JPWO2012060007A1 - エレベータ - Google Patents

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Abstract

機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースを確保するような調速機の配置が可能なエレベータを提供する。エレベータ1は、昇降路3と、その上方に位置する機械室5とを備え、機械室内には、少なくとも巻上機13及び調速機15が配置されている。機械室の底面を構成する機械室床17には、機械室床上面に開口する調速機収容空間35が形成されている。調速機は、調速機底部が機械室床上面33よりも低い位置にあるように、調速機収容空間内に配置されている。

Description

本発明は、調速機を備えたエレベータに関するものである。
エレベータは、上下に延びる昇降路と、その中を移動可能に設けられたかごとを備えている。昇降路の上方には、機械室が設けられており、その内部には、巻上機、調速機や制御盤等が収容されている。巻上機は、かごにつながったロープを駆動することによって、かごの昇降を行うものである。また、調速機は、かごの昇降速度を調整するものであり、昇降速度が規定値を超えた場合には、調速機ロープを拘束することにより、かごの側部近傍に設けられた非常止め引上装置を介して非常制動装置を作動させる。
機械室内における巻上機の設置態様としては、例えば特許文献1に開示された態様があり、その態様では、機械室に設けた浮かせ台の上に機械台を載せ、巻上機は、その機械台の上に載置されていた。
また、機械室内における調速機の設置態様としては、例えば特許文献2に開示された態様がある。この態様は、調速機ロープの張力調整を可能とするためのものであり、機械室の床スラブに一対のガイドレールを立設しておき、調速機は、それらガイドレールに取り付けられていた。そして、調速機をそれらガイドレールに沿って移動させることによって、調速機ロープの張力を変更することが可能となっていた。
ところで、エレベータの機械室内における調速機の設置位置は、巻上機、機械台、制御盤等の機械室内他機器との干渉回避や、保守者のための通路や各機器の保守スペースの確保を考慮して決定する必要がある。そして、各機器をそれぞれ必要な位置に配置できない場合、機械室サイズを大きく変更しなければならないといった問題が生じる。
特開昭63−012580号公報 特開平07−125946号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースを確保するような調速機の配置が可能なエレベータを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明は、昇降路と、該昇降路の上方に位置する機械室とを備え、該機械室内には、少なくとも巻上機及び調速機が配置されたエレベータであって、前記機械室の底面を構成する機械室床には、機械室床上面に開口する調速機収容空間が形成されており、前記調速機は、調速機底部が前記機械室床上面よりも低い位置にあるように、前記調速機収容空間内に配置されている。
本発明のエレベータによれば、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースを確保するような調速機の配置を可能とすることができる。
本発明の実施の形態に係るエレベータの構成を模式的に示す図である。 実施の形態1における調速機の設置態様を示す図である。 比較例としての調速機の設置態様を示す図である。 実施の形態2に関する図2と同態様の図である。 実施の形態3における調速機の下降ポジションを示す図である。 実施の形態3における調速機の上昇ポジションを示す図である。 実施の形態4における調速機の床平坦化ポジションを示す図である。 実施の形態4における調速機の調速機保守ポジションを示す図である。 実施の形態5における調速機の床平坦化ポジションを示す図である。 実施の形態5における調速機の調速機保守ポジションを示す図である。 実施の形態6のエレベータに関し、機械室及び昇降路内の構成要素の位置関係を投影的に示す平面図である。 実施の形態6に関し、調速機の通常ポジションと退避ポジションとを示す図である。 図12の調速機及び載置板に関する平面図である。 実施の形態7に関し、床平坦化ポジション且つ通常ポジションの調速機を示す図である。 実施の形態7に関し、調速機保守ポジション且つ退避ポジションの調速機を示す図である。 図15の調速機及び載置板に関する平面図である。 実施の形態8に関し、図12と同態様の図である。 実施の形態9に関し、図14と同態様の図である。 実施の形態9に関し、図15と同態様の図である。
以下、本発明に係るエレベータの実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係るエレベータの構成を模式的に示す図である。エレベータ1は、上下に延びた昇降路3と、その上方に位置する機械室5とを備えている。昇降路3内には、かご7及び釣り合いおもり9が設けられている。かご7は、昇降路3内を上下に延びる一対のかごガイドレール11に案内されるようにして昇降可能に設けられている。また、釣り合いおもり9も、図示省略する同様なガイドレールに案内されるようにして昇降可能に設けられている。
機械室5内には、少なくとも、巻上機13、調速機15、さらに図1では図示省略する制御盤・受電盤等が配置されている。周知のように、機械室床17には、浮かせ台(図示省略)が設けられ、その上に、機械台(図示省略)が配置されており、さらに、機械台の上に巻上機13が載置されている。なお、制御盤・受電盤、浮かせ台、機械台は、例えば後述する図11のように配置されていてもよい。
巻上機13の綱車には、メインロープ19が巻き掛けられている。メインロープ19の一端側はかご7につながっており、他端側には釣り合いおもり9が接続されている。そして、巻上機13によりメインロープ19が駆動されると、かご7及び釣り合いおもり9が互いに反対向きに昇降される。
