JPWO2012060173A1 - 切削インサートおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサートおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の実施形態に係る切削インサートは、上面と、下面と、上面および下面のそれぞれと接続している側面と、上面と側面との交線部に位置している切刃とを有し、切削部および固定部に区分されている、インサート本体、を備え、上面のうち切削部に位置している部位は、切刃よりも内方に位置しているとともに、内方に向かうにつれて中心軸に垂直な基準面に対して傾斜角度α1で傾斜しているすくい面と、切刃に沿って並んでいる複数の隆起部と、を有し、複数の隆起部はそれぞれ、内方に向かうにつれて基準面に対して傾斜角度α4aで傾斜しているとともに、上面視において、内方に向かうにつれて幅が大きくなる第1面を有し、傾斜角度α1およびα4aは、α1>α4aの関係を満たす。この切削インサートを備える切削工具と、この切削工具を用いて切削加工物を製造する方法とを提供する。

Description

本発明は、切削インサートおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法に関する。
溝入れ加工用や倣い加工用の切削インサート(以下、「インサート」と言うことがある。)において、例えば、生成する切屑を円滑に排出するため、従来からインサートのすくい面の形状について種々検討がなされている(例えば、特開平5−253709号公報参照)。
しかしながら、特開平5−253709号公報に記載されたインサートでは、その図5に示されるように、隣り合う凹所8同士の接続部である隆起11が、切り刃6の近傍で比較的幅広になっているとともに、そこから内側に向かって同一幅あるいは狭くなっていることから、切削時に切り刃6の近傍の幅広な隆起11によって切削抵抗が大きくなって、切屑を円滑に排出することができないおそれがあった。
また、特開平5−253709号公報に記載されたインサートでは、その図5および図9に示されるように、切り刃6から内側に向かって凹所8と突起10とが滑らかに連続しているため、例えば、切り刃6によって生成された切屑を円滑に排出することができないおそれがある。
そのため、切刃によって生成された切屑の排出性の向上が求められていた。
本発明の課題の1つは、切屑排出性に優れた切削インサートおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る切削インサートは、上面と、下面と、前記上面および前記下面のそれぞれと接続している側面と、前記上面と前記側面との交線部に位置している切刃とを有し、切削部および固定部に区分されている、インサート本体、を備え、前記上面のうち前記切削部に位置している部位は、前記切刃よりも内方に位置しているとともに、内方に向かうにつれて前記上面および前記下面の間を貫通する中心軸に垂直な基準面に対して傾斜角度α1で傾斜しているすくい面と、前記切刃に沿って並んでいる複数の隆起部と、を有し、前記複数の隆起部はそれぞれ、内方に向かうにつれて前記基準面に対して傾斜角度α4aで傾斜しているとともに、上面視において、内方に向かうにつれて幅が大きくなる第1面を有し、前記傾斜角度α1およびα4aは、α1>α4aの関係を満たす。
本発明の実施形態に係る切削工具は、上述した実施形態に係る切削インサートと、先端部に前記切削インサートが取り付けられるホルダと、を備える。
本発明の実施形態に係る切削加工物の製造方法は、被削材を回転させる工程と、回転している前記被削材と上述した実施形態に係る切削工具の前記切刃とを接触させる工程と、前記被削材と前記切削工具とを相対的に離隔させる工程と、を備える。
本発明の実施形態に係る切削インサートによれば、上述の通り、複数の隆起部はそれぞれ、内方に向かうにつれて基準面に対して傾斜角度α4aで傾斜しているとともに、上面視において、内方に向かうにつれて幅が大きくなる第1面を有し、傾斜角度α1およびα4aは、α1>α4aの関係を満たしている。それゆえ、切刃が被削材に接触して切屑が生成される際における切削抵抗を低減しつつ、切屑生成が進むにつれて隆起部の幅広の部分によって切屑を硬化させて効果的に排出することが可能となる。
本発明の実施形態に係る切削インサートを示す図であり、(a)は平面図(上面図)、(b)は側面図、(c)は正面図(先端視図)である。 図1の切削インサートを示す図であり、(a)は切削部近傍を示す部分拡大斜視図、(b)は切削部を示す部分拡大平面図(上面図)である。 (a)は、図1(a)のA−A線に沿って分断した拡大断面図、(b)は図1(a)のB−B線に沿って分断した拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る切削工具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 本発明の実施形態に係る切削加工物の製造方法を示す概略説明図である。 本発明の他の実施形態に係る切削インサートを示す図であり、(a)は平面図(上面図)、(b)は切削部近傍を示す部分拡大斜視図である。 図1の切削インサートの各種変形例を示す図であり、(a)〜(c)は図1と同様のB−B線に沿って分断した拡大断面図である。 図1の切削インサートの各種変形例を示す図であり、(a)および(b)は切削部を示す部分拡大平面図(上面図)である。
