JPH10169995A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JPH10169995A
JPH10169995A JP8325092A JP32509296A JPH10169995A JP H10169995 A JPH10169995 A JP H10169995A JP 8325092 A JP8325092 A JP 8325092A JP 32509296 A JP32509296 A JP 32509296A JP H10169995 A JPH10169995 A JP H10169995A
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JP
Japan
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thermal conductivity
low thermal
inner box
front plate
outer box
Prior art date
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Pending
Application number
JP8325092A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Takei
保 武井
Shozo Kobayashi
省三 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH10169995A publication Critical patent/JPH10169995A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内箱から前板部を通して外箱に伝達される熱
量を低減すること。 【解決手段】 内箱12の前端部には前板部14が設け
られている。この前板部14は、内箱12に折曲形成さ
れたフランジ部15と、フランジ部15の切欠部15a
内に装着された合成樹脂製の断熱材16とからなるもの
であり、内箱12および外箱11の間を前面側から覆っ
ている。この構成の場合、内箱12から前板部14を通
して外箱11に伝達される熱量が低減される。このた
め、外箱11と壁等との間隔を従来より狭くできるの
で、狭いスペースに装置を設置することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外箱および内箱の
間が前板部により覆われた構成の加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図11は、上記加熱調
理器の従来構成を示すものである。ここで、内箱1の前
端部には、矩形枠状の前板部1aが折曲形成されてお
り、この前板部1aは、内箱1および外箱2間の隙間を
前面側から覆っている。そして、内箱1内の天井部には
管状ヒータ3が配設され、内箱1の下面には面状ヒータ
4が取着されており、両ヒータ3および4が発熱する
と、内箱1内が加熱され、内箱1内に収容された調理物
が加熱調理される。
【0003】上記加熱調理器の場合、内箱1および外箱
2が鋼板により形成されている。このため、調理時に内
箱1から外箱2に熱が伝達され、外箱2が高温化される
虞れがあったので、外箱2の上面,左側面,右側面、後
面と壁等との間に所定の間隔をあけて製品を据付ける必
要があった。下記(1)〜(3)は、内箱1から外箱2
に伝達される熱の種類を示すものである。
【0004】(1)内箱1からの輻射熱。 (2)空間部5内の空気対流により伝達される熱。 (3)内箱1から前板部1aを通して伝達される熱。
【0005】これに対して従来では、空間部5内に遮熱
板6および断熱材7を配設することに伴い、(1)の輻
射熱および(2)の対流熱を低減していた。しかしなが
ら、(3)の前板部1aを通して伝達される熱に対して
は、効果的な対策が施されていないのが実情であり、特
に、前板部1aと外箱2との合せ目部分において、温度
が高くなる虞れがあった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、内箱から前板部を通して外箱に伝達
される熱量を低減できる加熱調理器を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の加熱調理
器は、金属製の外箱と、この外箱内に配設され内部に調
理物が収容される金属製の内箱と、この内箱の内部に収
容される食品を加熱する熱源と、前記外箱および前記内
箱の間を前面側から覆う前板部とを備え、この前板部の
