JP2014091178A - 切削インサート及び切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート及び切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法 Download PDF

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浩二 竹岡
Koichi Washida
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Abstract

【課題】 優れた切屑排出性を有する切削インサートを提供する。
【解決手段】 上面2と、下面3と、上面2および下面3のそれぞれに接続しており、第1側面41、第2側面42および第3側面43を順に有する側面4と、上面2と第1側面41との交線部に位置している主切刃75aと、上面2と下面3との間を貫通している貫通孔6と、を有するインサート本体1を備え、 インサート本体1の上面2から下面3までの厚みは、第1側面41におけるよりも第1側面41と貫通孔6を介して反対側に位置している第3側面43において大きい、切削インサート10とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、切削インサート及び切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法に関する。
切削工具の例として、例えば、特許文献1の図1〜図3などに、カッタ本体の複数の刃溝にそれぞれスローアウェイチップを装着した回転切削工具が開示されている。また、カッタ本体に対するスローアウェイチップの位置を調整するために調整ねじを用いる技術が開示されている。
しかしながら、スローアウェイチップが正方形板状であり、且つ、スローアウェイチップのラジアルレーキがプラスに設定されている。そのため、例えばアルミニウムや軽金属等の延性材料を加工する場合において、スローアウェイチップの切れ刃で生成された切屑は、刃溝の壁に沿って回転切削工具の回転軸基端側方向へ延びるおそれがあった。その結果、切屑は、軟らかい状態で切断されないまま刃溝の底部に衝突することによって、延伸方向が不安定になるおそれがあった。
そのため、優れた切屑排出性を有する切削インサートおよび切削工具が求められていた。
特開2005−103708号公報
本発明の課題の一つは、優れた切屑排出性を有する切削インサート及び切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法を提供することである。
本発明の一の実施形態に係る切削インサートは、 上面と、 下面と、 前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面、第2側面および第3側面を順に有する側面と、 前記上面と前記第1側面との交線部に位置している主切刃と、 前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔と、を有するインサート本体を備え、 前記インサート本体の前記上面から前記下面までの厚みは、前記第1側面におけるよりも前記第1側面と前記貫通孔を介して反対側に位置している前記第3側面において大きい。
本発明の他の実施形態に係る切削インサートは、 上面と、 下面と、 前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面および第2側面を順に有する側面と、 前記上面と前記第1側面との交線部に位置している主切刃と、 前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔と、を有するインサート本体を備え、 前記インサート本体の前記上面から前記下面までの厚みは、前記第1側面から離れるに従って大きくなっている。
本発明の一の実施形態に係る切削工具は、 前記切削インサートと、 先端側に前記切削インサートが装着される装着面を有するインサートポケットを有するホルダと、を備えている。
本発明の他の実施形態に係る切削工具は、 インサート本体を有する切削インサートと、先端側に前記切削インサートが装着される装着面を有するインサートポケットを有するホルダとを備え、 前記インサート本体は、上面と、下面と、前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面および第2側面を順に有する側面と、前記上面と前記第1側面との交線部に位置している主切刃と、前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔とを有し、 先端視において、前記切削インサートの前記上面のうち内方端と該内方端に隣接する前記インサートポケットの内壁との成す角の角度が90°よりも小さい。
