JPWO2013027389A1 - シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート - Google Patents

シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013027389A1
JPWO2013027389A1 JP2013529872A JP2013529872A JPWO2013027389A1 JP WO2013027389 A1 JPWO2013027389 A1 JP WO2013027389A1 JP 2013529872 A JP2013529872 A JP 2013529872A JP 2013529872 A JP2013529872 A JP 2013529872A JP WO2013027389 A1 JPWO2013027389 A1 JP WO2013027389A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
epoxy resin
resin composition
organic
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2013529872A
Other languages
English (en)
Inventor
祐五 山本
祐五 山本
高木 正利
正利 高木
鈴木 健司
健司 鈴木
節子 大池
節子 大池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2013529872A priority Critical patent/JPWO2013027389A1/ja
Publication of JPWO2013027389A1 publication Critical patent/JPWO2013027389A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • H05B33/04Sealing arrangements, e.g. against humidity
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K59/873Encapsulations
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/02Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group
    • C08L2205/025Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group containing two or more polymers of the same hierarchy C08L, and differing only in parameters such as density, comonomer content, molecular weight, structure
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins

Abstract

熱圧着時に、シート用樹脂組成物と素子との界面に、空気が入り込み難く、硬化後の透明性、光学素子等との密着性に優れたシート用樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明では、(A)重量平均分子量が2000〜1?105であるエポキシ樹脂と、(B)硬化促進剤と、を含み、50℃における貯蔵弾性率G’(50)と80℃における貯蔵弾性率G’(80)がG’(50)/G’(80)<11の関係を満たし、かつG’(80)が2500〜5?105Paである、シート状エポキシ樹脂組成物とする。

Description

本発明は、シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート等に関する。特に有機ELディスプレイ等の光学デバイスに好適なシート状エポキシ樹脂組成物および封止用シートに関する。
光学機器の中でも、有機EL素子は、低消費電力、高視野角、偏光特性の一様性に優れることから、照明装置や次世代ディスプレイへの応用が期待されている。しかし、有機EL素子は、大気中の水分や酸素によって劣化しやすいという問題がある。そのため、有機EL素子はシール部材で封止されて使用されるが、より透湿度の低いシール部材を作製するための封止材料が切望されている。
光学素子または電子部品の封止材料として、フルオレン骨格を含むエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤およびカップリング剤等を含む組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。フルオレン骨格を含むエポキシ樹脂の組成物の硬化物は耐湿性が高く、有機EL素子の劣化を効果的に抑制することができる。しかし、素子の封止の際には、当該組成物を加熱溶融し、さらに射出成形する必要がある。そのため、封止工程が煩雑であるとの問題があった。
一方、低分子量エポキシ樹脂、高分子量エポキシ樹脂、潜在性イミダゾール化合物およびシランカップリング剤を含む組成物から得られる封止用シートも提案されている(例えば、特許文献2および3参照)。これらの封止用シートでは、エポキシ樹脂組成物を素子に熱圧着して転写し、エポキシ樹脂を加熱硬化させるだけで素子を封止(面封止)することができる。
特開2005−41925号公報 特開2006−179318号公報 特開2007−112956号公報
しかしながら、特許文献2及び3等に記載の従来の封止用シートは、封止用シートの温度が上昇すると非常に軟らかくなる。そのため、素子と封止用シートを貼り合わせる際、空気をかみこみやすく、入り込んだ空気が気泡となる場合があった。また、封止用シートが軟らかいため、真空ラミネーターなどの真空プロセスで貼り合わせた場合には、貼り合せ時に入り込んだ空気が凝集しやすかった。素子と封止用シートとの間に気泡が存在すると、その部分の透明性が低下し、光学素子からの光取り出し効率が低下する。また、素子と封止用シートとの界面に、大きな気泡が存在すると、素子と封止用シートとの密着性が低下し、素子と封止用シートの界面で剥離し、素子が劣化する(ダークスポットの発生)。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、熱圧着時に空気がシートの特に中央部分に入り込みにくく、硬化物の透明性が高く、さらに光学素子等との密着性に優れたシート状樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、シート状エポキシ樹脂組成物の50℃における貯蔵弾性率と80℃における貯蔵弾性率とが、所定の関係を満たすことで、シート状エポキシ樹脂組成物の熱圧着時に、シート状エポキシ樹脂組成物と素子等との間に空気が入り込むことを防止できることを見出した。またさらにシート状エポキシ樹脂組成物の80℃における貯蔵弾性率を特定の範囲とすることで、シート状エポキシ樹脂組成物内に気泡が生じたとしても、気泡の凝集を抑制でき、シート及び素子の界面における透明性の低下や、界面剥離を抑制可能であることを見出した。
[1](A)重量平均分子量が2×10〜1×105であるエポキシ樹脂と、(B)硬化促進剤と、を含み、50℃における貯蔵弾性率G’(50)と80℃における貯蔵弾性率G’(80)がG’(50)/G’(80)<11の関係を満たし、かつG’(80)が2500〜5×10Paである、シート状エポキシ樹脂組成物。
[2]前記(B)硬化促進剤は、融点が50℃以下である、[1]に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
[3](C)重量平均分子量が100〜1200のエポキシ樹脂をさらに含む、[1]または[2]に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
[4]前記(A)成分と前記(C)成分との合計100質量部に対する、前記(B)成分の量が0.1〜10質量部である、[3]に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
[5]前記(C)成分のエポキシ当量が80〜300g/eqである、[3]または[4]に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
[6](D)エポキシ基またはエポキシ基と反応可能な官能基を有するシランカップリング剤をさらに含み、前記(B)成分、(C)成分、及び(D)成分の合計100質量部に対して、前記(A)成分を100〜2000質量部含有する、[3]〜[5]のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
[7]前記(A)成分の重量平均分子量が、3×10〜8×10である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
[8]前記(A)成分のエポキシ樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を含むオリゴマーである、[1]〜[7]のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
Figure 2013027389
〔一般式(1)において、
Xは、単結合、メチレン基、イソプロピリデン基、−S−または−SO−を表わし、
は、それぞれ独立して炭素数が1〜5のアルキル基を表わし、
nは、2以上の繰り返し数を表わし、
Pは、0〜4の整数を表わす。〕
[9]前記(A)成分のエポキシ樹脂のオリゴマーは、一分子中に、前記一般式(1)におけるXがメチレン基であるビスフェノールF型の繰り返し構造単位、及び前記一般式(1)におけるXがイソプロピリデン基であるビスフェノールA型の繰り返し構造単位を含み、前記オリゴマー一分子中に含まれる前記ビスフェノールA型の繰り返し構造単位の個数(A)及び前記ビスフェノールF型の繰り返し構造単位の個数(F)の総数に対する、前記オリゴマー一分子中に含まれるビスフェールF型の繰り返し構造単位の個数(F)が、50%以上である、[8]に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