一部あるいは全部が前記内箱より低熱伝導率の部材によ
り構成されているところに特徴を有する。上記手段によ
れば、前板部の一部あるいは全部が内箱より低熱伝導率
の部材により構成されている。このため、内箱から前板
部を通して外箱に伝達される熱量が低減されるので、加
熱効率が向上する。これと共に、特に前板部と外箱との
合せ目部分において、温度上昇が抑制され、外箱と壁等
との間隔を従来より狭くできるので、一層狭いスペース
に装置を設置することが可能になる。
【0008】請求項2記載の加熱調理器は、低熱伝導率
の部材が耐熱性の合成樹脂により形成されているところ
に特徴を有する。上記手段によれば、低熱伝導率の部材
が耐熱性の合成樹脂により形成されている。このため、
低熱伝導率の部材の加工性が向上するので、加工費の上
昇が最小限に抑えられる。
【0009】請求項3記載の加熱調理器は、前板部が、
内箱に形成され折曲部を有するフランジ部と、爪部を有
する低熱伝導率の部材とからなり、前記折曲部に孔が形
成され、この孔内に前記爪部が係合されることに伴い、
前記低熱伝導率の部材が前記フランジ部に装着されてい
るところに特徴を有する。上記手段によれば、低熱伝導
率の部材の爪部をフランジ部の孔内に押込むと、爪部が
孔の周縁部に係合し、低熱伝導率の部材がフランジ部に
装着される。このため、低熱伝導率の部材のフランジ部
に対する装着作業性が向上すると共に、低熱伝導率の部
材がフランジ部から外れ難くなる。
【0010】請求項4記載の加熱調理器は、前板部が、
差込凹部を有する低熱伝導率の部材と、内箱に形成され
折曲部を有するフランジ部とからなり、前記差込凹部内
に前記折曲部が差込まれることに伴い、前記低熱伝導率
の部材が前記フランジ部に装着されているところに特徴
を有する。上記手段によれば、低熱伝導率の部材の差込
凹部をフランジ部の折曲部に挿入すると、低熱伝導率の
部材がフランジ部に装着される。このため、低熱伝導率
の部材のフランジ部に対する装着作業性が向上する。
【0011】請求項5記載の加熱調理器は、低熱伝導率
の部材に空気流通用の開口部が形成されているところに
特徴を有する。上記手段によれば、低熱伝導率の部材の
開口部を通して風が流通し、低熱伝導率の部材が冷却さ
れる。このため、低熱伝導率の部材が高温化され、低熱
伝導率の部材に熱による悪影響が生じることが防止され
る。
【0012】請求項6記載の加熱調理器は、低熱伝導率
の部材に、空気流通用として外箱あるいは内箱のフラン
ジ部と対向する凹部が形成されているところに特徴を有
している。上記手段によれば、低熱伝導率の部材を合成
樹脂により射出成形するにあたって、凹部の一方側に幅
広な樹脂流通路が確保されるので、成形性が向上する。
これと共に、低熱伝導率の部材の開口面積を大きくする
ことができるので、低熱伝導率の部材の冷却効率が向上
し、その結果、低熱伝導率の部材に悪影響が生じること
が確実に防止される。
【0013】請求項7記載の加熱調理器は、空気流通用
の開口部あるいは凹部から吹出した風を調理室側へ案内
する案内突部が低熱伝導率の部材に設けられているとこ
ろに特徴を有する。上記手段によれば、低熱伝導率の部
材の開口部から吹出した風が調理室側へ案内される。こ
のため、開口部からの風が外箱に吹付けられることが防
止されるので、開口部からの風により外箱が温度上昇す
ることが抑えられる。
【0014】請求項8記載の加熱調理器は、前板部の低
熱伝導率の部材が、前板部の上辺および機械室と反対の
側辺の少なくとも一方に沿って形成されているところに
特徴を有する。上記手段によれば、機械室を挟んで外箱
に対向する前板部の側辺,温度上昇が問題にならない前
板部の下辺に低熱伝導率の部材が配置されない。このた
め、余分な部材が追加されることがなくなるので、コス
トアップが必要最小限に抑えられる。
【0015】請求項9記載の加熱調理器は、前板部が、
内箱に形成され外箱に対向する折曲部を有するフランジ
部と、前記折曲部に装着された低熱伝導率の部材とから
なり、前記折曲部と前記外箱との間に高周波減衰路が形
成され、この高周波減衰路の前端開口部が、前記フラン
ジ部との間で高周波漏洩防止用のチョークを構成する扉
に対向しているところに特徴を有する。上記手段によれ
ば、内箱から高周波が漏れても、高周波減衰路内に進入
して減衰されるので、機内に進入することが防止され
る。しかも、高周波減衰路の前端開口部が扉に対向して
いるので、扉の外側に高周波減衰路を設けて高周波の機
内への進入を防止する場合に比べ、装置が小形化され
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
ないし図5に基づいて説明する。まず、図1において、