<切削インサート>
以下、本発明の実施形態に係る切削インサートについて、図1〜図3を用いて詳細に説明する。
図1に示すように、インサート1は、大略、上面2と、下面3と、上面2および下面3のそれぞれと接続している側面4と、上面2と側面4との交線部に位置している切刃5と、を有するインサート本体1aを備えている。そして、本実施形態では、上面2のうち後述の切削部2aに相当する両端部は、上面視において、曲線状、特に円弧状になっている。ここで、上面視とは、以下においては特記しない限り、上面2側からインサート1を見た状態を意味するものとする。
インサート1の大きさとして、例えば、縦(全長)を19.5〜21.5mm、横(刃幅)を3.0〜8.0mm、高さを4.0〜6.0mmとすることができる。
インサート1は、例えば超硬合金、サーメット、セラミックス等の焼結体に膜を被覆したものからなることが好ましい。この膜は、インサート1の耐摩耗性を向上させるためのものである。膜の組成としては、例えば炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等のチタン系化合物や、アルミナ等が挙げられる。膜は少なくとも1層であればよく、複数層で構成されていてもよい。なお、インサート1は、膜で被覆されていない焼結体からなるものであってもよい。
このような本実施形態に係るインサート1は、倣い加工、内径の溝入れ加工(内径加工)および突切り加工などに用いることができ、その中でも倣い加工に好適に用いることができる。以下、インサート1を構成する各構成要素について順に説明する。
インサート本体1aは、図1に示すように、インサート1の長手方向の両端側に一対の切削部2a、2aを有するとともに、一対の切削部2a、2aの間に固定部2bを有している。
まず、切削部2aは、切削加工時に切屑の生成および排出を行なう主たる部位であり、その形状は、切刃5の形状に対応してインサート1の先端部側の部位が曲線状であることが好ましい。なお、本実施形態においては、切削部2aのうちインサート1の先端部側の部位は円弧状である。
切削部2aは、図2に示すように、その上面2に、切刃5に沿って位置するランド10およびすくい面6と、すくい面6よりも内方に位置する中央ブレーカ8と、切刃5と中央ブレーカ8との間に位置する複数の隆起部7と、中央ブレーカ8よりも固定部2b側に位置する後方ブレーカ9と、を有している。ここで、内方とは、上面視において、切削部2aの中心側のことを意味するものとする。なお、本実施形態においては、切削部2aの中心側は中央ブレーカ8の中心近傍である。
次に、固定部2bは、上面2に位置する上クランプ面11aおよび下面3に位置する下クランプ面11bを含むクランプ面11を有する部位であり、後述するように、上面2および下面3の両側からクランプ面11をクランプされてホルダ21に固定される部位である。固定部2bは、一対の切削部2a、2aの間に位置しており、上面視において矩形状である。
クランプ面11は、本実施形態において切刃5よりも内方に位置している。そして、上クランプ面11aは、本実施形態において切刃5よりも高位に位置している。ここで、高位とは、インサート1の厚み方向において高い位置に存在することを意味するものとする。すなわち、下面3を座面としてインサート1を静置したとき、切刃5を基準として、上クランプ面11aがより高い位置に存在することを意味するものとする。なお、下面3を座面としてインサート1自体を静置することが困難なときには、インサート1をホルダ21に取り付けた状態で静置し、上クランプ面11aが切刃5よりも高い位置に存在すればよい。なお、後述する低位とは、高位とは逆の概念であって、インサート1の厚み方向において低い位置に存在することを意味するものとする。
切刃5は、被削材100を切削するに当たって主たる役割を有する部位であり、上述の通り、上面2と側面4との交線部に位置している。倣い加工に用いるインサート1においては、様々な方向に向かって加工を行なう際に優れた切屑処理を行なう観点から、図1に示すように、上面視において、切刃5の少なくとも一部は曲線状であることが好ましい。本実施形態においては、切刃5の形状を円弧状としている。
上面2は、上述の通り、切削部2aに、ランド10、すくい面6、中央ブレーカ8、複数の隆起部7および後方ブレーカ9を有し、且つ、固定部2bに、上クランプ面11aを有している。以下、各構成要素を具体的に説明する。
第1に、すくい面6は、切刃5によって生成された切屑が擦過する面であり、図2(a)および図3(a)に示すように、切刃5に沿って位置し内方に向かうにつれて上面2および下面3の間を貫通する中心軸S1に垂直な基準面S1bに対して、傾斜角度α1で傾斜している。ここで、中心軸S1とは、図1に示すように、上面2および下面3の間を貫通する軸であって、インサート1を切削部2a、2aの位置が相互に入れ替わるように回転させるときに回転軸となる軸を意味するものとする。
