JPWO2012111445A1 - 安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、分子内にイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物の重合を防止して安定性を向上させることにある。本発明は、分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)と安定化剤(B)とを含有し、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とするイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の安定化組成物に関する。

Description

本発明は、安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物に関し、より詳しくは、該化合物を含む安定化組成物および該化合物を製造する方法に関するものである。
エチレン性不飽和化合物は、熱、光およびその他の要因によりきわめて重合しやすいため、エチレン性不飽和化合物の製造工程および精製工程において、しばしば重合による固形物が発生し、製造設備の故障の原因となっている。この固形物が、エチレン性不飽和化合物の製造工程および精製工程における製造タンク、蒸留塔および配管などに付着すると、固形物による閉塞および可動設備の固着などが起こるだけでなく、エチレン性不飽和化合物の製造および精製にも支障をきたす。そして、関連設備内に付着した固形物の除去は、一般的に人力による作業によるために作業効率が悪く、その結果、長期間の運転停止を余儀なくされ、経済的損失が大きい。また、製品品質の低下の原因ともなる。
また、エチレン性不飽和化合物の重合防止方法として、各種の固体重合防止剤の添加が効果的であることは公知であるが、それだけでは不十分であり、それ以外の重合防止方法が数多く提案または実施されている。
例えば、粗(メタ)アクリル酸エステルの低沸不純物留去工程において、(メタ)アクリル酸エステルにアルコールまたは(メタ)アクリル酸がマイケル付加した化合物を添加する方法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、この方法では、アルコールのマイケル付加体を用いた場合、加熱によりマイケル付加部のアルコールが脱離して(メタ)アクリル基が再生するため効果が薄く、また(メタ)アクリル酸がマイケル付加した化合物を用いた場合、依然として重合性を有する(メタ)アクリル基があるため重合防止の観点からは効果がない。更に、このような構造の異なる各種不純物を添加することは、該製品を使用して二次製品(樹脂成型物、コーティング、光学材料等)とした際に機能上の悪影響を及ぼすため好ましくない。
以上のことから、エチレン性不飽和化合物のより効果的な重合防止方法の出現が強く望まれている。
特開平9−301921号公報
本発明の課題は、前記従来技術の問題点に鑑み、分子内にイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物の重合を防止して安定性を向上させることにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物に、特定の安定化剤を含有させることにより、イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を安定化させることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、例えば、以下の事項からなる。
[1] 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)と安定化剤(B)とを含有し、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とするイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の安定化組成物。
[2] 前記化合物(A)が、下記式(1)で示されるエチレン性不飽和基を一つ以上含む化合物であり、かつ、前記安定化剤(B)が、該化合物(A)において、該式(1)で示されるエチレン性不飽和基部位の少なくとも一つを下記式(2)または(3)で示される構造に置き換えた化合物である、項[1]に記載の安定化組成物:
−CR1=CR23 (1)
(式中、R1〜R3は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表す。)
−CR45−CR678 (2)
(式中、R4〜R8は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表す。)
−CR91011 (3)
(式中、R9〜R11は、各々独立に水素原子または芳香族基を表す。)。
[3] 前記安定化剤(B)を0.005質量%〜5質量%の量で含有する、項[1]または[2]に記載の安定化組成物。
[4] 前記化合物(A)が、下記式(4)で示される基を一つ以上含む化合物である、項[1]〜[3]のいずれかに記載の安定化組成物:
−O−(CO)−CR1=CR23 (4)
(式中、R1〜R3は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表す。)。
[5] 前記化合物(A)が、下記式(5)で示される化合物である、項[1]〜[4]のいずれかに記載の安定化組成物:
CR23=CR1−(CO)−O−R12−NCO (5)
(式中、R1〜R3は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表し、R12は炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基または−R13PhR14−(R13およびR14は単結合または炭素数1〜3のアルキレン基を表し、Phはフェニレン基を表す)を表す。)。
[6] 前記化合物(A)が、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートまたは2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルメタクリレートである、項[1]〜[5]のいずれかに記載の安定化組成物。
[7] 前記化合物(A)が2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートであり、かつ、前記安定化剤(B)が2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートおよび2−アセトキシエチルイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物である、項[1]〜[6]のいずれかに記載の安定化組成物。