外箱11は鋼板により形成されたものであり、前面が開
口する矩形箱状をなしている。外箱11内には、鋼板製
の内箱12が配設されている。この内箱12は、内部が
調理室13として機能するものであり、内箱12の前端
部には前板部14が設けられている。この前板部14
は、外箱11および内箱12間の隙間を前面側から覆う
ものであり、フランジ部15と断熱材16(内箱12よ
り低熱伝導率の部材に相当する)とから構成されてい
る。
【0017】即ち、内箱12には、内箱12の壁面に対
して垂直なフランジ部15が折曲形成されている。この
フランジ部15は、図2に示すように、内箱12を周回
するものであり、フランジ部15には、上辺および左側
辺を跨ぐL字状の切欠部15aが形成されている。そし
て、フランジ部15には、図1に示すように、切欠部1
5aに対応する部分を除いて折曲部15bが形成されて
おり、この折曲部15bは外箱11の内面に固着されて
いる。
【0018】フランジ部15には、切欠部15a内に位
置して折曲部15cが形成されており、この折曲部15
cには断熱材16が固着されている、この断熱材16
は、内箱12の鋼板より熱伝導率が小さい耐熱性の合成
樹脂(具体的には、ガラスフィラー入りのポリブチレン
テレフタレート)により形成されたものであり、図2に
示すように、L字状をなし、切欠部15aを覆ってい
る。
【0019】尚、外箱11の上辺部および左側辺部に
は、図1に示すように、折曲部11aが形成されてお
り、この折曲部11aは断熱材16に圧接されている。
【0020】外箱11には、図1に示すように、扉17
が回動可能に装着されている。この扉17は、鋼板を主
体とする矩形状の扉枠17a(図4参照)と、扉枠17
a内に装着されたガラス窓(図示せず)とを有するもの
であり、調理室13の前面開口部(調理物の出入口)
は、扉17の回動に伴い開閉される。
【0021】外箱11と内箱12との間には、図5に示
すように、機械室18が形成されている。そして、機械
室18内にはマグネトロン等の電装部品(図示せず)が
配設されており、マグネトロンが作動すると、調理室1
3内に高周波が照射され、調理室13内に収容された調
理物がレンジ調理される。
【0022】内箱12の天井板には、図1に示すよう
に、上方へ膨らむヒータ収容部12aが形成されてお
り、このヒータ収容部12a内には、熱源に相当する管
状の上ヒータ19が配設されている。また、内箱12の
下面には、熱源に相当する面状の下ヒータ20が取着さ
れており、これら上ヒータ19および下ヒータ20が発
熱すると、調理室13内が加熱され、調理室13内に収
容された調理物がヒータ調理される。
【0023】外箱11の右側部には、図2に示すよう
に、操作パネル21が配設されている。この操作パネル
21には、複数の調理メニューキー21aおよびスター
トキー21b等が装着されており、複数の調理メニュー
キー21aを選択的に操作した後、スタートキー21b
を操作すると、調理メニューキー21aの操作内容に応
じてマグネトロン,上ヒータ19,下ヒータ20が駆動
制御され、複数の調理メニューキー21aの操作内容に
応じた加熱調理が行われる。
【0024】扉枠17aには、図4に示すように、L字
状をなす折曲部17bが形成されている。この折曲部1
7bはフランジ部15に対向するものであり、断熱材1
6を越えて外箱11の内面付近にまで延び、フランジ部
15との間でマイクロ波漏洩防止用のチョーク22を構
成している。また、フランジ部15の折曲部15cと外
箱11との間には高周波減衰路23が形成されており、
調理室13内から高周波減衰路23内に高周波が進入す
ると、高周波が高周波減衰路23内を通過する際に減衰
される。尚、高周波減衰路23の長さ(折曲部15cの
長さ)Lは、高周波を効果的に減衰させる1/8λ(=
15mm)以上に設定されている。
【0025】機械室18内の底部には、図5に示すよう
に、ファン装置24が配設されている。そして、外箱1
1の底板には複数の吸気口(図示せず)が形成されてお
り、ファン装置24が作動すると、複数の吸気口から機
械室18内に外気が吸引され、機械室18内の上方へ向
かって吐出される。これにより、機械室18内の電装部
品が冷却される。
【0026】外箱11の天板と内箱12の天板との間に
は上部排気通路25が形成され、外箱11の左側板と内
箱12の左側板との間には側部排気通路26が形成され
ており、機械室18内の上方へ吐出された外気は、上部
排気通路25内に進入した後、外箱11を冷却しながら
上部排気通路25内および側部排気通路26内に沿って
流通する。
【0027】断熱材16の下端部には、図2および図3
に示すように、フランジ部15と対向して下方へ開口す
