JPWO2012070257A1 - オーブン - Google Patents

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JPWO2012070257A1
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24CDOMESTIC STOVES OR RANGES ; DETAILS OF DOMESTIC STOVES OR RANGES, OF GENERAL APPLICATION
    • F24C15/00Details
    • F24C15/08Foundations or supports plates; Legs or pillars; Casings; Wheels
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24CDOMESTIC STOVES OR RANGES ; DETAILS OF DOMESTIC STOVES OR RANGES, OF GENERAL APPLICATION
    • F24C15/00Details
    • F24C15/02Doors specially adapted for stoves or ranges

Abstract

開口を有し、調理空間を内部に有する断熱容器を備えるオーブンは、断熱容器に取り付けられ、断熱容器の開口の外側に配置された外側部材を備える。外側部材は、断熱容器の外壁のうち、開口の縁から予め定められた幅の緩和部分に対向する位置に、外側部材から延設された脚部を備える。断熱容器の外壁のうち緩和部分と脚部との間に熱伝導抑制空間が形成され、若しくは断熱部材が配置された状態で断熱容器と接続されている。

Description

関連出願の相互参照
本国際出願は、2010年11月22日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願第2010−260313号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2010−260313号の全内容を本国際出願に援用する。
本発明は、断熱容器の中で食材を加熱して調理するオーブンに関する。
断熱容器を備えるえるオーブンは、断熱容器として真空層構造の容器を用いたオーブンを始め、これまでにも数々の提案がなされている(特許文献1〜3)。
特許文献1に記載されたオーブン100は、図23Aに示すように、調理空間を形成する断熱容器の開口部の内側に嵌め込まれる嵌込部分111と、開口部の外側に配置される外枠部分112とが一体に形成された前板110を備えており、この前板110の嵌込部分111を、図23Bに示すように、断熱容器120の開口に嵌め込んで、前板110を断熱容器120に取り付け、そしてこの前板110に設けられた開口113を蓋130で閉じる構成となっている。
特許文献2に記載されたオーブン200は、図24に示すように、調理空間を形成する内筐210と、この内筐120を収納する外筐220とが、断熱処理されることなくほぼ一体に構成されている。
特許文献3に記載されたオーブン300は、図25に示すように、調理空間を形成する断熱容器310の開口311を前方フレーム320で覆い、その前方フレーム320に設けられた開口321を蓋330で覆う構造となっている。
特開平7−243653号公報 特開2005−83734号公報 特開2006−58002号公報
しかし、特許文献1に記載されたオーブン100は、前板110の嵌込部分111と外枠部分112とが一体に形成されているので、この前板110を介して断熱容器120内の熱が奪われ、その分、エネルギー効率がよくないものとなっていた。
また、特許文献2に記載されたオーブン200も、内筐210と外筐220とが特に断熱処理されることなくほぼ一体に構成されているので、内筐210内の熱が外筐220を介して奪われ、その分、エネルギー効率がよくないものとなっていた。
また、特許文献3に記載されたオーブン300も、断熱容器310の開口311を単に前方フレーム320で覆う構造であるため、前方フレーム320を介して断熱容器310内の熱が奪われ、その分、エネルギー効率がよくないものとなっていた。
このため本発明のように構成し、熱伝導ロスを低減させて省エネルギー性能に優れたオーブンとすることが望ましい。
本発明の第1局面は、開口を有し、調理空間を形成する断熱容器を備えるオーブンにおいて、前記断熱容器に取り付けられ、前記断熱容器の開口の外側に配置された外側部材を備え、前記外側部材は、前記断熱容器の外壁のうち、前記開口の縁から予め定められた幅の緩和部分に対向する位置に、当該外側部材から延設された脚部を備え、前記断熱容器の外壁のうち前記緩和部分と前記脚部との間に熱伝導抑制空間が形成され、若しくは断熱部材が配置された状態で前記断熱容器と接続されていることを特徴とする。
本発明では断熱容器に外側部材が取り付けられているが、断熱容器と外側部材とを直接連結せず、断熱部材を介するか、緩和部分に熱伝導抑制空間を形成して、断熱容器の開口部分から外側部材に直接熱が伝わらないようにしている。
従って、本発明を適用すると、断熱容器内の熱が、断熱容器の外部に設けられる外側部材によって奪われることが抑制されるので、熱伝導ロスを低減させて省エネルギー性能に優れたオーブンを提供することができる。
尚、外側部材の温度が、上昇しても60度以内に抑えられるように、熱伝導抑制空間を形成し、又は断熱部材を設置すればよい。
次に、本発明の第2局面のオーブンは、第1局面のオーブンにおいて、前記熱伝導抑制空間が形成される場合、前記脚部が、前記断熱容器の外壁のうち、前記緩和部分の外側に接続されることにより、前記外側部材と前記断熱容器とが接続されていることを特徴とする。
熱伝導抑制空間を形成する場合、このオーブンのように断熱容器と外側部材とを接続すれば、断熱容器の開口部分から断熱容器内の熱が熱伝導によって外側部材に奪われることが確実に抑制できるので、熱伝導ロスを低減させて省エネルギー性能に優れたオーブンを提供することができる。
次に、本発明の第3局面のオーブンは、第1〜2局面のオーブンにおいて、前記断熱容器が、前記調理空間を形成する内壁部材の外側に外壁部材を備え、前記内壁部材と前記外壁部材との間に真空空間を有する構造を有する、ことを特徴とする。
断熱容器としては、どのような形態ものでもよいが、断熱性能を考慮すると、本発明のように外壁部材と内壁部材との間に真空空間を有するものがよい。
次に、本発明の第4局面のオーブンは、第1〜3局面のオーブンにおいて、前記調理空間内が調理のために加熱されたときに、前記外側部材の温度が、火傷を抑制可能な温度以下となるように、前記熱伝導抑制空間、及び、前記断熱部材の大きさを設定した、ことを特徴とする。
火傷を抑制可能な温度としては、60度以下であることが好ましい。このように構成すると、ユーザーの火傷を抑制することができる。
次に、本発明の第5局面のオーブンは、第1〜4の局面のオーブンにおいて、前記断熱容器のうち、前記開口と対向する位置に設けられた、前記調理空間内の空気を循環させるファンと、前記ファンが設けられる部分の前記断熱容器の背面に、前記断熱容器とは隙間もしくは断熱部材を介して設置された取付板と、前記取付板に設置され、前記ファンを駆動させる駆動手段とを備えることを特徴とする。
本発明のオーブンでは、断熱容器の背面側に、断熱容器の背面とは隙間もしくは段熱部材を介在させて取付板を設けて駆動手段を設置しているが、これは、ファンと駆動手段とを接続する駆動軸を断熱容器に貫通させる際、その貫通孔を介して外部に放熱させる熱を取付板と断熱容器の背面との間にこもらせるためである。
このようにすると断熱容器内の熱の放熱を抑制できるので、熱伝導ロスを低減させて省エネルギー性能に優れたオーブンを提供することができる。
次に、本発明の第6局面のオーブンは、第1〜5局面のオーブンにおいて、断熱部材で形成され、前記開口の一部を塞ぐ閉塞部材と、前記外側部材及び前記閉塞部材に対向する位置に配置された外装部材とを備えることを特徴とする。
オーブンには、断熱容器の開口部分を閉じる蓋の他に、オーブンを操作するためのスイッチ類が取り付けられる外装部材が設けられることが多いが、この外装部材を断熱部材の開口部の前に設置する場合、その部分に閉塞部材を設置して外装部材に断熱容器の熱が伝わらないようにすることが好ましい。