[8] 前記化合物(A)が2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートであり、かつ、前記安定化剤(B)が2−イソブチロイルオキシエチルイソシアネートおよび2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物である、項[1]〜[6]のいずれかに記載の安定化組成物。
[9] 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)の製造方法において、安定化剤(B)の前駆体を該化合物(A)の製造原料中に含有させ、製造工程の中で安定化剤(B)を発生させること、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とする安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法。
[10] 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)の製造方法において、安定化剤(B)を該化合物(A)の製造原料中に含有させること、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とする安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法。
[11] 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)の製造方法において、該化合物(A)に安定化剤(B)を添加すること、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とする安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法。
本発明によれば、イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を効果的に安定化させることができる。このことにより、製造や製品保管などにおける不純物の生成、重合による固形物の発生、白濁の発生、変色、ならびに純度低下などを効果的に防止することができる。
本発明は、安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を含む安定化組成物、及び該化合物の製造方法に関する。以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「エチレン性不飽和化合物」は、エチレン性不飽和基を少なくとも一つ分子内に持つ化合物を意味し、該エチレン性不飽和基は置換基を有していてもよい。「(メタ)アクリロイル」はアクリロイルまたはメタクリロイルを意味し、その一部の水素原子が置換されているものも含む。また、加水分解性塩素は、イソシアネートの製造中に生成し、日本工業規格JIS K1603−3:2007に準じた試験条件下でメタノールと反応して塩化水素を生成する、有機又は無機塩素化合物であり、イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物に不純物として含まれるものである。
[安定化組成物]
本発明に係る安定化組成物は、イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)と安定化剤(B)とを含有することを特徴とする。
<イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)>
前記イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)は、分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含み、該エチレン性不飽和基は水素原子が置換されていてもよい。
前記化合物(A)は、好ましくは下記式(1)で示されるエチレン性不飽和基を一つ以上含む化合物である。
−CR1=CR23 (1)
前記式(1)中、R1〜R3は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表す。アルキル基および芳香族基はフッ素原子で置換されていてもよい。原料入手性や、化合物(A)を続く重合反応に用いる際の反応性の観点から、R1〜R3は、各々独立に水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましく、R1が水素原子またはメチル基であり、R2およびR3が水素原子であることがより好ましい。
前記化合物(A)は、より好ましくは下記式(4)で示される、エステル結合およびエチレン性不飽和基を有する基を一つ以上含む化合物である。
−O−(CO)−CR1=CR23 (4)
前記式(4)中、R1〜R3は前記式(1)中のR1〜R3と同じ意味を表す。
前記化合物(A)は、さらに好ましくは下記式(5)で示される化合物である。
CR23=CR1−(CO)−O−R12−NCO (5)
前記式(5)中、R1〜R3は前記式(1)中のR1〜R3と同じ意味を表し、R12は炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基または−R13PhR14−(R13およびR14は単結合または炭素数1〜3のアルキレン基を表し、Phはフェニレン基を表す)を表し、好ましくは炭素数2〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基またはフェニレン基であり、該アルキレン基および該フェニレン基はフッ素原子で置換されていてもよい。
前記式(5)の好ましい態様は、R1が水素原子またはメチル基であり、R2およびR3がそれぞれ独立に水素原子、メチル基またはエチル基であり、R12が炭素数2〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基またはフェニレン基である。