本発明のさらに他の実施形態に係る切削工具は、 インサート本体を有する切削インサートと、先端側に前記切削インサートが装着される装着面を有するインサートポケットを有するホルダとを備え、 前記インサート本体は、上面と、下面と、前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面および第2側面を順に有する側面と、前記上面と前記第1側面との交線部に位置している主切刃と、前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔とを有し、 先端視において、前記切削工具の回転軸と前記切削インサートの前記主切刃とを結ぶ第1直線を基準にして、前記切削インサートの前記上面は前記主切刃側の端部よりも前記回転軸側の端部が回転方向の前方に位置している。
本発明の実施形態に係る切削加工物の製造方法は、 前記切削工具を回転させる工程と、 回転している前記切削工具の前記切刃を被削材に接触させる工程と、 前記切削工具と前記被削材とを離隔させる工程と、を備える。
本発明の実施形態に係る切削インサートによれば、前記インサート本体の前記上面から前記下面までの厚みは、前記第1側面におけるよりも前記第1側面と前記貫通孔を介して反対側に位置している前記第3側面において大きい。これにより、切削インサートをホルダのインサートポケットに装着して切削加工を行なう際に、第1側面側の主切刃で生成された切屑が、切削インサートの上面を厚みが小さい第1側面側から厚みが大きい第3側面側に向かって流れることから、インサートポケットの壁面に対して緩やかな角度で接触させることができる。その結果、軽金属やアルミニウムなどの軟らかい材料の被削材であっても、生成された切屑の進行方向がバラつくことなくインサートポケットの壁面に沿って効果的にホルダの外部に排出することが可能となる。また、切削インサートは第1側面側よりも第3側面側の厚みが大きいことから、切削インサートの上面とホルダのインサートポケットの壁面との接続角度を緩やかにしつつ、先端視におけるインサートポケットの壁面のうち外方に向かう領域を切削インサートの上面側に近づけることができる。その結果、ホルダの回転方向におけるインサートポケット自体の長さ(厚み)を小さくすることができるため、より多くのインサートポケットを設けることが可能となる。
本発明の実施形態に係る切削インサートを示す図であり、(a)は上面図、(b)は第1側面側から見た側面図、(c)は第2側面側から見た側面図を示すものである。 本発明の実施形態に係るホルダを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)はホルダを先端から見た図、である。 本発明の第1の実施形態に係る切削工具を示す全体斜視図である。 図3の切削工具を示す側面図であり、(a)は全体図、(b)は部分拡大図、(c)は部分拡大図、である。 図3の切削工具を先端から見た図であり、(a)は全体図、(b)は部分拡大図、である。 本発明の実施形態に係る切削加工物の製造方法を示す工程図である。 本発明の第2の実施形態に係る切削工具を先端から見た図であり、(a)は全体図、(b)は部分図、である。
<切削インサート>
以下、本発明の実施形態に係る切削インサートについて、図1を参照して詳細に説明する。
本実施形態の切削インサート10は、インサート本体1を有し、インサート本体1は、図1などに示すように、大略、上面2と、下面3と、上面2及び下面3のそれぞれに接続しており、第1側面41、第2側面42および第3側面43を順に有する側面4と、上面2と第1側面41との交線部に位置している主切刃75aと、上面2と下面3との間を貫通している貫通孔(取付穴)6と、を備えている。ここで、上面2はすくい面として機能し、下面3は着座面として機能し、および側面4は逃げ面として機能する。
以下、本実施形態に係るインサート10の各構成要素について、詳細に説明する。
切刃75は、上述の通り上面2と側面4との交線部に位置しており、図1に示すように、主切刃75aおよび主切刃75aに連続して位置している副切刃75bを有している。主切刃75aは、例えば図4に示すようにホルダ20の外周側に配置され、切削作用において切屑生成に主な役割を果たす切刃である。副切刃75bは、例えば図4に示すようにホルダ20の正面側(先端側)に配置され、被削材の仕上げ面精度を向上させるさらい刃としての役割を果たす切刃である。副切刃75bは直線状である。また、主切刃75aと副切刃75bとの間には、上面視で丸みを帯びたコーナ切刃75cを設けても良い。