このようにすれば、外装部材を開口部分の前に設置しても、外装部材が断熱容器の熱に熱せられることがないので、オーブン調理使用時のユーザーが外装部材に触れてやけどをすることを抑制することができる。
尚、閉塞部材は、特に層構造でなくてもよいが、二重層構造、三重層構造などに構成してもよい。
次に、本発明の第7局面のオーブンは、第6局面のオーブンにおいて、前記閉塞部材を介して、前記調理空間内に配置されるヒータが固定され接続されていることを特徴とする。
閉塞部材を設置すれば、開口部分での外装部材側への熱の伝達が減少するので、この閉塞部材を介してヒータを設置することで、ヒータの設置場所からの熱の損失を最小限に抑えることができる。
次に、本発明の第8局面のオーブンは、第6〜7局面のオーブンにおいて、前記閉塞部材と前記開口の縁部とがパッキン、或はシリコン接着により固定される構造とする。
このようにすると、断熱容器内の熱が、閉塞部材と開口との隙間から逃げるのを抑制しつつ、閉塞部材を断熱容器に取り付けることができる。
次に、本発明の第9局面のオーブンは、第6〜8局面のオーブンにおいて、外部から冷却風を取り入れ、前記外側部材及び前記閉塞部材に冷却風を当てる冷却ファンを設けたことを特徴とする。
本発明のように、熱伝導抑制空間を形成する等しても外側部材には一定量の熱が断熱容器から伝達される。また、閉塞部材も一定温度は上昇する。
しかし、外側部材や閉塞部材には各種機器が設置されたり、あるいは、人が直接ふれることがある。
そのため、本発明のように、冷却ファンを備え、外側部材や閉塞部材に冷却風を当てるようにすれば、各種機器が断熱容器からの熱で破損したり、外側部材に人が触れてやけどを起こすことを抑制することができる。
次に、本発明の第10局面のオーブンは、第6〜9局面のオーブンにおいて、前記閉塞部材に設けられ、前記調理空間内の被加熱物を撮像する撮像手段と、前記撮像手段で撮像された前記調理空間内の映像を外部に向かって表示する表示手段と備えることを特徴とする。
オーブンは、断熱容器の開口を閉じる蓋部に断熱ガラスが設置されていても、調理中ガラスが結露して調理空間内が見えなくなったり、また、蓋部を断熱部材で形成すると、調理中の調理空間内を見ることができない。
しかし、本発明のように構成すると、調理空間内を撮像した様子が表示手段に表示されるので、ガラスの結露や蓋を断熱部材で構成しても、調理空間内で調理される料理の様子を確実に視認することができる。
次に、本発明の第11局面のオーブンは、第10局面のオーブンにおいて、前記被加熱物を照らす照明手段を備えることを特徴とする。
断熱容器は、外部との断熱のため外部から光が入らないが、本発明のように構成すると、調理空間内が照らされるので、調理空間内の様子を表示手段に明るく表示することができる。
次に、本発明の第12局面のオーブンは、第11局面のオーブンにおいて、前記撮像手段の撮像方向、及び、前記照明手段の照明方向とが平行になるように前記撮像手段及び前記照明手段を配置し、前記閉塞部材は、前記撮像手段及び前記照明手段が配置された部分で、層間に空間を空けた2層構造で構成されており、前記各層と、前記撮像手段の撮像方向、及び、前記照明手段の照明方向とが交叉する部分は、透光性部材で構成されており、前記照明手段から発せられる光が前記撮像手段側に拡散することを抑制する光遮断壁が設けられていることを特徴とする。
これによると、閉塞部材を2層構造に構成することで、調理空間内から撮像手段及び照明手段に伝わる熱量が軽減されるので、撮像手段及び照明手段を、調理空間から発せられる熱から保護することができる。
また、撮像手段の撮像方向、及び、照明手段の照明方向、すなわち、撮像手段及び照明手段の光軸上には、閉塞部材を2層構造に構成した結果、透光性部材が2重に配置されるので、撮像手段及び照明手段を、調理空間から発せられる熱から保護することができる。
また、照明手段から撮像手段の側に光が漏れないように光遮断壁が設けられているので、撮像手段が照明手段から照射され、調理空間に照射されていない光を直接受けることが抑制される。そのため、撮像手段は、調理空間内の光のみを受けて撮影を行うので、調理空間内を明確に撮影することができる。
尚、本発明の第13局面のオーブンのように、光遮断壁は、閉塞部材を構成する合成樹脂と同一材料で構成するとともに、閉塞部材と一体に構成してもよい。製造上、コストを抑えることができるからである。
次に、本発明の第14局面のオーブンは、第10〜13局面のオーブンにおいて、前記撮像手段による撮像を遮断する遮断位置から、前記撮像手段による撮像を遮断しない非遮断位置までの移動可能に設置され、前記遮断位置に配置されたとき、前記調理空間から伝達される熱を遮断する遮断部材と、前記撮像手段による撮像が行われないとき、前記遮断部材により、前記撮像手段による撮像を遮断する遮断位置に配置されるよう、前記遮断部材を制御する遮断部材制御手段と、を備えることを特徴とする。
これによると、調理空間内から撮像手段に伝わる熱量を、撮像手段で調理空間内を撮像するときだけの最小限に抑えることができるので、撮像手段を調理空間から発せられる熱から保護することができる。
次に、本発明の第15局面のオーブンは、第1〜14局面のオーブンにおいて、前記断熱容器の開口を塞ぐ蓋部を備え、前記蓋部は、前記開口側に配置され、前記調理空間内の熱を断熱する断熱層と、外装層と、前記断熱層と前記外装層との間に形成され、冷却風を流すことにより、前記断熱層から前記外装層に熱が伝わることを抑制する冷却層とを有し、前記冷却風を送風する送風手段を備えるとともに、前記冷却層は、前記冷却風を流す蛇行した冷却風通過路によって形成されていることを特徴とする。
これによると、断熱層によって調理空間内の熱の多くが蓋部を介して外部に伝わることが抑制されるが、この断熱層と外装層との間に冷却層を設けることで、断熱層から漏れ出して外装層に伝わる熱がさらに遮断される。
そのため、本発明を用いれば、ユーザーが蓋部に触れて火傷をすることを、蓋部に断熱部材を設けただけの場合に比べて、より確実に抑制することができる。
尚、冷却方法はどのような方法でもよいが、本発明の第16局面のオーブンのように、冷却層に冷却風を送風する複数の送風手段を有し、冷却風通路については、各送風手段毎に分割して形成してもよい。
次に、本発明の第17局面のオーブンは、第1〜16局面のオーブンにおいて、前記断熱容器の容器内を、前記調理空間と下部空間とに仕切る仕切板と、該仕切板に形成されるとともに前記調理空間内で開口している排口から、前記断熱容器の開口の一部であって前記下部空間の開口を塞ぐ断熱性の閉塞部材の外側に設けられた吐口まで延設されたパイプと、前記調理空間内に入れられた洗浄水を蒸発させる制御を実行する洗浄制御手段と、を備え、前記調理空間を形成する壁面は、汚れの付着を抑制するための親水性のコーティングがなされていることを特徴とする。
このオーブンによると、洗浄制御手段により、調理空間内で水蒸気を発生させると、親水性のコーティングがなされた調理空間の壁面上で、調理空間の壁面についた汚れが浮き、その汚れが調理空間の壁面を伝って、水蒸気や水分と共にパイプを介して、断熱容器の外部に排出される。
そのため、本発明のオーブンを用いれば、調理空間内に洗浄水を配置するだけで、調理空間内を洗浄することができる。
尚、本発明の第18局面のオーブンのように、上記洗浄を行った場合、パイプが詰まることがあるので、前記パイプ内に侵入するとパイプを詰まらせる侵入忌避物を濾過する濾過手段をパイプの排口を覆って配置するようにしてもよい。
また、パイプからは、熱せれた水蒸気が排出されるので、本発明の第19局面のオーブンのように、パイプの吐口に冷却風を当てる冷却手段を備え、パイプから排出される水蒸気を冷却するとよい。