[10]前記[1]〜[9]のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法であって、基材上に、前記(A)成分及び前記(B)成分を含有する組成物を塗布する工程と、前記組成物を乾燥させる工程とを有する、シート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
[11]前記[1]〜[9]のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層を含む、封止用シート。
[12]前記シート状エポキシ樹脂組成物からなる層の少なくとも一方の面に、保護フィルムを有する、[11]に記載の封止用シート。
[13]前記[11]または[12]に記載の封止用シートを含む、有機EL素子面封止材。
[14]含水分量が0.1質量%以下である、前記[11]〜[13]のいずれか一項に記載の封止用シート。
[15]表示基板と、前記表示基板と対になる対向基板と、前記表示基板上に配置された有機EL素子と、前記表示基板と前記対向基板との間に介在し、前記有機EL素子を封止するシール部材と、を含む有機ELパネルであって、前記シール部材は、前記[1]〜[9]のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物である、有機ELパネル。
[16]前記[1]〜[9]のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物を、有機EL素子に熱圧着する工程と、前記熱圧着した前記シート状エポキシ樹脂組成物を硬化させる工程と、を含む、有機ELパネルの製造方法。
[17]前記シート状エポキシ樹脂組成物を、50〜110℃に加熱した前記有機EL素子に熱圧着することを特徴とする、[16]に記載の有機ELパネルの製造方法。
[18]前記[15]に記載の有機ELパネルを具備する有機ELディスプレイ。
[19]前記[15]に記載の有機ELパネルを具備する有機EL照明。
本発明によれば、素子等とシート状エポキシ樹脂組成物との熱圧着時に、これらの界面に空気が入り込み難い。また空気が多少入りこんだり、内部に気泡が発生したとしても、これらが凝集し難い。
本発明の封止用シートの一例を示す断面図である。 本発明の有機ELパネルの一例を示す断面図である。 本発明の実施例及び比較例のシート状エポキシ樹脂組成物の、50℃における貯蔵弾性率G’(50)及び80℃における貯蔵弾性率G’(80)の比G’(50)/G’(80)と、G’(80)との関係を示すグラフである。
1.シート状エポキシ樹脂組成物
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物には、(A)高分子量のエポキシ樹脂と、(B)硬化促進剤とが少なくとも含まれる。シート状エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、(C)低分子量のエポキシ樹脂、(D)エポキシ基またはエポキシ基と反応可能な官能基を有するシランカップリング剤、(E)溶剤、及びその他の成分が含まれる。また本発明のシート状エポキシ樹脂組成物は熱硬化性であることが好ましい。熱硬化性組成物の硬化促進剤は、光硬化性組成物の硬化促進剤と比較して、硬化時に分解しにくい。また、熱硬化性の硬化促進剤の分解物は、光学素子を劣化させ難く、組成物の硬化物の透明性も損ない難い。
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物は、50℃における貯蔵弾性率G’(50)と80℃における貯蔵弾性率G’(80)がG’(50)/G’(80)<11の関係を満たす。シート状エポキシ樹脂組成物はさらに、G’(50)/G’(80)<8を満たすことが好ましく、G’(50)/G’(80)<5を満たすことが好ましい。
通常、シート状エポキシ樹脂組成物の熱圧着は下記の手順で行われる。1)50〜100℃に加温した被熱圧着材に、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着する。そして、2)これらを80℃〜100℃で一定時間保持し、シート状エポキシ樹脂組成物を完全に硬化させる。
上記方法では、1)熱圧着時に、シート状エポキシ樹脂組成物を、端部側から順に被熱圧着材と接触させる。そのため、シート状エポキシ樹脂組成物の温度が徐々に上昇する。一般的に、熱圧着初期のシート状エポキシ樹脂組成物の温度は50℃程度であり、熱圧着終了時のシート状エポキシ樹脂組成物の温度は80℃程度である。1)熱圧着中に、シート状エポキシ樹脂組成物の貯蔵弾性率が大きく低下すると、シート状エポキシ樹脂組成物が過度に軟らかくなる。そして、被熱圧着材とシート状エポキシ樹脂組成物との間に空気が入り込みやすくなる。
これに対し、本発明では、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着する間、すなわち熱圧着開始(50℃)から熱圧着終了(80℃)まで、シート状エポキシ樹脂組成物の貯蔵弾性率が変化し難い。そのため、シート状エポキシ樹脂組成物と被熱圧着材との界面に空気が入り込み難く、シート状エポキシ樹脂組成物と被熱圧着材との界面に気泡が生じ難い。
G’(50)/G’(80)の値を小さくする方法の例には、シート状エポキシ樹脂組成物の全成分に対する、(A)高分子量のエポキシ樹脂の含有比率(質量%)を高める方法や、高粘度のエポキシ樹脂の含有比率を高める方法等がある。(A)高分子量のエポキシ樹脂は、低分子量の樹脂成分と比べて貯蔵弾性率の温度依存性が少ない。したがって、エポキシ樹脂組成物の全成分に対する(A)高分子量のエポキシ樹脂の含有比率が高まると、G’(50)/G’(80)の値が小さくなる。
ここで、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の80℃における貯蔵弾性率G’(80)は2500〜5×10Paであり、好ましくは5×10〜2×10Paである。シート状エポキシ樹脂組成物中に、低分子量成分や溶剤が含まれると、熱圧着時の加温によって、低分子量成分や溶剤が揮発し、シート状エポキシ樹脂組成物内に気泡が生じることもある。しかし、本発明では、比較的高温(80℃)における貯蔵弾性率G’(80)が2500Pa以上;つまり比較的高いため、生じた気泡が組成物内を移動し難く、気泡が凝集し難い。その結果、シート状エポキシ樹脂組成物と被熱圧着材との間で透明性が低下し難い。またシート状エポキシ樹脂組成物と被熱圧着材との界面の密着性も良好になる。またその一方で、80℃における貯蔵弾性率G’(80)が5×10Pa以下であるため、熱圧着時にシート状樹脂組成物が十分に軟化し、シート状樹脂組成物と被熱圧着材とが十分に密着する。
80℃における貯蔵弾性率G’(80)を高める方法の例には、シート状エポキシ樹脂組成物の全成分に対する、エポキシ当量が小さい樹脂の含有比率(質量%)を高める方法がある。エポキシ当量が小さい樹脂の含有比率が高まると、シート状エポキシ樹脂組成物内の架橋密度が高まり、80℃における貯蔵弾性率が高まる。
貯蔵弾性率G’(50)及びG’(80)は、膜厚250〜300μmのシート状エポキシ樹脂組成物について、レオメーターで、測定周波数:1Hz、昇温速度:4℃/分、測定温度範囲:40〜150℃で測定した値である。レオメーターの例には、Haake社製レオメーター(RS150型)等がある。
(A)高分子量のエポキシ樹脂
本発明でいう(A)高分子量のエポキシ樹脂とは、重量平均分子量が2×10〜1×10であるエポキシ樹脂であり、重量平均分子量は好ましくは3×10〜8×10、さらに好ましくは4×10〜6×10である。上記重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により下記条件で測定する。
装置:SHODEX製、GPC−101
展開溶媒:テトラヒドロフラン
標準ポリスチレン:VARIAN製PS−1(分子量580〜7,500,000)、VARIAN製PS−2(分子量580〜377,400)
一般的に、重量平均分子量が上記範囲であるエポキシ樹脂は粘度が高い。そのため、シート状エポキシ樹脂組成物に(A)高分子量のエポキシ樹脂が含まれると、シートの形状安定性が高まる。また(A)高分子量のエポキシ樹脂は、貯蔵弾性率の温度依存性が比較的低い。したがって、シート状エポキシ樹脂組成物に(A)高分子量のエポキシ樹脂が所定量以上含まれると、前述のG’(50)/G’(80)が、所望の範囲となる。
(A)高分子量のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、シート状エポキシ樹脂組成物の架橋密度等を考慮すると、500〜1×10g/eqであることが好ましく、600〜9000g/eqであることがより好ましい。
(A)高分子量のエポキシ樹脂は、シートの透湿度が低くなるとの観点から、主鎖にビスフェノール骨格を含む樹脂であることが好ましい。特に、ビスフェノールとエピクロロヒドリンとをモノマー成分として含む樹脂であることが好ましく、そのオリゴマーであることがさらに好ましい。
(A)高分子量のエポキシ樹脂を構成するモノマー成分の全てが、ビスフェノール及びエピクロロヒドリンであってもよいが;エポキシ樹脂を構成するモノマー成分の一部が、ビスフェノールまたはエピクロロヒドリン以外の成分(コモノマー成分)であってもよい。前記コモノマー成分の例には、2価以上の多価アルコール(例えば、2価のフェノールやグリコールなど)が含まれる。モノマー成分の一部がビスフェノールまたはエピクロロヒドリン以外の成分(コモノマー成分)であると、分子量が所望の範囲となりやすい。
(A)高分子量のエポキシ樹脂の好ましい例には、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有する樹脂が含まれる。
Figure 2013027389
一般式(1)において、Xは、単結合、メチレン基、イソプロピリデン基、−S−または−SO−を表す。一般式(1)において、Xがメチレン基である構造単位はビスフェノールF型の構造単位であり;Xがイソプロピリデン基である構造単位はビスフェノールA型の構造単位である。nは、一般式(1)で表される構造単位の繰り返し数であり、2以上の整数である。
一般式(1)において、Pは置換基Rの置換数であり、0〜4の整数である。耐熱性や低透湿性の観点から、Pは0であることが好ましい。Rは、それぞれ独立して、炭素数が1〜5のアルキル基であり、メチル基であることが好ましい。