側面4は、上述した通り、上面2および下面3のそれぞれに接続されている。本実施形態では、側面4は、図1〜図3に示すように、上面2の四角形状の各辺にそれぞれ接続された4つの側面41〜44を有しており、それぞれ略矩形状である。ここで、第1側面41および第2側面42は、下面3の平坦な着座面に対して傾斜するように、すなわち逃げ角を有するように配置されている。これに対して、第3側面43および第4側面44は、図1(c)などに示すように、下面3の平坦な着座面に対して垂直となるように、すなわち逃げ角を有さないように配置されている。これによれば、インサート10の肉厚の減少による耐欠損性の低下を抑制する観点から好ましい。従って、本実施形態のインサート10は、側面4と、上面2または下面3との間に逃げ角を有するインサートと比較して、インサート10の肉厚を確保する事ができるため耐欠損性に優れている。
そして、本実施形態において、インサート本体1の上面2から下面3までの厚みは、第1側面41におけるよりも第1側面41と貫通孔6を介して反対側に位置している第3側面43において大きい。これにより、切削インサートをホルダのインサートポケットに装着して切削加工を行なう際に、第1側面側の主切刃で生成された切屑が、厚みが小さい第1側面側から厚みが大きい第3側面側に流れることから、ホルダのインサートポケットの壁面に対して緩やかな角度で接触させることができる。その結果、軽金属やアルミニウムなどの軟らかい材料の被削材であっても、生成された切屑の進行方向がバラつくことなくインサートポケットの壁面に沿って効果的にホルダの外部に排出することが可能となる。また、切削インサートは第1側面側よりも第3側面側の厚みが大きいことから、切削インサートの上面とホルダのインサートポケットの壁面との接続角度を緩やかにしつつ、先端視におけるインサートポケットの壁面のうち外方に向かう領域を切削インサートの上面側に近づけることができる。その結果、ホルダの回転方向におけるインサートポケット自体の長さ(厚み)を小さくすることができるため、より多くのインサートポケットを設けることが可能となる。
貫通孔6は、インサート10をホルダ20に固定する役割を有する構成であって、図1および図2に示すように、上面2の略中央部と下面3の略中央部とを貫通している。例えば、図5に示すように、貫通孔6に取付ねじ61(固定部材)を挿入してさらにホルダ20にねじ込むことによって、インサート10をホルダ20に固定して切削工具100を構成することができる。なお、貫通孔6の中心軸は、インサート10の中心軸S1と同じ位置にある。ここで、図1に示すように、貫通孔6の中心軸を、下面3に対して傾斜しているようにしてもよい。また、貫通孔6の中心軸を、上面2に対して傾斜しているようにしてもよい。 これらの構成によれば、取付ねじ61をホルダ20のインサートポケット21の装着面21aに対して傾斜させて螺合することができ、切削加工時にインサート10に働く遠心力に対して、取付ねじ61の断面積が大きくなるためせん断応力を低減することが可能となる。
以上の構成に加えて、図1に示すように、インサート10は、インサート本体1が、上面2から第1側面41および第2側面42にわたって切り欠かれている切欠部5をさらに有するようにしてもよい。そして、切欠部5に、インサート本体1とは別部材である切削チップ7を接合すればよい。これによれば、インサート10をインサート本体1と切削チップ7とで構成することによって、例えば、切削チップ7をインサート本体1に対して高い硬度の材料で形成することができ、あるいは切削チップ7が切削加工によって磨滅した際に切削チップ7だけを交換することができることから、コスト低減を図ることが可能となる。
ここで、切削チップ7は、図1に示すように、チップ上面72と、切欠部5に接合しているチップ下面73と、チップ上面72およびチップ下面73のそれぞれに接続しており、第1チップ側面74a、第2チップ側面74bおよび第3チップ側面74cを順に有するとともに、第3チップ側面74cが切欠部5に接合しているチップ側面74と、を有している。
そして、本実施形態において、切削チップ7は、チップ上面72とチップ側面74との交線部に位置しており、チップ上面72と第1チップ側面74aとの交線部に位置している主切刃75a、およびチップ上面72と第2チップ側面74bとの交線部に位置している副切刃75bを有する切刃75を有している。すなわち、切削チップ7を用いた構成においては、切刃75(主切刃75a、副切刃75b)は、インサート本体1の上面2と側面4との交線部ではなく、チップ上面72とチップ側面74との交線部に設ければよい。
なお、切削チップ7の主切刃75aを、図1(c)に示すように、側面視において、インサート本体1の上面2の延長線よりも上方に位置するようにしてもよい。これによれば、主切刃75aの切削抵抗を低減しつつ、上述のような作用効果を奏することができる。
また、切削チップ7の第3チップ側面74を、図1(b)および図1(c)に示すように、側面視において、インサート本体1の上面2よりも下方に位置するようにしてもよい。