本実施形態において、すくい面6は、基準面S1bに対して下方に傾斜している。傾斜角度α1は、例えば5〜20°に設定することが好ましい。傾斜角度とは、所定の基準面S1bに対して傾斜している角度のことを意味するものとし、下方への傾斜、いわゆるポジティブな傾斜を正とし、上方への傾斜、いわゆるネガティブな傾斜を負として判断するものとする。
そして、側断面視において、すなわち、図3(b)に示すように、中心軸S1に平行であり且つ上面視で切刃5の接線L2に垂直な断面視において、切刃5は複数の隆起部7よりも高位である。側断面視とは、インサート1の中心軸S1に平行な断面を側面3側から見た(透視した)状態を意味するものとする。
第2に、ランド10は、主として切刃5を補強する役割を有する部位であり、図2および図3(a)に示すように、切刃5に沿う幅の狭い領域に位置している。本実施形態において、ランド10は、切刃5と複数の隆起部7との間で切刃5に連続して位置し、図3(a)に示すように、内方に向かうにつれて基準面S1bに対して傾斜角度α3で傾斜している。それゆえ、ランド10の傾斜角度α3およびすくい面6のα1は、α3<α1の関係を満たすことが好ましい。なお、ランド10は内方に向かうにつれて下方に傾斜している。傾斜角度α3は、例えば、0〜5°に設定することが好ましい。
第3に、複数の隆起部7はそれぞれ、少なくとも一部が、すくい面6に対して隆起している構成であって、図1(a)および図2(a)に示すように、切刃5と中央ブレーカ8との間において切刃5に沿って互いに隣り合って位置している。
図3(b)に示すように、複数の隆起部7はそれぞれ、内方に向かうにつれて基準面S1bに対して傾斜角度α4aで傾斜している第1面7aと、第1面7aよりも内方に位置し内方に向かうにつれて基準面S1bに対して傾斜角度α4bで傾斜している第2面7bとを有している。本実施形態において、第1面7aおよび第2面7bは互いに連続している。言い換えれば、第2面7bは、上面視において、第1面7aの内方側に連続している。そして、第1面7aおよび第2面7bのそれぞれが、内方に向かうにつれて下方に傾斜している。また、第2面7bのうち中央ブレーカ8側の端部7b1は、図3(b)に示すように、中央ブレーカ8の立ち上がり部位にあたる中央ブレーカ8のうちで最も低位に位置している部位Sと連続している。
ここで、本実施形態においては、傾斜角度α1およびα4aは、α1>α4aの関係を満たす。また、本実施形態においては、傾斜角度α4aおよびα4bは、α4a<α4bの関係を満たす。このように、すくい面6の傾斜角度α1よりも隆起部7の第1面7aの傾斜角度α4aが小さいことから、比較的切込み量が小さい切削条件下において、隆起部7の第1面7aがすくい面6との関係で相対的に所謂ブレーカ面として機能するため、切刃5で生成された切屑を切刃5近傍で効果的に変形させることができ、切屑の外部への排出性を向上させることが可能となる。さらに、隆起部7の第2面7bの傾斜角度α4bが隆起部7の第1面7aの傾斜角度α4aよりも大きいことから、比較的切込み量が大きい切削条件下において、隆起部7の第1面7aを通過した切屑が中央ブレーカ8に衝突して変形する際に、中央ブレーカ8と隆起部7の第2面7bとの間の窪み領域が切屑の所謂逃げ領域(隙間)として機能するため、切屑に対する変形作用を向上させることが可能となる。この際、隆起部7の第1面7aは、切込み量が大きい切削条件下で得られた切屑に対して、進行(排出)方向に沿った筋を付けて硬化させる機能を発揮するため、切屑が中央ブレーカ8に衝突する際に分断され易くなる。以上のように、本実施形態に係るインサート1によれば、広い範囲にわたる切込み量での切削条件下において、優れた切屑排出性を奏することができる。
また、すくい面6の傾斜角度α1および隆起部7の第2面7bの傾斜角度α4bは、α1<α4bの関係を満たすことが好ましい。これによれば、上述した切屑の逃げ領域(隙間)を大きく確保することができるため、切屑に対する変形作用をより向上させることが可能となる。
また、側断面視において、すなわち、図3(b)に示すように、中心軸S1に平行であり且つ上面視で切刃5の接線L2に垂直な断面視において、複数の隆起部7の第1面7aの仮想延長線L1は、中央ブレーカ8と、中央ブレーカ8の頂部8aよりも低位に位置している部位である交差部Pで交差している。これによって複数の隆起部7の第1面7aを通過した切屑は、中央ブレーカ8のうち交差部Pよりも高位に位置している部位に衝突することによって変形されることとなる。
また、本実施形態においては、上述の通り、切刃5と複数の隆起部7との間にランド10が位置しており、複数の隆起部7はランド10と連続している。また、ランド10の傾斜角度α3および隆起部7の第1面7aの傾斜角度α4aは、α3=α4aの関係を有している。そのため、側断面視において、複数の隆起部7の第1面7aとランド10とは直線状である。なお、α3=α4aの関係を有しつつ、ランド10と隆起部7との間に別の構成を設けることによって、両者間の形状を非直線状にしてもよい。