(A)高分子量エポキシ樹脂であるオリゴマーには、上記一般式(1)におけるXがメチレン基である「ビスフェノールF型の繰り返し構造単位」、及び上記一般式(1)におけるXがイソプロピリデン基である「ビスフェノールA型の繰り返し構造単位」の両方が含まれることが好ましい。オリゴマーに、ビスフェノールA型の繰り返し構造単位が含まれると、シート状エポキシ樹脂組成物の粘度が高まる。一方、オリゴマーにビスフェノールF型の繰り返し構造単位が含まれると、オリゴマーの立体障害が小さくなる。そのため、複数のフェニレン基が配向し易くなり、シート状エポキシ樹脂組成物の硬化物の透湿度が低くなる。
上記オリゴマー一分子中に含まれる「ビスフェノールA型の繰り返し構造単位」の個数(A)及び「ビスフェノールF型の繰り返し構造単位」の個数(F)の総数に対する、一分子中に含まれる「ビスフェールF型の繰り返し構造単位」の個数(F)の割合;{(F/(A+F))×100}は、50%以上であることが好ましく、より好ましくは55%以上である。「ビスフェノールF型の繰り返し構造単位」が多く含まれると、シート状エポキシ樹脂組成物の硬化物の透湿度が十分に低くなる。
(A)高分子量のエポキシ樹脂の含有量は、後述の(B)硬化促進剤、(C)低分子量のエポキシ樹脂、及び(D)シランカップリング剤の合計100質量部に対して100〜2000質量部であることが好ましく、より好ましくは210〜2000質量部であり、さらに好ましくは250〜1200質量部である。(A)高分子量のエポキシ樹脂の含有比率が上記範囲であると、前述のG’(50)/G’(80)が所望の範囲となる。また、(A)高分子量のエポキシ樹脂の含有比率が高すぎると、被熱圧着材に熱圧着する際の組成物の流動性が低くなる。そのため、被熱圧着材とシート状エポキシ樹脂組成物との間に隙間が生じ易い。一方で、(A)高分子量のエポキシ樹脂の含有比率が低すぎると、シート状エポキシ樹脂組成物の形状保持性が低くなり、硬化物の耐湿性も低くなる。
シート状エポキシ樹脂組成物に、後述の(C)低分子量のエポキシ樹脂が含まれる場合、(A)高分子量のエポキシ樹脂の含有量は、(C)低分子量のエポキシ樹脂100質量部に対して、100〜1500質量部であることが好ましく、より好ましくは120〜1200質量部である。(A)高分子量のエポキシ樹脂の上記含有比率が1500質量部以下であると、シート状エポキシ樹脂組成物を被熱圧着材に熱圧着する際の組成物の流動性が高まりやすい。一方、(A)高分子量のエポキシ樹脂の上記含有比率が100質量部以上であると、シート状エポキシ樹脂組成物の形状安定性が高まりやすい。またさらに、硬化物の透湿度も十分に低くなる。
(B)硬化促進剤
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物に含まれる硬化促進剤は、エポキシ樹脂の硬化を開始させるとともに、硬化を促進させる機能を有する。硬化促進剤の例には、イミダゾール化合物やアミン化合物が含まれる。イミダゾール化合物の例には、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどが含まれ;アミン化合物の例には、トリスジメチルアミノメチルフェノールなどが含まれる。(B)硬化促進剤はルイス塩基化合物であってもよい。硬化促進剤は、熱硬化性の硬化促進剤であることが好ましい。熱硬化性の硬化促進剤は、光学素子などを劣化させ難い。さらに、組成物の硬化物の透明性を損なう恐れがある分解物を硬化時に発生しにくい。
(B)硬化促進剤は、融点が50℃以下であることが好ましい。(B)硬化促進剤が熱圧着時に固体状であると、シート状エポキシ樹脂組成物内で十分に分散されず、硬化ムラが生じやすい。そして、シート状エポキシ樹脂組成物の硬化物に接着ムラが生じたり、透明性が低下する場合がある。また、シート状エポキシ樹脂組成物の熱圧着時に(B)硬化促進剤が固体状であると、固体状の(B)硬化促進剤が核となって気泡が凝集しやすくなる。一方、(B)硬化促進剤が液状であれば、シート状エポキシ樹脂組成物の硬化物の透明性が低下し難い。また、(B)硬化促進剤が液状であると、シート状エポキシ樹脂組成物内で分散されやすく、硬化性が高まる。
(B)硬化促進剤の融点は、50℃以下であることがより好ましく、さらに好ましくは45℃以下である。融点が50℃以下である(B)硬化促進剤の例には、1,2−ジメチルイミダゾール、トリスジメチルアミノメチルフェノール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等がある。
(B)硬化促進剤の分子量は、80〜800であることが好ましく、100〜500であることがより好ましく、120〜250であることがさらに好ましい。(B)硬化促進剤の分子量が80未満であると、揮発性が高くなり、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着する間に、シート状エポキシ樹脂組成物内で気泡が生じる可能性がある。一方、分子量が800超であると、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着する際のシート状エポキシ樹脂組成物の流動性を低下させる可能性があり、さらにシート状エポキシ樹脂組成物内での硬化促進剤の拡散性が低下し、十分な硬化性が得られ難くなったりする。
(B)硬化促進剤の含有量は、(A)高分子量のエポキシ樹脂と後述の(C)低分子量のエポキシ樹脂との合計100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.3〜8質量部であることがより好ましく、0.5〜6質量部であることがさらに好ましい。(B)硬化促進剤の上記含有量が10質量部以下であると、シート状エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性が高まる。また、(B)硬化促進剤の上記含有量が0.3質量部以上であると、シート状エポキシ樹脂組成物の硬化性が高まる。
(C)低分子量のエポキシ樹脂
シート状エポキシ樹脂組成物には、(C)低分子量のエポキシ樹脂が含まれることが好ましい。(C)低分子量のエポキシ樹脂とは、重量平均分子量が100〜1200であるエポキシ樹脂であり、重量平均分子量は好ましくは200〜1100である。重量平均分子量は、前述と同様に測定する。重量平均分子量が上記範囲である(C)と、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着する際の、シート状エポキシ樹脂組成物の流動性が十分に高まり、被熱圧着材に対するシート状エポキシ樹脂組成物の密着性が十分に高まる。
(C)低分子量のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、80〜300g/eqであることが好ましく、100〜200g/eqであることがより好ましい。エポキシ当量が上記範囲内である(C)低分子量のエポキシ樹脂が含まれると、シート状エポキシ樹脂組成物中の水素結合量が多くなり、80℃における貯蔵弾性率G’(80)が、所望の範囲となる。
(C)低分子量のエポキシ樹脂は、フェノール型のエポキシ樹脂であることが好ましく、2価以上のフェノール型エポキシ化合物、またはフェノール誘導体とエピクロロヒドリンとをモノマー成分として含むオリゴマーであることがより好ましい。
2価以上のフェノール型エポキシ化合物の例には、ビスフェノール型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物などが含まれる。ビスフェノール型エポキシ化合物の例には、一般式(2)で表される化合物が含まれる。下記一般式(2)におけるX、Rおよびpは、一般式(1)におけるX、RおよびPと同様でありうる。
Figure 2013027389
フェノール誘導体とエピクロロヒドリンとをモノマー成分として含むオリゴマーのフェノール誘導体の例には、ビスフェノール、水素化ビスフェノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が含まれる。
(C)低分子量のエポキシ樹脂の好ましい例には、ビスフェノール型エポキシ化合物、またはビスフェノールとエピクロロヒドリンとをモノマー成分とするオリゴマーが含まれる。(C)低分子量のエポキシ樹脂は、前記一般式(1)における繰り返し数nが2〜4であるオリゴマーであることがより好ましい。このようなオリゴマーは(A)高分子量のエポキシ樹脂との親和性が高い。
なお、(C)低分子量のエポキシ樹脂に含まれる繰り返し構造単位は、(A)高分子量のエポキシ樹脂に含まれる繰り返し構造単位と同じであってもよく、異なってもよい。
(C)低分子量のエポキシ樹脂の含有量は、(A)高分子量のエポキシ樹脂、(B)硬化促進剤、及び(D)シランカップリング剤の合計100質量部に対して1〜100質量部であり、好ましくは5〜50質量部である。(C)低分子量のエポキシ樹脂の含有比率が上記範囲であると、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着する間の組成物の流動性が十分に高まる。さらに、シート状エポキシ樹脂組成物が十分に硬化する。
(D)エポキシ基またはエポキシ基と反応可能な官能基を有するシランカップリング剤
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物には、1)エポキシ基を有するシランカップリング剤、または2)エポキシ基と反応可能な官能基を有するシランカップリング剤が含まれてもよい。エポキシ基と反応するとは、エポキシ基と付加反応すること等をいう。例えば、有機EL素子封止用のシート状エポキシ樹脂組成物にシランカップリング剤が含まれると、シート状エポキシ樹脂組成物と有機EL素子の基板との密着性が高まる。
また、エポキシ基を有する、またはエポキシ基と反応可能な官能基を有するシランカップリング剤は、シート状エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂と反応する。そのため、シート状エポキシ組成物の硬化物中に低分子量成分が残り難い、という観点からも好ましい。
1)エポキシ基を有するシランカップリング剤は、グリシジル基等のエポキシ基を含むシランカップリング剤であり、その例には、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが含まれる。
2)エポキシ基と反応可能な官能基には、1級アミノ基、2級アミノ基等のアミノ基;カルボキシル基等が含まれるほか、エポキシ基と反応可能な官能基に変換される基(例えば、メタクリロイル基、イソシアネート基など)も含まれる。このようなエポキシ基と反応可能な官能基を有するシランカップリング剤の例には、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン又は3−(4−メチルピペラジノ)プロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリル安息香酸、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、およびγ-イソシアナトプロピルトリエトキシシランなどが含まれる。