また、図1(c)に示すように、側面視において、第1側面41を基準にしたときに、インサート本体1の上面2の傾斜角度よりも切削チップ7のチップ上面72の傾斜角度の方を小さくすることが好ましい。ここで言う傾斜角度は方向の要素を除いた絶対値で判断される。
また、図1(c)に示すように、切削チップ7の第1チップ側面74aとインサート本体1の第1側面41とは略平行にすれば良い。これによれば、切削チップ7およびインサート本体1に対する逃げ角を合わせることができる。
本実施形態のインサート10は、例えば、厚みを6〜10mm、幅を10〜25mm、奥行きを10〜25mmとすればよい。
<切削工具>
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態に係る切削工具について、図2〜図5を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態に係る切削工具として、いわゆる正面フライス加工用の切削工具100を例にとって詳細に説明する。
図3〜図5に示すように、実施形態に係る切削工具100は、複数のインサート10と、これら複数のインサート10が装着されるホルダ20と、を備えている。
本実施形態に係る切削インサート10は、基本的に上述の実施形態に係る切削インサートと同様に、インサート本体1を有し、インサート本体1は、図1などに示すように、大略、上面2と、下面3と、上面2及び下面3のそれぞれに接続している側面4と、上面2と第1側面41との交線部に位置している主切刃75aと、上面2と下面3との間を貫通している貫通孔(取付穴)6と、を備えている。
本実施形態に係るホルダ20は、図2に示すように、主として正面フライス加工に用いられるものであり、外周先端部に複数のインサートポケット21を有している。そして、各インサートポケット21内の外周位置にそれぞれ、インサート10が取り付けられる。
すなわち、インサート10は、矢印Aに示す回転方向に上面(すくい面)2を向け、最外周に主切刃75aが位置するような状態で、インサートポケット21の装着面21aに取り付けられることによって、切削工具100が形成される。
具体的には、切削工具100は、図5に示すように、インサート10の切刃75は、インサートポケット21よりも外方に位置するようにインサート10が装着されている。主切刃75aは、ホルダ20の同一円周(外周)よりも外方に突出するようにインサート10が装着されている。副切刃75bは、ホルダ20の先端よりも外方に突出するようにインサート10が装着されている。
装着方法としては、図3に示すように、インサート10の各々の貫通孔6に、取付ねじ61(固定部材)を挿入してホルダ20にねじ込むことによって、インサート10をホルダ20にそれぞれ固定されている。取付ねじ61をホルダ20のインサートポケット21の装着面21aに対して傾斜させて螺合していることによって、切削加工時にインサート10に働く遠心力に対して、取付ねじ61の断面積が大きくなるためせん断応力を低減することが可能となる。
以上のような切削工具100を、ホルダ20を矢印A方向に回転させることによって、主切刃75aによる被削材200の切削加工を行なうことができる。
そして、本実施形態においては、図5に示すように、先端視において、インサート10の上面2のうち内方端(第3側面43側の端部)と該内方端に隣接するインサートポケット21の内壁21bとの成す角の角度が90°よりも大きい。具体的には、図5(b)において角度θ3で示されている。これにより、切削インサートをホルダのインサートポケットに装着して切削加工を行なう際に、ホルダのインサートポケットの壁面に対して緩やかな角度で接触させることができる。その結果、軽金属やアルミニウムなどの軟らかい材料の被削材であっても、生成された切屑の進行方向がバラつくことなくインサートポケッ
トの壁面に沿って効果的にホルダの外部に排出することが可能となる。
また、図5(b)に示すように、先端視において、切削工具100の回転軸S2とインサート10の主切刃75aとを結ぶ第1直線L1を基準にして、インサート10の上面2は主切刃75a側(第1側面41側)の端部よりも回転軸S2側(第3側面43側)の端部が回転方向Aの前方に位置している。具体的には、図5(b)において示されるように角度θ1だけ前方に傾斜している。これによれば、切削インサートの上面とホルダのインサートポケットの壁面との接続角度を緩やかにしつつ、先端視におけるインサートポケットの壁面のうち外方に向かう領域を切削インサートの上面側に近づけることができる。その結果、ホルダの回転方向におけるインサートポケット自体の長さ(厚み)を小さくすることができるため、より多くのインサートポケットを設けることが可能となる。ここで、先端視において、インサート10の上面2は、主切刃75a側の端部から回転軸S2側の端部に向かうにつれて第1直線L1から離れていくように設定することが好ましい。