第1実施形態のオーブンの斜視図である。 第1実施形態のオーブンの分解斜視図で、蓋部を取り外し、断熱容器の一部を切り取った様子を示している。尚、図面の簡略化のため、突設部21cについては記載していない。 第1実施形態のオーブンの斜視図で、蓋部を開き、断熱容器内からトレーを引き出した様子を示している。尚、図面の簡略化のため、突設部21cについては記載していない。 第1実施形態のオーブンを後方からみた斜視図である。 図5Aは、第1実施形態のオーブンを構成する断熱容器をその中心軸を通る断面で切断した断面図で、図5Bは図5A中の符合VBが付された丸で囲んだ部分の拡大図である。 第1実施形態のオーブンを構成する断熱容器の説明図で、図5A中の符合VIが付された丸で囲んだ部分の拡大図である。 第1実施形態のオーブンを構成する断熱容器に収納箱を取り付ける部分の断面を一部取り出した断面図である。断熱容器の中心軸を通る断面で示している。 第1実施形態のオーブンを前方斜め下方から見た断面斜視図で、断熱容器の中心軸を通る断面で切断したものを示している。尚、図面の簡略化のため、突設部21cについては記載していない。 第1実施形態のオーブンを構成する断熱容器と前板と半月部材の接続部分の断面を一部取り出した断面図である。断熱容器の中心軸を通る断面で示している。 第1実施形態のオーブンを構成する収納箱を後方から見た斜視図で、後方側の収納箱の箱面を一部切り取った図で示している。 第1実施形態のオーブンを構成する断熱容器にスペーサを設置した効果を証明する実験を行う様子を示す模式図である。 図12Aはヒートサイクル試験の説明図であり、図12Bは断熱容器の変形を調べるための測定点について説明する説明図である。 図13Aは断熱容器の変形を調べる実験の実験結果を示す図であり、図13Bはヒートサイクル試験の実験結果を示す図である。 第1実施形態の変形例を示す図で、断熱容器と前板と半月部材の接続部分の断面を一部取り出した断面図である。断熱容器の中心軸を通る断面で示している。 図15Aは第1実施形態の変形例を示す図で、外鏡部の斜視図であり、図15Bは第1実施形態の変形例を示す図で外鏡部の断面図である。 第1実施形態の変形例を示す図で、第1実施形態のオーブンを側面からみた模式図である。 第2実施形態のオーブンの斜視図であり、断熱容器の一部を切り取り、また、操作パネル5を取り外したオーブンの斜視図であって、蓋部については開いた様子も模擬的に示した説明図である。 第2実施形態のカメラ及びLEDランプが形成された部分の半月板の斜視図である。 図19Aは、第3実施形態のカメラ及び半月部材に設置されるガラスの斜視図で、遮断部材9vについては非遮断位置に位置する様子も模擬的に示した説明図あり、図19Bは、LEDランプの斜視図である。 第4実施実施形態の説明図であり、調理空間内から水溜容器内にパイプを用いて排水等を排出する排出路に関する部分について、パイプの延設方向に沿った軸で切断した断面斜視図である。尚、図中の冷却風通過路に記載した矢印は、冷却風が流れる方向を示している。 第5実施形態のオーブンの斜視図である。 蓋部の内部構造の模式図で、蓋部を右側方から見た説明図である。 図23Aは従来のオーブンの断面図であり、図23Bは前板の斜視図である。 従来のオーブンの断面図である。 従来のオーブンの分解斜視図である。
1…オーブン、1a…底板、2…断熱容器、2a…開口、2b…断熱空間、2c…調理空間、2d…下部空間、3…ファン、3…変形例、3a…保持板、4…前板、4a…本体、4b…脚部、4c…立設部、4d…前板孔、5…操作パネル、6…蓋部、6a…冷却風通過路、7…下パネル、8…収納箱、9…半月部材、9a…半月部材、9b…半月部材、9c…サーミスター、9d…端子、9e…端子、9f…カメラ、9g…LEDランプ、9h…カバー、9j…設置スペース、9ja…遮光壁、9k…外側層、9ka、9kb、9la、9lb…硝子設置用窪部、9l…内側層、9m,9n,9p,9r…ガラス、9v…遮断部材、10…ヒーター、11…断熱材、13…排気チューブ、14…真空計、20…内壁部材、20a…内管部、20b…内鏡部、21…外壁部材、21a…外管部、21b…外鏡部、21c…突設部、21d…取付面、21h…突設部、22…真空空間、23…貫通孔、24…スペーサ、25…保持部材、25a…取付板、25b…立脚部、25c…通孔、26…ネジ孔、30…モーターシャフト、31…ファンカバー、31a…吸込孔、31b…排出孔、32…ヒータ、32a…ヒータフィン、35…ラック、36…下板、36a…排口、36b…パイプ、36c…吐口、36d…ネット、37…反射板、38…シリコーンシート、39…ヒータ、39a…ヒータ、39b…ヒータ、40…DCファン、41…DCファン、42…固定具、43…扉ラバー、50…モニタ、51…調理機能設定用ダイヤル、52…調理時間等表示用モニタ、53…調理時間設定用ダイヤル、54…スイッチ、59a…熱伝導抑制空間、60…ハンドル、60a…内層部、60b…外装パネル、60c…冷却風通過路、70…水溜容器、80…駆動モータ、81…サーマルスイッチ、82…電源フィルタ、83…電源端子台、84…電源コード押さえ、90…本体、91…延設部、92…立設部、93…突起部。
以下に本発明が適用されたオーブンの実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
1.全体構成
本実施形態のオーブン1は、図1に示すように、円筒形状に形成され、内部に調理空間を有する断熱容器2を備えている。
この断熱容器2は、図2に示すように、軸方向の一端側が開口し、他端側が閉じた形状に形成され、中心軸が水平になるように横倒しにされた状態で底板1a上に載置されている。
本実施形態では以下、断熱容器2の開口側を前方、断熱容器2が閉じた側を後方と呼ぶ。
また、前方から後方をみる方向を基準として、その右側を右方、左側を左方と呼ぶ。
この断熱容器2の開口2aの外側には、外側の輪郭が正方形状に形成され、内側の輪郭が断熱容器2の開口2aより径が大きい円形形状に形成された前板4を備えている。
前板4は、底板1aの前方側の縁部に固定されるとともに、断熱容器2の左右に配置され、前板4の裏面側の上端近傍と底板1aの後端近傍で固定された細長い形状の保持板3aによって前方側に倒れないように底板1aに固定されている。
断熱容器2は、この前板4の内側の輪郭で囲まれた前板孔4dに開口2aが形成された部分を挿入した状態で底板1a上に固定されている。
また、本実施形態のオーブン1は、図1に示すように、前板4の前方側に上方から下方に向かって順に配置された、操作パネル5、蓋部6、下パネル7を備えている。
このうち操作パネル5には、操作用のスイッチ等が設置されている。
具体的には、操作パネル5は、後述するカメラで断熱容器2内の様子を写した映像を表示するモニタ50と、調理機能設定用ダイヤル51と、調理時間等表示用モニタ52と、調理時間設定用ダイヤル53と、各種のスイッチ54とを備えている。
また蓋部6は、前方側の面の上端にハンドル60が取り付けられ、図3に示すように、ハンドル60を前方側に引くと、蓋部6の下端を支点に、蓋部6の後方側の面が水平となる位置まで回動して開くよう、前板4に回動可能に固定されている。
また、下パネル7には、図1に示すように、水溜容器70が着脱可能に取り付けられている。
また、断熱容器2の背面(断熱容器2の後方から前方を向いて断熱容器2を見たときに、正面となる面)には、図4に示すように、断熱容器2内に設置される後述するファンの駆動モータ等が収納された収納箱8が設置されている。
2.断熱容器
次に、断熱容器2について詳細に説明する。
この断熱容器2は、図5Aに示すように、断熱空間2bを形成する内壁部材20と、内壁部材20の外側に配置される外壁部材21とを備え、内壁部材20と外壁部材21との間の空間22(以下「真空空間22」という)については真空となるように構成している。
内壁部材20は、円筒状に形成された内管部20aと、略凹面鏡状に形成された内鏡部20bとを備え、内管部20aはロール成型器で成型され、内鏡部20bはプレス機で成型される。
そして、内管部20aの後端縁部と、内鏡部20bの周囲縁部とを、図5Bに示す位置で溶接することによって内壁部材20を形成する。
外壁部材21は、図5Aに示すように、円筒状に形成された外管部21aと、略凹面鏡状に形成された外鏡部21bとを備え、外管部21aはロール成型器で成型され、外鏡部21bはプレス機で成型される。
このうち外管部21aは、円周方向に沿って輪状に形成されるとともに、図5Bに示すように、軸方向に沿って等間隔に形成された三角波状の複数の突設部21cを有するビート加工が施されている。
そして、外管部21aの後端縁部と、外鏡部21bの周囲縁部とを溶接することによって外壁部材21を形成する。
また、内鏡部20bと外鏡部21bとに共通する構造として、図5A中で2点鎖線で示したように、内管部20a又は外管部21aと接続される外周部分R1の曲率と、中央部分R2の曲率とでは、外周部分R1の曲率の方が大きくなるよう形成した。
また、断熱容器2を構成する内鏡部20bと外鏡部21bの中心部には、後述するファンのモーターシャフトを貫通させる貫通孔23が形成されている。
この貫通孔23の周囲の断熱容器2に形成される真空空間22内には、内壁部材20と外壁部材21とが接近することを抑制するためのスペーサ24が取り付けられている。