なお、シート状エポキシ樹脂組成物には、上記シランカップリング剤と併せて、その他のシランカップリング剤が含まれてもよい。その他のシランカップリング剤の例には、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどが含まれる。これらのシランカップリング剤は、1種のみ含まれてもよく、2種以上が含まれてもよい。
シランカップリング剤の分子量は、80〜800であることが好ましい。シランカップリング剤の分子量が800を超えると、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着する際の流動性が十分でなく、密着性が低下することがある。
シランカップリング剤の含有量は、シート状エポキシ樹脂組成物100質量部に対して、0.05〜30質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましく、0.3〜10質量部であることがさらに好ましい。
(E)溶剤
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物には、前述の(A)〜(D)成分を均一に混合するための溶剤が含まれてもよい。溶剤は、特に高分子量のエポキシ樹脂を均一に分散または溶解させる機能を有する。溶剤は、各種有機溶剤でありうる。その例には、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;エーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ−ルモノアルキルエーテル、エチレングリコ−ルジアルキルエーテル、プロピレングリコールまたはジアルキルエーテル等のエーテル類;N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルフォルムアルデヒド等の非プロトン性極性溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等が含まれる。特に、高分子量のエポキシ樹脂を溶解し易い点から、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤(ケト基を有する溶剤)であることが好ましい。
(F)その他任意成分
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物は、発明の効果を大きくは損なわない範囲で、その他樹脂成分、充填剤、改質剤、安定剤などの任意成分がさらに含まれてもよい。他の樹脂成分の例には、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、セルロース樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー等がある。これらは1種のみが含まれてもよく、複数種が含まれてもよい。
充填剤の例には、ガラスビーズ、スチレン系ポリマー粒子、メタクリレート系ポリマー粒子、エチレン系ポリマー粒子、プロピレン系ポリマー粒子が含まれる。充填剤は、複数種が含まれてもよい。
改質剤の例には、重合開始助剤、老化防止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤などが含まれる。これらは、複数種を組み合わせて使用してもよい。安定剤の例には、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤が含まれる。改質剤は、複数種が含まれてもよい。
(シート状エポキシ樹脂組成物の硬化性)
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化速度は、ある程度高いほうが好ましい。被熱圧着材と接着する際の作業性を高めるためである。速やかに硬化できるとは、例えば、加熱条件下(80〜100℃)において、120分以内に硬化することをいう。
シート状エポキシ樹脂組成物が硬化したかどうかは、シート状エポキシ樹脂組成物をホットプレート上で硬化させ、ゲル化したかどうかを指触にて確認して判断できる。また、シート状エポキシ樹脂組成物が硬化したかどうかはエポキシ基の転化率からも求められる。エポキシ基の転化率は、硬化反応させる前と硬化反応させた後のシート状エポキシ樹脂組成物のIRスペクトルをそれぞれ測定し、該IRスペクトルの、エポキシ基の減少率から求めることができる。シート状エポキシ樹脂組成物の硬化性は、硬化促進剤の量を調整することによって制御できる。
(シート状エポキシ樹脂組成物の製造方法)
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない限り、任意の方法で製造される。例えば、1)(A)〜(E)成分を準備する工程と、2)(A)〜(D)成分を(E)成分に溶解させて30℃以下で混合する工程と、3)基材上に当該混合物をシート状に塗布する工程と、4)シート状に塗布された混合物を乾燥する工程によって、シート状エポキシ樹脂組成物が得られる。
2)の工程では、(A)〜(E)成分を一度に混合してもよく、(E)成分に(A)成分を溶解および混合した後、他の成分を添加して混合してもよい。混合方法の例には、これらの成分をフラスコに装入して攪拌する方法や、三本ロールで混練する方法等が含まれる。
2)の工程で得られる混合物の、25℃における粘度は0.01〜100Pa・sであることが好ましい。混合物の粘度が上記範囲であると、3)工程での混合物の塗工性が高まり、シートを容易に成形することができる。上記粘度は、E型粘度計(東機産業製 RC−500)で、25℃で測定される値である。混合物の粘度は、(E)成分の量等で調整する。
3)の工程における塗布方法は特に限定されず、例えばスクリーン印刷、ディスペンサー、各種塗布ロールを使用する方法等でありうる。また基材の種類に特に制限はなく、例えば公知の離型フィルム等でありうる。また、混合物の塗布厚みは、目的とするシート状エポキシ樹脂組成物の膜厚に応じて適宜選択され、例えば乾燥後のシート状エポキシ樹脂組成物の膜厚が、例えば1〜100μmとなるように設定する。
また4)の工程における乾燥温度および乾燥時間は、前記シート状樹脂組成物に含まれる(A)高分子量のエポキシ樹脂や(C)低分子量のエポキシ樹脂が硬化せずに、(E)溶剤が所望の量以下となるまで、乾燥除去できる温度や時間とする。乾燥温度は、例えば20〜70℃であり、乾燥時間は、例えば10分〜3時間程度である。具体的には、塗膜を、窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気下、30〜60℃で10分間程度乾燥した後、さらに2時間程度真空乾燥することが好ましい。このように、真空乾燥をさらに行うことで、比較的低い乾燥温度で、前記シートに含まれる溶剤や水分を除去できる。乾燥方法は、特に限定されず、例えば熱風乾燥、真空乾燥等がある。
2.封止用シート
本発明の封止用シートは、上述のシート状エポキシ樹脂組成物を含むシートであり、例えば基材フィルムと、該基材フィルム上に形成された、上述のシート状エポキシ樹脂組成物と、必要に応じて該シート状エポキシ樹脂組成物上に形成される保護フィルムが含まれる。
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層の含水率は、被封止材への水分の影響を抑制する点から、0.1質量%以下であることが好ましく、0.06質量%以下であることがより好ましい。特に、有機EL素子は水分により劣化しやすい。そのため、封止用シートで有機EL素子を封止する場合には、可能な限り、含水率を低減することが好ましい。封止用シートの含水率は、例えば封止用シートを真空下における加熱乾燥等で低減できる。
本発明の封止用シートの含水率は、例えば、前記シートの試料片を約0.1g計量し、カールフィッシャー水分計にて150℃に加熱し、その際に発生する水分量を測定して求めることができる(固体気化法)。
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層の厚みは、被封止材の種類にもよるが、例えば1〜100μmであり、好ましくは10〜30μmであり、さらに好ましくは20〜30μmである。
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層は、熱圧着温度において適度な流動性を有することが好ましい。例えば有機EL素子等を封止する際に、加熱により流動化したシートで、素子表面の凹凸を円滑に充填して隙間を排除するためである。熱圧着時の流動性は、溶融点で判断される。溶融点とは、前記シート状エポキシ樹脂組成物からなる層を加熱した際に流動性を発現する温度であり、好ましくは30〜100℃である。
溶融点は、ホットプレートにのせたガラス板上に、前記シート(厚み100μm)を押圧し、前記シートが溶融し始める温度である。
溶融点が30℃未満では、熱転写(熱圧着)する際または熱硬化して封止する際に、シート状エポキシ樹脂組成物からなる層の流動性が大き過ぎて垂れが生じ易くなり、硬化物の膜厚の管理が困難になる場合がある。一方、溶融点が100℃を超えると、熱転写する際の作業性が悪くなる。そのため、封止用シートと、被封止材との間に隙間が形成され易くなったり、加熱により被封止材(例えば有機EL素子)に悪影響を与えたりする。これに対し、溶融点が30〜100℃であれば、シート状エポキシ樹脂組成物からなる層と素子との間に隙間が形成されるのを抑制し、良好な密着性を得ることができる。
前記の通り封止用シートは、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層と、基材フィルムや保護フィルムを含み得る。基材フィルムや保護フィルムの例には、公知の離型フィルムが含まれ、好ましくは水分バリア性、あるいはガスバリア性を有するフィルム等であり、より好ましくはポリエチレンテレフタレートである。基材フィルムまたは保護フィルムの厚さは、フィルム材質にもよるが、有機EL素子等の被封止材への追従性を有する点などから、例えば50μm程度である。
本発明の封止用シートには、必要に応じて、ガスバリア層がさらに含まれてもよい。ガスバリア層は、外気中の水分等、有機EL素子を劣化させる水分やガスの、有機ELパネル内への透過を抑制する層でありうる。このようなガスバリア層は、有機EL素子と接する面以外であれば、どこに配置されてもよいが、好ましくは基材フィルムと本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層との間に配置される。