前記化合物(A)としては、特に限定されないが、たとえば、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−メタクリロイルオキシ−n−プロピルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシイソプロピルイソシアネート、4−メタクリロイルオキシ−n−ブチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシ−tert−ブチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシブチル−4−イソシアネート、2−メタクリロイルオキシブチル−3−イソシアネート、2−メタクリロイルオキシブチル−2−イソシアネート、2−メタクリロイルオキシブチル−1−イソシアネート、5−メタクリロイルオキシ−n−ペンチルイソシアネート、6−メタクリロイルオキシ−n−ヘキシルイソシアネート、7−メタクリロイルオキシ−n−ヘプチルイソシアネート、2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルメタクリレート、3−メタクリロイルオキシフェニルイソシアネート、4−メタクリロイルオキシフェニルイソシアネート、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−アクリロイルオキシ−n−プロピルイソシアネート、2−アクリロイルオキシイソプロピルイソシアネート、4−アクリロイルオキシ−n−ブチルイソシアネート、2−アクリロイルオキシ−tert−ブチルイソシアネート、2−アクリロイルオキシブチル−4−イソシアネート、2−アクリロイルオキシブチル−3−イソシアネート、2−アクリロイルオキシブチル−2−イソシアネート、2−アクリロイルオキシブチル−1−イソシアネート、5−アクリロイルオキシ−n−ペンチルイソシアネート、6−アクリロイルオキシ−n−ヘキシルイソシアネート、7−アクリロイルオキシ−n−ヘプチルイソシアネート、2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルアクリレート、3−アクリロイルオキシフェニルイソシアネート、4−アクリロイルオキシフェニルイソシアネート、1,1−ビス(メタクリロイルオキシメチル)メチルイソシアネート、1,1−ビス(メタクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)メチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、2’−ペンテノイル−4−オキシフェニルイソシアネート、および、これらの化合物におけるアルキル基の水素原子がフッ素原子に置換された化合物などが挙げられる。これらの中では、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、4−メタクリロイルオキシ−n−ブチルイソシアネート、5−メタクリロイルオキシ−n−ペンチルイソシアネート、6−メタクリロイルオキシ−n−ヘキシルイソシアネート、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−メタクリロイルオキシフェニルイソシアネート、4−メタクリロイルオキシフェニルイソシアネート、1,1−ビス(メタクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルメタクリレートおよび2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルアクリレートが原料入手性の観点から好ましい。
<安定化剤(B)>
本発明における安定化剤(B)は、安定化の対象とする前記化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わったこと以外は、該化合物(A)と同じ構造を有する化合物である。前記置換基を有していてもよいアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。前記アルキル基は、置換基を有していてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
前記化合物(A)が、前記式(1)で示されるエチレン性不飽和基を一つ以上含む化合物である場合、安定化剤(B)は、該化合物(A)において、該式(1)で示されるエチレン性不飽和基部位の少なくとも一つを、下記式(2)または(3)で示される構造に置き換えた化合物であることが好ましい。
−CR45−CR678 (2)
−CR91011 (3)
前記式(2)および(3)中、R4〜R8は各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表し、R9〜R11は各々独立に水素原子または芳香族基を表し、該炭素数1〜4のアルキル基および該芳香族基はフッ素原子で置換されていてもよい。
前記式(2)中、R4およびR5のいずれか一方が前記式(1)中のR1と同一の構造であり、かつR6〜R8のいずれか2つがR2およびR3と同一の構造であることが好ましい。また、R4およびR5のいずれか一方が前記式(1)中のR1と同一の構造であり、かつR6〜R8のいずれか2つがR2およびR3と同一の構造であり、残りが水素原子であることがより好ましい。
前記式(3)中、R9〜R11は、水素原子または前記式(1)のR1〜R3と同一の構造を有することが好ましく、R9〜R11のいずれか一つが前記式(1)のR1と同一の構造を有し、残り2つが水素原子であることがより好ましい。
前記安定化剤(B)は、前記化合物(A)の好ましい態様に対応して、より好ましくは、下記式(6)または(7)で示される基を一つ以上含む化合物であり、さらに好ましくは、下記式(8)または(9)で示される化合物である。
−O−(CO)−CR45−CR678 (6)
−O−(CO)−CR91011 (7)
CR678−CR45−(CO)−O−R12−NCO (8)
CR91011−(CO)−O−R12−NCO (9)
式(6)〜(9)中、R4〜R8は前記式(2)のR4〜R8と同じ意味を表し、R9〜R11は前記式(3)のR9〜R11と同じ意味を表し、R12は前記式(5)のR12と同じ意味を表す。
前記安定化剤(B)としては、特に限定されないが、たとえば、2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネート、4−n−ブタノイルオキシフェニルイソシアネート、2−イソブチロイルオキシエチルイソシアネート、4−n−ペンタノイルオキシフェニルイソシアネート、2’−メチル−n−ブタノイル−4−オキシフェニルイソシアネート、アセトキシエチルイソシアネート、4−アセトキシフェニルイソシアネートなどが挙げられる。
<安定化剤(B)の含有量>
本発明の安定化組成物中の前記安定化剤(B)の含有量は、好ましくは0.005質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上3質量%以下である。0.005質量%より少ないと充分な安定化効果が発現しないことがあり、5質量%より多い場合は経済性の面で好ましくない。
<構成例>
前記化合物(A)と前記安定化剤(B)の組み合わせとしては、特に限定されるものではないが、たとえば、
化合物(A)として、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートと、安定化剤(B)として、2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートおよびアセトキシエチルイソシアネートから選ばれる少なくとも一つの化合物との組み合わせ、