また、第1面7aは、図2(b)に示すように、上面視において、切刃5側から内方に向かうにつれて幅が大きくなっている。言い換えれば、切刃5側から内方に向かうにつれて、隣り合う隆起部7、7同士の間隔が小さくなっている。これによって、切刃5が被削材100に切り込む際、すなわち切刃5が被削材100に接触して切屑が生成される際においては、隆起部7の幅が狭い部分によって切削抵抗を抑制してびびり振動を低減しつつ、切屑生成が進むにつれて隆起部7の幅の広がるため切屑を硬化させることができ、切屑を効果的に排出することが可能となる。また、円弧状の切刃5で生成され様々な方向に進む切屑を効率よく隆起部7に衝突させることができるため、それによって効果的に切屑を変形させることができる。
次に、第2面7bは、上面視において、切刃5側から内方に向かうにつれて幅が小さくなっている。これによれば、中央ブレーカ8と隆起部7の第2面7bとの間の切屑の所謂逃げ領域(隙間)、特に幅方向における逃げ領域をより大きく確保することができるため、比較的切込み量が大きい切削条件下における切屑排出性を高めることができる。
ここで、第1面7aおよび第2面7bの長さについては、切刃5から中央ブレーカ8の中心に向かう方向において、第1面7aの長さが第2面7bの長さよりも大きくなっている。これによれば、第1面7aにおいて切刃5側から内方に向かうにつれて幅を緩やかに広げることができるため、切屑の切削抵抗を低減しつつ切屑を立ち上げる作用を向上させることが可能となる。
なお、図2(b)に示すように、本実施形態において、隆起部7はそれぞれ、切刃5側における幅W1、第1面7aおよび第2面7bの接続部における幅W2、および中央ブレーカ8側における幅W3が、W1<W2、W2>W3、およびW1<W3の関係を満たしている。具体的には、本実施形態において、隆起部7は、切刃5側に向かって先細りになり、先端が尖ったような形状となっている。そして、隆起部7は、切刃5側端部における幅が実質的にゼロになっている。これによって切削抵抗に効果的に作用することが可能となる。また、隆起部7は、第1面7aのうち第2面7b側の領域において最も幅が大きくなっている。これによって切刃5近傍における切屑の変形作用を効果的に発揮することができる。
また、隣り合う隆起部7、7におけるギャップは、切刃5側におけるギャップG1、第1面7aおよび第2面7bの接続部におけるギャップG2、中央ブレーカ8側におけるギャップG3が、G1>G2、G2<G3、およびG1>G3の関係を満たしている。なお、本実施形態において、切刃5側において最もギャップが大きくなっている。
また、図1(a)および図2(b)に示すように、上面視において、複数の隆起部7のそれぞれの長手方向は、切刃5のうち最も近い部位における接線L2に垂直である。また、図1(a)および図2(b)に示すように、上面視において、複数の隆起部7のそれぞれの長手方向の仮想延長線L3は、中央ブレーカ8の中心8bを通る。これによれば、切屑の進行方向と隆起部7の長手方向とを合わせることが可能となるため、切削に用いる切刃5の位置によらず隆起部7を有効に利用して切屑を効果的に変形・排出することができる。同様に、中央ブレーカ8の立ち上がり部位も切刃5の接線L2に垂直とすることで、切削に用いる切刃5の位置によらず中央ブレーカ8の機能を効果的に発揮することが可能となる。これらの効果は、切刃5の形状が円弧状の際に顕著となる。
図1(a)および図2(a)に示すように、複数の隆起部7のうち隣り合う2つの隆起部7、7は、両者間に隙間を有さずに互いに接している。これによれば、切込み量が大きい切削条件下において、隆起部7によって切刃5で生成された切屑に筋を形成し易くなるため、その状態で切屑が中央ブレーカ8に衝突することによって切屑の変形および分断の作用を効果的に発揮することができる。2つの隆起部7、7は、それらの長手方向のうち中央部よりも中央ブレーカ8側において、互いに接している。
切削部2aのうちインサート1の先端部側の部位において、隣り合う2つの隆起部7、7は、互いに離れて位置している。本実施形態では、切削部2aのうちインサート1の先端部側の部位において、隣り合う2つの隆起部7、7は、少なくともその一方の隆起部7の幅よりも大きな距離を隔てて互いに位置している。これによれば、先端部における切削抵抗を低減できるとともに、切込み量が小さい切削条件下において、隣り合う2つの隆起部7、7の間隙に切屑を引き込み易くなるため、隆起部7によるブレーカ機能を効果的に発揮することが可能となる。例えば、横挽き加工を小切込み条件で行なう場合、あるいは角度の浅いテーパ削り加工を小切込み条件で行なう場合に好適である。なお、一方の隆起部7の幅とは、隆起部7の長手方向に垂直な方向における隆起部7の寸法のうち、最大寸法を意味するものとする。