このスペーサ24は、後述するファンより大きく、ファンカバーよりも小さい径のリング状に形成されるとともに、内壁部材20及び外壁部材21と面で接するよう、断面コ字状に形成されている。
次に、外鏡部21bの背面中央には、貫通孔23を中心とし、この貫通孔23の軸方向に垂直な円形の面である取付面21dが形成されている。前述したスペーサ24は、この取付面21dの縁部に沿って配置されている。
この取付面21d上には、取付面21dから所定距離離して収納箱8を設置するための保持部材25が取り付けられている。
この保持部材25は、図6に示すように、円板状に形成された取付板25aを備え、この取付板25aの中心には、モーターシャフトを通す通孔25cが形成されている。
保持部材25は、通孔25cと貫通孔23とが同じ大きさの径で形成されているので、これらがモーターシャフトを挿通可能となるように取付面21d上に配置される。
また、この保持部材25は、取付板25aの縁部のうち上下左右の各点から取付面21d側に向かって延設された立脚部25bを有し、この立脚部25bの取付面21d側の端部は、取付面21dと平行になるように折り曲げられている。そして、保持部材25は、この立脚部25bの折り曲げられた部分を取付面21dに溶接することによって取り付けられる。
また、収納箱8は、立脚部25bが設けられている部分の近傍にネジ孔26が設けられているので、このネジ孔26に収納箱8の側からネジを通して保持部材25に固定される。
本実施形態では、図7に示すように、スペーサ24に対し立脚部25bが、上下20mmの範囲内となるように取り付けられることが望ましい。
尚、図2に示すように、断熱容器2の断熱空間2b内には、後述する下板36が備えられるが、以下の説明では、この下板36よりも上方の空間を調理空間2c、下方の空間を下部空間2dと呼ぶ。
3.断熱容器への設置物
3−1.ファン関係
次に、断熱容器2内に設置されるファン3について説明する。
ファン3は、図8に示すように、内鏡部20b上に設置されている。また、このファン3に収納箱8内に収納されたモータから動力を伝えるモーターシャフト30が、貫通孔23に通され、その先端が断熱空間2b内に配置される。ファン3は、この断熱空間2b内に配置されたモーターシャフト30の先端に取り付けられている。
また、このファン3の前方側には、このファン3全体を覆うことができるファンカバー31が備えられる。
このファンカバー31は円板状に形成され、ファン3と同軸となるように内鏡部20b上に設置される。
このファンカバー31の中心部分には、吸込孔31aが形成され、また、ファンカバー31の側面には、図2に示すように、ファンカバー31内に取り込まれた空気を断熱容器2内に排出する排出孔31bが複数形成されている。
そのため、ファン3を回転させると、断熱容器2内の空気が、吸込孔31aから吸い込まれ、ファンカバー31の側面に設けられた排出孔31bから、断熱容器2の内管部20aに向かって排出されることによって、断熱容器2内でまんべんなく熱風が循環する。
また、このファンカバー31内には、ファン3の他に、ファン3の外周を囲うように配置されたヒータ32が備えられている。このヒーター32には、ヒータフィン32aが設けられている。
そのため、ファン3によってファンカバー31内に取り込まれた断熱容器2内の空気は、ヒータ32で熱せられて、断熱容器2内に排出される。
3−2.その他の設置物
次に、断熱容器2内に設置されるファン3以外の設置物について説明する。
この断熱容器2内には、図2に示すように、前方から見て左右の側面にラック35が一対設置される。
このラック35には、図3に示すように、調理空間2c内で、調理用のトレーを間隔を空けて数段重ねに配置でき、かつ、蓋部6を開けたときに、調理用のトレーを前方に向かって水平に取り出すことができるように構成されている。
また、断熱容器2内の下面には、図2に示すように、蓋部6の断熱容器2の開口2aを閉じる面が水平となる位置まで蓋部6を開いたときに、その開いた蓋部6と平行になるように設置された下板36が配置されている。
この下板36の前方側の左右方向中央には、排口36aが形成されている。この排口36aは、図8に示すように、水溜容器70にパイプ36bで接続されている。
また、断熱容器2内の天面と、下板36の下面には、ヒータ39がそれぞれ設置されている。
このうち、断熱容器2内の天面に設置されたヒータ39aはグリル調理、オーブン調理を行う時に用いるヒータで、下板36の下面に設置されたヒータ39bは、主に用いられるヒータである。
尚、ヒータ39aと、断熱容器2内の天面との間には、ファンカバー31内から半月部材9まで延設されたヒーター32の延長部分が設置されている。
4.前板4及び半月部材9
次に、前板4及び半月部材9に関連する構成について説明する。
半月部材9は、断熱性材料である(ポリブチレンテレフタレート:PBT)で構成されている。
半月部材9は、図2に示すように、断熱容器2の開口2aの上下の一部分を塞ぐ位置に配置され、このうち下方の半月部材9bは、下板36を断熱容器2内に設置したときに、断熱容器2内に形成される断熱空間2bのうち下板36よりも下方の下部空間2dの前方側の開口を塞ぐものである。
また、上方の半月部材9aも、下方の半月部材9bと略同じ大きさに形成されている。
さらに、これら半月部材9の断熱容器2の内側には、図9に示すように、反射板37が設置されており、断熱容器2内の熱をこれら半月部材9及び反射板37により前方側に伝わることを二重に抑制している。
また、半月部材9は、図9に示すように、半月状に形成された本体90の円弧状の縁部に、本体90に対して垂直に延設された延設部91を備え、この延設部91の端部には、断熱容器2に取り付けたときに、断熱容器2の外部表面に対して垂直に立設された立設部92が形成されている。
また、半月部材9を断熱容器2に取り付けたとき本体90が断熱空間2bを向く面上には突起部93が形成されており、半月部材9が断熱容器2に取り付けられるとき、この突起部93と延設部91との間に、断熱容器2の前方側端部と、断熱容器2の前方側の端部を包むシリコーンシート38と、反射板37の端部とを挟むことで固定される。
一方、前板4は、断熱容器2を挿入する内側の輪郭を形成する部分から垂直に延設された脚部4bを備え、その脚部4bの端部には、断熱容器2に取り付けたときに断熱容器2の外部表面に対して垂直に立設された立設部4cが形成されている。
前板4の本体4aと、半月部材9の本体90とが面一となるように、半月部材9の延設部91及び立設部92と、前板4の脚部4b及び立設部4cとを重ね、立設部92と立設部4cとをネジ止めすることにより、半月部材9が前板4に固定される。
本実施形態のオーブン1を組み立てる際、先に半月部材9を前板4に取り付け、その後、これら前板4及び半月部材9を断熱容器2に取り付ける。
このようにすると、半月部材9と前板4とを一体的に構成できるので、オーブン1の組み立てが簡単になるからである。
また、半月部材9及び前板4を上記のように構成すると、断熱容器2の外壁の外面のうち、開口2aの縁から予め定められた幅の緩和部分に対向する位置に、前板4から延設された脚部4bが備えられ、断熱容器2の外壁の外面うち緩和部分と脚部4bとの間に断熱部材である延設部91が配置されることとなる。
このように、前板4は、断熱容器2内の断熱空間2bの開口2aから離れた位置であって、開口2aから放出される熱が伝達しにくい位置であり、また、真空空間22によって、断熱空間2b内の熱が伝わり難い位置で断熱容器2と接続され、この接続位置よりも開口2aに近い側では延設部91の断熱効果によって開口2aから前板4に熱が伝わり難い構造となっている。
そのため、本実施形態のオーブン1は、断熱容器2内の熱気が外部に伝わることが抑制されるので、上述したような構造を有しないオーブンに比べ省エネルギー性能を向上させることができる。
尚、延設部91の大きさは、調理空間2c内が調理のために加熱されたときに、前板4の温度が、火傷を抑制可能な温度以下となるように形成されている。具体的には少なくとも60度以下となるように形成することが好ましい。
次に、上方の半月部材9aには、図2に示すように、断熱容器2内の温度を検知するためのサーミスター9cと、ヒータ39a(図8参照)の端子9dと、ヒーター32の端子9eとが取り付けられている。