また、図5(b)に示すように、先端視において、切削工具100の回転軸S2を通る第2直線L2を基準にして、インサートポケット21の内壁21bは、外周部において外周に向かうにつれて回転方向Aの後方に位置している領域を有する。具体的には、図5(b)において示されるように角度θ2だけ後方に傾斜している。この場合においても、先端視におけるインサートポケットの壁面のうち外方に向かう領域を切削インサートの上面側に近づけることができる。その結果、ホルダの回転方向におけるインサートポケット自体の長さ(厚み)を小さくすることができるため、より多くのインサートポケットを設けることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る切削工具について、図7を参照して詳細に説明する。
本実施形態に係る切削インサート10は、上述の実施形態に係る切削インサートとは異なり、インサート本体1の上面2から下面3までの厚みは、第1側面41と第3側面43とでほぼ同等である。
そして、本実施形態に係るホルダ20は、図7(b)に示すように、インサートポケット21の装着面21aが、先端視において、切削工具100の回転軸S2とインサート10の主切刃75aとを結ぶ第1直線L1を基準にして、主切刃75a側(第1側面41側)の端部よりも回転軸S2側(第3側面43側)の端部が回転方向Aの前方に位置している。
本実施形態において、先端視において、切削工具100の回転軸S2とインサート10の主切刃75aとを結ぶ第1直線L1を基準にして、インサート10の上面2は主切刃75a側の端部よりも回転軸S2側の端部が回転方向の前方に位置している。これによれば、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
すなわち、切削インサートをホルダのインサートポケットに装着して切削加工を行なう際に、切屑をホルダのインサートポケットの壁面に対して緩やかな角度で接触させることができる。その結果、軽金属やアルミニウムなどの軟らかい材料の被削材であっても、生成された切屑の進行方向がバラつくことなくインサートポケットの壁面に沿って効果的にホルダの外部に排出することが可能となる。また、切削インサートの上面とホルダのインサートポケットの壁面との接続角度を緩やかにしつつ、先端視におけるインサートポケットの壁面のうち外方に向かう領域を切削インサートの上面側に近づけることができる。その結果、ホルダの回転方向におけるインサートポケット自体の長さ(厚み)を小さくする
ことができるため、より多くのインサートポケットを設けることが可能となる。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明に係る切削加工物の製造方法の実施形態について、図6を参照して、詳細に説明する。
具体的には、上述した実施形態に係る切削工具100をホルダ20の回転軸S2を基準に回転させる工程と、回転している切削工具100の切刃75を被削材200の表面に接触させる工程と、切削工具100を被削材200から離隔する工程とを備えている。
本発明に係る切削加工物の製造方法の実施形態として、いわゆる正面フライス加工を例にとって、図6を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる切削加工物の製造方法は、以下の(i)〜(iii)の工程を備える。なお、以下において、各工程を実行する順序を明記していない場合には、その順序は適宜変更してもよい。
(i)図6(a)に示すように、切削工具100を、ホルダ20の中心軸S2を中心に矢印A方向に回転させつつ、矢印B方向に動かすことによって、被削材200に切削工具100を近づける工程。
(ii)図6(b)に示すように、切削工具100を矢印C方向に動かして、回転している切削工具100の切刃75を、被削材200の表面に接触させることによって、被削材200を切削する工程。
(iii)図6(c)に示すように、切削工具100を矢印C方向にそのまま動かして、被削材200と切削工具100とを互いに離隔する工程。
以上の各工程を経ることによって、被削材200を、図6(c)に示すような所望の形状に切削してなる切削加工物を製造することができる。本実施形態では、被削材200の角部に壁面201と底面202とが形成されている。
本実施形態では、インサート10を装着した切削工具100を用いて被削材200を切削するので、(ii)の工程において、切削インサートをホルダのインサートポケットに装着して切削加工を行なう際に、切屑をホルダのインサートポケットの壁面に対して緩やかな角度で接触させることができる。その結果、軽金属やアルミニウムなどの軟らかい材料の被削材であっても、生成された切屑の進行方向がバラつくことなくインサートポケットの壁面に沿って効果的にホルダの外部に排出することが可能となる。