第4に、中央ブレーカ8は、すくい面6で擦過された切屑を衝突させて分断、あるいは、外部へ排出させる役割を有する部位であり、図2(a)および図3に示すように、すくい面6よりも内方に位置し内方に向かうにつれて基準面S1bに対して傾斜角度α2で上方に傾斜している。傾斜角度α2は、例えば、−15〜−35°に設定することが好ましい。本実施形態においては、側断面視において、すなわち、図3(b)に示すように、中心軸S1に平行であり且つ上面視で切刃5の接線L2に垂直な断面視において、中央ブレーカ8の頂部8aは複数の隆起部7よりも高位である。また、中央ブレーカ8の頂部8aは平面状である。
また、側面視において、切刃5を中央ブレーカ8の頂部8aよりも低位とすることが好ましい。これによれば、例えば、切削速度が大きい加工条件、あるいは切削送りが大きい加工条件など、切屑が柔らかいか、あるいは固くて中央ブレーカ8に乗り上げて切屑処理が難しいケースであっても、中央ブレーカ8に依らずに切刃5近傍に位置している隆起部7によって切屑を比較的大きく変形させて排出することが可能となる。
第5に、後方ブレーカ9は、中央ブレーカ8による切屑排出性を補助する役割を有する部位であり、図2(a)および図3に示すように、上面視において中央ブレーカ8よりもインサート1の中心軸S1側に位置し、中央ブレーカ8に連続している。すなわち、後方ブレーカ9自体によって切屑を排出することができることに加えて、中央ブレーカ8を介して排出される切屑の一部が後方ブレーカ9側を通ることによって切屑の流れを安定化することが可能となる。
後方ブレーカ9の頂部9aは平面状であり、側面視において、中央ブレーカ8の頂部8aと後方ブレーカ9の頂部9aは同じ高さである。
後方ブレーカ9は、図2(a)に示すように、切削部2aから固定部2bへと向かう方向を基準にして、すなわちインサート1の長手方向を基準にして、後方ブレーカ9の頂部9aの両側に連続し、頂部9aに向かうにつれて上方に傾斜している一対の立ち上がり面9b、9bを有する。
また、一対の立ち上がり面9b、9bと頂部9aとの交差部に位置する一対の稜線部9c、9cは、切削部2a側から固定部2b側に向かうにつれて、外方に拡がっている。すなわち、図1(a)に示すように、後方ブレーカ9の一対の稜線部9c、9cは、中央ブレーカ8側における距離(中央ブレーカ8の立ち上がり部位を結ぶ直線の距離)Wb1、接続部における距離(切刃の端部間を結ぶ直線の一部距離)Wb2、固定部2b側端部における距離Wb3が、Wb1<Wb2<Wb3の関係を満たしている。
上面視において、後方ブレーカ9の少なくとも一部は、切削部2a側から固定部2b側に向かうにつれて、その幅が大きくなっている。すなわち、図1(a)に示すように、後方ブレーカ9は、中央ブレーカ8側における幅(中央ブレーカ8の立ち上がり部位を結ぶ直線の一部距離)Wa1、接続部における幅(切刃の端部間を結ぶ直線の距離)Wa2、固定部2b側端部における幅Wa3が、Wa2<Wa3の関係を満たしている。なお、本実施形態においては、Wa1>Wa2の関係を満たしている。これによれば、切屑の流れをより安定化できるとともに、切屑の外方(側方)への排出性を高めてインサート1およびホルダ21の損傷を低減することができる。
第6に、上クランプ面11aは、上述の通り固定部2bに位置し、図1(c)に示すように、先端視において、中央部が窪んだ略V字形状となっている。ここで、先端視とは、以下においては特記しない限り、先端側からインサート1を見た状態を意味するものとする。
下面3は、上面2とは反対側に位置しており、図1(c)に示すように、先端視において、中央部が窪んだ略V字形状の下クランプ面11bを有している。
側面4は、上述の通り、図1(c)等に示すように、上面2および下面3に接続されている。また、図1(b)および図3に示すように、側面視において、側面4は、上面2側から下面3側に向かって中心軸S1に平行な基準面S1aに対して内側に傾斜している逃げ面4aを有している。
<切削工具>
次に、本発明の実施形態に係る切削工具について、図4を用いて詳細に説明する。
図4に示すように、本実施形態に係る切削工具20は、インサート1と、先端部にインサート1が取り付けられるホルダ21と、を備えている。
インサート1は、その切刃5がホルダ21の先端から突出するような状態でホルダ21に取り付けられる。本実施形態では、インサート1のホルダ21への取付けは、ホルダ21の先端部でインサート1のクランプ面11を上下から挟むことによって得られるクランプ力を、ネジ23で調整するクランプ機構22により行なう。より具体的には、ホルダ21の先端部に設けられたネジ23で拘束力を調節し、インサート1を上から押さえ込んで拘束している。
なお、本実施形態の取付け方法に代えて、例えば、インサート1に穴を開け、略L字型をしたレバーのてこの作用で、インサート1の穴の内壁からインサート1を拘束する方式等によって、インサート1をホルダ21へ取り付けてもよい。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明の実施形態に係る切削加工物の製造方法を、切削工具20を用いて倣い加工を行なう場合を例に挙げ、図5を用いて説明する。
切削工具20を用いて行なう本実施形態に係る切削加工物の製造方法は、以下の(i)〜(iii)の工程を備える。
(i)被削材100を矢印a方向に回転させる工程。