また、これら各端子9c〜9eの右側であって、上方の半月部材9aの左右方向中央には、断熱容器2内を撮影し、モニタ50に表示するカメラ9fが設置され、その右側には、断熱容器2内の照明用のLEDランプ9gが設置されている。
更にDCファン40が、上方の半月部材9aの右側の前板4上に設置されている。上方の半月部材9a及び前板4と操作パネル5との間には、DCファン40から送風される空気を流すために送風空間が形成されており、DCファン40からこの空間内に空気を送ることで、これらの部品9c〜9g及び操作パネル5が冷却される。この送風空間の周囲には、DCファン40が外部から空気を取り込むための孔や、送風空間から外部に空気を排出するための孔が形成されているが、詳細な説明については省略する。
次に、下方の半月部材9bの左右方向の中央には、パイプ36b(図8参照)の先端の吐口36cが配置され、この吐口36cの右方には、ヒータ39bの端子が内部に配置されたカバー9hが配置されている。
また、下方の半月部材9bの右方の前板4上にも、DCファン41が設置されている。下方の半月部材9b及び前板4と下パネル7との間には、DCファン40から送風される空気を流すために送風空間が形成されており、DCファン40からこの空間内に空気を送ることで、パイプ36bの吐口36c及び下パネル7が冷却される。この送風空間の周囲には、DCファン41が外部から空気を取り込むための孔や、送風空間から外部に空気を排出するための孔が形成されているが、詳細な説明については省略する。
このDCファン41を駆動すると、パイプ36bの吐口36cに冷却風が当り、ベルヌイの定理により、パイプ36bから断熱容器2内の空気が引き込まれる。
また、吐口36cから排出された熱気はDCファン41からの冷却風で冷やされ、熱風中の水分が凝結して、その凝結した水分と、もともと液状物だったものが、水溜容器70内に落ちて貯められる。
また、DCファン41を動かすことによってパイプ36bから引き込まれる熱気については、外部に排出される。
また、このDCファン41の左斜め上方には、蓋部6を前板4に対し回動可能に固定するための固定具42が取り付けられている。
また、上方の半月部材9aの下辺、下方の半月部材9bの上辺、及び、断熱容器2の開口2aのうち半月部材9で塞がれていない部分の縁部に沿って扉ラバー43が設置されている。以下、この扉ラバー43で囲まれた部分の開口2aを、調理取出口と呼ぶ。
蓋部6を閉じると、蓋部6の後方側の面が扉ラバー43に当接して、調理取出口を閉じて断熱容器2を密閉する。また、蓋部6は、調理取出口を塞ぐ側の面が断熱材で形成されており、この蓋部6を閉めると、断熱容器2内は、断熱された外部空間から隔離された空間となる。
5.収納箱
次に、収納箱8内に収納されたものについて説明する。
この収納箱8内には、ファン3の駆動モータ80が備えられている。
また、この収納箱8内には、図10に示すように、駆動モータ80の上方にサーマルスイッチ81、下方に電源フィルタ82が備えられている。さらに電源フィルタ82の下方には、電源端子台83が設置され、さらに下方には、電源端子台83に先端が接続された電源コードを固定する電源コード押さえ84が設置されている。サーマルスイッチ81は、駆動モータ80にモーターロック時の以上を温度で検知して、駆動駆動モータ80への駆動用電流を遮断するものである。
6.本実施形態の特徴的な作用効果
本実施形態のオーブン1が備える断熱容器2は、前板4が取り付けられているが、断熱容器2と前板4とを、断熱容器2の開口2a部分で直接連結せず、断熱部材で形成された延設部91を介して、断熱容器2の開口2aから前板4に直接熱が伝わらないようにしている。
従って、本実施形態のように構成すると、断熱容器2内の熱が、断熱容器2の外部に設けられる前板4によって奪われることが抑制されるので、従来のオーブンに比べ、熱伝導ロスを低減して省エネルギー性能に優れたオーブン1を提供することができる。
また、本実施形態のオーブン1は、操作パネル5や下パネル7に対向する位置に半月部材9が設置されて、断熱容器2内の熱気を遮断している。
そのため、操作パネル5や下パネル7には、断熱容器2内の熱が直接伝わらず、半月部材9で遮断されるので、ユーザーが操作パネル5や下パネル7に触れてやけどをすることを抑制することができる。
また、本実施形態では、半月部材9に各種ヒータ39が接続されているが、このようにすれば、ヒータ39の設置場所からの熱の損失を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態では、半月部材9を断熱容器2に取り付ける際に、シリコーンシート38を挟んで取り付けているので、断熱容器2内の熱が、半月部材9と開口2aとの隙間から逃げるのを抑制しつつ、半月部材9を断熱容器2に設置することができる。
また、本実施形態では、DCファン40、41を備えることにより、半月部材9を冷却している。半月部材9は、断熱材で形成されているが、断熱容器2からの熱を完全に遮断できるわけではなく、また、半月部材9に人が直接ふれる場合が想定される。
しかし、本実施形態では、DCファン40、41により半月部材9についても冷却しているので、カメラ50等の機器が熱で破損したり、人が半月部材9に触れて火傷することを抑制できる。
また、本実施形態では、断熱容器2の背面側に、断熱容器2の背面とは隙間を開けて収納箱8を設置しているが、これは、ファン3と駆動モータ80とを接続するモーターシャフト30を断熱容器2に貫通させる際、その貫通孔23を介して外部に放熱させる熱を、この収納箱8を取り付ける取付板25aと断熱容器2の背面との間にこもらせるためである。
そのため、本実施形態では、断熱容器2内の熱の放熱を抑制できるので、熱伝導ロスを低減させて省エネルギー性能に優れたオーブン1を提供することができる。
また、本実施形態のオーブン1で用いられる断熱容器2は、貫通孔23の周囲にスペーサ24(図5A、5B参照)を備えているので、外壁部材21と内壁部材20との間に真空空間22を形成することにより貫通孔23にかかる真空圧と、調理空間2c内を熱することにより内壁部材20と外壁部材21との温度差によって貫通孔23にかかる熱応力とが、スペーサ24に分散され、貫通孔23にかかるこれらの力を低減することができる。
従って、本実施形態によれば、貫通孔23にストレスがかかることを確実に抑制し、かつ、単にスペーサ24を設けるだけの簡単な構造によりコストをかけずに、貫通孔23にストレスがかからない断熱容器2を提供することができる。
また、上述した熱応力については、本実施形態の断熱容器2では、外周部分R1と中央部分R2とで曲率が異なる部分を形成し、この曲率が異なる2つの部分の変形率の違いにより、熱応力を吸収している。
次に、本実施形態の断熱容器2は、内鏡部20b及び外鏡部21bをプレス機で、内管部20aと外管部21aはロール成型機で成型するなどして、それぞれ別々に成型し、それらを溶接によって組み立てているので、溶接によるコストは深絞り加工によりも高くなるが、深絞り加工に比べプレス機や金型費が安くなり、捨て材も少ないため、生産数量によっては安くなる。また、人件費が安い新興国で生産する場合は特に適している。
また、内鏡部20bと内管部20a及び外鏡部21bと外管部21aをそれそれ別々に加工し、溶接して組み立てることで、それぞれの部品の用途、役割に応じた最適なデザイン、強度を考慮した最適な板厚で製作が可能になる。
加えて、内鏡部20bと内管部20aとを別々の部品で製作すれば、真空に対する強度から、内鏡部20bの板厚より内管部20aの板厚を薄くすることができるなどして、材料費を安くでき、軽量化が図れる。
外壁部材21の外鏡部21bと外管部21aも同じことが言え、外鏡部21bと外管部21aそれぞれの応力に適した補強加工(外管部21aのビート加工など)を施した上で最適な板厚による製作でき、材料費を安くでき、軽量化が図れる。
また、本実施形態のオーブン1では、貫通孔23が、開口2aからみて最も奥の位置であって、内鏡部20bの中心に形成されているので、開口2aから見て、最も奥にファンを取り付けることができる。その結果、本実施形態のオーブン1では、調理空間2cを最大限確保することができる。
7.実験
以下、断熱容器2の真空空間22内にスペーサ24を設置することによって、貫通孔23に係る力を低減し、断熱容器2の破損が免れることを示す実験を行ったので説明する。7−1.試験体と評価方法
試験体としては、上述の実施形態の断熱容器2のように、スペーサ24を内鏡部20bと外鏡部21bの間にセットしたものと、セットしていないものとを製作した。
