JPWO2013054474A1 - 出力バッファ回路 - Google Patents

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Abstract

差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らし、さらには、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることのできる出力バッファ回路を提供する。抵抗素子R1、R2に対して、夫々並列にPMOSトランジスタTr5、Tr6が接続される。このとき、抵抗素子R1、R2の抵抗成分をr1(Ω)、r2(Ω)とし、PMOSトランジスタTr5、Tr6の抵抗成分をrTr5(Ω)、rTr6(Ω)とし、電流源I1の抵抗成分rI1(Ω)とすると、(r1//rTr5)=(r2//rI1)、(r2//rTr6)=(r1//rI1)の各条件を満たすようにする。これにより、各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らし、さらには、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることができる。

Description

本発明は、出力バッファ回路に関し、特にECL(Emitter Coupled Logic)回路やCML(Current Mode Logic)回路といった出力バッファ回路に関する。
これまで、高速データ通信用等の出力バッファ回路として、ECL回路やCML回路といった出力バッファ回路が使用されている。具体的な出力バッファ回路として、下記の特許文献1のECL回路がある。
まず、図4を参照して、一般的なECL回路100の回路構成を説明する。
図4に示すECL回路100は、NMOSトランジスタTr1〜Tr4と、抵抗素子R1、R2と、電流源I1と、外付け抵抗RA、RBとを備えて構成される。
ECL回路100は、NMOSトランジスタTr1、Tr2の2つのトランジスタにより差動対を構成している。そして、NMOSトランジスタTr1、Tr2のドレイン端子と電源VDDとの間には、負荷として、それぞれ抵抗素子R1、R2が接続される。また、NMOSトランジスタTr1、Tr2のソース端子とグランドGNDとの間には、電流供給素子として電流源I1が接続される。NMOSトランジスタTr1、Tr2のゲート端子には、差動入力電圧v1(V)、v2(V)が入力される。また、NMOSトランジスタTr1、Tr2のドレイン端子は、NMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子に接続される。
また、NMOSトランジスタTr3、Tr4のドレイン端子は、電源VDDに接続される。また、NMOSトランジスタTr3、Tr4のソース端子からは出力電圧OUT1(V)、OUT2(V)が出力される。なお、NMOSトランジスタTr3、Tr4は、出力段としてソースフォロアを構成している。そして、NMOSトランジスタTr3、Tr4のソース端子は、抵抗成分が50(Ω)の外付け抵抗RA、RBを介して、所定の電圧vtに終端される。
また、容量C3、C4は、NMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子につく寄生容量等の容量である。
ここで、抵抗素子R1の抵抗成分をr1(Ω)、電流源I1の電流をi1(A)、電源VDDの電圧をvdd(V)とする。すると、NMOSトランジスタTr1の導通状態がオン状態となり、NMOSトランジスタTr2の導通状態がオフ状態となるように差動入力電圧v1(V)、v2(V)が入力されたときのNMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子の電圧v3(V)、v4(V)を、
v3=vdd−r1×i1 ……式(1)
v4=vdd ……式(2)
のように表すことができる。
NMOSトランジスタTr3、Tr4は、上記の式(1)、式(2)の電圧v3(V)、v4(V)に応じた電流を出力する。そして、その電流は、抵抗成分が50(Ω)の外付け抵抗RA、RBで出力電圧OUT1(V)、OUT2(V)に変換される。
この差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間および立ち下がり時間は、NMOSトランジスタTr3、Tr4のスイッチング時間で決まる。つまり、この差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間および立ち下がり時間は、NMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子の電圧v3(V)、v4(V)の立ち上がり時間および立ち下がり時間で決まる。
差動出力信号の出力電圧OUT1(V)の立ち上がり時間Tra(sec)は、抵抗素子R1の抵抗成分r1(Ω)と、NMOSトランジスタTr3のゲート端子につく容量C3の容量成分をc3(F)との時定数で決まる。また、出力電圧OUT2(V)の立ち上がり時間Trb(sec)は、抵抗素子R2の抵抗成分r2(Ω)と、NMOSトランジスタTr4のゲート端子につく容量C4の容量成分をc4(F)との時定数で決まる。このため、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)、Trb(Sec)を、
Tra∝r1×c3 ……式(3a)
Trb∝r2×c4 ……式(3b)
のように表すことができる。