昇降路3内における調速機15の下方には、張り車21が設けられている。調速機15及び張り車21の間には、調速機ロープ23が巻き掛けられている。かご7には、非常制動装置25が設けられており、非常制動装置25は、リフトロッド27及びセイフティリンク29等からなる非常止め引上装置31を介して、調速機ロープ23に接続されている。
調速機ロープ23は、通常のエレベータ運転時には、かご7の昇降に合わせて周回動作するようになっており、かご7は、調速機15を介して昇降速度を調整されている。例えば、かご7の下降中、調速機15によって調整されているかご7の下降速度が、何らかの要因から所定の値を超えた場合には、調速機15は、調速機ロープ23を把持し、ロープの動作を拘束する。これにより、停止しようとする調速機ロープ23と、それまでどおり下降しつづけようとするかご7との相対的な位置変化を吸収するようにセイフティリンク29が動く。この動きにつられてリフトロッド27はかご7からみて持ち上げられ、このリフトロッド27の動作によって非常制動装置25における図示しない制動部材が作動し、かご7に非常ブレーキがかけられる。
続いて、図2をも参照しながら、調速機の設置態様について説明する。図2は、機械室に設置された調速機近傍を示す図である。機械室5の底面を構成する機械室床17には、機械室床上面33に開口する調速機収容空間35が形成されている。調速機収容空間35は、機械室床17で構成された収容空間底面35aを有しており、その収容空間底面35a上には、支持板41が固定されている。調速機15は、支持板41に載置されている。また、調速機15は、調速機底部15aが機械室床上面33よりも低い位置にあるように、調速機収容空間35内に配置されている。
機械室床上面33に生じている調速機収容空間35の開口37は、調速機15が調速機収容空間35内に収容された状態で、カバー39によって覆われている。カバー39は、機械室床17に対して着脱可能に取り付けられており、一例として本実施の形態では鋼板によって構成されている。
このように構成された本実施の形態に係るエレベータによれば、機械室内機器との干渉を回避しつつ、さらに、作業者通路や保守スペースを確保するような態様で、調速機を配置することができる。すなわち、比較態様として、図3に示されるように、一様に平坦な機械室床上面33’にそのまま調速機15が配置されている場合、調速機15が巻上機、機械台、制御盤等の機械室内の他機器と干渉したり、保守者のための通路や各機器の保守スペースを確保することが困難となったりする問題がある。さらに、このような問題を解消できるような位置に、すべての機器を配置しきれない場合には、機械室のサイズを大きく変更しなければならないといった問題も生じる。これに対し、本実施の形態では、図2に示されるように、調速機15は機械室床17に埋め込み設置されるため、機械室5内のスペースを有効に利用することができ、機械室内機器との干渉を回避することができる。一例として、調速機が機械台の下方にあり、調速機と機械台の一部分とが上下方向に並んでいるようなレイアウトにおいても、調速機と機械台との干渉を回避することができ、あるいは、機械台が上方にあっても調速機のための必要な保守スペースを確保することができる。また、調速機と機械台との干渉回避のみを念頭に、調速機を機械台と大きく離れた位置に設けた場合、今度は、その調速機の存在が保守者のための通路や各機器の保守スペースを侵食する問題も生じうるが、本実施の形態では、上記の構成によりそのような問題も回避することができる。
さらに、本実施の形態では、調速機収容空間35の開口37が、調速機15ごと、着脱可能なカバー39に覆われており、それによっても機械室内スペースの有効活用が達成されている。すなわち、カバー39を外せば、調速機15の保守は、支障なく行うことができ、且つ、調速機15以外の機器の保守時には、カバー39を取り付けることによって、調速機15の上方空間を作業者通路や保守スペースとして有効に活用することができる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2に係るエレベータに関し、調速機の設置態様を示す図である。なお、本実施の形態のエレベータは、次に説明する調速機の設置態様を除いては、上記実施の形態1のエレベータと同様であるものとする。機械室5の底面を構成する機械室床17には、機械室床上面33に開口する調速機収容空間235が形成されている。
調速機収容空間235は、底面を持たない貫通空間である。機械室床17の下面における調速機収容空間235の周囲部には、複数の支持ロッド248が昇降路に向けて垂下されている。そして、それら支持ロッド248によって、載置板243が吊り下げ固定されている。調速機15は、かかる載置板243上に載置されている。すなわち、調速機15は、機械室床17に対して吊り下げ態様で支持されている。また、調速機15は、調速機底部が機械室床上面33よりも低い位置にあるように、調速機収容空間235内に配置されている。
このように構成された本実施の形態2によっても、実施の形態1と同様、機械室5内のスペースを有効に利用することができ、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースの確保が容易な調速機の配置を提供することができる。加えて、本実施の形態では、調速機の配置に、昇降路のスペースを利用することができ、それによっても、機械室内の通路・スペースの確保をより一層すすめることができる。さらに、構造物の物件によって、機械室床を薄くせざるを得ない場合もあるが、その場合でも、本実施の形態ならば、上記実施の形態1のように調速機収容空間を確保するために機械室床を深く掘り下げることなく、上述した干渉回避やスペース確保が可能な調速機の配置が行える。あるいは、本実施の形態によって、上述した干渉回避やスペース確保の利益を享受しつつ、機械室床の薄層化を実現することもできる。
実施の形態3.