ガスバリア層を構成する材料は、特に制限されない。ガスバリア層を構成する材料の例にはAl、Cr、Ni、Cu、Zn、Si、Fe、Ti、Ag、Au、Co;これら金属の酸化物;これら金属の窒化物;これら金属の酸化窒化物等が含まれる。ガスバリア層は、1種の金属からなるものであってもよく、2種以上の金属からなるものであってもよい。また、ガスバリア層は樹脂からなるものであってもよい。
例えば、ボトムエミッション方式の有機EL素子の封止に用いられる封止シートのガスバリア層は、光反射率の高い層であることが好ましく、例えばAl、Cu等からなる層が好ましい。一方、トップエミッション方式の有機EL素子の封止に用いられる封止シートのガスバリア層は、光透過率の高い層であることが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)等からなる層でありうる。ガスバリア層の厚みは、100〜3000μm程度でありうる。
ガスバリア層を有する封止用シートは、基材フィルム上にガスバリア層を形成した後、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層を形成して製造することができる。ガスバリア層の形成方法は、特に制限されず、ドライプロセスとしては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の各種PVD法と、プラズマCVD等のCVD法とが含まれ、ウエットプロセスとしては、めっき法、塗布法等が含まれる。
前記シート状樹脂組成物からなる層上に、さらに保護フィルムをラミネートすることが好ましい。ラミネートは、例えばラミネーターを用いて60℃程度で行うことが好ましい。保護フィルムの厚さは、例えば20μm程度である。
図1は、封止用シートの構成の好ましい一例を示す図である。図1に示されるように、封止用シート10は、基材フィルム12と、該基材フィルム12上に形成されるシート状エポキシ樹脂組成物からなる層16と、シート状エポキシ樹脂組成物からなる層16上に配置される保護フィルム18とを有する。
このような封止用シート10は、例えば、保護フィルム18を剥がした後、露出するシート状エポキシ樹脂組成物からなる層16を、有機EL素子が配置された表示基板と接するように配置して用いることができる。
本発明の封止用シートは、含水率を一定以下に維持するため、シリカゲル等の乾燥剤とともに保管することが好ましい。
3.封止用シートの用途
本発明の封止用シートは、硬化させることによりシール部材として用いられる。シールされる対象は特に限定されないが、例えば光デバイスが好ましい。光デバイスの例には、有機ELパネルを具備する有機ELディスプレイ、有機EL照明、液晶ディスプレイ、LEDなどが含まれる。
本発明の封止用シートは、特に有機ELパネルのシール部材として用いられることが好ましい。有機ELパネルからの光取り出し性の観点から、そのシール部材には透明性が求められる。また有機発光素子は水分によって容易に劣化するため、そのシール部材には特に透湿度が低いことが求められる。本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層は、封止用シートを熱圧着する際に、空気が入り込むことが少なく、さらに気泡が凝集することも少ない。そのため、熱硬化後の透明性に優れ、さらには有機EL素子との密着性及び低透湿性にも優れる。したがって、有機ELパネルのシール部材として特に有効である。本発明のシート状エポキシ樹脂組成物は、有機ELパネルのなかでも、特にトップエミッション構造の有機ELパネルのシール部材を好適に提供することができる。
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物の透湿度は、60(g/m・24h)以下であることが好ましく、30(g/m・24h)以下であることがより好ましい。透湿度は、100μmのシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物を、JISZ0208に準じて60℃90%RH条件で測定することにより求められる。
また、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物と被封止材との接着力は、300gf/15mm以上であることが好ましい。
硬化物と被封止材との接着力は以下の方法で測定される。
アルミ箔とPETとを貼り合せたフィルム(製品名:アルペット)のアルミ箔側に、シート状エポキシ樹脂組成物(厚み約15μm)を塗工・乾燥で形成する。さらにシート状エポキシ樹脂組成物の表面を、ガラス基板(JIS R3202準拠ガラス、100mm×25mm×2mm)に、ロールラミネーター(エム・シー・ケー社製、MRK−650Y型)を用いて、速度0.3m/min、エアーシリンダー加圧圧力0.2MPa、ローラー温度90℃上下加熱の条件で熱圧着する。この積層体を、オーブンにて80℃で30分間加熱し、シート状エポキシ樹脂組成物を硬化させる。その後、積層体を幅15mmに切断し、ガラス基板とシート状エポキシ樹脂組成物との90度はく離強度を、剥離試験機(装置名:STOROGRAPH E−S、レンジ50mm/min、)にて測定する。本発明では、この90度はく離強度を、上記接着力とする。
また、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物のTgは、80℃以上であることが好ましい。硬化物のTgは、TMA(セイコーインスツルメンツ社製のTMA/SS6000)を用いて、昇温速度5℃/分の条件で線膨張係数を測定し、その変曲点から求める。
また、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の、樹脂組成物全成分に対する溶剤の含有量が50000質量ppm以下、好ましくは30000質量ppm以下であることが好ましい。シート状樹脂組成物中の溶剤含有量が多いと、溶剤が被封止材に影響を与える可能性がある。シート状樹脂組成物中の溶剤量は、例えばIR吸収スペクトル測定装置(日本分光社製 FT/IR−4100)を用いて測定する。溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)を含む場合を例に、溶剤量の測定方法を説明する。
予め、ガスクロマトグラフィ/質量分析法(GC−MS)にて溶剤量を定量した標準サンプル(シート状エポキシ樹脂組成物)を準備し、この標準サンプルに対してIR吸収スペクトル測定を行う。標準サンプルのIR吸収スペクトルから、エポキシ樹脂のC=C吸収ピーク(約1609cm−1)に対する、MEKのC=O吸収ピーク(約1710cm−1)の強度比を算出する。続いて、測定サンプル(シート状エポキシ樹脂組成物)に対してIR吸収スペクトル測定を行い、エポキシ樹脂のC=C吸収ピーク(約1609cm−1)に対するMEKのC=O吸収ピーク(約1710cm−1)の強度比を算出する。標準サンプルのピーク強度比に対する、測定サンプルのピーク強度比の割合を求め、測定サンプル中に含まれる溶剤量を算出する。
有機ELパネルは、有機EL素子が配置された基板(表示基板)と;表示基板と対になる対向基板と;表示基板と対向基板との間に介在し、前記有機EL素子を封止するシール部材とを有する。前述の通り、シール部材が有機EL素子と封止基板との間に形成される空間に充填されているものを、面封止型の有機ELパネルという。本発明のシート状エポキシ樹脂組成物は、特にトップエミッション構造の有機ELパネルの、面封止型のシール部材の作製に適する。
図2は、トップエミッション構造であって、面封止型の有機ELパネルを模式的に示す断面図である。図2に示されるように、有機ELパネル20は、表示基板22、有機EL素子24、および対向基板(透明基板)26がこの順に積層されており、有機EL素子24の周囲と対向基板(透明基板)26との間にシール部材28が充填されている。本発明の有機ELパネルでは、図2におけるシール部材28が、前述の本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物となる。
表示基板22および対向基板26は、通常、ガラス基板または樹脂フィルムなどであり、表示基板22と対向基板26の少なくとも一方(ここでは、対向基板26)は、透明なガラス基板または透明な樹脂フィルムである。このような透明な樹脂フィルムの例には、ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂等が含まれる。
有機EL素子24は、表示基板22側から、カソード反射電極層30(アルミニウムや銀などからなる)、有機EL層32およびアノード透明電極層34(ITOやIZOなどからなる)が積層されている。カソード反射電極層30、有機EL層32およびアノード透明電極層34は、真空蒸着及びスパッタ等により成膜されてもよい。
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物をシール部材とする有機ELパネルは、任意の方法で製造される。例えば、前記有機ELパネル20は、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物を、表示基板に熱圧着させた後;熱圧着させた前記シートを硬化させることにより製造される。
具体的には、1)有機EL素子24が配置された表示基板22、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物、および対向基板(透明基板)26の積層体を得る工程、2)得られた積層体の前記シートを熱圧着させる工程、3)熱圧着させた前記シートを硬化させる工程、を経て製造される。各工程は、公知の方法に準じて行えばよい。
1)の工程では、有機EL素子24が配置された表示基板22上に、シート状エポキシ樹脂組成物を載置(または転写)した後;前記シートが載置(または転写)された表示基板22の上に、対になる対向基板(透明基板)26を重ね合わせて積層体を得てもよい((i)の方法)。
この場合、保護フィルムを有するシート状エポキシ樹脂組成物の一方の保護フィルムを剥がして露出した前記シート状エポキシ樹脂組成物を有機EL素子上に載せた後、他方の保護フィルムを剥がして転写してもよいし;保護フィルムを有しない前記シート状エポキシ樹脂組成物を直接、有機EL素子上にロールラミネーター等により載せてもよい。