なお、(i)の工程では、切削工具100と被削材200とは相対的に近づけばよく、例えば被削材200を切削工具100に近づけてもよい。これと同様に、(iii)の工程では、被削材200と切削工具100とは相対的に遠ざかればよく、例えば被削材200を切削工具100から遠ざけてもよい。
また、切削加工(フライス加工)をさらに継続する場合には、切削工具100を回転させた状態を保持して、被削材200の異なる箇所に切削工具100の切刃75を接触させる工程を繰り返せばよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることが出来るのは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態において、インサート10の上面2が長方形状である場合を例に説明したが、略多角形の形状であれば特に限定されるものではない。例えば、上面視において、三角形、五角形、六角形、八角形等の当業者が通常インサートに使用する形状であればよい。また、四角形の形態として、正方形および平行四辺形を採用することができ
る。
また、上述の実施形態において、先端視におけるインサート10の上面2を直線状としたが、これに代えて、先端視におけるインサート10の上面2は凹曲面状にしてもよい。
1 インサート本体
2 上面
3 下面
4 側面
41 第1側面
42 第2側面
43 第3側面
44 第4側面
5 切欠部
6 貫通孔
61 取付ねじ
7 切削チップ
72 チップ上面
73 チップ下面
74 チップ側面
74a 第1チップ側面
74b 第2チップ側面
74c 第3チップ側面
75 切刃
75a 主切刃
75b 副切刃
75c コーナ切刃
10 切削インサート
20 ホルダ
21 インサートポケット
21a 装着面
21b 内壁
100 切削工具
200 被削材
201 壁面
202 仕上げ面
S1 切削インサートの中心軸
S2 ホルダ(切削工具)の回転軸
L1 第1直線
L2 第2直線
L3 第3直線

Claims (21)

  1. 上面と、
    下面と、
    前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面、第2側面および第3側面を順に有する側面と、
    前記上面と前記第1側面との交線部 に位置している主切刃と、
    前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔と、を有するインサート本体を備え、
    前記インサート本体の前記上面から前記下面までの厚みは、前記第1側面におけるよりも前記第1側面と前記貫通孔を介して反対側に位置している前記第3側面において大きい、切削インサート。
  2. 上面と、
    下面と、
    前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面および第2側面を順に有する側面と、
    前記上面と前記第1側面との交線部に位置している主切刃と、
    前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔と、を有するインサート本体を備え、
    前記インサート本体の前記上面から前記下面までの厚みは、前記第1側面から離れるに従って大きくなっている、切削インサート。
  3. 前記インサート本体は、前記上面から前記第1側面および前記第2側面にわたって切り欠かれている切欠部をさらに有し、
    チップ上面と、
    前記切欠部に接合しているチップ下面と、
    前記チップ上面および前記チップ下面のそれぞれに接続しており、第1チップ側面、第2チップ側面および第3チップ側面を順に有するとともに、前記第3チップ側面が前記切欠部に接合しているチップ側面と、
    前記チップ上面と前記チップ側面との交線部に位置しており、前記チップ上面と前記第1チップ側面との交線部に位置している前記主切刃、および前記チップ上面と前記第2チップ側面との交線部に位置している副切刃を有する切刃と、を有する切削チップをさらに備える、請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 側面視において、前記切削チップの前記主切刃は、前記インサート本体の前記上面の延長線よりも上方に位置している、請求項3に記載の切削インサート。
  5. 側面視において、前記切削チップの前記第3チップ側面は、前記インサート本体の前記上面よりも下方に位置している、請求項3または4に記載の切削インサート。
  6. 側面視において、前記第1側面を基準にしたときに、前記インサート本体の前記上面の傾斜角度よりも前記切削チップの前記チップ上面の傾斜角度の方が小さい、請求項3〜5のいずれかに記載の切削インサート。