る複数の凹部16aが形成されている。これら各凹部1
6aは空気流通用の開口部に相当するものであり、上部
排気通路25内および側部排気通路26内を流通する風
の一部は、複数の凹部16aを通して前面側へ排出され
る。
【0028】上部排気通路25内には、図1に示すよう
に、ヒータ収容部12aの上方に位置して断熱材27お
よび遮熱板28が配設されており、断熱材27は、内箱
12から外箱11に空気対流により伝達される熱量を低
減し、遮熱板28は、内箱12から外箱11に輻射され
る熱量を低減する。
【0029】外箱11の底板には、調理室13の下方に
位置して排気口(図示せず)が形成され、外箱11の下
面には、図5に示すように、前面側に開口するダクト2
9が取付けられている。そして、外箱11の底板と内箱
12の底板との間には仕切板30が介在されており、側
部排気通路26内を流通する風は、排気口を通してダク
ト29内に流入し、ダクト29を通して前面側へ排出さ
れる。
【0030】内箱12の右側板には吸気口12bが設け
られており、機械室18内に吸引された外気の一部は吸
気口12bを通して調理室13内に吐出され、扉17の
ガラス窓に吹付けられる。
【0031】内箱12の左側板にはダクト31が取付け
られており、このダクト31の後端面は、外箱11の後
板に形成された排気口(図示せず)を通して機外に通じ
ている。そして、内箱12の左側板には排気口12cが
設けられており、調理室13内に吐出された風は、排気
口12cからダクト31内に流入し、外箱11の排気口
を通して機外へ排出される。尚、内箱12の吸気口12
bおよび12cは、マイクロ波を通さないパンチング開
口からなる。
【0032】上記実施例によれば、ヒータ調理時には上
ヒータ19および下ヒータ20に電源が供給され、調理
室13内が加熱される。これと共に、ファン装置24が
作動し、機械室18内,上部排気通路25内,側部排気
通路26内を外気が流通する。そして、機械室18内の
風の一部が調理室13内に吐出され、扉17のガラス窓
に吹付けられる。
【0033】このとき、調理室13内から前板部14に
熱が伝達されるが、前板部14の一部が鋼板より熱伝導
率が小さい断熱材16により構成されているので、前板
部14から外箱11に伝達される熱量が低減され、その
結果、調理物の加熱効率が向上する。しかも、特に前板
部14と外箱11との合せ目部分の温度上昇が抑制さ
れ、外箱11の高温化が防止されるので、外箱11と壁
等との間隔を従来より狭くできる。このため、より狭い
スペースに装置を設置することが可能になる。
【0034】この場合、外箱11に伝達される熱を断熱
材16により遮断しているため、断熱材16が高温化さ
れる虞れがある。これに対して本実施例では、断熱材1
6に複数の凹部16aを形成し、各凹部16aを通して
風を排出する構成とした。このため、断熱材16が効率
良く冷却されるので、断熱材16に悪影響が生じること
が防止される。
【0035】また、断熱材16を耐熱性の合成樹脂によ
り形成したので、断熱材16の加工性が向上する。この
ため、断熱材16をL字状に形成したり、断熱材16に
複数の凹部16aを形成するにあたって、製造作業性,
設計,コストの各面で有利になり、加工費の上昇が最小
限に抑えられる。
【0036】また、断熱材16に複数の凹部16aを形
成した。このため、断熱材16を射出成形するにあたっ
て、各凹部16aの上側に幅広な樹脂流通路が確保され
るので、断熱材16の成形性が向上する。これと共に、
断熱材16の開口面積を大きくとることができるので、
断熱材16の冷却効率が向上し、その結果、断熱材16
に悪影響が生じることが確実に防止される。
【0037】ところで、外箱11の右側板と内箱12の
右側板との間に機械室18が形成されているため、外箱
11の右側板は高温化され難い。また、外箱11の底板
には、底板と床との間には所定間隔の隙間を形成する脚
11b(図1参照)が取付けられている。これに対して
上記実施例では、前板部14の上辺および左側辺のみに
断熱材16を配置した。このため、前板部14の右側辺
および下辺に余分な部材を追加する必要がなくなるの
で、コストアップが必要最小限に抑えられる。
【0038】また、レンジ調理時にはマグネトロンに電
源が供給され、調理室13内に高周波が照射される。こ
れと共に、ファン装置24が作動し、機械室18内,上
部排気通路25内,側部排気通路26内を外気が流通す
る。そして、機械室18内の一部の風が調理室13内に
吐出され、扉17のガラス窓に吹付けられる。
【0039】このとき、前板部14の右側辺および下辺
においては、調理室13内から高周波が漏れると、高周
波がチョーク22により減衰され、機外に漏洩すること