そして、図11に示すように、各断熱容器2の断熱空間2b内にヒーター10をセットし、開口2aを断熱材11で塞ぎ、更に冷却用空気導入チューブ12及びその排気チューブ13を断熱材11に穴を開けて断熱空間2b内に挿入した。
評価方法としては、加熱と冷却を繰り返し実施するヒートサイクル試験を行い、熱応力による内鏡部20bの耐久性を評価した。
ヒートサイクル試験の具体的な方法は以下の通りである。
具体的には、図12Aに示すように、
1)昇温:断熱空間2b内の中心温度を250℃まで上昇させる。
2)維持:断熱空間2b内の温度を250℃に10分保つ。
3)冷却:断熱空間2bの中心温度を50℃まで下げる。
4)維持:断熱空間2b内の温度を50℃に10分保つ。
上記、1)〜4)のサイクルを8760回以上繰り返す。この回数は、1日当たりオーブン1を3回使用した場合に、稼働率80%で10年間使用するという想定で行った。
365×3×10×0.8=8760回。
温度は断熱空間2b内の中心温度で管理し、耐久性評価は真空空間22の圧力を真空計14(サエスゲッターズ社製型式:SVG1)で測定し、圧力上昇の有無で判断した。
尚、ヒートサイクル試験の前に、真空圧による内鏡部20bと外鏡部21bの変形も測定した。
測定点は、図12Bに示すように、内鏡部20bと外鏡部21bの曲率が変化する点(A、a)、スペーサ24が設置される位置と貫通孔23との中間点(D、d)、貫通孔23と内管部20a及び外管部21aの接続点とを三等分したときの等分点であって、内管部20a及び外管部21aに近い点(B,b)、貫通孔23に近い点(C、c)の4点で行った。尚、内鏡部20bについては大文字のアルファベットで、外鏡部21bについては小文字のアルファベットで、各測定点を示している。
7−2.試験結果
図13Aに真空空間22を真空にしたときの変形の大きさを測定した試験結果を示す。
図13Aに示すように、明らかにスペーサ24が無い方の断熱容器2の方の変形が大きいことが確認された。
また、図13Bにヒートサイクル試験を行ったときの試験結果を示す。
図13Bに示すように、スペーサ24があるものは、10000サイクルのヒートサイクル試験後も、真空空間22内の圧力上昇は見られなかった。
しかし、スペーサ24がないものは、5825サイクルに達したところで急激な圧力上昇が見られた。
(変形例1)
上記実施形態では、図9に示すように、脚部4bと外壁部材21との間に、断熱性の材料で形成された半月部材9を構成する延設部91が配置されているが、図14Aに示すように、前板4と断熱容器2とを接続せず、熱伝導抑制空間59aを構成するようにしてもよい。
この場合、脚部4bの後端側は、断熱容器2側に折られ、その先端は、緩和部分の外側で断熱容器2に溶接するとよい。
また、図14Bに示すように、前板4は、図9に記載したものと同様、脚部4bと、立設部4cとを備えているが、半月部材9については、延設部91を備えない形状としてもよい。
この場合、脚部4bと、外壁部材21の外部表面のうち、断熱容器2の開口2a側の端部から所定幅の緩和部分との間には、図14A同様、熱伝導抑制空間59aが形成される。
そして、前板4と断熱容器2との接合は、断熱容器2の外壁部材21の外部表面上から延設される断面逆Tの字状の接合部材を外壁部材21上に設置し、その外壁部材21と立設部4cとをネジ止めするとよい。
この図14A、図14Bに記載された変形例のように構成しても、断熱容器2と前板4とを、断熱容器2の開口2a部分で直接連結せず、緩和部分に形成された熱伝導抑制空間59aを介して、断熱容器2の開口2aから前板4に直接熱が伝わらないようにしている。
従って、これら変形例のように構成すると、断熱容器2内の熱が前板4に奪われることが抑制されるので、熱伝導ロスを低減させて省エネルギー性能に優れたオーブン1を提供することができる。
(変形例2)
上記実施形態では、外鏡部21bの表面上には特に補強のための加工を施していないが、図15Aに示すように、外鏡部21bにもビート加工を施してもよい。この場合、取付面21d以外の部分にビート加工が施され、具体的には、外鏡部21bの径方向に沿って等角度間隔に形成された三角波状の複数の突設部21hが形成される。
(変形例3)
上記実施形態では、外鏡部21bにかかる熱応力を吸収するため、図5Aに示すように、外管部21aと接続される外周部分R1の曲率と、それ以外の部分R2の曲率とを異な
らせているが、図15Bに示すように、外鏡部21bに、外鏡部21bの中心部から径方向に向かって等間隔に凹みを設けることによって複数の段が形成されるようにしてもよい。このように段を設けることで外鏡部21bは伸縮するので、熱応力を吸収することができる。
(その他の変形例)
スペーサ24は、真空空間22の真空状態を一定に保つため、パンチングメタルを用いて構成してもよい。
上記実施形態では、図5Aに示すように、外壁部材21に保持部材25を設けて、外壁部材21から浮かせて収納箱8を外壁部材21に取り付けているが、この浮かせた空間に、断熱材料を充填してもよい。または、取付板25aの外壁部材21側の面の材料を、断熱部材としたり、金属材料と樹脂材料とで2重の構造として断熱性を向上させるなどしてもよい。
上記実施形態では、内壁部材20と外壁部材21との間の空間22を真空としたが、この空間側の壁面に輻射熱を反射するための表面処理(銅メッキ、銀メッキ等)を施してもよい。
また、内壁部材20と外壁部材21との間の空間22にシリカなどの微粉末を充填したうえで、その空間22を真空空間としてもよいし、シリカに代えて輻射シールド材を充填してもよい。
さらに、内壁部材20と外壁部材21との間の空間22に、輻射反射材を複数枚積層した層を設けてもよい。
上記実施形態では、一枚ものの半月部材9を用いたが、半月部材9の厚み方向の中央に半月部材9を構成する材料とは異なる断熱材料を充填してもよい。また、上記実施形態で記載した半月部材9を2枚重ねたものを用いてもよい。その他、半月部材9としては、熱伝導を抑えることができるものであればどのような構造及び材料を用いてもよい。
上記実施形態では、ファンカバー31内にヒーター32を備えているが、他に、ファンカバー31のファン3に対向する側の面のうち、吸込孔31a以外の部分に、ファンで吸い込んだ空気を暖めるコンベクションヒーターを設置してもよい。
上記実施形態では、半月部材9を断熱容器2に取り付ける部分にシリコーンシート38を取り付けパッキンとしたが、この部分にシリコーン製の接着剤を充填するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、断熱空間2b内を大きく取るために、内鏡部20bを外側に凸な凹面鏡状に形成し、外鏡部21bについても外側に凸な凹面鏡状に形成したが、収納箱8の取り付け状況や設計的事項を考慮し、外鏡部21bについては、図16に示すように、調理空間2c側に向かって凸な凹面鏡状に形成してもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
以下の説明では、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第1実施形態では、図2に示すように、半月部材9aに、カメラ9fとLEDランプ9gとをそれぞれ設置するための窪んだ設置スペースを所定の間隔を開けて設け、それぞれの設置スペースにカメラ9fとLEDランプ9gとを配置した。
しかし、本実施形態では、図17に示すように、半月部材9aの前方側板面の長手方向中央に、前方側の板面に対して窪んだ左右方向に長尺な設置スペース9jを備え、この設置スペース9jにカメラ9fとLEDランプ9gとを並べて設置した。
また、本実施形態のオーブン1は、図18に示すように、半月部材9aが2層構造を有している。
また、カメラ9f及びLEDランプ9gの各光軸と、半月部材9aの各層9k、9lとが交差する部分は、カメラ9f及びLEDランプ9g側に向かって凸状に形成された硝子設置用窪部9ka、9kb、9la、9lbが形成され、各硝子設置用窪部9ka、9kb、9la、9lbには耐熱性かつ熱反射性のガラス9m、9n、9q、9rが嵌め込まれている。
また、設置スペース9jには、LEDランプ9gから照射される光が、カメラ9fから調理空間2cに至る部分までの光路に侵入しないよう、遮光壁9jaが形成されている。
この遮光壁9jaは、半月部材9aの外部空間側の層9k(外側層9k)と同じ材料で外側層9kと一体に構成されており、設置スペース9jをカメラ9f及びLEDランプ9gを設置するスペースに分けるとともに、内側層9lに形成された硝子設置用窪部9la、9lbの中間部分の内側層9lの表面まで延設されている。