図5及び図6は、実施の形態3に係るエレベータに関し、調速機の設置態様を示す図である。なお、本実施の形態のエレベータは、次に説明する調速機の設置態様を除いては、上記実施の形態1のエレベータと同様であるものとする。機械室5の底面を構成する機械室床17には、機械室床上面33に開口する調速機収容空間135が形成されている。調速機15は、後述するように、上昇ポジションと下降ポジションとの間で昇降可能な態様で、調速機収容空間135内に設けられている。
調速機収容空間135は、機械室床17で構成された収容空間底面135aを有しており、その収容空間底面135a上には、支持板141が固定されている。さらに、調速機収容空間135内における支持板141の上方には、載置板143が配置されている。調速機15は、かかる載置板143上に載置されている。
載置板143の下面と、収容空間底面135aとの間には、支持構造物145が介在されている。収容空間底面135aよりも上方に延びる支持構造物145の延長量を変更することによって、調速機15の昇降が行われるように構成されている。支持構造物145は、本実施の形態では、複数本のジャッキボルト147からなる。ジャッキボルト147それぞれには、少なくとも二つの固定ナット149が螺合されており、これら固定ナット149の間に支持板141が挟み込まれるようにして配置されている。これら固定ナット149を締め付けたり、緩めたりする操作を行うことで、支持板141(収容空間底面135a)に対するジャッキボルト147の位置(上記延長量)を変更したり、固定したりする。なお、ジャッキボルトは複数使用されているので、調速機の水平調整にも流用することができる。
収容空間底面135aには、調速機ロープ23が挿通される複数のロープ貫通路151が形成されている。ジャッキボルト147それぞれにおける下端側部分は、対応するロープ貫通路151内に収容されている。ジャッキボルト147それぞれの上端は、載置板143の下面に接続されている。
図6は、上昇されている調速機を示す図である。図6の調速機15の位置は、上昇ポジションの一例であり、図5の調速機15の位置は、下降ポジションの一例である。また、調速機15は、一例として、上昇ポジション及び下降ポジションの双方において、調速機底部が機械室床上面33よりも低い位置にあるように、調速機収容空間135内に配置されている。
機械室床上面33に生じている調速機収容空間135の開口37は、調速機15が下降ポジションにあるときに、カバー39によって覆われている。カバー39は、機械室床17に対して着脱可能に取り付けられている。
このように構成された本実施の形態3によれば、実施の形態1と同様、機械室5内のスペースを有効に利用することができ、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースの確保が容易な調速機の配置を提供することができる。また、調速機を図6のように上昇させれば、調速機のより下部まで手が届きやすいなど保守性が向上している。
また、本実施の形態では、載置板の下面を下方から支えるので、例えば前述の特許文献2にあるレール手段やレールと係合するガイド手段等のような多数の構成部品を用いなくても済み、複雑構造を回避することができる。さらに、載置板の下面そのものを下方から支えるので、重力方向と直接、向き合う態様で支持が行え、しかも、支持力を機械室床の一部である調速機収容空間の収容空間底面自身が受けもつので、より強度確保が容易な構成を提供することができる。
さらに加えて、支持構造物としてジャッキボルトを採用するにあたり、本実施の形態では、ジャッキボルトはそれぞれ、調速機ロープを挿通するためのロープ貫通路を利用して配置されている。よって、ジャッキボルト昇降のための専用の収容スペースをわざわざ個別に設けなくて済み、施工の複雑化や施工コスト増加を回避することが可能となっている。
実施の形態4.
図7及び図8は、実施の形態4に係るエレベータに関し、調速機の設置態様を示す図である。なお、本実施の形態のエレベータは、次に説明する調速機の設置態様を除いては、上記実施の形態1のエレベータと同様であるものとする。また、上記実施の形態3と同じ参照符号で示す構成の一部については、詳細な説明を省略する。
本実施の形態において、調速機15は、後述するように、調速機保守ポジション(上昇ポジション)と床平坦化ポジション(下降ポジション)との間で昇降可能な態様で、調速機収容空間135内に設けられている。
図8は、上昇されている調速機を示す図である。図8の調速機15の位置は、調速機保守ポジションの一例であり、調速機保守ポジションは、調速機収容空間135内にある調速機15の上端が機械室床上面33よりも高くなるポジションである。図7の調速機15の位置は、床平坦化ポジションの一例であり、床平坦化ポジションは、調速機収容空間135内にある調速機15の上端が機械室床上面33よりも低くなるポジションである。また、調速機15は、一例として、調速機保守ポジション及び床平坦化ポジションの双方において、調速機底部が機械室床上面33よりも低い位置にあるように、調速機収容空間135内に配置されている。
機械室床上面33に生じている調速機収容空間135の開口37は、調速機15が床平坦化ポジションにあるときに、カバー139によって覆われている。カバー139は、機械室床17に対して着脱可能に取り付けられている。また、図7に示されるように、本実施の形態のカバー139は、床平坦化ポジションでは調速機15の上端が機械室床上面33より上方に突出しないため、平板状の形態をなしている。よって、カバー139が取り付けられたとき、カバー139は、機械室床上面33に沿って延び、あたかも開口37がもともと存在しないかのような状態となり、調速機15の上方に、概ね平らな機械室床を提供する。
このように構成された本実施の形態4によれば、実施の形態1と同様、機械室5内のスペースを有効に利用することができ、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースの確保が容易な調速機の配置を提供することができる。さらに加えて、本実施の形態3では、次のような特有の利点が得られる。