あるいは、予め対向基板26上に、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層を配置したものを用意しておき;有機EL素子24が形成された表示基板22に貼り合わせて積層体を得てもよい((ii)の方法)。この方法は、例えばシート状エポキシ樹脂組成物の基材(または基材フィルム)を剥ぎ取らずに、そのまま有機ELパネルに組み込む場合に有効である。
2)の工程では、前記シートを、真空ラミネーター装置を用いて、例えば50〜110℃で熱圧着させることにより、有機EL素子と前記シートとの熱圧着、および表示基板22と対向基板26との熱圧着を行う。この際、有機EL素子側を予め50〜110℃に加熱し、有機EL素子とシート状エポキシ樹脂組成物とを貼り合わせることが好ましい。
3)の工程では、例えば80〜100℃の硬化温度で前記シートを完全硬化させる。加熱硬化は、80〜100℃の温度で0.1〜2時間程度行うことが好ましい。なお、加熱硬化させる際の温度を100℃以下とするのは、有機EL素子にダメージを与えないためである。
以下において、実施例および比較例を参照してさらに本発明を説明する。本発明の技術的範囲は、これらによって限定して解釈されない。まず、実施例および比較例で使用した各成分を示す。なお、成分(A)の重量平均分子量は、前述の方法により測定した実測値を記す。
(A)高分子量のエポキシ樹脂
<ビスフェノールA型エポキシ樹脂>
jER1001(三菱化学社製):重量平均分子量2322、エポキシ当量500g/eq
jER1010(三菱化学社製):重量平均分子量38312、エポキシ当量5000g/eq
<ビスフェノールF型エポキシ樹脂>
jER4004(三菱化学社製):重量平均分子量5872、エポキシ当量880g/eq
jER4005(三菱化学社製):重量平均分子量7582、エポキシ当量1070g/eq
jER4010(三菱化学社製):重量平均分子量39102、エポキシ当量4400g/eq
<ビスフェノールA/ビスフェノールF型エポキシ樹脂>
jER4275(三菱化学社製):重量平均分子量58287、エポキシ当量9200g/eq、(一分子内のビスフェノールF型構造単位の個数):(一分子内のビスフェノールA型構造単位の個数)=75:25
<フェノキシ型エポキシ樹脂>
jER1256(三菱化学社製):重量平均分子量58688、エポキシ当量8500g/eq
YP−70(新日鐵化学社製):重量平均分子量60000、エポキシ当量12100g/eq
(B)硬化促進剤
1,2−DMZ(1,2−ジメチルイミダゾール、融点37〜39℃、分子量96)(四国化成社製)
2PZ−CNS−PW(1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、融点175〜183℃)(四国化成工業社製)
2MAOK−PW(2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリン−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物(50℃で固体、分解温度260℃)(四国化成工業社製)
SP170(アデカオプトマーSP−170(光カチオン重合開始剤))(4,4−ビス{ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニル}フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、融点25℃以下)(旭電化社製)
(C)低分子量のエポキシ樹脂
<ビスフェノールA型/ビスフェノールF型エポキシ樹脂>
EXA835−LV(大日本インキ化学工業社製):重量平均分子量350、エポキシ当量170g/eq
<ビスフェノールF型エポキシ樹脂>
YL983U(三菱化学社製):重量平均分子量398、エポキシ当量170g/eq
jER807(三菱化学社製):重量平均分子量229、エポキシ当量175g/eq
<フェノールノボラック型エポキシ樹脂>
jER152(三菱化学社製):重量平均分子量416、エポキシ当量178g/eq
jER154(三菱化学社製):重量平均分子量1028、エポキシ当量180g/eq
(D)シランカップリング剤
KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 分子量236)(信越化学工業社製)
(E)溶剤
MEK(メチルエチルケトン)
[実施例1]
フラスコに、0.35質量部のjER1001と、0.3質量部のjER1010と、0.35質量部のjER154とを挿入し、これに2質量部のメチルエチルケトンを加え、室温で攪拌溶解した。この溶液に0.04質量部のKBM−403と、0.06質量部の1,2−DMZとを添加して室温で攪拌し、エポキシ樹脂組成物のワニスを調製した。
調製したワニスを、塗工機を用いて離型処理されたPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製ピューレックスA53、38μm)上に、乾燥厚みが約20μmになるように塗工し、真空下40℃で2時間乾燥させ、室温(約25℃)において固形のシート状エポキシ樹脂組成物を得た。さらに、シート状エポキシ樹脂組成物上に、保護フィルムとして離型処理したPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製ピューレックスA31)を熱圧着し、封止用シートを得た。なお、保護フィルムは適宜剥がし、シート状エポキシ樹脂組成物表面を露出させて使用する。
[実施例2〜9、及び比較例1〜5]
表1に示されるような組成比率(質量比)で、エポキシ樹脂組成物のワニスを、実施例1と同様に調製し、塗工・乾燥してシート状エポキシ樹脂組成物が形成された封止用シートを得た。
[評価]
実施例1〜9および比較例1、2のシート状エポキシ樹脂組成物の各々について、接着強度、硬化物の透湿度、硬化性、発泡性、シート状エポキシ樹脂組成物の塗工性、硬化物の透明性、シート状エポキシ組成物のポットライフ、溶融点、50℃における貯蔵弾性率G’(50)、80℃における貯蔵弾性率G’(80)を以下の方法で評価した。その結果を表1及び表2に示す。また、図3のグラフに、実施例1〜9、及び比較例1〜5で得られたシート状エポキシ樹脂組成物の、50℃における貯蔵弾性率G’(50)及び80℃における貯蔵弾性率G’(80)の比G’(50)/G’(80)と、G’(80)との関係を示す。
(1)接着強度
厚み30μmのアルミ箔と厚み12μmPETフィルムとをラミネートしたフィルム(商品名アルペット;パナック株式会社製)のアルミ面に、アプリケーターを用いて前述のワニスを塗工した。これを、イナートオーブン(30℃)中で10分間保持し、続いて真空オーブン(40℃)中で2時間保持し、ワニス塗工膜中のMEKを乾燥除去してシート状エポキシ樹脂組成物の層が形成された試験シートを得た。
この試験シートのシート状エポキシ樹脂組成物の面を、厚み2mmのガラス基板にロールラミネーター(エム・シー・ケー社製、MRK−650Y型)で熱圧着(ローラー温度:上下90℃加熱、エアーシリンダー圧力0.2MPa、送り速度0.3m/min)した後、オーブンで80℃30分間加熱してシート状エポキシ樹脂組成物を硬化させた。
続いて、試験シート部をカッターで切断し、幅15mmの短冊状試験片とした。試験シートがガラス基板から剥離するときの90度はく離強度を、剥離試験機(東洋精機製作所社製、装置名:STOROGRAPH E−S、はく離速度50mm/min)で測定した。なお、比較例3〜5については、評価を行わなかった。
(2)透湿度
基材フィルム(A53(帝人デュポンフィルム株式会社製)厚み38μm)に、前述のワニスをアプリケーターで塗工した。このフィルムをイナートオーブン(30℃)中で、10分間保持した。続いて真空オーブン(40℃)中で2時間保持し、ワニス塗工膜中のMEKを乾燥除去してシート状エポキシ樹脂組成物の層が形成された封止シートを得た。この封止シートを、オーブンで80℃30分間加熱し、シート状エポキシ樹脂組成物を硬化させた。その後、基材フィルムを、シート状エポキシ樹脂組成物の硬化物から剥離除去し、シート状エポキシ樹脂組成物のフィルム状硬化物を得た。なお、当該フィルム状硬化物の厚みが、25〜30μmとなるように塗工を行った。
また、フィルム状硬化物の透湿度は、JIS Z0208に準じ、温湿度条件60℃90%RHで測定した。透湿度は、フィルム状硬化物の厚みを計測し、100μm厚みに換算した値を、3枚の試料の平均値として求めた。なお、比較例3〜5については、透湿度の評価を行わなかった。
(3)硬化性
基材フィルム(A53(帝人デュポンフィルム株式会社製)厚み38μm)に、前述のワニスをアプリケーターで塗工した。このフィルムをイナートオーブン(30℃)中で、10分間保持した。続いて真空オーブン(40℃)中で2時間保持し、ワニス塗工膜中のMEKを乾燥除去してシート状エポキシ樹脂組成物の層が形成された封止シート得た。その後、シート状エポキシ樹脂組成物の層を、ホットプレート上で45℃前後に加熱したNaCl板に熱圧着、室温に冷却した後、基材フィルムを剥がし、NaCl板上に転写した。転写された上面に別のNaCl板を被せ、IR吸収スペクトル測定用のサンプルとした。この際、2枚のNaCl板間のスペーサーとして、厚み11μmのアルミ箔を使用した。
IR吸収スペクトル測定装置として、日本分光社製 FT/IR−4100を用い、下記の4状態のシート状エポキシ樹脂組成物について、測定を行った。
(i)NaCl板で挟みこんだ直後のシート状エポキシ樹脂組成物
(ii)オーブンで80℃30分加熱した後のシート状エポキシ樹脂組成物
(iii)(ii)終了後、さらにオーブンで80℃30分加熱した後のシート状エポキシ樹脂組成物
(iv)(iii)終了後、さらにオーブンで150℃2時間加熱した後のシート状エポキシ樹脂組成物
上記4状態のIR吸収スペクトルから、シート状エポキシ樹脂組成物の硬化性(硬化率)を算出した。算出にあたって、上記(i)の状態を硬化率0%、(iv)の状態を硬化率100%とした。
エポキシ樹脂の加熱硬化反応に伴って、オキソラン環が減少する。そこで、(i)〜(iv)における、ベンゼン環の特性吸収(約1609cm−1)を内部標準とした、オキソラン環の特性吸収(約910cm−1)の比強度を算出した。その後、(i)から(iv)までの比強度の変化量に対する、(i)から(ii)までの比強度比の変化量の割合、及び(i)から(iv)までの比強度の変化量に対する、(i)から(iii)までの比強度の変化量の割合を算出し、これらを(ii)及び(iii)の状態における硬化率とした。なお、比較例3〜5については、硬化性の評価を行わなかった。
(4)発泡性