また、差動出力信号の出力電圧OUT1(V)の立ち下がり時間Tfa(Sec)は、電流源I1の抵抗成分rI1(Ω)と抵抗素子R1の抵抗成分r1(Ω)との合成抵抗成分(r1//rI1)(Ω)と、NMOSトランジスタTr3のゲート端子につく容量C3の容量成分c3(F)との時定数で決まる。また、出力電圧OUT2(V)の立ち下がり時間Tfb(Sec)は、電流源I1の抵抗成分rI1と抵抗素子R2との合成抵抗成分(r2//rI1)と、NMOSトランジスタTr4のゲート端子につく容量C4の容量成分c4(F)との時定数で決まる。このため、差動出力信号の各出力電圧の立ち下がり時間Tfa(Sec)、Tfb(Sec)を、
Tfa∝(r1//rI1)×c3 ……式(4a)
Tfb∝(r2//rI1)×c4 ……式(4b)
のように表すことができる。
特開平10−190440号公報
ところで、上記のECL回路100においては、上記の式(3a)、式(3b)の各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)、Trb(Sec)と、上記の式(4a)、式(4b)の各出力電圧の立ち下がり時間Tfa(Sec)、Tfb(Sec)との関係は、図5に示すように、Tra=Tfb、Trb=Tfaとなるのが理想的である。つまり、ECL回路100の差動出力信号の出力電圧OUT1(V)、OUT2(V)のクロスポイント電圧が、差動出力信号の振幅の丁度中心となるはずである。
しかしながら、実際には、r1=r2とした場合、r1>(rI1//r2)、r2>(rI1//r1)であるため、出力電圧OUT1(V)の立ち上がり時間Tra(Sec)と出力電圧OUT2(V)の立ち下がり時間Tfb(Sec)との関係は、Tra>Tfbとなる。また、出力電圧OUT2(V)の立ち上がり時間Trb(Sec)と出力電圧OUT1(V)の立ち下がり時間Tfa(Sec)との関係は、Trb>Tfaとなる。尚、抵抗素子R1、R2は差動回路の負荷抵抗なので、一般的にr1=r2であると考えてよい。
すると、図5中に破線で示すTra>Tfb、Trb>Tfaであるときのクロスポイント電圧が、Tra=Tfb、Trb=Tfaであるときのクロスポイント電圧よりも低くなって、差動出力信号の振幅の中心からずれていることがわかる。
このように、従来のバッファ回路においては、出力バッファ回路の差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが一致しないという問題があった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らし、さらには、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることのできる出力バッファ回路を提供することを目的とする。
本発明によるバッファ回路は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明のある態様による出力バッファ回路は、差動対を構成する第1および第2のトランジスタと、前記第1および第2のトランジスタに共通接続される第1の抵抗成分と、前記第1および第2のトランジスタの負荷として、前記第1および第2のトランジスタに対して夫々直列に接続された第1および第2の抵抗素子と、前記第1の抵抗素子に対して並列に接続され、かつ、前記第1のトランジスタのゲート端子の入力電圧により制御される第2の抵抗成分と、前記第2の抵抗素子に対して並列に接続され、かつ、前記第2のトランジスタのゲート端子の入力電圧により制御される第3の抵抗成分と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、第1の抵抗素子に対して並列に第2の抵抗成分が接続され、第2の抵抗素子に対して並列に第3の抵抗成分が接続されている。
本来、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分は、第1の抵抗素子の抵抗成分および第2の抵抗素子の抵抗成分である。一方、差動出力信号の各出力電圧の立ち下がり時間を決定するための抵抗成分は、第1の抵抗素子の抵抗成分と第1の抵抗成分との合成抵抗成分、および第2の抵抗素子の抵抗成分と第1の抵抗成分との合成抵抗成分である。
そこで、第2の抵抗成分と第3の抵抗成分とを接続することによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分に、第2の抵抗成分と第3の抵抗成分とを加えている。そして、これらの各素子の抵抗成分の関係によって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが同じになるように調整することが可能となる。
上記出力バッファ回路は、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整され、かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第3の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整されてもよい。
こうすれば、第1および第2の抵抗素子の抵抗成分をr1(Ω)、r2(Ω)とし、第2および第3の抵抗成分をrTr5(Ω)、rTr6(Ω)とし、第1の抵抗成分をrI1(Ω)としたとき、第2および第3の抵抗成分を用いることによって、(r1//rTr5)と(r2//rI1)との差分を限りなく少なくする。同様に、(r2//rTr6)と(r1//rI1)との差分も限りなく少なくする。
これにより、第2の抵抗成分を用いたときの(r1//rTr5)と(r2//rI1)との差分は、第2の抵抗成分を用いないときのr1と(r2//rI1)との差分よりも、非常に小さくなる。また、第3の抵抗成分を用いたときの(r2//rTr6)と(r1//rI1)との差分は、第3の抵抗成分を用いないときのr2と(r1//rI1)との差分よりも、非常に小さくなる。よって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らすことが可能となる。