まず、本実施の形態では、調速機収容空間135が実施の形態1の調速機収容空間35よりも深く掘られ、図7の床平坦化ポジションにおいて調速機15の上端が機械室床上面33より低くなるため、カバー139で覆われた調速機15上方の空間は、自由に活用することができ、すなわち、調速機収容空間135が形成されていない部分の機械室床上面33と同レベルで利用することできる。その一方で、このような制約が殆どない空間利用を実現すべく調速機15の上端を機械室床上面33より低くすると、その反射的作用として、調速機15に対して保守作業を行おうとした場合、作業性が悪化する問題もある。しかしながら、本実施の形態では、調速機15に対して保守作業を行う場合には、調速機15を図8の調速機保守ポジションまで上昇させることで、保守しやすい状態を得ることができる。すなわち、より高いレベルで、空間活用性と保守容易性との両立を図ることができる。
また、本実施の形態では、載置板の下面を下方から支えるので、例えば前述の特許文献2にあるレール手段やレールと係合するガイド手段等のような多数の構成部品を用いなくても済み、複雑構造を回避することができる。さらに、載置板の下面そのものを下方から支えるので、重力方向と直接、向き合う態様で支持が行え、しかも、支持力を機械室床の一部である調速機収容空間の収容空間底面自身が受けもつので、より強度確保が容易な構成を提供することができる。
さらに加えて、支持構造物としてジャッキボルトを採用するにあたり、本実施の形態では、ジャッキボルトはそれぞれ、調速機ロープを挿通するためのロープ貫通路を利用して配置されている。よって、ジャッキボルト昇降のための専用の収容スペースをわざわざ個別に設けなくて済み、施工の複雑化や施工コスト増加を回避することが可能となっている。
実施の形態5.
図9及び図10は、実施の形態5に係るエレベータに関し、上記実施の形態4における図7及び図8と同態様の図である。なお、本実施の形態のエレベータは、次に説明する調速機の設置態様を除いては、上記実施の形態1のエレベータと同様であるものとする。機械室5の底面を構成する機械室床17には、機械室床上面33に開口する調速機収容空間235が形成されている。本実施の形態でも調速機15は、調速機保守ポジション(上昇ポジション)と床平坦化ポジション(下降ポジション)との間で昇降可能な態様で、調速機収容空間235内に設けられている。
調速機収容空間235は、底面を持たない貫通空間である。機械室床17の下面における調速機収容空間235の周囲部には、複数のジャッキボルト247が昇降路に向けて垂下されている。複数のジャッキボルト247には、載置板243が昇降可能に取り付けられている。調速機15は、かかる載置板243上に載置されている。
ジャッキボルト247それぞれには、少なくとも二つの固定ナット249が螺合されており、これら固定ナット249の間に載置板243が挟み込まれるようにして配置されている。これら固定ナット249を締め付けたり、緩めたりする操作を行うことで、ジャッキボルト247に対する載置板243の位置を変更したり、固定したりする。このようにして、載置板243が複数のジャッキボルト247に対して位置変更されることによって、調速機15が昇降される。
図10は、上昇されている調速機を示す図である。図10の調速機15の位置は、調速機保守ポジションの一例であり、調速機保守ポジションは、調速機収容空間235内にある調速機15の上端が機械室床上面33よりも高くなるポジションである。図9の調速機15の位置は、床平坦化ポジションの一例であり、床平坦化ポジションは、調速機収容空間235内にある調速機15の上端が機械室床上面33よりも低くなるポジションである。また、調速機15は、一例として、調速機保守ポジション及び床平坦化ポジションの双方において、調速機底部が機械室床上面33よりも低い位置にあるように、調速機収容空間235内に配置されている。
機械室床上面33に生じている調速機収容空間235の開口37は、調速機15が床平坦化ポジションにあるときに、カバー139によって覆われている。カバー139は、機械室床17に対して着脱可能に取り付けられている。また、図9に示されるように、本実施の形態のカバー139は、床平坦化ポジションでは調速機15の上端が機械室床上面33より上方に突出しないため、平板状の形態をなしている。よって、カバー139が取り付けられたとき、上記実施の形態4の場合と同様、カバー139は、機械室床上面33に沿って延び、あたかも開口37がもともと存在しないかのような状態となり、調速機15の上方に、概ね平らな機械室床を提供する。
このように構成された本実施の形態5によれば、実施の形態1と同様、機械室5内のスペースを有効に利用することができ、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースの確保が容易な調速機の配置を提供することができる。さらに加えて、本実施の形態5では、次のような特有の利点が得られる。
まず、本実施の形態では、調速機収容空間235が底のない貫通空間であり、図9の床平坦化ポジションにおいて調速機15の上端を機械室床上面33よりも低くできるため、カバー139で覆われた調速機15上方の空間は、自由に活用することができ、すなわち、調速機収容空間135が形成されていない部分の機械室床上面33と同レベルで利用することできる。その一方で、実施の形態4と同様、調速機15の上端を機械室床上面33より低くすると、調速機15に対する保守作業性の悪化問題がある。これに対しも、本実施の形態では、調速機15を調速機保守ポジションまで上昇させることで、保守しやすい状態を得ることができる。すなわち、より高いレベルで、空間活用性と保守容易性との両立を図ることができる。
また、本実施の形態では、調速機は、その下面を支持されているので、例えば、前述の特許文献2のように調速機の側部を支持する場合のような多数のガイド手段を用いなくても済み、複雑構造を回避することができる。また、本実施の形態では、図9に示されるように、調速機の床平坦化ポジションの配置に、昇降路のスペースを利用することができ、機械室内の通路・スペースの確保をより一層すすめることができる。さらに、機械室床を薄くせざるを得ない場合でも、調速機収容空間を確保するために機械室床を深く掘り下げることなく、上述した干渉回避やスペース確保が可能な調速機の配置が行える。あるいは、機械室床の薄層化を実現することもできる。
実施の形態6.