が防止される。また、断熱材16が配設されている上辺
および左側辺においては、高周波が断熱材16内に進入
する。
【0040】しかしながら、フランジ部15の折曲部1
5cと外箱11との間で高周波減衰路23を形成したの
で、高周波が減衰され、機内に進入することが防止され
る。この場合、図4に二点鎖線で示すように、扉17の
外側に高周波減衰路23の前端開口部を配置すれば(=
断熱材16を配置すれば)、高周波の機内への進入が防
止されるが、断熱材16の幅寸法分だけ外箱11が大形
化される。これに対して本実施例では、扉17に高周波
減衰路23の前端開口部を対向配置したので、外箱11
の大形化が防止される。
【0041】次に本発明の第2実施例を図6に基づいて
説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。断熱材16には複数の爪部16
bが一体形成されている。そして、フランジ部15の折
曲部15cには複数の孔15dが形成されており、断熱
材16は、各爪部16bを孔15d内に押込むことに伴
い、フランジ部15に固定されている。
【0042】外箱11の折曲部11aには、折曲部11
aに対して垂直なフランジ部11bが折曲形成されてお
り、このフランジ部11bには、フランジ部11bに対
して垂直な折曲部11cが形成されている。そして、断
熱材16の上辺部および左側辺部には、差込凹部16c
が形成されており、断熱材16は、折曲部11cに差込
凹部16cを挿入することに伴い、外箱11に固定され
ている。
【0043】上記実施例によれば、断熱材16の各爪部
16bをフランジ部15の孔15d内に押込むと、断熱
材16がフランジ部15に装着されるので、断熱材16
のフランジ部15に対する装着作業性が向上する。しか
も、各爪部16bが孔15dの周縁部に係合するので、
断熱材16がフランジ部15から外れ難くなる。また、
外箱11の折曲部11cに断熱材16の差込凹部16c
を差込むだけで、断熱材16が外箱11に装着されるの
で、断熱材16の外箱11に対する装着作業性も向上す
る。
【0044】次に本発明の第3実施例を図7に基づいて
説明する。尚、上記第2実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。断熱材16の上辺部および左側
辺部には差込凹部16dが形成されている。この差込凹
部16dは、断熱材16にL字状の突部16eを一体形
成することに伴い得られたものであり、フランジ部15
の折曲部15eに差込まれている。
【0045】上記実施例によれば、断熱材16の差込凹
部16dをフランジ部15の折曲部15eに差込むだけ
で、断熱材16がフランジ部15に装着されるので、断
熱材16のフランジ部15に対する装着作業性が向上す
る。
【0046】次に本発明の第4実施例を図8に基づいて
説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。断熱材16の上辺部および左側
辺部には、短手方向中間部に位置して複数の孔16f
(空気流通用の開口部に相当する)が形成されている。
上記実施例によれば、上部排気通路25内および側部排
気通路26内を流通する風が各孔16fを通して排出さ
れることに伴い、断熱材16が冷却される。このため、
断熱材16に熱による悪影響が生じることが防止され
る。
【0047】次に本発明の第5実施例を図9に基づいて
説明する。尚、上記第1実施例と同一の部材については
同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材に
ついてのみ説明を行う。断熱材16の上辺部および左側
辺部には、上方へ開口する複数の凹部16g(空気流通
用の開口部に相当する)が形成されている。
【0048】上記実施例によれば、上部排気通路25内
および側部排気通路26内を流通する風が各凹部16g
を通して排出されることに伴い、断熱材16が冷却され
る。このため、断熱材16に熱による悪影響が生じるこ
とが防止される。しかも、断熱材16を射出成形するに
あたって、各凹部16gの下側に幅広な樹脂流通路が確
保されるので、断熱材16の成形性が向上する。さら
に、断熱材16の開口面積を大きくとることができるの
で、断熱材16の冷却性能が向上する。
【0049】次に本発明の第6実施例を図10に基づい
て説明する。尚、上記第4実施例と同一の部材について
は同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材
についてのみ説明を行う。断熱材16の上辺部および左
側辺部には、複数の孔16fの上側に位置してルーバー
部16hが一体形成されている。このルーバー部16h