化合物(A)として、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートと、安定化剤(B)として、2−イソブチロイルオキシエチルイソシアネートおよび2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートから選ばれる少なくとも一つの化合物との組み合わせ、
化合物(A)として、2’−ペンテノイル−4−オキシフェニルイソシアネートと、安定化剤(B)として、4−n−ペンタノイルオキシフェニルイソシアネート、2’−メチル−n−ブタノイル−4−オキシフェニルイソシアネート、4−n−ブタノイルオキシフェニルイソシアネートおよび4−アセトキシフェニルイソシアネートから選ばれる少なくとも一つの化合物との組み合わせ
などが挙げられる。
<その他の成分>
本発明の安定化組成物には、一般的な重合防止剤が含まれていてもよい。重合防止剤としては、たとえば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、キノン等のフェノール系重合防止剤、フェノチアジン等の硫黄系重合防止剤、りん系重合防止剤、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノキシルフリーラジカル等のN−オキシル化合物などが挙げられる。
<重合>
本明細書における「重合」とは、ポリマーとして粒状または塊状等の固形物が生成することや、液相部が固化することなど、固形物(ポップコーン状、ガラス状、ゲル状)が生成することに加えて、化合物(A)の重合反応による多量化やオリゴマー化した化合物が、固形物として生成せずに化合物(A)の液体中に溶解している状態も含む。このような場合、一般的分析方法(例えば、ガスクロマトグラフ法、高速液体クロマトグラフ法など)により、化合物(A)の減少量やオリゴマーの生成量を定量することにより確認することが出来る。
[安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法]
前記化合物(A)と前記安定化剤(B)とを含む安定化組成物を得る方法(安定化イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法)としては、特に限定されないが、例えば、
i)別途合成した安定化剤(B)、または化合物(A)の製造工程で回収した安定化剤(B)をリサイクルして化合物(A)に添加する方法、
ii)化合物(A)の製造工程において、化合物(A)の製造原料中に安定化剤(B)を含有させる方法、あるいは、化合物(A)の製造原料中に安定化剤(B)の前駆体を含有させ、該原料と共に反応を進行させて安定化剤(B)を発生させる方法
などが挙げられる。
前記前駆体は、化合物(A)の製造工程において、化合物(A)の原料に含有させて反応を行った際に、最終的に安定化剤(B)へ変換される化合物であれば特に限定されない。たとえば、化合物(A)の原料が、前記式(1)で示されるエチレン性不飽和基を一つ以上含む化合物であるとき、安定化剤(B)の前駆体として、該化合物(A)の原料において、該式(1)で示されるエチレン性不飽和基部位の少なくとも一つを、前記式(2)または(3)で示される構造に置き換えた化合物などが挙げられる。
前記i)の具体例として、蒸留前または蒸留後の2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートに、別途合成および精製した2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを添加する方法が挙げられる。
前記ii)の具体例として、アクリル酸とホスゲンを反応させて3−クロロプロピオン酸クロライドを生成し、これをエタノールアミン塩酸塩と反応させて3’−クロロプロピオニル−2−オキシエチルアミン塩酸塩を得た後、アミンのイソシアネート化工程および脱塩素化工程により2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートを製造するに際し、原料のアクリル酸に特定量のプロピオン酸を含有させて反応を行うことにより、最終生成物に安定化剤として働く2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを含有させる方法
などが挙げられる。
<安定化の機構>
本発明における化合物(A)の安定化機構に寄与する特徴として以下の点が考えられる。
化合物(A)においてエチレン性不飽和基部位の少なくとも一つがアルキル基に置き換わった構造を有する安定化剤(B)を化合物(A)に配合することにより、全体の二重結合当量が下がることや、発生した熱ラジカルを安定化剤(B)が受け取ることにより、重合などの不安定化が抑制される。また、化合物(A)と安定化剤(B)の構造が類似しているため、樹脂組成物としての使用時や硬化後のコーティング膜等の物性に悪影響を及ぼさないなどの利点が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。
[加熱反応条件下を想定したイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の安定化]
〔実施例1〕
(1−1)2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート反応液の合成
(工程1)
温度計、冷却管、ガス供給管および撹拌装置を取り付けた四口フラスコに、アクリル酸200gおよびジメチルホルムアミド4gを入れ、70℃に加熱し、ホスゲン400gを40時間かけて供給した。供給終了後、過剰のホスゲンを除去した後、減圧下で蒸留した(60℃/3kPa)。初留分20gを別にし、3−クロロプロピオン酸クロライドを主留分として200g得た。
(工程2)
温度計、冷却管、ガス供給管および撹拌装置を取り付けた四口フラスコに、トルエン750mLおよびエタノールアミン75g(1.23mol)を入れ、90℃に加熱し、塩化水素ガスを約60g供給した。次いで、工程1で得られた3−クロロプロピオン酸クロライド177g(1.39mol)を270分かけて滴下し、90℃で1時間加熱した。その後、ホスゲン240g(2.43mol)を12時間かけて供給した。次いで、溶存ホスゲンおよびトルエンを除去し、3−クロロプロピオン酸(2−イソシアナトエチル)エステル反応液241g(ガスクロマトグラフ法による含量81.0質量%、純分として1.10mol)を得た。
(工程3)
トルエン670mL、工程2で得られた3−クロロプロピオン酸(2−イソシアナトエチル)エステル反応液241g(1.10mol)、およびトリエチルアミン(沸点;89.4℃)134g(1.31mol)を三口フラスコに入れ、50℃で6時間加熱撹拌した。撹拌後、室温まで冷却し、生成したトリエチルアミン塩酸塩をろ過した。次いで、過剰のトリエチルアミンおよびトルエンを留去し、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの反応液183gを得た(ガスクロマトグラフ法による濃度78.8質量%、純分として1.02mol)。
