の一実施の形態における外磁型のスピーカの断面図を示したものである。図31は、同様に内磁型のスピーカの断面図を示したものである。
外磁型のスピーカの場合は、図30に示すように、磁石11を上部プレート12と下部プレート13とで挟み込んで、本発明の外磁型のスピーカ用磁気回路14を構成している。そして、この磁気回路14に結合されたフレーム18と、磁気回路14の磁気ギャップ15に挿入されたボイスコイル19を結合するとともに、周縁がフレーム18の外周に結合された振動板20によりスピーカを構成している。
一方、内磁型のスピーカの場合は、図31に示すように、磁石11Aを上部プレート12Aとヨーク13Aとで挟み込んで、本発明の内磁型のスピーカ用磁気回路14Aを構成し、この磁気回路14Aに結合されたフレーム18と、磁気回路14Aの磁気ギャップ15Aに挿入されたボイスコイル19を結合するとともに、周縁がフレーム18の外周に結合された振動板20によりスピーカを構成している。
ここで、磁気回路14や磁気回路14Aの構成部品の一部には、前述したように切欠きを設けて構成している。
上記のように、実施の形態におけるスピーカ用磁気回路では、磁石の内径寸法と上部プレートの内径寸法とが同寸法であることと、磁石の外径寸法と上部プレートの外径寸法とが同寸法であることとのうちの少なくとも一方を満たすように磁石とプレートとが構成されている。
以上の構成とすることにより、スピーカの小型化や薄型化や軽量化ができる。そして、接着剤のはみ出しや、これによるギャップ不良の発生を防止することができる。よって、小型化や薄型化、軽量化に加え、品質的にも市場要求を満足できるスピーカを実現することができる。
本発明は、小型化や薄型化、軽量化を必要とするスピーカ用磁気回路およびスピーカに有用である。
1,1A 磁石
2,2A 上部プレート
3 下部プレート
3A ヨーク
4,4A 磁気回路
5,5A 磁気ギャップ
11,11A,11B,11C,11D,11E 磁石
11Da,11Ea,11Fa,11Ga 切欠き
12,12A,12B,12C,12D,12E 上部プレート
12Ba,12Ca 切欠き
13,13B,13C,13D 下部プレート
13A,13E ヨーク
13Ca,13Da,13Ea 切欠き
14,14A,14B,14C,14D,14E,14F,14G,14H,14J,14K,14L,14M,14N,14P,14Q,14R,14S,14T,14U,14V,14W,14X,14Y,14Z,14AA,14BB,14CC 磁気回路
15,15A 磁気ギャップ
16,16A,16B,16C,16D,16E 反撥磁石
16Aa,16Ba,16Da,16Ea 切欠き
17,17A,17B,17C サブプレート
17Aa,17Ca 切欠き
18 フレーム
19 ボイスコイル
20 振動板

Claims (25)

  1. ボンド磁石から形成された磁石と、
    上部プレートと、
    を備え、
    前記磁石の内径寸法と前記上部プレートの内径寸法とが同寸法であることと、
    前記磁石の外径寸法と前記上部プレートの外径寸法とが同寸法であることと、
    のうちの少なくとも一方を満たすように前記磁石と前記上部プレートとが構成されている、スピーカ用磁気回路。
  2. 下部プレートをさらに備え、
    前記スピーカ用磁気回路は、前記磁石が前記上部プレートと前記下部プレートとで挟み込まれて構成されている外磁型の磁気回路である、請求項1記載のスピーカ用磁気回路。
  3. ヨークをさらに備え、
    前記スピーカ用磁気回路は、前記磁石が前記上部プレートと前記ヨークとで挟み込まれて構成されている内磁型の磁気回路である、請求項1記載のスピーカ用磁気回路。
  4. 下部プレートとヨークのいずれか一方をさらに備え、
    前記下部プレートと前記ヨークの前記いずれか一方と、前記磁石と、前記上部プレートとのうちの少なくとも1つに切欠きが設けられている、請求項1記載のスピーカ用磁気回路。
  5. 前記磁石と着磁方向が異なる反撥磁石をさらに備え、
    前記反撥磁石はボンド磁石から形成された、請求項1記載のスピーカ用磁気回路。