上記出力バッファ回路は、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しく、かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第3の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しいことが好ましい。
こうすることにより、(r1//rTr5)=(r2//rI1)、(r2//rTr6)=(r1//rI1)の各条件を満たすようにする。これにより、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らし、さらには、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることが可能となる。
上記出力バッファ回路は、前記第1の抵抗成分は、前記第1および第2のトランジスタに電流を供給する電流供給素子を備え、前記第2の抵抗成分は、ゲート端子が前記第1のトランジスタのゲート端子に接続された第1の調整用トランジスタを備え、前記第3の抵抗成分は、ゲート端子が前記第2のトランジスタのゲート端子に接続された第2の調整用トランジスタを備えてもよい。
また、上記出力バッファ回路は、前記第2の抵抗成分は、前記第1の調整用トランジスタと直列に接続された第1の調整用抵抗素子を備え、前記第3の抵抗成分は、前記第2の調整用トランジスタと直列に接続された第2の調整用抵抗素子を備えてもよい。
こうすれば、さらに、第1の調整用トランジスタと直列に接続され、かつ第1の調整用トランジスタと共に第1の抵抗素子に対して並列に第1の調整用抵抗素子が接続される。同様に、第2の調整用トランジスタと直列に接続され、かつ第2の調整用トランジスタと共に第2の抵抗素子に対して並列に第2の調整用抵抗素子が接続される。
これによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分に、第1の調整用抵抗素子の抵抗成分と第2の調整用抵抗素子の抵抗成分とを加えている。そして、これらの各素子の抵抗成分によって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが同じになるように調整することが可能となる。
上記出力バッファ回路は、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整され、かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整されてもよい。
こうすれば、第1および第2の抵抗素子の抵抗成分をr1(Ω)、r2(Ω)とし、第1および第2の調整用抵抗素子の抵抗成分をr3(Ω)、r4(Ω)とし、電流供給素子の抵抗成分r5(Ω)としたとき、第1および第2の調整用トランジスタを用いることによって、(r1//r3)と(r2//r5)との差分を限りなく少なくする。さらに、(r2//r4)と(r1//r5)との差分を限りなく少なくする。
これにより、第1の調整用抵抗素子を用いたときの(r1//r3)と(r2//r5)との差分は、第1の調整用抵抗素子を用いないときのr1と(r2//r5)との差分よりも、非常に小さくなる。また、第2の調整用抵抗素子を用いたときの(r2//r4)と(r1//r5)との差分は、第1の調整用抵抗素子を用いないときのr2と(r1//r5)との差分よりも、非常に小さくなる。よって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らすことが可能となる。
上記出力バッファ回路は、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しく、かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しいことが好ましい。
こうすることにより、(r1//r3)=(r2//r5)、(r2//r4)=(r1//r5)の各条件を満たすようにする。これにより、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らし、さらには、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることが可能となる。
上記出力バッファ回路は、前記電流供給素子は、定電流源であってもよい。
電流供給素子を定電流源とすれば、上記で説明した定電流源、第1の調整用トランジスタ、第2の調整用トランジスタ、第1の抵抗素子および第2の抵抗素子の各抵抗成分の関係から、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とを調整することが可能となる。
上記出力バッファ回路は、前記電流供給素子は、抵抗素子であってもよい。
電流供給素子を電流源とした場合には、例えば、第1の調整用トランジスタおよび第2の調整用トランジスタがPMOSトランジスタであり、電流源I1がNMOSトランジスタであることがある。すると、これらのトランジスタは同一のトランジスタではないため、これらのトランジスタに製造時の固有のばらつきがある場合には、ばらつき方が同じにならないことがある。
しかしながら、電流供給素子を、第1の調整用抵抗素子および第2の調整用抵抗素子と同じ抵抗素子とすることで、各抵抗間のばらつき方は比較的同じにすることができる。これにより、回路を構成する素子の製造時のばらつきによる差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とのずれの影響を少なくすることが可能となる。
上記出力バッファ回路は、出力段としてソースフォロアを備えてもよい。
こうすれば、出力段としてソースフォロアを有していない回路構成のCML回路であっても、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とのずれの影響を少なくすることが可能となる。