(1−2)2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート反応液の安定化
イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)として、前記2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(以下「AOIモノマー」ともいう。)の反応液127g(純度78.8%、ガスクロマトグラフによる2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの含有量は100g)と、安定化剤(B)として2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネート1gとを、冷却コンデンサ(出口は大気圧開放で、粒状塩化カルシウム管が取り付けられている。)および温度計を備えた300mL容のガラス製フラスコに入れ、オイルバスにて100℃で8時間加熱した。加熱終了後、AOIモノマーの残存量をガスクロマトグラフ法により定量したところ、仕込んだ量に対して約0.4%が減少していた。このときフラスコの内液の外観は変化なく透明であった。
<分析条件>
カラム:J&W社 DB−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚1μm)
試料注入部温度:300℃
検出器温度:300℃
検出器:FID(水素炎式検出器)
昇温プログラム:50℃→10℃/分→320℃(5分間保持)
流量:1.2mL/分
試料希釈溶媒:塩化メチレン。
〔比較例1〕
2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを用いなかったこと以外は実施例1と同様の方法でAOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して約7.3%が減少していた。このとき、フラスコの内液に白色の微粒子が生成し浮遊していた。
〔実施例2〕
(2−1)2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを含有する2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート反応液の合成
実施例1の工程1におけるアクリル酸200gの代わりに、プロピオン酸1gとアクリル酸199gの混合物を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの反応液183gを得た。ガスクロマトグラフ法による分析で、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの含量77.9質量%、純分として1.01molであり、2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを0.7質量%、純分として0.01mol含んでいた。
(2−2)2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート反応液の安定性評価
前記(2−1)で合成した2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート反応液は、既に安定化剤(B)として2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを含有しているため、この反応液130g(化合物(A)の含有量101g、安定化剤(B)の含有量0.9g)を用いて、実施例1と同様の方法でAOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して約0.7%のAOIが減少していた。このとき、外観上の変化は認められなかった。
〔実施例3〕
イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)として、AOIモノマー反応液127gの代わりに、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製「カレンズAOI」(登録商標)、ガスクロマトグラフ法による純度99.7%)100gを用いたこと以外は、実施例1の(1−2)と同様の方法でAOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して0.3%が減少していた。このとき、外観上の変化は認められなかった。
〔比較例2〕
2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを用いなかったこと以外は実施例3と同様の方法でAOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して約2.3%が減少していた。このとき、フラスコ内液に白い微粒子が生成した。
〔実施例4〕
イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)として、AOIモノマー反応液127gの代わりに、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製「カレンズMOI」(登録商標)、ガスクロマトグラフ法による純度99.7%、以下「MOIモノマー」ともいう。)100gを用いたこと以外は、実施例1の(1−2)と同様の方法でMOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して約0.6%が減少していた。このとき、外観上の変化は認められなかった。
〔比較例3〕
2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートを用いなかったこと以外は実施例4と同様の方法でMOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して約3.2%が減少していた。このとき、フラスコ内液に白い微粒子が生成した。
〔実施例5〕
イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)として、AOIモノマー反応液127gの代わりに、MOIモノマー100gを用い、安定化剤(B)として、2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネート1gの代わりに、2−イソブチロイルオキシエチルイソシアネート1gを用いたこと以外は、実施例1の(1−2)と同様の方法でMOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して0.5%が減少していた。このとき、外観上の変化は認められなかった。