  7. 前記切削チップの前記第1チップ側面と前記インサート本体の前記第1側面とは略平行である、請求項3〜6のいずれかに記載の切削インサート。
  8. 前記貫通孔の中心軸は、前記下面に対して傾斜している、請求項3〜7のいずれかに記載の切削インサート。
  9. 前記貫通孔の中心軸は、前記上面に対して傾斜している、請求項3〜8のいずれかに記
    載の切削インサート。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の切削インサートと、
    先端側に前記切削インサートが装着される装着面を有するインサートポケットを有するホルダと、を備える切削工具。
  11. インサート本体を有する切削インサートと、先端側に前記切削インサートが装着される装着面を有するインサートポケットを有するホルダとを備える切削工具であって、
    前記インサート本体は、
    上面と、
    下面と、
    前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面および第2側面を順に有する側面と、
    前記上面と前記第1側面との交線部に位置している主切刃と、
    前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔とを有し、
    先端視において、前記切削インサートの前記上面のうち内方端と該内方端に隣接する前記インサートポケットの内壁との成す角の角度が90°よりも大きい、切削工具。
  12. 先端視において、前記切削工具の回転軸と前記切削インサートの前記主切刃とを結ぶ第1直線を基準にして、前記切削インサートの前記上面は前記主切刃側の端部よりも前記回転軸側の端部が回転方向の前方に位置している、請求項11に記載の切削工具。
  13. インサート本体を有する切削インサートと、先端側に前記切削インサートが装着される装着面を有するインサートポケットを有するホルダと、を備える切削工具であって、
    前記インサート本体は、
    上面と、
    下面と、
    前記上面および前記下面のそれぞれに接続しており、第1側面および第2側面を順に有する側面と、
    前記上面と前記第1側面との交線部に位置している主切刃と、
    前記上面と前記下面との間を貫通している貫通孔とを有し、
    先端視において、前記切削工具の回転軸と前記切削インサートの前記主切刃とを結ぶ第1直線を基準にして、前記切削インサートの前記上面は前記主切刃側の端部よりも前記回転軸側の端部が回転方向の前方に位置している、切削工具。
  14. 前記インサート本体は、前記上面から前記第1側面および前記第2側面にわたって切り欠かれている切欠部をさらに有し、
    チップ上面と、
    前記切欠部に接合しているチップ下面と、
    前記チップ上面および前記チップ下面のそれぞれに接続しており、第1チップ側面、第2チップ側面および第3チップ側面を順に有するとともに、前記第3チップ側面が前記切欠部に接合しているチップ側面と、
    前記チップ上面と前記チップ側面との交線部に位置しており、前記チップ上面と前記第1チップ側面との交線部に位置している前記主切刃、および前記チップ上面と前記第2チップ側面との交線部に位置している副切刃を有する切刃と、を有する切削チップをさらに備える、請求項11〜13のいずれかに記載の切削インサート。
  15. 先端視において、前記切削インサートの前記上面は、前記主切刃側の端部から前記回転軸側の端部に向かうにつれて前記第1直線から離れていく、請求項14に記載の切削工具。
  16. 先端視において、前記切削インサートの前記上面は凹曲面状である、請求項15に記載の切削工具。
  17. 先端視において、前記切削工具の回転軸を通る第2直線を基準にして、前記インサートポケットの内壁は、外周部において外周に向かうにつれて回転方向の後方に位置している領域を有する、請求項10〜16のいずれかに記載の切削工具。
  18. 前記切削インサートの前記切刃は、前記インサートポケットよりも外方に位置している、請求項10〜17のいずれかに記載の切削工具。
  19. 前記切削インサートの前記主切刃は、前記ホルダの外周よりも外方に位置している、請求項18に記載の切削工具。
  20. 前記切削インサートの前記副切刃は、前記ホルダの先端よりも外方に位置している、請求項18または19に記載の切削工具。
  21. 請求項10〜20のいずれかに記載の切削工具を回転させる工程と、
    回転している前記切削工具の前記切刃を被削材に接触させる工程と、
    前記切削工具と前記被削材とを離隔させる工程と、
    を備える切削加工物の製造方法。
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