(ii)切削工具20を被削材100の形状に沿って矢印b方向に動かし、回転している被削材100と切削工具20の切刃5とを接触させる工程。これによって被削材100を切削する(倣い加工)。
(iii)切削工具20を矢印c方向に動かし、被削材100から切削工具20を離隔させる工程。
以上のような工程を経て、被削材100を切削することによって、所望の切削加工物110を得ることができる。
なお、(i)の工程では、被削材100と切削工具20とは相対的に近づけばよく、例えば被削材100を切削工具20に近づけてもよい。これと同様に、(iii)の工程では、被削材100と切削工具20とは相対的に離隔すればよく、例えば被削材100を切削工具20から離隔してもよい。
切削加工を継続する場合には、被削材100を回転させた状態を保持したまま、被削材100の異なる箇所に切削工具20の切刃5を接触させる工程を繰り返せばよい。
また、インサート1は、上述の通り、2コーナ使いである。したがって、使用している一方の切刃5が摩耗した際には、未使用の他方の切刃5を用いればよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることができるのは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態において、複数の隆起部7は、切削部2aのうちインサート1の先端部側の一部領域を除いて配置されているが、これに代えて、図6に示すように、上述の先端部全域を除いて配置してもよい。この構成によれば、先端部を用いて溝を形成する加工を行なう場合に、切削抵抗を効果的に低減することができる。さらに他の例として、複数の隆起部7を切刃5の全域にわたって配置してもよい。この場合には、隣り合う2つの隆起部7、7の接続状態を維持しつつ、互いの間隔を先端部で広く設定しそれ以外の部位で狭く設定してもよい。この構成においても、先端部を用いて溝を形成する加工を行なう場合に、切削抵抗を効果的に低減することができる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態において、隆起部7は、切刃5側に向かって先細りであり先端が尖ったような形状としたが、これに代えて、上面視において円形状としてもよい。この場合には、隆起部7の長手方向は、切刃5のうち最も近い部位における接線L2に垂直な方向である。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態において、複数の隆起部7のうち隣り合う2つの隆起部7、7が互いに接している構成としたが、これに代えて、隣り合う2つの隆起部7、7が所定の間隔を隔てて離れるように配置してもよい。この構成によれば、先端部における切削抵抗を低減できるとともに、切込み量が小さい切削条件下において隣り合う2つの隆起部7、7の間隙に切屑を引き込み易くなるため、隆起部7によるブレーカ機能を効果的に発揮することが可能となる。そして、例えば、切込み量が小さい切削条件で所謂テーパ加工、すなわち旋削において被削材の回転軸に対して角度を付けた加工を行なう場合に、隆起部7、7の間隙に引き込まれた切屑は隆起部7の側面に立上げられるような形で屈曲させられてコントロールされる。特に、間隙によって切屑を引き込むことによって切屑は立上げによる屈曲を強くなるため、切屑の排出性を向上させることができる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態において、隆起部7の第2面7bのうち中央ブレーカ8側の端部7b1が、図3(b)に示すように、中央ブレーカ8の立ち上がり部位にあたる中央ブレーカ8のうちで最も低位に位置している部位Sと連続している構成としたが、これに代えて、図7(a)に示すように、端部7b1が部位Sよりも内方側に位置する構成にしてもよい。あるいは、図7(b)に示すように、端部7b1が部位Sよりも切刃5側に位置する構成にしてもよい。前者では、端部7b1が中央ブレーカ8の立ち上がり部位にあたる部位Sよりも高い部位と連続することとなり、後者では、端部7b1がすくい面6と連続することとなる。いずれの場合においても、上述の実施形態と同等の効果を奏することができる。さらに、前者では、隆起部7の第1面7aをより大きく確保することが比較的容易であるため、隆起部7のブレーカ面としての機能を高めることができ、比較的切込み量が小さい切削条件下における切屑排出性を向上させることが可能となる。後者では、中央ブレーカ8と隆起部7の第2面7bとの間に位置する窪み領域である切屑の所謂逃げ領域(隙間)をより大きく確保することができるため、比較的切込み量が大きい切削条件下における切屑排出性を向上させることができる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態において、隆起部7において第1面7aの長さが第2面7bの長さよりも大きい構成としたが、これに代えて、図7(c)に示すように、第1面7aの長さを第2面7bの長さよりも小さくしてもよい。この構成によれば、中央ブレーカ8と隆起部7の第2面7bとの間に位置する窪み領域である切屑の所謂逃げ領域(隙間)をより大きく確保することができるため、切屑に対する変形作用をより向上させることが可能となる。