本発明の出力バッファ回路によれば、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らすことができる。さらには、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とを、精度良く一致させることができる。
本発明の第1実施形態に係るECL回路10の回路構成を示す回路図である。 本発明の第2実施形態に係るECL回路20の回路構成を示す回路図である。 本発明の第3実施形態に係るCML回路30の回路構成を示す回路図である。 従来のECL回路100の回路構成を示す回路図である。 従来のECL回路100の差動出力信号の出力電圧OUT1(V)、OUT2(V)を示したグラフである。
以下に、添付した図面を参照しながら、本発明のバッファ回路の好適な実施の形態を詳細に説明にする。
(第1実施形態に係るECL回路10の回路構成・動作)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るECL回路10の回路構成・動作を説明する。
図1に示す(出力バッファ回路である)ECL回路10は、(第1および第2のトランジスタである)NMOSトランジスタTr1、Tr2の2つのトランジスタにより差動対を構成している。そして、NMOSトランジスタTr1、Tr2のドレイン端子と電源VDDとの間には、負荷として、それぞれ(第1および第2の抵抗素子である)抵抗素子R1、R2が接続される。また、NMOSトランジスタTr1、Tr2のソース端子とグランドGNDとの間には、電流供給素子として(第1の抵抗成分または電流供給素子または定電流源である)電流源I1が接続される。NMOSトランジスタTr1、Tr2のゲート端子には、(入力電圧である)差動入力電圧v1(V)、v2(V)が入力される。また、NMOSトランジスタTr1、Tr2のドレイン端子は、NMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子に接続される。
また、NMOSトランジスタTr3、Tr4のドレイン端子は、電源VDDに接続される。また、NMOSトランジスタTr3、Tr4のソース端子からは出力電圧OUT1(V)、OUT2(V)が出力される。なお、NMOSトランジスタTr3、Tr4は、出力段としてソースフォロアを構成している。そして、NMOSトランジスタTr3、Tr4のソース端子は、抵抗成分が50(Ω)の外付け抵抗RA、RBを介して、所定の電圧vtに終端される。
また、容量C3、C4は、NMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子につく寄生容量等の容量である。
ECL回路10は、さらに調整用トランジスタとして機能するPMOSトランジスタTr5、Tr6を有している点で従来のECL回路100と異なっている。
この調整用トランジスタとして機能する(第2の抵抗成分または第1の調整用トランジスタである)PMOSトランジスタTr5は、抵抗素子R1に対して並列に接続される。一方、(第3の抵抗成分または第2の調整用トランジスタである)PMOSトランジスタTr6は、抵抗素子R2に対して並列に接続される。すなわち、PMOSトランジスタTr5、Tr6のドレイン端子およびソース端子には、抵抗素子R1、R2の両端が接続される。また、PMOSトランジスタTr5、Tr6のゲート端子には、NMOSトランジスタTr1、Tr2のゲート端子が接続され、差動入力電圧v1(V)、v2(V)が入力される。
この第1実施形態に係るECL回路10において、差動出力信号の出力電圧OUT1(V)の立ち上がり時間Tra(Sec)は、抵抗素子R1の抵抗成分r1(Ω)とPMOSトランジスタTr5のオン抵抗RTr5の抵抗成分rTr5(Ω)との合成抵抗成分(r1//rTr5)(Ω)と、NMOSトランジスタTr3のゲート端子につく容量C3の容量成分c3(F)との時定数で決まる。また、出力電圧OUT2(V)の立ち上がり時間Trb(Sec)は、抵抗素子R2の抵抗成分r2(Ω)とPMOSトランジスタTr6のオン抵抗RTr6の抵抗成分rTr6(Ω)との合成抵抗成分(r2//rTr6)と、NMOSトランジスタTr4のゲート端子につく容量C4の容量成分c4(F)との時定数で決まる。このため、各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)、Trb(Sec)を、
Tra∝(r1//rTr5)×c3 ……式(5a)
Trb∝(r2//rTr6)×c4 ……式(5b)
のように表すことができる。
一方、各出力電圧の立ち下がり時間Tfa(Sec)、Tfb(Sec)は、上記で既に説明した式(4a)、式(4b)と変わらない。
つまり、各素子の抵抗成分が、下記の式(6)に示すような関係になると共に、式(7)に示すような関係になると、各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らして、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることができるようになる。
上記のTraは(r1//rTr5)に依存し、Trbは(r2//rTr6)に依存し、Tfaは(r1//rI1)に依存し、Tfbは(r2//rI1)に依存する。このため、出力電圧OUT1(V)の立ち上がり時間と出力電圧OUT2(V)の立ち下がり時間との関係をTra=Tfbとするには、
(r1//rTr5)=(r2//rI1) ……式(6)
とすれば良い。
同様に、出力電圧OUT2(V)の立ち上がり時間と出力電圧OUT1(V)の立ち下がり時間との関係をTrb=Tfaとするには、
(r2//rTr6)=(r1//rI1) ……式(7)
とすれば良い。