は案内突部に相当するものであり、外側から内側に向か
うに従って調理室13側へ傾斜している。
【0050】上記実施例によれば、ルーバー部16h
が、複数の孔16fから排出された風を調理室13側へ
案内する。このため、複数の孔16fから排出された風
が外箱11に吹付けられ、この影響で外箱11が温度上
昇することが防止される。
【0051】尚、上記第6実施例においては、断熱材1
6に複数の孔16fを形成したが、これに限定されるも
のではなく、例えば、孔16fに換えて前記第1実施例
の凹部16a、あるいは、前記第5実施例の凹部16g
を形成しても良い。また、上記第1実施例,第4〜第6
実施例においては、断熱材16を外箱11の折曲部11
aに圧接したが、これに限定されるものではなく、例え
ば折曲部11aに接着しても良い。
【0052】また、上記第1ないし第6実施例において
は、前板部14の上辺および左側辺に断熱材16を介在
したが、これに限定されるものではなく、例えば、上
辺,左側辺,右側辺,下辺のいずれか1つ、あるいは、
いずれか2つ、あるいは、いずれか3つ、あるいは、4
つに断熱材16を介在しても良い。
【0053】また、上記第1ないし第6実施例において
は、前板部14の上辺の一部および左側辺の一部を断熱
材16により構成したが、これに限定されるものではな
く、例えば、前板部14の上辺および左側辺の全てを断
熱材16により構成しても良い。さらには、上辺,左側
辺,右側辺,下辺のいずれか1つ、あるいは、いずれか
2つ、あるいは、いずれか3つ、あるいは、4つを全て
断熱材16により構成しても良い。
【0054】また、上記第1ないし第6実施例において
は、断熱材16を耐熱性の合成樹脂により形成したが、
これに限定されるものではなく、例えば石膏ボード等、
要は内箱12より熱伝導率が小さい材料により形成すれ
ば良い。また、上記第1ないし第6実施例においては、
ヒータ調理機能を有する電子レンジに本発明を適用した
が、これに限定されるものではなく、例えばヒータ調理
専用機に適用しても良い。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の加熱調理器は次の効果を奏する。請求項1記載の手段
によれば、前板部の一部あるいは全部を内箱より低熱伝
導率の部材により構成した。このため、内箱から前板部
を通して外箱に伝達される熱量が低減されるので、加熱
効率が向上する。これと共に、特に前板部と外箱との合
せ目部分において、温度上昇が抑制され、外箱と壁等と
の間隔を従来より狭くできるので、一層狭いスペースに
装置を設置することが可能になる。
【0056】請求項2記載の手段によれば、低熱伝導率
の部材を耐熱性の合成樹脂により形成した。このため、
低熱伝導率の部材の加工性が向上するので、加工費の上
昇が最小限に抑えられる。請求項3記載の手段によれ
ば、低熱伝導率の部材の爪部をフランジ部の孔内に押込
むことに伴い、低熱伝導率の部材をフランジ部に装着し
た。このため、低熱伝導率の部材のフランジ部に対する
装着作業性が向上すると共に、低熱伝導率の部材がフラ
ンジ部から外れ難くなる。
【0057】請求項4記載の手段によれば、低熱伝導率
の部材の差込凹部をフランジ部の折曲部に挿入すること
に伴い、低熱伝導率の部材をフランジ部に装着した。こ
のため、低熱伝導率の部材のフランジ部に対する装着作
業性が向上する。請求項5記載の手段によれば、低熱伝
導率の部材に開口部を形成した。このため、開口部を通
して風が流通し、低熱伝導率の部材が冷却されるので、
低熱伝導率の部材に熱による悪影響が生じることが防止
される。
【0058】請求項6記載の手段によれば、低熱伝導率
の部材を合成樹脂により射出成形するにあたって、凹部
の一方側に幅広な樹脂流通路が確保されるので、成形性
が向上する。これと共に、低熱伝導率の部材の開口面積
を大きくすることができるので、低熱伝導率の部材の冷
却効率が向上し、その結果、低熱伝導率の部材に悪影響
が生じることが確実に防止される。請求項7記載の手段
によれば、低熱伝導率の部材の開口部あるいは凹部から
吹出した風を案内突部により調理室側へ案内した。この
ため、開口部からの風が外箱に吹付けられることが防止
されるので、開口部の影響で外箱が高温化されることが
防止される。
【0059】請求項8記載の手段によれば、機械室を挟
んで外箱に対向する前板部の側辺,温度上昇が問題にな
らない前板部の下辺に低熱伝導率の部材を配置しない構
成とした。このため、余分な部材が追加されることがな
くなるので、コストアップが必要最小限に抑えられる。
請求項9記載の手段によれば、フランジ部の折曲部と外
箱との間に高周波減衰路を形成した。このため、内箱か
ら高周波が漏れても、高周波減衰路内に進入して減衰さ