  6. 前記反撥磁石の外径寸法と、前記反撥磁石が結合された前記スピーカ用磁気回路の構成部品である前記磁石または前記上部プレートの外径寸法とが同寸法である、請求項5記載のスピーカ用磁気回路。
  7. 前記反撥磁石の上部に設けられたサブプレートをさらに備え、
    前記反撥磁石の外径寸法と前記サブプレートの外径寸法とが同寸法である、請求項5記載のスピーカ用磁気回路。
  8. 下部プレートをさらに備え、前記反撥磁石の外径寸法と、前記反撥磁石が結合された前記下部プレートの外径寸法とが同寸法である、請求項5記載のスピーカ用磁気回路。
  9. 前記反撥磁石の上部に設けられたサブプレートをさらに備え、
    前記反撥磁石の外径寸法と前記サブプレートの外径寸法とが同寸法である、請求項8記載のスピーカ用磁気回路。
  10. 前記反撥磁石に切欠きが設けられている、請求項5記載のスピーカ用磁気回路。
  11. 前記サブプレートに切欠きが設けられている、請求項7記載のスピーカ用磁気回路。
  12. 前記上部プレートは磁性金属体と樹脂との混合物から構成された、請求項1記載のスピーカ用磁気回路。
  13. 前記下部プレートは磁性金属体と樹脂との混合物から構成された、請求項2記載のスピーカ用磁気回路。
  14. 前記ヨークは磁性金属体と樹脂との混合物から構成された、請求項3記載のスピーカ用磁気回路。
  15. 前記サブプレートは磁性金属体と樹脂との混合物から構成された、請求項7記載のスピーカ用磁気回路。
  16. 前記反撥磁石に切欠きが設けられている、請求項5記載のスピーカ用磁気回路。
  17. 前記サブプレートに切欠きが設けられている、請求項7記載のスピーカ用磁気回路。
  18. 前記スピーカ用磁気回路は磁気ギャップを有し、
    前記スピーカ用磁気回路の構成部品である前記磁石または前記上部プレートは磁性金属体を含有し、
    前記スピーカ用磁気回路の前記構成部品の前記磁性金属体の配合比率は磁気ギャップ近傍で局所的に大きい、請求項12記載のスピーカ用磁気回路。
  19. 前記スピーカ用磁気回路は磁気ギャップを有し、
    前記スピーカ用磁気回路の構成部品である前記磁石または前記下部プレートは磁性金属体を含有し、
    前記スピーカ用磁気回路の前記構成部品の前記磁性金属体の配合比率は磁気ギャップ近傍で局所的に大きい、請求項13記載のスピーカ用磁気回路。
  20. 前記スピーカ用磁気回路は磁気ギャップを有し、
    前記スピーカ用磁気回路の構成部品である前記磁石または前記ヨークは磁性金属体を含有し、
    前記スピーカ用磁気回路の前記構成部品の前記磁性金属体の配合比率は磁気ギャップ近傍で局所的に大きい、請求項14記載のスピーカ用磁気回路。
  21. 前記スピーカ用磁気回路を構成する各構成部品は、接着剤による接着結合している、請求項1記載のスピーカ用磁気回路。
  22. 前記スピーカ用磁気回路を構成する各構成部品は、各構成部品の接合面を溶融させて溶融結合している、請求項1記載のスピーカ用磁気回路。
  23. 前記スピーカ用磁気回路を構成する各構成部品は、各構成部品の接合面を加熱溶融させて溶融結合している、請求項22記載のスピーカ用磁気回路。
  24. 前記スピーカ用磁気回路を構成する各構成部品は、各構成部品の接合面を溶剤により溶融させて溶融結合している、請求項22記載のスピーカ用磁気回路。
  25. ボンド磁石から形成された磁石と、
    上部プレートと、
    を有し、
    前記磁石の内径寸法と前記上部プレートの内径寸法とが同寸法であることと、
    前記磁石の外径寸法と前記上部プレートの外径寸法とが同寸法であることと、
    のうちの少なくとも一方を満たすように前記磁石と前記上部プレートとが構成されている、磁気回路と、
    前記磁気回路に結合されたフレームと、
    前記磁気回路の磁気ギャップに挿入されたボイスコイルと、
    前記ボイスコイルに結合し、かつ周縁がフレームの外周に結合された振動板と、
    を備えたスピーカ。
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