このとき、抵抗成分r1(Ω)と抵抗成分r2(Ω)との各値を略近い値にし、また抵抗成分rTr5(Ω)と抵抗成分rI1(Ω)との各値を略近い値にし、さらに抵抗成分rTr6(Ω)と抵抗成分rI1(Ω)との各値を略近い値にする。すると、出力電圧OUT1(V)の立ち上がり時間Tra(Sec)と出力電圧OUT2(V)の立ち下がり時間Tfb(Sec)との関係は、Tra≒Tfbとなる。よって、立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)との時間差を減らすことができる。また、出力電圧OUT2(V)の立ち上がり時間Trb(Sec)と出力電圧OUT1(V)の立ち下がり時間Tfa(Sec)との関係は、Trb≒Tfaとなる。よって、立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)との時間差を減らすことができる。
さらには、抵抗成分r1(Ω)と抵抗成分r2(Ω)との各値を同じ値にし、また抵抗成分rTr5(Ω)と抵抗成分rI1(Ω)との各値を同じ値にし、さらに抵抗成分rTr6(Ω)と抵抗成分rI1との各値を同じ値にする。すると、立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)との関係は、Tra=Tfbとなる。よって、立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)を精度良く一致させることができる。すると、立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)との関係は、Trb=Tfaとなる。よって、立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)を精度良く一致させることができる。
このように、調整用トランジスタとして機能するPMOSトランジスタTr5、Tr6とを新たに接続することによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分に、PMOSトランジスタTr5、Tr6の抵抗成分rTr5(Ω)、rTr6(Ω)を加えている。そして、上記の式(6)、式(7)で示したような各素子の抵抗成分の関係によって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが同じになるように調整する。
出力電圧OUT1(V)の立ち上がり時間Tra(Sec)と出力電圧OUT2(V)の立ち下がり時間Tfb(Sec)を精度良く一致させるためには、(r1//rTr5)と(r2//rI1)との差分を0にする必要がある。但し、PMOSトランジスタTr5を用いることによって、抵抗成分rTr5、rI1を調整し、(r1//rTr5)と(r2//rI1)との差分を限りなく0に近づければ、各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らすことができる。要するに、PMOSトランジスタTr5がないときの|r1−(r2//rI1)|と、PMOSトランジスタTr5があるときの|(r1//rTr5)−(r2//rI1)|との関係が、|r1−(r2//rI1)|≫|(r1//rTr5)−(r2//rI1)|となれば良い。同様に、出力電圧OUT2(V)の立ち上がり時間Trb(sec)と出力電圧OUT1(V)の立ち下がり時間Tfa(sec)を精度良く一致させるためには、PMOSトランジスタTr6を用いることによって、抵抗成分rTr6、rI1を調整し、|r2−(r1//rI1)|≫|(r2//rTr6)−(r1//rI1)|となれば良い。
図5のグラフに示したように、Tra>Tfb、Trb>Tfaのような場合には、差動出力信号の出力電圧OUT1(V)、OUT2(V)のクロスポイント電圧が、差動出力信号の振幅の中心からずれてしまっていた。しかしながら、上記の要領でTra=Tfb、Trb=Tfaとなるように調整することで、差動出力信号の出力電圧OUT1(V)、OUT2(V)のクロスポイント電圧を、差動出力信号の振幅の中心付近に合わせることができる。
(第2実施形態に係るECL回路20の回路構成・動作)
続いて、図2を参照して、本発明の第2実施形態に係るECL回路20の回路構成・動作を説明する。
図2に示す(出力バッファ回路である)ECL回路20は、図1に示した第1実施形態に係るECL回路10を構成する素子と同じ素子を有しており、ECL回路10と同じ回路構成をもつ回路部を有している。しかしながら、ECL回路20は、さらに調整用抵抗素子として機能する抵抗素子R3、R4を有している点と電流供給素子として機能する素子として電流源I1ではなく、(第1の抵抗成分または電流供給素子または抵抗素子である)抵抗素子R5を用いている点でECL回路10と異なる。この調整用抵抗素子として機能する(第1の調整用抵抗素子である)抵抗素子R3は、PMOSトランジスタTr5と直列に接続される。このとき、直列に接続されたPMOSトランジスタTr5と抵抗素子R3とが、抵抗素子R1に対して並列に接続される。また、(第2の調整用抵抗素子である)抵抗素子R4は、PMOSトランジスタTr6と直列に接続される。このとき、直列に接続されたPMOSトランジスタTr6と抵抗素子R4とが、抵抗素子R2に対して並列に接続される。
第1実施形態に係るECL回路10と同様に、PMOSトランジスタTr5、Tr6のゲート端子には、NMOSトランジスタTr1、Tr2のゲート端子が接続され、差動入力電圧v1(V)、v2(V)が入力される。なお、PMOSトランジスタTr5と抵抗素子R3との接続順については、図2で示した接続順に限らず、PMOSトランジスタTr5と抵抗素子R3とが入れ替わっていても良い。また、PMOSトランジスタTr6と抵抗素子R4との接続順についても、同様である。
また、本実施形態に係るECL回路20においては、差動対を構成するNMOSトランジスタTr1、Tr2のソース端子には、電流源I1ではなく、電流源I1と同じく電流供給素子として機能する抵抗素子R5が接続される。