上述した第2実施形態のように構成すると、半月部材9aを二重層形状に形成することで、調理空間2c内からカメラ9f及びLEDランプ9gに伝わる熱量が軽減されるので、カメラ9fとLEDランプ9gとを、調理空間2cから発せられる熱から保護することができる。
また、カメラ9f及びLEDランプ9gの光軸上には、耐熱性かつ熱反射性のガラス9m、9n、9q、9rが2重に配置されているので、カメラ9fとLEDランプ9gとを、調理空間2cから発せられる熱から保護することができる。
また、半月部材9aを2層構造とし、カメラ9fとLEDランプ9gとを並べて設置スペース9jに設置する構造としたが、LEDランプ9gからカメラ9fの側に光が漏れないように遮光壁9jaを設けたので、カメラ9fがLEDランプ9gから照射され、調理空間2cに照射されていない光を直接受けることが抑制される。そのため、カメラ9fは、調理空間2c内の光のみを受けて撮影を行うので、調理空間2c内を明確に撮影することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。
以下の説明では、第2実施形態を前提とし、第1〜2の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態のオーブン1は、図19Aに示すように、カメラ9fが、遮断部材9vを備える。
この遮断部材9vは、カメラ9fと、半月部材9aの外側の層に設置されたガラス9m(以下「外側ガラス9m」という)との間の、カメラ9fによる調理空間2cの撮影を遮断する遮断位置から、その遮断位置から外れ、カメラ9fによる撮影を遮断しない非遮断位置まで移動するものである。
本実施形態のオーブン1は、スイッチ54を操作すると、モニタ50にカメラ9fで撮影した調理空間2c内の画像を表示することが可能である。また、モニタ50には、カメラ9fで撮影した調理空間2c内の画像を消して、調理時間や調理内容その他を表示することも可能である。
そして、本実施形態のオーブン1では、モニタ50に調理空間2c内の画像を表示するとき、遮断部材9vを遮断位置に移動し、モニタ50に調理空間2c内の画像を表示しないとき、遮断部材9vを非遮断位置に移動する制御を、図示しない制御装置で行っている。
また、本実施形態のオーブン1に備えられたLEDランプ9gは、図19Bに示すように、異なる色の複数の発光素子を組み合わせて構成されている。
上述した第3実施形態のように構成すると、撮影を行わない時には遮断部材9vでカメラ9fに調理空間2cから伝わる熱を遮断しているので、調理空間2cからカメラ9fに伝わる熱量を最小限に抑えることができる。
また、上述した第3実施形態のオーブン1では、LEDランプ9gが異なる色の発光素子によって発光するので、調理空間2c内の料理に様々な色の光を当てることができる。
そして、このように料理に様々な色の光を当てることで、調理の具合などの判別が容易となる。
(第4実施形態)
次に、オーブン1の第4実施形態について説明する。
尚、以下の説明では、第1〜3実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態のオーブン1は、図20に示すように、下板36に形成された排口36aを覆うネット36dを備えている。
このネット36dは、パイプ36bに流れ込んでしまうと、焦げ付いたものなど、パイプ36b内で詰まってしまう可能性があるものを液体や気体等と分離するものである。
また、調理空間2cを形成する断熱容器2の内部壁面と、下板の上面には、これらの面(以下「調理空間区画面」という)への汚れを付着するコーティングがなされている。
このコーティング材としては、親水性の材料、具体的にはシリカ系コーティング液が用いられている。
また、本実施形態では、スイッチ54に対する操作を行うと、清掃加熱制御処理がなされる。
この清掃加熱制御処理は、調理空間2c内を清掃するために、調理を行わないときに実行される処理で、清掃加熱制御処理の実行をスイッチ54を操作することにより、図示しない制御装置対して指示すると実行される。
この清掃加熱制御処理を実行する場合、例えば、トレー(図2参照)内に薄く水を張る等して、調理空間2c内に清掃用の水を配置し、清掃加熱制御処理の実行をスイッチを操作する。
この操作がなされると、オーブン1の図示しない制御装置は、トレーに張られた水を蒸発させる程度に調理空間2c内をヒータ39を用いて所定時間加熱する制御を実行する。
すると、トレーから水蒸気が発生して、その水蒸気が調理空間区画面にあたり、親水性のコーティング材の作用により、調理空間区画面に付着した焦げ付き等のゴミとコーティング材との間に入ってゴミを浮かし、あるいは、ゴミと混ざり合って、調理空間区画面を清掃する。
そして、この清掃によって、水分を介して調理空間区画面から浮いたゴミや、ゴミが混じった水分等の汚物が、調理空間区画面上を流れて排口36aに流れ込む。
この排口36aに流れ込んだ汚物は、ネット36dで濾過され、パイプ36b内に侵入するとパイプ36bが詰まるおそれがあるものはネット36dに引っかかり、その他の汚れた水分や調理空間2c内で発生した水蒸気は、パイプ36bを通過して、吐口36cから水溜容器70内に排出される。
このとき、吐口36cは、DCファン41から送られる空気によって冷却されるので、水蒸気は凝結する。そのため、水溜容器70内には、パイプ36b内を流れてきた水分と、吐口36cで水蒸気が凝結した水分とが溜められる。
また、吐口36cにDCファン41からの冷却風が当たるので、調理空間2c内から排出される熱せられた水蒸気等が外部に直接排出されることが抑制される。
尚、DCファン41から送られる空気は、下パネル7を取り付ける前板4の右側に設けられた空気取込口49等(図4参照)から取り込まれ、前板4の左側に設けられた図示しない空気取込口から排出される。
尚、図2では、吐口36cの右側にだけDCファン41が備えられた例について示したが、吐口36cから見て左右対称の位置となる左側にもDCファンを設けても良い。
(第5実施形態)
次に、オーブン1の第5実施形態について説明する。
尚、以下の説明では、第1〜4実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態のオーブン1は、図21に示すように、蓋部6の内部に蓋部6の外装面を冷却するため、蓋部6の内部全体に蛇行した冷却風通過路6aが形成されている点が他の実施形態と異なる。
本実施形態の蓋部6は、図22に示すように、断熱材を用いて調理空間2c側に形成される内層部60aと、外装パネル60bと、内層部60aと外装パネル60bとの間の冷却風通過路60cとで構成されている。
本実施形態のオーブン1はまた、図21に示すように、前板4の下方右端と下方左端にDCファン41がそれぞれ設置されている。
冷却風通過路60cは、内層部60aを形成する断熱材の表面に窪みを設け、冷却風が、各DCファン41を始点として上昇し、内層部60aの外側表面上を上下に蛇行した後に下降し、吐口36cに当たる形状に形成されている。
また、この冷却風通過路60cは、各DCファン41を始点として左右対称に形成されている。
尚、冷却風通過路60cを流れて、吐口36cに到達した冷却風は、水溜容器70の下方に形成された、図示しない排出口から排出される。
また、本実施形態のオーブン1は、図示しない制御装置により、DCファン41から冷却風を送風する強さを調整する制御を行っている。
具体的には、外装パネル60bにユーザーが触れても火傷をせず、かつ、冷却風により過剰に内層部60aが冷やされて調理空間が冷やされないように、調理空間2c内の温度に対応した予め定めた風速でDCファン41から冷却風を送風する強さを調整する制御を行っている。
上述した第5実施形態のように構成すると、調理空間2cが加熱されているときに、ユーザーが蓋部6に触れても、外装パネル60bが火傷を抑制可能な温度まで冷却されるよう、冷却風を冷却風通過路60cに流しているので、ユーザーが蓋部6に触れて火傷することを抑制することができる。
(本発明と実施形態との対応)
本実施形態の前板4が一例として本発明の外側部材に相当し、脚部4bは一例として脚部に相当し、延設部91が一例として断熱部材に相当し、半月部材9は一例として閉塞部材に相当し、操作パネル5と下パネル7が一例として外装部材に相当し、シリコーンシート38が一例としてパッキンに相当し、DCファン40は一例として冷却ファンに相当し、駆動モータ80が一例として駆動手段に相当する。