さらに、図7(c)では、第1面7aの傾斜角度α4aは上述の実施形態と同一とし、第2面7bの傾斜角度α4bを上述の実施形態よりも小さく設定することによって、第2面7bのうち中央ブレーカ8側の端部7b1が中央ブレーカ8の立ち上がり部位にあたる中央ブレーカ8のうちで最も低位に位置している部位Sと連続するようにしている。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態では、側断面視において、すなわち隆起部7の長手方向に沿うとともに、中心軸S1に平行な断面視において、隆起部7の第1面7aおよび第2面7bを直線状としたが、これに代えて、第1面7aおよび第2面7bの少なくとも一方を曲線状にしてもよい。この構成によれば、切屑を隆起部7に対してスムーズに接触させつつ内方に排出させることができるため、隆起部7の寿命を向上させることができる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、側断面視において、すなわち隆起部7の長手方向に沿うとともに、中心軸S1に平行な断面視において、隆起部7の第2面7bの傾斜角度α4bを、内方に向かうにつれて大きくなるように設定してもよい。これによれば、中央ブレーカ8と隆起部7の第2面7bとの間に位置する窪み領域である切屑の所謂逃げ領域(隙間)をより大きく確保することができるため、切屑に対する変形作用をより向上させることが可能となる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態において、隆起部7について、第1面7aは内方に向かうにつれて下方に傾斜し、第2面7bは内方に向かうにつれて下方に傾斜するようにしたが、これに代えて、第1面7aは内方に向かうにつれて上方に傾斜し、第2面7bは内方に向かうにつれて下方に傾斜するようにしてもよい。この構成によれば、第1面7aによって切刃5の強度が補強されるため切刃損傷などを抑制することが可能となる。この際に、ランド10についても内方に向かうにつれて上方に傾斜するようにすれば、より効果的に切刃5強度の補強効果を得ることができる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態において、上面2に、切刃5に沿ってランド10を設けていたが、これに代えて、ランド10を設けない構成にしてもよい。この場合には、複数の隆起部7は、それぞれ切刃5と連続するような構成にすればよい。この構成によれば、切削抵抗を低減することができる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、上述の実施形態において、中央ブレーカ8の頂部8aおよび後方ブレーカ9の頂部9aは平面状であるが、これに代えて、少なくとも一方をそれぞれの中心に向かうにつれて高位になるような半球面形状にしてもよい。これによれば、切屑の排出の流れをよりスムーズにすることが可能となる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、図8(a)に示すように、複数の隆起部7のうち少なくとも1つは、切削部2aのうち先端部側に位置しているとともに、上面視においてその少なくとも一部が中心軸S1に垂直な基準線L4上に位置するようにしてもよい。この構成によれば、切屑を効率よく上述の1つの隆起部7に衝突させることができるため、比較的切込み量が小さい切削条件下における切屑排出性を向上させることができる。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。
また、図8(b)に示すように、隆起部7よりも小さい小隆起部71をさらに有していてもよい。具体的には、複数の隆起部7のうち隣り合う2つの隆起部7、7は、切削部2aのうち先端部側に位置しているとともに、上面視において基準線L4を挟んで位置している。そして、上面2のうち切削部2aに位置している部位は、2つの隆起部7、7の間であって、2つの隆起部7、7よりも先端部側に位置しているとともに、上面視において、少なくとも一部が基準線L4上に位置し、かつ2つの隆起部7、7よりも小さい小隆起部71をさらに有している。この構成によれば、切込み量が小さい切削条件下においても、生成される切屑を、2つの隆起部7、7に依らずに小隆起部71に衝突させるによって、切屑排出性を確保することができる。なお、本実施形態においては、小隆起部71は、上面視において、円形状である。その他の構成は、上述した実施形態に係るインサート1と同様である。

Claims (21)

  1. 上面と、下面と、前記上面および前記下面のそれぞれと接続している側面と、前記上面と前記側面との交線部に位置している切刃とを有し、切削部および固定部に区分されている、インサート本体、を備える切削インサートであって、
    前記上面のうち前記切削部に位置している部位は、前記切刃よりも内方に位置しているとともに、内方に向かうにつれて前記上面および前記下面の間を貫通する中心軸に垂直な基準面に対して傾斜角度α1で傾斜しているすくい面と、前記切刃に沿って並んでいる複数の隆起部と、を有し、