ここで、抵抗素子R5の抵抗成分をr5(Ω)とする。すると、NMOSトランジスタTr1の導通状態がオン状態となり、NMOSトランジスタTr2の導通状態がオフとなるように差動入力電圧v1(V)、v2(V)が入力されたときのNMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子の電圧v3(V)、v4(V)を、
v3=(r5/(r1+r5))×vdd ……式(8)
v4=vdd ……式(9)
のように表すことができる。これより、抵抗成分r1と抵抗成分r5に応じて差動出力信号の振幅を調整することができる。つまり、第1実施形態に係るECL回路10では、差動出力信号の振幅を電流源I1と抵抗素子R1(抵抗素子R2)とによって調整していたが、本実施形態に係るECL回路20では、差動出力信号の振幅を各抵抗素子による抵抗分圧によって調整することできる。
この第2実施形態におけるECL回路20において、差動出力信号の出力電圧OUT1(V)の立ち上がり時間Tra(Sec)は、抵抗素子R1の抵抗成分r1(Ω)と抵抗素子R3の抵抗成分r3(Ω)との合成抵抗成分(r1//r3)(Ω)と、NMOSトランジスタTr3のゲート端子につく容量C3の容量成分c3(F)との時定数で決まる。また、出力電圧OUT2(V)の立ち上がり時間Trb(Sec)は、抵抗素子R2の抵抗成分r2(Ω)と抵抗素子R4の抵抗成分r4(Ω)との合成抵抗成分(r2//r4)(Ω)と、NMOSトランジスタTr4のゲート端子につく容量C4の容量成分c4(F)との時定数で決まる。このため、各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)、Trb(Sec)を、
Tra∝(r1//r3)×c3 ……式(10a)
Trb∝(r2//r4)×c4 ……式(10b)
のように表すことができる。
一方、差動出力信号の出力電圧OUT1(V)の立ち下がり時間Tfa(Sec)は、抵抗素子R1の抵抗成分r1(Ω)と抵抗素子R5のr5(Ω)との合成抵抗成分(R1//R5)(Ω)と、NMOSトランジスタTr3のゲート端子につく容量C3の容量成分c3(F)との時定数で決まる。また、出力電圧OUT2(V)の立ち下がり時間Tfb(Sec)は、抵抗素子R2の抵抗成分r2(Ω)と抵抗素子R5の抵抗成分r5(Ω)との合成抵抗成分(r2//r5)と、NMOSトランジスタTr4のゲート端子につく容量C4の容量成分c4(F)との時定数で決まる。このため、各出力電圧の立ち下がり時間Tfa(Sec)、Tfb(Sec)を、
Tfa∝(r1//r5)×c3 ……式(11a)
Tfb∝(r2//r5)×c4 ……式(11b)
のように表すことができる。
つまり、各素子の抵抗成分が、下記の式(12)に示すような関係になると共に、式(13)に示すような関係になると、各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)との時間差、また立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)との時間差を減らして、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることができるようになる。
(r1//r3)=(r2//r5) ……式(12)
(r2//r4)=(r1//r5) ……式(13)
このとき、抵抗成分r1(Ω)と抵抗成分r2(Ω)との各値を略近い値にし、また抵抗成分r3(Ω)と抵抗成分r5(Ω)との各値を略近い値にし、さらに抵抗成分r4(Ω)と抵抗成分r5(Ω)との各値を略近い値にする。すると、各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)との関係は、Tra≒Tfbとなる。よって、各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)との時間差を減らすことができる。また、各出力電圧の立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)との関係は、Trb≒Tfaとなる。よって、各出力電圧の立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)との時間差を減らすことができる。
さらには、抵抗成分r1(Ω)と抵抗成分r2(Ω)との各値を同じ値にし、また抵抗成分r3(Ω)と抵抗成分r5(Ω)との各値を同じ値にし、さらに抵抗成分r4(Ω)と抵抗成分r5(Ω)との各値を同じ値にする。すると、各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)との関係は、Tra=Tfbとなる。よって、各出力電圧の立ち上がり時間Tra(Sec)と立ち下がり時間Tfb(Sec)とを精度良く一致させることができる。また、各出力電圧の立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)との関係は、Trb=Tfaとなる。よって、各出力電圧の立ち上がり時間Trb(Sec)と立ち下がり時間Tfa(Sec)とを精度良く一致させることができる。
また、第1実施形態に係るECL回路10においては、オン抵抗RTr5、RTr6として抵抗成分rTr5(Ω)、rTr6(Ω)を有するPMOSトランジスタTr5、Tr6がPMOSトランジスタである。また、抵抗成分rI1を有する電流源I1にあっては、NMOSトランジスタである。このように、これらのトランジスタは同一の種類のトランジスタではないため、これらのトランジスタに製造時の固有のばらつきがある場合には、ばらつき方が同じにならないことがある。