図11〜図13を用いて、本発明の実施の形態6に係るエレベータについて説明する。なお、本実施の形態のエレベータは、次に説明する構成を除いては、上記実施の形態1のエレベータと同様であるものとする。
図11は、本実施の形態6のエレベータに関し、機械室及び昇降路内に配置されている構成要素の位置関係を投影的に示す平面図である。機械室5は、機械室壁351によって構成されている。機械室5内部には、主に、巻上機13、調速機15、制御盤353、受電盤355等が収容されている。また、符号357は、機械室5へ出入するための扉である。
機械室床17には、浮かせ台359が設けられている。浮かせ台359の上には、機械台361が配置されている。そして、巻上機13は、機械台361の上に載置されている。昇降路3内における機械台361の下方には、かご7や釣り合いおもり9が存在する。また、昇降路3内において、機械台359の一部や調速機15の下方に位置するあたりには、図11では図示省略するが図1で符号25や符号31で示したような非常制動装置や非常止め引上装置が存在する。
図12及び図13を用いて、本実施の形態に係る調速機の設置態様を説明する。調速機15は、横方向(例えば水平方向)に並ぶ通常ポジション(一例としてエレベータ運転時のポジション)及び退避ポジション(一例としてエレベータ非運転時のポジション)の間で位置をずらすことが可能となっている。
図12に実線で示されるように、調速機15は、機械台361の下方にあり、つまり、調速機15と機械台361の少なくとも一部分とは、上下方向に並んでいる。この状態が、調速機15の通常ポジションの一例であり、通常ポジションは、調速機15が平面視、機械台361の少なくとも一部分と重なるポジションである。一方、図12に点線で示される調速機15の位置は、退避ポジションであり、退避ポジションは、調速機15が平面視、機械台361とずれたポジションである。
機械室床17には、機械室床上面33に開口する調速機収容空間335が形成されている。調速機収容空間335は、底面を持たない貫通空間である。機械室床17の下面における調速機収容空間335の周囲部には、複数の支持ロッド248が昇降路に向けて垂下されている。複数の支持ロッド248には、載置板343が昇降可能に取り付けられている。調速機15は、かかる載置板343上に載置されている。
載置板343は、機械台361の下方の範囲、及び、平面視、機械台361から横にずれた範囲を含んで延びており、換言するならば、後述するように調速機が通常ポジション及び退避ポジションをとることができる程度まで横方向に延びている。
図13は、退避ポジションの調速機及び載置板に関する平面図である。調速機15を下方から支持する部分である載置板343には、スライド容易化手段としてのロープ配設路、すなわち本実施の形態では貫通長穴365が形成されている。この貫通長穴365には、調速機ロープ23が昇降路内へと延びるように挿通されている。また、貫通長穴365は、調速機15の横位置変更に応じた調速機ロープ23の移動を許容する方向に広がって形成されている。よって、調速機15を通常ポジション及び退避ポジションの間でスライドさせる際、調速機ロープ23を調速機15から都度、着脱させる必要がなく、調速機15のスライド作業を容易に行えるようにしている。
また、図12に戻り、調速機収容空間335の開口37は、調速機15が床平坦化ポジションにあるときに、カバー339によって覆われている。カバー339は、機械室床17に対して着脱可能に取り付けられ、図7のカバー139と同じ作用であって、あたかも開口37がもともと存在しないかのような状態である概ね平らな機械室床を、調速機15の上方に提供する。
このように構成された本実施の形態6によっても、実施の形態1と同様、機械室5内のスペースを有効に利用することができ、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースの確保が容易な調速機の配置を提供することができる。さらに加えて、本実施の形態6では、次のような特有の利点が得られる。
まず、本実施の形態では、調速機収容空間335が底のない貫通空間であり、図12の床平坦化ポジションにおいて調速機15の上端を機械室床上面33より低くできるため、カバー339で覆われた調速機15上方の空間は、自由に活用することができ、すなわち、調速機収容空間335が形成されていない部分の機械室床上面33と同レベルで利用することできる。
また、機械室内のレイアウトとして、調速機は、その機能を考慮すると、昇降路内にある非常止め引上装置の真上近くに配置することが好ましい。しかしながら、調速機をそのように非常止め引上装置に合わせて配置しようとした場合、巻上機等を支持する機械台と調速機とが接近し、調速機のメンテナンス性が良好に保てなくなったり、条件によっては、調速機が機械台そのものと干渉するために非常止め引上装置に合わせた調速機の配置自体が困難となったりする問題がありうる。また、かかる問題を回避する策として、機械台に切り欠きを形成し、機械台と調速機との干渉を解消する構成も想定されるが、その場合、今度は機械台の強度を如何にして確保するかが問題となる。さらに、上述した事情から、調速機を、非常止め引上装置の真上近傍に配置することを諦め、真上近傍から大きくずらして配置する構成も想定されるが、その場合、今度は、調速機と非常止め引上装置との位置ずれから、調速機ロープが昇降路内の機器と干渉したり、調速機ロープをずらして配置することに伴って昇降路内の機器の種類が増加したりするという問題が新たに生じる。このような調速機と機械台との位置関係に起因した問題に対し、本実施の形態では、例えばエレベータの運転時、あるいは、非運転時であっても調速機の保守を行っていないときには、調速機を図12に実線で示すような通常ポジションに位置させることで、機械台の存在に阻害されることなく、調速機を非常止め引上装置のほぼ真上という所望の位置に配置できる。