〔比較例4〕
2−イソブチロイルオキシエチルイソシアネートを用いなかったこと以外は実施例5と同様の方法でMOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して約3.3%が減少していた。このとき、フラスコ内液に白い微粒子が生成した。
〔実施例6〕
イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)として、AOIモノマー反応液127gの代わりに、MOIモノマー100gを用い、安定化剤(B)として、2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネート1gの代わりに、アセトキシエチルイソシアネート1gを用いたこと以外は、実施例1の(1−2)と同様の方法でMOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して0.2%が減少していた。このとき、外観上の変化は認められなかった。
〔比較例5〕
アセトキシエチルイソシアネートを用いなかったこと以外は実施例6と同様の方法でMOIモノマーの残存量を評価した。その結果、仕込んだ量に対して約3.0%が減少していた。このとき、フラスコ内液に白い微粒子が生成した。

Claims (11)

  1. 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)と安定化剤(B)とを含有し、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とするイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の安定化組成物。
  2. 前記化合物(A)が、下記式(1)で示されるエチレン性不飽和基を一つ以上含む化合物であり、かつ、前記安定化剤(B)が、該化合物(A)において、該式(1)で示されるエチレン性不飽和基部位の少なくとも一つを下記式(2)または(3)で示される構造に置き換えた化合物である、請求項1に記載の安定化組成物:
    −CR1=CR23 (1)
    (式中、R1〜R3は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表す。)
    −CR45−CR678 (2)
    (式中、R4〜R8は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表す。)
    −CR91011 (3)
    (式中、R9〜R11は、各々独立に水素原子または芳香族基を表す。)。
  3. 前記安定化剤(B)を0.005質量%〜5質量%の量で含有する、請求項1に記載の安定化組成物。
  4. 前記化合物(A)が、下記式(4)で示される基を一つ以上含む化合物である、請求項1に記載の安定化組成物:
    −O−(CO)−CR1=CR23 (4)
    (式中、R1〜R3は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表す。)。
  5. 前記化合物(A)が、下記式(5)で示される化合物である、請求項1に記載の安定化組成物:
    CR23=CR1−(CO)−O−R12−NCO (5)
    (式中、R1〜R3は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または芳香族基を表し、R12は炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基または−R13PhR14−(R13およびR14は単結合または炭素数1〜3のアルキレン基を表し、Phはフェニレン基を表す)を表す。)。
  6. 前記化合物(A)が、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートまたは2−(イソシアナトエチルオキシ)エチルメタクリレートである、請求項1に記載の安定化組成物。
  7. 前記化合物(A)が2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートであり、かつ、前記安定化剤(B)が2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートおよび2−アセトキシエチルイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物である、請求項1に記載の安定化組成物。
  8. 前記化合物(A)が2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートであり、かつ、前記安定化剤(B)が2−イソブチロイルオキシエチルイソシアネートおよび2−n−プロピオニルオキシエチルイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物である、請求項1に記載の安定化組成物。
  9. 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)の製造方法において、安定化剤(B)の前駆体を該化合物(A)の製造原料中に含有させ、製造工程の中で安定化剤(B)を発生させること、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とする安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法。
  10. 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)の製造方法において、安定化剤(B)を該化合物(A)の製造原料中に含有させること、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とする安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法。
  11. 分子中にイソシアネート基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ一つ以上含むイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物(A)の製造方法において、該化合物(A)に安定化剤(B)を添加すること、かつ、該安定化剤(B)が、該化合物(A)において、エチレン性不飽和基部位の少なくとも一つが置換基を有していてもよいアルキル基に置き換わった化合物であることを特徴とする安定化されたイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物の製造方法。
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