本実施形態のカメラ9fが一例として本発明の撮像手段に相当し、モニタ50が一例として表示手段に相当し、LEDランプ9dが一例として本発明の照明手段に相当し、ガラス9m,9n,9p,9rが一例として透光性部材に相当し、遮光壁9jaが一例として光遮断壁に相当する。
カメラ9fによる撮像が行われないとき、遮断部材9vにより、カメラ9fによる撮像を遮断する遮断位置に配置されるよう、遮断部材9vを制御する図示しない制御装置が、一例として本発明の遮断部材制御手段に相当する。
本実施形態の内層部60aが一例として断熱層に相当し、外装パネル60bが一例として外装層に相当し、冷却風通過路60cが形成された層が一例として冷却層に相当し、DCファン41が一例として送風手段に相当する。
調理空間2c内に入れられた洗浄水を蒸発させる制御を実行する図示しない制御装置が一例として洗浄制御手段に相当する。
ネット36dが一例として本発明の濾過手段に相当し、DCファン41が一例として冷却手段に相当する。
尚、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。

Claims (19)

  1. 開口を有し、調理空間を内部に有する断熱容器を備えるオーブンにおいて、
    前記断熱容器に取り付けられ、前記断熱容器の開口の外側に配置された外側部材を備え、
    前記外側部材は、
    前記断熱容器の外壁のうち、前記開口の縁から予め定められた幅の緩和部分に対向する位置に、当該外側部材から延設された脚部を備え、
    前記断熱容器の外壁のうち前記緩和部分と前記脚部との間に熱伝導抑制空間が形成され、若しくは断熱部材が配置された状態で前記断熱容器と接続されていることを特徴とするオーブン。
  2. 請求項1に記載のオーブンにおいて、
    前記熱伝導抑制空間が形成される場合、
    前記脚部が、前記断熱容器の外壁のうち、前記緩和部分の外側に接続されることにより、前記外側部材と前記断熱容器とが接続されていることを特徴とするオーブン。
  3. 請求項1〜2のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    前記断熱容器は、前記調理空間を内部に有する内壁部材の外側に外壁部材を備え、前記内壁部材と前記外壁部材との間に真空空間を有する構造を有することを特徴とするオーブン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    前記調理空間内が調理のために加熱されたときに、前記外側部材の温度が、火傷を抑制可能な温度以下となるように、前記熱伝導抑制空間、及び、前記断熱部材の大きさを設定したことを特徴とするオーブン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    前記断熱容器のうち、前記開口と対向する位置に設けられた、前記調理空間内の空気を循環させるファンと、
    前記ファンが設けられる部分の前記断熱容器の背面に、前記断熱容器とは隙間もしくは断熱部材を介して設置された取付板と、
    前記取付板に設置され、前記ファンを駆動させる駆動手段と
    を備えることを特徴とするオーブン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    断熱部材で形成され、前記開口の一部を塞ぐ閉塞部材と、
    前記外側部材及び前記閉塞部材に対向する位置に配置された外装部材と
    を備えることを特徴とするオーブン。
  7. 請求項6に記載のオーブンにおいて、
    前記閉塞部材を介して、前記調理空間内に配置されるヒータが固定され接続されていることを特徴とするオーブン。
  8. 請求項6,7のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    前記閉塞部材と前記開口の縁部とがパッキン、或はシリコン接着により固定されることを特徴とするオーブン。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    外部から冷却風を取り入れ、前記外側部材及び前記閉塞部材に冷却風を当てる冷却ファンを設けたことを特徴とするオーブン。
  10. 請求項6〜9のいずれか記載のオーブンにおいて、
    前記閉塞部材に設けられ、前記調理空間内の被加熱物を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された前記調理空間内の映像を外部に向かって表示する表示手段と
    を備えることを特徴とするオーブン。
  11. 請求項10に記載のオーブンにおいて、
    前記被加熱物を照らす照明手段を備えることを特徴とするオーブン。
  12. 請求項11に記載のオーブンにおいて、
    前記撮像手段の撮像方向、及び、前記照明手段の照明方向とが平行になるように前記撮像手段及び前記照明手段を配置し、
    前記閉塞部材は、
    前記撮像手段及び前記照明手段が配置された部分で、層間に空間を空けた2層構造で構成されており、
    前記各層と、前記撮像手段の撮像方向、及び、前記照明手段の照明方向とが交叉する部分は、透光性部材で構成されており、
    前記照明手段から発せられる光が前記撮像手段側に拡散することを抑制する光遮断壁が設けられていることを特徴とするオーブン。
  13. 請求項12に記載のオーブンにおいて、
    前記光遮断壁は、前記閉塞部材を構成する合成樹脂と同一材料で構成されるとともに、前記閉塞部材と一体に構成されていることを特徴とするオーブン。
  14. 請求項10〜13のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    前記撮像手段による撮像を遮断する遮断位置から、前記撮像手段による撮像を遮断しない非遮断位置までの移動可能に設置され、前記遮断位置に配置されたとき、前記調理空間から伝達される熱を遮断する遮断部材と、
    前記撮像手段による撮像が行われないとき、前記遮断部材により、前記撮像手段による撮像を遮断する遮断位置に配置されるよう、前記遮断部材を制御する遮断部材制御手段と、
    を備えることを特徴とするオーブン。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のオーブンにおいて、
    前記断熱容器の開口を塞ぐ蓋部を備え、
    前記蓋部は、
    前記開口側に配置され、前記調理空間内の熱を断熱する断熱層と、
    外装層と、
    前記断熱層と前記外装層との間に形成され、冷却風を流すことにより、前記断熱層から前記外装層に熱が伝わることを抑制する冷却層と
    を有し、
    前記冷却風を送風する送風手段を備えるとともに、
    前記冷却層は、
    前記冷却風を流す蛇行した冷却風通過路によって形成されていることを特徴とするオーブン。
  16. 請求項15に記載のオーブンにおいて、
    前記冷却層に冷却風を送風する複数の送風手段を有し、
    前記冷却風通路は、前記各送風手段毎に分割して形成されていることを特徴とするオーブン。
  17. 請求項1〜16のいずれか記載のオーブンにおいて、
    前記断熱容器の容器内を、前記調理空間と下部空間とに仕切る仕切板と、
    該仕切板に形成されるとともに前記調理空間内で開口している排口から、前記断熱容器の開口の一部であって前記下部空間の開口を塞ぐ断熱性の閉塞部材の外側に設けられた吐口まで延設されたパイプと、
    前記調理空間内に入れられた洗浄水を蒸発させる制御を実行する洗浄制御手段と、
    を備え、
    前記調理空間を形成する壁面は、汚れの付着を抑制するための親水性のコーティングがなされていることを特徴とするオーブン。
  18. 請求項17に記載のオーブンにおいて、
    前記パイプの排口を覆い、前記パイプ内に侵入するとパイプを詰まらせる侵入忌避物を濾過する濾過手段を備えることを特徴とするオーブン。
  19. 請求項17,18いずれか記載のオーブンにおいて、
    前記吐口に冷却風を当てる冷却手段を備えていることを特徴とするオーブン。
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