その一方で、上記のように調速機を非常止め引上装置のほぼ真上という位置に配置すると、機械台の存在から調速機に対する保守作業性はかなり悪化することが懸念されるところである。しかし、これに対しては、調速機の保守時には、図12に点線で示されるように調速機を退避ポジションまでスライドさせることで、調速機を機械台の真下から離脱させることができる。このように、本実施の形態では、エレベータ運転時に非常止め引上装置、調速機及び機械台が上下にほぼ揃う難しいレイアウトの実現と、保守容易性との両立を図ることが可能となっている。
実施の形態7.
図14〜図16を用いて、本発明の実施の形態7に係るエレベータについて説明する。なお、本実施の形態のエレベータは、次に説明する構成を除いては、上記実施の形態6のエレベータと同様であるものとする。
本実施の形態の調速機15は、調速機保守ポジション(上昇ポジション)と床平坦化ポジション(下降ポジション)との間で昇降可能であることに加え、通常ポジション及び退避ポジションの間で横方向(例えば水平方向)に位置をずらすことが可能である。
図14に示されるように、調速機15は、機械台361の下方にあり、つまり、調速機15と機械台361の少なくとも一部分とは、上下方向に並んでいる。図14の状態は、調速機15の床平坦化ポジションの一例であって、通常ポジションの一例でもある。通常ポジションは、調速機15が平面視、機械台361の少なくとも一部分と重なるポジションである。
機械室床17には、機械室床上面33に開口する調速機収容空間335が形成されている。調速機収容空間335は、底面を持たない貫通空間である。機械室床17の下面における調速機収容空間335の周囲部には、複数のジャッキボルト247が昇降路に向けて垂下されている。複数のジャッキボルト247には、載置板343が昇降可能に取り付けられている。調速機15は、かかる載置板343上に載置されている。
載置板343は、機械台361の下方の範囲、及び、平面視、機械台361から横にずれた範囲を含んで延びており、換言するならば、後述するように調速機が通常ポジション及び退避ポジションをとることができる程度まで横方向に延びている。
ジャッキボルト247それぞれには、少なくとも二つの固定ナット249が螺合されており、これら固定ナット249の間に載置板343が挟み込まれるようにして配置されている。これら固定ナット249を締め付けたり、緩めたりする操作を行うことで、ジャッキボルト247に対する載置板343の位置を変更したり、固定したりする。このようにして、載置板343が複数のジャッキボルト247に対して位置変更されることによって、調速機15が、調速機保守ポジションと床平坦化ポジションとの間で昇降される。
図15は、調速機保守ポジション且つ退避ポジションの一例を示す図である。また、図16は、図15の状態の調速機及び載置板に関する平面図である。退避ポジションは、調速機15が平面視、機械台361とずれたポジションである。
載置板343には、スライド容易化手段としてのロープ配設路、すなわち本実施の形態では貫通長穴365が形成されている。この貫通長穴365には、調速機ロープ23が昇降路内へと延びるように挿通されている。また、貫通長穴365は、調速機15の横位置変更に応じた調速機ロープ23の移動を許容する方向に広がって形成されている。よって、調速機15を通常ポジション及び退避ポジションの間でスライドさせる際、調速機ロープ23を調速機15から都度、着脱させる必要がなく、調速機15のスライド作業を容易に行えるようにしている。
また、図14に戻り、調速機収容空間335の開口37は、調速機15が床平坦化ポジションにあるときに、カバー339によって覆われている。カバー339は、機械室床17に対して着脱可能に取り付けられ、図7のカバー139と同じ作用であって、あたかも開口37がもともと存在しないかのような状態である概ね平らな機械室床を、調速機15の上方に提供する。
このように構成された本実施の形態7によっても、実施の形態1と同様、機械室5内のスペースを有効に利用することができ、機械室内機器との干渉を回避し且つ作業者通路や保守スペースの確保が容易な調速機の配置を提供することができる。さらに加えて、本実施の形態7では、次のような特有の利点が得られる。
まず、本実施の形態では、調速機収容空間335が底のない貫通空間であり、図14の床平坦化ポジションにおいて調速機15の上端を機械室床上面33より低くできるため、カバー339で覆われた調速機15上方の空間は、自由に活用することができ、すなわち、調速機収容空間335が形成されていない部分の機械室床上面33と同レベルで利用することできる。