これに対して、本実施形態に係るECL回路20においては、抵抗素子R3〜R5は全て同じ抵抗である。このため、各抵抗素子に製造時の固有のばらつきがあっても、ばらつき方は、どの抵抗素子においても比較的同じなる。このため、本実施形態に係るECL回路20は、第1実施形態に係るECL回路10よりも、回路を構成する素子の製造時のばらつきによる各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とのずれの影響を受けにくいという特徴も有している。
このように、調整用抵抗素子として機能する抵抗素子R3、R4とを新たに接続することによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分に、抵抗素子R3、R4の抵抗成分r3(Ω)、r4(Ω)を加えている。また、電流供給素子として電流源I1ではなく、抵抗素子R5を接続することによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち下がり時間を決定するための抵抗成分を、抵抗素子R5の抵抗成分r5(Ω)に変更している。そして、上記の式(12)、式(13)で示したような各素子の抵抗成分の関係によって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが同じになるように調整する。このように、ECL回路20においては、調整用抵抗素子として機能する抵抗素子R3、R4で差動出力信号の立ち上がり時間を調整し、電流供給素子として機能する抵抗素子R5で差動出力信号の立ち下がり時間を調整することができるようにする。また、調整のために用いる素子が全て抵抗素子(抵抗素子R3〜R5)であるため、差動出力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間とを一致させやすい。
(第3実施形態に係るCML回路30の回路構成・動作)
続いて、図3を参照して、本発明の第3実施形態に係るCML回路30の回路構成・動作を説明する。
図3に示す(出力バッファ回路である)CML回路30は、第2実施形態に係るECL回路20を構成する素子のうち、NMOSトランジスタTr3、Tr4だけを有していない回路構成である。つまり、CML回路30は、出力段としてソースフォロアを有していない回路構成である。CML回路30は、NMOSトランジスタTr3、Tr4を有していないが、回路動作にあっては、第2実施形態に係るECL回路20と同じである。このため、上記で説明した要領で、各出力電圧の立ち上がり時間および立ち下がり時間との時間差を減らして、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることができる。このように、出力バッファ回路は、上記の各実施形態で説明したようなECL回路に限定されることなく、CML回路であっても良い。
(各実施形態に係るECL回路およびCML回路のまとめ)
各実施形態に係るECL回路およびCML回路においては、調整用トランジスタや調整用抵抗素子として機能する素子を新たに接続することによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分に、それらの素子の抵抗成分を加えている。また、電流供給素子として機能する素子に電流源だけでなく、抵抗素子を接続することによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち下がり時間を決定するための抵抗成分を、抵抗素子に変更することもできる。そして、上記で説明したような各素子の抵抗成分の関係によって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが同じになるように調整する。
差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間との時間差を減らし、さらには、立ち上がり時間と立ち下がり時間とを精度良く一致させることのできる出力バッファ回路として、高速データ通信用等の様々な電子機器に利用することができる。
10,20……ECL回路(バッファ回路)
30……CML回路(バッファ回路)
R1、R2……抵抗素子
Tr1〜Tr4……NMOSトランジスタ
C3、C4……NMOSトランジスタTr3、Tr4のゲート端子につく容量素子
R3、R4……抵抗素子(調整用抵抗素子)
Tr5、Tr6……PMOSトランジスタ(調整用トランジスタ)
I1……電流源(電流供給素子)
R5……抵抗素子(電流供給素子)
RA、RB……外付け抵抗
本発明によるバッファ回路は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明のある態様による出力バッファ回路は、差動対を構成する第1および第2のトランジスタと、前記第1および第2のトランジスタに共通接続される第1の抵抗成分と、前記第1および第2のトランジスタの負荷として、前記第1および第2のトランジスタに対して夫々直列に接続された第1および第2の抵抗素子と、前記第1の抵抗素子に対して並列に接続され、かつ、前記第1のトランジスタのゲート端子の入力電圧により制御される第2の抵抗成分と、前記第2の抵抗素子に対して並列に接続され、かつ、前記第2のトランジスタのゲート端子の入力電圧により制御される第3の抵抗成分と、を備え、前記第1の抵抗成分は、前記第1および第2のトランジスタに電流を供給する電流供給素子である抵抗素子を備え、前記第2の抵抗成分は、ゲート端子が前記第1のトランジスタのゲート端子に接続された第1の調整用トランジスタと、前記第1の調整用トランジスタと直列に接続された第1の調整用抵抗素子とを備え、前記第3の抵抗成分は、ゲート端子が前記第2のトランジスタのゲート端子に接続された第2の調整用トランジスタと、前記第2の調整用トランジスタと直列に接続された第2の調整用抵抗素子とを備え、前記電流供給素子である抵抗素子、前記第1の調整用抵抗素子、及び、前記第2の調整用抵抗素子で、差動出力信号の立ち上がり時間と立下り時間とを調整することを特徴とする。