れるので、機内に進入することが防止される。しかも、
高周波減衰路の前端開口部を扉に対向させた。このた
め、扉の外側に高周波減衰路を設けて高周波の機内への
進入を防止する場合に比べ、装置が小形化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(電子レンジの全
体構成を示す縦断側面図)
【図2】電子レンジの全体構成を示す正面図
【図3】電子レンジの前端上部を拡大して示す正面図
【図4】扉と断熱材との関係を示す縦断側面図
【図5】冷却風の流れを示す図
【図6】本発明の第2実施例を示す図(電子レンジの前
端上部を拡大して示す縦断側面図)
【図7】本発明の第3実施例を示す図6相当図
【図8】本発明の第4実施例を示す図(aは図3相当
図、bは図6相当図)
【図9】本発明の第5実施例を示す図8相当図
【図10】本発明の第6実施例を示す図6相当図
【図11】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
11は外箱、12は内箱、13は調理室、14は前板
部、15はフランジ部、15cは折曲部、15dは孔、
15eは折曲部、16は断熱材(低熱伝導率の部材)、
16aは凹部(開口部)、16bは爪部、16dは差込
凹部、16fは孔(開口部)、16gは凹部(開口
部)、17は扉、19は上ヒータ(熱源)、20は下ヒ
ータ(熱源)、22はチョーク、23は高周波減衰路を
示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の外箱と、 この外箱内に配設され、内部に調理物が収容される金属
    製の内箱と、 この内箱の内部に収容される食品を加熱する熱源と、 前記外箱および前記内箱の間を前面側から覆う前板部と
    を備え、 この前板部は、一部あるいは全部が前記内箱より低熱伝
    導率の部材により構成されていることを特徴とする加熱
    調理器。
  2. 【請求項2】 低熱伝導率の部材は、耐熱性の合成樹脂
    により形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    加熱調理器。
  3. 【請求項3】 前板部は、 内箱に形成され、折曲部を有するフランジ部と、 爪部を有する低熱伝導率の部材とからなり、 前記折曲部には孔が形成され、 前記低熱伝導率の部材は、 前記孔内に前記爪部が係合されることに伴い、前記フラ
    ンジ部に装着されていることを特徴とする請求項1記載
    の加熱調理器。
  4. 【請求項4】 前板部は、 差込凹部を有する低熱伝導率の部材と、 内箱に形成され、折曲部を有するフランジ部とからな
    り、 前記低熱伝導率の部材は、 前記差込凹部内に前記折曲部が差込まれることに伴い、
    前記フランジ部に装着されていることを特徴とする請求
    項1記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】 低熱伝導率の部材には、空気流通用の開
    口部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    加熱調理器。
  6. 【請求項6】 低熱伝導率の部材には、空気流通用とし
    て外箱或いは内箱のフランジ部と対向する凹部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  7. 【請求項7】 低熱伝導率の部材には、空気流通用の開
    口部或いは凹部から吹出した風を調理室側へ案内する案
    内突部が設けられていることを特徴とする請求項5又は
    6記載の加熱調理器。
  8. 【請求項8】 前板部の低熱伝導率の部材は、前板部の
    上辺および機械室と反対の側辺の少なくとも一方に沿っ
    て形成されていることを特徴とする請求項1記載の加熱
    調理器。
  9. 【請求項9】 前板部は、 内箱に形成され、外箱に対向する折曲部を有するフラン
    ジ部と、 前記折曲部に装着された低熱伝導率の部材とからなり、 前記折曲部と前記外箱との間には高周波減衰路が形成さ
    れ、 この高周波減衰路の前端開口部は、前記フランジ部との
    間で高周波漏洩防止用のチョークを構成する扉に対向し
    ていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012070257A1 (ja) * 2010-11-22 2012-05-31 株式会社エノア オーブン

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