さらに、本実施の形態では、調速機は、その下面を支持されているので、例えば、調速機の側部を支持する場合のような多数のガイド手段を用いなくても済み、複雑構造を回避することができる。また、本実施の形態では、図14に示されるように、調速機の床平坦化ポジションの配置に、昇降路のスペースを利用することができ、機械室内の通路・スペースの確保をより一層すすめることができる。
また、上記実施の形態6に関して説明した調速機と機械台との位置関係に起因した問題に対し、本実施の形態においても、調速機を図14に示すような床平坦化ポジションで且つ通常ポジションに位置させることで、機械台の存在に阻害されることなく、調速機を非常止め引上装置のほぼ真上という所望の位置に配置できる。
その一方で、上記のように調速機を非常止め引上装置のほぼ真上という位置に配置し、しかも、調速機の上端を機械室床上面より低くすると、調速機に対する保守作業性はかなり悪化することが懸念されるところである。しかし、これに対しては、調速機の保守時には、図15に示されるように調速機を退避ポジションまでスライドさせ且つ調速機を調速機保守ポジションまで上昇させることで、機械台が邪魔になることなく十分な保守スペースを得ることができる。すなわち、通常ポジションのままでは、調速機を調速機保守ポジションまでジャッキアップさせることができず、また、保守性も良好ではないところ、調速機が退避ポジションをとれるようにしたことで、調速機のジャッキアップを可能とすると共に、ジャッキアップ後の調速機保守ポジションでは調速機の真上に機械台がない望ましい保守状態を作る出すことが可能となる。このように、本実施の形態では、エレベータ運転時に非常止め引上装置、調速機及び機械台が上下にほぼ揃う難しいレイアウトの実現と、保守容易性との両立を図ることが可能となっている。
実施の形態8.
調速機を下方から支持する面は通常ポジション及び退避ポジションの間で傾斜していてもよく、その一例として、本実施の形態8は、上記実施の形態6において、調速機を下方から支持する面を傾斜させたものである。図17に示されるように、調速機を下方から支持する面である載置板443は、退避ポジション側が通常ポジション側よりも高くなる向きに傾斜して取り付けられている。これにより、調速機15を通常ポジションから退避ポジションにずらすと、調速機15は、機械台361の真下から離脱するだけでなく、上昇移動も伴う。なお、本実施の形態(後記の実施の形態9)でも、調速機ロープや貫通長穴が設けられているが、図17(図18、図19)では図示省略している。
このような実施の形態8によれば、上記実施の形態6と同様な利点が得られることに加え、さらに、調速機15の横移動という単一工程だけで、保守の観点で好ましい調速機の機械台の真下からの離脱と、調速機位置の上昇という二つの結果が得られる。
実施の形態9.
本発明は、調速機を下方から支持する面が、通常ポジション及び退避ポジションの間で傾斜していることに加え、全体として昇降するように構成されていてもよい。本実施の形態9はその一例であり、上記実施の形態8の構成に、実施の形態7の載置板443の上下動機構を付加したものである。このような実施の形態9によれば、上記実施の形態8と同様な利点が得られ、特に、調速機上昇をより高く設定できる。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
例えば、上述した実施の形態は、下降ポジションでは、調速機底部が機械室床上面よりも低い位置とし、上昇ポジションでは、調速機底部が機械室床上面よりも高い位置として、実施することも可能である。
また、上述した実施の形態は、上昇ポジションを調速機上端が機械室床上面よりも低い位置として実施することも可能である。横方向に調速機の位置を変更できる実施の形態6〜9において、調速機上端位置の機械室床上面に対する高さは、適宜改変して実施することも可能である。
実施の形態2として、実施の形態1における調速機支持態様を、図4の吊り下げ態様に改変したのと同様に、実施の形態3は、調速機支持態様を吊り下げ態様に改変して実施することも可能である。同様に、実施の形態6〜9は、調速機を、実施の形態3のように機械室床に設けた支持構造物で支持するように改変して実施することも可能である。また、実施の形態6〜9は、例えば調速機と載置板との間にレール手段を設け、横移動やそのポジション選択を連続的に行えるようにして実施することもできる。
実施の形態4及び5に関し、上記説明では、調速機ロープのためのロープ貫通路が複数形成され、ジャッキボルトは対応するロープ貫通路に挿通されていたが、当該実施の形態はこれに限定されず、少なくとも一本のジャッキボルトがロープ貫通路に挿通されていればよい。したがって、広範に広がる大きなロープ貫通路に複数のジャッキボルトがまとめて挿通されていてもよいし、あるいは、複数のジャッキボルトのうちの一部は、ロープ貫通路以外の穴に挿通されていてよい。
上記実施の形態は、調速機の姿勢保持を助ける補充的な手段や、調速機の高さ維持を助ける補充的な手段を設けることで、ジャッキボルト自体は一本だけ使用して実施することもできる。