スライドガラス(6cm×6cm)を、90℃に加熱したホットプレート上に配置した。前記封止用シートの片面の保護フィルムを剥離し、スティックローラーを用いて、シート状エポキシ樹脂組成物を端部側から順にスライドガラスに貼り合わせた。同様に、シート状エポキシ樹脂組成物を熱圧着したスライドガラスを3枚作製し、90℃の真空オーブン中、−100kPa(ゲージ圧)下で2分間保管した。この保管後の発泡状態を、ガラス基板側から目視観察した。スライドガラスの面積に対する、シート状エポキシ樹脂組成物の剥離面積の比率を求めた。
発泡性評価は、密着性が良好であり、上記比率が5%未満であるものを○、上記比率が5%以上30%未満であるものを△、上記比率が30%以上であるものを×とした。
(5)塗工性
基材フィルム(A53(帝人デュポンフィルム株式会社製)厚み38μm)に、前述のワニスを、乾燥後の厚みが約20μmになるように、アプリケーターで塗工した。このフィルムをイナートオーブン(30℃)中で、10分間保持した。続いて真空オーブン(40℃)中で2時間保持し、ワニス塗工膜中のMEKを乾燥除去してシート状エポキシ樹脂組成物からなる層を形成した。
得られたシート状エポキシ樹脂組成物を目視で観察し、ハジキがないものを○、ハジキがあるものを×とした(塗工性評価)。
(6)透明性
基材フィルム(A53(帝人デュポンフィルム株式会社製)厚み38μm)に、前述のワニスを、乾燥後の厚みが約20μmになるように、アプリケーターで塗工した。このフィルムをイナートオーブン(30℃)中で、10分間保持した。続いて真空オーブン(40℃)中で2時間保持し、ワニス塗工膜中のMEKを乾燥除去してシート状エポキシ樹脂組成物からなる層を形成した。
このシート状エポキシ樹脂組成物の面を、厚み2mmのガラス基板にロールラミネーター(エム・シー・ケー社製、MRK−650Y型)で熱圧着(ローラー温度:上下90℃加熱、エアーシリンダー圧力0.2MPa、送り速度0.3m/min)した。得られたガラス基板とシート状エポキシ樹脂組成物との積層体を目視で観察し、積層体に濁りがないものを○、積層体に濁りがあるものを×とした(透明性評価)。
(7)シート状エポキシ樹脂組成物のポットライフ
塗工性及び透明性の評価と同様に、基材フィルム上にシート状エポキシ樹脂組成物の層を形成した。得られたシートを、常温常圧下で10時間保存した。その後、スライドガラス(6cm×6cm)を、60℃に加熱したホットプレート上に配置した。このスライドガラスと上記シートのシート状エポキシ樹脂層側とを重ね合わせ、スティックローラーで、シート状エポキシ樹脂組成物の端部から貼り合わせた。
シート状エポキシ樹脂組成物をガラス基板上に転写できたものを○、転写できなかったものを×とした。
(8)溶融点
基材フィルム(A53(帝人デュポンフィルム株式会社製)厚み38μm)に、前述のワニスを、乾燥後厚みが約15μmとなるようにアプリケーターで塗工した。このフィルムをイナートオーブン(30℃)中で、10分間保持し、続いて真空オーブン(40℃)中で2時間保持し、ワニス塗工膜中のMEKを乾燥除去してシート状エポキシ樹脂組成物の層が形成された封止シートを得た。乾燥後の封止シートを長さ約40mm、幅約5mmの短冊状試験片に切り出し、ホットプレート上において、加熱されたガラス板にシート状エポキシ樹脂組成物を密着した状態で試験片を180度方向へ徐々に剥離していく。この操作を、ホットプレートの設定温度35℃から始め、設定温度を1℃上げる毎に短冊状試験片を新たに用意して繰り返し、剥離時にシート状エポキシ樹脂組成物の粘着剥離性が最も大きくなる温度を溶融点とした。なお、比較例3〜5については、溶融点の測定を行わなかった。
(9)貯蔵弾性率
封止シート上のシート状エポキシ樹脂組成物をホットプレート45℃で複数層を熱圧着で積層し、膜厚250〜300μmに調整し、Haake社製レオメーター(RS150型)を用い、測定周波数:1Hz、昇温速度:4℃/分、測定温度範囲:40〜150℃で測定を行い、50℃における貯蔵弾性率G’(50)、及び80℃における貯蔵弾性率G’(80)の値を得た。
Figure 2013027389
Figure 2013027389
実施例1〜6のシート状エポキシ樹脂組成物は、上記発泡性試験において、いずれも発泡が生じなかった。これらの例では、G’(50)/G’(80)がいずれも5以下であった。つまり、シート状エポキシ樹脂組成物の貼り合わせ時に、シートが過度に軟化せず、シート状樹脂組成物とスライドガラスとの界面に空気が入り込まなかったと考えられる。また、さらにG’(80)の値が10000以上とかなり高かったため、シート状エポキシ樹脂組成物内で気泡が発生しても、殆ど凝集しなかったと考えられる。なお、実施例1〜6は、接着強度や硬化性も十分であった。特にビスフェノールA型/ビスフェノールF型エポキシ樹脂が含まれる実施例2では、透湿度が低かった。
一方、実施例7のシート状エポキシ樹脂組成物は、G’(80)の値が2500以上であったものの、10000以下であった。そのため、加熱圧着時に内部で発生した気泡が若干凝集し、外周部に発泡が生じたと考えられる。
また、実施例9のシート状エポキシ樹脂組成物は、G’(50)/G’(80)が11未満であるものの、8より大きかったため、シート状樹脂組成物を熱圧着する際に、シート状エポキシ樹脂組成物とスライドガラスとの間に空気が若干入り込み、外周部が発泡したと考えられる。
また実施例8のシート状エポキシ樹脂組成物では、G’(80)の値が10000以下であり、G’(50)/G’(80)が8より大きかったため、シート状樹脂組成物を熱圧着する際に、シート状エポキシ樹脂組成物とスライドガラスとの間に空気が若干入り込み、さらにこれらの気泡が一部凝集したため、部分的に発泡が生じたと考えられる。
これに対し、比較例1は、G’(50)/G’(80)が11を大幅に超えた。そのため、シート状樹脂組成物が、熱圧着の際に過度に軟らかくなり、シート状エポキシ樹脂組成物とスライドガラスとの間に空気が入り込み、全体が発泡したものと考えられる。
また比較例2〜5は、G’(80)の値が2500以下であり、さらにG’(50)/G’(80)が11を大幅に超える。そのため、シート状樹脂組成物をスライドガラスに熱圧着する間に、シート状樹脂組成物を熱圧着する際に、シート状エポキシ樹脂組成物とスライドガラスとの間に空気が多量に入り込み、さらにこれらの気泡が凝集したため、全体に発泡が生じたと考えられる。
なお、25℃で固体の(B)硬化促進剤を添加した比較例3では、硬化物の透明性が非常に低かった。(B)硬化促進剤の融点が高く、熱圧着時の熱で溶けなかった。そのため、硬化物の透明性が低くなったと推察される。
例えば実施例3と比較例1とを対比、もしくは実施例9と比較例1とを対比すると、高分子量のエポキシ樹脂量を増加させることにより、G’(50)/G’(80)の値が減少することが示唆される。また例えば実施例9と実施例1とを対比すると、エポキシ当量の小さいエポキシ樹脂量を増加させることで、G’(80)の値が大きくなることが示唆される。
本発明のシート状エポキシ樹脂組成物は、熱圧着時にシート状エポキシ樹脂組成物と素子との間に空気が入り込むことが少なく、硬化物の透明性及び素子への密着性に優れる。このため、有機ELディスプレイをはじめ、液晶ディスプレイ等の他のデバイスにおける封止材として好ましく用いることができる。
10 封止用シート
12 基材フィルム
16 シート状エポキシ樹脂組成物からなる層
18 保護フィルム
20 有機ELパネル
22 表示基板
24 有機EL素子
26 対向基板(透明基板)
28 シール部材
30 カソード反射電極層
32 有機EL層
34 アノード透明電極層

Claims (19)

  1. (A)重量平均分子量が2×10〜1×105であるエポキシ樹脂と、
    (B)硬化促進剤と、を含み、50℃における貯蔵弾性率G’(50)と80℃における貯蔵弾性率G’(80)がG’(50)/G’(80)<11の関係を満たし、かつG’(80)が2500〜5×10Paである、シート状エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(B)硬化促進剤は、融点が50℃以下である、請求項1に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
  3. (C)重量平均分子量が100〜1200のエポキシ樹脂をさらに含む、請求項1に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
  4. 前記(A)成分と前記(C)成分との合計100質量部に対する、前記(B)成分の量が0.1〜10質量部である、請求項3に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
  5. 前記(C)成分のエポキシ当量が80〜300g/eqである、請求項3に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
  6. (D)エポキシ基、またはエポキシ基と反応可能な官能基を有するシランカップリング剤をさらに含み、
    前記(B)成分、(C)成分、及び(D)成分の合計100質量部に対して、前記(A)成分を100〜2000質量部含有する、請求項3に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
  7. 前記(A)成分の重量平均分子量が、3×10〜8×10である、請求項1に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
  8. 前記(A)成分のエポキシ樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を含むオリゴマーである、請求項1に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2013027389
    〔一般式(1)において、
    Xは、単結合、メチレン基、イソプロピリデン基、−S−または−SO−を表わし、
    は、それぞれ独立して炭素数が1〜5のアルキル基を表わし、
    nは、2以上の繰り返し数を表わし、
    Pは、0〜4の整数を表わす。〕
  9. 前記(A)成分のエポキシ樹脂のオリゴマーは、一分子中に、前記一般式(1)におけるXがメチレン基であるビスフェノールF型の繰り返し構造単位、及び前記一般式(1)におけるXがイソプロピリデン基であるビスフェノールA型の繰り返し構造単位を含み、