そこで、第2の抵抗成分と第3の抵抗成分とを接続することによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分に、第2の抵抗成分と第3の抵抗成分とを加えている。そして、これらの各素子の抵抗成分の関係によって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが同じになるように調整することが可能となる。
また、第1の調整用抵抗素子が、第1の調整用トランジスタと直列に接続され、かつ第1の調整用トランジスタと共に第1の抵抗素子に対して並列に接続される。同様に、第2の調整用抵抗素子が、第2の調整用トランジスタと直列に接続され、かつ第2の調整用トランジスタと共に第2の抵抗素子に対して並列に接続される。
これによって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間を決定するための抵抗成分に、第1の調整用抵抗素子の抵抗成分と第2の調整用抵抗素子の抵抗成分とを加えている。そして、これらの各素子の抵抗成分によって、差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが同じになるように調整することが可能となる。
また、電流供給素子を電流源とした場合には、例えば、第1の調整用トランジスタおよび第2の調整用トランジスタがPMOSトランジスタであり、電流源I1がNMOSトランジスタであることがある。すると、これらのトランジスタは同一のトランジスタではないため、これらのトランジスタに製造時の固有のばらつきがある場合には、ばらつき方が同じにならないことがある。
しかしながら、電流供給素子を、第1の調整用抵抗素子および第2の調整用抵抗素子と同じ抵抗素子とすることで、各抵抗間のばらつき方は比較的同じにすることができる。これにより、回路を構成する素子の製造時のばらつきによる差動出力信号の各出力電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とのずれの影響を少なくすることが可能となる。

Claims (10)

  1. 差動対を構成する第1および第2のトランジスタと、
    前記第1および第2のトランジスタに共通接続される第1の抵抗成分と、
    前記第1および第2のトランジスタの負荷として、前記第1および第2のトランジスタに対して夫々直列に接続された第1および第2の抵抗素子と、
    前記第1の抵抗素子に対して並列に接続され、かつ、前記第1のトランジスタのゲート端子の入力電圧により制御される第2の抵抗成分と、
    前記第2の抵抗素子に対して並列に接続され、かつ、前記第2のトランジスタのゲート端子の入力電圧により制御される第3の抵抗成分と、
    を備えることを特徴とする出力バッファ回路。
  2. 前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整され、
    かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第3の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整されたことを特徴とする請求項1に記載の出力バッファ回路。
  3. 前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しく、
    かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第3の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しいことを特徴とする請求項1に記載の出力バッファ回路。
  4. 前記第1の抵抗成分は、前記第1および第2のトランジスタに電流を供給する電流供給素子を備え、
    前記第2の抵抗成分は、ゲート端子が前記第1のトランジスタのゲート端子に接続された第1の調整用トランジスタを備え、
    前記第3の抵抗成分は、ゲート端子が前記第2のトランジスタのゲート端子に接続された第2の調整用トランジスタを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の出力バッファ回路。
  5. 前記第2の抵抗成分は、前記第1の調整用トランジスタと直列に接続された第1の調整用抵抗素子を備え、
    前記第3の抵抗成分は、前記第2の調整用トランジスタと直列に接続された第2の調整用抵抗素子を備えることを特徴とする請求項4に記載の出力バッファ回路。
  6. 前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整され、
    かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分との差分が少なくなるように調整されたことを特徴とする請求項5に記載の出力バッファ回路。
  7. 前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しく、
    かつ、前記第2の抵抗素子の抵抗成分と前記第2の調整用抵抗素子の抵抗成分との合成抵抗成分と、前記第1の抵抗素子の抵抗成分と前記第1の抵抗成分との合成抵抗成分と、が等しいまたは略等しいことを特徴とする請求項5に記載の出力バッファ回路。
  8. 前記電流供給素子は、定電流源であることを特徴とする請求項4に記載の出力バッファ回路。
  9. 前記電流供給素子は、抵抗素子であることを特徴とする請求項4に記載の出力バッファ回路。
  10. 出力段としてソースフォロアを備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の出力バッファ回路。
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