1 エレベータ、3 昇降路、5 機械室、13 巻上機、15 調速機、17 機械室床、33 機械室床上面、35 調速機収容空間、37 開口、39,139,339 カバー、135a 収容空間底面、143,243,343,443 載置板、145 支持構造物、147,247 ジャッキボルト、151 ロープ貫通路、361 機械台、365 貫通長穴(ロープ配設路)。

Claims (13)

  1. 昇降路と、該昇降路の上方に位置する機械室とを備え、該機械室内には、少なくとも巻上機及び調速機が配置されたエレベータであって、
    前記機械室の底面を構成する機械室床には、機械室床上面に開口する調速機収容空間が形成されており、
    前記調速機は、調速機底部が前記機械室床上面よりも低い位置にあるように、前記調速機収容空間内に配置されている
    エレベータ。
  2. 前記調速機が前記調速機収容空間内に収容された状態で前記機械室床上面に生じている前記調速機収容空間の開口を覆うカバーを有し、
    前記カバーは、前記機械室床に対して着脱可能である
    請求項1のエレベータ。
  3. 前記調速機収容空間は、前記機械室床で構成された収容空間底面を有しており、
    前記調速機は、前記収容空間底面によって支持されている
    請求項1または2のエレベータ。
  4. 前記調速機収容空間は、底面を持たない貫通空間であり、
    前記調速機は、前記機械室床によって吊り下げ支持されている
    請求項1または2のエレベータ。
  5. 前記調速機は、上昇ポジションと、下降ポジションとの間を上下動可能に設けられており、
    少なくとも前記下降ポジションにおいて、前記調速機は、前記調速機底部が前記機械室床上面よりも低い位置にある
    請求項1または2のエレベータ。
  6. 前記調速機は、床平坦化ポジションと調速機保守ポジションとの間で昇降可能に設けられており、
    前記床平坦化ポジションは、前記下降ポジションであって、前記調速機収容空間内にある前記調速機の上端が前記機械室床上面よりも低くなるポジションであり、
    前記調速機保守ポジションは、前記上昇ポジションであって、前記調速機収容空間内にある前記調速機の上端が前記機械室床上面よりも高くなるポジションである
    請求項5のエレベータ。
  7. 前記調速機収容空間は、収容空間底面を有しており、
    前記調速機は、前記調速機収容空間内で載置板の上に支持されており、
    前記載置板の下面と、前記収容空間底面との間には、支持構造物が介在されており、
    前記収容空間底面よりも上方に延びる前記支持構造物の延長量を変更することによって、前記調速機の昇降が行われるように構成されている
    請求項6のエレベータ。
  8. 前記収容空間底面には、前記調速機に巻き掛けられ且つ前記昇降路内へと延びる調速機ロープが挿通される、少なくとも一つのロープ貫通路が形成されており、
    前記支持構造物は、少なくとも一つのジャッキボルトからなり
    前記ジャッキボルトは、前記ロープ貫通路内に部分的に収容されている
    請求項7のエレベータ。
  9. 前記調速機収容空間は、底面を持たない貫通空間であり、
    前記機械室床の下面における前記調速機収容空間の周囲部には、少なくとも一つのジャッキボルトが前記昇降路に向けて垂下されており、
    前記ジャッキボルトには、載置板が昇降可能に取り付けられており、
    前記調速機は、前記載置板の上に支持されており、
    前記載置板が前記ジャッキボルトに対して位置変更されることによって、前記調速機は昇降される
    請求項6のエレベータ。
  10. 前記機械室内にはさらに、機械台が配置されており、
    前記巻上機は、前記機械台上に載置にされており、
    前記調速機は、前記機械台の下方にあり、該調速機と該機械台の一部分とは、上下方向に並んでいる
    請求項1乃至9の何れか一項のエレベータ。
  11. 前記機械室内にはさらに、機械台が配置されており、
    前記巻上機は、前記機械台上に載置にされており、
    前記調速機は、前記機械台の下方にあり、該調速機と該機械台の一部分とは、上下方向に並んでおり、
    前記調速機は、横方向に並ぶ前記通常ポジション及び退避ポジションの間で位置変更可能であり、
    前記通常ポジションは、前記調速機が平面視、前記機械台の一部分と重なるポジションであり、
    前記退避ポジションは、前記調速機が平面視、前記機械台とずれたポジションである
    請求項1乃至9の何れか一項のエレベータ。
  12. 前記調速機を下方から支持する部分には、該調速機に巻き掛けられた調速機ロープが前記昇降路内へと延びるロープ配設路が設けられており、
    前記ロープ配設路は、前記調速機の横位置変更に応じた前記調速機ロープの移動を許容する方向に広がって形成されている
    請求項11のエレベータ。
  13. 前記調速機を下方から支持する面は、前記通常ポジション及び退避ポジションの間で傾斜しており、
    該通常ポジション及び退避ポジションの間での前記調速機の横位置変更は、該調速機の高さ変化も伴う
    請求項11又は12のエレベータ。
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