    前記オリゴマー一分子中に含まれる前記ビスフェノールA型の繰り返し構造単位の個数(A)及び前記ビスフェノールF型の繰り返し構造単位の個数(F)の総数に対する、前記オリゴマー一分子中に含まれるビスフェールF型の繰り返し構造単位の個数(F)の割合が、50%以上である、請求項8に記載のシート状エポキシ樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法であって、
    基材上に、前記(A)成分及び前記(B)成分を含有する組成物を塗布する工程と、
    前記組成物を乾燥させる工程とを有する、シート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物からなる層を含む、封止用シート。
  12. 前記シート状エポキシ樹脂組成物からなる層の少なくとも一方の面に、保護フィルムを有する、請求項11に記載の封止用シート。
  13. 請求項11に記載の有機EL素子を面封止するための封止用シート。
  14. 含水分量が0.1質量%以下である、請求項11に記載の封止用シート。
  15. 表示基板と、
    前記表示基板と対になる対向基板と、
    前記表示基板上に配置された有機EL素子と、
    前記表示基板と前記対向基板との間に介在し、前記有機EL素子を封止するシール部材と、を含む有機ELパネルであって、
    前記シール部材は、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物である、有機ELパネル。
  16. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のシート状エポキシ樹脂組成物を、有機EL素子に熱圧着する工程と、
    前記熱圧着した前記シート状エポキシ樹脂組成物を硬化させる工程と、を含む、有機ELパネルの製造方法。
  17. 前記シート状エポキシ樹脂組成物を、50〜110℃に加熱して前記有機EL素子に熱圧着することを特徴とする、請求項16に記載の有機ELパネルの製造方法。
  18. 請求項15に記載の有機ELパネルを具備する有機ELディスプレイ。
  19. 請求項15に記載の有機ELパネルを具備する有機EL照明。
JP2013529872A 2011-08-22 2012-08-21 シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート Withdrawn JPWO2013027389A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013529872A JPWO2013027389A1 (ja) 2011-08-22 2012-08-21 シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011180329 2011-08-22
JP2011180329 2011-08-22
JP2013529872A JPWO2013027389A1 (ja) 2011-08-22 2012-08-21 シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2013027389A1 true JPWO2013027389A1 (ja) 2015-03-05

Family

ID=47746153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013529872A Withdrawn JPWO2013027389A1 (ja) 2011-08-22 2012-08-21 シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JPWO2013027389A1 (ja)
KR (1) KR20140048252A (ja)
CN (1) CN103732658A (ja)
TW (1) TW201311755A (ja)
WO (1) WO2013027389A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5697048B2 (ja) * 2012-06-15 2015-04-08 古河電気工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子封止用樹脂組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子用封止フィルム、有機エレクトロルミネッセンス素子用ガスバリアフィルムおよびこれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2015096571A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 日東電工株式会社 光硬化性樹脂組成物およびそれを用いてなる光硬化性樹脂組成物製シート
WO2015087807A1 (ja) * 2013-12-11 2015-06-18 積水化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示素子封止用硬化性樹脂組成物、有機エレクトロルミネッセンス表示素子封止用硬化性樹脂シート、及び、有機エレクトロルミネッセンス表示素子
US10414131B2 (en) * 2013-12-24 2019-09-17 Bridgestone Corporation Adhesive sheet, manufacturing method therefor, and laminate
JP2015137333A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 三井化学株式会社 シート状封止材、及びこれを含む封止用シート
CN106465505B (zh) * 2014-05-23 2019-09-20 味之素株式会社 密封体的制造方法
KR102578975B1 (ko) * 2015-03-20 2023-09-18 아지노모토 가부시키가이샤 밀봉체의 제조 방법
JP6582807B2 (ja) * 2015-09-25 2019-10-02 味の素株式会社 樹脂シートの製造方法
JP6474432B2 (ja) * 2017-01-11 2019-02-27 日本化薬株式会社 エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその硬化物
WO2020027291A1 (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 三菱ケミカル株式会社 積層体及びエポキシ樹脂シートの製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4358505B2 (ja) * 2000-06-21 2009-11-04 三井化学株式会社 プラスチック製液晶表示セル用シール剤組成物
JP4800247B2 (ja) * 2002-06-17 2011-10-26 積水化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子封止用接着剤、有機エレクトロルミネッセンス素子封止用粘着テープ、有機エレクトロルミネッセンス素子封止用両面粘着テープ、有機エレクトロルミネッセンス素子の封止方法、及び、有機エレクトロルミネッセンス素子
JP4238124B2 (ja) * 2003-01-07 2009-03-11 積水化学工業株式会社 硬化性樹脂組成物、接着性エポキシ樹脂ペースト、接着性エポキシ樹脂シート、導電接続ペースト、導電接続シート及び電子部品接合体
JP2005298703A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Mitsui Chemicals Inc 粘着性フィルム、筐体およびそれを用いた有機el発光素子
KR101340253B1 (ko) * 2009-04-17 2013-12-10 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 봉지용 조성물 및 봉지용 시트

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013027389A1 (ja) 2013-02-28
CN103732658A (zh) 2014-04-16
TW201311755A (zh) 2013-03-16
KR20140048252A (ko) 2014-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013027389A1 (ja) シート状エポキシ樹脂組成物、及びこれを含む封止用シート
US10050224B2 (en) Optical-device surface-sealing composition, optical-device surface-sealing sheet, display, and display manufacturing method
JP5696038B2 (ja) 封止用組成物および封止用シート
TWI513360B (zh) 有機el元件密封構件
KR101800572B1 (ko) 유기 el 소자용 면봉지제, 이것을 이용한 유기 el 디바이스, 및 그의 제조방법
JP5651421B2 (ja) 封止用組成物及びそれを用いた封止用シート
JP5639476B2 (ja) 有機el素子の面封止剤、表示装置の製造方法および表示装置
TWI691588B (zh) 有機el元件用面密封材及其硬化物
TW201905026A (zh) 圖像顯示裝置密封材及圖像顯示裝置密封片
TWI641650B (zh) Organic electroluminescent display element sealant
JP6247125B2 (ja) 有機光デバイスの製造方法
JP2013157228A (ja) 有機elデバイス、および有機elデバイスの製造方法
TW201730269A (zh) 有機電激發光顯示元件用密封劑
WO2014097647A1 (ja) シート状エポキシ樹脂組成物、それを用いた有機elデバイスの製造方法、有機elデバイスおよび有機elディスプレイパネル
JP2011099031A (ja) 接着性組成物
KR20120113902A (ko) 유기 el 디스플레이 장치 및 이에 포함되는 유기 el 소자 봉지용 접착제 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150707

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20151111