    前記複数の隆起部はそれぞれ、内方に向かうにつれて前記基準面に対して傾斜角度α4aで傾斜しているとともに、上面視において、内方に向かうにつれて幅が大きくなる第1面を有し、
    前記傾斜角度α1およびα4aは、α1>α4aの関係を満たす、切削インサート。
  2. 上面視において、前記複数の隆起部はそれぞれ、前記第1面の内方側に連続しているとともに、内方に向かうにつれて前記基準面に対して傾斜角度α4bで傾斜している第2面をさらに有し、
    前記傾斜角度α4aおよびα4bは、α4a<α4bの関係を満たす、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記傾斜角度α1およびα4bは、α1<α4bの関係を満たす、請求項2に記載の切削インサート。
  4. 上面視において、前記複数の隆起部はそれぞれ、前記第1面の内方側に連続しているとともに、内方に向かうにつれて幅が小さくなる第2面をさらに有する、請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサート。
  5. 前記複数の隆起部のうち隣り合う2つの隆起部は互いに接している、請求項1〜4のいずれかに記載の切削インサート。
  6. 前記2つの隆起部は、それらの長手方向のうち中央部よりも内方において接している、請求項5に記載の切削インサート。
  7. 前記複数の隆起部のうち隣り合う2つの隆起部は互いに離れて位置している、請求項1〜4のいずれかに記載の切削インサート。
  8. 前記2つの隆起部は、前記切削部のうち先端部側に位置しており、少なくともその一方の幅よりも大きな距離を隔てて互いに位置している、請求項7に記載の切削インサート。
  9. 前記隆起部の長手方向に沿うとともに、前記中心軸に平行な断面視において、前記傾斜角度α4bは、内方に向かうにつれて大きくなっている、請求項2〜8のいずれかに記載の切削インサート。
  10. 前記第1面は内方に向かうにつれて下方に傾斜し、前記第2面は内方に向かうにつれて下方に傾斜している、請求項2〜9のいずれかに記載の切削インサート。
  11. 前記複数の隆起部はそれぞれ、前記切刃と連続している、請求項1〜10のいずれかに記載の切削インサート。
  12. 前記上面のうち前記切削部に位置している部位は、前記切刃と前記複数の隆起部との間で前記切刃に連続して位置し、内方に向かうにつれて前記基準面に対して傾斜角度α3で傾斜しているランドをさらに有する、請求項1〜11のいずれかに記載の切削インサート。
  13. 前記複数の隆起部はそれぞれ、前記ランドと連続している、請求項12に記載の切削インサート。
  14. 上面視において、前記複数の隆起部のそれぞれの長手方向は、前記切刃のうち最も近い部位における接線に垂直である、請求項1〜13のいずれかに記載の切削インサート。
  15. 前記上面のうち前記切削部に位置している部位は、前記すくい面よりも内方に位置しているとともに、内方に向かうにつれて前記基準面に対して傾斜角度α2で上方に傾斜している中央ブレーカをさらに有する、請求項1〜14のいずれかに記載の切削インサート。
  16. 前記中心軸に平行であり且つ上面視で前記切刃の接線に垂直な断面視において、前記切刃は前記複数の隆起部よりも高位である、請求項1〜15のいずれかに記載の切削インサート。
  17. 前記中心軸に平行であり且つ上面視で前記切刃の接線に垂直な断面視において、前記複数の隆起部の前記第1面の仮想延長線は、前記中央ブレーカと、前記中央ブレーカの頂部よりも低位に位置している部位で交差している、請求項15または16に記載の切削インサート。
  18. 前記複数の隆起部のうち少なくとも1つは、前記切削部のうち先端部側に位置しているとともに、上面視において、少なくとも一部が前記中心軸に垂直な基準線上に位置している、請求項1〜17のいずれかに記載の切削インサート。
  19. 前記複数の隆起部のうち隣り合う2つの隆起部は、前記切削部のうち先端部側に位置しているとともに、上面視において、前記中心軸に垂直な基準線を挟んで位置し、
    前記上面のうち前記切削部に位置している部位は、前記2つの隆起部の間であって、前記2つの隆起部よりも先端部側に位置しているとともに、上面視において、少なくとも一部が前記基準線上に位置し、かつ前記2つの隆起部よりも小さい小隆起部をさらに有する、請求項1〜17のいずれかに記載の切削インサート。
  20. 請求項1〜19のいずれかに記載の切削インサートと、
    先端部に前記切削インサートが取り付けられるホルダと、を備える、切削工具。
  21. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材と請求項20に記載の切削工具の前記切刃とを接触させる工程と、
    前記被削材と前記切削工具とを相対的に離隔させる工程と、
    を備える、切削加工物の製造方法。
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